JP2002081070A - スライド式山留め支保工システム - Google Patents

スライド式山留め支保工システム

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JP2002081070A JP2000269222A JP2000269222A JP2002081070A JP 2002081070 A JP2002081070 A JP 2002081070A JP 2000269222 A JP2000269222 A JP 2000269222A JP 2000269222 A JP2000269222 A JP 2000269222A JP 2002081070 A JP2002081070 A JP 2002081070A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地下構築の支保工に地下本体構造の本設梁とス
ライド式山留め支保工システムを用いることで仮設材を
最小限とし、山留め壁に発生する変形と応力を抑止する
ことで山留め壁の規模を小さくし、支保工となる地下躯
体の構築と地盤掘削を同時に進行させ工期短縮を図る。 【解決手段】山留め壁W内の掘削空間内に水平に配設さ
れて山留め壁Wを支える可動の切梁支保工1と、この切
梁支保工を仮支柱Pに沿ってスライドダウンさせる上下
スライド装置4(a)から構成され、切梁支保工1を、
山留め壁に押圧される腹起し11と、この腹起しを支え
る切梁10と、仮支柱Pが挿通可能な孔を有する切梁の
接合ブロック13と、腹起しを山留め壁に対して押し引
きするジャッキ装置6などから構成し、掘削終了後、山
留め壁の変形が小さい時に切梁支保工1を迅速にスライ
ドダウンさせて掘削底面近くに支保工を架ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物地下を安全に
構築するために必要な山留め工法による地下躯体構築工
法に用いられるスライド式山留め支保工システムに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】建物地下を地盤中で安全に構築するため
の技術には、大きく分けて、建物地下の周りに山留め壁
を構築してこの山留め壁を仮設の水平支保工で順次支え
ながら地盤に地下構築用の空間を作り、地下を最下部か
ら構築する順打ち工法と、地下躯体を水平支保工として
使用すべく最小限の空間を作りながら地下を上部階から
下部階へと順次構築していく逆打ち工法とがある。これ
らの技術は、工事の条件に応じて、組み合わせて、ある
いは単独で採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】順打ち工法は、地下躯
体を地上の工事と同様の工程で構築するため、止水性等
の地下の品質は高いが、地下構築用の全空間の確保が一
時的に必要なため、大量の仮設材が必要となる。逆打ち
工法は、地下階の構築に必要となる階高より大きめの空
間を確保すればよいが、この階高よりも大きめの空間を
仮設材を使用しないで確保するためには、順打ち工法に
比べて山留め壁の規模が大きくなる。
【0004】さらに、従来工法で山留め支保工としての
機能を確保するには、掘削終了後に、順打ち工法では仮
設水平支保工を架設してプレロードを導入したり、逆打
ち工法では本体水平構造体が強度を発現することが必要
であり、このために掘削終了後から1〜3週間程度の時
間がかかっている。山留め壁に発生する変形と応力は、
この期間に大きく増加している。
【0005】このような問題点を解消すべく、本出願人
は、地下構築時の支保工に地下本体構造の本設梁と可動
の切梁支保工を利用することにより、従来の順打ち工法
における大量の仮設材を無くすことができ、また可動の
切梁支保工を迅速にスライドダウンさせ掘削底面近くに
設置して山留め壁に発生する変形と応力を抑止すること
により、山留め壁の規模を小さくすることができ、さら
に支保工となる地下躯体の構築と地盤掘削を同時に進行
させることも可能で工期短縮効果も期待できる地下躯体
の構築工法を出願している(特願平9−20301
3)。
【0006】本発明は、この地下躯体構築工法の実施に
最適なスライド式山留め支保工システムであり、掘削終
了後、山留め壁の変形が小さい時に切梁支保工を迅速に
スライドダウンさせて掘削底面近くに支保工を架けるこ
とができるスライド式山留め支保工システムを提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のスラ
イド式山留め支保工システムは、例えば図1に示すよう
に、山留め壁内の掘削空間内をスライドガイド兼用仮支
柱に沿って水平にスライドダウンして山留め壁を支える
可動(上下スライド式)の切梁支保工を有し、この切梁
支保工は、山留め壁に押圧される腹起しと、この腹起し
を支える切梁と、前記スライドガイド兼用仮支柱が挿通
可能な孔を有する切梁の接合ブロックと、腹起しを山留
め壁に対して押し引きするジャッキ装置を備えているこ
とを特徴とする。
【0008】本発明の請求項2のスライド式山留め支保
工システムは、例えば図1,図9に示すように、山留め
壁内の掘削空間内に水平に配設されて山留め壁を支える
可動(上下スライド式)の切梁支保工と、この切梁支保
工をスライドガイド兼用仮支柱に沿ってスライドダウン
させる上下スライド装置から構成され、前記切梁支保工
は、山留め壁に押圧される腹起しと、この腹起しを支え
る切梁と、前記スライドガイド兼用仮支柱が挿通可能な
孔を有する切梁の接合ブロックと、腹起しを山留め壁に
対して押し引きするジャッキ装置を備えていることを特
徴とする。
【0009】本発明の請求項3のスライド式山留め支保
工システムは、請求項1または請求項2に記載の山留め
支保工システムにおいて、ジャッキ装置は、例えば図3
に示すように、切梁支保工の腹起しを山留め壁に対して
進退移動させるストロークジャッキ(油圧シリンダな
ど)と、山留め壁にプレロードを導入するプレロードジ
ャッキ(油圧ジャッキなど)を直列に接続して構成され
ていることを特徴とする。切梁支保工は、例えば、平面
視で、中央部に位置する縦横の切梁からなる中央ブロッ
クと、外周部における4辺位置に配置される腹起し火打
ちブロック(腹起し・切梁・火打ち梁)から構成され、
中央ブロックとX方向・Y方向の腹起し火打ちブロック
とをX方向とY方向のジャッキ装置で連結する。
【0010】本発明の請求項4のスライド式山留め支保
工システムは、請求項1〜3に記載の山留め支保工シス
テムにおいて、例えば図4,図5に示すように、切梁支
保工の隅角部には、伸縮部材とプレロードジャッキ(油
圧ジャッキなど)を直列に接続して構成され、隅角部の
隣合う腹起し同士を連結するコーナー火打ち切梁架設装
置を有することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項5のスライド式山留め支保
工システムは、請求項2〜4に記載の山留め支保工シス
テムにおいて、上下スライド装置は、例えば図9〜図1
2に示すように、1階の本設梁に取付けられる昇降装置
(電動チェーンブロック等)と、この昇降装置により昇
降し、切梁支保工に着脱可能に接続される把持装置を有
することを特徴とする。
【0012】本発明の請求項6のスライド式山留め支保
工システムは、請求項5に記載の山留め支保工システム
において、例えば図9〜図11に示すように、水平方向
に間隔をおいて配設された一対の上下スライド装置は、
腹起しの進退移動を吸収可能に把持装置同士を連結する
水平スライド装置を備えていることを特徴とする。
【0013】本発明の請求項7のスライド式山留め支保
工システムは、請求項1〜6に記載の山留め支保工シス
テムにおいて、切梁支保工は、例えば図4,図5に示す
ように、山留め壁の隅角部における切梁支保工の設置位
置に設置されるコーナー用腹起しブロックと、このブロ
ックと腹起しの端部との間に挿入される楔部材と、この
楔部材を前記コーナー用腹起しブロックに固定する楔押
え部材を備えていることを特徴とする。
【0014】本発明の請求項8のスライド式山留め支保
工システムは、請求項1〜請求項7に記載の支保工シス
テムにおいて、切梁支保工は、例えば図2に示すよう
に、その接合ブロックとスライドガイド兼用仮支柱の隙
間に挿入される楔部材を備えていることを特徴とする。
【0015】以上のような構成において、山留め壁内の
掘削空間の上部が地下本体構造の本設梁と床で支えら
れ、掘削空間の下部が切梁支保工で支えられている状態
から、ジャッキ装置により切梁支保工のプレロードの解
放と腹起しの引き込みを行い、上下スライド装置により
切梁支保工をスライドダウンさせる。切梁支保工が掘削
底面近くの所定の位置にスライドダウンすると、ジャッ
キ装置により腹起しの押し出しとプレロードの導入を行
う。これにより、山留め壁の変形が小さい時に切梁支保
工を迅速にスライドダウンさせて掘削底面近くに支保工
を架けることができる。
【0016】地下本体構造の本設梁と可動の切梁支保工
を使用して掘削後の山留め壁を支えるため、従来の順打
ち工法における大量の仮設材を無くし、仮設材料を最小
限の量とすることができる。また、可動の切梁支保工を
迅速にスライドダウンさせて掘削底面近くに設置し、掘
削終了後の状態で放置する時間もわずかで直ちに山留め
支保工の機能が確保できるため、掘削時の主働土圧に対
する反力としての掘削側の地盤が負担していた受働土圧
によるレオロジカルな変形挙動を抑えること、および土
質工学的に確認されている支保工位置に主働土圧を集中
させる再配分効果を早期に発揮させて掘削側の地盤が負
担していた受働土圧を軽減して、山留め壁に発生する変
形・応力を効果的に低減する効果を容易に利用でき、山
留め壁の規模を小さくすることができる。図17に示す
のは、粘性土地盤での山留め壁の応力低減効果を示す一
例であり、従来工法で発生していた応力を本発明では約
75%(1/1.3)程度まで低減できることが実験によって
も確認できている。さらに、掘削が終了すると、直ちに
支保工としての本設梁をスライドダウンさせて床を構築
することができるため、支保工となる地下躯体の構築と
地盤掘削を同時に進行させることが可能となり、工期の
短縮を図ることができる。
【0017】切梁支保工は、切梁と腹起しがジャッキ装
置により一体的に組み立てられているため、また、ジャ
ッキ装置は大きなストロークのストロークジャッキとプ
レロードジャッキからなるため、ジャッキ装置で腹起し
を押し引きするだけの簡単で迅速な作業により、切梁支
保工をスライドダウンさせ、切梁支保工を所定位置に設
置してプレロードを導入することができ、山留め壁を掘
削底面近くで早期に支えて山留め壁に発生する変形と応
力を抑止することができ、山留め壁の規模をより小さく
することができ、さらに、支保工作業を迅速に行うこと
ができ、工期の短縮を図ることができる。
【0018】切梁支保工の隅角部にコーナー火打ち切梁
架設装置を設けることにより、山留め壁の隅角部でX方
向とY方向にそれぞれ進退移動する腹起し同士を一体化
することができ、さらに、山留め壁の隅角部にもプレロ
ードを導入することができる。また、伸縮部材により切
梁支保工の拡縮動作に追随できるため、コーナー火打ち
切梁架設装置は切梁支保工から取り外す必要がなく、切
梁支保工をスライドダウンさせた後、直ちに腹起しの押
し出し・プレロードの導入を行うことができる。
【0019】上下スライド装置は、昇降装置と把持装置
から構成されているため、比較的簡易な装置により、切
梁支保工を迅速にかつ安全にスライドダウンさせること
ができる。
【0020】切梁支保工の進退移動する腹起し火打ちブ
ロック部分とコーナー火打ち部分に配置される一対の上
下スライド装置に水平スライド装置を設けて進退移動を
吸収することにより、切梁支保工を進退移動する部分で
も吊り下げることができ、切梁支保工を安全にスライド
ダウンさせることができる。
【0021】切梁支保工が設置される山留め壁の隅角部
に予めコーナー用腹起しブロックを設け、このブロック
と腹起しの端部を楔部材と楔押え部材で固定することに
より、切梁支保工とコーナー用腹起しブロックにより完
全な形の山留め支保工を形成することができる。
【0022】切梁支保工の接合ブロックとスライドガイ
ド兼用仮支柱の隙間に楔部材を上方から打ち込むことに
より、切梁支保工の中央部をスライドガイド兼用仮支柱
に簡単に固定することができ、また、切梁支保工をスラ
イドダウンさせる場合にも、簡単に固定を外すことがで
きる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する一実施形
態に基づいて説明する。この実施形態は地下3階の建物
の地下躯体構築に本発明のスライド式山留め支保工シス
テムを適用した例である。図1〜図12は、本発明のス
ライド式山留め支保工システムの各種装置の1例を示し
たものである。図13〜図16は、本発明のスライド式
山留め支保工システムによる地下躯体構築工法の1例を
工程順に示したものである。
【0024】本発明のスライド式山留め支保工システム
による地下躯体構築工法においては、図1〜図12に示
すように、主に、山留め壁Wの変形が小さい時に迅速に
スライドダウンさせて山留め壁Wを掘削底面近くで早期
に支える可動の切梁支保工1(図1)と、山留め壁Wの
上部の支保工として利用する1Fの本設梁2およびB1
F・B2Fの可動の本設梁3−1,3−2(図6)と、
切梁支保工1と地下階の本設梁3−1,3−2をスライ
ドダウンさせる上下スライド装置4(図9〜図12)
と、地下階の本設梁3−1,3−2を吊り支持する吊り
支持装置5(図7,図8)を使用する。
【0025】切梁支保工1には、図1に示すように、ジ
ャッキシステム6とコーナー火打ち切梁架設装置7が組
み込まれており、このような切梁支保工1と上下スライ
ド装置4等を組み合わせることで、本発明のスライド式
山留め支保工システムが構成される。
【0026】切梁支保工1は、例えば図1の平面図に示
すものを使用することができる。この切梁支保工1は、
地下躯体に対応した例えば平面視長方形状であり、縦横
に組まれた切梁10と、長方形の4辺位置に配設される
4つの腹起し11と、火打ち梁12と、切梁同士を接合
する接合ブロック13などから構成されている。中央に
位置する切梁10と接合ブロック13からなる長方形状
のメインブロックの接合ブロック部分にX方向とY方向
のジャッキシステム6を介して腹起し火打ちブロックを
接続し、ジャッキシステム6(後述)を作動させること
で、4辺の腹起し11がそれぞれ山留め壁Wに対して進
退移動するように構成されている。
【0027】このような切梁支保工1において、X方向
とY方向の腹起し11,11の端部同士の間には空間が
設けられ、4辺の腹起し11がそれぞれ進退移動できる
ように構成されているため、切梁支保工1の4つの隅角
部には、後に詳述するコーナー火打ち切梁架設装置7と
コーナー腹起し8が配設される。また、上下スライド装
置4の下部が、図1のa部分(長円形で示す)に接続さ
れる。なお、この切梁支保工1の切梁10およびコーナ
ー火打ち切梁架設装置7は、後述する図6の本設梁の大
梁と小梁にそれぞれ対応させて配置している。
【0028】接合ブロック13は、図2に示すように、
上下2枚の接合プレート13a,13aを縦リブ13b
等で一体化した構造であり、その4つの接合端部にそれ
ぞれ切梁10あるいはジャッキシステム6の端部が接合
される。また、接合プレート13aの中央部には、スラ
イドガイド兼用仮支柱(以下、単に仮支柱と記載)Pが
余裕をもって挿通可能な挿通孔13cが形成されてお
り、切梁支保工1を多数の仮支柱Pに沿ってスライドダ
ウンさせることができる。
【0029】所定の位置にスライドダウンした切梁支保
工1は、ジャッキシステム6による腹起しの押し出し・
プレロード導入により山留め壁Wに固定されるが、仮支
柱Pに対しても、例えば図2(b) に示すような楔部材1
4を接合ブロック13と仮支柱Pの隙間に上方から打ち
込むことにより、固定する。この楔部材14を用いれ
ば、切梁支保工1の中央部を仮支柱Pに簡単に固定する
ことができると共に、切梁支保工1をスライドダウンさ
せる場合にも、簡単に固定を解除することができる。な
お、接合ブロック13は、切梁等の組立を容易に行える
ように、4分割し、各分割体を継手板を介してボルト接
合できる構造としている。
【0030】ジャッキシステム6は、例えば図3に示す
ものを用いることができる。このジャッキシステム6
は、ストロークジャッキ20とプレロードジャッキ21
を直列に接続して構成されている。ストロークジャッキ
20の先端部プレート20bとプレロードジャッキ21
の基端部プレート21aがライナー22を介してボルト
接合され一体化する。ストロークジャッキ20の基端部
プレート20aが接合ブロック13にボルトで着脱可能
に接合され、プレロードジャッキ21の先端部プレート
21bが腹起し火打ちブロックの切梁10にボルトで着
脱可能に接合される(図1参照)。
【0031】ストロークジャッキ20は、切梁支保工1
をスライドダウンできるように、その4辺の腹起し11
を大きく押し引きさせる装置であり、プレート20aに
固定された外筒23aとプレート20bに固定された外
筒23bからなるテレスコープ式伸縮装置23と、この
伸縮装置23の内部に配設されシリンダ基端部・ピスト
ンロッド先端部がそれぞれ端部プレート20a,20b
に軸着された油圧シリンダ24から構成され、比較的大
きなストロークS1 が得られるようにされている。ま
た、内筒23aの外面に全長にわたって形成された雄ね
じ25と、この雄ねじ25に螺合するロックナット26
により、ストロークジャッキ20を固定できるようにさ
れている。
【0032】プレロードジャッキ21は山留め壁Wにプ
レロードを導入する比較的小さなストロークS2 の油圧
ジャッキである。このジャッキ21も、プランジャロッ
ド21cの外面に全長にわたって形成された雄ねじ25
と、この雄ねじ25に螺合するロックナット26によ
り、固定できるようにされている。
【0033】切梁支保工1をスライドダウンさせる際に
は、ストロークジャッキ20を収縮させることで、各辺
の腹起し11を大きく引き込み、切梁支保工1の平面形
状を縮小させてスライドダウンさせる。所定位置に達す
ると、ストロークジャッキ20を伸出させ、ロックナッ
ト26を外筒23aに対して締め込むことで、ストロー
クジャッキ20を固定した後、プレロードジャッキ21
を伸出させて山留め壁Wにプレロードを導入する。その
後、ロックナット26によりプレロードジャッキ21を
固定する。
【0034】従来の切梁支保工(順打ち工法)の場合、
掘削後に位置出しをし、保持金物を取付け、腹起しを組
み立て、切梁を組み立て、プレロードを導入するとい
う、面倒で時間のかかる作業となっていたが、本発明の
切梁支保工1は、切梁10と腹起し11がジャッキ装置
6を介して一体的に組み立てられているため、また、ジ
ャッキ装置6は大きなストロークのストロークジャッキ
20とプレロードジャッキ21からなるため、ジャッキ
装置6で腹起し11を押し引きするだけの簡単で迅速な
作業により、切梁支保工1をスライドダウンさせ、切梁
支保工1を所定位置に設置してプレロードを導入するこ
とができ、支保工作業を迅速に行うことができ、工期の
短縮を図ることができる。また、山留め壁Wを掘削底面
近くで早期に支えて山留め壁に発生する変形と応力を抑
止することができるため、山留め壁Wの規模をより小さ
くすることができる。
【0035】コーナー火打ち切梁架設装置7は、例えば
図4に示すものを用いることができる。このコーナー火
打ち切梁架設装置7は、切梁支保工1の隅角部におい
て、X方向とY方向の腹起し11の進退移動に追随でき
るようにこれら腹起し11,11同士を連結し、かつ、
前述のジャッキシステム6と共にプレロードを導入でき
るように構成され、主に、テレスコープ式伸縮部材30
と、プレロードジャッキ31からなる。
【0036】テレスコープ式伸縮部材30は、ジャッキ
システム6のテレスコープ式伸縮装置23から油圧シリ
ンダを取り除いた構造であり、外筒30a内を内筒30
bが進退移動することにより、自由に伸縮することがで
きる。プレロードジャッキ31には、ジャッキシステム
6のプレロードジャッキ21と同様のものを用いること
ができる。
【0037】テレスコープ式伸縮部材30とプレロード
ジャッキ31は、端部プレート同士をボルトで接合して
一体化する。テレスコープ式伸縮部材30の基端部プレ
ートと腹起し11の側面とをピンヒンジ32・ライナー
33を介して接続する。プレロードジャッキ31の先端
部と腹起し11の側面もピンヒンジ32・ライナー33
を介して接続する。ピンヒンジ32は、一対のヒンジ部
材を垂直ピン32aで連結した構造であり、腹起し11
の進退移動に伴うテレスコープ式伸縮部材30の水平方
向の角度変化を吸収することができる。
【0038】このようなコーナー火打ち切梁架設装置7
は、切梁支保工1をスライドダウンさせるために切梁支
保工1の平面形状を縮小させると、テレスコープ式伸縮
部材30が収縮し、所定の位置にスライドダウンして切
梁支保工1の平面形状が拡大すると、テレスコープ式伸
縮部材30が伸出し、腹起し11の進退移動に追随しつ
つX方向とY方向の腹起し11,11同士を連結するこ
とができる。
【0039】プレロードに際しては、テレスコープ式伸
縮部材30の内筒30bの雄ねじ34に螺合したロック
ナット35を外筒30aに対して締め込むことで、テレ
スコープ式伸縮部材30を固定した後、プレロードジャ
ッキ31を伸出させて山留め壁Wにプレロードを導入す
る。その後、プレロードジャッキ31の雄ねじ34に螺
合したロックナット35によりプレロードジャッキ31
を固定する。
【0040】図5は、コーナー火打ち切梁架設装置7に
おいて、ピンヒンジ32の代わりに球面ヒンジ(ボール
ヒンジ)36を用いた例である。この場合には、球面ヒ
ンジ36を傾斜取付面を有する取付ピース37を介して
腹起し11に取付ける。取付ピース37は隅部ピース3
8で補強する。
【0041】以上のようなコーナー火打ち切梁架設装置
7を切梁支保工1の4つの隅角部に設けることにより、
山留め壁Wの隅角部でX方向とY方向にそれぞれ進退移
動する腹起し11,11同士を一体化することができ、
さらに、プレロードジャッキ31により山留め壁Wの隅
角部にもプレロードを導入することができる。また、テ
レスコープ式伸縮部材31およびヒンジ30,36によ
り切梁支保工1の拡縮動作に追随できるため、コーナー
火打ち切梁架設装置7を切梁支保工1から取り外す必要
がなく、切梁支保工1をスライドダウンさせた後、直ち
に腹起し11の押し出し・プレロードの導入を行うこと
ができる。
【0042】コーナー腹起し8は、例えば図4に示すも
のを用いることができる。このコーナー腹起し8は、腹
起し11などと同じ厚みの版状の部材であり、コーナー
用腹起しブロック8aと、一対の楔部材8bと、楔押え
部材8cなどからなる。
【0043】先ず、切梁支保工1をスライドダウンさせ
る前に、コーナー用腹起しブロック8aを切梁支保工1
を設置する所定の位置までチェーンブロック等の上下移
動装置で吊り下ろし、山留め壁Wの隅角部にボルトで固
定する。次いで、平面形状を縮小した切梁支保工1が設
置位置にスライドダウンし、腹起し11が押し出しとプ
レロード導入により山留め壁Wにセットされると、コー
ナー用腹起しブロック8aと腹起し11の端部との間の
隙間に楔部材8bを内側から挿入し、次いで楔押え部材
8cをボルト・ナット8dによりコーナー用腹起しブロ
ック8aに固定し、楔部材8bが抜け出ないようにす
る。
【0044】以上のようなコーナー腹起し8により切梁
支保工1の4つの隅角部が一体的に連結され、完全な形
の山留め支保工を形成することができる。
【0045】以上のような構成の切梁支保工1・ジャッ
キシステム6・コーナー火打ち切梁架設装置7・コーナ
ー腹起し8を用いて、次のような手順で切梁支保工1の
スライドダウンを行う。
【0046】(i) 後述の上下スライド装置6で支持され
ている切梁支保工1をスライドダウンさせるに当り、切
梁支保工1の上方の山留め壁が本設梁と床で支えられて
いることを確認した後、ジャッキシステム6とコーナー
火打ち切梁架設装置7のプレロードジャッキ21,31
によりX方向・Y方向のプレロードを解放後、コーナー
用腹起し楔部材8bを押え部材8cのボルト・ナット8
dを弛めることで腹起し11から切り離し、ジャッキシ
ステム6のストロークジャッキ20でX方向・Y方向の
腹起し11を順次あるいは同時に引き込み、切梁支保工
1の平面形状を縮小する。この際、コーナー火打ち切梁
架設装置7と腹起し11のジョイント部分は回動可能な
機構となっているため、切梁支保工1の縮小動作に追随
することができる。
【0047】(ii)コーナー用腹起しブロック8aを上下
移動装置により下降させ、切梁支保工1の設置位置にお
ける山留め壁Wの隅角部に固定する。
【0048】(iii) 平面形状が縮小した切梁支保工1を
上下スライド装置4により設置位置までスライドダウン
させる。
【0049】(iv)切梁支保工1の腹起し側の切梁10
は、上下スライド装置4の下部に設けられた水平スライ
ド装置(後述)により移動自在に支持されており、ジャ
ッキシステム6のストロークジャッキ20でX方向・Y
方向の腹起し11を押し出し、次いで、ストロークジャ
ッキ20にロックを掛けた後、プレロードジャッキ21
で一定のプレロードを導入しておく(最終的な所定のプ
レロード導入前のプレロード)。
【0050】(v) コーナー火打ち切梁架設装置7は上下
スライド装置4により吊り下げられており、また後述す
る水平スライド装置により移動自在に支持されており、
腹起し11のX方向・Y方向の移動に追随してテレスコ
ープ式伸縮部材30が伸長する。この状態から、テレス
コープ式伸縮部材30にロックを掛けた後、プレロード
ジャッキ31を押し出し(最終的な所定のプレロード導
入前のプレロード)、切梁支保工1の平面形状を整え
る。
【0051】(vi)切梁支保工1におけるジャッキシステ
ム6のプレロードジャッキ21により最終的なX方向・
Y方向の所定のプレロードを導入する。その後、コーナ
ー火打ち切梁架設装置7のプレロードジャッキ31によ
り最終的なコーナー部の所定のプレロードを導入する。
【0052】(vii) 最後に、楔部材8bを挿入し、コー
ナー用腹起しブロック8aに固定し、4辺の腹起し11
をコーナー腹起し8を介して一体化する。以上により、
所定の位置にスライドダウンした切梁支保工1が山留め
壁Wに対して支保工として機能する。コーナー火打ち切
梁架設装置7は切梁支保工1から取り外す必要がなく、
切梁支保工1のスライドダウン後、直ちに切梁支保工を
架ける作業に入ることができる。
【0053】1F・B1F・B2Fの本設梁2,3−
1,3−2は、例えば図6の平面図に示すものを用いる
ことができる(図示例はB1F・B2F)。これら本設
梁は、切梁支保工1と同様に例えば平面視長方形状であ
り、縦横に組まれた大梁40と、コーナー部に配設され
る斜めの小梁41と、中央部で大梁同士を接合する接合
プレート42と、外周部の4辺で大梁同士を接合する接
合プレート43などから構成されている。なお、大梁4
0および小梁41は、それぞれ図1の切梁11,コーナ
ー火打ち切梁架設装置7と同じ位置に配置されている。
【0054】地下階B1F・B2Fの本設梁3−1,3
−2は、後述する上下スライド装置4により所定の設置
位置へスライドダウンされる。上下スライド装置4は、
図6の長円形で示すa部分(切梁支保工1との共用)と
b部分(本設梁専用)に接続される。
【0055】中央部の接合プレート42は、図7に示す
ように、大梁40の接合端部を上下から挟むように一対
で配設され、大梁40の上下フランジが添接されてボル
トで接合される。また、接合プレート42の中央部に
は、仮支柱Pが余裕をもって挿通可能な挿通孔42aが
形成されており、地下階の本設梁3−1,3−1を多数
の仮支柱Pに沿ってスライドダウンさせることができ
る。外周部の接合プレート43も、図6に示すように、
中央部の接合プレート42と同様の構成である。但し、
この接合プレート43部分には仮支柱Pはなく、柱用の
貫通孔43aが形成されている。
【0056】吊り支持装置5は、前述のような構成の地
下階の本設梁3−1,3−2を所定位置に吊り下げ固定
する装置であり、図7に示すように、柱のねじふし鉄筋
50(吊りロッド)を用いることができる。このねじふ
し鉄筋50は、仮支柱Pを取り囲むように中央部の接合
プレート42を貫通して配設され、カップラーで下方へ
継ぎ足すことで、最終的には基礎スラブまで一体的に伸
ばされ、RC柱またはSRC柱Cの鉄筋の一部として利
用される。外周部の接合プレート43にも、同様にねじ
ふし鉄筋50が配設される。
【0057】このねじふし鉄筋50を利用した吊り支持
装置5の上部は、図8に示すように、1Fの本設梁2に
固定する。即ち、本設梁2の上部接合プレート42(4
3)の上に、一対のチャンネル材からなるかんざし部材
51を配置し、このかんざし部材51の隙間にねじふし
鉄筋50の上部を挿通し、ナット52で固定する。ナッ
ト52は、例えば図8(c) に示すように、横方向に二つ
割りとし、分割体52a,52bをボルト52cで締結
する構造とすれば、横方向から容易に固定を行うことが
できる。図7(b) に示すように、地下階B1F・B2F
の本設梁3−1,3−2も、上下に取付けたナット52
でねじふし鉄筋50に固定する。図13のに示すよう
に、B2Fの本設梁3−2のみをねじふし鉄筋50に固
定し、このB2Fの本設梁3−2の上に台を介して地下
階B1Fの本設梁3−1を載せるようにしてもよい。
【0058】なお、図7に示す柱C内に配筋されるねじ
ふし鉄筋50のうちの何本かを吊り支持装置5の吊りロ
ッドとして使用する。例えば、図8(a) に示すように、
コーナー部における2本の一対として合計8本のねじふ
し鉄筋50を吊りロッドとして利用する。
【0059】以上のような吊り支持装置5は、吊りロッ
ド50とかんざし部材51とナット52で構成すること
ができ、比較的簡易な装置により、地下階の本設梁3−
1,3−2を吊り下げ支持しておくことができる。ま
た、この吊りロッド50をねじふし鉄筋として地下階の
柱の鉄筋の一部として利用することにより、装置コスト
の低減および作業の迅速化を図ることができる。
【0060】上下スライド装置4は、切梁支保工1を把
持してスライドダウンさせ、かつ地下階B1F・B2F
の本設梁3−1,3−2を積載してスライドダウンさせ
る装置であり、例えば図9〜図12に示すものを用いる
ことができる。この上下スライド装置4は、図9に示す
ように、大きく分けて、昇降装置60と、把持装置61
から構成されている。
【0061】昇降装置60は、図9に示すように、電動
チェーンブロック62と、チェーン63とからなる。電
動チェーンブロック62は、1Fの本設梁2の大梁40
(コーナー部では小梁41)の上に束部材64を介して
設置された水平吊り材65の一端部にフック等により吊
り下げ固定されている。この電動チェーンブロック62
から繰り出されたチェーン63が把持装置61の滑車6
6に巻き掛けられた後、先端部が水平吊り材65の他端
部に固定される。従って、電動チェーンブロック62に
よりチェーン63を巻き上げ、繰り出しすることで、把
持装置61を昇降させることができる。
【0062】把持装置61は、切梁支保工1の切梁10
を把持し、かつ本設梁3−1,3−2を積載する部材で
あり、例えば図9,図10に示すように、水平方向に開
閉可能な一対のアーム70aからなるチャック70と、
切梁10の下部フランジに取り付けられる固定部材71
と、チャック70の水平取付部材72の上に設置される
載置板73などからなる。
【0063】図10に示すように、チャック70の一対
のアーム70aの上端部が水平取付部材72の両端部に
軸74を介して水平方向に回転可能に取付けられてい
る。前記軸74には、チェーン63の滑車66が回転自
在に取付けられている。このようなチャック70の左右
一対のアーム70a,70aの下端部がそれぞれ左右一
対の固定部材71,71の下部に固定ピン75により着
脱可能に取付けられる。なお、軸74にはチャック70
のアームを外方に押圧する捩じりコイルバネ76が装着
されており、チャック70は開状態を保持できるように
されている。
【0064】ここで、図9に示すように、切梁支保工1
の外周側における腹起し火打ちブロックはジャッキシス
テム6により進退移動し、その移動する切梁10に上下
スライド装置4の固定部材71を固定しておくと、装置
が損壊するため、この腹起し火打ちブロックに配設され
る一対の上下スライド装置4,4は、水平スライド装置
80により連結し、切梁10を進退移動可能に案内支持
する。
【0065】この水平スライド装置80は、連結材81
と滑り支承82から構成する。連結材81は、図9に示
すように、ジャッキシステム6と切梁10の下に配設
し、その仮支柱P側の端部を接合ブロック13の下部プ
レートに固定し、一対の上下スライド装置4,4の固定
部材71,71をそれぞれ連結材81の両端部における
側面に固定する。滑り支承82は、腹起し側の上下スラ
イド装置4位置において連結材81の上面に固定し、こ
の滑り支承82で腹起し側の切梁10を進退移動可能に
支持する。
【0066】図10(a) は、滑り支承82が位置する腹
起し側の上下スライド装置4の詳細であり、連結材81
の上にプレート83を固定し、このプレート83上に滑
り支承82をねじ止めで固定する。固定部材71には、
上部フック71aを有するものを用い、これを連結材8
1に左右両側から取付け、ボルト・ナット84で固定
し、上部フック71aにより切梁10の下部フランジを
移動自在に案内支持するようにしている。
【0067】なお、図9に示すように、仮支柱側の上下
スライド装置4の固定部材71には上部フックのないも
のを用い、これを連結材81の両側面に固定する。さら
に、仮支柱Pの内側の本設梁専用b部分(図6参照)に
配置される上下スライド装置4は本設梁を載置すればよ
いため、その固定部材71は切梁10の下面に固定され
なくてもよい。
【0068】図11は、コーナー部におけるコーナー火
打ち切梁架設装置7(小梁41)接続される上下スライ
ド装置4の例であり、この場合も、前述と同様の理由
で、水平スライド装置90を用いる。この水平スライド
装置90には、対向配置した一対のチャンネル材からな
るガイドレールを兼ねる連結材91と、この連結材91
内を転動するガイドローラ92を用いる。
【0069】上下スライド装置4は、切梁10に配置さ
れるものと同じであるが、固定部材71を連結材91に
固定し、左右一対の上下スライド装置4,4を連結一体
化する。ガイドローラ92は、テレスコープ式伸縮部材
30とプレロードジャッキ31のライナー33の下部に
それぞれ設け、腹起し11の進退移動に伴いテレスコー
プ式伸縮部材30とプレロードジャッキ31がそれぞれ
進退移動できるように案内支持する。
【0070】以上のような構成の上下スライド装置4に
おいて、図12に示すように、次のような手順で切梁支
保工1および本設梁3−1,3−2のスライドダウンを
行う。
【0071】(i) 図9に示す状態で下部空間が掘削され
ると、図12(i) に示すように、多数の上下スライド装
置4の電動チェーンブロック62を同期して作動させ、
切梁支保工1を掘削底面近くまでスライドダウンさせ
る。
【0072】(ii)切梁支保工1がそのジャッキシステム
6の作動で山留め支保工として機能していることを確認
した後、図12(ii)に示すように、固定ピン75を抜
き、チャック70を開いて固定部材71から離脱させ
る。次いで、電動チェーンブロック62でチャック70
を上昇させ、チャック上面の載置板73に当接したB2
Fの本設梁3−2を載置板73にボルトで固定する。本
設梁3−2を吊り支持しているロッド(ねじふし鉄筋)
を外しチャック70に預ける。B1Fの本設梁3−1
は、B2Fの本設梁3−2の上に台を介して載せられて
いる。
【0073】(iii) 多数の上下スライド装置4の電動チ
ェーンブロック62を同期して作動させ、図12(iii)
に示すように、チャック70の背中に載せられた本設梁
3−1,3−2をスライドダウンさせ、本設梁3−1が
地下1階に位置するようにする。本設梁3−1,3−2
をロッドにより吊り下げ固定する。チャック70は開い
た状態で切梁支保工1の上方に位置している。
【0074】(iv)本設梁3−1,3−2の吊り下げ固定
されていることを確認後、チャック70と本設梁3−2
の固定を外して分離し、図12(iv)に示すように、電動
チェーンブロック62でチャック70を若干下降させ、
チャック70を閉じ、そのアーム先端を固定ピン75で
切梁支保工1の固定部材71に固定する。次いで、前記
工程を繰り返し、切梁支保工1をスライドダウンさせ、
本設梁3−2を地下2階にスライドダウンさせる。
【0075】以上のような上下スライド装置4は、電動
チェーンブロック等の昇降装置60と、チャックや載置
板等を有する把持装置61から構成されているため、比
較的簡易な装置により、切梁支保工1と地下階の本設梁
3−1,3−2の両方を迅速にかつ安全にスライドダウ
ンさせることができる。さらに、切梁支保工1の進退移
動する腹起し火打ちブロック部分とコーナー火打ち部分
に配置される一対の上下スライド装置4に水平スライド
装置80,90を設けて進退移動を吸収することによ
り、切梁支保工1を進退移動する部分でも吊り下げるこ
とができ、切梁支保工1を安全にスライドダウンさせる
ことができる。
【0076】以上のような各種の装置を使用して、地下
躯体の構築を行う1例について工程順に説明する(図1
3〜図16参照)。 [A]スライド施工開始まで (a-1) 図13のに示すように、建物を構築すべき地盤
中に打設した基礎杭の上に仮支柱Pを建て込み、その周
囲に山留め壁(ソイルモルタル柱列壁)Wを施工する。
【0077】(a-2) 山留め壁施工後、図13のに示す
ように、山留め壁W内を所定の深さまで1次掘削する。
必要に応じて、掘削底面に土間コンクリートを打設す
る。
【0078】(a-3) 図13のに示すように、1次掘削
空間内の掘削底面近くに切梁支保工1を組み立て、ジャ
ッキシステム6とコーナー火打ち切梁架設装置7により
腹起しの押し出し・プレロードの導入を行う。
【0079】(a-4) 図13のに示すように、切梁支保
工1の上に、B2Fの本設梁3−2を配設し、デッキプ
レートを敷き、床の配筋を行い、B2Fの床構造を仮組
しておく。次に、このB2Fの本設梁3−2の上に、B
1Fの本設梁3−1を配設し、デッキプレートを敷き、
床の配筋を行い、B1Fの床構造を仮組しておく。
【0080】(a-5) 図13のに示すように、1Fの本
設梁2を配設し、デッキプレートを敷き、床の配筋を行
い、コンクリートを打設して、1Fの床を構築する。な
お、この1Fの床はプレキャスト部材を利用することも
可能である。
【0081】(a-6) 図13のに示すように、1Fの本
設梁2が架設された状態で、この本設梁2に上下スライ
ド装置4および吊りロッド50の上部を取付け、上下ス
ライド装置4の下部を切梁支保工1の切梁10に接続
し、吊りロッド50でB2Fの本設梁3−2を1Fの本
設梁2から吊り下げ固定しておく。B1Fの本設梁3−
1はB2Fの本設梁3−2の上に台を介して載せ固定し
ておく。
【0082】[B]スライド施工(逆打ち工法) (b-1) 図13のに示すように、山留め壁Wの上部が切
梁支保工1および1Fの本設梁2で支持されている状態
で、所定の深さまで2次掘削を行う。この2次掘削と1
Fの床構築は同時に行うことができる。
【0083】(b-2) 2次掘削が終了すると、図13の
に示すように、1Fの床が支保工として機能できること
を確認後、ジャッキシステム6・7により切梁支保工1
のプレロードの開放・腹起しの引き込みを行う。その
後、上下スライド装置4により切梁支保工1を所定の位
置までスライドダウンさせる。
【0084】(b-3) 図13のに示すように、切梁支保
工1が掘削底面近くに位置すると、ジャッキシステム6
・7により腹起しの押し出し・プレロードの導入を行
う。
【0085】(b-4) 図13のに示すように、上下スラ
イド装置4を切梁支保工1からB2Fの本設梁3−2へ
盛替えた後、B2Fの本設梁3−2と吊りロッド50の
固定を解除する。
【0086】(b-5) 図14のに示すように、上下スラ
イド装置4によりB1F・B2Fの本設梁3−1,3−
2をスライドダウンさせ、B1Fの本設梁3−1を地下
1階位置に位置させる。
【0087】(b-6) 図14のに示すように、前述のA
の工程で使用した吊りロッド50の下部にカプラーで吊
りロッドを継ぎ足し、この吊りロッド50でB2Fの本
設梁3−2を吊り下げ固定する。B1Fの本設梁3−1
は新規に設けた吊りロッド50で吊り下げ固定する。
【0088】(b-7) 図14のに示すように、上下スラ
イド装置4をB2Fの本設梁3−2から切梁支保工1に
盛替える。
【0089】(b-8) 図14のに示すように、B1Fの
外周梁部の配筋を行い、この外周梁部と床(デッキプレ
ートと配筋がなされている)にコンクリートを打設し、
B1Fの床を構築する。なお、上下スライド装置4によ
りB2Fの本設梁3−2を吊った状態でB1Fの床を構
築する場合もある。
【0090】(b-9) 図14のに示すように、B1Fの
コンクリートを打設すると共に、3次掘削を開始する。
【0091】(b-10)図14のに示すように、3次掘削
が終了すると、B1Fの床が支保工として機能できるこ
とを確認後、ジャッキシステム6・7により切梁支保工
1のプレロードの開放・腹起しの引き込みを行う。
【0092】(b-11)その後、図14のに示すように、
上下スライド装置4により切梁支保工1を所定の位置ま
でスライドダウンさせ、ジャッキシステム6・7により
腹起しの押し出し・プレロードの導入を行う。
【0093】(b-12)図14のに示すように、上下スラ
イド装置4を切梁支保工1からB2Fの本設梁3−2へ
盛替えた後、B2Fの本設梁3−2と吊りロッド50の
固定を解除する。
【0094】(b-13)図15のに示すように、上下スラ
イド装置4によりB2Fの本設梁3−2をスライドダウ
ンさせ、B2Fの本設梁3−2を地下2階位置に位置さ
せる。
【0095】(b-14)図15のに示すように、前工程で
B2Fの本設梁3−2を吊っていた吊りロッド50の下
部にカプラーで吊りロッドを継ぎ足し、この吊りロッド
50でB2Fの本設梁3−2を吊り下げ固定する。
【0096】(b-15)図15のに示すように、上下スラ
イド装置4をB2Fの本設梁3−2から切梁支保工1に
盛替える。
【0097】(b-16)図15のに示すように、B2Fの
外周梁部の配筋を行い、この外周梁部と床(デッキプレ
ートと配筋がなされている)にコンクリートを打設し、
B2Fの床を構築する。なお、上下スライド装置4によ
りB2Fの本設梁3−2を吊った状態でB2Fの床を構
築する場合もある。
【0098】(b-17)図15のに示すように、B2Fの
コンクリートを打設すると共に、4次掘削を開始する。
【0099】(b-18)4次掘削が終了すると、図15の
に示すように、B2Fの床が支保工として機能できるこ
とを確認後、ジャッキシステム6・7により切梁支保工
1のプレロードの開放・腹起しの引き込みを行う。
【0100】(b-19)その後、図15のに示すように、
上下スライド装置4により切梁支保工1を所定の位置ま
でスライドダウンさせ、ジャッキシステム6・7により
腹起しの押し出し・プレロードの導入を行う。
【0101】(b-20)次に、図16のに示すように、5
次掘削を行う。
【0102】[C]順打ち工法に準じた地下躯体構築 (c-1) 図16のに示す状態から、基礎スラブとB3F
の床(RC造)を構築する。
【0103】(c-2) 基礎スラブとB3Fの床(RC造)
が支保工として機能できることを確認後、切梁支保工1
を解体撤去する。
【0104】(c-3) B3Fの立ち上がり壁・柱を構築す
る。 (c-4) B2Fの立ち上がり壁・柱を構築する。
【0105】(c-5) B1Fの立ち上がり壁・柱を構築す
る。 前記柱には、吊りロッド(ねじふし鉄筋)50が鉄筋の
一部として利用される。以上により、地下躯体の構築が
終了する。
【0106】なお、基礎スラブに関して、大きな土圧に
抵抗させるために、切梁支保工を基礎スラブ位置に架け
たり、基礎スラブ間近に架ける場合には、基礎スラブの
構築が困難となるが、この場合には、基礎スラブの2段
打ちで対処する。また、切梁支保工1は、ジャッキシス
テム6やコーナー火打ち切梁架設装置7等を梁部材に置
き換え、B3Fの本設梁として利用することも可能であ
る。
【0107】なお、本発明のスライド式山留め支保工シ
ステムに使用する各種装置は、図示例に限定されること
はなく、同様の機能を果たすその他の装置を使用できる
ことはいうまでもない。図18は、コーナー腹起しの別
の例であり、平面視四角形の補助ピース100と2台の
ジャッキ101を用い、一方の腹起し11の端部にジャ
ッキ101を取付けておき、腹起し11の張出し後に補
助ピース100とジャッキ101をセットする。
【0108】
【発明の効果】本発明のスライド式山留め支保工システ
ムは、以上のような構成からなるので、次のような効果
を得ることができる。
【0109】(1) 支保工に本設梁と可動切梁支保工を用
いるため、使用する仮設材料を最小限の量とすることが
でき、工数および工費を大幅に低減することができる。
【0110】(2) 可動切梁支保工により、掘削終了後、
掘削底面近くにおいて直ちに山留め支保工の機能を確保
することができ、掘削後の自然放置期間における山留め
壁の変形と応力の増加がほとんど無いため、山留め壁に
発生する変形・応力が従来工法よりも低減し、山留め壁
の規模を小さくすることができる。
【0111】(3) 地上建物と地下室を同時に施工するこ
とができて工事期間の短縮が可能な逆打ち工法におい
て、掘削が終了すると、直ちに地下階の本設梁をスライ
ドダウンさせて床を構築することができるため、支保工
となる地下躯体の構築と地盤掘削を同時に進行させるこ
とができ、工期の大幅な短縮を図ることができる。
【0112】(4) 切梁支保工は、切梁と腹起しがジャッ
キ装置により一体的に組み立てられているため、また、
ジャッキ装置は大きなストロークのストロークジャッキ
とプレロードジャッキからなるため、ジャッキ装置で腹
起しを押し引きするだけの簡単で迅速な作業により、切
梁支保工をスライドダウンさせ、切梁支保工を所定位置
に設置してプレロードを導入することができ、山留め壁
を掘削底面近くで早期に支えて山留め壁に発生する変形
と応力を抑止することができ、山留め壁の規模をより小
さくすることができ、さらに、支保工作業を迅速に行う
ことができ、工期の短縮を図ることができる。
【0113】(5) 切梁支保工の隅角部にコーナー火打ち
切梁架設装置を設けることにより、山留め壁の隅角部で
X方向とY方向にそれぞれ進退移動する腹起し同士を一
体化することができ、さらに、山留め壁の隅角部にもプ
レロードを導入することができる。また、伸縮部材によ
り切梁支保工の拡縮動作に追随できるため、コーナー火
打ち切梁架設装置は切梁支保工から取り外す必要がな
く、切梁支保工をスライドダウンさせた後、直ちに腹起
しの押し出し・プレロードの導入を行うことができ、よ
り迅速な支保工作業が可能となる。
【0114】(6) 比較的簡易な上下スライド装置によ
り、切梁支保工を迅速にかつ安全にスライドダウンさせ
ることができる。
【0115】(7) 切梁支保工の進退移動する腹起し火打
ちブロック部分とコーナー火打ち部分に配置される一対
の上下スライド装置に水平スライド装置を設けて進退移
動を吸収することにより、切梁支保工を進退移動する部
分でも吊り下げることができ、切梁支保工を安全にスラ
イドダウンさせることができる。
【0116】(8) 切梁支保工が設置される山留め壁の隅
角部に予めコーナー用腹起しブロックを設け、このブロ
ックと腹起しの端部を楔部材と楔押え部材で固定するこ
とにより、切梁支保工とコーナー用腹起しブロックによ
り完全な形の山留め支保工を形成することができ、山留
め壁を確実に支えることができる。
【0117】(9) 切梁支保工の接合ブロックと仮支柱の
隙間に楔部材を上方から打ち込むことにより、切梁支保
工の中央部を仮支柱に簡単に固定することができ、ま
た、切梁支保工をスライドダウンさせる場合にも、簡単
に固定を外すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスライド式山留め支保工システムに用
いる切梁支保工の1例を示す平面図である。
【図2】図1の切梁支保工の接合ブロックの1例であ
り、(a) は平面図、(b) は斜視図である。
【図3】図1の切梁支保工のジャッキシステムの1例で
あり、(a) は収縮状態の側面図、(b) は左から見た図、
(c) は右から見た図、(d) は伸長状態の側面図である。
【図4】図1の切梁支保工のコーナー火打ち切梁架設装
置とコーナー腹起しの1例であり、(a) は全体の平面
図、(b) ジョイント部分の側面図である。
【図5】図4のコーナー火打ち切梁架設装置のジョイン
ト部分が異なる例を示す平面図である。
【図6】本発明の地下躯体の構築工法で用いる本設梁の
1例を示す平面図である。
【図7】図6の本設梁の接合プレート(地下階)と吊り
支持装置の1例であり、(a) は平面図、(b) は正面図で
ある。
【図8】図6の本設梁の接合プレート(1階)と吊り支
持装置の1例であり、(a) は平面図、(b) は正面図、
(c) はナットの横断面図、(d) はナットの縦断面図であ
る。
【図9】本発明の地下躯体の構築工法で用いる上下スラ
イド装置の1例であり、(a) は側面図、(b) は正面図で
ある。
【図10】図9の上下スライド装置の把持装置と水平ス
ライド装置の1例であり、(a) は正面図、(b) は側面図
である。
【図11】図4のコーナー火打ち切梁架設装置における
上下スライド装置の把持装置と水平スライド装置の1例
であり、(a) は正面図、(b) は側面図である。
【図12】図9の上下スライド装置による切梁支保工と
本設梁(地下階)のスライドダウンを工程順に示す側面
図である。
【図13】本発明の地下躯体の構築工法の工程〜を
示す断面図である。
【図14】本発明の地下躯体の構築工法の工程,を
示す断面図である。
【図15】本発明の地下躯体の構築工法の工程,を
示す断面図である。
【図16】本発明の地下躯体の構築工法の工程を示す
断面図である。
【図17】山留め壁の応力を従来工法と本発明工法とで
比較したグラフである。
【図18】本発明のコーナー腹起しの別の例を示す平面
図である。
【符号の説明】
W……山留め壁 P……スライドガイド兼用仮支柱 C……RC柱またはSRC柱 1……可動の切梁支保工 2……本設梁(1F) 3……可動の本設梁(B1F・B2F) 4……上下スライド装置 5……吊り支持装置 6……ジャッキシステム 7……コーナー火打ち切梁架設装置 8……コーナー腹起し 8a…コーナー用腹起しブロック 8b…楔部材 8c…楔押え部材 10……切梁 11……腹起し 12……火打ち梁 13……接合ブロック 13a…接合プレート 13b…縦リブ 13c…挿通孔 14……楔部材 20……ストロークジャッキ 20a,20b…端部プレート 21……プレロードジャッキ 21a,21b…端部プレート 21c…プランジャロッド 22……ライナー 23……テレスコープ式伸縮装置 23a…外筒 23b…内筒 24……油圧シリンダ 25……雄ねじ 26……ロックナット 30……テレスコープ式伸縮部材 30a…外筒 30b…内筒 31……プレロードジャッキ 32……ピンヒンジ 32a…垂直ピン 33……ライナー 34……雄ねじ 35……ロックナット 36……球面ヒンジ 37……取付ピース 38……隅部ピース 40……大梁 41……小梁 42……接合プレート(中央部) 42a…挿通孔 43……接合プレート(外周部) 43a…貫通孔 50……ねじふし鉄筋(吊りロッド) 51……かんざし部材 52……ナット 60……昇降装置 61……把持装置 62……電動チェーンブロック 63……チェーン 64……束部材 65……水平吊り材 66……滑車 70……チャック 70a…アーム 71……固定部材 71a…上部フック 72……水平取付部材 73……載置板 74……軸 75……固定ピン 76……ねじりコイルばね 80……水平スライド装置 81……連結材 82……滑り支承 83……プレート 84……ボルト・ナット 90……水平スライド装置 91……連結材(ガイドレール) 92……ガイドローラ 100……補助ピース 101……ジャッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田 行男 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 大内 栄生 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 伊佐野 建 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 岩田 憲彦 東京都港区元赤坂1丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 2D047 AB04 AB08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 山留め壁内の掘削空間内をスライドガイ
    ド兼用仮支柱に沿って水平にスライドダウンして山留め
    壁を支える可動の切梁支保工を有し、この切梁支保工
    は、山留め壁に押圧される腹起しと、この腹起しを支え
    る切梁と、前記スライドガイド兼用仮支柱が挿通可能な
    孔を有する切梁の接合ブロックと、腹起しを山留め壁に
    対して押し引きするジャッキ装置を備えていることを特
    徴とするスライド式山留め支保工システム。
  2. 【請求項2】 山留め壁内の掘削空間内に水平に配設さ
    れて山留め壁を支える可動の切梁支保工と、この切梁支
    保工をスライドガイド兼用仮支柱に沿ってスライドダウ
    ンさせる上下スライド装置から構成され、前記切梁支保
    工は、山留め壁に押圧される腹起しと、この腹起しを支
    える切梁と、前記スライドガイド兼用仮支柱が挿通可能
    な孔を有する切梁の接合ブロックと、腹起しを山留め壁
    に対して押し引きするジャッキ装置を備えていることを
    特徴とするスライド式山留め支保工システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の山留め
    支保工システムにおいて、ジャッキ装置は、切梁支保工
    の腹起しを山留め壁に対して進退移動させるストローク
    ジャッキと、山留め壁にプレロードを導入するプレロー
    ドジャッキを直列に接続して構成されていることを特徴
    とするスライド式山留め支保工システム。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2または請求項3に記
    載の山留め支保工システムにおいて、切梁支保工の隅角
    部には、伸縮部材とプレロードジャッキを直列に接続し
    て構成され、隅角部の隣合う腹起し同士を連結するコー
    ナー火打ち切梁架設装置を有することを特徴とするスラ
    イド式山留め支保工システム。
  5. 【請求項5】 請求項2、請求項3または請求項4に記
    載の山留め支保工システムにおいて、上下スライド装置
    は、1階の本設梁に取付けられる昇降装置と、この昇降
    装置により昇降し、切梁支保工に着脱可能に接続される
    把持装置を有することを特徴とするスライド式山留め支
    保工システム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の山留め支保工システム
    において、水平方向に間隔をおいて配設された一対の上
    下スライド装置は、腹起しの進退移動を吸収可能に把持
    装置同士を連結する水平スライド装置を備えていること
    を特徴とするスライド式山留め支保工システム。
  7. 【請求項7】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5または請求項6に記載の山留め支保工シス
    テムにおいて、切梁支保工は、山留め壁の隅角部におけ
    る切梁支保工の設置位置に設置されるコーナー用腹起し
    ブロックと、このブロックと腹起しの端部との間に挿入
    される楔部材と、この楔部材を前記コーナー用腹起しブ
    ロックに固定する楔押え部材を備えていることを特徴と
    するスライド式山留め支保工システム。
  8. 【請求項8】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6または請求項7に記載の支保工
    システムにおいて、切梁支保工は、その接合ブロックと
    スライドガイド兼用仮支柱の隙間に挿入される楔部材を
    備えていることを特徴とするスライド式山留め支保工シ
    ステム。
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