JP2002088022A - ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法

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JP2002088022A
JP2002088022A JP2000273623A JP2000273623A JP2002088022A JP 2002088022 A JP2002088022 A JP 2002088022A JP 2000273623 A JP2000273623 A JP 2000273623A JP 2000273623 A JP2000273623 A JP 2000273623A JP 2002088022 A JP2002088022 A JP 2002088022A
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acrylic acid
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Tetsuya Kajiwara
徹也 梶原
Norimasa Ishida
徳政 石田
Yasuhiro Shintani
恭宏 新谷
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/24Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or derivatives thereof with a carbon-to-oxygen ether bond, e.g. acetal, tetrahydrofuran
    • C07C67/26Preparation of carboxylic acid esters by reacting carboxylic acids or derivatives thereof with a carbon-to-oxygen ether bond, e.g. acetal, tetrahydrofuran with an oxirane ring

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応時および/または蒸留時におけるジエス
テルの生成を十分に抑制することができる、ヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリレートの製造方法を提供する。 【解決手段】 触媒の存在下、(メタ)アクリル酸とア
ルキレンオキシドの反応によりヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートを製造する方法において、(1)(メ
タ)アクリル酸とアルキレンオキシドの反応、あるい
は、(2)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの
蒸留を、25℃における比誘電率が20以上の液体の共
存下で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(メタ)アクリル
酸とアルキレンオキシドを反応させてヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシ
ドを反応させてヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
トを製造する際、副生物としてのジエステル(アルキレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート)の生成が従来か
ら問題となっている。このジエステルは、1分子内に2
つの不飽和基を有し、目的物であるヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートの重合を促進し、装置閉塞などの
トラブルの原因となる。また、ジエステルの含有したヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレートを原料として
(共)重合体を製造する場合には、得られる重合体に
「にごり」が発生したり、あるいは重合時にゲル化を起
こす原因にもなる。さらに、このジエステルは、ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートと蒸気圧が近似して
いるために、いったん生成すると分離が非常に困難であ
る。また、このジエステルは目的物であるヒドロキシア
ルキル(メタ)アクリレートを蒸留精製する際にも、そ
の不均化反応によって生成する。
【0003】ジエステルは、(メタ)アクリル酸とアル
キレンオキシドとの反応液、あるいは、生成したヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートが高温に加熱された
時に、生成しやすいことが知られている(特開昭51−
133227号公報等)。従って、反応温度や蒸留温度
を下げれば、ジエステルの生成はある程度は抑制され
る。しかしながら、反応温度を下げると、反応工程時間
が著しく長くなり、生産性が低下するだけでなく、長時
間の反応により生成物の一部が重合したり、他の副生成
物が増加するおそれもあり、実用的な対策とはならな
い。また、反応で用いた特定の触媒を不活性化すること
により、蒸留時におけるジエステルの生成を抑制する方
法が開示されているが(特開平5−194321号公報
等)、用いる触媒が限定されたり、反応時のジエステル
生成には適用できないなどの欠点があり、その抑制効果
も不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明が解
決しようとする課題は、反応時および/または蒸留時に
おけるジエステルの生成を十分に抑制することができ
る、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方
法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意検討した。その結果、(メタ)アクリル酸
とアルキレンオキシドの反応時および/またはヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレートの蒸留時に、特定の比
誘電率を有する液体を共存させることにより、上記課題
が全て解決できることを見い出した。すなわち、本発明
に係るヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造
方法は、触媒の存在下、(メタ)アクリル酸とアルキレ
ンオキシドの反応によりヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートを製造する方法において、(メタ)アクリル
酸とアルキレンオキシドの反応を、25℃における比誘
電率が20以上の液体の共存下で行うことを特徴とす
る。
【0006】また、本発明に係る別のヒドロキシアルキ
ル(メタ)アクリレートの製造方法は、触媒の存在下、
(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドの反応により
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する方
法において、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
の蒸留を、25℃における比誘電率が20以上の液体の
共存下で行うことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】初めに、本発明に係る特徴的な製
造方法を好ましく適用することができるヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレートの製造プロセスの概略を説明
する。まず、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシド
とを、触媒の存在下で反応させる。この反応は反応率が
100%に満たないことが多く、反応終了時の反応液中
には未反応の(メタ)アクリル酸やアルキレンオキシド
等が残存する場合が一般的である。そこで、上記の反応
液は、これら未反応原料等を反応液中から除去するため
の工程へと導かれる。そして、続く最終段階として、蒸
留等による精製が行われて、目的のヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートが得られる。
【0008】以下、本発明に係る製造方法の特徴につい
て説明する。本発明において用いることが出来るアルキ
レンオキシドは、好ましくは炭素数2〜6、より好まし
くは炭素数2〜4のアルキレンオキシドであり、例え
ば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレン
オキシドが挙げられ、好ましくはエチレンオキシド、プ
ロピレンオキシドである。また、本発明において用いる
(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸またはメタクリル
酸を意味する。本発明を実施するにあたり、上記(メ
タ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応における
原料の仕込み量は、(メタ)アクリル酸1モルに対し
て、アルキレンオキシドが1モル以上が好ましい範囲で
あり、より好ましくは1.0〜5.0モル、さらに好ま
しくは1.0〜3.0モル、さらにより好ましくは1.
0〜2.0モルである。アルキレンオキシドの仕込み量
が1.0モル未満の場合には、反応率が低下し、副生成
物が増加するので好ましくない。また、アルキレンオキ
シドの仕込み量が多すぎると、特に、5モルを超える
と、経済的に好ましくない。
【0009】本発明において、触媒の存在下における
(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応は、
この種の反応に一般的に用いられている方法に従って行
うことができる。例えば、バッチ式で反応を行う場合、
(メタ)アクリル酸中に液状のアルキレンオキシドを導
入して行われる。溶媒中に(メタ)アクリル酸を溶解さ
せてからアルキレンオキシドを導入してもよい。この
際、アルキレンオキシドは、一括して、あるいは連続的
にまたは間欠的に添加してもよい。そして連続的または
間欠的に添加する場合、この種の反応においてよく行わ
れるように、アルキレンオキシド導入後も反応を継続さ
せて、いわゆる熟成を行い、反応を完結させることもで
きる。また、(メタ)アクリル酸も初期に一度に仕込む
必要は必ずしもなく、いくつかに分割して投入すること
もできる。
【0010】また、連続式で反応を行う場合には、(メ
タ)アクリル酸と液状のアルキレンオキシドを管型、槽
型などの反応器内に連続的に投入し、連続的に反応液を
反応器から抜き出して行われる。この際、触媒は、原料
とともに連続的に供給し、反応液とともに連続的に抜き
出してもよいし、管型などの反応器の場合には、固体触
媒を反応器内に充填して使用する、いわゆる固定床形式
で使用もよい。また、槽型の反応器の場合には、固体触
媒を反応器内で反応液とともに流動させて使用する、い
わゆる流動床形式で使用してもよい。また、これら連続
反応の場合には、反応液の一部を循環させる形態をとっ
てもよい。
【0011】反応温度は、通常、40〜130℃の範囲
で行うことが好ましく、より好ましくは50〜100℃
の範囲である。反応温度が40℃よりも低ければ、反応
の進行が遅くなって実用レベルから離れてしまい、一
方、反応温度が130℃よりも高ければ、副生成物が多
くなったり、原料である(メタ)アクリル酸や生成物で
あるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの重合等
が起こるので好ましくない。また、この反応において反
応を温和に進行させることなどを目的として、溶媒中で
反応を行ってもよい。溶媒としては、トルエン、キシレ
ン、ヘプタン、オクタンなどの一般的なものを用いるこ
とができる。反応時の系内圧力は、使用する原料の種類
や混合比にもよるが、一般には加圧下で行われる。
【0012】また、反応の際には、一般に用いられてい
る重合防止剤を使用することができる。その代表例とし
ては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエー
テル、フェノチアジン、ジブチルジチオカルバミン酸銅
などを挙げることができる。重合防止剤の添加量は、特
に制限はないが、カルボン酸の0.001〜1重量%が
好ましく、より好ましくは0.01〜0.5重量%であ
る。本発明に係る製造方法において、(メタ)アクリル
酸とアルキレンオキシドとの反応に用いる触媒について
は特に制限はなく、この種の反応に一般に用いられてい
る触媒を使用することができる。具体的には、塩化第二
鉄、酢酸第二鉄などの鉄化合物、塩化クロム、アセチル
アセトンクロム、蟻酸クロム、アクリル酸クロム、メタ
アクリル酸クロム、ジブチルジチオカルバミン酸クロ
ム、硝酸クロム、硫酸クロムなどのクロム化合物、トリ
アルキルアミン類、4級アンモニウム基を持つイオン交
換樹脂などのアミン類などを挙げることができるが、中
でも、アミン化合物や塩基性樹脂などの塩基性触媒を使
用することが好ましい。この塩基性樹脂とは、塩基性官
能基を有する、反応液に不溶の高分子化合物であり、例
えば、3級アミン化合物、4級アンモニウム塩、ピリジ
ンなどの環状アミン化合物、スルフィド類を有する高分
子化合物であり、好ましくは塩基性アニオン交換樹脂、
特に塩基性官能基としてアミン化合物を有する塩基性ア
ニオン交換樹脂が好ましい。
【0013】なお、本発明の製造方法によれば、触媒と
して従来、ジエステルの生成抑制効果が比較的高かった
無水クロム酸等の6価のクロム化合物を用いなくても、
十分なジエステル生成抑制が発現できる。本発明に係る
製造方法において、生成物であるヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートの蒸留は、この種の蒸留に一般的
に用いられている方法に従って行うことができ、例え
ば、空塔部分を有する蒸留装置が挙げられる。また、薄
膜式蒸発装置を併用してもよい。空塔部分を有する蒸留
装置を用いる場合は、いわゆる蒸留塔が好ましく、その
構造としては、単蒸留でもよいし、充填塔や泡鐘塔、多
孔板塔などの精留塔が挙げられ、特に、複数のシーブト
レイを有する蒸留塔、あるいは、充填物を有する蒸留塔
が好ましい。また、純度の確保、重合物の除去という観
点からすると、多段の多孔板塔が望ましい。加熱形式に
ついては、ジャケット付き、または、缶出液を循環さ
せ、多管式熱交換器にて加熱するリボイラー形式などが
ある。蒸留の圧力条件としては、減圧下で行うことが好
ましい。操作圧力としては、重合防止の観点から出来る
だけ低いほうが望ましいが、0.66〜40hPaが好
ましく、より好ましくは1.33〜13hPa、さらに
好ましくは4〜9.3hPaである。蒸留装置内の液温
は、通常、70〜130℃が好ましく、80〜110℃
がより好ましい。
【0014】本発明に係る製造方法においては、上記に
おいて説明した(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシ
ドの反応および/またはヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートの蒸留を、25℃における比誘電率が20以
上の液体の共存下で行うことが特徴である。これによ
り、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドの反応お
よび/またはヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
の蒸留の際の、ジエステル生成抑制の効果が十分に発揮
される。25℃における比誘電率が20以上の液体と
は、例えば、水、ジメチルスルホキシド、アセチルアセ
トン、アセトアルデヒド、アセトン、アセトニトリル、
イソブチルニトリル、エタノール、エチレングリコー
ル、グリコール酸ニトリル、グリセリン、o−クロルニ
トリルベンゼン、m−クロルニトリルベンゼン、スクシ
ノニトリル、o−ニトロトルエン、m−ニトロトルエ
ン、p−ニトロトルエン、1−ニトロプロパン、2−ニ
トロプロパン、ニトロベンゼン、ニトロメタン、1,4
−ブタンジオール、フルフラール、プロピオニトリル、
ベンゾニトリル、ホルムアミド、メタノール、ラクトニ
トリルなどが挙げられるが、好ましくは、水、ジメチル
スルホキシド、アセトニトリル、フルフラール、ベンゾ
ニトリル、ホルムアミドであり、特に好ましくは、水、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリルである。25℃
における比誘電率が20未満の液体の場合には、(メ
タ)アクリル酸とアルキレンオキシドの反応時および/
またはヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの蒸留
時に共存させても、本発明の効果が得られ難い。
【0015】25℃における比誘電率が20以上の液体
が反応液中に共存する場合には、当該25℃における比
誘電率が20以上の液体の反応液に対する共存割合は、
好ましくは0.01〜70重量%、より好ましくは0.
1〜50重量%、特に好ましくは1〜40重量%であ
る。共存割合が0.01重量%未満であると、ジエステ
ルの生成量が増加するために好ましくなく、70重量%
を超えると、生産効率が悪化し、生産量の減少または製
造設備の大型化が必要となるために好ましくない。ま
た、25℃における比誘電率が20以上の液体が蒸留フ
ィード液中に共存する場合には、当該25℃における比
誘電率が20以上の液体の蒸留フィード液に対する共存
割合は、好ましくは0.01〜70重量%、より好まし
くは0.1〜50重量%、特に好ましくは1〜40重量
%である。共存割合が0.01重量%未満であると、ジ
エステルの生成量が増加し、製品品質の悪化や製品純度
の低下などを招くために好ましくなく、70重量%を超
えると、蒸留装置の大型化に伴う設備の建設費用が増加
するために好ましくない。
【0016】なお、蒸留フィード液中には、(メタ)ア
クリル酸とアルキレンオキシドとの反応に用いた触媒の
一部または全部が残存していてもよい。本発明におい
て、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドの反応
を、25℃における比誘電率が20以上の液体の共存下
で行う形態、あるいは、ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートの蒸留を、25℃における比誘電率が20以
上の液体の共存下で行う形態としては、特に限定されな
いが、例えば、(1)反応原料を仕込む際に25℃にお
ける比誘電率が20以上の液体を添加して反応を行う形
態、(2)反応の際には25℃における比誘電率が20
以上の液体が共存せず、蒸留の際にかかる液体を添加し
て蒸留を行う形態、(3)反応原料を仕込む際に25℃
における比誘電率が20以上の液体を添加して反応を行
い、さらに、当該液体をそのまま共存させたままで蒸留
も行う形態などが挙げられる。
【0017】
【実施例】以下に本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。 (実施例1)温度計、加熱冷却装置、および攪拌機を備
えた1Lのオートクレーブ内にアニオン交換樹脂(三菱
化学製、SA−10)を480ml(水膨潤状態)仕込
んだ。さらに重合防止剤としてフェノチアジン0.3w
t%、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5wt%
を含有したヒドロキシエチルアクリレートをオートクレ
ーブ内液量が700mlになるように仕込み、密閉後、
オートクレーブ内のガスを窒素ガスで置換した。
【0018】比誘電率78.2(25℃)の水20.1
g/hr、ヒドロキシエチルアクリレート139.1g
/hr、エチレンオキシド46.3g/hr、アクリル
酸74.5g/hr(重合防止剤としてフェノチアジン
1.1wt%、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.
9wt%を添加)を各液送液ポンプを使い、オートクレ
ーブに取り付けられた配管を通じてオートクレーブ内に
送液した。液面を一定に保つようにポンプを用いて液を
抜き出した。オートクレーブ内温度が85℃になるよう
にコントロールし、抜き出し液の組成が安定するまで反
応を行った。
【0019】実験結果は、アクリル酸の反応率70%、
ジエステルの選択率(アクリル酸基準)は0.53mo
l/mol%であった。 (比較例1)温度計、加熱冷却装置、および攪拌機を備
えた1Lのオートクレーブ内にアニオン交換樹脂(三菱
化学製、SA−10)を480ml(水膨潤状態)仕込
んだ。さらに重合防止剤としてフェノチアジン0.3w
t%、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5wt%
を含有したヒドロキシエチルアクリレートをオートクレ
ーブ内液量が700mlになるように仕込み、密閉後、
オートクレーブ内のガスを窒素ガスで置換した。
【0020】ヒドロキシエチルアクリレート147.3
g/hr、エチレンオキシド58.7g/hr、アクリ
ル酸78.0g/hr(重合防止剤としてフェノチアジ
ン1.1wt%、ハイドロキノンモノメチルエーテル
1.9wt%を添加)を各液送液ポンプを使い、オート
クレーブに取り付けられた配管を通じてオートクレーブ
内に送液した。液面を一定に保つようにポンプを用いて
液を抜き出した。オートクレーブ内温度が85℃になる
ようにコントロールし、抜き出し液の組成が安定するま
で反応を行った。
【0021】実験結果は、アクリル酸の反応率77.3
%、ジエステルの選択率(アクリル酸基準)は1.1m
ol/mol%であった。 (比較例2)温度計、加熱冷却装置、および攪拌機を備
えた1Lのオートクレーブ内にアニオン交換樹脂(三菱
化学製、SA−10)を480ml(水膨潤状態)仕込
んだ。さらに重合防止剤としてフェノチアジン0.3w
t%、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5wt%
を含有したヒドロキシエチルアクリレートをオートクレ
ーブ内液量が700mlになるように仕込み、密閉後、
オートクレーブ内のガスを窒素ガスで置換した。
【0022】ヒドロキシエチルアクリレート41.5g
/hr、エチレンオキシド14.1g/hr、アクリル
酸23.3g/hr(重合防止剤としてフェノチアジン
1.1wt%、ハイドロキノンモノメチルエーテル1.
9wt%を添加)を各液送液ポンプを使い、オートクレ
ーブに取り付けられた配管を通じてオートクレーブ内に
送液した。液面を一定に保つようにポンプを用いて液を
抜き出した。オートクレーブ内温度が70℃になるよう
にコントロールし、抜き出し液の組成が安定するまで反
応を行った。
【0023】実験結果は、アクリル酸の反応率71.4
%、ジエステルの選択率(アクリル酸基準)は0.85
mol/mol%であった。 (実施例2)ガラス製スクリュー管に、ヒドロキシエチ
ルアクリレート10g、ヒドロキシエチルアクリレート
に対して50vol%の割合の強塩基性アニオン交換樹
脂(三菱化学製、SA−10)を投入し、さらにヒドロ
キシエチルアクリレートに対して20vol%の割合の
水(25℃における比誘電率が78.2)またはジメチ
ルスルホキシド(25℃における比誘電率が47)を添
加し、攪拌しながら80℃のオイルバスに4時間浸漬し
た。その後、ジエステルの増加量をガスクロマトグラフ
ィーによって測定した。
【0024】実験結果は、水を添加した場合のジエステ
ル増加量が0.9wt%、ジメチルスルホキシドを添加
した場合のジエステル増加量が3.1wt%であった。 (比較例3)水またはジメチルスルホキシドの代わり
に、ノルマルデカン(25℃における比誘電率が2)を
添加するか、あるいは、無添加とした以外は、実施例2
と同様の操作を行った。実験結果は、ノルマルデカンを
添加した場合のジエステル増加量が10wt%、無添加
の場合のジエステル増加量が6.5wt%であった。
【0025】
【発明の効果】本発明に係るヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレートの製造方法によれば、反応時および/
または蒸留時におけるジエステルの生成を十分に抑制す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新谷 恭宏 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 AD11 AD40 BA14 BA19 BA28 BA29 BA37 BA51 BA52 BA85 BB21 BB22 BB31 BN10 KA19 4H039 CA66 CH70

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒の存在下、(メタ)アクリル酸とアル
    キレンオキシドの反応によりヒドロキシアルキル(メ
    タ)アクリレートを製造する方法において、(メタ)ア
    クリル酸とアルキレンオキシドの反応を、25℃におけ
    る比誘電率が20以上の液体の共存下で行うことを特徴
    とする、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製
    造方法。
  2. 【請求項2】前記触媒が塩基性触媒である、請求項1に
    記載のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造
    方法。
  3. 【請求項3】触媒の存在下、(メタ)アクリル酸とアル
    キレンオキシドの反応によりヒドロキシアルキル(メ
    タ)アクリレートを製造する方法において、ヒドロキシ
    アルキル(メタ)アクリレートの蒸留を、25℃におけ
    る比誘電率が20以上の液体の共存下で行うことを特徴
    とする、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製
    造方法。
  4. 【請求項4】前記25℃における比誘電率が20以上の
    液体が、水、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルか
    ら選ばれる少なくとも1種である、請求項1から3まで
    のいずれかに記載のヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
    レートの製造方法。
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