JP2002080296A - 水晶薄膜およびその製造方法 - Google Patents

水晶薄膜およびその製造方法

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JP2002080296A JP2000270300A JP2000270300A JP2002080296A JP 2002080296 A JP2002080296 A JP 2002080296A JP 2000270300 A JP2000270300 A JP 2000270300A JP 2000270300 A JP2000270300 A JP 2000270300A JP 2002080296 A JP2002080296 A JP 2002080296A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水晶単結晶薄膜およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明の水晶エピタキシャル薄膜の製造
方法は、大気圧下において、桂素源として珪素のアルコ
キシドを気化し、反応促進剤である塩化水素とともに基
板上に導入する工程と、珪酸エチルと酸素を反応させて
基板上に水晶を堆積させる工程を含むものである。前記
薄膜は結晶性、光学特性の優れた単結晶水晶薄膜であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発振子、振動子、
高周波フィルタ用表面弾性波素子、光導波路、半導体基
板等に用いる水晶薄膜およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶薄膜は発振子、振動子、高周波フィ
ルタ用表面弾性波素子、光導波路等に広く用いられ、産
業上非常に重要な材料である。それらの作製法として
は、水熱合成法で得られる水晶単結晶を研磨し薄膜化す
る方法、あるいはゾルゲル法、プラズマ化学的気相堆積
(CVD)法、スパッタ法、レーザアブレーション法に
より直接水晶薄膜を作製する方法がある。
【0003】近年、単結晶水晶の薄膜化技術として、特
開平8−157297号、特開平8−225398号、
特開平8−268718号、特開平8−91977号お
よび特開平9−315897号等に多くの報告がなされ
ている。
【0004】これらの研究において、水晶単結晶薄膜
は、珪素のアルコキシドを原料とするゾルゲル法や、プ
ラズマCVD法やスパッタ法などにより作製されてい
る。ゾルゲル法では、原料溶液へのアルコール、水、ア
ミンの添加、還流、基板へのコーティング、乾燥、熱処
理等の多くの複雑な工程が必要である。また、プラズマ
CVD法、スパッタ法、レーザアブレーション法は、大
がかりな装置を必要とする。例えば、レーザアブレーシ
ョン法は、超高真空下に置かれた焼結体ターゲットに紫
外線レーザパルス光を照射してプラズマ状に蒸発させ、
基板結晶上に薄膜を成長させるものであって、高減圧が
可能な真空装置、エキシマレーザおよび焼結体が必要で
ある。また、基板上に形成された水晶薄膜の成長速度も
0.25μm/hと、かなり小さいものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ゾルゲル法は、作製工
程が多く複雑であり、工業的な生産に不向きである。レ
ーザアブレーション法は、真空装置など高価な装置と、
ターゲットとして高純度の二酸化珪素などの高価な原料
を必要とし、また、結晶成長速度が遅いなどの問題点が
あり、デバイスの工業的な生産には不向きである。
【0006】これに対して、発明者らは、真空装置を用
いない大気圧下で、珪酸エチルと酸素との反応により基
板上にエピタキシャル成長をさせる、大気圧気相エピタ
キシャル成長法(AP−VPE)を用いて、発振子、振
動子、高周波フィルタ用表面弾性波素器、光導波路、半
導体基板等に用いることができる有用な水晶薄膜を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者らは、真空装置を
用いない大気圧下で、安価な珪素のアルコキシド原料と
酸素との反応により、基板上にエピタキシャル成長をさ
せる、大気圧気相エピタキシャル成長法(AP−VP
E)を用いて、水晶薄膜を作製する方法を見いだした。
【0008】また、本発明の上記の水晶エピタキシャル
薄膜製造方法は、大気圧下において、珪素のアルコキシ
ドを気化し、基板上に導入する工程と、導入された珪素
のアルコキシドを酸素と反応させて基板上に水晶を堆積
させる工程を含むことを特徴とする。
【0009】さらに、本発明の上記の水晶エピタキシャ
ル薄膜製造方法は、珪素アルコキシドと酸素の反応促進
剤、例えば塩化水素を供給することを特徴とする。ま
た、基板上にバッファ層を設ける工程を行い、ついでこ
のバッファ層の上に水晶エピタキシャル薄膜を成長させ
ることを特徴とするものである。
【0010】さらに、本発明の上記の水晶エピタキシャ
ル薄膜製造方法は、基板上への単位時間当たりの堆積厚
が3μmと速い成長速度を有することを特徴とする。
【0011】上記の方法において、酸素と反応し水晶の
生成に使用可能な珪素のアルコキシドには、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシ
シランおよびテトラブトキシシランなどが挙げられる。
また、珪素のアルコキシドと反応して、水晶を生成する
ための酸素ガスは、酸素ほかオゾン、一酸化二窒素、水
等が挙げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の大気圧下でのエピタキシ
ャル成長は、原料として珪素のアルコキシドを用い、こ
れを加熱により蒸発させ、窒素などのキャリヤガスで基
板上へ輸送し、基板上で酸素ガスと反応させることによ
り水晶薄膜としたものである。珪素のアルコキシドの加
熱源としては、高周波誘導加熱ヒータや抵抗加熱ヒータ
などのヒータを用いることができる。
【0013】本発明では、原料である珪素のアルコキシ
ドを加熱することにより、その一部を気相として成長部
に供給するが、供給量は加熱温度とキャリヤガス流量に
より調節することができる。一般に加熱温度は、珪素の
アルコキシドの蒸気圧を考慮し、25〜120°C程度
である。
【0014】また、原料の一部を成長部に供給するため
にキャリヤガスとしては、不活性なガスであればよく、
窒素、アルゴン、ヘリウムなどを用いることができる
が、窒素が安価という点で好ましいものである。
【0015】珪素原料としては、レーザアブレーション
法のターゲットとして用いるような高純度(例えば3N
や5N)である必要はなく、99.5%程度の純度があ
れば充分であるが、純度が高ければ高いほど結晶性や結
晶品位を向上させることができる。
【0016】一方、珪素のアルコキシドと反応し水晶を
形成するための酸素は、ガスとしてキャリヤガスととも
に成長部に供給する。供給する酸素の量が多いと、得ら
れる水晶薄膜の成長速度が速く、結晶性も向上する傾向
を示し、逆に酸素の量が少ない場合にはその逆となる傾
向を示す。これは、珪素のアルコキシドと酸素から水晶
が得られる反応の平衡定数が小さいことに起因すると考
えられる。したがって、供給する酸素の量は珪素のアル
コキシドに対して、過剰に供給することが好ましく、こ
の量を酸素分圧として表せば、蒸発させる珪素のアルコ
キシドの量により異なるが、一般に0.1〜0.3atm
程度の量となる。また、珪素のアルコキシドと酸素の反
応に塩化水素(HCL)を供給することで水晶の成長速
度が増加する。これは、珪素のアルコキシドと酸素の反
応において、塩化水素が触媒的効果をもたらしていると
考えられる。この量を酸素分圧として表せば、蒸発させ
る珪素のアルコキシドの量により異なるが、一般に0.
001〜0.003atm 程度の量となる。
【0017】本発明で使用される基板としては、サファ
イア、シリコン、GaAsなどが挙げられる。これらの
基板は加熱され、一定の成長温度に保たれる。また、原
料ガスの流れに対する基板の向きは、原料ガスの流れに
平行であっても、垂直であってもよく、さらにある角度
をもって配置されていてもよい。
【0018】また、基板上への水晶のエピタキシャル成
長は、基板に直接成長させてもよいが、基板上にバッフ
ァ層を設け、この上にさらに水晶のエピタキシャル層を
成長させることにより、エピタキシャル層の結晶性が良
くなる。
【0019】このようなバッファ層は、例えば、比較的
低温で基板上にアモルファス水晶を成長させた後、アニ
ールして得ることができる。また、他の物質、例えば水
晶と同じ六方晶であるGaN,ZnOなどを前もってサ
ファイア基板上に形成することによっても得ることがで
きる。バッファ層は、格子不整合差の緩和に寄与するも
のである。
【0020】実際、サファイア基板上に、550°Cで
水晶を堆積させてアニールして得た50nmのアモルフ
ァス水晶のバッファ層を設けた場合に、エピタキシャル
層の結晶性の程度を示すX線回折ピークから求められる
半値幅(FWHM)が、1.0分となり、バッファ層を
設けない場合の同条件で成長させたもののFWHMは約
10.0分であったことから、両者を比較することによ
りバッファ層を設けた場合に水晶エピタキシャル層の結
晶性が向上していることがわかる。なお、FWHMはこ
の値が小さいほどシャープなピークであり、結晶性が良
いことを示すものである。
【0021】このように、バッファ層の存在によりさら
に結晶性が良くなる理由としては、(1)格子不整合度
の緩和、(2)熱膨張係数差によるクラックの抑制、
(3)成長初期過程における横方向(基板方向)成長の
促進など種々の理由が考えられるが、実験の結果からバ
ッファ層の厚さとしては、25〜80nm程度が好まし
いことがわかった。
【0022】次に、本発明の大気圧下でのエピタキシャ
ル成長の一例として、キャリヤガスに窒素を用いた場合
について以下に説明する。本発明で用いた気相エピタキ
シャル成長装置は、縦形の石英反応器である。図1に示
すように、反応装置1は原料供給部2と成長部3とから
なり、それぞれの温度に保持されている。原料供給部は
250〜120°Cの間(70°Cの場合を図示)に加
熱され、ここで珪素原料の珪素のアルコキシドをバブラ
ー4(気化器)からその一部を気化し、これは左側から
供給される窒素により成長部に運ばれる。一方、水晶を
形成するための酸素と、反応を促進させる塩化水素(触
媒)は所定の分圧をもって、窒素とともに装置内の成長
部に導入される。
【0023】成長部は、通常、水晶の成長温度である5
50〜850°Cの間に加熱され、基板5となるサファ
イアも同温度で保持されている。そして、成長部に供給
された珪酸エチルと酸素が、塩化水素の触媒効果により
効率よく反応し、水晶を生じサファイア(0001)表面上
に吸着、成長し、エピタキシャル層を形成する。装置の
下方から導入される窒素は(1)成長部に滞流を作り反
応を促進する、(2)所定の排気口にガスを誘導するた
めのものであり、装置内の全圧力は大気圧に保たれる。
反応後に生じるエタン、二酸化炭素、水や、未反応のテ
トラエトキシシラン、酸素はキャリヤガスの窒素ととも
に排気口より排出される。なお、図中のロッド6は石英
の棒で、サファイア基板をその上に乗せて出し入れする
ためのものである。典型的な反応条件を表1に示す。な
お、表中の「SCCM」は「Standardcubic centimeter per
minute」のことである。
【0024】
【表1】 エピタキシャル層の成長速度は、温度とともに増加し、
最大3μm/hの成長速度が得られた。この成長速度は
通常のレーザアブレーション法などによる成長速度であ
る0.25μm/h程度に比べて、12倍ほど大きな成
長速度が得られている。
【0025】また、このようにして得られた本発明の水
晶薄膜エピタキシャル層は、不純物を含まず、高い結晶
性を有するものであった。したがって、得られた薄膜
は、発振子、振動子、高周波フィルタ用表面弾性波素
子、光導波路、半導体基板等に用いることができる。
【0026】
【実施例】本発明を実地例により詳細に説明する。
【0027】( 実施例1)図1に示す装置で、図1の上
中央から酸素(純度99.9%以上)を流量200sccm
および窒素ガス(99.9%以上)を流量20sccmで流
し、また、バブラー中のテトラエトキシシラン(純度9
9.5%)を、70°Cに加熱するとともに、図1の左
側から窒素ガスを流量95sccmで流した。また、図1の
右側から窒素で5%に希釈された塩化水素ガスを20sc
cmで流した。さらに図1の下方から窒素ガスを280sc
cmで流した。これらの流量と希釈窒素ガスを加えて、全
量を800sccmにし、全圧を1atm に調整した。このと
きの、酸素分圧は3.3×10-1atm であり、テトラエ
トキシシランの分圧は3.3×10-3atm であった。基
板にはサファイア(0001)(格子不整合度3.3%)を
用い、基板の温度を550〜850°Cに設定して、厚
さ3μmの水晶エピタキシー薄膜を得た。得られた薄膜
について、2結晶X線回折(DC−XRD)、走査型電
子顕微鏡(SEM)および反射型赤外線分光装置を用い
て赤外線吸収特性を測定することで評価した。
【0028】次に実施例1で得られた水晶エピタキシャ
ル層について説明する。まず、本研究で得られた水晶エ
ピタキシャル層の一例として、成長温度を800°Cと
した場合の、X線回折(XRD)の結果を図2に示す。
測定は「RIGAKU RINT 2000」を用いて行い、測定条件は
表2に示すとおりである。
【0029】
【表2】 図2に示すX線回折プロフィールによれば、六方晶水晶
相(0003)に対する強い回折ピークが2θ=50.6°
にあり、成長した層は六方晶系の構造を有していること
がわかる。2θ=41.8°に見られるピークは、サフ
ァイア基板(0006)の回折ピークである。
【0030】また、エピタキシャル膜では基板表面が特
定の成長面が配向するので、ある特定面のみのピークが
強く表れる。本発明ではサファイア(0001)基板上に六
方晶構造を有する水晶を成長させているので、水晶(00
0x)のピークが強く表れることが期待され、現実に水晶
(0003)のピークが強く表れていることから、得られた
水晶薄膜は、c軸配向のエピタキシャル成長を示すこと
がわかる。
【0031】次に、各温度で成長した水晶相(0003)の
2結晶X線回折のピークより半値幅(FWHM)を求
め、各成長温度に対してプロットした結果を図3に示し
た。図3によれば、結晶性の程度を示す半値幅(FWH
M)は成長温度の増加とともに減少した。実施例1では
850°Cにおいて10.0分という値であり、結晶性
の優れた水晶薄膜が作製できたことがわかる。
【0032】また、各成長温度における成長速度を走査
型電子顕微鏡(SEM)の断面写真の膜厚から算出し、
図4に示した。測定には「SHIMADZU SUPERSCAN-220」を
用いた。図4によれば、成長温度600°Cから結晶化
し始め、850°Cで3μmの値を示した。温度の逆数
と成長速度をプロットし、このグラフの傾きから活性化
エネルギー求めたところ16.7kcal/molとなった。一
般に、テトラエトキシシランのみの熱分解やテトラエト
キシシランと酸素の反応による二酸化珪素薄膜(絶縁
膜)の作製は1000°C以上での高温でのみ可能であ
り、その温度以下ではSiO2 が基板上に堆積しないこ
とが報告されている。また、その活性化エネルギーは1
90kcal/mol(テトラエトキシシランのみの熱分解)、
230kcal/mol(珪酸エチルと酸素の反応)と非常に大
きい。この結果より、テトラエトキシシラン−酸素−塩
化水素−窒素系による水晶薄膜の作製において、HCL
は反応を促進させる触媒的効果をもたらしていると考え
られる。
【0033】以上のことから、珪素原料としてテトラエ
トキシシラン−酸素−塩化水素−窒素系により結晶性の
優れた水晶エピタキシャル薄膜が、従来の方法よりも低
温で得られることがわかった。
【0034】次に、得られた水晶エピタキシャル層の吸
収測定を調べるために、赤外線(2000〜4000c
-1)を照射し、赤外線吸収特性を評価した。測定に
は、「SHIMADZU FTIR-8700」用いた。図5に作製した水
晶薄膜のIR吸収スペクトルを示す。水晶薄膜中に水酸
基(OH基)を示す波数3585cm-1の吸収が見られ
るが、このスペクトルは、これまで報告されている水晶
の単結晶の赤外線吸収スペクトルとほぼ同様であること
から、結晶性、光学特性の優れた水晶エピタキシャル薄
膜を得られることがわかった。
【0035】(実地例2)水晶エピタキシャル成長層を
形成する前に、基板上に種々の厚さのバッファ層を設
け、バッファ層の効果を調べた。バッファ層は、550
°Cで水晶を堆積させ、アニールすることにより作製
し、その上に水晶エピタキシャル層を成長させた。得ら
れたエピタキシャル層についてDC−XRDを測定し、
FWHMを求めた。結果を図6に示した。図6によれ
ば、水晶エピタキシャル薄膜の結晶性は、バッファ層の
厚さにより変化し、25nm程度のとき最も結晶性が良
いことがわかる。なお、結晶性が良いものは、IR吸収
スペクトルにおいて水酸基(OH基)を示す波数358
5cm-1の吸収の減少が見られた。
【0036】
【発明の効果】本発明により、珪素源として珪素のアル
コキシド(テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラプロポキシシランおよびテトラブトキシシラ
ンなど)を用い、真空装置を使わない簡便な方法によ
り、発振子、振動子、高周波フィルタ用表面弾性波素
子、光導波路に有用な水晶エピタキシャル薄膜を提供す
ることができた。
【0037】また、本発明の水晶エピタキシャル薄膜を
製造するための方法は、珪素のアルコキシドを原料とす
る大気圧気相エピタキシャル成長法であり、この方法
は、従来薄膜が得られていたレーザアブレーション法や
スパッタ法に比ベ、(1)大気圧下で行うことができ、
高価な真空装置が不要であり、大がかりな装置は必要と
しない、(2)薄膜の成長速度が極めて大きく、量産性
にも優れる、(3)高純度の原料は必要なく、筒単かつ
安価にできる、(4)しかも、結晶性に優れ、高純度で
光学特性のよい薄膜が得られるなどの種々の特徴を示す
ものである。したがって、この方法は水晶単結晶薄膜の
作製に極めて有用な方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水晶薄膜のエピタキシャル成長を
行うための装置の略図である。
【図2】テトラエトキシシラン−酸素−塩化水素−窒素
系により作製した水晶エピタキシャル成長層の2結晶X
線回折(DC−XRD)のスペクトル図である。
【図3】エピタキシャル成長温度と半値幅(FWHM)
との関係を示すグラフである。
【図4】エピタキシャル成長温度と、エピタキシャル層
の成長速度との関係を示すグラフである。
【図5】テトラエトキシシラン−酸素−塩化水素−窒素
系により作製した水晶薄膜の赤外光吸収スペクトルを示
す図である。
【図6】バッファ層の厚さと、半値幅(FWHM)との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 反応装置 2 原料供給部 3 成長部 4 気化器(バブラー) 5 基板 6 ロッド 7 炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 智 静岡県引佐郡細江町テクノランド7000番57 号 株式会社ヒューモラボラトリー浜松工 場内 (72)発明者 屋木 博己 静岡県引佐郡細江町テクノランド7000番57 号 株式会社ヒューモラボラトリー浜松工 場内 (72)発明者 神力 洋一 東京都杉並区西荻北5丁目19番11号 株式 会社ヒューモラボラトリー本社内 (72)発明者 玉貫 勝美 東京都杉並区西荻北5丁目19番11号 株式 会社ヒューモラボラトリー本社内 Fターム(参考) 4G077 AA03 BB03 DB01 DB09 EF03 4K030 AA06 AA11 AA14 BA44 BB01 CA05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
    シラン、テトラプロポキシシランおよびテトラブトキシ
    シランの群から選択された一種または複数種の珪素アル
    コキシドを大気圧下で基板上に成長させてなる水晶薄
    膜。
  2. 【請求項2】 請求項1において、水晶薄膜が、水晶エ
    ピタキシャル薄膜である請求項1に記載の水晶薄膜。
  3. 【請求項3】 テトラメトキシシラン、テトラエトキシ
    シラン、テトラプロポキシシランおよびテトラブトキシ
    シランの群から選択された一種または複数種の珪素アル
    コキシドを珪素源とし、この珪素源を大気下において気
    化し、基板上に導入する工程と、導入された珪素源を酸
    素と反応させて基板上に水晶を堆積させる工程とを含む
    ことを特徴とする水晶エピタキシャル薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、珪素源を触媒の存在
    下で酸素と反応させて反応を促進するようにした請求項
    3に記載の水晶エピタキシャル薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記触媒は塩化水素
    である水晶エピタキシャル薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3において、基板上にバッファ層
    を設け、このバッファ層上に水晶エピタキシャル薄膜を
    成長させるようにした請求項3に記載の水晶エピタキシ
    ャル薄膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項3において、基板上に堆積される
    水晶エピタキシャル薄膜の堆積厚が単位時間当たり約3
    μmである請求項3に記載の水晶エピタキシャル薄膜の
    製造方法。
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