JP2002088623A - 防風ニット - Google Patents

防風ニット

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JP2002088623A
JP2002088623A JP2001204807A JP2001204807A JP2002088623A JP 2002088623 A JP2002088623 A JP 2002088623A JP 2001204807 A JP2001204807 A JP 2001204807A JP 2001204807 A JP2001204807 A JP 2001204807A JP 2002088623 A JP2002088623 A JP 2002088623A
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knitted fabric
air permeability
yarn
sec
windproof
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JP2001204807A
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Toshihiko Ohira
寿彦 大平
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非常に柔軟で通気度の低い、防風性の優れた
編地の提供。 【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維で
構成された編地であって、該編地の通気度が70cc/
cm2・sec以下である編地。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防風性に優れた編
地に関する。
【0002】
【従来の技術】従来編物はその組織の特性から、伸縮性
に富み、衣料として着心地の良い素材として多用されて
いる。一方、該生地を衣料用に使用した場合に種々のケ
ースが考えられるが、その組織のルーズさ故に通気性が
大きく、風等に曝された場合に衣料の保温機能が失われ
る。この様な場合に於いて、通気性を下げ、防風性能を
高める為の手段として種々の方法が採られてきたが下記
の理由で不十分であった。
【0003】 編地を高密度に編み立て、これをカレ
ンダー加工する場合に、生地が重く、また硬くなり、防
風性能も不十分である。 編み立ての際に収縮糸を使用し、染色時に高密度化
をはかり、これをカレンダー加工にて目潰しを行う。こ
の場合に収縮糸は一般に糸自身が硬くなり、カレンダー
圧力がかかっても、糸自身の圧力による変形が少なくな
り、目潰し効果が発現しがたく、防風性能も不十分であ
る。また、風合いも粗硬なものとなる。 また、編物にポリウレタン系樹脂等のフィルムをラ
ミネートするか、または樹脂をコーティングする方法も
採られるが、前者の場合、通気性が全く無くなり、蒸れ
易い、ごわごわするし、また後者の場合はざらついた風
合いになる、編地本来の伸縮性が無くなる等の欠点を有
する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ソフ
トな風合いで防風性のある編地の提供である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題に
ついて種々検討の結果、編地に使用する糸種を特定する
事により目的が達成できる事を見出し本発明を完成する
に至った。即ち、本発明は: 使用糸種がポリトリメチレンテレフタレート繊維の
編地であって、染色加工後にカレンダー加工することに
より、通気度が70cc/cm2・sec以下であるこ
とを特徴とする防風性のある編地である。 記載の編地において少なくとも片面が起毛された
編地をも請求する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、ポリトリメチレンテレフタレート繊維とは、ト
リメチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位と
するポリエステル繊維をいい、トリメチレンテレフタレ
ート単位を約50モル%以上好ましくは70モル%以
上、さらには80モル%以上、さらに好ましくは90モ
ル%以上のものをいう。従って、第三成分として他の酸
成分及び/又はグリコール成分の合計量が、約50モル
%以下好ましくは30モル%以下、さらには20モル%
以下、さらに好ましくは10モル%以下の範囲で含有さ
れたポリトリメチレンテレフタレートを包含する。
【0007】ポリトリメチレンテレフタレートは、テレ
フタル酸又はその機能的誘導体とトリメチレングリコー
ル又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で適当な反
応条件下に結合せしめることにより合成される。この合
成過程において、適当な一種又は二種以上の第三成分を
添加して共重合ポリエステルとしても良いし、又、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のポリトリメチレンテレフタレート以外のポリエステ
ル、ナイロンとポリトリメチレンテレフタレートを別個
に合成した後、ブレンドしたり、複合紡糸(鞘芯、サイ
ドバイサイド等)してもよい。
【0008】複合紡糸に関しては、特公昭43−191
08号公報、特開平11−189923号公報、特開2
000−239927号公報、特開2000−2569
18号公報等に例示されるような、第一成分がポリトリ
メチレンテレフタレートであり、第二成分がポリトリメ
チレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロ
ンを並列的あるいは偏芯的に配置したサイドバイサイド
型又は偏芯シースコア型に複合紡糸したものがあり、特
にポリトリメチレンテレフタレートと共重合ポリトリメ
チレンテレフタレートの組み合わせや、極限粘度の異な
る二種類のポリトリメチレンテレフタレートの組み合わ
せが好ましい。特に、特開2000−239927号公
報に例示されるような極限粘度の異なる二種類のポリト
リメチレンテレフタレートを用い、低粘度側が高粘度側
を包み込むように接合面形状が湾曲しているサイドバイ
サイド型に複合紡糸したものが、高度のストレッチ性と
嵩高性を兼備するものであり特に好ましい。
【0009】添加する第三成分としては、脂肪族ジカル
ボン酸(シュウ酸、アジピン酸等)、脂環族ジカルボン
酸(シクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボ
ン酸(イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸等)
や;脂肪族グリコール(エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、テトラメチレングリコール
等)、脂環族グリコール(シクロヘキサンジメタノール
等)、芳香族を含む脂肪族グリコール(1,4−ビス
(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等)、ポリエーテ
ルグリコール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール等)や;脂肪族オキシカルボン酸(ω−オ
キシカプロン酸等)、芳香族オキシカルボン酸(P−オ
キシ安息香酸等)等がある。又、1個又は3個以上のエ
ステル形成性官能基を有する化合物(安息香酸等又はグ
リセリン等)も重合体が実質的に線状である範囲内で使
用出来る。更に、二酸化チタン等の艶消剤、リン酸等の
安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸
収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑剤、
ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃剤、制
電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤等が含
有されていてもよい。
【0010】本発明においてポリトリメチレンテレフタ
レート繊維の紡糸については、例えば特願P2000−
522304号等があり、1500m/分程度の巻取り
速度で未延伸糸を得た後、2〜3.5倍程度で延撚する
方法、紡糸−延撚工程を直結した直延法(スピンドロー
法)、巻取り速度5000m/分以上の高速紡糸法(ス
ピンテイクアップ法)の何れを採用しても良い。又、繊
維の形態は、長繊維でも短繊維でもよく、長さ方向に均
一なものや太細のあるものでもよく、断面においても丸
型、三角、L型、T型、Y型、W型、八葉型、偏平、ド
ッグボーン型等の多角形型、多葉型、中空型や不定形な
ものでもよい。
【0011】さらに糸条の形態としては、リング紡績
糸、オープンエンド紡績糸等の紡績糸、単糸デニールが
0.1〜5デニール程度のマルチフィラメント原糸(極
細糸を含む)、甘撚糸〜強撚糸、混繊糸、仮撚糸(PO
Yの延伸仮撚糸を含む)、空気噴射加工糸等がある。
尚、本発明の目的を損なわない範囲内で通常30重量%
以下の範囲内でウールに代表される天然繊維等他の繊維
を混紡(サイロスパンやサイロフィル等)、交絡混繊
(高収縮糸との異収縮混繊糸等)、交撚、複合仮撚(伸
度差仮撚等)、2ィード空気噴射加工等の手段で混用し
てもよい。」
【0012】本発明の防風性編地はかかるポリトリメチ
レンテレフタレート繊維を用いて構成されるものである
が、所望により好ましくは70%以下の混率で、ポリエ
チレンテレフタレート繊維、ナイロン繊維、ポリオレフ
ィン繊維、熱接着性繊維等の各種繊維(原糸、嵩高加工
糸、長繊維等の各種形態で)と複合しても良い。この場
合、防風性編地の表面を構成する繊維の少なくとも30
%以上、好ましくは50%以上がポリトリメチレンテレ
フタレート繊維であることが好ましい。防風性編地の表
面を構成するポリトリメチレンテレフタレート繊維が3
0%未満の場合、充分な防風性を得る事は困難である。
【0013】編地の組織は、編機としてトリコット編
機、ラッセル編機、丸編機を使用して構成させることが
でき、商品の狙いに応じて適宜、編機種を選択すれば良
い。経編機としては、トリコット編機、ラッセル編機が
使用でき、使用する糸のデシテックスや商品の狙いによ
り、使用デシテックス、編み機種、ゲージを選択すれば
良い。編み組織としては、トリコット編機では2枚筬組
織のハーフ組織、サテン組織、またこれらの組織の組み
合わせによる変化組織;ラッセル編機ではパワーネット
組織、サテンネット組織が挙げられるが、これらに限定
されるものでない。組織の密度としては、ウエール数2
4〜40本/インチ(染色後50〜75本/インチ)、
コース数50〜100本/インチ(染色後60〜105
本/インチ)が好ましい。
【0014】ウエール数(編針密度)24より粗いウエ
ール数では編地組織が粗くなって最終製品の防風性能が
不充分となる。また、ウエール本数40を超える編機
(編針密度)では製編が困難となる。丸編機としては、
シングル編機、両面編機が使用でき、使用する糸のデシ
テックスや商品の狙いにより、使用デシテックス、編み
機種、ゲージを選択すれば良い。編み組織としては、両
面編機ではインターロック組織等が挙げられるが、これ
に限定されるものでない。
【0015】防風編地に使用する繊維の太さは、使用す
る編み機のゲージに応じ、一般的に最適と云われる繊維
の太さが選定でき、例えば36ゲージの編機では22〜
56dtxとすれば良い。また、単糸デシテックスにつ
いても任意な太さの糸が選定出来、0.1〜11dt
x、好ましくは0.1〜5.6dtxの範囲である。こ
のような、糸の太さ、編み機のゲージ、編みたて密度を
上記の範囲で任意に設定できるが、染色、カレンダー加
工された編地で所望の防風性を得る経編地のカバーファ
クターは1600〜2200、好ましくは1600〜2
100に設定する。
【0016】ここでいう経編地のカバーファクター(C
F経)とは、経編地のフロント筬、バック筬の糸が2.
54cmあたりに並ぶ本数を経糸密度(ウエール)、経
糸でループを形成して出来る編目密度(コース)とする
とき、次式(3) で与えられる。 CF経={√フロント筬の糸の太さ(デシテックス)+√バック筬の糸の太さ (デシテックス)}×(コース+ウエール) ・・・(3) また、丸編地のカバーファクターは1600〜230
0、好ましくは1600〜2200に設定する。ここで
いう丸編地のカバーファクター(CF丸)とは、丸編地
の2.54cm当たりに並ぶ横方向の編目密度をウエー
ル、縦方向に並ぶ編目密度をコースとするとき次式(4)
で与えられる。 CF丸={2×√糸の太さ(デシテックス)}×(コース+ウエール) ・・・(4)
【0017】なお、経編地のカパーファクターが160
0未満では充分な防風性能が得られず、またカバーファ
クター(CF経)が2200を超えると生地が硬くなり
生産が困難となり、衣料としての適性も欠くようにな
る。また、丸編地ではカバーファクター(CF丸)が1
600未満では充分な防風性能が得られず、又カバーフ
ァクター(CF丸)が2300を超えると生地が硬くな
り生産が困難となり、経編地と同様衣料としての適性も
欠くようになる。編成された編地は、ここで通常、精
練、染色加工で行って良い。また、防風性による保温以
外に生地を起毛する事によりボリュウムアップし保温性
を付与することもできる。起毛は編成方法に関わらず出
来るが、トリコットの場合、フロントの振りが大きい方
がボリュウムアップできる。また、丸編みでは、シンカ
ーパイル編、裏毛編、ジャカード編等の生地等で起毛す
る事が出きる。また、起毛方法として染色前に行う先起
毛、染色後に行う後起毛何れも出来、特に限定されるも
のでない。
【0018】起毛布帛の抗ピル性は3級以上(JIS
L−1076)が好ましい。このような優れた抗ピル性
を有する起毛布帛は、少なくとも起毛部にポリトリメチ
レンテレフタレート繊維を用いた布帛に起毛油剤を用い
ることなく起毛処理することにより得ることができる。
この方法により、起毛布帛の起毛性と抗ピル性の両者を
満足させることができる。また、シャーリングすること
により抗ピル性を向上させることも出来る。起毛布帛の
片面のみを起毛する場合は、パイルとなる起毛糸を1回
または数回必要に応じて起毛する。また両面を起毛して
両面フリース、両面スエードとすることもできる。起毛
機としては、針布をロールに巻き付け、多数本ドラム状
に配した針布起毛機、サンドペーパをロールに巻いたエ
メリー起毛機などのいずれも使用でき、要求される商品
により適宜選択して使用することができる。
【0019】染色は諸堅牢度の良い選択された分散染料
を任意に使用し、染色温度は90〜135℃の範囲、好
ましくは100〜130℃の範囲であればよい。精練前
又は精練後のプレセットは必要な場合任意に行う事が出
来る。染色機は通常の液流染色機で行う事が出来るが、
エアーフロー染色機、ビーム染色機等の使用によっても
妨げにはならない。防寒のために、通常は、下着、外
衣、防風外衣を重ねて保温性を高めるが、本発明により
得られた編地は、下着と外衣の間に中衣として着込み保
温性を高め作業等に差し支えないような使い方もでき
る。また、用途によっては、撥水剤処理をすることによ
り、撥水性のあるウインドブレーカーとして、又はスポ
ーツ、登山、ハイキング、アウトドア用品の他広く用で
きる。
【0020】この撥水性のある防風ニットの加工は、撥
水剤としては、シリコン系、フッ素系、ワックス系、ジ
ルコニューム塩系、エチレン尿素系、メチロールアミド
系、ピリジニュウム塩系、金属石鹸類など使用する事が
でき、特に限定するものでないが、好ましくはシリコン
系、フッ素系が撥水効果、耐久面で優れる。なお、前記
撥水剤には、必要に応じて架橋剤、触媒、樹脂等を添加
しても良い。この撥水剤の加工法は、スプレー、浸漬絞
液、キスロールなどの方法によって行うことができる。
【0021】また、目潰し加工は、該撥水剤処理加工後
の編物にプレス加工することにより、編み地表面を平滑
にし、かつ繊維間隙を少なくして防風性をより向上す
る。このプレス加工法としては、二対のロール、ベル
ト、平板などの間で常温或いは高温下で加圧して加工を
行うが、加工性、目潰し効果、風合い面などから、一方
がメタル性の加熱ロール、他方がメタル製、樹脂製、硬
質のペーパロール等、或いはゴム、フェルトなど中硬質
の低温ロールとからなる一般のカレンダー加工機を用い
るのが好ましい。
【0022】プレス条件としては、加熱ロールは120
〜200℃、好ましくは140〜180℃とし、低温ロ
ールは120℃以下とする。加熱ロールが120℃未満
では目潰し効果が薄れて十分な防風性が得られず、また
200℃を越えると風合いが硬くペーパーライクとな
る。一方、低温ロールが120℃以上では風合いが硬く
ペーパーライクとなる。また、圧力としては、線圧10
00〜4000N/cmが好ましい。線圧が1000N
/cm未満では、目潰し効果が小さく十分な防風性が得
られず、また4000 N/cmを越えると風合いが硬
くペーパーライクとなる。この防風ニットの通気度は7
0cc/cm2・sec以下、好ましくは40cc/c
2・sec以下であり、更に好ましくは30cc/c
2・secである。通気度が70cc/cm2・sec
を超える場合は充分な防風性能は得られない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に実施例をあげて本発明を具
体的に説明する。なお評価法は次の通りである。 通気度:JIS L1096−8(A法)による。 風合い:手触りで官能検査にて、 (イ)柔軟である、
(ロ)やや柔軟である、(ハ)粗硬であるの3段階で判定し
た。 <ポリトリメチレンテレフタレート繊維の製造例>ηs
p/c=0.8のポリトリメチレンテレフタレートを紡
糸温度265℃、紡糸速度1200m/分で未延伸糸を
得、次いで、ホットロール温度60℃、ホットプレート
温度140℃、延伸倍率3倍、延伸速度800m/分で
延撚して、40dtex/24fの延伸糸を得た。延伸
糸の強伸度、弾性率並びに10%伸長時の弾性回復率
は、各々3.2g/d、46%、30g/d並びに98
%であった。
【0024】尚、10%伸長時の弾性回復率は以下の方
法で求めた。繊維をチャック間距離10cmで引張試験
機に取り付け、伸長率10%まで引張速度20cm/分
で伸長し1分間放置した。その後、再び同じ速度で収縮
させ、応力−歪み曲線を描く。収縮中、応力がゼロにな
った時の伸度を残留伸度(A)とする。弾性回復率は以
下の式(5) に従って求めた。 10%伸長時の弾性回復率=(10−A)/10×100(%)・・・(5) 又、ηsp/cはポリマーを90℃でo−クロロフェノ
ールに1g/デシリットルの濃度で溶解し、その後、得
られた溶液をオストワルド粘度管に移し35℃で測定
し、下記式(6) により算出した。 ηsp/c=(T/T0−1)/C ・・・(6) T:試料溶液の落下時間(秒) T0:溶剤の落下時間(秒) C:溶液濃度(g/デシリットル)
【0025】(実施例1)36ゲージのトリコット編機
を利用して、上記の製造例で得られたポリトリメチレン
テレフタレート繊維40dtex/24fをフロント、
バック共に使用し、ハーフ組織で機上コース;88本/
インチ、ウエル方向36本/インチに編み立てた。この
編地を液流染色機で、精練後、120℃の染色温度で分
散染料を用いて黒色に染色した。この編地を下記の条件
で撥水、カレンダー加工を行った。 撥水加工処方 アサヒガードLS−317〔旭硝子(株)製〕 6% スミテックスレジンM−3〔住友化学(株)製〕 0.3% スミテックスアクセレレーターACX(同上) 0.03% イソプロパノール 3% 上記配合の水分散液に調整した液に浸漬した後、マング
ルで絞液しピックアップ率60%になった生地を160
℃で1分熱処理した。
【0026】カレンダー加工は、上ロール180℃の金
属ロール、下ロール硬質ペーパーロール80℃で、線圧
3000N/cmで加工した。加工した編地のウエール
数は60ウエール、コース数は90コースであった。得
られた編地の通気度を測定したところ、従来、ニットで
は得られないレベルの通気度が8cc/cm2 ・sec
と非常に優れた防風性能を示した。また、その風合いを
判定したところ非常にソフトな経編み地が得られた(な
お、カレンダー加工前の通気度は65cc/cm2 ・s
ecであった。)。得られた編地の物性を表1に示す。
【0027】(比較例1)実施例1において、フロン
ト、バック共にポリエチレンテレフタレート繊維40d
tex/24fを用い、染色温度を130℃で染色した
以外は実施例1と同様にして行い評価した結果、加工し
た編地のウエール数は56、コース数は78であった。
通気度は100cc/cm2・sec であり、実施例
1の場合よりも防風性能の劣ったものであった。また、
風合いも実施例1の場合よりも粗硬なものとなった(な
おカレンダー加工前の通気度は200cc/cm2・s
ecであった)。得られた編地の物性を表1に示す。
【0028】(比較例2)実施例1において、フロン
ト、バックともにナイロン6繊維40dtex/24f
を用い、染色温度を100℃とし、使用染料に黒色用酸
性染料を染色した以外は、実施例1と同様にして行い評
価した結果、加工した編地のウエール数は56、コース
数は77であった。通気度は90cc/cm2・sec
であり、実施例1の場合よりも防風性能の劣ったもので
あった。また、風合も実施例1に比べやや硬めの風合い
となった(なおカレンダー加工前の通気度は180cc
/cm2・secであった)。得られた編地の物性を表
1に示す。
【0029】(比較例3)22ゲージのトリコット編機
を利用して前期の製造例で得られたポリトリメチレンテ
レフタレート繊維110dtex/36fをフロント、
バック共に使用し、ハーフ組織でウエール数22本、コ
ース数60で編み立てた。該編地を実施例1と同様に染
色、撥水、カレンダー加工した。編地のウエール数は2
6、コース数は50であった。また、その通気度は10
0cc/cm2・secであり実施例に比べて大きく防
風性能は劣ったものであった(なおカレンダー加工前の
通気度は280cc/cm2・secであった)。
【0030】(実施例2)28ゲージのトリコット編機
を利用して、フロント、バック共に上記の製造例で得ら
れたポリトリメチレンテレフタレート繊維56dtex
/24fをフロント、バック共に使用し、ハーフ組織で
ウエール数28本、コース数70で編み立てた。該編地
を実施例1と同様に染色、撥水、カレンダー加工した。
編地のウエール数は40、コース数は73であった。ま
た、通気度は35cc/cm2・secと非常に小さ
く、非常に優れた防風性能を示した。また、その風合い
を判定したところ非常にソフトな経編地が得られた(な
おカレンダー加工前の通気度は150cc/cm2・s
ecであった)。得られた編地の物性を表1に示す。
【0031】(比較例4)40ゲージのトリコット編機
を利用して、フロント、バック共にポリエチレンテレフ
タレート繊維40dtex/24を用い、ハーフ組織で
ウエール数40本/インチ、コース数80本/インチで
編み立てた。該編地を染色温度130℃で染色した以外
は実施例1と同様にして行い評価した結果、通気度10
0cc/cm2・secであり、実施例1の場合より防
風性能の劣ったものであった。また、風合いも実施例1
の場合より粗硬な物であった(なおカレンダー加工前の
通気度は230cc/cm2・secであった)。得ら
れた編地の物性を表1に示す。
【0032】(実施例3)40ゲージの両面丸編機を利
用して、前期の製造例で得られたポリトリメチレンテレ
フタレート繊維56dtex/24fを使用し、インタ
ーロック組織で、ウエール数40本、コース数100で
編み立てた。該編地を筒状のまま染色、染色後開反する
以外は実施例1と同様に染色、撥水、カレンダー加工し
た。編地のウエール数は60、コース数は90であっ
た。また、通気度は15cc/cm2・secと非常に
小さく、非常に優れた防風性能を示した。また、その風
合いを判定したところ非常にソフトな経編み地が得られ
た(なおカレンダー加工前の通気度は80cc/cm2
・secであった)。得られた編地の物性を表1に示
す。
【0033】(比較例5)40ゲージの両面丸編機を利
用して、ポリエチレンテレフタレート繊維56dtex
/24fを使用し、インターロック組織でウエール数4
0本、コース数100で編み立てた。染色温度を130
℃とし、該編地を筒状のまま染色、染色後開反する以外
は実施例1と同様に染色、撥水、カレンダー加工を実施
した。編地の編地のウエール数は60、コース数は80
であった。また、通気度は80cc/cm2・secと
非常に大きく、防風性能は不充分なものであった。ま
た、その風合いを判定したところ粗硬なものであった
(なおカレンダー加工前の通気度は150cc/cm2
・secであった)。得られた編地の物性を表1に示
す。
【0034】(比較例6)24ゲージの両面丸編機を利
用して、ポリトリメチレンテレフタレート繊維56dt
ex/24fを使用し、インターロック組織でウエール
数24本、コース数65で編み立てた。該編地を筒状の
まま染色、染色後開反する以外は実施例1と同様に染
色、撥水、カレンダー加工した。編地の編地のウエール
数は30、コース数は75であった。また、通気度は1
00cc/cm2・secと非常に大きく、防風性能は
不充分なものであった。また、その風合いを判定したと
ころ柔軟なものであった(なおカレンダー加工前の通気
度は250cc/cm2・secであった)。得られた
編地の物性を表1に示す。
【0035】24ゲージの両面丸編機を利用して、ポリ
エチレンテレフタレート繊維56dtex/24fを使
用し、インターロック組織でウエール数40本、コース
数100で編み立てた。染色温度を130℃とする以外
実施例3と同様の加工を実施した。編地の編地のウエー
ル数は60、コース数は80であった。また、通気度は
80cc/cm2・secと非常に大きく、防風性能は
不充分なものであった。また、その風合いを判定したと
ころ粗硬なものであった(なおカレンダー加工前の通気
度は150cc/cm2・secであった)。
【0036】(実施例4)36ゲージのトリコット編機
を利用して、上記の製造例で得られたポリトリメチレン
テレフタレート繊維40dtex/24fをフロント、
バック共に使用し、バック 10/34、フロント34
/10の異方向サテン組織で、機上コース;86本/イ
ンチ、ウエル方向36本/インチに編み立てた。この編
地を複式針金起毛機でシンカーループ側を2回起毛した
後、プレセットし、この編地を液流染色機で精練後、1
20℃の染色温度で分散染料を用いて黒色に染色した。
この編地を下記の条件で撥水、カレンダー加工を行っ
た。 撥水加工処方 アサヒガードLS−317〔旭硝子(株)製〕 6% スミテックスレジンM−3〔住友化学(株)製〕 0.3% スミテックスアクセレレーターACX(同上) 0.03% イソプロパノール 3%
【0037】上記配合の水分散液に調整した液に浸漬し
た後、マングルで絞液しピックアップ率60%になった
生地を160℃で1分熱処理した。カレンダー加工は、
非起毛面を、上ロール180℃の金属ロール、下ロール
硬質ペーパーロール80℃で、線圧3000N/cmで
加工した。加工した編地のウエール数は70ウエール、
コース数は90コースであった。得られた編地の通気度
を測定したところ、従来、起毛ニットでは得られないレ
ベルの通気度が11cc/cm2・secと非常に優れ
た防風性能を示した。また、その風合いを判定したとこ
ろ非常にソフトでボリュム感のある経編み地が得られた
(なお、カレンダー加工前の通気度は80cc/cm2
・secであった。)。また、ピリング性能は4級であ
った。得られた編地の物性を表1に示す。
【0038】(比較例7)実施例4において、フロン
ト、バック共にポリエチレンテレフタレート繊維40d
tex/24fを用い、染色温度を130℃で染色した
以外は実施例4と同様にして行い評価した結果、加工し
た編地のウエール数は56、コース数は78であった。
通気度は110cc/cm2・sec であり、実施例
4の場合よりも防風性能の劣ったものであった。また、
風合いも実施例4の場合よりも粗硬なものとなった(な
おカレンダー加工前の通気度は180cc/cm2・s
ecであった)。得られた編地の物性を表1に示す。ま
た、ピリング性能は1級であった。
【0039】(実施例5)28ゲージのトリコット編機
を利用して、上記の製造例で得られたポリトリメチレン
テレフタレート繊維40dtex/24fをフロント、
バック共に使用し、バック 10/34、フロント34
/10の異方向サテン組織で、機上コース88本/イン
チ ウエル方向 28本/インチに編み立てた。外生地
を実施例4と同様にして行い評価した結果、加工した編
地のウエール数69、コース数は70であった。得られ
た編地の通気度を測定したところ、従来、ニットでは得
られないレベルの通気度を測定したところ、従来、起毛
ニットでは得られないレベルの通気度が11cc/cm
2・secと非常に優れた防風性能を示した。また、そ
の風合いを判定したところ非常にソフトな経編み地が得
られた(なお、カレンダー加工前の通気度は80cc/
cm2・secであった。)。得られた編地の物性を表
1に示す。また、ピリング性能は4級であった。
【0040】(比較例8)実施例5において、フロン
ト、バック共にポリエチレンテレフタレート繊維40d
tex/24fを用い、染色温度を130℃で染色した
以外は実施例4と同様にして行い評価した結果、加工し
た編地のウエール数は60、コース数は63であった。
通気度は130cc/cm2・sec であり、実施例
5の場合よりも防風性能の劣ったものであった。また、
風合いも実施例5の場合よりも粗硬なものとなった(な
おカレンダー加工前の通気度は230cc/cm2・s
ecであった)。得られた編地の物性を表1に示す。ま
た、ピリング性能は4級であった。
【0041】
【表1】 (注) 風合い:○ 柔軟である、 △ やや柔軟である、 × 粗硬である CF:カバーファクター
【0042】
【発明の効果】本発明の編地を用いることにより、非常
に柔軟で通気度の低い、防風性の優れた編地が得られ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリトリメチレンテレフタレート繊維で
    構成された編地であって、該編地の通気度が70cc/
    cm2・sec以下であることを特徴とする編地。
  2. 【請求項2】 請求項1において少なくとも片面が起毛
    された編地。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007217834A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Teijin Fibers Ltd 防風編地および繊維製品
JP2007291567A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Teijin Fibers Ltd ナノファイバー繊維構造体およびその製造方法および繊維製品

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JP2007291567A (ja) * 2006-04-26 2007-11-08 Teijin Fibers Ltd ナノファイバー繊維構造体およびその製造方法および繊維製品

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