JP2002087469A - 包装容器及び包装体 - Google Patents

包装容器及び包装体

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JP2002087469A
JP2002087469A JP2000282059A JP2000282059A JP2002087469A JP 2002087469 A JP2002087469 A JP 2002087469A JP 2000282059 A JP2000282059 A JP 2000282059A JP 2000282059 A JP2000282059 A JP 2000282059A JP 2002087469 A JP2002087469 A JP 2002087469A
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container
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packaging
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Masahiko Kawashima
政彦 川島
Harunori Takeda
晴典 武田
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、このような問題を解決し、衝撃に敏
感なこわれやすい被包装物を安全に輸送・保管するこ
と、特に、短時間で極めて簡単に包装することができ、
緩衝能力が高く、省資材、衛生的で、美粧性に優れ、商
品価値の高い包装容器及びその包装体を提供することを
課題とする。 【解決手段】各容器本体の少なくとも1辺の稜部に引張
破断強度、引張破断伸度、引張弾性率弾性が特定された
フィルム弾性が接合され、フィルムと弾性フィルムの間
に被包装物を狭持させて使用することを特徴とする包装
容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝撃に敏感なこわ
れやすい被包装物を安全に輸送・保管することに関す
る。特に、短時間で極めて簡単に包装でき、緩衝能力が
高く、省資材、衛生的で、美粧性に優れる商品価値の高
い包装容器及びその包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、衝撃に敏感なこわれやすい被包装
物(例えば、陶器、ガラス製品、電気部品、電子部品、
精密部品等)や、容器が破損すると内容物が流漏する危
険のある物品(例えば、薬品)等を輸送・保管する場合
は発泡スチロール、エアキャップ、バラ状緩衝材、段ボ
ール等を用いているが、必ずしも十分なものは得られて
いないのである。例えば、発泡スチロールを用いた緩衝
包装方法では、被包装体の形状に合わせた金型を作成
し、それぞれの被包装体の形状にあわせた緩衝体を成形
する必要があり、様々な金型を作成するためにその費用
が膨大になることや様々な金型がさびないように保管・
管理するのに煩雑な作業やかなりの手間がかかる等の問
題がある他、発泡スチロールの廃棄物量が多くなる等、
環境上の問題が生じている。
【0003】また、エアキャップやバラ状緩衝等も嵩密
度が低いために廃棄容量が多くなり、発泡スチロールと
同様の問題が生ずるのである。一方、段ボールを用いた
緩衝包装方法は、廃棄に関する問題はすくないが、包装
容器と被包装体との空間を被包装体の形状に合わせて段
ボールを裁断したり、その段ボールに接着材等を用いて
数枚の段ボールを張り合わせ、被包装物に適した形状の
緩衝体を作成したり、被包装体をしっかり固定したりな
ど煩雑な作業を行う等、加工に多数の手間と時間がかか
るという問題を抱えているのである。このような問題に
対し、近年、段ボール等と弾性シートを用いる新たな包
装形態が開発されてきた。例えば、特開平7−3300
34号公報には、開口が形成された一対の段ボールの枠
体に弾性シートを張り、上下より弾性シートで挟みこ
み、その枠体を箱の中に入れる包装装置が開示されてお
り、衝撃または機械的圧力に敏感な物品の包装に用いら
れている。
【0004】また、特開平10−59353号公報に
は、長方形の箱と、その内部にあって被包装物を箱の壁
から離して支持する上下一対の支持手段とから構成さ
れ、支持手段が、水平支持板の開口部に張り渡した弾性
シートを有するものであって、2枚の水平支持板を対向
させて2枚の弾性シートの間に被包装物を挟んで保持す
るタイプの包装箱において、各支持手段がそれぞれの垂
直支持板のひとつを介して箱の側壁部分と一体に形成さ
れていることを特徴とする包装箱が開示されており、被
包装物を箱の壁から離した状態で保持することにより、
箱に加わる衝撃から被包装物を保護する。また、特開平
10−258832号公報には、開放端面に弾性フィル
ムを張設した支持体を対向位置に配し、物品の両端部を
押圧し弾性フィルムが弾性変性をした状態で物品を支持
し、外包装体内に収容する緩衝方法が開示されており、
物品の大きさや形状の変化にかかわらず、汎用性のある
内包装材を使用して経済的に包装することができるとと
もに、外包装体に対する衝撃を十分に吸収している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述等の
従来技術では、衝撃に敏感なこわれやすい被包装物を安
全に輸送・保管すること、特に、短時間で極めて簡単に
包装することができ、緩衝能力が高く、省資材、衛生的
で、美粧性に優れる商品価値の高い包装容器及びその包
装体を十分に満足するものは得られていないのである。
【0006】例えば、特開平7−330034号公報
は、弾性シートを張った一対の段ボール枠体で被包装物
を挟み、さらに枠体を箱の中に入れる包装装置であるた
め、緩衝性や被包装物の保護には優れているが、残念な
ことに外箱に入れなおすという包装の手間や、作業効率
が下がるという問題が残されている。さらに枠体は段ボ
ールからなるため、外から内容物の確認ができないこと
や、水分によって枠体の強度が低下したり、時によって
は、段ボールにカビ等の菌類が発生し、衛生的、美観的
に悪くなる不安や、廃棄の際に段ボール素材と弾性シー
ト素材の分別が必要であることや、枠体の幅が広いた
め、弾性シートの架設面積が限られより広くすることが
できず、嵩高い被包装物を挟み込んだ場合、弾性シート
へ被包装物のかど部が激しくくい込み、そのため弾性シ
ートが破損する問題が残されているのである。また、特
開平10−59353号公報は、緩衝性や被包装物の保
護には優れているが、残念なことに複雑な構成であるた
め被包装物を包装する際、箱の組立や封箱などに手間と
時間がかかるおおきな問題が残されているのである。特
開平10−258832号公報は、外箱内にて物品の両
端部をフィルムを張設した支持体を用いて支持し、さら
に物品の側面部を両端部同様のフィルムを張設した支持
体もしくは物品の形状に沿って成形加工を行った緩衝材
を用いて被包装物を保護する構成をしていて優れた緩衝
を行なっているが、残念なことに端面と側面でそれぞれ
被包装物を挟みこむことやそのために多くの異種素材を
使用する問題があり、特開平7−330034号公報お
よび特開平10−59353号公報同様に、廃棄の際に
古紙を主成分とした素材、緩衝材素材、弾性シート素材
の分別が必要となったり、また、古紙を主成分とした包
装材を使用した場合は水分によって枠体強度が低下した
り、時によっては、古紙にカビ等の菌類が発生し、不衛
生で、美観が悪いという問題が残されているのである。
【0007】本発明は、このような問題を解決し、衝撃
に敏感なこわれやすい被包装物を安全に輸送・保管する
こと、特に、短時間で極めて簡単に包装することがで
き、緩衝能力が高く、省資材、衛生的で、美粧性に優
れ、商品価値の高い包装容器及びそれを用いた包装体を
提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至
った。すなわち、本発明は下記の通りである。
【0009】1) 少なくとも2個に分割された容器本
体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包
装容器において、前記容器本体の各分割面に弾性フィル
ムが接合されていることを特徴とする包装容器。 2) 分割された容器本体がヒンジ部を介して一体にな
っている上記1)に記載の包装容器。 3) 容器本体が係止部を介して一体になっている上記
1)または2)に記載の包装容器。 4) 容器本体がプラスチックからなることを特徴とす
る上記1)〜3)のいずれかに記載の包装容器。
【0010】5) 容器本体が透明もしくは半透明の熱
可塑性プラスチック製であることを特徴とする上記1)
〜4)のいずれかに記載の包装容器。 6) 弾性フィルムが透明もしくは半透明であることを
特徴とする上記1)〜5)のいずれかに記載の包装容
器。 7) 弾性フィルムが引張破断強度が19.62〜14
7.10N/mm2、引張破断伸度が110〜1000
%、引張弾性率が9.81〜196.14N/mm2
あることを特徴とする上記1)〜6)のいずれかに記載
の包装容器。 8) 弾性フィルムがポリエチレン系樹脂であることを
特徴とする上記1)〜7)のいずれかに記載の包装容
器。 9) 上記1)〜8)の容器の弾性フィルムと弾性フィ
ルムの間に被包装物が教示されていることを特徴とする
包装体。
【0011】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明が従来技術と最も相違するところは、従来技術が弾性
フィルムを保持するのに支持体(枠体)を不可欠とし、
枠体がさらに容器内に挿入されているのに対し、本発明
は、支持体(枠体)は使用せず、弾性フィルムが包装容
器の稜部に直接接合されていることである。従来技術と
相違するところの本発明の構成要件に基づく効果は、
簡単に包装できること。緩衝能力を最大限に引き出せ
ること。省資源で包装できること。美粧で衛生的に
包装できることである。
【0012】本発明の容器本体について説明する。本発
明の少なくとも2個に分割された容器本体とは、実際に
1個の容器本体を無作為に分割したものという意味では
ないくて、各容器本体の形状が少なくとも2個からなる
形状状態であることを意味し、これらを組み合わせて1
つの包装容器にすることを意味している。これは被包装
物を包装し易くすることと、美しい包装形態を保持する
ためである。また、各容器本体ができるだけ同じ形状し
ていると製造が容易で耐衝撃性、美粧性の点で優れるの
である。3個に分割させた容器は複雑な形状の被包装物
を簡単に包装するのに適するのである。
【0013】本発明の包装容器について説明する。本発
明で各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装
容器とは、分割された容器本体と他の分割された容器本
体の互いの稜部の1辺が重合することであり、必ずしも
稜部の全辺が重合しなくても、少なくとも1辺あれば被
包装物を容器本体内へ収容できるという意味である。例
えば、円形、多角形、などの各種の容器形状において
は、すべての稜部が重合しなくとも本発明の目的を達成
できれば良いという意味である。また、本発明で包装容
器の稜部とは容器本体分割面の開口面の縁をいう意味で
あり、縁の形状が直線状でも曲線状でも支障はない。
【0014】本発明の包装容器に用いられる材料は、外
的衝撃より包装容器が破壊もしくは塑性変形しない衝撃
強度を有するものならいずれのものでも利用でき、プラ
スチック、段ボール、木材などが挙げられる。その中で
もプラスチックは廃棄の際に弾性フィルムと分別する必
要がないために、より好ましい。熱可塑性プラスチック
の弾性フィルムは包装容器稜部にヒートシールでき、繰
り返し使用にも耐えうるものが多いため、さらに好まし
い。ここでいう熱可塑性プラスチックとは一般に云われ
るのもならいずれのものでも利用できる。例えば、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリメチ
ルメタクリレート、アクリル樹脂、ナイロン、ポリカー
ボネート、フッ素樹脂、ポリウレタン等があげられる。
また、熱可塑性プラスチックが透明もしくは半透明のプ
ラスチックの場合、さらに美粧性が優れ、外部より被包
装物を見ることができるので安心でき、商品価値が高ま
るので、さらにより好ましいのである。
【0015】本発明に用いる包装容器の強度は外的衝撃
により包装容器が破壊もしくは塑性変形しないことが要
求される。包装容器の強度は容器の大きさ、容器の壁面
の厚さ、被包装物の容積、重量、形状等によって異なる
ので、適宜、必要によって選択可能である。特に限定さ
れることはないが、被包装物が重量9.8N未満、か
つ、容積0.005m3未満の軽包装の場合は、この包
装品の輸送・保存等の取り扱い易さを考慮すると容器の
大きさは0.025〜 1.000m3がより好ましい。
また、さらに好ましくは0.040〜1.000m3
さらにより好ましくは0.050〜1.000m3であ
る。一方、容器壁面の厚さは容器の素材にもよるがプラ
スチック製の包装容器であれば、強度と美粧性の観点よ
り0.5〜5.0mmがより好ましい。また、さらに好
ましくは0.5〜3.0mm、さらにより好ましくは
0.5〜2.0mmである。
【0016】本発明の弾性フィルムについて説明する。
弾性フィルムは外的衝撃をフィルムの粘性と弾性変形回
復性を利用して緩衝するために用いるものであり、その
性能はフィルム面積や機械的強度(引張破断強度、引張
破断伸度、引張弾性率)などに依存するのである。引張
破断強度は引張試験機を使用して測定される値(後述)
であるが、被包装物保護の観点から、19.62〜14
7.10N/mm2であることがより好ましい。19.
61N/mm2未満であると外的衝撃を受けたときに弾
性フィルムそのものが破れる場合があり、147.10
N/mm2を越えると被包装物の破損する場合がある。
さらに好ましくは22.56〜147.10N/m
2、さらにより好ましくは24.52〜147.10
N/mm2である。次に、引張破断伸度は引張破断強度
と同様、引張試験機を使用して測定される値(後述)で
あり、その引張破断伸度は被包装物をしっかりと包み込
むためである。110〜1000%であると、より好ま
しい。110%未満であると被包装物の破損や包装容器
が変形する場合があり、1000%を越えると外的衝撃
等によって被包装物が包装容器の壁面と衝突し、破損す
る場合がある。さらに好ましい引張破断伸度は120〜
900%であり、さらにより好ましくは130〜850
%である。次に、引張弾性率は引張試験機を使用して測
定される値(後述)であり、被包装物をしっかりと包み
込み、かつ、外的衝撃等によって被包装物が包装容器の
壁面と衝突し、破損することを防ぐためである。適度な
引張弾性率が必要で、引張弾性率が9.81〜196.
14N/mm2がより好ましい。引張弾性率が9.81
N/mm2未満であると被包装物が包装容器の壁面と衝
突することを防止することができない場合や破損する場
合がある。また、引張弾性率が196.14N/mm2
を越えると被包装物が押圧に対して脆い場合、破損する
場合がある。また、包装容器も変形および破損したりす
る場合がある。さらに好ましい引張弾性率は14.71
〜166.72N/mm2であり、さらにより好ましく
は17.65N/mm2〜147.10N/mm2であ
る。
【0017】本発明の弾性フィルムの素材について説明
する。弾性を有するフィルムであればいずれのものでも
使用できる。例えば、天然ゴム、各種合成ゴム、ポリエ
チレン系エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラス
トマー、ポリアミドエラストマー、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、シングルサイト触媒重合ポリオレフィン等
が挙げられる。その中でも、ポリエチレン系エラストマ
ー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、シングルサイト触媒重合ポリオレ
フィンであれば、弾性フィルムが透明もしくは半透明に
なるため、被包装物の確認が容易で、美粧性が優れるの
でより好ましい。
【0018】また、弾性フィルムは単層、多層であって
もかまわないが、ポリエチレン系樹脂を用いた多層構成
の弾性フィルムがより好ましい。ここにその一例を例示
するが、これに限定されるものではない。弾性フィルム
が多層の場合、外層にポリエチレン系樹脂を配し、内層
にシングルサイト触媒を用いて、重合された超低密度ポ
リエチレン系樹脂を配した3層構成の弾性フィルムは本
発明の目的を十分発揮するので、さらに好ましい。ま
た、弾性フィルムが電子線等のエネルギー線によって架
橋されたものは弾性フィルムと被包装物との耐摩耗性が
向上するのでさらにより好ましい。
【0019】本発明のフィルム厚さは被包装物の形状、
重量によって異なる。例えば、被包装物の重量が重かっ
たり、形状が突起状であった場合、フィルムの厚さは厚
い方が良いが、さらに被包装物の重量が重く、形状が突
起状であった場合、フィルムの厚さはさらに厚い方が良
い。本発明のフィルム厚さは10〜2000μmがより
好ましく、さらに好ましくは12〜1800μm、さら
により好ましくは15〜1600μmである。
【0020】本発明で各容器本体の少なくとも1辺の稜
部に弾性フィルムが接合させる意味は、少なくとも1辺
の稜部に弾性フィルムを接合すれば本発明の緩衝性を十
分に発現できるという意味で、多辺に接合しても支障は
ない。接合辺数を調節する意図は、形状や重量の異なる
被包装物等の緩衝性能に応じた性能を効果的に発現でき
るようにするためである。
【0021】本発明の包装容器と弾性フィルムの接合方
法について説明する。まず、本発明の包装容器と弾性フ
ィルムの接合方法は一般に知られている方法、例えば、
ヒートシール、インパルスシール、接着剤、ホチキス止
め等があげられるが、包装容器と弾性フィルムが接合で
きれば、いずれの方法でも良い。特に包装容器および弾
性フィルムが共に熱可塑性プラスチックであり、ヒート
シールが可能である場合は、簡便であることや接着剤の
溶剤による環境負荷がないので、より好ましい。また、
接着剤を使用しる場合、一般に知られている接着剤なら
いずれも使用できる。例えば、アクリル系接着剤、尿素
樹脂系接着剤、フェノール系接着剤、エポキシ系接着
剤、ホットメルト系、ウレタン系接着剤、酢酸ビニル系
接着剤、シリコーン系接着剤、ゴム系接着剤、ホットメ
ルト系接着剤等があげられる。また、接合は稜部に接着
しないで2つの容器本体の重合する稜部と稜部に挟むこ
とでも達成できるのである。
【0022】本発明の包装容器本体に弾性フィルムを接
合する部位について説明する。本発明の包装容器本体に
弾性フィルムを接合する部位は包装容器の開口面の稜部
もしくは稜部周辺であれば良い。また、弾性フィルムを
接合する部位は包装容器の開口面稜部の方が、美粧性の
観点で、より好ましい。稜部から周辺にはみ出すと美粧
性がやや乏しくなるが、接合強度を高くなるので重量物
の被包装物に適している。また、必ずしも包装容器の開
口面はすべて平面である必要はなく、開口面の稜部は半
円形、ギザギザ、凸、凹等の形状であっても良い。
【0023】本発明の包装容器への弾性フィルムの張り
具合について説明する。本発明の包装容器への弾性フィ
ルムの接合調整は被包装物を包装した状態で、弾性フィ
ルム同士が少なくとも1辺で密着していれば良いが、被
包装物の嵩によって適時、弾性フィルムの張りを調整し
て、弾性フィルムを緊張状態で接合しても、弛緩状態で
接合しても良い。例えば、高さが高い被包装物を包み込
む際、弾性フィルムをかなり引き延ばすことになり、引
き延ばすときの張力によって包装容器が変形することが
ある。このような場合、弾性フィルムをあらかじめ包装
容器に弛緩した状態(しかし外的衝撃を受けたときにそ
の衝撃によって弾性フィルムが伸び、被包装物が包装容
器の内壁に衝突し破損するないだけの張力は必要)で接
合しておき、その状態で嵩の高い被包装体を包装した方
が美粧性の観点で好ましい。また、開口面に隣接する側
面壁稜部すべてに接合する必要はなく、被包装体を包装
容器の壁面から離れて保持し、被包装物が包装容器の壁
面と衝突し、破損することを防ぐことができればよい。
【0024】本発明の弾性フィルムと弾性フィルムの間
に被包装物を狭持させるとは相対する少なくとも2枚の
弾性フィルムと弾性フィルムの間に被包装物を挟み込む
状態を意味する。このようにすることで、弾性フィルム
の弾性回復力によって外部からの衝撃を和らげ、挟持し
た弾性フィルムが被包装物の破損を防止するのである。
弾性フィルムは少なくとも2枚で構成され、被包装物に
よっては枚数を調整することや弾性フィルム面の角度を
変えて挟持ことで効率の良い包装を行うことができる。
【0025】本発明のヒンジ部とは容器本体同士を一体
に連結することで包装容器とすることや屈曲可能にして
被包装物を容易に出し入れできるためである。このよう
に容器本体同士を連結でき、屈曲可能にできるのであれ
ば、一般に知られている方法ならいずれの方法を使用し
ても良い。例えば、ヒンジ部一体成型容器を用いたり、
金属製蝶番やプラスチック製蝶番を使用しても良い。ま
た、包装容器がプラスチック製の場合、容器成型時に、
容器本体の壁厚よりも薄いヒンジ部を形成して連結する
こともできる。この方法はプラスチック製包装容器を作
成する場合、あらかじめこのようになるように金型を設
計しておけば良い。
【0026】本発明の係止部とはヒンジ部を介して連結
されていない部分の容器本体係止させる部分であり、開
かないようにするためである。係止部には、一般に知ら
れている金属製やプラスチック製の係止器具等いずれの
方法を使用しても良い。また、セロテープ(登録商標)
等の粘着テープでもしっかりと係止できるものも使用で
きる。包装容器がプラスチック製の場合、容器本体に直
接、プラスチック製の係止器具を接着またはヒートシー
ルすることも可能である。
【0027】本発明の包装容器および包装体について図
を用いて説明する。図1は容器開口面の稜部がすべて同
じ高さ、かつ、水平に切られた容器を用い、弾性フィル
ムを容器開口面の稜部すべてに接合したときの包装形態
であり、被包装体を包装する前、かつ、容器開口部をあ
けた状態の包装容器である。図2は図1の包装容器で被
包装物を包装し、容器開口部を閉じた状態の包装体であ
る。図3は容器開口面の稜部の対向する2辺が半円状凹
形に切れ込んでいる容器を用い、弾性フィルムを容器開
口面の稜部2辺に固定したときの包装形態であり、被包
装体を包装する前、かつ、容器開口部をあけた状態の包
装容器である。図4は図3の包装容器で被包装物を包装
し、容器開口部を閉じた状態の包装体である。
【0028】該包装容器および該包装体は衝撃に敏感な
こわれやすい包装品(例えば、陶器、ガラス製品)の輸
送・保管に適している。また、美粧性に優れ、内容物の
確認ができるため、陶器、ガラス製品のプレゼント用包
装にも適している。また、弾性シートに静電除去性を付
与することで電気部品、電子部品等の包装をすることも
できる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に実施例、比較例に基づき、
詳細に説明する。なお、本発明で用いる評価方法は下記
の通りである。
【0030】<引張破断強度>弾性フィルムを縦方向
(MD)、横方向(TD)に各々長さ100mm、幅1
0mmに切り出し、引っ張り試験機のチャック間50m
mにセットし、23℃、50%RHの条件下で200m
m/分の速度で引っ張り、弾性シートが破断したときの
応力を引っ張る前の弾性フィルムの断面積で割った値を
採用した。
【0031】<引張破断伸度>引張破断強度と同様な条
件で引っ張り試験を行い、破断したときの変形量を元の
弾性フィルムの長さで割って百分率(%)で示した。
【0032】<引張弾性率>ASTM D−882−6
7に準拠して測定し、2%伸び時の応力を100%に換
算した値で表示した。
【0033】
【実施例1〜5】図1記載の形状を有する包装容器(包
装容器の外寸:縦130mmX横220mmX高さ15
0mmであり、包装容器の開口部が該包装容器の高さ8
5mmのところにある蓋付きの包装容器)に表1記載の
弾性フィルムを表1記載の固形方法にて包装容器開口面
側縁に固定し、内容物として高さ137mmX直径65
mmのガラス製ワイングラス(重量1.42N)を包装
して高さ1mから床面(コンクリート製)へ落下試験を
行った。落下試験は連続して3回行い、3回落下後の包
装体の状態およびガラス製ワイングラスの状態を調べ
た。
【0034】結果は包装容器、弾性フィルム、および包
装容器と弾性フィルムの接合部の状態、ガラス製ワイン
グラスの状態は共に落下前の状況と変化はなく、緩衝性
能に優れ、包装体の外観も美粧性に優れ商品価値の高い
ものであった。
【0035】
【比較例1〜2】実施例と同等の方法にて表2記載の包
装容器に表2記載の弾性フィルムを表2記載の接合方法
にて包装容器開口面に隣接する側面壁稜部に接合し、実
施例と同等のガラス製ワイングラスを包装して高さ1m
から床面(コンクリート製)へ落下試験を行った。落下
試験は連続して3回行い、3回落下後の包装体の状態お
よびガラス製ワイングラスの状態を調べた。
【0036】比較例1に例示したポリプロピレン包装容
器にシングルサイト触媒重合ポリオレフィン製弾性フィ
ルム(引張弾性伸度103%)をヒートシールにて包装
容器の開口面に隣接する側面壁稜部に接合した。3回連
続した落下試験では包装体の状態、ガラス製ワイングラ
スの状態は落下試験前と変化なかったが、ワイングラス
を包装容器に包み込む際、シングルサイト触媒重合ポリ
オレフィン製弾性フィルムの伸びが乏しいため包装容器
の変形がひどく、商品価値に乏しかった。比較例2に例
示したポリプロピレン包装容器にポリウレタンエラスト
マー製弾性フィルム(引張破断強度14.71N/mm
2、引張弾性伸度720%)をウレタン系接着剤にて包
装容器開口面に隣接する側面壁稜部に接合した。ワイン
グラスを包装容器に包み込む際、包装容器の変形もな
く、美粧性に優れ、商品価値ある包装状態であったが、
3回連続した落下試験では包装体の状態、ガラス製ワイ
ングラスの状態ともに破損を生じ、緩衝性に乏しかっ
た。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明は、衝撃に敏感なこわれやすい被
包装物を安全に輸送・保管することに関する。特に、短
時間で極めて簡単に作ることができ、緩衝能力が高く、
省資材・衛生的で、美粧性に優れ、商品価値の高められ
た包装容器及びその包装体を提供することができ
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装容器の一例を示す図である。
【図2】図1の包装容器を用いた包装体を示す図であ
る。
【図3】本発明の別の包装容器の例を示す図である。
【図4】図3の包装容器を用いた包装体を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 包装容器 2 包装容器開口面の稜部 3 弾性フィルム 4 係止部 5 被包装体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2個に分割された容器本体
    が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装
    容器において、前記容器本体の各分割面に弾性フィルム
    が接合されていることを特徴とする包装容器。
  2. 【請求項2】 分割された容器本体がヒンジ部を介して
    一体になっている請求項1に記載の包装容器。
  3. 【請求項3】 容器本体が係止部を介して一体になって
    いる請求項1または2に記載の包装容器。
  4. 【請求項4】 容器本体がプラスチックからなることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の包装容器。
  5. 【請求項5】 容器本体が透明もしくは半透明の熱可塑
    性プラスチック製であることを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかに記載の包装容器。
  6. 【請求項6】 弾性フィルムが透明もしくは半透明であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の包
    装容器。
  7. 【請求項7】 弾性フィルムが引張破断強度が19.6
    2〜147.10N/mm2、引張破断伸度が110〜
    1000%、引張弾性率が9.81〜196.14N/
    mm2であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    に記載の包装容器。
  8. 【請求項8】 弾性フィルムがポリエチレン系樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の包
    装容器。
  9. 【請求項9】 弾性フィルムと弾性フィルムの間に被包
    装物が狭持されていることを特徴とする包装体。
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