JP3100540U - 緩衝クリア包装具 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量のある電子機器組立部品の搬送ができる緩衝機能をもつ包装であり、搬送仕分け店頭展示等の諸処理過程において搬送品をいつでも外部から確認なし得る包装具を提供する。
【解決手段】両サイドに枠梁を形成しそのCチャンネル状の腹に中窓を設け、そこに腹長手方向に張った透明なエラスチックフイルムに装入した搬送品5を沈み込みよう宙づりに展張せしめ、長手方向両端をCチャンネルの脚とした緩衝包装具10全体を、鞘殻を成し大きな空き窓を持たせた外箱6内に嵌め込むように挿入する。
【選択図】  図4

Description

 本考案は、生産工場で包装したものが外部から製品を随時確認できる形で行える耐衝撃性に富む緩衝クリア包装具に関するものである。
 商品の包装形態はいろいろではあるが、生産現場で個別に包装したものを纏めて地区別になった集配工場で振り分けられて販売先へと搬送されるが、荷として集配倉庫や積み卸し先で毎回商品としての確認が成される。このため、見やすい配送伝票やバーコードやワイヤレスタグチップなどと多彩な工夫が成されている。しかし、この処理能率最優先方式は、商品によってはモノと工数面でコスト割れもあり歓迎されているわけではない。
 また、配送分別しやすさと商品魅力広報の面からなど、運配送中・仕分け時・開梱時・展示時・販売時いつでも商品の姿の大半が見える荷姿を求める要望も大きい。
 販売店頭でも、愛玩品や装身具あるいは小物電子機器からお菓子まで、完全に透明なプラスチックフィルム材の角箱や円筒に納めて販売されている商品も多い。
 ただし、これらは商品利幅の大きい物品か、片手に持てる小さな商品が多い。やはり、費用が原因であろうと推測される。
 本考案の意図するものの先例を検索すべく特許庁電子図書館の豊富な検索機能をフルに活用してみたが、緩衝または耐衝撃と、包装または搬送または運送または容器または箱または紙器と、見通しまたは展示または陳列または透明または搬送サイズ可変または搬送サイズ変更、の3グーループの各キィワードを個々に共有できる発明考案例は得られなかった。
 しかし、同じ容器でもって或る幅の搬送品サイズのものに使える事と緩衝搬送との2項目で志向を同じにするものが数十件存在することが判明した。
 その典型的な考え方は次の2例に示されていた。
特開2003−252375公報 特開2003−252376公報 前者は、緩衝性のある素材から成る容器内の仕切位置または搬送物接触位置を変えられるようにすることで、後者は容器内で搬送物の上下左右を囲周する空気緩衝袋など内の空気量を調整することで、所期の目的を達成している。が、どちらも、外部から搬送品が何であるかを見て判断することができないのが、本考案の意図と異なる。
 解決しようとする主題は、電子機器組み立て部品のような重いのに衝撃に比較的弱い物品の流通搬送に十分耐える緩衝であり、副題は広い開口部または抜き窓を用意するにしても材料の板材など面積をできるだけ小さくすることと組み立て工数の減少である。この結果として包装外部から搬送品を見分けられる効果をも期待している。
 工場出荷からエンドユーザーの手に渡るまで荷姿を変えずに済むので、耐振動のために搬送品を弾性に富み可撓性の豊かなポリウレタン系エラストマーフイルムを二つ折りにして袋状と成し、このフイルムを透明なハンモック代わりにして、支持枠に宙づりにすることとし、これを張る容器は堅く厚めで屈曲に強い折り目のある枠を主体とし、全体を内容の透視できる広い開口部を有する外箱で補強すると共に、外形を前後左右上下ともに方形になるよう纏めた。
 本考案の緩衝クリア包装具は、厚めのA段ボールやプラスチック系段ボールに複数の折り目を付したことで、比重の高い電子機器組み立て品を柔軟で透明なフイルムで宙づり状に伸張支持しても、両翼に枠を成形した枠板の撓りや曲げも発生せず、搬送品は搬送品が収まるだけの中窓内を振動でハンモック内を上下できるだけなので、搬送品には擦り傷も発生しなかったし、また、横方向は枠の中窓縁でフイルムを介して当たり緩衝できた。
 外箱は緩衝包装具の枠構造を保持する機能で十分であり、軽い搬送品では強度を今日呂する必要もないと観察できた。
 また、在来外箱の窓に張っていたセロファン紙や硬質プラスチックフイルムは不要となるメリットもある。
 さらに、必要なら鞘を成す両方向に抜き窓を作成しても、中軽量搬送品には十分適用できると判断できた。
 形状的には「課題を解決するための手段」で述べたこと尽きる。本考案の実施に必要なのは、枠の長さと強度と段ボール材質を一意に把握できる関係式の構築であって、経験と素材の属性データの集積が必要であり、また、市販されているポリウレタン系エラストマーフィルムは製造メーカーにより多彩な物理的化学的性状を示すので、応用次第では広い範囲の搬送に適用できると考えられるものの、搬送品を落とし込む中窓の間隙と段ボール材厚さと搬送物展張代(しろ)の関係を究めるのが簡単ではない。
 本考案は、大きく分けて二つのもので構成される。
 その1は、10緩衝包装具であり、図1:緩衝包装具の構成図と図2:緩衝包装具の折り曲げ形状の図と図3:緩衝包装具による包装例との三図の説明で下段に詳述する。
 その2は6外箱であって、図4:外箱説明図によ下段においてり簡潔に記述した。
 図1:緩衝包装具の構成図は、10緩衝包装具が11枠板1枚と2ヶの2クリップと3フイルムを二つ折りにしたもの1枚から成る構成を説明すると共に、10緩衝包装具が11枠板1枚が12中窓・13裏折り目・14止板・15表折り目・16腰板・17表腰折り目の各部位から成ることを示す。
 11枠板は厚紙・段ボール材・カートン紙やプラスチック段ボールなどの素材を太い十字状に成形したもので、方形をなす折り目を設けてある。長手方向には13裏折り目を両端側に突き出した矩形の根本に置き、幅方向への矩形の根本に15表折り目とさらにその外側に17表腰折り目をエンボス加工してある。
 すなわち、16腰板が17表腰折り目を介して16a腰枠板と16b腰はね板に区画されているので、この幅方向の15表折り目二ヶと17表腰折り目二ヶと系四ヶの折り目すべてを折り方向に直角に屈曲させてときには、図2:緩衝包装具の折り曲げ形状の図の前後に示したように、11枠板は上方向が開いたCチャンネル形状をなし長手方向の曲げに強い梁枠と化するようにした。
 この際の強度は、長手方向の長さに反比例し、16a腰枠板の有効高さすなわち16a腰枠板高さから板材厚さを引いた値の3乗に比例する事になる。
 一方、10緩衝包装具の長手方向全長にわたり1枚のフィルムで覆うが図1:緩衝包装具の構成図に3フイルムを図手前側に反転させて示したように、長手方向横幅を殆ど占めるサイズに二つ折りにしてしかも3フイルム両幅端部の一端で表面側の端を僅かに短目にずらせておいて14止板に重ねて2クリップで銜え固着しておき、11枠板の長手方向の中にある11板枠のほぼ中心に位置するようくり抜いた12中窓を含めて11枠板の反対側の端までカバーするサイズとしてここも2クリップで銜え固定する。
 これを、使用時には図2:緩衝包装具の折り曲げ形状の図の左右に見るように、13裏折り目に従って下部に直角に折り曲げるが、長手方向の両端ともに14止板を3フイルム端部を銜えた2クリップごとに屈曲させる。この折り曲げによって、11枠板の幅方向の両端部を16b腰はね板と16a腰枠板によって成形されたCチャンネルの枠梁をなす11枠板の反りや撓み発生を強固に阻止できると共に、10緩衝包装具の8縦端面がなす仮装形状を歪みの少ない方形箱方に保持できる。
 このさい、3フイルムの両端は2クリップされているために多少展伸張されて、短くシフトさせた3フイルム幅側端面で長手方向の中央に張った4引き手タブが上方中央端部に現れ、図2:緩衝包装具の折り曲げ形状の図の中段をなす11枠板表面に形成された3フイルム袋を開きやすくする。
 包装対象を仮に弁当箱状の5搬送品として画いた図3:緩衝包装具による包装例は、図2:緩衝包装具の折り曲げ形状の図の中段をなす11枠板表面に形成された3フイルム袋を開いて5搬送品を装入し、4引き手タブ上方から袋の開封口側をセロファンテープのような粘着テープで部分的にシールしたものである。
 この5搬送品封入は、5搬送品の厚さにより5搬送の上下表面に位置する3フィルムを左右に展張せしめると共に、11枠板長手方向の5搬送品の左右は12中窓の縁によって3フイルム下面を上下にも局部的に展張させるが、このさい、5搬送品周りが5搬送品外周より1周り大きめに作られた12中窓となす間隔によって、5搬送品は11枠板の12中窓内に多少落ち込むために各方向からの衝撃から護られるようになる。
 外部からの衝撃外力による変形には、この10緩衝包装具を6外箱に収納することによって、10緩衝包装具の枠梁構造が保持されるので、より強固なものになる。
 図4:外箱説明図に示すように6外箱は10緩衝包装具を納める鞘状の外殻として作用するように構成することが肝要であって、必要や耐変形強度要求などに応じて63折蓋を設けてもかまわないが、必至ではない。
 また、本考案の目的の一つ、外部から内部の搬送品が認識しやすいできれば商品魅力も伝えたいための62空窓は目的に添う形のデザインとサイズで設けるものとする。
 下方への衝撃外力に対しては、下表面に位置する3フイルムの左右への展張弾性によって一時的な窓内下への移動を許すだけで、その移動量も14止板がなす高さに達することを許さない3フイルム厚さの設計や事前試験が用意されている。
 上方への衝撃外力に対しても、3フイルムの左右への展張弾性によって一時的な窓内上方向への跳ね上がり移動を許すだけで、その移動量も16a腰枠板がなす高さに達することを許さない3フイルム厚さの設計や事前試験がなされている。
 左右前後への衝撃外力に対しては、5搬送品周りが12中窓となす間隔によって、最悪の際5搬送品は12中窓縁に当たるが11枠板のそざいである段ボール構造の可撓性内によって衝撃力は落ち込み、しかも、3フイルムの左右への展張弾性によって減殺された外力となっての縁への衝突であり、5搬送品の許容衝撃力を越えないことを確認する段ボール厚さや11枠板サイズの設計や事前試験が済んでいる。
 これにより本考案品の緩衝能力は5搬送品に対応十分であると言える。
 また、上段に既述したように、この5搬送品装入済み10緩衝包装具は6外箱に収めて搬送するのを前提としており、それによって10緩衝包装具の枠梁形状が保持する事による効果の1は、薄い紙材による場合でも鞘外郭の4辺が直角に屈曲して成すフレームは10緩衝包装具両サイドの枠変形を防止するので、大きな5搬送品ほど強くなる3フイルムの長手方向弾力により生ずる枠梁曲げ応力への対抗力を大幅に増強する。
 6外箱に収めたことにる10緩衝包装具の枠梁形状が保持する事による効果の2は、鞘材が薄いときには耐衝撃力を多少増すものの安全率を大きく高めるほどではない。しかし段ボール材などを工夫した際には、5搬送品装入後の10緩衝包装具全体の耐衝撃力を倍増させることはたやすい。
 両サイドに枠梁を形成しそのCチャンネル状の腹に中窓を設け、そこに腹長手方向に張った透明なエラスチック3フイルムに装入した5搬送品を沈み込みよう宙づりに展張せしめ、長手方向両端をCチャンネルの脚とした10緩衝包装具全体を、鞘殻を成し大きな空き窓を持たせた6外箱内に嵌め込むように挿入するあたらしい緩衝クリア包装具方式は、
(1)搬送に十分な緩衝力を生ずる包装となり、
(2)搬送仕分け店頭展示等の諸処理過程において搬送品をいつでも外部から確認なし得る包装であり、
かつ、(3)12中窓内に収まるなら多少のサイズ変更でも使える半ば汎用性のある包装方法となり、
(4)商品陳列にも転用できて、
(5)材料構成も少なく勝つ低工数で処理できる。
緩衝包装具の構成図 緩衝包装具の折り曲げ形状の図 緩衝包装具による包装例 外箱説明図
符号の説明
 10 緩衝包装具
 11 枠板
 12 中窓
 13 裏折り目
 14 止板
 15 表折り目
 16 腰板
 16a腰枠板
 16b腰はね板
 17 表腰折り目
 2  クリップ
 3  フイルム
 4  引き手タブ
 5  搬送品
 6  外箱

Claims (1)

  1.  10緩衝包装具は、搬送物より一回り大きな12中窓を有する方形の11枠板の長手方向両側に13裏折り目を介して長方形の14止板を配し、11枠板の両幅方向に15表折り目を介し16腰板をもつが、その16腰板はその長手方向に17表腰折り目を夾んで16a腰枠板と16b腰はね板と繋がっている。この10緩衝包装具の両端の14止板に等しい長さで二つ折りにして両16腰板間隔よりやや短か目の透明なポリウレタン系エラストマーからなる3フィルムを載せる。12中窓を塞ぐようにおいた3フイルムの両端を僅かにじらすように2クリップでもって11枠板に当フイルム両端を固定する。
     かように構成し使用時に搬送物を2枚重ねを成すような3フイルム間に夾み、二つの14止板を2クリップ3フイルムごと下側に直角に折り曲げ、11枠板の幅端側の16a腰枠板を上側にほぼ直角に曲げ、さらに16b腰はね板とを内側に直角にまで屈曲させてCチャンネル状の枠梁を形成せしめかつ搬送品を2枚のハンモックで12中窓内に宙づりにした形で、大きな62抜き窓をもつ鞘状の6外箱に嵌合挿入できることを特徴とする緩衝クリア包装具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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