JP2002087268A

JP2002087268A - 案内表示システム及び車内案内表示システム

Info

Publication number: JP2002087268A
Application number: JP2000283671A
Authority: JP
Inventors: Jun Saito; 純斎藤
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 2000-09-19
Filing date: 2000-09-19
Publication date: 2002-03-27

Abstract

(57)【要約】【課題】列車内の乗客に対して適切な案内を提供する。【解決手段】本発明は、列車の運行状況を監視し、運行
状況を示すデータを作成する運行管理手段２ａと、運行
状況に異常が発生した場合の対処内容を示すデータを作
成する運転整理手段２ｂと、列車の乗客に対して提供す
る車内案内を示すデータを作成する車内案内データ作成
手段２ｃと、駅Ｙ１〜Ｙｎに設置され、運行管理手段２
ａと運転整理手段２ｂと車内案内データ作成手段２ｃか
らネットワーク６を介してデータを受信し、この受信し
たデータを無線で送信する伝送手段Ｅ１〜Ｅｎと、列車
５の車内に設置され、無線で送信されたデータを受信
し、この受信したデータに基づいて列車５の乗客に対し
て案内を表示する車内案内手段５ａとを具備した車内案
内表示システムである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば列車、バ
ス、飛行機、船舶などの輸送手段内に設置されている表
示装置に、乗客への案内データを表示する案内表示シス
テム及び車内案内表示システムに関する。

【０００２】

【従来の技術】車内に設置されている表示装置に乗客へ
の案内データを表示する列車が利用されている。

【０００３】従来の車内案内表示方法では、予め車内案
内データ作成端末により車内で案内表示する列車番号
（列番）、案内表示地点、案内内容、宣伝・広告文章が
車内案内データとして作成され、この作成された車内案
内データがＦＤ等の媒体に記憶され、その媒体が列車内
の車内案内装置にセットされる。

【０００４】そして、予め決まっている運行データにし
たがって車内案内データを車内案内装置によって表示す
る。

【０００５】この従来の車内案内表示方法では、一度列
車内の車内案内装置に車内案内データがセットされる
と、車内案内表示する列番、案内表示地点、案内内容に
ついては次のダイヤ改正までデータを更新する必要がな
い。

【０００６】一方、宣伝・広告文については、月毎・季
節毎・イベント発生時毎に内容が変更あるいは追加され
る場合があり、変更・追加が発生する度に１列車単位で
人間系によるデータの更新が必要となる。

【０００７】ダイヤの改正があった場合も同様であり、
その都度１列車単位で人間系によるデータ更新が必要と
なる。

【０００８】また、従来においては、列車の遅延や事故
等などによるダイヤの乱れがあった場合に列車の運行を
整理（変更）する場合があるが、その列車運行の運転整
理内容は中央指令所から各列車の乗務員に無線により音
声で指示され、車内の乗客には車掌の放送によって提供
されている。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】従来の車内案内表示方
法においては、作成された車内案内データが手動でＦＤ
等の媒体から列車内の車内案内装置にセットされるた
め、車内案内データの更新に非常に時間及び手間がかか
るという問題がある。

【００１０】また、車内案内データを変更・更新する度
に１列車単位で人間系による車内案内データの変更・更
新が必要となるため、簡単に車内案内データを更新でき
ないという問題がある。

【００１１】また、この従来の車内案内表示方法では、
予め決まっている運行データにしたがって車内案内表示
を行うため、ダイヤの乱れにリアルタイムで対応するこ
とができず、またダイヤ改正時のデータ更新を迅速に行
うことができない。

【００１２】また、遅延等により列車の運行を整理する
場合に、その列車運行の運転整理内容を車掌の放送のみ
で車内の乗客に通知すると、列車運行の運転整理内容が
的確に乗客に伝わらないという問題がある。

【００１３】また、列車運行の運転整理内容は、中央指
令から各列車の乗務員に無線で指示されているが、音声
だけなので指示内容の聞き違いや忘れがあり、確実に伝
わらない場合があり、正確な情報が乗客まで伝わらない
という問題がある。

【００１４】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、適切な案内を輸送手段内の乗客に提供する
案内表示システム及び車内案内表示システムを提供する
ことを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】以下、本発明を実現する
にあたって講じた具体的手段について説明する。

【００１６】第１の発明は、輸送手段によって運搬され
る乗客への案内データを作成するデータ作成手段と、デ
ータ作成装置によって作成された案内データを無線で送
信する伝送手段と、輸送手段に備えられ無線で送信され
た案内データを受信し案内データに基づいて輸送手段の
乗客に対して案内を表示する案内手段とを具備した案内
表示システムである。

【００１７】なお、輸送手段には、列車、バス、航空
機、船舶などがある。

【００１８】また、案内データとしては、例えば運転状
況データ、運転整理データ（運転整理ダイヤ）、車内案
内データ（車内で案内表示する列番、案内表示地点、案
内内容、宣伝・広告文章）などがある。

【００１９】また、データ作成手段には、例えば運行管
理装置、運転整理装置、車内案内データ作成装置などが
ある。

【００２０】また、伝送手段は、例えば駅、港、空港、
バス停、路線の沿線などに設置してもよい。

【００２１】この第１の発明においては、作成された案
内データが無線で発信され、輸送手段に備えられた案内
手段に取り込まれるため、案内手段で扱われる案内デー
タを容易に変更・追加・更新できる。また、新規に作成
された案内データを迅速に乗客に反映でき、案内サービ
スを向上させることができる。

【００２２】第２の発明は、列車の運行状況を監視し運
行状況を示すデータを作成する運行管理手段と、運行状
況に異常が発生した場合の対処内容を示すデータを作成
する運転整理手段と、列車の乗客に対して提供する車内
案内を示すデータを作成する車内案内データ作成手段
と、駅に設置され運行管理手段と運転整理手段と車内案
内データ作成手段からネットワークを介してデータを受
信しこの受信したデータを無線で送信する伝送手段と、
列車の車内に設置され無線で送信されたデータを受信し
この受信したデータに基づいて列車の乗客に対して案内
を表示する車内案内手段とを具備した車内案内表示シス
テムである。

【００２３】この第２の発明においては、列車の乗客に
対する案内サービスを向上させることができる。

【００２４】第３の発明は、上記第２の発明と同様の車
内案内表示システムであるが、運行管理手段と運転整理
手段と車内案内データ作成手段とのうちの少なくとも一
つで新規にデータが作成されると、伝送手段から送信さ
れるデータが新規に作成されたデータに変更される。

【００２５】この第３の発明においては、作成されたデ
ータで直ちに乗客に対する案内の内容が変更されるた
め、運転整理結果をリアルタイムに車内案内に反映させ
ることができ、ダイヤ改正時のデータ変更が迅速かつ容
易に実行でき、最新の広告案内表示をリアルタイムに表
示できる。

【００２６】第４の発明は、上記第２又は第３の発明と
同様の車内案内表示システムであるが、車内案内手段
は、運行管理手段と運転整理手段とのうち少なくとも一
方で作成されたデータに基づいて列車の乗務員に対して
も表示を行う。

【００２７】この第４の発明においては、運転整理結果
や運転状況が乗務員に対しても表示されるため、乗務員
が運転整理結果や運転状況を容易にかつ正確に把握でき
る。

【００２８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。

【００２９】本実施の形態においては、列車外で作成さ
れた案内データを無線で送受信し、列車の車内案内装置
に取り込む車内案内表示システムについて説明する。

【００３０】図１は、本実施の形態に係る車内案内表示
システムの構成例を示すブロック図である。

【００３１】この車内案内表示システム１は、指令所２
に設置されている運行管理装置２ａ、運転整理装置２
ｂ、車内案内データ作成装置２ｃ、各駅Ｙ１〜Ｙｎに設
置されている駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎと、列車５内に設置
されている車内案内装置５ａとを具備し、さらに指令所
２の各装置２ａ〜２ｃと各駅Ｙ１〜Ｙｎに設置されてい
る駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎとがネットワーク６により通信
可能に接続されて構成される。なお、ネットワーク６に
は、例えばＬＡＮが利用可能である指令所２に設置され
ている運行管理装置２ａは、列車の運行を監視しダイヤ
にしたがって列車の進路を自動制御し、列車の遅延情報
等の運行状況をネットワーク６を介し逐次主要駅Ｙ１〜
Ｙｎに設置されている駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎに送信す
る。

【００３２】運転整理装置２ｂは、事故等により列車運
行が乱れた時に、運転整理データ（運転整理ダイヤ）を
作成するもので、作成した運転整理データはネットワー
ク６を介し逐次運行管理装置２ａや主要駅Ｙ１〜Ｙｎに
設置されている駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎに送信する。

【００３３】車内案内データ作成装置２ａは、列車５内
の車内案内のための車内案内データを作成するもので、
作成完了後の車内案内データは、ネットワーク６を介し
主要駅Ｙ１〜Ｙｎに設置されている駅伝装置Ｅ１〜Ｅｎ
に送信する。

【００３４】主要駅Ｙ１〜Ｙｎに設置されている駅伝送
装置Ｅ１〜Ｅｎは、指令所２の各装置２ａ〜２ｃから送
信される案内データを逐次蓄え、列車５が駅３１〜３ｎ
に到着した時に車内案内装置５ａに無線で蓄えた案内デ
ータを送信する。

【００３５】ここで、本実施の形態に係る車内案内シス
テム１の作用について装置毎に説明する。

【００３６】図２は、運行管理装置２ａの処理の例示し
たフロー図である。

【００３７】運行管理装置２ａは、当日の列車運行の開
始を行うための始業操作を実施すると（ｓ２０１），当
日の列車運行管理を開始し、当日運行ダイヤ送信処理に
より、始業操作時点で全ての駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎに対
して当日運行ダイヤを送信する（ｓ２０２）。

【００３８】次に、現場情報入力処理により、列車の運
行状況を監視するために各駅等に設置されている現場機
器の情報、例えば、軌道回路・転てつ器・信号機等の現
在状態を現場情報として入力する（ｓ２０３）。

【００３９】次に、ダイヤ管理処理により、当日運行ダ
イヤ、運転整理装置２ｂで作成される運転整理データ、
駅の着発の時刻を保存する実績ダイヤを管理する（ｓ２
０４）。

【００４０】次に、列車追跡実行処理により、入力した
現場情報と管理されているダイヤより、列車の位置を監
視追跡し、列車の遅延時間を算出して、列車運行状況を
把握する（ｓ２０５）。

【００４１】次に、列車運行状況送信処理により、列車
追跡実行処理で得た列車番号、列車位置や遅延時間とい
った最新のデータを、全ての駅伝送装置４１〜４ｎに送
信する（ｓ２０６）。

【００４２】そして、自動進路制御実行処理により、列
車追跡実行処理で得た列車運行状況とダイヤ管理処理で
管理されているダイヤから、各列車の進行を行うための
信号機の制御出力判断を行う。制御判断は、出発制御時
機判断、他列車との進路競合・優先判断、先発判断を行
い、制御可能か否かを決定する（ｓ２０７）。

【００４３】以上の各処理が数秒のサイクルで実行され
る。

【００４４】図３は、運転整理装置２ｂの処理を例示す
るフロー図である。

【００４５】図３（ａ）に示すように、列車事故、人身
事故、他路線との接続等の運行状況により、列車運行に
遅れが発生した時、遅れを回復するためにダイヤの整理
を実施する（ｓ３０１）。

【００４６】このタイヤの整理を運転整理と呼ぶが、運
転整理には交換変更、着発番線変更、接続列車変更、分
割・併合列車変更、列車運休、行き先駅変更、出発順序
変更などの項目がある。

【００４７】交換変更は、列車を交換（行き違い）させ
るための運転整理である。例えば図３（ｂ）ではＣ駅で
３Ｒと４Ｒが交換するダイヤとなっている。ここで１Ｒ
から４Ｒは列車番号を示す。３Ｒが２０分程遅延したた
め、図３（ｃ）では４ＲをＢ駅まで先に進行させ、Ｂ駅
で３Ｒと交換させる運転整理を行っている。これにより
４Ｒの遅延を最小限にとどめることが可能となる。

【００４８】着発番線変更は、何らかの理由により、当
該列車をダイヤ上の番線から別番線に到着させるための
変更を行う運転整理である。

【００４９】接続列車変更は、ダイヤ上のある駅で他列
車と接続して出発するダイヤとなっているのを、それを
接続なしとしたり、接続列車を変更したり、接続駅を変
更したりする運転整理である。

【００５０】分割・併合列車変更は、１列車をある駅で
２〜３列車に分割したり、逆に数列車を併合し１列車に
するといった運転整理である。

【００５１】列車運休は、当該列車を全区間運休した
り、部分的に区間を絞って運休したりする運転整理であ
る。

【００５２】行き先駅変更は、ダイヤ上の行き先駅を変
更する運転整理である。

【００５３】出発順序変更は、ダイヤ上は他列車が出発
優先だがその列車が遅れているため、待ちとなっている
列車を先に出発させる運転整理である。

【００５４】運転整理装置２ｂでは、上記のような運転
整理を実施した後に、運行管理装置２ａや各駅Ｙ１〜Ｙ
ｎの駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎに運転整理データの送信を行
う（ｓ３０２）。

【００５５】図４は、車内案内データ作成装置２ｃの処
理を例示するフロー図である。

【００５６】まず、車内案内データ作成・変更処理によ
り、列車内の車内案内装置に表示するための車内案内デ
ータの作成や、作成した車内案内データの変更を行う
（ｓ４０１）。

【００５７】そして、車内案内データ送信処理により、
作成した車内案内データを各駅Ｙ１〜Ｙｎに設置されて
いる駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎに送信する（ｓ４０２）。

【００５８】上記車内案内データ作成装置２ｃによる車
内案内データ作成項目には、列番データ、停車パター
ン、駅データ、表示パターン、表示データなどの項目が
ある。

【００５９】列番データは、列車運行上の列車番号（列
番）と、その列番がどの停車パターンで走行するかを示
したデータである。

【００６０】図５に、列番データの構成を例示する。

【００６１】この列番データにおいては、１つの列番に
対し複数の停車パターンが登録可能である。これは、同
じ列番だが、平日と休日では停車する駅が違う等に対応
するものである。

【００６２】列番「１２Ｍ」は停車パターンが「１」と
「１０」、列番「３４Ｍ」は停車パターン「２」と「１
５」が使用可能となる。列車種別は、普通列車・急行・
特急等の列車の種別を示すデータである。

【００６３】停車パターンは、各パターンにおける始発
駅、全ての停車駅、最終的な終着駅がどこかを示すデー
タである。

【００６４】図６に、停車パターンの構成を例示する。

【００６５】停車パターン「１」では、駅「Ｙ１」が始
発駅で、次の停車駅が「Ｙ２」、その次が「Ｙ３」とな
り、終着駅は「Ｙ１０」となることを示す。停車パター
ン「２」では、駅「Ｙ１」が始発駅で、次に駅「Ｙ５」
に停車、終着駅は「Ｙ１０」となることを示す。

【００６６】駅データは、駅番号、駅名、駅が位置する
キロ程を示したデータである。列車の走行キロは、車輪
の周期で何ｍ走行したかを検知可能であるが、多少誤差
がでるため、列車が駅に到着する毎に補正を行うために
も使用される。

【００６７】図７に駅データの構成を例示する。

【００６８】駅番号「１」は、駅名が「Ｙ１」、キロ程
が「１０．２５Ｋｍ」である。

【００６９】表示パターンは、停車パターン毎に、指定
したキロ程でどのような案内表示を行うかを示すデータ
である。

【００７０】図８に、表示パターンの構成を例示する。
また、図９に、表示データの内容を例示する。

【００７１】停車パターン「１」では、列車が「１０．
２５Ｋｍ」地点、この場合「１０．２５Ｋｍ」地点は上
記図７に示す駅データの「Ｙ１」駅停車位置となるが、
「Ｙ１」駅停車中に案内表示する内容は、「表示Ａ
１」、「表示Ｂ１」、「表示Ｃ」であり、この内容を繰
り返し表示することを示す。「表示Ａ１」、「表示Ｂ
１」、「表示Ｃ」は図９の表示データに示す内容とな
る。

【００７２】つまり、停車パターン「１」を使用する列
番「１２Ｍ」が「Ｙ１」停車中は、『この列車はＹ１駅
発各駅停車Ｙ１０駅行きです。』、『停車駅はＹ２駅か
らＹ１０駅までの各駅に停車します。』、『Ｙ１駅』を
繰り返し表示することになる。

【００７３】図９の表示データ内の「ＹＡ」は始発駅
を、「ＹＢ」は終着駅を、「ＹＣ」駅は次の停車駅を、
「ＹＤ」駅は現在停車中の駅を示すが、車内案内装置５
ａが停車パターンと現在位置から判断し作成する。

【００７４】停車パターン「１」の次の表示は、「１
０．２６Ｋｍ」地点を列車が通過した時に、「表示Ｄ」
の案内表示を行う。つまり、列番「１２Ｍ」が「１０．
２６Ｋｍ」地点を通過した時に、『次の停車駅はＹ２駅
です。』を繰り返し表示することになる。「１０．２６
Ｋｍ」はＹ１駅から１０ｍ後の地点であり「Ｙ１」駅出
発時となる。

【００７５】図１０は、駅伝送装置Ｙ１〜Ｙｎの処理を
例示するフロー図である。

【００７６】指令所２の運行管理装置２ａ、運転整理装
置２ｂ、車内案内データ作成装置２ｃから案内データが
送信された場合に、データ受信処理によりその案内デー
タの受信を行う（ｓ１００１）。

【００７７】すると、更新処理により、受信した案内デ
ータに基づいて車内案内データ及び運転整理データの自
駅に関係する箇所について更新を行う（ｓ１００２）。

【００７８】列車５が自駅に到着すると（ｓ１００
３）、列車５の車内案内装置５ａから無線で列番が送信
される（ｓ１００４）。

【００７９】この列番を受信した結果、指令所２の各装
置２ａ〜２ｃから送信された案内データの更新がその列
車５についてあるか否かをチェックし（ｓ１００４）、
更新がある場合にはデータの更新があった車内案内デー
タ、運転整理データを車内案内装置５ａに無線で送信す
る。

【００８０】また、列車５が到着した時には、必ず運行
状況データの送信を車内案内装置５ａに行う（ｓ１００
６）。

【００８１】図１１は、車内案内装置５ａの処理を例示
するフロー図である。

【００８２】車内案内装置５ａは、列車５が始発駅に着
線すると（ｓ１１０１）、列番設定キロ程クリア処理に
より、列番設定を行ってその列車５が次にどの運行を行
うか決める。また、列番設定した時にその列番の始発駅
のキロ程、上記図８に示す駅データのキロ程に走行キロ
を合わせる（ｓ１１０２）。走行キロは車輪の周期で何
ｍ走行したかを検知するが、列車が走ると走行キロがカ
ウントアップされる。

【００８３】次に、駅伝送装置への列番送信処理によ
り、上記列番設定キロ程クリア処理によって設定した列
番を駅伝送装置に送信する（ｓ１１０３）。

【００８４】そのアンサーが車内案内データ・当日運行
ダイヤ・運転整理データ・運行状況データとして駅伝送
装置より返送され、車内案内装置５ａはこれらの案内デ
ータを受信する。

【００８５】車内案内データ及び運転整理データについ
ては前回と違いがある、すなわちデータが更新されてい
る場合に受信し更新を行う。運転整理データについては
当日運行ダイヤの更新されている該当部のみの更新を行
う。車内案内データについては前回データに上書きし更
新する（ｓ１１０４）。

【００８６】次に、停車パターン・表示パターン決定処
理により、列番設定キロ程クリア処理によって設定した
列番、受信した車内案内データによって当該列車５が使
用する車内案内データを決定する（ｓ１１０５）。

【００８７】次に、案内表示処理により、停車パターン
・表示パターンにしたがって、現在着線しているキロ程
での表示データの出力を行う（ｓ１１０６）。

【００８８】例えば、上記図５〜９の例では、列番「１
２Ｍ」、停車パターン「１」の場合は、現在「Ｙ１」駅
に在線しているのでキロ程は「１０．２５Ｋｍ」とな
る。

【００８９】したがって、表示内容は『この列車はＹ１
駅発各駅停車Ｙ１０駅行きです。』、『停車駅はＹ２駅
からＹ１０駅までの各駅に停車します。』、『Ｙ１駅』
となり、この表示内容が列車５が駅を出発する、すなわ
ち列車５が「１０．２６Ｋｍ」地点を通過するまで繰り
返し表示される。

【００９０】車内案内装置５ａは、列車が駅間を走行し
ている時に（ｓ１１０７）、キロ程一致処理により、当
該列車５の走行キロが表示パターンの該当停車パターン
のキロ程に達したか否かを判定し（ｓ１１０８）、達し
ている場合に表示パターンにしたがって該当する車内案
内を次のキロ程に達するまで繰り返し表示する（ｓ１１
０９）。

【００９１】例えば、上記図５〜９の例における列番
「１２Ｍ」、停車パターン「１」の場合は、列番「１２
Ｍ」の列車が「１２．００Ｋｍ」地点を通過した時に、
『お得な半額切符を現在各駅で販売しています。』、
『エスパーホテルが東京駅前に今月１０日からオープン
します。』を次のキロ程に達するまで繰り返し表示す
る。

【００９２】車内案内装置５ａは、上記図７に示す駅デ
ータの中間駅に到着した時に（ｓ１１１０）、キロ程補
正処理により、上記図８のキロ程に走行キロを合わせる
（ｓ１１１１）。これは、車輪の周期で走行キロを算出
しているが、誤差がでるため、各主要駅に到着した時点
で補正をすることで、以降の案内表示地点を正確に割り
出すためである。

【００９３】次に、表示パターンによる案内表示処理に
より、表示パターンにしたがって現在着線している駅の
キロ程で表示データの出力を行う。

【００９４】例えば、列番「１２Ｍ」、停車パターン
「１」の場合は、現在「Ｙ２」駅に在線しているとする
とキロ程は「１４．４５Ｋｍ」であり、表示は『この列
車は各駅停車Ｙ１０駅行きです。』、『停車駅はＹ３駅
からＹ１０駅までの各駅に停車します。』、『Ｙ２駅』
を列車５が駅を出発するまで繰り返し表示する。

【００９５】次に、駅伝送装置への列番送信処理によ
り、中間駅到着時に駅伝送装置に対し、車内案内デー
タ、運転整理ダイヤ及び運行状況データの送信要求を行
う（ｓ１１１３）。

【００９６】すると、車内案内データ及び運転整理ダイ
ヤが前回から更新されている場合は、この車内案内デー
タ及び運転整理ダイヤが駅伝送装置から送信される。ま
た、最新の運行状況データが駅伝送装置から送信され
る。

【００９７】車内案内装置５ａは、駅伝送装置からの車
内案内データ、運転整理ダイヤ、運行状況データを受信
すると（ｓ１１１４）、表示データ更新・案内表示によ
り、受信した車内案内データと運転整理ダイヤから停車
パターン、表示パターンデータの更新を行い、案内表示
を行う（ｓ１１１５）。

【００９８】例えば、上記図５〜９の例では、列番「１
２Ｍ」の列車が２０分遅れで運行しており、運転整理を
行い、「Ｙ２」駅以降に運転整理データが送信された場
合、「Ｙ２」駅の駅伝送装置は表示パターンを上記図８
（ｂ）のように更新する。上記図８（ａ）に示す表示パ
ターンでは、停車パターン「１」のキロ程「１４．４５
Ｋｍ」は「Ｙ２」駅停車位置であり、その表示データは
「表示Ａ３」、「表示Ｂ１」、「表示Ｃ」であるが、図
８（ｂ）では表示データが「表示Ａ３」、「表示Ｂ
１」、「表示Ｃ」、「表示Ｊ１」「表示Ｊ２」、「表示
Ｊ３」に更新されている。

【００９９】実際の案内表示としては、『この列車は各
駅停車Ｙ１０駅行きです。』、『停車駅はＹ３駅からＹ
１０駅までの各駅に停車します。』、『Ｙ２駅』、『こ
の列車は現在２０分遅れで運行しています。』、『次の
Ｙ３駅には１３時４０分頃の到着予定となります。』、
『お忙しい所まことに申し訳ございません。』を繰り返
し表示する。

【０１００】ここで「表示Ｊ１」の“２０分”は、運転
整理データと当日実行ダイヤの差により算出される。ま
た、「表示Ｊ２」の”１３時４０分”は、運転整理ダイ
ヤの次駅の到着時刻より算出される。

【０１０１】そして、運行状況データ・運転整理データ
の表示処理により、運転手及び車掌が乗務する席のモニ
タ画面上に常に最新の運行状況・運転整理の内容が表示
される。運行状況データ・運転整理データは、列車が駅
に到着する毎に駅伝送装置から最新のデータが送信され
ることで表示更新される（ｓ１１１６）。

【０１０２】図１２に運行状況モニタの表示例を示す。

【０１０３】列番「１２Ｍ」は、現在「Ｙ１」と「Ｙ
２」駅間を走行中でＹ１駅を２０分遅れで出発し、列番
「３４Ｍ」は「Ｙ５」駅に在線中であり５分遅れてＹ５
駅に到着という表示となり、全列車の運行状況を表示可
能となる。

【０１０４】また、モニタ画面には、画面を切り替える
ことで運転整理データの表示も可能である。

【０１０５】図１３に運転整理データの表示例を示す。

【０１０６】運転整理番号「１」は、列番「１５５Ｍ」
が車両故障を起こしたため、その他列車に影響がでて全
列車約２０分遅れで運転整理した旨を示している。運転
整理対象列車は、「１２Ｍ」、「３４Ｍ」、「５６Ｍ」
である旨を示している。

【０１０７】この内容が運転整理した現象・原因であ
り、実際の運転整理したダイヤは運転整理ダイヤとな
り、上記図３（ｃ）のようなスジ形式での表示や、時刻
表形式での表示も可能である。これら運行状況データ、
運転整理データを乗務員は常に表示し、把握することが
可能となる。

【０１０８】以上説明したように、本実施の形態に係る
車内案内システム１においては、指令所２に設置されて
いる、運行管理装置２ａ、運転整理装置２ｂ、車内案内
データ作成装置２ｃと、各主要駅Ｙ１〜Ｙｎに設置され
ている駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎがネットワーク６で接続さ
れている。

【０１０９】そして、指令所２からの車内案内データ、
宣伝・広告文の変更データや列車運行データ、運転整理
データなどの案内データがリアルタイムに主要駅Ｙ１〜
Ｙｎの駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎに送信されて蓄えられ、列
車が駅に到着した時に駅伝送装置Ｅ１〜Ｅｎから列車５
内の車内案内装置５ａに無線で送信される。

【０１１０】したがって、車内案内装置５ａ内の表示デ
ータの更新が人手を介すことなく可能となり、データ更
新時間の短縮、容易化が可能となる。

【０１１１】また、列車５が駅に到着した時に、列車遅
延時等に発生する列車運行の運転整理データが車内案内
装置５ａに送信されるため、運転整理内容をリアルタイ
ムで案内表示に反映することができる。

【０１１２】また、列車５が駅に到着した時に、運転整
理データが車内案内装置５ａに送信され、その運転整理
の詳細な内容が車上のモニタ画面上に表示されるため、
運転手や車掌が詳細な運転整理内容を把握することがで
き、的確な車内案内放送が可能となる。

【０１１３】また、列車５が駅に到着した時に、列車運
行状況データが車内案内装置５ａに送信され、その列車
運行状況の詳細な内容が車上のモニタ画面上に表示され
るため、運転手や車掌が詳細な運転整理内容を把握する
ことができ、的確な車内案内放送が可能となる。

【０１１４】なお、本実施の形態においては、列車の車
内案内表示について説明しているが、例えばバス、船
舶、飛行機などにも利用できる。

【０１１５】

【発明の効果】以上詳記したように本発明においては、
案内データが無線で送信され、乗客を運搬する輸送手段
に設置された案内手段に受信され、表示される。

【０１１６】これにより、入手を介することなくリアル
タイムに案内データを案内手段に組み込むことができ
る。

【０１１７】また、案内データに追加・変更があった場
合でも、変更があった時点から直ぐに全列車にそのデー
タを反映することができ、またその作業労力を軽減でき
る。

【０１１８】また、運転整理内容を案内手段の表示に反
映することができるため、きめ細かな旅客案内情報を乗
客に提供できる。

【０１１９】また、乗務員が運転整理の詳細内容を案内
手段のモニタ画面上で確認できるため、乗務員から乗客
に放送などで正確な旅客案内情報を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態に係る車内案内表示システ
ムの構成例を示すブロック図。

【図２】運行管理装置の処理の例示したフロー図。

【図３】運転整理装置の処理を例示するフロー図。

【図４】車内案内データ作成装置の処理を例示するフロ
ー図

【図５】列番データの構成を例示する図。

【図６】停車パターンの構成を例示する図。

【図７】駅データの構成を例示する図。

【図８】表示パターンの構成を例示する図。

【図９】表示データの内容を例示する図。

【図１０】駅伝送装置の処理を例示するフロー図。

【図１１】車内案内装置の処理を例示するフロー図。

【図１２】運行状況モニタの表示例を示す図。

【図１３】運転整理データの表示例を示す図。

【符号の説明】

１…車内案内表示システム２…指令所２ａ…運行管理装置２ｂ…運転整理装置２ｃ…車内案内データ作成装置５…列車５ａ…車内案内装置６…ネットワークＹ１〜Ｙｎ…駅Ｅ１〜Ｅｎ…駅伝送装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】輸送手段によって運搬される乗客への案
内データを作成するデータ作成手段と、前記データ作成装置によって作成された案内データを無
線で送信する伝送手段と、前記輸送手段に備えられ、無線で送信された前記案内デ
ータを受信し、前記案内データに基づいて前記輸送手段
の乗客に対して案内を表示する案内手段とを具備したこ
とを特徴とする案内表示システム。
【請求項２】列車の運行状況を監視し、運行状況を示
すデータを作成する運行管理手段と、前記運行状況に異常が発生した場合の対処内容を示すデ
ータを作成する運転整理手段と、列車の乗客に対して提供する車内案内を示すデータを作
成する車内案内データ作成手段と、駅に設置され、前記運行管理手段と前記運転整理手段と
前記車内案内データ作成手段からネットワークを介して
データを受信し、この受信したデータを無線で送信する
伝送手段と、列車の車内に設置され、無線で送信された前記データを
受信し、この受信したデータに基づいて列車の乗客に対
して案内を表示する車内案内手段とを具備したことを特
徴とする車内案内表示システム。
【請求項３】請求項２記載の車内案内表示システムに
おいて、前記運行管理手段と前記運転整理手段と前記車内案内デ
ータ作成手段とのうちの少なくとも一つで新規にデータ
が作成されると、前記伝送手段から送信されるデータが
新規に作成されたデータに変更されることを特徴とする
車内案内表示システム。
【請求項４】請求項２又は請求項３記載の車内案内表
示システムにおいて、前記車内案内手段は、前記運行管理手段と前記運転整理
手段とのうち少なくとも一方で作成されたデータに基づ
いて列車の乗務員に対しても表示を行うことを特徴とす
る車内案内表示システム。