JP2002086585A - タイヤ製造方法及びそのタイヤを製造するための成形用ドラム - Google Patents
タイヤ製造方法及びそのタイヤを製造するための成形用ドラムInfo
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Abstract
可能なタイヤ製造方法及びそのタイヤを製造するための
成形用ドラムを提供する。 【解決手段】ドラム周方向に分割した複数のセグメント
2からなる円筒状のタイヤ成形用ドラム1において、1
つのセグメント2Aのドラム幅方向両端面2aに切り欠
き部3を形成し、両切り欠き部3間のセグメント幅を狭
くする。
Description
及びそのタイヤを製造するための成形用ドラムに関わ
り、更に詳しくは、チューブレスタイヤの均一性を改善
するようにしたタイヤ製造方法及びそのタイヤを製造す
るための成形用ドラムに関するものである。
方向に分割された複数のセグメントから円筒状に構成さ
れている。各セグメントは同率の曲率とドラム幅を有
し、拡縮自在に取り付けられている。
ューブレスタイヤを成形するには、先ず、空気の透過を
防ぐインナーライナー層を成形用ドラム上に巻き付け、
端部同士をスプライス(重ね合わせ)接合する。
た後、ビードコアをセットするが、図5に示すように、
成形用ドラム10上にインナーライナー層11の端部1
1aがスプライス接合されるので、そのスプライス部1
1Xが外周側に突出し、外周側に貼り合わせたカーカス
層12もその部分が凸状態になる。
に示すように、スプライス部11Xとそれ以外の箇所で
は、ビードコア13をセットした後のカーカス幅Wa,
Wbが異なり、スプライス部11Xのカーカス幅Waの
方がインナーライナー層11の厚さに相当する分だけ長
くなり、部分的に変動している。
いても、スプライス部11Xが存在する部分だけ外側に
突出し、部分的な変動を招いている。このような部分的
変動は、タイヤの均一性に悪影響を及ぼす一因になって
おり、その改善が求められていた。
均一性を改善することが可能なタイヤ製造方法及びその
タイヤを製造するための成形用ドラムを提供することに
ある。
成するため、この発明のタイヤ製造方法は、セグメント
の1つのドラム幅方向両端面に切り欠き部をそれぞれ形
成したタイヤ成形用ドラムに、定尺切断されたシート状
のインナーライナーを巻付けてタイヤを成形する際、前
記インナーライナーの端末接合部が、前記切り欠き部に
位置するように巻付け、インナーライナーの接合部にお
ける肉厚分を切り欠き部で吸収して外部に突出しないよ
うに成形することを要旨とするものである。
セグメントの1つの外周面にドラム幅方向に沿って横断
する切り欠き溝を形成したタイヤ成形用ドラムに、定尺
切断されたシート状のインナーライナーを巻付けてタイ
ヤを成形する際、前記インナーライナーの端末接合部
が、前記切り欠き溝に位置するように巻付け、インナー
ライナーの接合部における肉厚分を切り欠き溝で吸収し
て外部に突出しないように成形することを要旨とするも
のである。
セグメントの1つのドラム幅方向両端面に切り欠き部を
それぞれ形成すると共に、セグメントの1つの外周面に
ドラム幅方向に沿って横断する切り欠き溝を形成したタ
イヤ成形用ドラムに、定尺切断されたシート状のインナ
ーライナーを巻付けてタイヤを成形する際、前記インナ
ーライナーの端末接合部が、前記切り欠き部及び切り欠
き溝に位置するように巻付け、インナーライナーの接合
部における肉厚分を切り欠き部及び切り欠き部溝で吸収
して外部に突出しないように成形することを要旨とする
ものである。
成形用ドラムは、セグメントの1つのドラム幅方向両端
面に切り欠き部をそれぞれ形成し、該切り欠き部間のセ
グメント幅を狭くし構成したことを要旨とするものであ
る。
めの成形用ドラムは、セグメントの1つの外周面にドラ
ム幅方向に沿って横断する切り欠き溝を形成したことを
要旨とするものである。
めの成形用ドラムは、セグメントの1つのドラム幅方向
両端面に切り欠き部をそれぞれ形成し、該切り欠き部間
のセグメント幅を狭くする一方、外周面にドラム幅方向
に沿って前記切り欠き部間を横断する切り欠き溝を形成
したことを要旨とするものである。
のセグメントのドラム幅方向両端面に切り欠き部を設け
るので、タイヤ成形用ドラムに巻き付けられたインナー
ライナー層のスプライス部における一方の端部を切り欠
き部に配置させることができる。そのため、ビードコア
のセット後におけるスプライス部のカーカス幅をスプラ
イス部以外の箇所のカーカス幅と同じにすることが可能
になり、カーカス幅の部分的な変動を抑制することが可
能になり、この結果、チューブレスタイヤの均一性を改
善することができる。
き溝を設けることで、タイヤ成形用ドラムに巻き付けら
れたインナーライナー層のスプライス部における一方の
端部を切り欠き溝内に配置させることが可能になる。そ
のため、インナーライナー層の外周面にはスプライス部
に起因する凸部がなくなるので、その外周に巻回される
カーカス層がドラム周方向において部分的な変動を生じ
なくなる。従って、チューブレスタイヤの均一性の改善
ができる。
き部と切り欠き溝の両者を設けることにより、チューブ
レスタイヤの均一性を一層向上することができる。
明の実施形態を説明する。
の成形用ドラムの第1実施形態を示す斜視図を示し、1
はタイヤ成形用ドラム、2はタイヤ成形用ドラム1を構
成する各セグメントである。
向に分割した複数のセグメント2からなる円筒状に構成
されている。成形用ドラム1内には、図示しない拡縮機
構が内装され、各セグメント2がドラム径方向に同期し
て拡縮可能になっている。
2Aには、そのドラム幅方向両端面2aに切り欠き部3
がそれぞれ設けられている。切り欠き部3は、セグメン
ト2Aの外周面2bから内周面2cまで達するように形
成され、ドラム径方向及びドラム幅方向から見た形状が
略矩形状になっている。
ラム周方向に平行な平面に形成され、両切り欠き部3間
のセグメント幅が狭くなっている。ドラム幅方向端面2
aから底面3aまでの切り欠き部3のドラム幅方向長さ
aは、成形用ドラム1に巻回されるチューブレスタイヤ
のインナーライナー層の肉厚に相当する長さにしてあ
る。
幅方向両端面2aに切り欠き部3を設けることにより、
図6(b)に示すスプライス部11Xにおける一方のイ
ンナーライナー層11の端部11aを切り欠き部3に収
めることができるので、ビードコア13をセットした後
のカーカス幅Waをスプライス部11X以外の箇所のカ
ーカス幅Wbと同じにすることが可能になる。従って、
カーカス幅の部分的な変動を防ぐことができるので、チ
ューブレスタイヤの均一性を向上することができる。
におけるタイヤ成形用ドラムの斜視図と、その断面図を
示し、このタイヤ成形用ドラム1’は、上述したタイヤ
成形用ドラム1において、切り欠き部3に代えて、セグ
メント2Aの外周面2bにドラム幅方向に沿って横断す
る切り欠き溝4を設けたものである。
た形状が略矩形状に形成され、ドラム幅方向両端面2a
まで達するように形成されている。底面4aはドラム周
方向に平行な曲面にしてある。切り欠き溝4の深さb
は、成形用ドラム1’に巻回されるチューブレスタイヤ
のインナーライナー層の肉厚に相当する長さになってい
る。
2bに切り欠き溝4を設けることにより、図3に示すよ
うに、スプライス部11Xにおける一方のインナーライ
ナー層11の端部11aを切り欠き溝4に収めることが
できるため、カーカス層12のタイヤ周方向において生
じていた部分的な変動を回避することができる。従っ
て、チューブレスタイヤの均一性の向上が可能になる。
タイヤ成形用ドラムの斜視図を示し、このタイヤ成形用
ドラム1''は、上述した第1実施形態と第2実施形態と
を組み合わせたものであり、上記両切り欠き溝3間に切
り欠き溝4を連通させるようにしている。このように切
り欠き溝3と切り欠き溝4を組み合わせることにより、
チューブレスタイヤの均一性を一層改善することが可能
になる。
て、切り欠き部3のドラム幅方向長さaを数値的に示す
と、1〜2mmの範囲にすることができ、タイヤの種類に
より適宜選択される。ドラム幅方向長さaが1mm未満で
あると、インナーライナー層の肉厚よりも小さくなるた
め、いずれのチューブレスタイヤにおいてもタイヤ均一
性の改善効果を得ることが難しくなる。
の肉厚よりも大きくなるため、いずれのタイヤにおいて
もカーカス幅Waが短くなり過ぎて好ましくない。切り
欠き溝4の深さbもドラム幅方向長さaと同様に1〜2
mmにすることができる。
しては、10〜30mmにするのが良い。ドラム周方向長
さcが10mmより小さいと、タイヤの種類によってはイ
ンナーライナー層11のスプライス部11Xを切り欠き
部3に収めることができない場合が生じる。逆に30mm
を越えると、スプライス部11X以外の部分もカーカス
幅が短くなるので逆効果になる。切り欠き溝4のドラム
周方向幅dもドラム周方向長さcと同様に10〜30mm
にすることができる。
ンナーライナー層11のみを設ける場合について説明し
たが、この発明は、補強層としてチェーファー層が貼り
付けられたインナーライナー層であっもよい。その場
合、上述した切り欠き部3のドラム幅方向長さa、及び
切り欠き溝4の深さbは、インナーライナー層の肉厚に
チェーファー層の肉厚を加えた合計の肉厚に相当する長
さとなる。
タイヤを成形するのに好ましく用いることができる。
を設けた図1に示すこの発明のタイヤ成形用ドラム(本
発明ドラム)と、切り欠き部を設けていない従来のタイ
ヤ成形用ドラム(従来ドラム)により、タイヤサイズが
215/70R16のチューブレスタイヤをそれぞれ作
製した。
幅方向長さは2mm、ドラム周方向長さは20mmである。
RO(Radial Runnout :半径方向の振れの最大値) 及び
RFV(Radial Force Variation :半径方向の力の変動
の最大値) の評価試験を行ったところ、表1に示す結果
を得た。
と、本発明の成形ドラムを使用した場合のタイヤ1周に
おけるRROの波形を示したものであり、本発明では、
インナーライナースプライス部のRROの波形の値が従
来に比べて約半分となることが判った。
た場合と、本発明の成形ドラムを使用した場合のタイヤ
1周におけるRFVの波形を示したものであり、本発明
の片側1mm狭いドラムを使用した場合と、片側2mm狭い
ドラムを使用した場合には、インナーライナースプライ
ス部では、従来の半径方向の力の変動の大きさが約半分
となることが判った。
波形と、表1から明らかなように、この発明ドラムは、
タイヤの均一性を表す指標となるRRO、RFVが改善
され、均一性を向上できることがわかる。
で、インナーライナー層の外周側に配設されるカーカス
層の部分的変動を抑制することができるため、チューブ
レスタイヤの均一性を改善することが出来る効果があ
る。
ラムの斜視図である。
ラムの斜視図である。
層とカーカス層を巻き付けた状態を示す断面図である。
ラムの斜視図である。
層とカーカス層を巻き付けた状態を示す断面図である。
Y−Y断面図である。
成形ドラムを使用した場合のタイヤ1周におけるRRO
の波形を示した説明図である。
成形ドラムを使用した場合のタイヤ1周におけるRFV
の波形を示した説明図である。
メント 2a ドラム幅方向端面 2b 外周面 3 切り欠き部 4 切り欠き溝 11 インナーライナー層 11a 端部 11X スプライス部 12 カーカス
層 13 ビードコア a ドラム幅方
向長さ b 深さ c ドラム周方
向長さ d ドラム周方向幅
Claims (9)
- 【請求項1】 セグメントの1つのドラム幅方向両端面
に切り欠き部をそれぞれ形成したタイヤ成形用ドラム
に、定尺切断されたシート状のインナーライナーを巻付
けてタイヤを成形する際、前記インナーライナーの端末
接合部が、前記切り欠き部に位置するように巻付け、イ
ンナーライナーの接合部における肉厚分を切り欠き部で
吸収して外部に突出しないように成形するタイヤ製造方
法。 - 【請求項2】 ドラム周方向に分割した複数のセグメン
トからなる円筒状のタイヤ成形用ドラムにおいて、 前記セグメントの1つのドラム幅方向両端面に切り欠き
部をそれぞれ形成し、該切り欠き部間のセグメント幅を
狭くし構成して成るタイヤ成形用ドラム。 - 【請求項3】 前記切り欠き部のドラム幅方向長さが、
前記タイヤ成形用ドラムに巻回されるチューブレスタイ
ヤのインナーライナー層の肉厚に相当するように設定し
た請求項1または2に記載のタイヤ成形用ドラム。 - 【請求項4】 セグメントの1つの外周面にドラム幅方
向に沿って横断する切り欠き溝を形成したタイヤ成形用
ドラムに、定尺切断されたシート状のインナーライナー
を巻付けてタイヤを成形する際、前記インナーライナー
の端末接合部が、前記切り欠き溝に位置するように巻付
け、インナーライナーの接合部における肉厚分を切り欠
き溝で吸収して外部に突出しないように成形するタイヤ
製造方法。 - 【請求項5】 ドラム周方向に分割した複数のセグメン
トからなる円筒状のタイヤ成形用ドラムにおいて、 前記セグメントの1つの外周面にドラム幅方向に沿って
横断する切り欠き溝を形成して成るタイヤ成形用ドラ
ム。 - 【請求項6】 前記切り欠き溝の深さが、前記タイヤ成
形用ドラムに巻回されるチューブレスタイヤのインナー
ライナー層の肉厚に相当するように設定した請求項4ま
たは5に記載のタイヤ成形用ドラム。 - 【請求項7】 セグメントの1つのドラム幅方向両端面
に切り欠き部をそれぞれ形成すると共に、セグメントの
1つの外周面にドラム幅方向に沿って横断する切り欠き
溝を形成したタイヤ成形用ドラムに、定尺切断されたシ
ート状のインナーライナーを巻付けてタイヤを成形する
際、前記インナーライナーの端末接合部が、前記切り欠
き部及び切り欠き溝に位置するように巻付け、インナー
ライナーの接合部における肉厚分を切り欠き部及び切り
欠き部溝で吸収して外部に突出しないように成形するタ
イヤ製造方法。 - 【請求項8】 ドラム周方向に分割した複数のセグメン
トからなる円筒状のタイヤ成形用ドラムにおいて、 前記セグメントの1つのドラム幅方向両端面に切り欠き
部をそれぞれ形成し、該切り欠き部間のセグメント幅を
狭くする一方、外周面にドラム幅方向に沿って前記切り
欠き部間を横断する切り欠き溝を形成して成るタイヤ成
形用ドラム。 - 【請求項9】 前記切り欠き部のドラム幅方向長さ及び
前記切り欠き溝の深さが、前記タイヤ成形用ドラムに巻
回されるチューブレスタイヤのインナーライナー層の肉
厚に相当するように設定した請求項7または8に記載の
タイヤ成形用ドラム。
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JP2000279171A JP4415469B2 (ja) | 2000-09-14 | 2000-09-14 | タイヤ製造方法及びそのタイヤを製造するための成形用ドラム |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002086585A true JP2002086585A (ja) | 2002-03-26 |
JP4415469B2 JP4415469B2 (ja) | 2010-02-17 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
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JP (1) | JP4415469B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005082609A1 (ja) * | 2004-03-02 | 2005-09-09 | Bridgestone Corporation | 転写ドラムの製造方法および転写ドラム |
JP2013215988A (ja) * | 2012-04-09 | 2013-10-24 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ成形方法 |
-
2000
- 2000-09-14 JP JP2000279171A patent/JP4415469B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2005082609A1 (ja) * | 2004-03-02 | 2005-09-09 | Bridgestone Corporation | 転写ドラムの製造方法および転写ドラム |
JP2013215988A (ja) * | 2012-04-09 | 2013-10-24 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ成形方法 |
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