JP2002090151A - センサ異常判定回路および操向制御装置 - Google Patents

センサ異常判定回路および操向制御装置

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JP2002090151A
JP2002090151A JP2000280692A JP2000280692A JP2002090151A JP 2002090151 A JP2002090151 A JP 2002090151A JP 2000280692 A JP2000280692 A JP 2000280692A JP 2000280692 A JP2000280692 A JP 2000280692A JP 2002090151 A JP2002090151 A JP 2002090151A
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angular velocity
sensor
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determination circuit
noise
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Kenichi Nakazato
憲一 中里
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Japan Aviation Electronics Industry Ltd
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Japan Aviation Electronics Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の小型化、簡素化及び低コスト化と操向制
御に用いるデータの良否の判定を両立できるセンサ異常
判定回路の提供。 【解決手段】図1は本発明の要部である操向制御装置中
のセンサ異常判定回路の構成を表す。地磁気センサ1出
力の車両の方位信号101に含まれるノイズを第1のロ
ーパスフィルタ21で除去し、角速度データ変換部22
で時間微分によって第2の角速度信号122に変換す
る。ジャイロセンサ3で検出される角速度信号103は
第1の角速度信号として第2のローパスフィルタ24に
伝達され、第2の角速度信号122と時間的に一致させ
るべく、時間遅れが付与される。比較演算部23は、第
1および第2の角速度信号の差分を算出し、メモリ25
が有する基準値125とその差分との比較で地磁気セン
サ1又はジャイロセンサ3で検出されるデータの良否を
判定する。データが不適な場合、比較演算部23より車
両停止装置4に車両停止命令102を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地磁気センサが検
出する絶対方位およびジャイロセンサが検出する角速度
に基づいて移動体の進行方向を自律制御する命令を操舵
機構に伝達する操向制御装置における絶対方位および角
速度が操向制御用データとして適しているか否かを判定
するセンサ異常判定回路に関する。本発明の適用分野と
しては、自律的に走行するトラクタや無人搬送車等の移
動体における操向制御装置がある。
【0002】
【従来の技術】移動体の操向制御では移動体が向く方位
に関するデータが必要である。移動体の方位に関するデ
ータを検出するセンサとして地磁気センサとジャイロセ
ンサがある。地磁気センサは、移動体の絶対方位(移動
体の主軸が向く方位)を検出するセンサである。地磁気
センサには応答が遅いという欠点が有る。ジャイロセン
サは、移動体の方位角の変化率である角速度を検出する
センサであり、移動体の動きが早い場合でも追従できる
という利点を有するが、検出データが時間とともにずれ
て誤差を生じやすいという欠点を有する。そこでこれら
のセンサを併用して互いの欠点を補う方位センサ、いわ
ゆるハイブリッドセンサが実用化されている。図3にハ
イブリッドセンサを搭載する自律走行車の操向制御ルー
プを表す。地磁気センサ1は、車両の方位を検出して方
位信号101として演算装置5に伝達する。ジャイロセ
ンサ3は、角速度を検出して角速度信号103として演
算装置5に伝達する。演算装置5は、予め内部に設定さ
れた目標方位と両センサで得られた現状の移動体の方位
情報とを比較し、その差を補正する操向制御命令105
を操舵アクチュエータ6に伝達する。操舵アクチュエー
タ6は、操向制御命令105に従い、移動体の進行方向
を補正すべく、所定の操舵角変更を行う。このハイブリ
ッドセンサが検出するデータの良否を判定する手段とし
て、従来の操向制御装置は地磁気センサ及びジャイロセ
ンサのそれぞれについて複数個搭載し、それらの出力の
多数決をとるルール(いわゆる冗長系での判定ルール)
を採用して検出データの良否を判定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の検出データの良
否判定ルールを採用する操向制御装置は、両センサそれ
ぞれについて複数個(多数決をとるためには3個以上)
を必要とするので、装置の大型化、複雑化およびコスト
の増大を許容せざるを得なかった。本発明はこれらの課
題に鑑み、装置の大型化、複雑化及び高コスト化を伴う
ことなく、操行制御に用いるデータの良否を判定できる
センサ異常判定回路および操向制御装置を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]地磁気センサ(1)が検出する絶対方位(10
1)及びジャイロセンサ(3)が検出する角速度A(1
03)の良否を判定するセンサ異常判定回路(2)にお
いて、前記地磁気センサ(1)が検出する前記絶対方位
(101)のノイズ成分を除去するノイズ除去手段(2
1)と、前記ノイズ除去手段(21)によりノイズを除
去された絶対方位(121)を角速度B(122)に変
換する角速度変換手段(22)と、前記角速度A(10
3)を前記角速度B(122)と時間的に同期補正させ
る同期手段(24)と、前記同期手段(24)により同
期補正された角速度A(103)と前記角速度B(12
2)の差分を算出する演算手段(23)とを備え、前記
演算手段(23)は、前記差分が所定の基準値(12
5)を超える場合には前記地磁気センサ(1)又は前記
ジャイロセンサ(3)が異常状態にあると判定する ことを特徴とするセンサ異常判定回路(2)。
【0005】[2]前記ノイズ除去手段(21)は、前
記ノイズ成分の周波数領域を遮断するローパスフィルタ
(21)であり、前記同期手段(24)は、前記地磁気
センサ(1)が前記絶対方位(101)を検出する際に
生じる時間遅れと、前記ローパスフィルタ(21)で前
記ノイズ成分を除去する際に生じる時間遅れとをあわせ
た分に相当する時間遅れを生じさせるローパスフィルタ
(24)である ことを特徴とする[1]に記載するセンサ異常判定回路
(2)。
【0006】[3]前記角速度変換手段(22)は、前
記ノイズ除去手段(21)によりノイズを除去された絶
対方位(121)の時間微分値を前記角速度B(12
2)とすることを特徴とする[1]又は[2]に記載す
るセンサ異常判定回路(2)。
【0007】[4]地磁気センサ(1)が検出する絶対
方位(101)及びジャイロセンサ(3)が検出する角
速度に基づいて移動体の進行方向を自律制御する命令
(105)を操舵機構(6)に伝達する操向制御装置に
おいて、[1]乃至[3]のセンサ異常判定回路(2)
を備え、前記センサ異常判定回路(2)は、前記地磁気
センサ(1)又は前記ジャイロセンサ(3)が異常状態
にあると判定した場合には、前記移動体が有する移動停
止機構(4)に前記移動体を停止させる命令(102)
を出力する ことを特徴とする操向制御装置。
【0008】
【発明の実施の形態】図2を参照して本発明の一実施の
形態である自律走行車の操向制御装置を説明する。図2
は、操行制御装置の全体概略図であり、図3の操向制御
ループに付加して本発明の要部であるセンサ異常判定回
路2と車両停止装置4を表してある。操向制御のために
演算装置5に伝達される地磁気センサ1およびジャイロ
センサ3のそれぞれから出力される方位信号101およ
び角速度信号103(前述の角速度Aに相当)が各々の
信号線から分岐してセンサ異常判定回路2にも伝達され
る。センサ異常判定回路2では伝達された方位信号10
1および角速度信号103から地磁気センサ1又はジャ
イロセンサ3が検出するデータが演算装置5での操向制
御用演算に適するか否かを判定し、不適の場合、車両停
止装置4に車両停止命令102を伝達する。車両停止装
置4は車両停止命令102を受けて、自律走行車の駆動
走行を停止させる。
【0009】図1は、本発明になるセンサ異常判定回路
の一実施の形態を示すブロック回路図である。図1を参
照して本発明の要部であるセンサ異常判定回路2の構成
を説明する。自律走行車の車両の方位を地磁気センサ1
が検出し、方位信号101としてセンサ異常判定回路2
内の第1のローパスフィルタ21に出力する。第1のロー
パスフィルタ21は、方位信号101に含まれるノイズ
を除去し、ノイズを除去された方位信号121として角
速度データ変換部22に伝達する。角速度データ変換部
22は、ノイズを除去された方位信号121を時間微分
して角速度信号(以下、第2の角速度信号122と呼
ぶ)に変換し、比較演算部23に伝達する(第2の角速
度信号122は前述の角速度Bに相当する)。また、車
両方位角の変化率である角速度をジャイロセンサ3が検
出し、角速度信号103として第2のローパスフィルタ
24に出力する。第2のローパスフィルタ24は、第2
の角速度信号122が有する時間遅れに相当する時間遅
れを第1の角速度信号103に与え、時間遅延された第
1の角速度信号124として比較演算部23に伝達させ
る。比較演算部23は、第1の角速度信号124と第2
の角速度信号122の差分を算出する。次に比較演算部
23は、メモリ25に予め格納されてある差分の良否の
基準となる値(以下、基準値125と呼ぶ)を読み出
し、算出された差分と基準値125とを比較判定する。
比較演算部23は、差分が基準値125以下である場合
は、地磁気センサ1及びジャイロセンサ3が検出するデ
ータは正常と判定し、図2の演算装置5の演算を継続さ
せる。また、比較演算部23は、差分が基準値125を
越える場合は、地磁気センサ1又はジャイロセンサ3が
検出するデータは異常と判定し、車両を緊急停止させる
べく車両停止命令102を車両停止装置4に出力する。
【0010】第2の角速度信号122の時間遅れの発生
を説明する。地磁気センサ1は、方位信号出力時におい
て回路構成上、所定の時間遅れを発生させざるを得ない
ものである。この時間遅れは測定可能であり、ローパス
フィルタのフィルタ特性として表現するならば1/(T
0S+1)で表すことができる。T0は時間遅れの測定に
より決定される時定数であり、Sはラプラス演算子を意
味する。また、第1のローパスフィルタ21でのノイズ
除去はノイズの周波数領域(ノイズの特性上、高周波数
領域が一般的である)を遮断することで可能となるが、
その際、時間遅れが発生する。第1のローパスフィルタ
21のフィルタ特性は1/(T1S+1)で表すことが
できる。T1は時定数であり、Sはラプラス演算子を意
味する。T1を適正に調整することによりノイズの周波
数領域を遮断することが可能となる。従って、角速度デ
ータ変換部22で生成される第2の角速度信号122
は、時間遅れ特性1/(T0S+1)のフィルタと、時
間遅れ特性1/(T1S+1)のフィルタを合成した時
間遅れ特性である1/(T012 +(T0+T1)S
+1)のフィルタを通過させたものに相当する。比較演
算部23の差分の算出を成立させるには第1の角速度信
号124と第2の角速度信号122とが時間的に一致し
ている必要がある。そこで本実施の形態では、第1の角
速度信号124を第2の角速度信号122に時間的に一
致させるべく、フィルタ特性1/(T012+(T0
1)S+1)を有する第2のローパスフィルタ24を
角速度信号103の検出後の処理として挿入し、適正な
時間遅れを発生させてある。
【0011】比較演算部23での比較判定を行うために
角速度データ変換部22においてノイズを除去された方
位信号121を第2の角速度信号122へ変換する演算
方法を採用した理由を説明する。地磁気センサ1の出力
である方位信号101とジャイロセンサ3の出力である
角速度信号103とを同じ次元で比較する方法として次
の2つがある。一つは本発明の実施の形態である地磁気
センサ1の出力である方位信号101を時間微分によっ
て第2の角速度信号122に変換し、これをジャイロセ
ンサ3の出力である角速度信号103と比較する方法
(以下、微分変換方法と呼ぶ)である。もう一つはジャ
イロセンサ3の出力である角速度信号103を時間積分
によって方位信号に変換し、これを地磁気センサ1の出
力である方位信号101と比較する方法(以下、積分変
換方法と呼ぶ)である。積分変換方法のデメリットにつ
いて説明する。市販の一般的なジャイロセンサ3は、検
出した角速度の真値に対して所定のバイアス値を重畳し
たものを検出データとして出力せざるを得ないもので
る。このバイアス値は一定の値をとるものであるが、ジ
ャイロセンサ3の構成として角速度検出後にバイアス値
の除去処理を入れても完全には補正できず、またこの検
出データを時間積分する際にはバイアス値が積分定数と
なり、時間とともに大きくずれていく誤差を生じさせて
しまう。本発明の実施の形態である微分変換方法では誤
差要因となるジャイロセンサ3の検出データの変換を行
わないので、比較演算部23での差分算出を安定的に行
うことができる。
【0012】以上に図1を参照して詳しく説明したセン
サ異常判定回路2は、図2の操向制御装置に備えられ
る。図2の操向制御装置は、地磁気センサ1が検出する
方位信号101及びジャイロセンサ3が検出する角速度
信号103に基づき、移動体の進行方向を自律制御する
操向制御命令105を操舵アクチュエータ6に伝達す
る。この図2の操向制御装置において、センサ異常判定
回路2は、地磁気センサ1又はジャイロセンサ3が異常
状態にあると判定した場合には、移動体における車両停
止装置4に車両停止命令102を出力する。
【0013】
【発明の効果】本発明は上述したように、ハイブリッド
センサに要する地磁気センサとジャイロセンサを必要最
小数である各一個の構成で操向制御機能とセンサ異常判
定機能を達成するものである。これより、本発明にかか
る操向制御装置は装置の大型化、複雑化及び高コスト化
を伴うことなく、操向制御を安定的に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るセンサ異常判定回
路2の構成を表す図である。
【図2】その実施の形態に係る自律走行車の操向制御装
置の構成を表す図である。
【図3】従来例のハイブリッドセンサを搭載する自律走
行車の操向制御ループを表す図である。
【符号の説明】
1…地磁気センサ 2…センサ異常判定回路 3…ジャイロセンサ 4…車両停止装置 5…演算装置 6…操舵アクチュエータ 21…第1のローパスフィルタ 22…角速度データ変換部 23…比較演算部 24…第2のローパスフィルタ 25…メモリ 101…方位信号 102…車両停止命令 103…角速度信号 105…操向制御命令 121…ノイズを除去された方位信号 122…第2の角速度信号 124…第1の角速度信号 125…基準値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地磁気センサが検出する絶対方位及びジャ
    イロセンサが検出する角速度Aの良否を判定するセンサ
    異常判定回路において、 前記地磁気センサが検出する前記絶対方位のノイズ成分
    を除去するノイズ除去手段と、 前記ノイズ除去手段によりノイズを除去された絶対方位
    を角速度Bに変換する角速度変換手段と、 前記角速度Aを前記角速度Bと時間的に同期補正させる
    同期手段と、 前記同期手段により同期補正された角速度Aと前記角速
    度Bの差分を算出する演算手段とを備え、 前記演算手段は、前記差分が所定の基準値を超える場合
    には前記地磁気センサ又は前記ジャイロセンサが異常状
    態にあると判定することを特徴とするセンサ異常判定回
    路。
  2. 【請求項2】前記ノイズ除去手段は、前記ノイズ成分の
    周波数領域を遮断するローパスフィルタであり、 前記同期手段は、前記地磁気センサが前記絶対方位を検
    出する際に生じる時間遅れと、前記ローパスフィルタで
    前記ノイズ成分を除去する際に生じる時間遅れとをあわ
    せた分に相当する時間遅れを生じさせるローパスフィル
    タであることを特徴とする請求項1に記載するセンサ異
    常判定回路。
  3. 【請求項3】前記角速度変換手段は、前記ノイズ除去手
    段によりノイズを除去された絶対方位の時間微分値を前
    記角速度Bとすることを特徴とする請求項1又2に記載
    するセンサ異常判定回路。
  4. 【請求項4】地磁気センサが検出する絶対方位及びジャ
    イロセンサが検出する角速度に基づいて移動体の進行方
    向を自律制御する命令を操舵機構に伝達する操向制御装
    置において、 請求項1乃至3のセンサ異常判定回路を備え、 前記センサ異常判定回路は、前記地磁気センサ又は前記
    ジャイロセンサが異常状態にあると判定した場合には、
    前記移動体が有する移動停止機構に前記移動体を停止さ
    せる命令を出力することを特徴とする操向制御装置。
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