JP2002089397A - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents

電磁式燃料噴射弁

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JP2002089397A
JP2002089397A JP2000281749A JP2000281749A JP2002089397A JP 2002089397 A JP2002089397 A JP 2002089397A JP 2000281749 A JP2000281749 A JP 2000281749A JP 2000281749 A JP2000281749 A JP 2000281749A JP 2002089397 A JP2002089397 A JP 2002089397A
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valve
fuel injection
movable core
electromagnetic fuel
valve assembly
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Koji Kitamura
浩二 北村
Yoichi Nakajima
陽一 中嶋
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Keihin Corp
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Keihin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁式燃料噴射弁において,弁組立体の回転
を簡単に拘束し得て,弁部の複数の面取り部とインジェ
クタプレートの複数の燃料噴孔との相対位相が変動しな
いようにする。 【解決手段】 弁座部材3と,複数の燃料噴孔11を有
して弁座部材3の端面に接合されるインジェクタプレー
ト10と,弁座部材3に結合される弁ハウジング2と,
弁座部材3及び弁ハウジング2に摺動可能に収容される
弁組立体Vとを備え,弁組立体Vの弁部16の外周面に
は,弁座部材3のガイド孔9での燃料の通過を許容する
複数の面取り部17を形成したものにおいて,弁ハウジ
ング2に,弁組立体Vの杆部15に形成したストッパフ
ランジ19を受け止めて弁組立体Vの開弁限界を規定す
るストッパプレート6を固着し,このストッパプレート
6及び杆部15間に,該弁組立体Vの回転を拘束する回
り止め手段40を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,主として内燃機関
の燃料供給系に使用される電磁式燃料噴射弁に関し,特
に,弁孔,この弁孔の内端に連なる弁座,及びこの弁座
の大径部に連なる円筒状のガイド孔を有する弁座部材
と,前記弁孔に連通する複数の燃料噴孔を有して前記弁
座部材の一端面に接合されるインジェクタプレートと,
前記弁座部材の他端部に一端部を結合する弁ハウジング
と,この弁ハウジングの他端部に結合される固定コア
と,この固定コアに対向するように前記弁ハウジングに
摺動可能に収容される可動コア,及びこの可動コアに杆
部を介して連設され,前記ガイド孔に摺動自在に支承さ
れつゝ前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁部から
なる弁組立体とを備え,前記弁部の外周面には,前記ガ
イド孔での燃料の通過を許容する複数の面取り部を形成
したものゝ改良に関する。
【0002】
【従来の技術】かゝる電磁式燃料噴射弁は,例えば特開
平10−299605号公報の図7及び図8に開示され
ているように,既に知られている。また同公報には,電
磁式燃料噴射弁の作動中,弁組立体の回転により,弁部
の複数の面取り部とインジェクタプレートの複数の燃料
噴孔との相対位相が変動すると,燃料噴孔からの燃料噴
霧パターンが変化して好ましくないという問題点が開示
され,更にこの問題点を解決する手段とした,弁部の面
取り部を廃止し,それに代えて,弁座部材のガイド孔の
内周面に,ガイド孔での燃料の通過を許容する複数の軸
方向溝を形成したものが同公報の図1及び図2に開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように,弁部の
面取り部を廃止し,それに代えて,弁座部材のガイド孔
の内周面に,ガイド孔での燃料の通過を許容する複数の
軸方向溝を形成すれば,弁組立体の複数の軸方向溝とイ
ンジェクタプレートの複数の燃料噴孔との間の相対位相
は,弁組立体の回転に関係なく常に一定に保つことがで
きるが,弁座部材の極めて小径のガイド孔の内周面に複
数の軸方向溝を形成することは,弁部の外周面に複数の
面取り部を形成することに比して加工が容易でなく,コ
ストの低減を困難にする。
【0004】本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたも
ので,弁組立体の弁部の外周面には,前記ガイド孔での
燃料の通過を許容する複数の面取り部を形成した構造を
維持し,弁組立体の回転を簡単に拘束して,弁部の複数
の面取り部とインジェクタプレートの複数の燃料噴孔と
の相対位相が変動しないようにした,前記電磁式燃料噴
射弁を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に,本発明は,弁孔,この弁孔の内端に連なる弁座,及
びこの弁座の大径部に連なる円筒状のガイド孔を有する
弁座部材と,前記弁孔に連通する複数の燃料噴孔を有し
て前記弁座部材の一端面に接合されるインジェクタプレ
ートと,前記弁座部材の他端部に一端部を結合する弁ハ
ウジングと,この弁ハウジングの他端部に結合される固
定コアと,この固定コアに対向するように前記弁ハウジ
ングに摺動可能に収容される可動コア,及びこの可動コ
アに杆部を介して連設され,前記ガイド孔に摺動自在に
支承されつゝ前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁
部からなる弁組立体とを備え,前記弁部の外周面には,
前記ガイド孔での燃料の通過を許容する複数の面取り部
を形成した,電磁式燃料噴射弁において,前記弁ハウジ
ングに,前記弁組立体の開弁限界を規定するストッパ部
材を固着し,このストッパ部材及び弁組立体間に,該弁
組立体の軸方向移動を許容しつゝその回転を拘束する回
り止め手段を設けたことを第1の特徴とする。
【0006】この第1の特徴によれば,ストッパ部材及
び弁組立体間に,該弁組立体の軸方向移動を許容しつゝ
その回転を拘束する回り止め手段を設けたので,弁組立
体は開閉動作中に回転することがなく,したがって弁部
の複数の面取り部とインジェクタプレートの複数の燃料
噴孔との相対位相を常に一定に保ち,燃料噴孔からの燃
料噴霧パターンの安定化を図ることができる。しかも,
前記ストッパ部材は,本来,弁組立体の開弁限界を規定
するものであり,このストッパ部材が弁組立体の回り止
め部材を兼ねることになるので,専用の回り止め部材は
不要で,構造の簡素化を図ることができ,弁部の面取り
部の加工が簡単であることゝ相まってコストの低減に大
いに寄与し得る。
【0007】また本発明は,第1の特徴に加えて,前記
弁ハウジングに,前記杆部に貫通される切欠きを持つ板
状のストッパ部材を固着する一方,このストッパ部材に
当接して前記弁組立体の開弁限界を規定するストッパフ
ランジを前記杆部に形成し,これらストッパ部材及び杆
部間に,該杆部の軸方向移動を許容しつゝその回転を拘
束する回り止め手段を設けたことを第2の特徴とする。
【0008】尚,前記板状のストッパ部材は,後述する
本発明の第1及び第2実施例中のストッパプレート6に
対応する。
【0009】この第2特徴によれば,弁組立体の杆部に
貫通される板状のストッパ部材を利用して,弁組立体の
回転を簡単に阻止することができる。
【0010】さらに本発明は,第1の特徴に加えて,前
記弁ハウジングに,前記可動コアを囲繞しながら前記固
定コアと結合される非磁性で環状のストッパ部材を固着
する一方,このストッパ部材に当接して前記弁組立体の
開弁限界を規定する環状肩部を前記可動コアに形成し,
これらストッパ部材及び可動コア間に,該可動コアの軸
方向移動を許容しつゝその回転を拘束する回り止め手段
を設けたことを第3の特徴とする。
【0011】尚,前記環状のストッパ部材は,後述する
本発明の第3及び第4実施例中のスペーサ104に対応
する。
【0012】この第3の特徴によれば,弁ハウジング及
び固定コア間に介在する非磁性で環状のストッパ部材を
利用して,弁組立体の回転を簡単に阻止することができ
る。
【0013】さらにまた本発明は,第2の特徴に加え
て,前記弁ハウジングに,前記可動コアを軸方向摺動自
在に支承しながら前記固定コアと結合される非磁性で環
状のスペーサを固着したことを第4の特徴とする。
【0014】この第4の特徴によれば,弁組立体の両端
部を非磁性のスペーサと弁座部材とで支承することにな
り,弁組立体の開閉姿勢を常に正しく保ち,弁組立体の
開弁量,即ち燃料噴射量に狂いが生ずることを防ぐこと
ができ,燃料噴霧パターンを含む噴射特性の更なる安定
化を図ることができる。
【0015】さらにまた本発明は,第3の特徴に加え
て,前記弁ハウジングに,前記可動コアを軸方向摺動自
在に支承するガイド面を形成したことを第5の特徴とす
る。
【0016】この第5の特徴によれば,弁組立体の両端
部を弁ハウジングと弁座部材とで支承することになり,
弁組立体の開閉姿勢を常に正しく保ち,弁組立体の開弁
量,即ち燃料噴射量に狂いが生ずることを防ぐことがで
き,燃料噴霧パターンを含む噴射特性の更なる安定化を
図ることができる。
【0017】さらにまた本発明は,第3の特徴に加え
て,前記ストッパ部材に,前記可動コアを軸方向摺動自
在に支承するガイド面を形成したことを第6の特徴とす
る。
【0018】この第6の特徴によれば,弁組立体の両端
部をストッパ部材と弁座部材とで支承することになり,
弁組立体の開閉姿勢を常に正しく保ち,弁組立体の開弁
量,即ち燃料噴射量に狂いが生ずることを防ぐことがで
き,燃料噴霧パターンを含む噴射特性の更なる安定化を
図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を,添付図面
に示す本発明の実施例に基づいて以下に説明する。
【0020】図1は本発明の第1実施例に係る内燃機関
用電磁式燃料噴射弁の縦断面図,図2は図1の要部拡大
図,図3は図2の3−3線断面図,図4は図2の4−4
線断面図,図5は図2の5−5線断面図,図6は図2の
6−6線断面図,図7は本発明の第2実施例を示す,図
2に対応した断面図,図8は図7の8−8線断面図,図
9は本発明の第3実施例を示す,図2に対応する断面
図,図10は図9の10−10線断面図,図11は本発
明の第4実施例を示す,図2対応した断面図,図12は
図11の12−12線断面図である。
【0021】先ず,図1〜図6に示す本発明の第1実施
例より説明する。
【0022】図1及び図2において,内燃機関用電磁式
燃料噴射弁Iのケーシング1は,円筒状の弁ハウジング
2(磁性体)と,この弁ハウジング2の前端部に液密に
結合される有底円筒状の弁座部材3と,弁ハウジング2
の後端に環状のスペーサ4を挟んで液密に結合される円
筒状の固定コア5とから構成される。
【0023】スペーサ4は,非磁性金属,例えばステン
レス鋼製であり,その両端面に弁ハウジング2及び固定
コア5が突き当てられて液密に全周溶接される。
【0024】弁座部材3及び弁ハウジング2の対向端部
には,第1嵌合筒部3a及び第2嵌合筒部2aがそれぞ
れ形成される。そして第1嵌合筒部3aが第2嵌合筒部
2a内にストッパプレート6と共に圧入され,ストッパ
プレート6は,弁ハウジング2と弁座部材3間で挟持さ
れる。その後,第1嵌合筒部3aの外周面と第2嵌合筒
部2aの端面とに挟まれる隅部の全周にわたりレーザ溶
接又はビーム溶接を施すことにより,弁ハウジング2及
び弁座部材3が相互に液密に結合される。
【0025】弁座部材3は,その前端面に開口する弁孔
7と,この弁孔7の内端に連なる円錐状の弁座8と,こ
の弁座8の大径部に連なる円筒状のガイド孔9とを備え
ており,そのガイド孔9は,前記第2嵌合筒部2aと同
軸状に形成される。
【0026】弁座部材3の前端面には,上記弁孔7と連
通する複数の燃料噴孔11を有する鋼板製のインジェク
タプレート10(図3参照)が液密に全周溶接される。
その際,インジェクタプレート10は,形状を異にして
該プレート10の外周に互いに角度をなして並ぶ一対の
切欠きマーク10a,10bを電磁式燃料噴射弁Iの所
定位置に合わせることにより,電磁式燃料噴射弁Iがエ
ンジンに取り付けられたとき,燃料噴孔11が所定の方
向,例えばエンジンの1気筒に対応する一対の吸気弁を
指向するように配置される。
【0027】弁ハウジング2及びスペーサ4内には,固
定コア5の前端面に対向する可動コア12が収容され,
スペーサ4の内周面には,可動コア12を軸方向摺動自
在に支承する環状のガイド面13が突設される(図5参
照)。
【0028】可動コア12は,その一端面から前記弁座
8側に延びる小径の杆部15を一体に備えており,この
杆部15の先端に,前記弁座8に着座し得る球状の弁部
16が溶接により固着される。而して,可動コア12,
杆部15及び弁部16によって弁組立体Vが構成され
る。
【0029】弁部16は,前記ガイド孔9に軸方向摺動
自在に支承されるもので,その外周面には,ガイド孔9
内での燃料の流通を可能にする複数の面取り部17(図
4参照)が等間隔置きに並べて形成される。
【0030】前記ストッパプレート6には,杆部15が
貫通する切欠き18(図6参照)が設けられており,こ
のストッパプレート6の,弁座8側端面に対向するスト
ッパフランジ19が杆部15の中間部に形成されてい
る。これらストッパプレート6及びストッパフランジ1
9間には,弁部16の閉弁時,即ち弁座8への着座時,
弁部16の開弁ストロークに対応する間隙gが設けられ
る。
【0031】一方,固定コア5及び可動コア12間に
は,弁部16の閉弁時,即ち弁部16の弁座8への着座
時でも,両コア5,12の当接を避けるに足る間隙が設
けられる。
【0032】また図2及び図6に示すように,ストッパ
プレート6及び杆部15間には,杆部15の軸方向移動
を許容しつゝその回転を拘束する回り止め手段40が設
けられる。この回り止め手段40は,ストッパプレート
6の,U字状に形成した切欠き18と,この切欠き18
に回転不能に嵌合するように杆部15に形成したU字状
断面部15aとで構成される。その際,ストッパプレー
ト6は,インジェクタプレート10の燃料噴孔11と弁
部16の面取り部17とが相互に所定の相対関係をなす
ように配置される。
【0033】固定コア5は,可動コア12の通孔20を
介して弁ハウジング10内と連通する中空部21を有し
ており,その中空部21に,可動コア12を弁部16の
閉じ方向,即ち弁座8への着座方向に付勢するコイル状
の弁ばね22と,この弁ばね22の後端を支承するパイ
プ状のリテーナ23とが収容される。
【0034】その際,可動コア12の後端面には,弁ば
ね22の前端部を受容する位置決め凹部24が形成され
る。また弁ばね22のセット荷重は,リテーナ23の中
空部21への圧入深さによって調整される。
【0035】固定コア5の後端には,パイプ状のリテー
ナ23を介して固定コア5の中空部21に連通する燃料
入口25を持つ入口筒26が一体に連設され,その燃料
入口25に燃料フィルタ35が装着される。
【0036】スペーサ4及び固定コア5の外周にはコイ
ル組立体28が嵌装される。このコイル組立体28は,
スペーサ4及び固定コア5に外周面に嵌合するボビン2
9と,これに巻装されるコイル30とからなっており,
このコイル組立体28を囲繞するコイルハウジング31
の一端部が弁ハウジング2の外周面に溶接により結合さ
れる。
【0037】コイルハウジング31,コイル組立体28
及び固定コア5は合成樹脂製の被覆体32内に埋封さ
れ,この被覆体32の中間部には,前記コイル30に連
なる接続端子33を収容する備えたカプラ34が一体に
連設される。
【0038】この被覆体32の前端面と,弁座部材3の
前端部に嵌着される合成樹脂製のキャップ35との間に
環状溝36が画成され,この環状溝36に,弁ハウジン
グ2の外周面に密接するOリング37が装着され,この
Oリング37は,この電磁式燃料噴射弁Iを図示しない
吸気マニホールドの燃料噴射弁取り付け孔に装着したと
き,その取り付け孔の内周面に密接するようになってい
る。
【0039】次に,この第1実施例の作用について説明
する。
【0040】図2に示すように,コイル30を消磁した
状態では,弁ばね22の付勢力で可動コア12及び弁部
18が前方に押圧され,弁部18を弁座8に着座させて
いる。したがって,燃料フィルタ35及び入口筒26を
通して弁ハウジング1内に供給された高圧燃料は,弁ハ
ウジング1内に待機させられる。
【0041】コイル30を通電により励磁すると,それ
により生ずる磁束が固定コア5,コイルハウジング3
1,弁ハウジング10及び可動コア12を順次走り,そ
の磁力により弁組立体Vの可動コア12が弁部18と共
に固定コア5に吸引され,弁座8が開放されるので,弁
ハウジング10内の高圧燃料が弁部16の面取り部17
を経て燃料出口13を通過し,燃料噴孔11からエンジ
ンの吸気弁に向かって噴射される。このとき,弁組立体
Vのストッパフランジ19が弁ハウジング2に固着した
ストッパプレート6に当接することにより,弁組立体V
の開弁限界が規定される。
【0042】ところで,弁組立体Vは,その杆部15と
ストッパプレート6との間に設けられる回り止め手段4
0により回転を阻止されるので,弁部16の面取り部1
7とインジェクタプレート10の燃料噴孔11との相対
位相を常に一定に保つことができ,その結果,燃料噴孔
11からの燃料噴霧パターンの安定化を図ることができ
る。
【0043】しかも弁組立体Vの開閉姿勢は,その両端
部がスペーサ4のガイド面13及び弁座部材3のガイド
孔9により支承されることにより常に正しく保たれ,傾
くことがないので,弁組立体Vの開弁量,即ち燃料噴射
量に狂いが生ずることを回避し,燃料噴霧パターンを含
む噴射特性の更なる安定化を図ることができる。
【0044】その上,弁組立体Vの開弁限界を規定する
ストッパプレート6が弁組立体Vの回り止め部材を兼ね
ることになるので,専用の回り止め部材は不要で,構造
の簡素化を図ることができ,弁部16の面取り部17の
加工が簡単であることゝ相まってコストの低減に寄与し
得る。
【0045】また弁組立体部の開弁限界では,固定コア
5及び可動コア12の対向面間には,微小間隙が残存す
るので,次にコイル30を再び消磁されゝば,固定及び
可動コア5,12間の残留磁気は極めて少なく,可動コ
ア12は弁ばね22の付勢力をもって即座に前進して,
弁部18を当初の閉弁状態に復帰させることができ,閉
弁応答性の向上に寄与し得る。
【0046】次に,図7及び図8に示す本発明の第2実
施例について説明する。
【0047】この第2実施例は,ストッパプレート6及
び杆部15間に設けられる止め手段140を,杆部15
の外周面に形成した複数(図示例では4つ)の面取り部
15bと,これら面取り部15bの一部と当接するよう
にストッパプレート6の切欠き18に形成した平面部1
8aとで構成した点を除けば,前記第1実施例と同様の
構成であり,図7及び図8中,第1実施例と対応する部
分には同一の参照符号を付して,その説明を省略する。
【0048】次に,図9及び図10に示す本発明の第3
実施例について説明する。
【0049】この第3実施例では,前記第1実施例にお
けるストッパプレート6及びストッパフランジ19に代
えて,弁ハウジング2及び固定コア5間に介裝,固着す
る環状のスペーサ104に,弁ハウジング2の内周面よ
り半径方向内方に張り出すストッパ面38が形成される
と共に,このストッパ面38に当接して弁部16の開弁
限界を規定する環状肩部39が可動コア12の外周に形
成される。また第1実施例におけるスペーサ4のガイド
面13に代えて,弁ハウジング2の内周面には,可動コ
ア12の外周面を軸方向摺動自在に支承する環状のガイ
ド面113が突設される。そしてスペーサ104と,こ
れに囲繞される可動コア12との間に,可動コア12の
軸方向移動を許容しつゝその回転を拘束する回り止め手
段240が設けられる。この回り止め手段240は,可
動コア12の外周面に形成した1又は複数の面取り部4
1と,この面取り部41に当接するようにスペーサ10
4の内周面に形成した平面部42とで構成される。尚,
この第3実施例では,第1実施例のようなストッパプレ
ート6及びストッパフランジ19は廃止される。その他
の構成は第1実施例と同様であるので,図9及び図10
中,第1実施例と対応する部分には同一の参照符号を付
して,その説明を省略する。
【0050】最後に,図11及び図12に示す本発明の
第4実施例について説明する。
【0051】この第4実施例では,第3実施例における
弁ハウジング2の内周面のガイド面113に代えて,環
状のスペーサ104に可動コア12の外周面を軸方向摺
動自在に支承するガイド面213が,スペーサ104の
面取り部41に当接する平面部42と併設される。その
他の構成は前記第3実施例と同様であるので,図11及
び図12中,第3実施例と対応する部分には同一の参照
符号を付して,その説明を省略する。
【0052】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく,その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可
能である。例えば,回り止め手段40,140,240
の横断面形状は自由の設計されるものである。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば,弁孔,この弁孔の内端に連なる弁座,及びこの弁座
の大径部に連なる円筒状のガイド孔を有する弁座部材
と,前記弁孔の外端に連通する複数の燃料噴孔を有して
前記弁座部材の一端面に接合されるインジェクタプレー
トと,前記弁座部材の他端部に一端部を結合する弁ハウ
ジングと,この弁ハウジングの他端部に結合される固定
コアと,この固定コアに対向するように前記弁ハウジン
グに摺動可能に収容される可動コア,及びこの可動コア
に杆部を介して連設され,前記ガイド孔に摺動自在に支
承されつゝ前記弁座と協働して前記弁孔を開閉する弁部
からなる弁組立体とを備え,前記弁部の外周面には,前
記ガイド孔での燃料の通過を許容する複数の面取り部を
形成した,電磁式燃料噴射弁において,前記弁ハウジン
グに,前記弁組立体の開弁限界を規定するストッパ部材
を固着し,このストッパ部材及び弁組立体間に,該弁組
立体の軸方向移動を許容しつゝその回転を拘束する回り
止め手段を設けたので,弁組立体は開閉動作中に回転す
ることがなく,したがって弁部の面取り部とインジェク
タプレートの燃料噴孔との相対位相を常に一定に保ち,
燃料噴孔からの燃料噴霧パターンの安定化を図ることが
できる。しかも,前記ストッパ部材は,本来,弁組立体
の開弁限界を規定するものであり,このストッパ部材が
弁組立体の回り止め部材を兼ねることになるので,専用
の回り止め部材は不要で,構造の簡素化を図ることがで
き,弁部の面取り部の加工が簡単であることゝ相まって
コストの低減に大いに寄与し得る。
【0054】また本発明の第2の特徴によれば,第1の
特徴に加えて,前記弁ハウジングに,前記杆部に貫通さ
れる切欠きを持つ板状のストッパ部材を固着する一方,
このストッパ部材に当接して前記弁組立体の開弁限界を
規定するストッパフランジを前記杆部に形成し,これら
ストッパ部材及び杆部間に,該杆部の軸方向移動を許容
しつゝその回転を拘束する回り止め手段を設けたので,
弁組立体の杆部に貫通される板状のストッパ部材を利用
して,弁組立体の回転を簡単に阻止することができる。
【0055】さらに本発明の第3の特徴によれば,第1
の特徴に加えて,前記弁ハウジングに,前記可動コアを
囲繞しながら前記固定コアと結合される非磁性で環状の
ストッパ部材を固着する一方,このストッパ部材に当接
して前記弁組立体の開弁限界を規定する環状肩部を前記
可動コアに形成し,これらストッパ部材及び可動コア間
に,該可動コアの軸方向移動を許容しつゝその回転を拘
束する回り止め手段を設けたので,弁ハウジング及び固
定コア間に介在する非磁性のストッパ部材を利用して,
弁組立体の回転を簡単に阻止することができる。
【0056】さらにまた本発明の第4の特徴によれば,
第2の特徴に加えて,前記弁ハウジングに,前記可動コ
アを軸方向摺動自在に支承しながら前記固定コアと結合
される非磁性で環状のスペーサを固着したので,弁組立
体の両端部を非磁性のスペーサと弁座部材とで支承する
ことになり,弁組立体の開閉姿勢を常に正しく保ち,弁
組立体の開弁量,即ち燃料噴射量に狂いが生ずることを
防ぐことができ,燃料噴霧パターンを含む噴射特性の更
なる安定化を図ることができる。
【0057】さらにまた本発明の第5の特徴によれば,
第3の特徴に加えて,前記弁ハウジングに,前記可動コ
アを軸方向摺動自在に支承するガイド面を形成したの
で,弁組立体の両端部を弁ハウジングと弁座部材とで支
承することになり,弁組立体の開閉姿勢を常に正しく保
ち,弁組立体の開弁量,即ち燃料噴射量に狂いが生ずる
ことを防ぐことができ,燃料噴霧パターンを含む噴射特
性の更なる安定化を図ることができる。
【0058】さらにまた本発明の第6の特徴によれば,
第3の特徴に加えて,前記ストッパ部材に,前記可動コ
アを軸方向摺動自在に支承するガイド面を形成したの
で,弁組立体の両端部をストッパ部材と弁座部材とで支
承することになり,弁組立体の開閉姿勢を常に正しく保
ち,弁組立体の開弁量,即ち燃料噴射量に狂いが生ずる
ことを防ぐことができ,燃料噴霧パターンを含む噴射特
性の更なる安定化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る内燃機関用電磁式燃
料噴射弁の縦断面図。
【図2】図2は図1の要部拡大図。
【図3】図2の3−3線断面図。
【図4】図2の4−4線断面図。
【図5】図2の5−5線断面図。
【図6】図2の6−6線断面図。
【図7】本発明の第2実施例を示す,図2に対応した断
面図。
【図8】図7の8−8線断面図。
【図9】本発明の第3実施例を示す,図2に対応する断
面図。
【図10】図9の10−10線断面図。
【図11】本発明の第4実施例を示す,図2対応した断
面図。
【図12】図11の12−12線断面図。
【符号の説明】
I・・・・・電磁式燃料噴射弁 V・・・・・弁組立体 2・・・・・弁ハウジング 3・・・・・弁座部材 4・・・・・スペーサ 104・・・ストッパ部材(スペーサ) 5・・・・・固定コア 6・・・・・ストッパ部材(ストッパプレート) 7・・・・・弁孔 8・・・・・弁座 9・・・・・ガイド孔 10・・・・インジェクタプレート 11・・・・燃料噴孔 12・・・・可動コア 13,113,213・・・ガイド面 15・・・・杆部 16・・・・弁部 17・・・・弁部の面取り部 39・・・・可動コアの肩部 40,140,240・・・・回り止め手段 41・・・・可動コアの面取り部 42・・・・ストッパ部材(スペーサ)の平面部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁孔(7),この弁孔(7)の内端に連
    なる弁座(8),及びこの弁座(8)の大径部に連なる
    円筒状のガイド孔(9)を有する弁座部材(3)と,前
    記弁孔(7)に連通する複数の燃料噴孔(11)を有し
    て前記弁座部材(3)の一端面に接合されるインジェク
    タプレート(10)と,前記弁座部材(3)の他端部に
    一端部を結合する弁ハウジング(2)と,この弁ハウジ
    ング(2)の他端部に結合される固定コア(5)と,こ
    の固定コア(5)に対向するように前記弁ハウジング
    (2)に摺動可能に収容される可動コア(12),及び
    この可動コア(12)に杆部(15)を介して連設さ
    れ,前記ガイド孔(9)に摺動自在に支承されつゝ前記
    弁座(8)と協働して前記弁孔(7)を開閉する弁部
    (16)からなる弁組立体(V)とを備え,前記弁部
    (16)の外周面には,前記ガイド孔(9)での燃料の
    通過を許容する複数の面取り部(17)を形成した,電
    磁式燃料噴射弁において,前記弁ハウジング(2)に,
    前記弁組立体(V)の開弁限界を規定するストッパ部材
    (6,104)を固着し,このストッパ部材(6,10
    4)及び前記弁組立体(V)間に,該弁組立体(V)の
    軸方向移動を許容しつゝその回転を拘束する回り止め手
    段(40,140,240)を設けたことを特徴とす
    る,電磁式燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て,前記弁ハウジング(2)に,前記杆部(15)に貫
    通される切欠き(18)を持つ板状のストッパ部材
    (6)を固着する一方,このストッパ部材(6)に当接
    して前記弁組立体(V)の開弁限界を規定するストッパ
    フランジ(19)を前記杆部(15)に形成し,これら
    ストッパ部材(6)及び杆部(15)間に,該杆部(1
    5)の軸方向移動を許容しつゝその回転を拘束する回り
    止め手段(40)を設けたことを特徴とする,電磁式燃
    料噴射弁。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て,前記弁ハウジング(2)に,前記可動コア(12)
    を囲繞しながら前記固定コア(5)と結合される非磁性
    で環状のストッパ部材(104)を固着する一方,この
    ストッパ部材(104)に当接して前記弁組立体(V)
    の開弁限界を規定する環状肩部(39)を前記可動コア
    (12)に形成し,これらストッパ部材(104)及び
    可動コア(12)間に,該可動コア(12)の軸方向移
    動を許容しつゝその回転を拘束する回り止め手段(14
    0,240)を設けたことを特徴とする,電磁式燃料噴
    射弁。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て,前記弁ハウジング(2)に,前記可動コア(12)
    を軸方向摺動自在に支承しながら前記固定コア(5)と
    結合される非磁性で環状のスペーサ(4)を固着したこ
    とを特徴とする,電磁式燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て,前記弁ハウジング(2)に,前記可動コア(12)
    を軸方向摺動自在に支承するガイド面(113)を形成
    したことを特徴とする,電磁式燃料噴射弁。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の電磁式燃料噴射弁におい
    て,前記ストッパ部材(104)に,前記可動コア(1
    2)を軸方向摺動自在に支承するガイド面(213)を
    形成したことを特徴とする,電磁式燃料噴射弁。
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