JPH1123792A - 廃棄物溶融装置 - Google Patents
廃棄物溶融装置Info
- Publication number
- JPH1123792A JPH1123792A JP9176783A JP17678397A JPH1123792A JP H1123792 A JPH1123792 A JP H1123792A JP 9176783 A JP9176783 A JP 9176783A JP 17678397 A JP17678397 A JP 17678397A JP H1123792 A JPH1123792 A JP H1123792A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heater
- melting tank
- melt
- waste
- electric resistance
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、高周波加熱による廃棄物溶融
装置において、溶融槽壁面近傍の温度を下げることで溶
融槽の消耗を低減し、補修頻度を低減することにある。 【解決手段】誘導コイル,誘導コイル内部に設置された
溶融槽、及び溶融槽内部に設置された電導性の発熱体で
構成される誘導加熱炉において、当該発熱体より電気抵
抗の大きい材料を溶融槽と当該発熱体の間に配置するこ
とを特徴とする廃棄物溶融装置。
装置において、溶融槽壁面近傍の温度を下げることで溶
融槽の消耗を低減し、補修頻度を低減することにある。 【解決手段】誘導コイル,誘導コイル内部に設置された
溶融槽、及び溶融槽内部に設置された電導性の発熱体で
構成される誘導加熱炉において、当該発熱体より電気抵
抗の大きい材料を溶融槽と当該発熱体の間に配置するこ
とを特徴とする廃棄物溶融装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は廃棄物の溶融装置に
係り、特に原子力発電所等の原子力施設から発生する放
射性雑固体廃棄物(可燃・難燃・不燃物を含む)の溶融
装置に関する。
係り、特に原子力発電所等の原子力施設から発生する放
射性雑固体廃棄物(可燃・難燃・不燃物を含む)の溶融
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所等の放射性物質取扱施設か
ら、金属廃材,保温材等の雑固体廃棄物が発生する。こ
のような雑固体廃棄物の処理法の一つとして、廃棄物を
高温で溶融して体積を減少させる溶融処理法がある。
ら、金属廃材,保温材等の雑固体廃棄物が発生する。こ
のような雑固体廃棄物の処理法の一つとして、廃棄物を
高温で溶融して体積を減少させる溶融処理法がある。
【0003】溶融処理法には加熱方式の違いにより、プ
ラズマ加熱方式,誘導加熱方式がある。誘導加熱方式で
は、溶融槽の周りを誘導コイルで巻き、コイルに交流電
流を流し、コイル内部に数十〜数百Hzの高周波誘導電
磁場を発生させ、これによって磁場内に配置された電導
性物質に渦電流を発生させ、そのジュール熱で加熱する
ものである。
ラズマ加熱方式,誘導加熱方式がある。誘導加熱方式で
は、溶融槽の周りを誘導コイルで巻き、コイルに交流電
流を流し、コイル内部に数十〜数百Hzの高周波誘導電
磁場を発生させ、これによって磁場内に配置された電導
性物質に渦電流を発生させ、そのジュール熱で加熱する
ものである。
【0004】このような誘導加熱炉で連続的に溶融処理
を行う一つの具体例として、工業加熱、vol.28,No.
2,p23−27に記載されている方式がある。この方
法では、溶融槽の内部にカーボン性の発熱体を充填し、
高周波磁場でまず発熱体を加熱し、発熱体の充填層に上
部から投入された被溶融物を間接的に加熱溶融する方法
である。溶融物は発熱体の充填層の間隙を流下し、炉底
部より排出される。
を行う一つの具体例として、工業加熱、vol.28,No.
2,p23−27に記載されている方式がある。この方
法では、溶融槽の内部にカーボン性の発熱体を充填し、
高周波磁場でまず発熱体を加熱し、発熱体の充填層に上
部から投入された被溶融物を間接的に加熱溶融する方法
である。溶融物は発熱体の充填層の間隙を流下し、炉底
部より排出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、磁場
強度がコイル近傍で最も強くなる。そのため溶融槽内部
に設置された発熱体の温度分布は、溶融槽壁面近傍で最
も高くなる。従って、溶融槽壁面近傍ほど溶融物が流れ
やすくなり、壁面の消耗が早いことが問題であった。
強度がコイル近傍で最も強くなる。そのため溶融槽内部
に設置された発熱体の温度分布は、溶融槽壁面近傍で最
も高くなる。従って、溶融槽壁面近傍ほど溶融物が流れ
やすくなり、壁面の消耗が早いことが問題であった。
【0006】本発明の目的は、溶融槽壁面近傍の温度を
下げることで溶融槽の消耗を低減することにある。
下げることで溶融槽の消耗を低減することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、誘導コイル,誘導コイル内部に設置された
溶融槽、及び溶融槽内部に設置された電導性の発熱体で
構成される誘導加熱炉において、当該発熱体より電気抵
抗の大きい材料を溶融槽と当該発熱体の間に配置するこ
とにある。
明の特徴は、誘導コイル,誘導コイル内部に設置された
溶融槽、及び溶融槽内部に設置された電導性の発熱体で
構成される誘導加熱炉において、当該発熱体より電気抵
抗の大きい材料を溶融槽と当該発熱体の間に配置するこ
とにある。
【0008】基本的には、高周波磁場の内部に置かれた
物体の発熱はジュール熱によるため、その発熱量は、物
体内に流れる渦電流の2乗に比例し、物体の抵抗の1乗
に比例する。従って、物体の電気抵抗を大きくすれば、
それに応じて渦電流が低下するため発熱量も低下する。
本発明は、この性質を応用して、溶融槽と発熱体の間に
電気抵抗値の大きい材料を配置することで溶融槽近傍の
温度を低減するものである。
物体の発熱はジュール熱によるため、その発熱量は、物
体内に流れる渦電流の2乗に比例し、物体の抵抗の1乗
に比例する。従って、物体の電気抵抗を大きくすれば、
それに応じて渦電流が低下するため発熱量も低下する。
本発明は、この性質を応用して、溶融槽と発熱体の間に
電気抵抗値の大きい材料を配置することで溶融槽近傍の
温度を低減するものである。
【0009】電気抵抗値の大きい材料は、炉内の温度分
布のピークを溶融槽壁面から隔離する一種のスペーサー
として作用する。この材料に溶融物が接触すると、この
部分は温度が低いため、溶融物が凝固し、これが防護壁
となって溶融物と溶融槽壁面の接触を阻止する、いわゆ
る“セルフコーティング作用”を呈する。これによっ
て、溶融槽壁面の耐火物の消耗を抑え、寿命を延長する
ことができる。
布のピークを溶融槽壁面から隔離する一種のスペーサー
として作用する。この材料に溶融物が接触すると、この
部分は温度が低いため、溶融物が凝固し、これが防護壁
となって溶融物と溶融槽壁面の接触を阻止する、いわゆ
る“セルフコーティング作用”を呈する。これによっ
て、溶融槽壁面の耐火物の消耗を抑え、寿命を延長する
ことができる。
【0010】本発明では、発熱体として、高温に耐え、
比較的電気抵抗値が小さい物質が該当し、具体的には黒
鉛,コークス,炭化珪素,炭化チタン等のカーボン系材
料,タンタル,モリブデン,タングステン等の高融点金
属,ホウ化ジルコニウム,ホウ化チタン,ホウ化ニオ
ブ,ホウ化モリブデン等のホウ化物セラミックス,モリ
ブデンジルコニア,珪化モリブデンなどが該当する。
比較的電気抵抗値が小さい物質が該当し、具体的には黒
鉛,コークス,炭化珪素,炭化チタン等のカーボン系材
料,タンタル,モリブデン,タングステン等の高融点金
属,ホウ化ジルコニウム,ホウ化チタン,ホウ化ニオ
ブ,ホウ化モリブデン等のホウ化物セラミックス,モリ
ブデンジルコニア,珪化モリブデンなどが該当する。
【0011】一方、本発明のスペーサー材料(上記発熱
体より電気抵抗値の大きい材料)には、アルミナ,シリ
カ,マグネシア,カルシア,ジルコニア,イットリア等
の酸化物系セラミックスの中から選ばれた一つ、または
複数の混合酸化物セラミックスが最適である。加えて、
これらのセラミックスに炭素または炭化珪素を配合した
材料も使用可能である。
体より電気抵抗値の大きい材料)には、アルミナ,シリ
カ,マグネシア,カルシア,ジルコニア,イットリア等
の酸化物系セラミックスの中から選ばれた一つ、または
複数の混合酸化物セラミックスが最適である。加えて、
これらのセラミックスに炭素または炭化珪素を配合した
材料も使用可能である。
【0012】以上の発熱体、及びスペーサー材は塊状
(球形,中実円柱状)で、溶融槽内に充填されることが
好ましい。
(球形,中実円柱状)で、溶融槽内に充填されることが
好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明を実施するのに適した形態
を、図1を用いて説明する。
を、図1を用いて説明する。
【0014】図1は本発明の廃棄物溶融装置の断面図を
示している。主な構成は円筒形の溶融槽1,その周囲に
螺旋状に巻かれた誘導コイル2,溶融槽1の内部に充填
された発熱体3、及びスペーサー充填物4である。溶融
槽1の内壁はセラミックス製耐火物のライニングが施さ
れる。発熱体3には先に述べた電気抵抗の小さい材料、
スペーサー充填物4には発熱体3より電気抵抗の大きい
材料を用いることが特徴である。
示している。主な構成は円筒形の溶融槽1,その周囲に
螺旋状に巻かれた誘導コイル2,溶融槽1の内部に充填
された発熱体3、及びスペーサー充填物4である。溶融
槽1の内壁はセラミックス製耐火物のライニングが施さ
れる。発熱体3には先に述べた電気抵抗の小さい材料、
スペーサー充填物4には発熱体3より電気抵抗の大きい
材料を用いることが特徴である。
【0015】廃棄物溶融の処理の手順を次に示す。ま
ず、誘導コイル2に交流電流を流すと、コイル内部に高
周波磁場が形成される。これによって発熱体3には、渦
電流によってジュール熱が発生し、廃棄物を溶融するの
に十分な温度まで昇温する。一方、スペーサー充填物4
に流れる渦電流は微少であり、発熱体と溶融槽壁面の間
に温度差を形成することができる。
ず、誘導コイル2に交流電流を流すと、コイル内部に高
周波磁場が形成される。これによって発熱体3には、渦
電流によってジュール熱が発生し、廃棄物を溶融するの
に十分な温度まで昇温する。一方、スペーサー充填物4
に流れる渦電流は微少であり、発熱体と溶融槽壁面の間
に温度差を形成することができる。
【0016】この状態で、炉上部より廃棄物を逐次投入
すると、発熱体3と接触した廃棄物から順次溶融し、溶
融物は発熱体の間隙を重力で流下し、炉底部の出湯口5
より排出される。スペーサー充填物4に接触する溶融物
は、冷却されて凝固するが、これによって新たな溶融物
の侵入を阻止し、溶融槽1の内壁の耐火物ライニングを
保護する。そのため、溶融槽の耐火物の寿命を延長で
き、炉内補修の頻度を低減できる効果がある。
すると、発熱体3と接触した廃棄物から順次溶融し、溶
融物は発熱体の間隙を重力で流下し、炉底部の出湯口5
より排出される。スペーサー充填物4に接触する溶融物
は、冷却されて凝固するが、これによって新たな溶融物
の侵入を阻止し、溶融槽1の内壁の耐火物ライニングを
保護する。そのため、溶融槽の耐火物の寿命を延長で
き、炉内補修の頻度を低減できる効果がある。
【0017】本実施例は発熱体による間接加熱であり、
高周波磁場で発熱しない非金属廃棄物(可燃物,保温
材,コンクリート等)の溶融処理が可能である。また、
廃棄物投入と溶融物排出が同時にできる連続処理が可能
であり、廃棄物処理速度/炉内容積を大きくできる利点
がある。
高周波磁場で発熱しない非金属廃棄物(可燃物,保温
材,コンクリート等)の溶融処理が可能である。また、
廃棄物投入と溶融物排出が同時にできる連続処理が可能
であり、廃棄物処理速度/炉内容積を大きくできる利点
がある。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、高周波誘導加熱炉にお
いて、誘導コイルに近い溶融槽近傍の温度を低減できる
ため、溶融槽の耐火物ライニングの寿命を延長でき、炉
内補修の頻度を低減できる効果がある。
いて、誘導コイルに近い溶融槽近傍の温度を低減できる
ため、溶融槽の耐火物ライニングの寿命を延長でき、炉
内補修の頻度を低減できる効果がある。
【図1】本発明の廃棄物溶融装置の断面図。
1…溶融槽、2…誘導コイル、3…発熱体、4…スペー
サー充填物、5…出湯口。
サー充填物、5…出湯口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 7/00 ZAB F27B 3/10 F27B 3/10 B09B 3/00 303K
Claims (1)
- 【請求項1】少なくとも誘導コイル,誘導コイル内部に
設置された溶融槽、及び溶融槽内部に設置された電導性
の発熱体で構成される誘導加熱炉において、当該発熱体
より電気抵抗の大きい材料を溶融槽と当該発熱体の間に
配置することを特徴とする廃棄物溶融装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9176783A JPH1123792A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 廃棄物溶融装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9176783A JPH1123792A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 廃棄物溶融装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1123792A true JPH1123792A (ja) | 1999-01-29 |
Family
ID=16019777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9176783A Pending JPH1123792A (ja) | 1997-07-02 | 1997-07-02 | 廃棄物溶融装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1123792A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013525745A (ja) * | 2010-03-09 | 2013-06-20 | クリオン インコーポレイテッド | 放射性廃棄物の熱分解及びガラス固化のためのマイクロ波強化システム |
CN111872022A (zh) * | 2020-07-09 | 2020-11-03 | 湖州巨旺墙体材料有限公司 | 一种低成本耐火材料快速回收利用工艺 |
-
1997
- 1997-07-02 JP JP9176783A patent/JPH1123792A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013525745A (ja) * | 2010-03-09 | 2013-06-20 | クリオン インコーポレイテッド | 放射性廃棄物の熱分解及びガラス固化のためのマイクロ波強化システム |
CN111872022A (zh) * | 2020-07-09 | 2020-11-03 | 湖州巨旺墙体材料有限公司 | 一种低成本耐火材料快速回收利用工艺 |
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