JP2002089046A - 保護材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
により形成された保護材及びこの保護材の製造方法を提
供する。 【解決手段】 長手方向に連続した切れ目3を有し、断
面略B字状を構成する発泡体からなり、この発泡体の表
面に所望の画像5が印刷されてなる保護材1である。
Description
枠、ドア、H鋼、パイプ等を保護する建築用養生材や、
作業者等のケガを防止する緩衝材等として好適に使用さ
れる保護材及びその製造方法に関する。
ドア、H鋼等の建築用を保護する建築用養生材や、作業
者等のケガを防止する緩衝材等として、発泡体からなる
保護材が好適に使用されている。この保護材は、通常、
保護すべき部材に巻き付けた後、テープやロープ等で固
定して使用していた。近年では、保護すべき部材への取
付け、取外しが簡単に行え、しかもその弾性修復力によ
り、テープ等の固定部材を用いることなく保護すべき部
材に固定できる保護材が開発されている。このような保
護材としては、例えば、長手方向に連続する割れ目を有
した略筒状の発泡体から構成されたものがある。この保
護材は、その弾性復元力に逆らって前記割れ目を開き、
当該割れ目を形成する両側縁によって柱等を挟持させ、
当該柱等に固定してこれを保護するものである。この保
護材は、足場材を汚したり傷つけたりすることもなく、
再利用が可能で、しかも衝撃緩衝機能に優れている。建
築現場等で使用される保護材には、例えば、工務店の名
称や、建築部材の名称、あるいは美観を保つためのデザ
イン画や注意事項等、所望の画像を書くことが要求され
ることがある。この場合は、保護材に直接書く、あるい
は必要事項を記載した紙等をテープ等の固定部材で固定
する等して対処している。
される全ての保護材に工務店の名称等を記載する場合等
は、所望の画像を短時間で形成することができる印刷を
利用することが望まれるが、保護材が発泡体から構成さ
れていることに加え、前述した特殊な形状により、印刷
によって保護材に所望の画像(文字や絵、写真等)を形
成することはなされていなかった。本発明は、このよう
な従来の保護材を改良することを目的とするものであ
り、取付け、取外しが簡単で、所望の画像が印刷により
形成された保護材及びこの保護材の製造方法を提供する
ことを目的とする。
め、本発明は、長手方向に連続した切れ目を有し、断面
略B字状を構成する発泡体からなり、当該発泡体の表面
に所望の画像が印刷されてなる保護材を提供するもので
ある。この構成を備えた保護材には、所望の画像(文字
や絵柄等)が印刷によって形成されているため、同一の
画像が記載された保護材を短時間で多数得ることができ
る。また、保護材の出荷時には、既に所望の画像が印刷
されているので、現場での作業を簡略化することができ
る。前記画像は、インクジェット方式により飛翔したイ
ンクによって形成することができる。また、前記画像
は、予め所望の画像が印刷された薄膜のラミネートによ
って形成することもができる。さらにまた、前記発泡体
の平均気泡径は、800μm〜1500μmの範囲内に
あることが好適である。そしてまた、本発明にかかる保
護部材は、前記切れ目を形成する両端部を互いに対向し
て形成することもできる。また、本発明は、長手方向に
連続した切れ目を有する断面略B字状の発泡体を製造す
る発泡体製造工程と、前記発泡体製造工程後、前記発泡
体の所望位置に画像を印刷する印刷工程と、を備えた保
護材の製造方法を提供するものである。前記印刷工程
は、前記発泡体にインクを飛翔させて画像を形成する工
程、あるいは前記発泡体に、予め所望の画像が印刷され
た薄膜をラミネートする工程を含むことができる。
にかかる保護材について図面を参照して説明する。図1
は、本実施の形態にかかる保護材の斜視図、図2は、図
1に示す保護材の正面拡大図、図3は、本実施の形態に
かかる保護材を手摺の一部に被せた状態を示す斜視図で
ある。図1〜図3に示すように、本実施の形態にかかる
保護材1は、シート状の発泡体の端部2A及び2Bを丸
めて互いに対向させ、この端部2A及び2Bによって、
長手方向に連続した切れ目3形成した断面略B字状を備
えている。端部2A及び2Bの長手方向に沿った縁部に
は、切れ目3を開きやすくするため、保護材1の厚さよ
り大きな径を備えた断面略円形状のラウンド部4A及び
4Bが形成されている。また、この保護材1の上面に
は、所望の画像5が印刷されている。この画像5は、イ
ンクジェット方式によって飛翔したインクによって形成
されている。この保護材1の製造方法の一例としては、
先ず、2台の押出機を直列に連結した形式のタンデム押
出機を用い、熱可塑性樹脂と気泡調整剤を一方の押出機
に供給し、この押出機の途中より発泡剤を注入して発泡
性溶融物とする。次に、他方の押出機中でこの溶融物を
発泡適正温度まで冷却し、押出機先端に取り付けたダイ
スのリップから発泡体を押出す。この工程において、発
泡体の平均気泡径が800μm〜1500μmとなるよ
うに諸条件を調整する。この押出した直後に、発泡体の
長手方向に沿った両端部の縁部が互いに融着しないよう
に離間する。このようにして、図1〜図3に示すよう
に、平均気泡径が800μm〜1500μmである略B
字状の発泡体を得る。次に、この発泡体を、インクジェ
ットプリンター「PCコーダー JET HQ」(紀州技研工
業株式会社製)にセットして、所望の画像5(例えば、
工務店名)を印刷する。このようにして、図1〜図3に
示す保護材1を得る。なお、本発明にかかる保護材1の
主原材料である樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル
等の塩化ビニル系樹脂、ゴム成分を含有したポリスチレ
ン系樹脂、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂
等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート
等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等、発泡
体を形成するために一般的に使用可能な樹脂を選択でき
る。これらの中でもポリエチレン系樹脂、ポリプロピレ
ン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂やゴム成分を含有し
たポリスチレン系樹脂は、本発明の保護材に可撓性、圧
縮歪回復性、柔軟性を付与するので好適である。また、
本発明では、前述した樹脂に、通常の押出発泡に用いら
れる添加剤を添加することもできる。この添加剤として
は、例えば、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯
電防止剤、着色剤、気泡調整剤、収縮防止剤、導電性付
与剤、酸化鉄等が挙げられる。そしてまた、保護材1に
印刷された画像5を構成するインクとしては、通常のイ
ンクジェット方式で使用可能なものであれば、特に限定
されるものではない。このようなインクとしては、カチ
オン染料やアニオン染料等が挙げられる。また、印刷条
件としては、特に限定されるものではないが、表面処理
方法として、クロム酸処理、火炎処理、放射線処理、熱
風処理、コロナ放電処理、紫外線処理、アルキルチタネ
ート処理等が好適である。なお、本実施の形態では、画
像5をインクジェット方式で印刷した場合について説明
したが、これに限らず、例えば、ラミネートによって印
刷することもできる。この場合は、例えば、熱ロールに
よるラミネート、熱風によるラミネート、赤外線ヒータ
によるラミネート、ガスバーナー(赤外線、直火等)に
よるラミネート、接着剤(クロロプレン系、ブチルゴム
等)を用いたラミネート等によって行うことができる。
この構成を備えた保護材1は、端部2A及び2Bのラウ
ンド部4A及び4B間に手を入れて、切れ目3を拡げ、
手摺10に被せる(図3参照)。このようにすること
で、手摺10を保護することができると共に、作業者等
のケガを防止する緩衝材等としての役割を果たすことが
できる。また、保護材1には、工務店名が印刷されてい
るため、従来のように、保護材に工務店名を直接記載し
たり、工務店名が記載された他の紙やフィルム等をテー
プ等によって固定する必要もない。なお、本実施の形態
で説明した保護材1の大きさや厚さ等は、保護すべき部
材(例えば、柱、手摺、開口枠、ドア、H鋼、パイプ
等)の形状や大きさ等により任意に設定することができ
る。また、保護材1は、その長さ方向に任意に切断し
て、所望の長さで使用することができる。さらに、切れ
目3に沿って長手方向に切断すれば、断面略円筒形の保
護材となり、例えば、パイプ等に好適に使用できる。ま
た、本発明によれば、保護材の任意の場所に画像を印刷
することが可能である。
長手方向に連続した切れ目を有し、断面略B字状を構成
する発泡体の表面に所望の画像が印刷されてなる保護材
を提供することができる。この結果、同一の画像が記載
された保護材を短時間で多数得ることができる。また、
保護材の出荷時には、既に所望の画像が印刷されている
ので、現場での作業を簡略化することができる。
せた状態を示す斜視図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 長手方向に連続した切れ目を有し、断面
略B字状を構成する発泡体からなり、当該発泡体の表面
に所望の画像が印刷されてなる保護材。 - 【請求項2】 前記画像は、インクジェット方式により
飛翔したインクによって形成されてなる請求項1記載の
保護材。 - 【請求項3】 前記画像は、予め所望の画像が印刷され
た薄膜のラミネートによって形成されてなる請求項1記
載の保護材。 - 【請求項4】 前記発泡体の平均気泡径が800μm〜
1500μmである請求項1ないし請求項3のいずれか
一項に記載の保護材。 - 【請求項5】 前記切れ目を形成する両端部が互いに対
向して形成されてなる請求項1ないし請求項4のいずれ
か一項に記載の保護材。 - 【請求項6】 長手方向に連続した切れ目を有する断面
略B字状の発泡体を製造する発泡体製造工程と、 前記発泡体製造工程後、前記発泡体の所望位置に画像を
印刷する印刷工程と、を備えた保護材の製造方法。 - 【請求項7】 前記印刷工程は、前記発泡体にインクを
飛翔させて画像を形成する工程を含む請求項6記載の製
造方法。 - 【請求項8】 前記印刷工程は、前記発泡体に、予め所
望の画像が印刷された薄膜をラミネートする工程を含む
請求項6記載の製造方法。 - 【請求項9】 前記発泡体の平均気泡径が800μm〜
1500μmである請求項6ないし請求項8のいずれか
一項に記載の製造方法。
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