JP2002081503A - ストラットマウント - Google Patents

ストラットマウント

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JP2002081503A
JP2002081503A JP2000269786A JP2000269786A JP2002081503A JP 2002081503 A JP2002081503 A JP 2002081503A JP 2000269786 A JP2000269786 A JP 2000269786A JP 2000269786 A JP2000269786 A JP 2000269786A JP 2002081503 A JP2002081503 A JP 2002081503A
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Japan
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strut mount
inner cylinder
along
axial direction
elastic member
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JP2000269786A
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Masaaki Sonoda
雅明 園田
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Publication date
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  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショックアブソーバからの所定の周波数域の
振動に対する遮断効果を低下させることなく、ショック
アブソーバから大荷重が入力した際の緩衝部材とストッ
パ部材との衝突音を抑止する。 【解決手段】 ストラットマウント10では、弾性部材
26及び第1緩衝部材40,42における凸状部41,
43の剛性が高周波振動を効果的に遮断できるようにそ
れぞれ設定され、かつ第2緩衝部材44,46における
凸状部45,47がストッパ板36及びフレームケース
28の底板部30とそれぞれしきい間隔Dを空けて対向
している。これにより、弾性部材26及び第1緩衝部材
40,42の軸方向における変形量がしきい間隔Dより
も大きくなると、第2緩衝部材44,46がストッパ板
36及びフレームケース28の底板部30へ当接して変
形するので、ストラットマウント10全体としてのばね
定数をなだらかに増加できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のサスペンシ
ョン機構を構成するショックアブソーバを車体へマウン
トするストラットマウントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両には、例えば、そのホイ
ールと車体との間にショックアブソーバ等により構成さ
れるストラット型のサスペンション機構が配置されるも
のがあり、このストラット型のサスペンション機構では
ショックアブソーバがストラットマウントを介して車体
側へマウントされている。
【0003】図4には従来のストラットマウント及びこ
のストラットマウントが取り付けられる車体における取
付部の構成が示されている。車体におけるフェンダーエ
プロン部には、ストラットマウント70が取り付けられ
る取付部72が設けられており、この取付部72には円
形の開口部74が形成されると共に、その外周側に挿通
穴76が穿設されている。取付部72の下面側にはスト
ラットマウント70が取り付けられ、ストラットマウン
ト70にはショックアブソーバの作動軸16が連結され
ている。これにより、サスペンション機構の一部を構成
するショックアブソーバがストラットマウント70を介
して車体へマウントされる。
【0004】ストラットマウント70の中心側には、有
底円筒状の内筒金具80が配置されており、この内筒金
具80の底板部には軸心Sに沿って円筒状の連結部82
が一体的に形成されている。この連結部82にはショッ
クアブソーバにおける作動軸78の先端部が挿通してい
る。作動軸78の連結部82から突出部分には雄ねじ部
79が形成されており、この雄ねじ部79にナット84
がねじ込まれることより、作動軸16は内筒金具80に
連結されている。
【0005】ストラットマウント70には、内筒金具8
0の外周側に薄肉円筒状の外筒金具86が同軸的に配置
されており、この外筒金具86と内筒金具80とはゴム
製の弾性部材88により連結されている。またストラッ
トマウント70には、弾性部材88により互いに連結さ
れた内筒金具80及び外筒金具86を収納する有底円筒
状のフレームケース90が設けられており、その底板部
92の中心部には円形の開口部94が形成されている。
フレームケース90内には外筒金具86が圧入固定され
ており、内筒金具80は、その連結部82がフレームケ
ース90の開口部94を挿通するように弾性部材88及
び外筒金具86を介してフレームケース90により支持
されている。
【0006】またフレームケース90の上端部には、軸
直角方向に沿って外周側へ延出するようにフランジ部9
6が全周に亘って屈曲形成されている。このフランジ部
96には車体の取付部72の挿通穴76に対応する挿通
穴97が穿設されている。またストラットマウント70
には、フレームケース90のフランジ部96上に載置さ
れる円板状のストッパ板98が設けられており、このス
トッパ板98はフレームケース90の上面側の開口端部
を閉止している。このストッパ板98にも車体の取付部
72の挿通穴76に対応する挿通穴99が穿設されてお
り、その中心部には円形の開口部100が形成されてい
る。
【0007】内筒金具80と外筒金具86とを連結した
弾性部材88には、図5(B)に示されるように、軸方
向に沿って内筒金具80の上端部及び下端部からそれぞ
れ突出する緩衝部材102,104が一体成形されてい
る。緩衝部材102,104は軸心Sを中心とする周方
向に沿って環状に設けられ、この緩衝部材102,10
4には、図5(A)に示されるように周方向に沿って等
ピッチ(90°ピッチ)で4個の凸状部103,105
がそれぞれ一体的に形成されている。これらの凸状部1
03,105は頂部から裾部側へ向かってスロープ状に
突出長が減少するような逆V字形とされ、周方向に沿っ
て互いに隣接する凸状部103,105間では、内筒金
具80の上端部及び下端部から頂部までの突出長が互い
に等しくなっている。
【0008】ここで、緩衝部材102の凸状部103の
頂部にはストッパ板98が圧接しており、凸状部103
はストッパ板98により所定の圧縮量だけ軸方向へ予備
圧縮(プリコンプレッション)されている。また緩衝部
材104の凸状部105の頂部にはフレームケース90
の底板部92が圧接しており、凸状部106は底板部9
2により所定の圧縮量だけ軸方向へ予備圧縮されてい
る。これにより、内筒金具80の軸方向への移動量が所
定の範囲内に制限されると共に、内筒金具80がフレー
ムケース90の底板部92及びストッパ板98に直接衝
突することによる打音発生が防止されている。
【0009】ストラットマウント70には、図4に示さ
れるようにフレームケース90の下部側に略円板状のば
ね受部材112が配置されている。このばね受部材11
2とフレームケース90との間に軸受部材110が介装
されており、ばね受部材112のフレームケース90に
対する相対回転が可能になっている。ばね受部材112
には、その外周部に全周に亘って下方へ向かって開いた
断面半円状の受溝113が成形されており、この受溝1
13内には作動軸16の外周側へ嵌挿されたコイルスプ
リング114の上端部が挿入されている。
【0010】上記のように構成されたストラットマウン
ト70を車体の取付部72へ取り付ける際には、ストッ
パ板98を介してフレームケース90のフランジ部96
を車体のフランジ部96へ突き当て、この状態で、ボル
ト114を下側からフランジ部96の挿通穴97、スト
ッパ板98の挿通穴99及び車体の挿通穴76へ挿通
し、このボルト114の先端部にナット116を所定の
締結トルクが発生するまでねじ込む。これにより、スト
ラットマウント70が車体の取付部72へ締結固定さ
れ、このストラットマウント70を介してショックアブ
ソーバが車体へマウントされる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のスト
ラットマウント70では、車両がアスファルト道路等の
走行面を走行している時のショックアブソーバからの入
力荷重を基準として軸方向に沿った弾性部材88及び緩
衝部材102,104の剛性が設定(チューニング)さ
れている。特に車両(自動車)がセダン等のオンロード
タイプである場合には、ストラットマウント70により
路面側からの高周波振動を遮断し、乗り心地を良好とす
るために、弾性部材88及び緩衝部材102,104の
剛性をそれぞれ低く設定する必要がある。
【0012】しかし、乗り心地を優先して弾性部材88
及び緩衝部材102,104の剛性をそれぞれ低い値に
設定すると、車両がマンホール等の段差を比較的高速
(例えば、60Km以上)で乗り越え、ショックアブソ
ーバからストラットマウント70へ大きな荷重が入力し
た際に、緩衝部材102,104の凸状部103,10
5には瞬間的に大きな弾性変形(圧縮変形)が生じ、凸
状部103,105の裾部付近がストッパ板98又はフ
レームケース90の底板部92に強く当たる。この凸状
部103,105の裾部付近はゴム厚が薄く、内筒金具
80により裏側から支持されることから、剛性が非常に
高くなっている。これにより、自動車が段差を高速で乗
り越え、緩衝部材102,104に過大な変形が生じた
際には大きな打音が発生する。一方、このような打音発
生の防止し、あるいは打音の音量を抑制するために、弾
性部材88及び緩衝部材102,104の剛性を大きく
すると、走行面からの高周波振動の遮断能力が低下し
て、比較的フラットな走行面を走行している時の車両の
乗り心地が悪化する。
【0013】本発明の目的は、上記事実を考慮し、ショ
ックアブソーバからの所定の周波数域の振動に対する遮
断効果を低下させることなく、ショックアブソーバから
大荷重が入力した際の緩衝部材とストッパ部材との衝突
音を抑止できるストラットマウントを提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のストラットマウ
ントは、ショックアブソーバの作動軸に連結される内筒
部材と、前記内筒部材の外周側に同心状に配置され、車
体側に連結される外筒部材と、前記内筒部材と前記外筒
部材との間に配置されて内筒部材と外筒部材とを弾性的
に連結したゴム製の弾性部材と、前記内筒部材の軸方向
に沿った端部から所定長突出するように設けられたゴム
製の第1の緩衝部材と、前記第1の緩衝部材の頂部に圧
接するように車体側へ連結され、前記第1の緩衝部材を
前記内筒部材の一端部との間で前記軸方向に沿って圧縮
するストッパ部材と、前記内筒部材の一端部から突出す
るように設けられ、前記ストッパ部材へ前記軸方向に沿
って所定のしきい間隔を空け対向するゴム製の第2の緩
衝部材と、を有するものである。
【0015】上記構成のストラットマウントによれば、
内筒部材の軸方向に沿った一端部から突出するように設
けられた第2の緩衝部材がストッパ部材へ軸方向に沿っ
て所定のしきい間隔を空け対向することにより、ショッ
クアブソーバからの入力荷重が小さく、入力荷重による
弾性部材及び第1の緩衝部材の軸方向における変形量が
しきい間隔よりも小さい時には、この入力荷重により弾
性部材及び第1の緩衝部材が軸方向に沿って弾性変形す
るが、第2の緩衝部材がストッパ部材から離間した状態
に維持されたるので、弾性部材及び第1の緩衝部材の軸
方向に沿った剛性を所定の周波数域の振動(例えば、高
周波振動)に対応する大きさに設定しておけば、弾性部
材及び第1の緩衝部材によりショックアブソーバからの
入力振動を効果的に遮断できる。
【0016】一方、ショックアブソーバからの入力荷重
が突発的に大きくなり、入力荷重による弾性部材及び第
1の緩衝部材の軸方向における変形量がしきい間隔より
も大きくなると、第2の緩衝部材がストッパ部材へ圧接
して軸方向に沿って変形するので、ストラットマウント
全体としての剛性(ばね定数)の急峻な変化(増加)を
避けつつ、弾性部材及び第1の緩衝部材の変形量がしき
い間隔よりも大きくなる領域でのストラットマウント全
体としてのばね定数をなだらかに増加できる。この結
果、ショックアブソーバから大荷重が入力した際の第1
及び第2の緩衝部材とストッパ部材との衝突音の発生を
防止し、又はこの衝突音の音量を十分小さくできる。
【0017】ここで、第2の緩衝部材とストッパ部材と
の軸方向に沿った隙間の長さであるしきい間隔は弾性部
材及び第1の緩衝部材により遮断すべき入力振動の振幅
より長いことが望ましいが、ストッパ部材が第2の緩衝
部材を実質的に弾性変形させることなく第2の緩衝部材
へ接した状態とする、すなわちしきい間隔を0mmに設
定することも可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
ストラットマウントを図面に基づいて説明する。
【0019】(実施形態の構成)図1には本発明の実施
形態に係るストラットマウント及びこのストラットマウ
ントが取り付けられる車体における取付部の構成が示さ
れている。本実施形態のストラットマウント10は、ス
トラット型びサスペンション機構の一部を構成するショ
クアブソーバを自動車の車体に連結するためのアッパマ
ウントとして適用される。またショックアブソーバはピ
ストンを内蔵したシリンダ部(図示省略)及び前記ピス
トンに連結されてシリンダ部から突出した作動軸16を
備え、この作動軸16の外周側には金属製のコイルスプ
リング(図示省略)が嵌挿されている。なお、図中符号
Sはショクアブソーバの軸心を示しており、この軸心S
に沿った方向を軸方向として以下の説明を行う。
【0020】車体におけるストラットマウント10が取
り付けられるフェンダーエプロン部等には、ストラット
マウント10が取り付けられる取付部12が設けられて
おり、この取付部12には円形の開口部13が形成され
ると共に、その外周側に挿通穴14が穿設されている。
取付部12の下面側にはストラットマウント10が取り
付けられ、ストラットマウント10にはショックアブソ
ーバの作動軸16が連結されている。これにより、サス
ペンション機構の一部を構成するショックアブソーバが
ストラットマウント10を介して車体へマウントされ
る。
【0021】ストラットマウント10の中心側には、有
底円筒状の内筒金具18が配置されており、この内筒金
具18の底板部には軸心Sに沿って下方へ突出する円筒
状の連結部20が一体的に形成されている。この連結部
20にはショックアブソーバにおける作動軸16の先端
部が挿通している。作動軸16の連結部20から突出部
分には雄ねじ部17が形成されており、この雄ねじ部1
7にナット22がねじ込まれることより、作動軸16は
内筒金具18に連結されている。
【0022】ストラットマウント10には、内筒金具1
8の外周側に薄肉円筒状の外筒金具24が同軸的に配置
されており、この外筒金具24と内筒金具18とはゴム
製の弾性部材26により連結されている。またストラッ
トマウント10には、弾性部材26により互いに連結さ
れた内筒金具18及び外筒金具24を収納する有底円筒
状のフレームケース28が設けられており、その底板部
30の中心部には円形の開口部32が形成されている。
フレームケース28内には外筒金具24が圧入されてフ
レームケース28の側壁部における軸方向中間部に固定
されている。この状態で内筒金具18は、その連結部2
0がフレームケース28の開口部32を挿通するように
弾性部材26及び外筒金具24を介してフレームケース
28により支持されている。
【0023】またフレームケース28の上端部には、軸
直角方向に沿って外周側へ延出するようにフランジ部3
4が全周に亘って屈曲形成されている。このフランジ部
34には車体の取付部12の挿通穴14に対応する挿通
穴35が穿設されている。またストラットマウント10
には、フレームケース28のフランジ部34上に載置さ
れる円板状のストッパ板36が設けられており、このス
トッパ板36はフレームケース28の上面側の開口端部
を閉止している。このストッパ板36にも車体の取付部
12の挿通穴14に対応する挿通穴37が穿設されてお
り、その中心部には円形の開口部38が形成されてい
る。
【0024】内筒金具18と外筒金具24とを連結した
弾性部材26には、図2(B)に示されるように、軸方
向に沿って内筒金具18の上端部及び下端部からそれぞ
れ突出する第1緩衝部材40,42がゴムを素材として
一体成形されている。第1緩衝部材40,42は軸心S
を中心とする周方向に沿って環状に設けられ、この第1
緩衝部材40,42には、図2(A)に示されるように
周方向に沿って等ピッチ(90°ピッチ)で4個の凸状
部41,43がそれぞれ一体的に形成されている。これ
らの凸状部41,43は頂部から裾部側へ向かってスロ
ープ状に突出長が減少するような逆V字形状とされ、周
方向に沿って互いに隣接する凸状部41,43間では、
内筒金具18の上端部及び下端部から頂部までの突出長
が互いに等しくなっている。
【0025】ここで、第1緩衝部材40における4個の
凸状部41の頂部には、ストッパ板36がそれぞれ均一
な圧接力で圧接しており、これらの凸状部41はストッ
パ板36により所定の圧縮量だけ軸方向へ予備圧縮(プ
リコンプレッション)されている。また第1緩衝部材4
2における4個の凸状部43の頂部にはフレームケース
28の底板部30がそれぞれ均一な圧接力で圧接してお
り、これらの凸状部43は底板部30により所定の圧縮
量だけ軸方向へ予備圧縮されている。ここで、凸状部4
1,43の予備圧縮量はストラットマウント10の使用
条件、第1緩衝部材40の剛性等に応じて設定される
が、本実施形態では1.5mm程度に設定されている。
ストラットマウント10では、第1緩衝部材40,42
により内筒金具18の軸方向への移動量が所定の範囲内
に制限されると共に、内筒金具18がフレームケース2
8の底板部30及びストッパ板36に直接衝突すること
が防止されている。
【0026】弾性部材26には、図2(B)に示される
ように軸方向に沿って内筒金具18の上端部及び下端部
からそれぞれ突出する第2緩衝部材44,46がゴムを
素材として一体成形されている。第2緩衝部材44,4
6は、それぞれ軸心Sを中心とする周方向に沿って配置
される4個の凸状部45,47を備えている。これらの
凸状部45,47は、図2(B)に示されるように周方
向に沿って第1緩衝部材40,42における4個の凸状
部41,43の真中に配置され、すなわち隣接する凸状
部41,43に対して45°だけ位相が異なるようにそ
れぞれ配置されている。
【0027】第2緩衝部材44,46における凸状部4
5,47は、内筒金具18側の基端部から頂部へ向かっ
て断面積が縮小する略円錐台状に形成されており、内筒
金具18の上端部及び下端部からの突出量が第1緩衝部
材40,42における凸状部41,43に対して所定量
小さくなっている。具体的には、凸状部45,47の突
出量は凸状部41,43に対して3.5mm程度小さく
なっている。従って、図1に示されるように、ストラッ
トマウント10が車体の取付部12へ取り付けられた状
態では、第1緩衝部材40,42における凸状部41,
43がそれぞれストッパ板36及びフレームケース28
の底板部30により軸方向へ1.5mm程度予備圧縮さ
れることから、第2緩衝部材44,46における凸状部
45,47とストッパ板36及びフレームケース28の
底板部30との間には、軸方向に沿って2mm程度の間
隔(以下、「しきい間隔D」という。)を有する間隙が
形成される。
【0028】ストラットマウント10では、自動車(車
両)がアスファルト道路等の比較的フラットな走行面を
走行している時のショックアブソーバからの入力荷重を
基準として軸方向に沿った弾性部材26及び第1緩衝部
材40,42の剛性がそれぞれ設定(チューニング)さ
れている。詳しくは、ショックアブソーバの固有振動数
よりかなり高周波域の振動(高周波振動)を弾性部材2
6及び第1緩衝部材40,42により効果的に遮断でき
るように弾性部材26及び第1緩衝部材40,42の剛
性がそれぞれ設定されている。また第2緩衝部材44,
46における凸状部45,47とストッパ板36及びフ
レームケース28の底板部30とのしきい間隔D(=2
mm)は、高周波振動入力時の作動軸16の振幅、すな
わち弾性部材26及び第1緩衝部材40,42の軸方向
に沿った変形量よりも長くなっている。
【0029】ストラットマウント10には、図1に示さ
れるようにフレームケース90の下部側に略リング状の
ばね受部材48が配置されている。このばね受部材48
とフレームケース28との間に軸受部材56が介装され
ており、ばね受部材56のフレームケース28に対する
相対回転が可能になっている。ばね受部材48には、そ
の外周部に全周に亘って下方へ向かって開いた断面半円
状の受溝49が成形されており、この受溝49内には作
動軸16の外周側へ嵌挿され、シリンダ部との間で圧縮
状態とされたコイルスプリング51の上端部が挿入され
ている。
【0030】上記のように構成されたストラットマウン
ト10を車体の取付部12へ取り付ける際には、ストッ
パ板36を介してフレームケース28のフランジ部34
を車体の取付部12の下面側へ突き当て、この状態で、
ボルト52を下側からフランジ部34の挿通穴35、ス
トッパ板36の挿通穴37及び車体の挿通穴14へ挿通
し、このボルト52の先端部にナット54を所定の締結
トルクが発生するまでねじ込む。これにより、ストラッ
トマウント10が車体の取付部12へ締結固定され、こ
のストラットマウント10を介してショックアブソーバ
が車体へマウントされる。
【0031】(実施形態の作用)次に、上記のように構
成されたストラットマウント10の作用を説明する。本
実施形態のストラットマウント10では、弾性部材26
及び第1緩衝部材40,42における凸状部41,43
の剛性が高周波振動を効果的に遮断できるようにそれぞ
れ設定され、かつ第2緩衝部材44,46における凸状
部45,47がストッパ板36及びフレームケース28
の底板部30とそれぞれしきい間隔Dを空けて対向して
いることにより、車両が比較的フラットな走行面を走行
してショックアブソーバの作動軸16からストラットマ
ウント10への入力荷重が小さく、入力荷重による弾性
部材26及び第1緩衝部材40,42の軸方向における
変形量がしきい間隔Dよりも小さい時には、この入力荷
重により弾性部材26及び第1緩衝部材40,42が軸
方向に沿って弾性変形するが、第2緩衝部材44,46
がストッパ板36及びフレームケース28の底板部30
から離間した状態に維持されるので、作動軸16からス
トラットマウント10へ入力する高周波振動を、軸方向
に沿った剛性が高周波振動に対応する大きさに設定され
た弾性部材26及び第1緩衝部材40,42を効果的に
遮断できる。
【0032】一方、車両がマンホール等の段差を乗り越
える等に起因してショックアブソーバの作動軸16から
ストラットマウント10への入力荷重が突発的に大きく
なり、入力荷重による弾性部材26及び第1緩衝部材4
0,42の軸方向における変形量がしきい間隔Dよりも
大きくなると、第2緩衝部材44,46がストッパ板3
6及びフレームケース28の底板部30へ当接して軸方
向に沿って変形するので、ストラットマウント10全体
としての剛性(ばね定数)の急峻な変化(増加)を避け
つつ、弾性部材26及び第1緩衝部材40,42の変形
量がしきい間隔Dよりも大きくなる領域でのストラット
マウント10全体としてのばね定数をなだらかに増加で
きる。このときの作動軸16の軸方向に沿った変位量と
入力荷重との関係が図3に示されている。
【0033】図3では、横軸に作動軸16の軸方向に沿
った変位量、縦軸に作動軸16からストラットマウント
10への入力荷重がそれぞれプロットされている。この
図の横軸において原点(0mm)は静止状態にある場合
の作動軸16の初期位置を示し、この初期位置ではスト
ラットマウント10には車両の重量による荷重(ばね上
荷重)のみが作用している。また横軸においてマイナス
側への変位は作動軸16が下降する場合を、プラス側へ
の変位は作動軸16が上昇する場合をそれぞれ示してい
る。また図中、破線は図4に示される従来のストラット
マウント70の特性を、実線Bは本実施形態に係るスト
ラットマウント10の特性をそれぞれ示している。
【0034】図3から明かなように作動軸16が下降す
る場合には、従来のストラットマウント70では、作動
軸16が初期位置から−5mm付近まで変位した際に、
緩衝部材102における凸状部103の裾部側がフレー
ムケース28の底板部30に当接し、ストラットマウン
ト70のばね定数が急峻に増大する現象(底付き現象)
が生じる。これにより、従来のストラットマウント70
では、高速走行時にマンホールを乗り越える等により作
動軸16に大荷重が入力し、作動軸16が−5mm以上
高速で変位(下降)すると、緩衝部材102と底板部3
0との衝突音(打音)が高音量で発生する。
【0035】一方、本実施形態のストラットマウント1
0では、作動軸16が初期位置から−2mm付近まで下
降した際に、第2緩衝部材46がストッパ板36に当接
することから、ストラットマウント10のばね定数が僅
かに増大するが、−2mm〜−6mm付近でのばね定数
の変化(増加)は、従来のストラットマウント70と比
較して十分小さくなっている。この結果、本実施形態の
ストラットマウント10では、高速走行時にマンホール
を乗り越える等により作動軸16に大荷重が入力し、作
動軸16が−5mm以上高速で下降しても、緩衝部材4
2,46とフレームケース28の底板部30との衝突音
の発生を防止でき、又はこの衝突音の音量を十分小さく
できる。
【0036】なお、第2緩衝部材44,46における凸
状部45,47は、それぞれ4個づつ設け、略円錐台に
形成したが、これら凸状部45,47はストッパ板36
及びフレームケース28の底板部30との間に所要のし
きい間隔Dを形成し得るものであれば、個数及び形状に
ついては特に限定されるものではない。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明のストラット
マウントによれば、ショックアブソーバからの所定の周
波数域の振動に対する遮断効果を低下させることなく、
ショックアブソーバから大荷重が入力した際の緩衝部材
とストッパ部材との衝突音を抑止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るストラットマウント
及びこのストラットマウントが取り付けられるフランジ
部の構成を示す断面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るストラットマウント
における弾性部材により連結された内筒金具及び外筒金
具を示す平面図及び側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るストラットマウント及
び従来のストラットマウントにおける入力荷重と作動軸
の変位量との関係を示す特性図である。
【図4】 従来のストラットマウント及びこのストラッ
トマウントが取り付けられるフランジ部の構成を示す断
面図である。
【図5】 図4に示されるストラットマウントにおける
弾性部材により連結された内筒金具及び外筒金具を示す
平面図及び側面図である。
【符号の説明】
10 ストラットマウント 12 フランジ部(車体) 16 作動軸 18 内筒金具 24 外筒金具 26 弾性部材 28 フレームケース(ストッパ部材) 30 底板部 36 ストッパ板(ストッパ部材) 40,42 第1緩衝部材 41,43 凸状部(第1緩衝部材) 44,46 第2緩衝部材 45,47 凸状部(第2緩衝部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショックアブソーバの作動軸に連結され
    る内筒部材と、 前記内筒部材の外周側に同心状に配置され、車体側に連
    結される外筒部材と、 前記内筒部材と前記外筒部材との間に配置されて内筒部
    材と外筒部材とを弾性的に連結したゴム製の弾性部材
    と、 前記内筒部材の軸方向に沿った一端部から所定長突出す
    るように設けられたゴム製の第1の緩衝部材と、 前記第1の緩衝部材の頂部に圧接するように車体側へ連
    結され、前記第1の緩衝部材を前記内筒部材の一端部と
    の間で前記軸方向に沿って圧縮するストッパ部材と、 前記内筒部材の一端部から突出するように設けられ、前
    記ストッパ部材へ前記軸方向に沿って所定のしきい間隔
    を空け対向するゴム製の第2の緩衝部材と、 を有することを特徴とするストラットマウント。
  2. 【請求項2】 前記第1の緩衝部材には、前記周方向に
    沿って頂部から裾部側へ向かって前記内筒部材の一端部
    からの突出長が徐々に小さくなる逆V字状の凸状部が複
    数形成され、 前記第2の緩衝部材は、前記周方向に沿って互いに隣接
    する前記凸状部の頂部間に配置されたことを特徴とする
    請求項1記載のストラットマウント。
  3. 【請求項3】 前記第1の緩衝部材及び前記第2の緩衝
    部材は、それぞれ前記弾性部材と一体的に形成されたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のストラットマウン
    ト。
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