JP2002080974A - 高加工用耐熱塗装鋼板 - Google Patents

高加工用耐熱塗装鋼板

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JP2002080974A
JP2002080974A JP2000271334A JP2000271334A JP2002080974A JP 2002080974 A JP2002080974 A JP 2002080974A JP 2000271334 A JP2000271334 A JP 2000271334A JP 2000271334 A JP2000271334 A JP 2000271334A JP 2002080974 A JP2002080974 A JP 2002080974A
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Yoshiharu Iwamizu
義治 岩水
Takeshi Shimizu
剛 清水
Masayoshi Tadano
政義 多々納
Keiji Izumi
圭二 和泉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコ−ン樹脂系耐熱塗装鋼板において、
塗膜の加工性が優れたものを提供する。 【解決手段】 有機成分量がクロメ−ト皮膜固形分に
対して10%以下であるクロメ−ト皮膜を鋼板の少なく
とも片面にCr付着量で20〜80mg/m2形成し
て、そのクロメ−ト皮膜の上にモノメチルシリコ−ン樹
脂(固形分)100重量部に対して、イソシアネ−トと
エポキシ樹脂とを合計で50〜120重量部、かつ、
(イソシアネ−ト基1当量当たりのイソシアネ−ト重
量)/(エポキシ基1当量当たりのエポキシ樹脂重量)
=0.5〜3.0の割合で添加した塗料を乾燥膜厚で1〜
20μmになるように塗布して、加熱乾燥した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高加工性と耐熱性とを
必要とする用途、例えば、加熱調理器具(オ−ブンレン
ジ、フィッシュロ−スタ−、ガステ−ブルコンロな
ど)、自動車排気系部材(マフラ−など)、石油燃焼暖
房機器(燃焼筒、温風吹き出し口など)に好適な高加工
用耐熱塗装鋼板に関する。
【0002】
【従来技術】塗装鋼板を上記のような用途に使用する場
合、塗膜耐熱性が400℃以上で、加工性が2〜3t程
度の180゜折り曲げ加工で剥離しないものであれば、
ほぼ使用に耐える。しかし、ポリエ−テルサルフォン系
やシリコ−ン樹脂系の耐熱塗料を通常のプレコ−トの製
造法によりステンレス鋼板やAl系めっき鋼板のような
耐熱性鋼板に塗装しても、上記のような塗膜耐熱性、加
工性をともに満足させるものは得られなかった。例え
ば、ダルロ−ル仕上げ溶融Al−9%Si合金めっき鋼
板にモノメチルシリコ−ン樹脂塗料を塗装したものは塗
膜耐熱性が400℃以上であるが、加工性は10t程度
の180゜折り曲げ加工で塗膜が剥離してしまう。この
ため、シリコ−ン樹脂系耐熱塗料を使用する場合には未
塗装鋼板を製品に加工した後に塗装しているのが現状で
ある。
【0003】シリコ−ン樹脂系塗料を塗装した耐熱鋼板
の加工性を改善する方法としては、モノメチルシラノ−
ルゾル100重量部に対してイソシアネ−トとエポキシ
樹脂とを10〜50重量部添加した塗料を使用する方法
がある(特開平8−245922号公報)。この塗料を
使い、ダルロ−ル仕上げした溶融Al−9%Si合金め
っき鋼板に塗装すれば、塗装鋼板の加工性は180゜折
り曲げ加工で3〜9tにしても塗膜は剥離しない。しか
し、この程度の加工性ではまだ厳しい加工に耐えられ
ず、また、加熱使用初期において加工部の密着性が低下
してしまうという問題があった。ここで、加熱使用初期
に加工部の密着性が低下するのは、加熱初期には塗膜中
の無機樹脂成分の架橋が十分進行しないうちに有機樹脂
成分の加熱分解が開始されるため、塗膜は脆弱な状態に
ある。このため、加工を施した場合、基材の伸びに塗膜
が追従できず、塗膜には無数のクラックが発生して、塗
膜同士のつながりが薄れ、密着性が低下するものと考え
られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、2〜3t程
度の180゜折り曲げ加工にも耐えられるシリコ−ン樹
脂系塗料を塗装した耐熱塗装鋼板を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の耐熱塗装鋼板
は、有機成分量がクロメ−ト皮膜固形分に対して10%
以下であるクロメ−ト皮膜を鋼板の少なくとも片面にC
r付着量で20〜80mg/m2形成して、そのクロメ
−ト皮膜の上にモノメチルシリコ−ン樹脂(固形分)1
00重量部に対して、イソシアネ−トとエポキシ樹脂と
を合計で50〜120重量部、かつ、(イソシアネ−ト
基1当量当たりのイソシアネ−ト重量)/(エポキシ基
1当量当たりのエポキシ樹脂重量)=0.5〜3.0の割
合で添加した塗料を乾燥膜厚で1〜20μmになるよう
に塗布し、加熱乾燥したことを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者らは、モノメチルシラノ
−ルゾル100重量部に対してイソシアネ−トとエポキ
シ樹脂とを10〜50重量部添加した塗料の塗装鋼板の
耐熱性を維持した状態で加工密着性と加熱初期における
加工部密着性を改善する方法を種々検討したところ、塗
装前処理として、有機成分量がクロメ−ト皮膜固形分に
対して10%以下であるクロメ−ト皮膜を鋼板表面に形
成して、塗料へのイソシアネ−トとエポキシ樹脂の添加
量を多くすればよいことを見いだした。
【0007】本発明で使用する基材鋼板は、耐熱性を備
えたステンレス鋼板、Al系めっき鋼板、Al系めっき
ステンレス鋼板などが望ましく、鋼種は用途や加工度に
より適切なものを選択する。Al系めっき鋼板で、45
0℃以上の加熱で長時間使用する場合には、Alめっき
層と鋼素地間でAl−Fe相互拡散による合金層がめっ
き層表面まで成長し、塗膜が剥離する恐れがある。この
ような高温で使用する場合には、特開平9−22801
8号公報に記載のように、鋼中の固溶状態のNにより、
Alめっき層と鋼素地間でのAl−Fe相互拡散を抑制
し、Al−Fe合金層が顕著に進行する温度を500℃
以上に引き上げた溶融Alめっき鋼板を使用すればよ
い。
【0008】シリコ−ン樹脂系塗料を基材鋼板に塗装す
るにあたっては、塗装前処理として、アルカリ脱脂や酸
洗などで基材表面を活性化した後、クロメ−ト処理を施
して、塗膜密着性を向上させる。このクロメ−ト処理は
塗装面が片面の場合、鋼板の片面でもよい。クロメ−ト
処理液としては反応型、塗布型のいずれでも、また、併
用してもよい。処理液には水溶性樹脂や水分散性樹脂の
ような有機物を添加して、塗膜密着性を高めたものもあ
るが(例えば、特開昭55−44552号公報)、この
ようなクロメ−ト処理液を使用する場合、クロメ−ト皮
膜の有機成分量がクロメ−ト皮膜固形分に対して10%
以下になるようなものを使用する。有機成分量が10%
より多いと、未加熱状態の塗膜密着性は良好であるもの
の、加熱を施すと、有機物が熱分解して、加熱後の塗膜
密着性が低下する。クロメ−ト皮膜の付着量はCr付着
量で20〜80mg/m2にする。付着量が20mg/
2より少ないと、加熱初期における加工部における塗
膜密着性が十分でなく、また、2次密着性(加熱後の塩
水噴霧試験など)の低下も見られる。一方、80mg/
2より多いと、加工密着性が低下する傾向にある。ク
ロメ−ト皮膜の形成は公知の方法によればよく、例え
ば、クロメ−ト処理液が塗布型の場合にはロ−ルコ−タ
−で塗布した後120〜250℃の熱風で数十秒間乾燥
すればよい。
【0009】基材鋼板へのシリコ−ン樹脂系塗料の塗装
は、クロメ−ト皮膜の形成後時間が経過すると、クロメ
−ト皮膜が水分を吸収して、塗膜密着性を低下させるの
で、クロメ−ト皮膜形成後速やかに実施するのが望まし
い。塗料としては、モノメチルシリコ−ン樹脂100重
量部に対して、イソシアネ−トとエポキシ樹脂とを合計
で50〜120重量部、かつ、(イソシアネ−ト基1当
量当たりのイソシアネ−ト重量)/(エポキシ基1当量
当たりのエポキシ樹脂重量)=0.5〜3.0の割合で添
加したものを使用する。ここで、モノメチルシリコ−ン
樹脂としては、分子鎖中に水酸基を多数有するモノメチ
ルシラノ−ルゾル(CH3)Si(−OH)2−O−
[(CH3)Si(−OH)−O−]n−(OH−)2
i(CH3)が好ましい。このモノメチルシラノ−ルゾ
ルは分子量がポリスチレン換算で5000〜20000
程度が望ましい。分子量が5000未満であると、造膜
性が悪く、1μm以上の塗膜厚を確保するのが困難であ
り、20000を超えると、ゾルの安定性が悪く、塗料
が容易にゲル化し、また、形成された塗膜は緻密でなく
なるため、加工密着性も低下してしまう。
【0010】シリコ−ン樹脂がモノメチルシラノ−ルゾ
ルの場合、それにイソシアネ−トとエポキシ樹脂を添加
して、それを基材鋼板に塗装し、150〜280℃に加
熱乾燥すると、モノメチルシラノ−ルゾルの水酸基とイ
ソシアネ−ト基、エポキシ基とが反応して、基材鋼板、
クロメ−ト皮膜との密着性がよく、延性のある複合塗膜
になる。しかし、イソシアネ−トとエポキシ樹脂との添
加はモノメチルシリコ−ン樹脂(モノメチルシラノ−ル
ゾルの場合は不揮発分重量)100重量部に対して、イ
ソシアネ−トとエポキシ樹脂とを合計で50〜120重
量部になるようにする。添加量が50重量部未満である
と、加工密着性が向上せず、120重量部を超えると、
無機成分に対する有機成分の量が多くなるため、加工密
着性は向上するものの、加熱初期において有機樹脂成分
の燃焼に伴う塗膜収縮によりクラックが著しく発生し
て、加工部分での塗膜密着性が著しく低下し、塗膜が剥
離してしまう。
【0011】また、添加するイソシアネ−トとエポキシ
樹脂は、(イソシアネ−ト基1当量当たりのイソシアネ
−ト重量)/(エポキシ基1当量当たりのエポキシ樹脂
重量)=0.5〜3.0にする。0.5未満ではイソシア
ネ−トの割合が低くなるため、塗膜の延性、加工密着性
が低下するばかりでなく、加熱により硬化しにくいエポ
キシ樹脂の割合が多くなるため、塗装鋼板をコイルに巻
き取ったり、切板をパイリングしたりするときにブロッ
キングやプレッシャ−マ−クが発生し易く、塗膜はアル
コ−ルなどを染み込ませた布でこするだけで簡単に溶出
してしまう。一方、3.0より大きいと、エポキシ樹脂
添加による基材鋼板との密着性向上効果が現れない。
【0012】イソシアネ−トとしては、ヘキサメチレン
ジイソシアネ−ト(HDI)、ジフェニルメタンジイソ
シアネ−ト(MDI)、トリレンジイソシアネ−ト(T
DI)のようなジイソシアネ−トもしくはポリイソシア
ネ−ト、あるいはイソシアネ−トをブロック化したブロ
ックイソシアネ−トなどが挙げられるが、常温での塗料
の安定性を考慮すると、反応性の高いイソシアネ−ト基
をブロック化したブロックイソシアネ−トが好ましい。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノ−ル型、ノボラック
フェノ−ル型等が挙げられる。
【0013】塗料の鋼板への塗布は、例えば、スプレ−
法、ロ−ルコ−ト法、バ−コ−ト法などの公知方法でよ
い。塗布量は乾燥膜厚で1〜20μmになるようにする
のが望ましい。1μm未満では鋼板表面に均一に塗布す
ることが困難で、鋼板表面の凹凸を被覆できず、20μ
mを超えると、加工部に著しいクラックが発生し、その
部分が剥離する。この塗布量はさらに望ましい範囲は乾
燥膜厚で3〜10μmである。
【0014】鋼板への塗布後は、鋼板の最高到達温度が
150〜280℃程度になるように加熱して、鋼板を加
工しても、塗膜が剥離したり、損傷したりしないように
する。この加熱は150℃未満であると、皮膜中に溶剤
が残り、樹脂の架橋が不十分となるため、加工密着性が
低下し、コイル巻取時あるいは切板のパイリング時に塗
膜面がブロッキングを起こす。一方、280℃を超える
と、塗膜が緻密になり過ぎるため、加工密着性の低下を
起こす。ブロッキングと加工密着性を考慮した場合、1
70〜250℃にするのが好ましい。この温度にするに
は、炉温200〜300℃で30〜180秒間鋼板を加
熱すればよい。
【0015】塗膜には、意匠性、耐傷付き性、塗膜強
度、触媒機能、耐食性等を向上もしくは付与するために
顔料、触媒、骨材、防錆顔料等の添加物を含有させるこ
とも可能である。その場合、顔料としては、Mn、F
e、Cr、Cu、Ti、Al等の酸化物または複合酸化
物あるいはAl粉のような金属粉末が挙げられる。ま
た、骨材としてはチタン酸カリウム繊維などが挙げられ
る。さらに、防錆顔料としては、モリブデン酸カルシウ
ムなどが挙げられる。これらの添加物は単独もしくは複
合添加してもよいが、その添加量はモノメチルシリコ−
ン樹脂、イソシアネ−トおよびエポキシ樹脂の合計重量
100重量部に対して10〜200重量部にする。10
重量部未満では添加効果が小さく、200重量部を超え
ると、塗膜が脆くなり、加工時に剥離する。また、大き
さは平均粒径で0.1〜20μmにするのが好ましい。
0.1μm未満では、微粒子にするのに高価となり、2
0μmを超えると、塗膜中に分散しにくくなる。
【0016】
【実施例】(A)耐熱性塗料の調製 分子量が10,000であるモノメチルシラノ−ルゾル
(固形分)100重量部に対して、黒色顔料(MnCuCrOx
焼成顔料)100重量部、防錆顔料(主成分モリブデン
酸カルシウム)40重量部を添加した後、ブロックタイ
プイソシアネ−ト(ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、
イソシアネ−ト基1当量当たりのイソシアネ−ト重量;
650)とエポキシ樹脂(ビスフェノ−ルA型、エポキ
シ基1当量当たりのエポキシ重量;170)とを種々の
割合で添加した。
【0017】(B)塗装鋼板の製造 種々の鋼板にアルカリ脱脂処理を施した後、組成の異な
るクロメ−ト処理を施して、クロメ−ト皮膜を形成し
た。次に、このクロメ−ト処理鋼板に上記耐熱性塗料を
バ−コ−ト法で塗布して、到達最高板温が200℃にな
るように80秒間加熱した。表1にクロメ−ト処理方
法、クロメ−ト皮膜、耐熱性塗料中の有機樹脂(アクリ
ル樹脂系)添加量およびイソシアネ−ト/エポキシ樹脂
配合比を示す。
【0018】
【表1】 (注1)鋼板の種類におけるAはダルロ−ル仕上げ溶融
Alめっき普通鋼鋼板、Bはダルロ−ル仕上げ溶融Al
めっきSUS430ステンレス鋼板、Cは2B仕上げS
US430ステンレス鋼板、Dは2B仕上げSUS30
4ステンレス鋼板である。 (注2)塗膜構成の有機樹脂量における有機樹脂とはイ
ソシアネ−トとエポキシ樹脂を意味する。 (注3)イソシアネ−ト/エポキシ樹脂の配合比は(イ
ソシアネ−ト基1当量当たりのイソシアネ−ト重量)/
(エポキシ基1当量当たりのエポキシ樹脂重量)であ
る。
【0019】次に、以上のようにして得られた塗装鋼板
に次の試験を実施した。表2に試験結果を示す。 (1)加工密着性試験 試験片(寸法80×40mm)に180度折り曲げ加工
(2〜4t)を施して、加工部にセロハンテ−プを貼付
け後剥離するテ−ピング剥離を実施し、塗膜剥離が全く
認められないものを記号◎、塗膜剥離が僅かであるもの
を記号○、塗膜が基材鋼板から剥離したものを記号×の
基準で評価した。 (2)加熱後加工部密着性試験 試験片(寸法50×50mm)にエリクセン試験機で張
り出し成形加工(張り出し高さ6mm)を施して、45
0℃のオ−ブン中で30分間加熱した。そして、冷却
後、張り出し加工部にセロハンテ−プを貼付け後剥離す
るテ−ピング剥離を実施して、塗膜剥離が僅かであるも
のを記号○、塗膜が基材鋼板から著しく剥離したものを
記号×の基準で評価した。 (3)耐ブロッキング性試験 試験片(寸法100×50mm)の皮膜面を合わせて、
30kg/cm2の面圧をかけ、50℃の恒温室中に2
4時間放置した後、ブロッキングが認められないものを
記号○、ブロッキングがかなり認められたものを記号×
で評価した。 (4)二次密着性試験 試験片(寸法50×100mm)を450℃のオ−ブン
中で100時間加熱して、冷却後、JIS Z 237
1による塩水噴霧試験を100時間実施した。そして、
試験完了後の試験片にセロハンテ−プを貼付け後剥離す
るテ−ピング剥離を実施して、塗膜剥離がなかったもの
を記号○、腐食が原因で塗膜が剥離したものを記号×の
基準で評価した。
【0020】
【表2】 (注1)比較例No.1、9および10は、クロメ−ト
皮膜のCr付着量が少ないか、またはクロメ−ト処理が
未処理のため、加工密着性、加熱後加工部密着性、二次
密着性が悪い。 (注2)比較例No.2、3および8は加工密着性が良
好であるものの、クロメ−ト皮膜中の有機成分量が多い
ため、加熱後加工部密着性が著しく劣り、二次密着性試
験の実施は困難であった。 (注3)比較例No.4はクロメ−ト皮膜のCr付着量
が多いため、塗膜密着性が悪い。 (注4)比較例No5はイソシアネ−トやエポキシ樹脂
の添加量が多いため、二次密着性が著しく劣る。 (注5)比較例No.6はイソシアネ−トに対するエポ
キシ樹脂の配合割合が多いため、耐ブロッキング性劣
る。 (注6)比較例No.7はイソシアネ−トやエポキシ樹
脂の添加量が少ないため、4t以下の加工においても塗
膜剥離が発生した。 (注7)比較例No.11は塗膜厚が厚すぎるため、4
t以下の加工においても塗膜剥離が発生した。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明の耐熱塗装鋼板
は、基材鋼板とシリコ−ン樹脂塗膜との間にクロメ−ト
皮膜が設けられているので、樹脂皮膜の密着性が優れて
いる。また、樹脂皮膜を形成する塗料はモノメチルシリ
コ−ン樹脂100重量部に対して、密着性を高めるイソ
シアネ−トとエポキシ樹脂とを合計で50〜120重量
部と従来より多く添加し、かつ、(イソシアネ−ト基1
当量当たりのイソシアネ−ト重量)/(エポキシ基1当
量当たりのエポキシ樹脂重量)=0.5〜3.0の割合に
しているので、皮膜は塗料組成的にも密着性も高い。こ
のため、本発明の塗装鋼板は2〜3t程度の180゜折
り曲げ加工にも耐えられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 15/08 B32B 15/08 S C23C 22/00 C23C 22/00 Z 28/00 28/00 C (72)発明者 多々納 政義 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社技術研究所表面処理研究部内 (72)発明者 和泉 圭二 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社技術研究所表面処理研究部内 Fターム(参考) 4D075 BB24Z BB74X BB92X CA18 DB04 DB07 DC13 EB33 EB38 EB42 EB52 EB56 4F100 AA22A AB03B AH03C AK51C AK52C AK53C AL05C BA03 BA07 CC00C EH46C EJ42C EJ69A EJ86C GB32 GB48 JJ03 JL01 YY00A YY00C 4K026 AA04 AA09 AA11 BA06 BB10 EB05 4K044 AA02 AA06 AB02 AB10 BA21 BC05 BC11 CA04 CA16 CA53 CA62

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機成分量がクロメ−ト皮膜固形分に
    対して10%以下であるクロメ−ト皮膜を鋼板の少なく
    とも片面にCr付着量で20〜80mg/m2形成し
    て、そのクロメ−ト皮膜の上にモノメチルシリコ−ン樹
    脂(固形分)100重量部に対して、イソシアネ−トと
    エポキシ樹脂とを合計で50〜120重量部、かつ、
    (イソシアネ−ト基1当量当たりのイソシアネ−ト重
    量)/(エポキシ基1当量当たりのエポキシ樹脂重量)
    =0.5〜3.0の割合で添加した塗料を乾燥膜厚で1〜
    20μmになるように塗布し、加熱乾燥したことを特徴
    とする高加工用耐熱塗装鋼板。
JP2000271334A 2000-09-07 2000-09-07 高加工用耐熱塗装鋼板 Withdrawn JP2002080974A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8043708B2 (en) 2004-04-16 2011-10-25 Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation Surface-treated metal, method for producing the same, exhaust component for two-wheeled vehicle or four-wheeled vehicle, and interior and exterior component for domestic appliance

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