JP2002086506A - ウェルド強度の改善方法、成形品及び金型 - Google Patents

ウェルド強度の改善方法、成形品及び金型

Info

Publication number
JP2002086506A
JP2002086506A JP2000282390A JP2000282390A JP2002086506A JP 2002086506 A JP2002086506 A JP 2002086506A JP 2000282390 A JP2000282390 A JP 2000282390A JP 2000282390 A JP2000282390 A JP 2000282390A JP 2002086506 A JP2002086506 A JP 2002086506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pin
molded product
weld portion
resin
molded article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000282390A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotaka Miyazaki
広隆 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP2000282390A priority Critical patent/JP2002086506A/ja
Publication of JP2002086506A publication Critical patent/JP2002086506A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0025Preventing defects on the moulded article, e.g. weld lines, shrinkage marks
    • B29C2045/0031Movable mould wall parts in contact with weld lines, e.g. rotating pins for stirring the weld line

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品のウェルド強度を改善すること。 【解決手段】 金型キャビティ内の、成形品がウェルド
部分(1)を生じる位置に、ウェルド部分(1)の樹脂
を回転させ、樹脂成形品表面層のウェルド部分(1)
に、入り組んだ形状を形成させることが可能なピン
(2)を1以上設けた成形用金型。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形品のウェ
ルド強度の改善方法に関する。詳しくは、金型キャビテ
ィ内の回転ピンにより、ウェルドを生じる位置の樹脂を
回転させ、ウェルド部を入り組んだ形状にさせる成形方
法、成形品及び金型に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平7−290512号公報には、例
えば、円盤状成形品の移動型面の主体部を形成する入れ
子部分を回転させて、3本のウェルド部を有する表面全
体を全て同一方向に同一角度回転させることにより、繊
維強化樹脂の会合部の特性改良や繊維配向の緩和を行っ
ている。しかし、この方法では、ウェルド部の位置が固
定側と移動側でずれるだけで、入り組んだ形とならない
ため、ウェルド部に特有の各種物性の低下防止対策とし
ては十分なものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
品のウェルド強度を改善することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、金型キャ
ビティ内の、成形品がウェルド部分を生じる位置に、回
転可能なピンを設けて、ウェルド部分の樹脂を回転さ
せ、ウェルドラインを入り組んだ形状にすることによ
り、各種物性を効率良く向上できることを見い出し、本
発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の第1は、金型キャビティ
内の、成形品がウェルド部分(1)を生じる位置に、ウ
ェルド部分(1)の樹脂を回転させ、樹脂成形品表面層
のウェルド部分(1)に、入り組んだ形状を形成させる
ことが可能なピン(2)を1以上設けた成形用金型を提
供する。本発明の第2は、ピン(2)の頂部が面(1
2)をなす本発明の第1に記載の射出成形用金型を提供
する。本発明の第3は、面(12)が金型キャビティ内
の隣接面(13)と実質的に連続面を形成する本発明の
第2に記載の射出成形用金型を提供する。本発明の第4
は、面(12)の表面に凸凹が設けられている本発明の
第1〜3のいずれかに記載の射出成形用金型を提供す
る。本発明の第5は、面(12)の径の合計がウェルド
部分(1)の長さの30%以上である本発明の第1〜4
のいずれかに記載の射出成形用金型を提供する。本発明
の第6は、ピン(2)の少なくとも一つが突出しピンを
兼ねる本発明の第1〜5のいずれかに記載の射出成形用
金型を提供する。本発明の第7は、本発明の第1〜6の
いずれかに記載の成形用金型を使用して、溶融樹脂をピ
ン(2)により回転させ、樹脂成形品表面層の少なくと
も一つのウェルド部分(1)の少なくとも一部に、入り
組んだ形状を形成させる成形方法を提供する。本発明の
第8は、一つのウェルド部分(1)の複数部分に、複数
のピン(2)により入り組んだ形状を形成させる本発明
の第7に記載の成形方法を提供する。本発明の第9は、
複数部分の入り組んだ形状が、互いに離れて、互いに接
触して、又は互いに交わるように形成される本発明の第
8に記載の成形方法を提供する。本発明の第10は、一
つのウェルド部分(1)の両表面に、ピン(2)により
入り組んだ形状を形成させる本発明の第7〜9のいずれ
かに記載の成形方法を提供する。本発明の第11は、ピ
ン(2)を500rpm以上で回転させて成形する本発
明の第7〜10のいずれかに記載の成形方法を提供す
る。本発明の第12は、ピン(2)単独で、又は他の突
出しピンを併用して成形品を突出す本発明の第7〜11
のいずれかに記載の成形方法を提供する。本発明の第1
3は、樹脂成形品表面層の少なくとも一つのウェルド部
分(1)の少なくとも一部が入り組んだ形状であること
を特徴とする成形品を提供する。本発明の第14は、一
つのウェルド部分(1)の複数部分に入り組んだ形状を
有することを特徴とする本発明の第13に記載の成形品
を提供する。本発明の第15は、複数部分の入り組んだ
形状が、互いに離れて、互いに接触して、又は互いに交
わるように形成されることを特徴とする本発明の第14
に記載の成形品を提供する。本発明の第16は、成形品
の、ウェルド部分(1)の部分の厚みが3mm以下であ
ることを特徴とする本発明の第13〜15のいずれかに
記載の成形品を提供する。本発明の第17は、一つのウ
ェルド部分(1)の両表面層に入り組んだ形状を有する
ことを特徴とする本発明の第13〜16のいずれかに記
載の成形品を提供する。本発明の第18は、両表面層に
形成された入り組んだ形状が、両表面層の樹脂が同じ向
きに移動する方向に入り組んだ形状であることを特徴と
する本発明の第17に記載の成形品を提供する。本発明
の第19は、成形品の、ウェルド部分(1)の部分の厚
みが6mm以下であることを特徴とする本発明の第17
又は18に記載の成形品を提供する。本発明の第20
は、一つの入り組んだ形状がS字型、巴型、又は渦型で
あることを特徴とする本発明の第13〜19のいずれか
に記載の成形品を提供する。本発明の第21は、樹脂成
形品が、充填剤及び/又は繊維強化材を含むことを特徴
とする本発明の第13〜20のいずれかに記載の成形品
を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】1.成形用金型 本発明の成形用金型は、成形品がウェルド部分1を生じ
る位置に、ウェルド部分1の少なくとも一部の樹脂を回
転させ、樹脂成形品表面層のウェルド部分1に、入り組
んだ形状を形成させることが可能なピン2を1以上設け
ることが可能な金型であれば特に限定はなく、通常の射
出成形用の金型が使用できる。
【0007】2.ピン ピン2は、頂部に面12を持ち、面12が回転すること
により溶融状態の樹脂を回転することが可能である。ピ
ン2は、例えば円柱状であってもよい。ピン2は、ウェ
ルド部分1が生じる位置に設けられ、面12は金型キャ
ビティ内の隣接面13と実質的に連続面を形成するよう
にさせるが、場合によっては、隣接面13に対して出っ
張って金型キャビティ内に出ていても、逆に引っ込んで
いてもよい。ピン2は、金型に対して、スライドコアー
ないしは中子もしくは入れ子として設けることができ
る。ピン2は、一つのウェルド部分1の複数の部分に複
数設けて、複数部分に入り組んだ形状を形成させること
ができる。この場合、複数部分の入り組んだ形状は互い
に独立か、互いに接触するか、互いに交わるように形成
させることができる。ピン2は、一つのウェルド部分1
の表面及び裏面(両者を両表面という。)に少なくとも
一つ以上づつ設けて、両面に入り組んだ形状を形成させ
ることができる。面12の径は、ウェルド部分1の長さ
の30%以上、好ましくは50〜100%である。ピン
2が複数設けられる場合はそれらの径の合計が、上記範
囲内である。面12の表面は、鏡面であってもよく、必
要に応じてシボや溝等の凸凹を設け、ピン2の回転によ
る樹脂の回転をより効果的にすることができる。ピン2
の少なくとも一つは、製品突出しピンを兼ねることがで
きる。従って、製品の突出しは、ピン2単独によって
も、他の突出しピンと併用して行うことができる。
【0008】ピン2を、成形品の表面に設ける場合、成
形品の厚みは3mm以下が好ましい。成形品の厚みの下
限は、樹脂の流動性により決定される。ピン2は、成形
品の両表面に設けることができる。ピン2を、成形品の
ウェルド部分の同一箇所の両表面に設ける場合、成形品
の厚みは6mm以下が好ましい。
【0009】ピン2の面12の回転数は、樹脂の種類や
成形条件やピンの面等にもよるが、例えば500rpm
以上である。回転数が上記範囲よりも低すぎると、回転
による樹脂の移動量が不充分となる。上限は特に制限は
ないが、下記トルクとの兼ね合いで決定される。トルク
としては、0.2mN・m以上、好ましくは1mN・m
以上である。トルクが上記範囲よりも小さすぎると金型
キャビティとピンとの摩擦により、ピンの回転が一定に
ならなかったり、樹脂の回転が不充分になる。トルクの
上限は、ウェルド部の樹脂が損傷して物性に影響を与え
ない範囲内であればよく、樹脂の粘度、固化速度、強度
等の性質や、ピン2の直径、表面等の形状等により経験
的に決められる。ピン2の面12の温度は、通常は金型
キャビティ内の隣接面13と実質的に同程度であるが、
ピン2を加熱して樹脂の固化を遅らせながら回転させる
こともできる。
【0010】ピン2の回転の開始に関しては、樹脂のキ
ャビティへの充填開始前でも、充填中でも、充填後固化
前でも構わないが、好ましくは充填開始前である。
【0011】ピン2の回転の停止に関しては、ウェルド
部分1の樹脂が完全に充填されるまで回転させ、固化に
よる摩擦により、回転が停止するようにさせることがで
きる。しかしながら、ある種の樹脂又は繊維強化樹脂
や、用途によっては、完全に固化する前ないし保圧工程
の終了前に回転を停止させ、所望の物性が得られるよう
にすることができる。
【0012】ピン2の駆動には、特に制限はなく、従来
のモーター式、空気圧式等種々のものが使用できる。好
ましくはこれらは、樹脂の注入、保圧、型開き、製品の
取り出し、型締め等の工程と共に、シーケンスコントロ
ールされる。
【0013】本発明において、入り組んだ形状とは、例
えば図2で模式的に示されるようなS字型や巴型や渦型
やこれに類する型、又はこれらの混合型あるいはこれら
の連続型例えば正弦波等であり、図7で示されるような
1方向にずれるような形状ではない。ウェルド部分1の
樹脂が、入り組んだ形状を形成することにより、ウェル
ド部分1の樹脂が全体的に一定長さで又は一定角度で全
体的にずれる場合に比べて、ウェルド部分1の強度が向
上する。一つのウェルド部分1の複数部分に複数のピン
2を設けて、複数部分に入り組んだ形状を形成させるこ
ともできる。この場合、複数部分の入り組んだ形状は、
ウェルドライン上において、それぞれ離れて形成されて
もよいし、互いに界面が接触するように形成されてもよ
いし、互いに交わるように形成されてもよい。互いに交
わるように形成される場合、交わる部分の樹脂は、樹脂
が同じ向きに移動することが好ましい。ピン2は、前述
のように、成形品の表面にも裏面にも設けることができ
る。ピン2は、成形品のウェルド部分の表面及び裏面に
設ける場合、同一箇所であっても異なる箇所であっても
よい。一つのウェルド部分1の表面及び裏面にピン2を
設けて、両表面層に入り組んだ形状を形成させる場合、
両面層の樹脂が同じ向きに移動することが好ましい。但
し、樹脂層が厚くて、両面層の樹脂の移動が互いの層に
影響しない場合には、両面層の樹脂が反対方向に移動し
ても構わない。
【0014】本発明で使用できる成形用樹脂材料として
は、射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形が可能な樹脂で
あれば、制限はない。樹脂材料としては、合成樹脂でも
天然に由来する樹脂でも、結晶性でも、非晶性でもよ
い。具体的には、合成樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1等のポリオ
レフィン;塩化ビニル系樹脂;ポリスチレン、ABS等
のスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリ
ブチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナ
フタレート等の芳香族ポリエステル;シュウ酸、吉草酸
等の脂肪族ジカルボン酸類、エチレングリコール、プロ
パンジオール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ブチレングリコール、ヘキサンジオール等のジオー
ル類、及び/又は乳酸、カプロラクトン等からなる脂肪
族ポリエステル;液晶性ポリエステル;ポリカーボネー
ト;ポリアリレート;6−ナイロン、6,6−ナイロ
ン、4,6−ナイロン、6,12−ナイロンなどのポリ
アミド;ポリアセタール;ポリウレタン;フッ素樹脂;
ポリフェニレンオキシド;ポリアリーレンサルファイ
ド;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリケト
ン;ポリエーテルケトン;ポリイミド;ポリエーテルイ
ミド;ポリベンゾイミダゾール;シリコーン系樹脂;こ
れらのアロイ等が挙げられる。天然に由来する樹脂とし
ては、微生物の産生するポリヒドロキシ酪酸のような脂
肪族ポリエステル等が挙げられる。樹脂には、各種の添
加剤、離型剤、滑剤、充填材、強化材等を必要により配
合することができる。強化材としては、ガラス繊維、炭
素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウイスカ、酸化亜
鉛ウイスカ、ボロン繊維などが挙げられる。また、各種
安定剤、離型剤、滑剤等を添加することもできる。
【0015】強化材の配合量は、樹脂100重量部に対
して、900重量部以下、好ましくは240重量部以下
である。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。使用
したポリブチレンテレフタレート(PBT)は、ポリプ
ラスチックス株式会社製ジュラネックス3300であ
る。
【0017】[実施例1]図1に示す金型で、ガラス繊維
が30重量%充填されたPBTを成形した。この金型で
得られるサンプルは四角枠であって、縦50mm、横4
0mm、厚さ1mm、枠幅10mmである。樹脂ゲート
から注入された樹脂は、枠状キャビティの左右に分かれ
て流動し、樹脂ゲートの反対側で合流合体してウェルド
部を形成する。ピンを回転させない状態では、このウェ
ルドラインはほぼ直線である。ウェルド部に設けたピン
はφ10mm(ウェルド部幅の100%の径)で、エア
ーで回転する小型グラインダーを金型に取りつけられる
様に改造した部品に接続され、回転できる様になってい
る。成形条件としては、シリンダ温度を240℃、金型
温度を60℃に設定し、射出速度は1m/min、保圧
は80MPaで20s、冷却時間は10s、ピンの回転
は約1,000rpm(トルク60mN・m)とした。
成形方法としては、まず、ウェルド部に設けられたピン
を回転させ、次に樹脂を金型キャビティに充填させた。
ピンは、樹脂が金型キャビティをほぼ完全に充填すると
その圧力で回転が止まった。その結果、得られたサンプ
ルのウェルド部は図2の様にS字状であった(図2で下
側が移動型側である)。このウェルド部分の曲げ強さを
測定したところ130MPaであり、非常に良好な強度
を持っていた。
【0018】[実施例2]成形品厚さが3mmである以外
は実施例1と同じ金型、成形条件で成形を行った。その
結果、得られたサンプルのウェルド部は実施例1と同じ
様にS字状であった。このウェエルド部分の曲げ強さを
測定したところ120MPaであり、十分な強度をもっ
ていた。
【0019】[実施例3]図3に示すように、ウェルド部
に設けられたピンの径が、ウェルド部幅の55%である
以外は実施例1と同じ金型、成形条件で成形を行った。
その結果、得られたサンプルのウェルド部は図4に示す
ようにピンのある部分がS字であったものの、それ以外
の部分はほぼ直線状であった(図4で下側が移動型側で
ある)。このウェルド部分の曲げ強さを測定したところ
110MPaであり、実施例1ほどではないものの、十
分な強度をもっていた。また、曲げ試験後の破断状態を
示す写真を図8に示す。
【0020】[実施例4]図9に示す金型で、ガラス繊維
30重量%充填PBTを成形した。この金型で得られる
サンプルは縦50mm、横40mm、厚さ6mmの枠幅
10mmの四角枠である。ウエルド部の固定側、移動側
に夫々φ10mm(ウェルド部幅の100%の径であ
る。)のピンを設け、エアーで回転する小型グラインダ
ーを金型に取り付けられる様に改造した部品に接続さ
れ、回転できる様になっている。夫々のピンの回転方向
は両面で樹脂が同じ方向に移動するよう設定してある。
成形条件としては、シリンダ温度を240℃、金型温度
を60℃に設定し、射出速度は1m/min、保圧は6
0MPaで40s、冷却時間は30s、ピンの回転は約
5,000rpmとした。成形方法としては、まず、ウ
ェルド部に設けられた両ピンを回転させ、次に樹脂を金
型キャビティに充填させた。ピンは樹脂が金型キャビテ
ィをほぼ完全に充填するとその圧力で回転が止まった。
その結果、得られたサンプルのウェルド部の両面には、
実施例1と同じ様なS字状が形成された。このウエルド
部分の曲げの強さを測定したところ115MPaであ
り、十分な強度をもっていた。
【0021】[比較例1]ウェルド部に設けられたピンを
回転させない以外は実施例1と同じ金型、成形条件で成
形を行った。その結果、得られたサンプルのウェルド部
は図5の様にほぼ直線状であった(図5で下側が移動型
側である)。このウェルド部分の曲げ強さを測定したと
ころ80MPaであり、強度的な問題があった。
【0022】[比較例2]図6に示した様に、ウェルド部
に設けられたピンの回転中心が樹脂会合部の中心でない
以外は実施例1と同じ金型、成形条件で成形を行った。
その結果、得られたサンプルのウェルド部は図7の様に
ピンの回転により断面は斜めになっていたものの、形状
はほぼ直線状であった(図7で下側が移動型側であ
る)。このウェルド部分の曲げ強さを測定したところ8
6MPaであり、強度的な問題があった。
【0023】
【発明の効果】本発明の金型及びその金型を用いる成形
方法により、ウエルド強度の改善された成形品を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で使用する金型の概略図である。
【図2】実施例1で得られた成形品のウェルド部の入り
組んだ状態を示す斜視図である。
【図3】実施例3で使用する金型の概略図である。
【図4】実施例3で得られた成形品のウェルド部の入り
組んだ状態を示す斜視図である。
【図5】比較例1で得られた成形品のウェルド部の直線
状態を示す斜視図である。
【図6】比較例2で使用する金型の概略図である。
【図7】比較例2で得られた成形品のウェルド部の単な
るずれ状態を示す斜視図である。
【図8】実施例3で得られた成形品の曲げ試験による破
断後のウェルド部の入り組んだ状態を示す写真である。
【図9】実施例4で使用する金型の概略図である。
【符号の説明】
1. ウェルド部分 2. ピン 5. 樹脂ゲート 12. 面 13. 隣接面 20. 成形品 21. 成形品表面 22. 成形品裏面

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型キャビティ内の、成形品がウェルド
    部分(1)を生じる位置に、ウェルド部分(1)の樹脂
    を回転させ、樹脂成形品表面層のウェルド部分(1)
    に、入り組んだ形状を形成させることが可能なピン
    (2)を1以上設けた成形用金型。
  2. 【請求項2】 ピン(2)の頂部が面(12)をなす請
    求項1に記載の射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 面(12)が金型キャビティ内の隣接面
    (13)と実質的に連続面を形成する請求項2に記載の
    射出成形用金型。
  4. 【請求項4】 面(12)の表面に凸凹が設けられてい
    る請求項1〜3のいずれかに記載の射出成形用金型。
  5. 【請求項5】 面(12)の径の合計がウェルド部分
    (1)の長さの30%以上である請求項1〜4のいずれ
    かに記載の射出成形用金型。
  6. 【請求項6】 ピン(2)の少なくとも一つが突出しピ
    ンを兼ねる請求項1〜5のいずれかに記載の射出成形用
    金型。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の成形用
    金型を使用して、溶融樹脂をピン(2)により回転さ
    せ、樹脂成形品表面層の少なくとも一つのウェルド部分
    (1)の少なくとも一部に、入り組んだ形状を形成させ
    る成形方法。
  8. 【請求項8】 一つのウェルド部分(1)の複数部分
    に、複数のピン(2)により入り組んだ形状を形成させ
    る請求項7に記載の成形方法。
  9. 【請求項9】 複数部分の入り組んだ形状が、互いに離
    れて、互いに接触して、又は互いに交わるように形成さ
    れる請求項8に記載の成形方法。
  10. 【請求項10】 一つのウェルド部分(1)の両表面
    に、ピン(2)により入り組んだ形状を形成させる請求
    項7〜9のいずれかに記載の成形方法。
  11. 【請求項11】 ピン(2)を500rpm以上で回転
    させて成形する請求項7〜10のいずれかに記載の成形
    方法。
  12. 【請求項12】 ピン(2)単独で、又は他の突出しピ
    ンを併用して成形品を突出す請求項7〜11のいずれか
    に記載の成形方法。
  13. 【請求項13】 樹脂成形品表面層の少なくとも一つの
    ウェルド部分(1)の少なくとも一部が入り組んだ形状
    であることを特徴とする成形品。
  14. 【請求項14】 一つのウェルド部分(1)の複数部分
    に入り組んだ形状を有することを特徴とする請求項13
    に記載の成形品。
  15. 【請求項15】 複数部分の入り組んだ形状が、互いに
    離れて、互いに接触して、又は互いに交わるように形成
    されることを特徴とする請求項14に記載の成形品。
  16. 【請求項16】 成形品の、ウェルド部分(1)の部分
    の厚みが3mm以下であることを特徴とする請求項13
    〜15のいずれかに記載の成形品。
  17. 【請求項17】 一つのウェルド部分(1)の両表面層
    に入り組んだ形状を有することを特徴とする請求項13
    〜16のいずれかに記載の成形品。
  18. 【請求項18】 両表面層に形成された入り組んだ形状
    が、両表面層の樹脂が同じ向きに移動する方向に入り組
    んだ形状であることを特徴とする請求項17に記載の成
    形品。
  19. 【請求項19】 成形品の、ウェルド部分(1)の部分
    の厚みが6mm以下であることを特徴とする請求項17
    又は18に記載の成形品。
  20. 【請求項20】 一つの入り組んだ形状がS字型、巴
    型、又は渦型であることを特徴とする請求項13〜19
    のいずれかに記載の成形品。
  21. 【請求項21】 樹脂成形品が、充填剤及び/又は繊維
    強化材を含むことを特徴とする請求項13〜20のいず
    れかに記載の成形品。
JP2000282390A 2000-09-18 2000-09-18 ウェルド強度の改善方法、成形品及び金型 Pending JP2002086506A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000282390A JP2002086506A (ja) 2000-09-18 2000-09-18 ウェルド強度の改善方法、成形品及び金型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000282390A JP2002086506A (ja) 2000-09-18 2000-09-18 ウェルド強度の改善方法、成形品及び金型

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002086506A true JP2002086506A (ja) 2002-03-26

Family

ID=18766921

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000282390A Pending JP2002086506A (ja) 2000-09-18 2000-09-18 ウェルド強度の改善方法、成形品及び金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002086506A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008029870A1 (fr) * 2006-09-06 2008-03-13 Prime Polymer Co., Ltd. Moule métallique pour moulage à injection et article ainsi formé
JP2014172256A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Toyota Motor Kyushu Inc 射出成形方法および射出成形装置
JP2014195941A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 日本電気株式会社 射出成形機および射出成形方法
WO2020129632A1 (ja) * 2018-12-18 2020-06-25 日立オートモティブシステムズ株式会社 樹脂成型体および樹脂成型体の製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008029870A1 (fr) * 2006-09-06 2008-03-13 Prime Polymer Co., Ltd. Moule métallique pour moulage à injection et article ainsi formé
EP2060382A1 (en) * 2006-09-06 2009-05-20 Prime Polymer Co., Ltd. Injection molding metal mold and shaped article
JPWO2008029870A1 (ja) * 2006-09-06 2010-01-21 株式会社プライムポリマー 射出成形用金型および成形品
EP2060382A4 (en) * 2006-09-06 2011-03-02 Prime Polymer Co Ltd INJECTION MOLDING TOOL AND FORM BODY
US8133047B2 (en) 2006-09-06 2012-03-13 Prime Polymer Co., Ltd. Injection molding metal mold and shaped article
JP5006881B2 (ja) * 2006-09-06 2012-08-22 株式会社プライムポリマー 射出成形用金型および成形品
JP2014172256A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Toyota Motor Kyushu Inc 射出成形方法および射出成形装置
JP2014195941A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 日本電気株式会社 射出成形機および射出成形方法
WO2020129632A1 (ja) * 2018-12-18 2020-06-25 日立オートモティブシステムズ株式会社 樹脂成型体および樹脂成型体の製造方法
CN113165239A (zh) * 2018-12-18 2021-07-23 日立安斯泰莫株式会社 树脂成型体和树脂成型体的制造方法
JPWO2020129632A1 (ja) * 2018-12-18 2021-09-27 日立Astemo株式会社 樹脂成型体および樹脂成型体の製造方法
JP7076011B2 (ja) 2018-12-18 2022-05-26 日立Astemo株式会社 樹脂成型体および樹脂成型体の製造方法
CN113165239B (zh) * 2018-12-18 2023-02-21 日立安斯泰莫株式会社 树脂成型体和树脂成型体的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2708971B2 (ja) 射出成形方法および射出成形用金型並びに射出成形品
US6511621B2 (en) Method for injection-molding a propeller fan
WO2016063979A1 (ja) 竪型射出成形機、及び竪型射出成形機を用いた複合成形体の成形方法
JP2015524777A (ja) 押出ブロー成形容器
CN103402753A (zh) 碳素纤维强化复合材料接合体
JPWO2001062468A1 (ja) Frp成形品およびその製造方法
WO2008023545A1 (fr) Procédé de fabrication de la partie couvercle d'un airbag de véhicule
JP2002086506A (ja) ウェルド強度の改善方法、成形品及び金型
JPH04254201A (ja) 樹脂ホイール
JP3773168B2 (ja) 筒状射出成形用金型、成形方法及び成形品
JP3683080B2 (ja) 樹脂組成物、並びに中空部を有する射出成形品及び射出成形方法
JPH04118301A (ja) 樹脂ホイール
JP6876516B2 (ja) 繊維強化樹脂部材及び該繊維強化樹脂部材の製造方法
JP7409049B2 (ja) 射出装置、樹脂製品製造装置および樹脂製品の製造方法
JP2962926B2 (ja) ウエルド強度改善射出成形方法
JP2002248649A (ja) インサート入り樹脂歯車の射出成形方法
JPH06246802A (ja) インラインスクリュー式可塑化射出装置
JP4028698B2 (ja) 樹脂中空成形品の成形方法、成形品及びその金型
EP1225023B1 (en) Method for injection-molding a fan
JP3454420B2 (ja) 角柱外形の衝撃エネルギー吸収部材
JP2002172659A (ja) 車両前部構造体の製造方法
JP2002309108A (ja) 樹脂成形材料
JP5261280B2 (ja) 自動車用樹脂成形部品の製造方法
JP5466515B2 (ja) 金型組立体及び射出成形方法
JP4312363B2 (ja) ニーディングディスク

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20050819

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051003

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070828

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080115