JP2002080552A - イソシアネート組成物、ウレタンゴム組成物の製造方法、クリーニングブレード - Google Patents
イソシアネート組成物、ウレタンゴム組成物の製造方法、クリーニングブレードInfo
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- JP2002080552A JP2002080552A JP2000270253A JP2000270253A JP2002080552A JP 2002080552 A JP2002080552 A JP 2002080552A JP 2000270253 A JP2000270253 A JP 2000270253A JP 2000270253 A JP2000270253 A JP 2000270253A JP 2002080552 A JP2002080552 A JP 2002080552A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ブレード形状のウレタンゴム組成物を製造する
際に、ミキシングチャンバー内の汚染を抑制し、成形型
内での良好な流動性を実現し、硬化反応を所望のタイミ
ングで急激に進行させ、硬化時間を短縮する。 【解決手段】ポリイソシアネートと高分子量ポリオール
とを部分的に重合して得られるプレポリマーと、ポリオ
ールを主に含んでなる硬化剤と、硬化触媒としての飽和
脂肪酸カリウムとを含んでなるイソシアネート組成物を
硬化する。
際に、ミキシングチャンバー内の汚染を抑制し、成形型
内での良好な流動性を実現し、硬化反応を所望のタイミ
ングで急激に進行させ、硬化時間を短縮する。 【解決手段】ポリイソシアネートと高分子量ポリオール
とを部分的に重合して得られるプレポリマーと、ポリオ
ールを主に含んでなる硬化剤と、硬化触媒としての飽和
脂肪酸カリウムとを含んでなるイソシアネート組成物を
硬化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
レーザービームプリンター、ファクシミリ等の静電転写
プロセスを利用した画像形成装置に用いられるクリーニ
ングブレードに関するものである。
レーザービームプリンター、ファクシミリ等の静電転写
プロセスを利用した画像形成装置に用いられるクリーニ
ングブレードに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機およびレーザービームプ
リンター等は、感光ドラム等の感光体上に形成された静
電潜像上にトナーを付着させて、これを複写紙に転写し
て複写を行うものである。この複写後に、感光ドラム上
に残ったトナーを除去する方法として、クリーニングブ
レード方式が実用化されている。
リンター等は、感光ドラム等の感光体上に形成された静
電潜像上にトナーを付着させて、これを複写紙に転写し
て複写を行うものである。この複写後に、感光ドラム上
に残ったトナーを除去する方法として、クリーニングブ
レード方式が実用化されている。
【0003】この様なクリーニングブレードに用いられ
る弾性体としては、耐摩耗性の力学的特性に優れる等の
理由により、一般に、ウレタンゴム組成物が使用され
る。ウレタンゴム製のクリーニングブレードは、例え
ば、次のようにして製造される。
る弾性体としては、耐摩耗性の力学的特性に優れる等の
理由により、一般に、ウレタンゴム組成物が使用され
る。ウレタンゴム製のクリーニングブレードは、例え
ば、次のようにして製造される。
【0004】先ず、クリーニングブレード用の成形型を
準備する。次に、ポリイソシアネートと高分子量ポリオ
ールとを部分的に重合したウレタンゴム用のプレポリマ
ーと、硬化触媒を含む硬化剤とを、注型機に付設のミキ
シングチャンバー内で混合撹拌し、流動性のイソシアネ
ート組成物を調製する。これを、成形型内に注入し、硬
化反応させ、次いで硬化物を脱型して、ウレタンゴム組
成物を得る。得られたウレタンゴム組成物は、切断等に
より所定の形状に加工され、クリーニングブレード等の
ウレタンゴム成形品とされる。
準備する。次に、ポリイソシアネートと高分子量ポリオ
ールとを部分的に重合したウレタンゴム用のプレポリマ
ーと、硬化触媒を含む硬化剤とを、注型機に付設のミキ
シングチャンバー内で混合撹拌し、流動性のイソシアネ
ート組成物を調製する。これを、成形型内に注入し、硬
化反応させ、次いで硬化物を脱型して、ウレタンゴム組
成物を得る。得られたウレタンゴム組成物は、切断等に
より所定の形状に加工され、クリーニングブレード等の
ウレタンゴム成形品とされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】イソシアネート組成物
には、硬化触媒が添加される。この様な触媒としては、
従来から、トリエチレンジアミン(TEDA)及びジメ
チルイミダゾール(DMIZ)等が使用されてきた。し
かしながら、これらの触媒を用いて触媒量を増量し、硬
化脱型時間を短縮し製造効率の向上を図ろうとすると、
触媒の増量につれてイソシアネート組成物の硬化反応が
速くなる。この結果、ミキシングチャンバー内の撹拌中
でイソシアネート組成物の硬化が進み、ミキシングチャ
ンバー内が硬化物で汚染される場合があった。更には、
ミキシングチャンバー内で発生した硬化物が、成形型に
注入され、ウレタンゴム組成物に異物不良が発生する場
合があった。
には、硬化触媒が添加される。この様な触媒としては、
従来から、トリエチレンジアミン(TEDA)及びジメ
チルイミダゾール(DMIZ)等が使用されてきた。し
かしながら、これらの触媒を用いて触媒量を増量し、硬
化脱型時間を短縮し製造効率の向上を図ろうとすると、
触媒の増量につれてイソシアネート組成物の硬化反応が
速くなる。この結果、ミキシングチャンバー内の撹拌中
でイソシアネート組成物の硬化が進み、ミキシングチャ
ンバー内が硬化物で汚染される場合があった。更には、
ミキシングチャンバー内で発生した硬化物が、成形型に
注入され、ウレタンゴム組成物に異物不良が発生する場
合があった。
【0006】この様な不具合は、例えば、ミキシングチ
ャンバー内を溶剤で洗浄する等により抑制できる。しか
しながら、ミキシングチャンバー内の洗浄を頻繁に行う
必要がある場合には、大量の溶剤を使用するため、作業
環境が悪化する等の新たな不具合が生じる恐れがあっ
た。
ャンバー内を溶剤で洗浄する等により抑制できる。しか
しながら、ミキシングチャンバー内の洗浄を頻繁に行う
必要がある場合には、大量の溶剤を使用するため、作業
環境が悪化する等の新たな不具合が生じる恐れがあっ
た。
【0007】また、硬化触媒を増量すると、成形型注入
の初期において、イソシアネート組成物の粘度が高くな
り、成形型内にイソシアネート組成物がゆきわたらず、
充填不良が発生する場合もあった。この様な問題は、ブ
レード等の長手方向に長い形状のウレタンゴム成形品を
製造する場合、特に懸念される。
の初期において、イソシアネート組成物の粘度が高くな
り、成形型内にイソシアネート組成物がゆきわたらず、
充填不良が発生する場合もあった。この様な問題は、ブ
レード等の長手方向に長い形状のウレタンゴム成形品を
製造する場合、特に懸念される。
【0008】以上の様な状況に鑑み、本発明において
は、ミキシングチャンバー内の汚染を抑制し、成形型内
での良好な流動性を実現し、硬化反応を所望のタイミン
グで急激に進行させ、高効率でウレタンゴム組成物を製
造することを目的とする。
は、ミキシングチャンバー内の汚染を抑制し、成形型内
での良好な流動性を実現し、硬化反応を所望のタイミン
グで急激に進行させ、高効率でウレタンゴム組成物を製
造することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明によれば、ブレード形状のウレタンゴム組成物
を製造するためのイソシアネート組成物において、ポリ
イソシアネートと高分子量ポリオールとを部分的に重合
して得られるプレポリマーと、ポリオールを主に含んで
なる硬化剤と、硬化触媒としての飽和脂肪酸カリウムと
を含んでなることを特徴とするイソシアネート組成物が
提供される。
の本発明によれば、ブレード形状のウレタンゴム組成物
を製造するためのイソシアネート組成物において、ポリ
イソシアネートと高分子量ポリオールとを部分的に重合
して得られるプレポリマーと、ポリオールを主に含んで
なる硬化剤と、硬化触媒としての飽和脂肪酸カリウムと
を含んでなることを特徴とするイソシアネート組成物が
提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、少なくとも、
ウレタンゴムのプレポリマーと、硬化剤と、硬化触媒と
をミキシングチャンバー内で混合し、流動性のイソシア
ネート組成物を調製する。その後、このイソシアネート
組成物をブレード形状の成形型に注入し、これを硬化し
てウレタンゴム組成物を作製する。得られた硬化物は脱
型され、所望の形状に切断され、電子写真装置の感光体
表面等をクリーニングするブレードが製造される。
ウレタンゴムのプレポリマーと、硬化剤と、硬化触媒と
をミキシングチャンバー内で混合し、流動性のイソシア
ネート組成物を調製する。その後、このイソシアネート
組成物をブレード形状の成形型に注入し、これを硬化し
てウレタンゴム組成物を作製する。得られた硬化物は脱
型され、所望の形状に切断され、電子写真装置の感光体
表面等をクリーニングするブレードが製造される。
【0011】本発明者らは、上記の硬化反応で機能する
触媒(硬化触媒とも記載する)について鋭意検討した結
果、飽和脂肪酸カリウムを使用することにより、従来知
られている硬化触媒と比べ遅効性が強く、ミキシングチ
ャンバー内では殆ど活性を示さないことを見出した。こ
の結果、長時間連続注入を行った場合においても、ミキ
シングチャンバー内でイソシアネート組成物が硬化する
ことが抑制され、ミキシングチャンバー内が汚染される
ことが殆どない。
触媒(硬化触媒とも記載する)について鋭意検討した結
果、飽和脂肪酸カリウムを使用することにより、従来知
られている硬化触媒と比べ遅効性が強く、ミキシングチ
ャンバー内では殆ど活性を示さないことを見出した。こ
の結果、長時間連続注入を行った場合においても、ミキ
シングチャンバー内でイソシアネート組成物が硬化する
ことが抑制され、ミキシングチャンバー内が汚染される
ことが殆どない。
【0012】また、イソシアネート組成物を成形型に注
入する際にも硬化反応が抑制されているため、成形品の
形状がブレード状で長手方向に長く注入する必要がある
場合においても、注入中にイソシアネート組成物の粘度
が上昇することが抑制される。この結果、ブレード形状
の場合においても、充填不良等が抑制され、高品位のウ
レタンゴム成形品を製造することができる。
入する際にも硬化反応が抑制されているため、成形品の
形状がブレード状で長手方向に長く注入する必要がある
場合においても、注入中にイソシアネート組成物の粘度
が上昇することが抑制される。この結果、ブレード形状
の場合においても、充填不良等が抑制され、高品位のウ
レタンゴム成形品を製造することができる。
【0013】更に、成形型内のイソシアネート組成物を
加熱すると、飽和脂肪酸カリウムは、従来の硬化触媒と
比べ、高効率で硬化反応を促進する。この結果、短時間
で特性の良好なウレタンゴム成形品を製造することがで
きる。
加熱すると、飽和脂肪酸カリウムは、従来の硬化触媒と
比べ、高効率で硬化反応を促進する。この結果、短時間
で特性の良好なウレタンゴム成形品を製造することがで
きる。
【0014】以上の理由は明らかではないが、本発明者
らは、以下の知見を得ている。即ち、ナトリウム塩等の
各種飽和脂肪酸塩を検討した結果、カリウム塩の場合、
特に顕著な遅効性、および硬化反応の高い促進効果を確
認できた。また、脂肪族酸カリウムおよび芳香族酸カリ
ウム等の各種カルボン酸カリウムを検討した結果、飽和
脂肪族モノカルボン酸カリウム、即ち飽和脂肪酸塩カリ
ウムの場合、特に顕著な遅効性、および硬化反応の高い
促進効果を確認できた。これらの理由としては、特に飽
和脂肪酸カリウムは高い最高活性を有するものの、活性
が最高活性に到達するに必要な時間は長いためだと考え
られる。また、飽和脂肪酸カリウムの活性は温度依存性
が大きく、低温において活性が低く、高温において活性
が高いためだと推察している。
らは、以下の知見を得ている。即ち、ナトリウム塩等の
各種飽和脂肪酸塩を検討した結果、カリウム塩の場合、
特に顕著な遅効性、および硬化反応の高い促進効果を確
認できた。また、脂肪族酸カリウムおよび芳香族酸カリ
ウム等の各種カルボン酸カリウムを検討した結果、飽和
脂肪族モノカルボン酸カリウム、即ち飽和脂肪酸塩カリ
ウムの場合、特に顕著な遅効性、および硬化反応の高い
促進効果を確認できた。これらの理由としては、特に飽
和脂肪酸カリウムは高い最高活性を有するものの、活性
が最高活性に到達するに必要な時間は長いためだと考え
られる。また、飽和脂肪酸カリウムの活性は温度依存性
が大きく、低温において活性が低く、高温において活性
が高いためだと推察している。
【0015】飽和脂肪酸カリウムとしては、以下の一般
式(1)で示される塩が、遅効性および硬化反応促進効
果の観点から、好ましい; RCOOK (1) (式中、RはCnH2n+1で表されるアルキル基であり、
nは0以上15以下の整数である)。
式(1)で示される塩が、遅効性および硬化反応促進効
果の観点から、好ましい; RCOOK (1) (式中、RはCnH2n+1で表されるアルキル基であり、
nは0以上15以下の整数である)。
【0016】式(1)で示される硬化触媒は、TEDA
やDMIZといった従来の硬化触媒と比べて遅効性が強
いため、ウレタンゴムのプレポリマーと硬化剤との2液
と共にミキシングして硬化反応させる際の触媒として用
いると、ミキシング後もある時間までは殆ど活性を示さ
ず、イソシアネート組成物の粘度を低く維持することが
できる。
やDMIZといった従来の硬化触媒と比べて遅効性が強
いため、ウレタンゴムのプレポリマーと硬化剤との2液
と共にミキシングして硬化反応させる際の触媒として用
いると、ミキシング後もある時間までは殆ど活性を示さ
ず、イソシアネート組成物の粘度を低く維持することが
できる。
【0017】この結果、ミキシングチャンバー内で硬化
反応進むことが抑制され、長時間連続注入作業を続けて
も、ミキシングチャンバー内が硬化物で汚れることは殆
どなく、異物の発生が抑制される。このため、ミキシン
グチャンバー内を溶剤等で頻繁に洗浄する必要がなく、
溶剤の使用量が減り、環境上も好ましい。
反応進むことが抑制され、長時間連続注入作業を続けて
も、ミキシングチャンバー内が硬化物で汚れることは殆
どなく、異物の発生が抑制される。このため、ミキシン
グチャンバー内を溶剤等で頻繁に洗浄する必要がなく、
溶剤の使用量が減り、環境上も好ましい。
【0018】また、イソシアネート組成物を成形型に注
入中も、イソシアネート組成物の粘度上昇が少ないた
め、型内での良好な流動性が実現でき、流れ不足等によ
る不良品の発生が抑制される。
入中も、イソシアネート組成物の粘度上昇が少ないた
め、型内での良好な流動性が実現でき、流れ不足等によ
る不良品の発生が抑制される。
【0019】更に、式(1)で示される硬化触媒は、従
来の硬化触媒と比べて高い最高活性を有している。この
結果、成形工程においてある時間を経過すると、その時
点からの硬化反応は従来よりも速く進行するため、成形
型へ注入後の成形時間を短縮でき、得られるウレタンゴ
ム成形品は高い品位を有する。
来の硬化触媒と比べて高い最高活性を有している。この
結果、成形工程においてある時間を経過すると、その時
点からの硬化反応は従来よりも速く進行するため、成形
型へ注入後の成形時間を短縮でき、得られるウレタンゴ
ム成形品は高い品位を有する。
【0020】なお、遅効性および最高活性の観点から、
nは1以上が好ましく、10以下が好ましい。
nは1以上が好ましく、10以下が好ましい。
【0021】また、式(1)で示される硬化触媒のう
ち、遅効性および最高活性の観点から、ギ酸カリウム、
酢酸カリウム、プロピオン酸カリウム、酪酸カリウム、
イソ酪酸カリウム、吉草酸カリウム、イソ吉草酸カリウ
ム、ピバル酸カリウム、アルキル基が直鎖状および枝別
れ状のカプロン酸カリウム、アルキル基が直鎖状および
枝別れ状のエナント酸カリウム、アルキル基が直鎖状お
よび枝別れ状のカプリル酸カリウム、アルキル基が直鎖
状および枝別れ状のペラルゴン酸カリウム、アルキル基
が直鎖状および枝別れ状のカプリン酸カリウム、アルキ
ル基が直鎖状および枝別れ状のウンデカン酸カリウム、
アルキル基が直鎖状および枝別れ状のラウリン酸カリウ
ム、アルキル基が直鎖状および枝別れ状のトリデカン酸
カリウム、アルキル基が直鎖状および枝別れ状のミリス
チン酸カリウム、アルキル基が直鎖状および枝別れ状の
ペンタデカン酸カリウム、アルキル基が直鎖状および枝
別れ状のパルミチン酸カリウム、アルキル基が直鎖状お
よび枝別れ状のヘプタデカン酸カリウム、アルキル基が
直鎖状および枝別れ状のステアリン酸カリウム等が好ま
しい。
ち、遅効性および最高活性の観点から、ギ酸カリウム、
酢酸カリウム、プロピオン酸カリウム、酪酸カリウム、
イソ酪酸カリウム、吉草酸カリウム、イソ吉草酸カリウ
ム、ピバル酸カリウム、アルキル基が直鎖状および枝別
れ状のカプロン酸カリウム、アルキル基が直鎖状および
枝別れ状のエナント酸カリウム、アルキル基が直鎖状お
よび枝別れ状のカプリル酸カリウム、アルキル基が直鎖
状および枝別れ状のペラルゴン酸カリウム、アルキル基
が直鎖状および枝別れ状のカプリン酸カリウム、アルキ
ル基が直鎖状および枝別れ状のウンデカン酸カリウム、
アルキル基が直鎖状および枝別れ状のラウリン酸カリウ
ム、アルキル基が直鎖状および枝別れ状のトリデカン酸
カリウム、アルキル基が直鎖状および枝別れ状のミリス
チン酸カリウム、アルキル基が直鎖状および枝別れ状の
ペンタデカン酸カリウム、アルキル基が直鎖状および枝
別れ状のパルミチン酸カリウム、アルキル基が直鎖状お
よび枝別れ状のヘプタデカン酸カリウム、アルキル基が
直鎖状および枝別れ状のステアリン酸カリウム等が好ま
しい。
【0022】中でも、酢酸カリウム、アルキル基が枝別
れ状のカプリル酸カリウム等が好ましい。
れ状のカプリル酸カリウム等が好ましい。
【0023】更に、好適に使用できる硬化触媒を含み、
市販されている製品としては、商品名DABCO P1
5 (三共エアプロダクツ社製)、商品名DABCO
K15(三共エアプロダクツ社製)等を例示することが
できる。
市販されている製品としては、商品名DABCO P1
5 (三共エアプロダクツ社製)、商品名DABCO
K15(三共エアプロダクツ社製)等を例示することが
できる。
【0024】なお、DABCO P15は、下記の式
(2)で示される硬化触媒を、38.4質量%含んでい
る; CH3COOK (2)。
(2)で示される硬化触媒を、38.4質量%含んでい
る; CH3COOK (2)。
【0025】また、DABCO K15は、下記の式
(3)で示される硬化触媒を、75質量%含んでいる; C4H9CH(C2H5)COOK (3)。
(3)で示される硬化触媒を、75質量%含んでいる; C4H9CH(C2H5)COOK (3)。
【0026】飽和脂肪酸カリウムの添加量は、良好な特
性のブレード等を製造するために、注意深く至適化する
必要がある。即ち、イソシアネート組成物が十分硬化
し、得られるウレタンゴム成形品の機械特性等を十分な
ものとし、硬化時間を短縮するために、イソシアネート
組成物全体に対して、1質量ppm以上が好ましく、5
質量ppm以上がより好ましい。また、イソシアネート
組成物の硬化し始める時間を十分遅らせ、良好な混合性
および注入性を実現するために、500質量ppm以下
が好ましく、200質量ppm以下がより好ましい。
性のブレード等を製造するために、注意深く至適化する
必要がある。即ち、イソシアネート組成物が十分硬化
し、得られるウレタンゴム成形品の機械特性等を十分な
ものとし、硬化時間を短縮するために、イソシアネート
組成物全体に対して、1質量ppm以上が好ましく、5
質量ppm以上がより好ましい。また、イソシアネート
組成物の硬化し始める時間を十分遅らせ、良好な混合性
および注入性を実現するために、500質量ppm以下
が好ましく、200質量ppm以下がより好ましい。
【0027】なお、必要に応じて、硬化触媒として、2
種以上の飽和脂肪酸カリウムを使用する場合もあり、T
EDA及びDMIZ等の従来知られている硬化触媒を併
用することもできる。これらの場合、硬化触媒の総量
が、上記の範囲内であることが好ましい。
種以上の飽和脂肪酸カリウムを使用する場合もあり、T
EDA及びDMIZ等の従来知られている硬化触媒を併
用することもできる。これらの場合、硬化触媒の総量
が、上記の範囲内であることが好ましい。
【0028】本発明で使用されるウレタンゴムのプレポ
リマーとしては、ポリイソシアネート及び高分子量ポリ
オールを部分的に重合したものが好ましい。
リマーとしては、ポリイソシアネート及び高分子量ポリ
オールを部分的に重合したものが好ましい。
【0029】ポリイソシアネートとしては、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホ
ロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、カルボジイ
ミド変性MDI、ポリメチレンフェニルポリイソシアネ
ート、オルトトルイジンイソシアネート、ナフチレンジ
イソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネートメチルエステル、ジメチ
ルジシソシアネート等を使用することができるが、得ら
れるウレタンゴム成形品の特性バランスの観点から、M
DIが好ましい。
ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホ
ロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、カルボジイ
ミド変性MDI、ポリメチレンフェニルポリイソシアネ
ート、オルトトルイジンイソシアネート、ナフチレンジ
イソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネ
ート、リジンジイソシアネートメチルエステル、ジメチ
ルジシソシアネート等を使用することができるが、得ら
れるウレタンゴム成形品の特性バランスの観点から、M
DIが好ましい。
【0030】高分子量ポリオールとしては、ポリエステ
ル系ポリオールが好ましい。ポリエステル系ポリオール
としては、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブ
チレンアジペート(PBA)、ポリへキシレンアジペー
ト、エチレンアジペートとブチレンアジペートとの共重
合体等を使用することができる。また、ポリエステル系
ポリオールの重量平均分子量は、1500以上3000
以下が好ましい。
ル系ポリオールが好ましい。ポリエステル系ポリオール
としては、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブ
チレンアジペート(PBA)、ポリへキシレンアジペー
ト、エチレンアジペートとブチレンアジペートとの共重
合体等を使用することができる。また、ポリエステル系
ポリオールの重量平均分子量は、1500以上3000
以下が好ましい。
【0031】プレポリマーは次の様に調製することがで
きる。即ち、残存するNCO%が所定の値となる様に、
ポリイソシアネート及び高分子ポリオールを混合し、6
0〜90℃の温度で、60〜90分間撹拌しながら反応
させてプレポリマーを得る。
きる。即ち、残存するNCO%が所定の値となる様に、
ポリイソシアネート及び高分子ポリオールを混合し、6
0〜90℃の温度で、60〜90分間撹拌しながら反応
させてプレポリマーを得る。
【0032】なお、NCO%とは、プレポリマー中に残
存するイソシアネート基含有量を意味しており、良好な
弾性特性を実現するために、1%以上が好ましく、5%
以上がより好ましい。また、上限としては、30%以下
が好ましく、20%以下がより好ましい。触媒として飽
和脂肪酸カリウムを使用する場合、NCO%がこの様な
範囲のプレポリマーを使用することにより、特に良好な
特性を有するウレタンゴム組成物を作製することができ
る。
存するイソシアネート基含有量を意味しており、良好な
弾性特性を実現するために、1%以上が好ましく、5%
以上がより好ましい。また、上限としては、30%以下
が好ましく、20%以下がより好ましい。触媒として飽
和脂肪酸カリウムを使用する場合、NCO%がこの様な
範囲のプレポリマーを使用することにより、特に良好な
特性を有するウレタンゴム組成物を作製することができ
る。
【0033】イソシアネート基含有量(NCO%)は、
プレポリマー100g中に含まれるイソシアネート官能
基(NCO、分子量は42として計算する)の質量%と
して、以下の式により計算することができる; NCO%=(イソシアネート官能基の質量g/100
g)×100。
プレポリマー100g中に含まれるイソシアネート官能
基(NCO、分子量は42として計算する)の質量%と
して、以下の式により計算することができる; NCO%=(イソシアネート官能基の質量g/100
g)×100。
【0034】硬化剤としては、分子量300以下の低分
子量ポリオールを用いることができるが、上記の高分子
量ポリオールと併用することもできる。低分子量ポリオ
ールとしては、例えば、エチレングリコール(EG)、
1,4−ブタンジオール(1,4BD)、2,3−ブタ
ンジオール、トリメチロールプロパン(TMP)、3,
3−ジクロロ−4,4−ジアミノフェニルメタン、ヒド
ロキノン−ビス(β−ヒドロキシエチル)エーテル等を
使用することができる。なお、必要に応じて、これらの
低分子量ポリオールを2種類以上使用することもでき
る。
子量ポリオールを用いることができるが、上記の高分子
量ポリオールと併用することもできる。低分子量ポリオ
ールとしては、例えば、エチレングリコール(EG)、
1,4−ブタンジオール(1,4BD)、2,3−ブタ
ンジオール、トリメチロールプロパン(TMP)、3,
3−ジクロロ−4,4−ジアミノフェニルメタン、ヒド
ロキノン−ビス(β−ヒドロキシエチル)エーテル等を
使用することができる。なお、必要に応じて、これらの
低分子量ポリオールを2種類以上使用することもでき
る。
【0035】なお、硬化剤1gに含まれる水酸基と当量
のKOHの質量、すなわちOH価は、得られるブレード
の特性のバランスを取るために、50mgKOH/g以
上が好ましく、100mgKOH/g以上がより好まし
い。また、上限としては、1.5gKOH/g以下が好
ましく、500mgKOH/g以下がより好ましい。触
媒として飽和脂肪酸カリウムを使用する場合、硬化剤の
OH価をこの様な範囲内とすることで、特に良好な特性
を有するウレタンゴム組成物を作製することができる。
のKOHの質量、すなわちOH価は、得られるブレード
の特性のバランスを取るために、50mgKOH/g以
上が好ましく、100mgKOH/g以上がより好まし
い。また、上限としては、1.5gKOH/g以下が好
ましく、500mgKOH/g以下がより好ましい。触
媒として飽和脂肪酸カリウムを使用する場合、硬化剤の
OH価をこの様な範囲内とすることで、特に良好な特性
を有するウレタンゴム組成物を作製することができる。
【0036】OH価は、硬化剤を酸により中和滴定する
等の方法で測定することができる。
等の方法で測定することができる。
【0037】なお、硬化触媒として飽和脂肪酸カリウム
を使用した場合、以上に例示したプレポリマー及び硬化
剤で使用される化合物として、特に良好な特性のウレタ
ンゴム組成物が製造できる、製造上の取扱い性が良好で
ある等の理由により、プレポリマーとしてMDI及びP
BAと、硬化剤としてPBA、1,4BD及びTMPと
の組合わせが好ましい。
を使用した場合、以上に例示したプレポリマー及び硬化
剤で使用される化合物として、特に良好な特性のウレタ
ンゴム組成物が製造できる、製造上の取扱い性が良好で
ある等の理由により、プレポリマーとしてMDI及びP
BAと、硬化剤としてPBA、1,4BD及びTMPと
の組合わせが好ましい。
【0038】また、必要に応じて、イソシアネート組成
物には、各種の充填剤を添加することができる。充填剤
としては、カーボンブラック等の機械特性改良剤、三酸
化アンチモン等の耐熱性改良剤、ポリフッ化ビニリデン
等の摺動性改良剤、酸化チタン等の着色剤等を使用する
ことができる。
物には、各種の充填剤を添加することができる。充填剤
としては、カーボンブラック等の機械特性改良剤、三酸
化アンチモン等の耐熱性改良剤、ポリフッ化ビニリデン
等の摺動性改良剤、酸化チタン等の着色剤等を使用する
ことができる。
【0039】本発明のウレタンゴム成形品の製造方法
は、特に制限されない。例えば、(ア)少なくとも、ウ
レタンゴムのプレポリマーと、硬化剤と、硬化触媒とし
ての飽和脂肪酸カリウムをミキシングチャンバー内で混
合して、流動性のイソシアネート組成物を調製する工程
と、(イ)このイソシアネート組成物をブレード形状で
予め硬化温度に温調されている成形型に注入する工程
と、(ウ)注入されたイソシアネート組成物を硬化して
ウレタンゴム組成物を作製する工程と、(エ)得られた
ウレタンゴム組成物(硬化物とも記載する)を脱型する
工程と、(オ)硬化物を所定の形状に切断加工する工程
とを含んでなる方法により、ブレード等を製造すること
ができる。
は、特に制限されない。例えば、(ア)少なくとも、ウ
レタンゴムのプレポリマーと、硬化剤と、硬化触媒とし
ての飽和脂肪酸カリウムをミキシングチャンバー内で混
合して、流動性のイソシアネート組成物を調製する工程
と、(イ)このイソシアネート組成物をブレード形状で
予め硬化温度に温調されている成形型に注入する工程
と、(ウ)注入されたイソシアネート組成物を硬化して
ウレタンゴム組成物を作製する工程と、(エ)得られた
ウレタンゴム組成物(硬化物とも記載する)を脱型する
工程と、(オ)硬化物を所定の形状に切断加工する工程
とを含んでなる方法により、ブレード等を製造すること
ができる。
【0040】なお、硬化温度は、十分に硬化反応を進行
するために、100℃以上が好ましく、110℃以上が
より好ましい。また、得られるクリーニングブレード等
の品位が熱劣化により低下することを抑制するために、
150℃以下が好ましく、140℃以下がより好まし
い。
するために、100℃以上が好ましく、110℃以上が
より好ましい。また、得られるクリーニングブレード等
の品位が熱劣化により低下することを抑制するために、
150℃以下が好ましく、140℃以下がより好まし
い。
【0041】硬化時間は、35分以下、より好ましくは
25分以下まで短縮できる。一方、十分な硬化を実現す
るためには、10秒以上が好ましく、30秒以上がより
好ましく、1分以上が更に好ましく、2分以上が最も好
ましい。
25分以下まで短縮できる。一方、十分な硬化を実現す
るためには、10秒以上が好ましく、30秒以上がより
好ましく、1分以上が更に好ましく、2分以上が最も好
ましい。
【0042】本発明で製造されるウレタンゴム組成物は
良好な特性を有し生産性に優れるため、電子写真装置等
の画像形成装置に配設される感光体のクリーニングブレ
ード、転写ベルトのクリーニングブレード、現像ブレー
ド等の製造で、好適に使用される。
良好な特性を有し生産性に優れるため、電子写真装置等
の画像形成装置に配設される感光体のクリーニングブレ
ード、転写ベルトのクリーニングブレード、現像ブレー
ド等の製造で、好適に使用される。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ま
た、特に明記しない場合、材料としては市販の良好品を
使用した。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。ま
た、特に明記しない場合、材料としては市販の良好品を
使用した。
【0044】ウレタンゴム成形品として、クリーニング
ブレードを製造した。その際に、以下の特性を評価し
た。
ブレードを製造した。その際に、以下の特性を評価し
た。
【0045】(ア)型注入性(mm):空間部が幅10
mm×深さ1.6mmで、長さ300mmの金型を用
い、金型温度を130℃として、この空間部でイソシア
ネート組成物を自重により落下させ、その到達距離(m
m)を測定した。この到達距離が200mm以上であれ
ば、支障なくクリーニングブレードを製造することが可
能である。
mm×深さ1.6mmで、長さ300mmの金型を用
い、金型温度を130℃として、この空間部でイソシア
ネート組成物を自重により落下させ、その到達距離(m
m)を測定した。この到達距離が200mm以上であれ
ば、支障なくクリーニングブレードを製造することが可
能である。
【0046】(イ)硬化脱型時間(分):硬化時間の指
標として、イソシアネート組成物を130℃の成形型に
注入し、硬化反応させ、硬化物を脱型できるようになる
までに必要な時間を測定した。
標として、イソシアネート組成物を130℃の成形型に
注入し、硬化反応させ、硬化物を脱型できるようになる
までに必要な時間を測定した。
【0047】(ウ)ウレタンゴム組成物の硬度(°):
ウォーレス(H.W.WALLACE)社製ウォーレス
微小硬度計を用い、JIS K 6253に基いて硬度
(IRHD)を測定した。この硬度が40゜以上であれ
ば、変形が小さく寸法安定性に優れるクリーニングブレ
ードを製造することができる。
ウォーレス(H.W.WALLACE)社製ウォーレス
微小硬度計を用い、JIS K 6253に基いて硬度
(IRHD)を測定した。この硬度が40゜以上であれ
ば、変形が小さく寸法安定性に優れるクリーニングブレ
ードを製造することができる。
【0048】(エ)注型機ミキシングチャンバー内の汚
れ:プレポリマーと、硬化剤と、硬化触媒として機能す
る飽和脂肪酸カリウムとを注型機ミキシングチャンバー
で撹拌しながら、連続注入を4時間行い、ミキシングチ
ャンバー内の硬化物による汚れの程度を目視で確認し
た。結果を、汚染無しを◎、僅かに汚染ありを○、汚染
ありを△、重度の汚染ありを×とて、評価した。
れ:プレポリマーと、硬化剤と、硬化触媒として機能す
る飽和脂肪酸カリウムとを注型機ミキシングチャンバー
で撹拌しながら、連続注入を4時間行い、ミキシングチ
ャンバー内の硬化物による汚れの程度を目視で確認し
た。結果を、汚染無しを◎、僅かに汚染ありを○、汚染
ありを△、重度の汚染ありを×とて、評価した。
【0049】(実施例1)58質量部のMDIと42質
量部のPBAとを混合して、NCO%が17%のプレポ
リマーを調製した。また、1,4BD及びTMPの混合
物(混合モル比は60/40)よりなる低分子ポリオー
ル12質量部と88質量部のPBAを混合して、OH価
が210mgKOH/gである硬化剤を調製した。
量部のPBAとを混合して、NCO%が17%のプレポ
リマーを調製した。また、1,4BD及びTMPの混合
物(混合モル比は60/40)よりなる低分子ポリオー
ル12質量部と88質量部のPBAを混合して、OH価
が210mgKOH/gである硬化剤を調製した。
【0050】次に、得られたプレポリマーと、得られた
硬化剤と、酢酸カリウムを38.4質量%含有する硬化
触媒含有物(三共エアプロダクツ社製DABCO P1
5)0.005質量部(酢酸カリウムの最終含有量は
9.6質量ppm)とを、注型機ミキシングチャンバー
内で混合し、130℃に加熱されたクリーニングブレー
ド用の成形型に注入した。そして、硬化反応を24分進
行させ、硬化物を脱型し、所定の寸法に切断して、クリ
ーニングブレードを製造した。
硬化剤と、酢酸カリウムを38.4質量%含有する硬化
触媒含有物(三共エアプロダクツ社製DABCO P1
5)0.005質量部(酢酸カリウムの最終含有量は
9.6質量ppm)とを、注型機ミキシングチャンバー
内で混合し、130℃に加熱されたクリーニングブレー
ド用の成形型に注入した。そして、硬化反応を24分進
行させ、硬化物を脱型し、所定の寸法に切断して、クリ
ーニングブレードを製造した。
【0051】評価結果を表1に示した。型注入性は30
0mmと良好であり、硬化脱型時間は24分と短く、I
RHDは50°と高く、ミキシングチャンバー内に汚れ
は確認されなかった。
0mmと良好であり、硬化脱型時間は24分と短く、I
RHDは50°と高く、ミキシングチャンバー内に汚れ
は確認されなかった。
【0052】(実施例2〜5)表1に示す様に、硬化触
媒含有物の添加量を変化させた以外は、実施例1と同様
にしてクリーニングブレードを作製した。
媒含有物の添加量を変化させた以外は、実施例1と同様
にしてクリーニングブレードを作製した。
【0053】評価結果を表1に示した。硬化触媒含有物
の添加量を増加させるに従い、硬化脱型時間を短縮でき
ることが分かった。なお、実施例5の場合、ミキシング
チャンバー内に僅かな汚れが発生した。
の添加量を増加させるに従い、硬化脱型時間を短縮でき
ることが分かった。なお、実施例5の場合、ミキシング
チャンバー内に僅かな汚れが発生した。
【0054】(実施例6)硬化触媒含有物P15にTE
DAを併用し、クリーニングブレードを作製した。表1
に示すように、硬化脱型時間は短いが、ミキシングチャ
ンバー内に僅かな汚れが発生した。
DAを併用し、クリーニングブレードを作製した。表1
に示すように、硬化脱型時間は短いが、ミキシングチャ
ンバー内に僅かな汚れが発生した。
【0055】(実施例7)硬化触媒含有物としてK15
を使用し、クリーニングブレードを作製した。表1に示
すように、型注入性、硬化脱型時間およびIRHDのい
ずれも良好であり、ミキシングチャンバー内に汚れは確
認されなかった。
を使用し、クリーニングブレードを作製した。表1に示
すように、型注入性、硬化脱型時間およびIRHDのい
ずれも良好であり、ミキシングチャンバー内に汚れは確
認されなかった。
【0056】
【表1】
【0057】(比較例1〜3)硬化触媒としてTEDA
を使用し、クリーニングブレードを作製した。表2に示
すように、ミキシングチャンバー内に汚れが発生した。
を使用し、クリーニングブレードを作製した。表2に示
すように、ミキシングチャンバー内に汚れが発生した。
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、従来用いられていなか
った硬化触媒として飽和脂肪酸カリウムを用いるため、
長時間連続注入作業を続けても、注型機のミキシングチ
ャンバー内が硬化物で汚れることが抑制され、異物の発
生が低減される。そのため、頻繁に溶剤でミキシングチ
ャンバー内を洗浄する必要がなくなり、溶剤の使用量が
減り、環境に好ましい製造方法が実現できる。また、成
形型内でのイソシアネート組成物の流動性は良好である
ため、充填不良が抑制される。加えて、本発明で使用さ
れるイソシアネート組成物は、ある時間を経過すると、
その時点から急速に硬化反応が進行する。このため、注
型後の成型時間を短縮でき、製造効率を向上でき、生産
コストを低減できる。
った硬化触媒として飽和脂肪酸カリウムを用いるため、
長時間連続注入作業を続けても、注型機のミキシングチ
ャンバー内が硬化物で汚れることが抑制され、異物の発
生が低減される。そのため、頻繁に溶剤でミキシングチ
ャンバー内を洗浄する必要がなくなり、溶剤の使用量が
減り、環境に好ましい製造方法が実現できる。また、成
形型内でのイソシアネート組成物の流動性は良好である
ため、充填不良が抑制される。加えて、本発明で使用さ
れるイソシアネート組成物は、ある時間を経過すると、
その時点から急速に硬化反応が進行する。このため、注
型後の成型時間を短縮でき、製造効率を向上でき、生産
コストを低減できる。
フロントページの続き (72)発明者 井上 晶司 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 (72)発明者 岡部 貴子 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 Fターム(参考) 2H034 BF03 4J034 BA03 DA01 DB03 DB04 DF01 DF16 HA07 HC12 JA41 JA43 JA44 KA01 KC02 KD02 KE02 QA01 QC08 QD03 RA11 SA02 SB01 SB04
Claims (6)
- 【請求項1】 ブレード形状のウレタンゴム組成物を製
造するためのイソシアネート組成物において、ポリイソ
シアネートと高分子量ポリオールとを部分的に重合して
得られるプレポリマーと、ポリオールを主に含んでなる
硬化剤と、硬化触媒としての飽和脂肪酸カリウムとを含
んでなることを特徴とするイソシアネート組成物。 - 【請求項2】 前記飽和脂肪酸カリウムの含有量は、イ
ソシアネート組成物全体に対して、1質量ppm以上5
00質量ppm以下であることを特徴とする請求項1記
載のイソシアネート組成物。 - 【請求項3】 前記プレポリマー中に残存するイソシア
ネート基含有量(NCO%)は、1%以上30%以下で
あることを特徴とする請求項1又は2記載のイソシアネ
ート組成物。 - 【請求項4】 前記硬化剤のOH価は、50mgKOH
/g以上1.5gKOH/g以下であることを特徴とす
る請求項1乃至3何れかに記載のイソシアネート組成
物。 - 【請求項5】 請求項1乃至4何れかに記載のイソシア
ネート組成物を、成形型内において100℃以上150
℃以下、10秒以上35分以下で硬化することを特徴と
するウレタンゴム組成物の製造方法。 - 【請求項6】 画像形成装置に配設される感光体をクリ
ーニングするためのブレードにおいて、請求項5に記載
のウレタンゴム組成物を成形加工することにより製造さ
れることを特徴とするクリーニングブレード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000270253A JP2002080552A (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | イソシアネート組成物、ウレタンゴム組成物の製造方法、クリーニングブレード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000270253A JP2002080552A (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | イソシアネート組成物、ウレタンゴム組成物の製造方法、クリーニングブレード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002080552A true JP2002080552A (ja) | 2002-03-19 |
Family
ID=18756721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000270253A Pending JP2002080552A (ja) | 2000-09-06 | 2000-09-06 | イソシアネート組成物、ウレタンゴム組成物の製造方法、クリーニングブレード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002080552A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015057498A (ja) * | 2006-05-04 | 2015-03-26 | エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッドAir Products And Chemicals Incorporated | 立体的に込み合った塩類からの新規な三量化触媒 |
-
2000
- 2000-09-06 JP JP2000270253A patent/JP2002080552A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015057498A (ja) * | 2006-05-04 | 2015-03-26 | エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッドAir Products And Chemicals Incorporated | 立体的に込み合った塩類からの新規な三量化触媒 |
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