JP2002077883A - 監視システム - Google Patents

監視システム

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JP2002077883A
JP2002077883A JP2000268812A JP2000268812A JP2002077883A JP 2002077883 A JP2002077883 A JP 2002077883A JP 2000268812 A JP2000268812 A JP 2000268812A JP 2000268812 A JP2000268812 A JP 2000268812A JP 2002077883 A JP2002077883 A JP 2002077883A
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data
monitoring system
alarm
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JP2000268812A
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English (en)
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Hideki Shinohara
秀樹 篠原
Eriko Terada
絵里子 寺田
Kazuhiko Katahira
一彦 片平
Fujio Tanaka
冨士雄 田中
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Alarm Systems (AREA)
  • Selective Calling Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、監視事象の発生を防止又は迅速
に対応することが可能な監視システムを提供することを
例示的目的とする。 【解決手段】 本発明の監視システムは、監視対象に対
するアラーム信号を生成するアラームと、通信装置と、
前記アラーム及び通信装置に接続され、前記アラームが
前記アラーム信号を生成すると前記通信装置を介して前
記アラーム信号が生成された旨を携帯端末に送信する制
御部とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0002】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、監視シス
テムに係り、特に、監視システムの警報及び通知に関す
る。本発明は、例えば、夜盗、泥棒又は潜入者に対する
警報、火災、噴火、津波などの天災又は人災に対する警
報、所定の環境(温度、湿度、濃度、圧力、照度など)
の維持に対する警報、幼児、老人、病人等の保護、看護
及び介護に関する警報、来訪者がインターホンを押した
場合の通知を含む様々な警報及び通知に好適である。な
お、本出願では、便宜上、警報(又はアラーム信号)は
警戒を伴う通知のみならず警戒を伴わない通知も含むも
のとする。
【0003】
【従来の技術】銀行、コンビニエンスストア、デパート
などに設置されている防犯用ビデオカメラ(監視カメ
ラ)から送信されるアラーム信号や画像情報を遠隔地に
ある警備保障センタに設置された装置で受信してこれを
記録する監視システムは広く利用されている。従来は、
監視カメラから出力されるアナログデータをアナログ記
録するタイムラプラスVTRが広く使用されていたが、
最近の監視システムはタイムラプラスVTRに代わり、
被写体像のディジタル画像データをそのままディジタル
記録する監視カメラディジタル記録再生装置を採用する
傾向にある。監視カメラディジタル記録再生装置は、従
来のタイムラプラスVTRに比べて、高画質画像を経時
的劣化なしに保存及び編集するのに優れているという特
長を有している。
【0004】ディジタル画像データを高速で転送するた
めに従来技術は典型的にJPEG圧縮/伸張アルゴリズ
ムを提案している。シーケンシャルDCT(離散コサイ
ン変換:Discrete Cosine Trans
former)演算を行うJPEG圧縮/伸張アルゴリ
ズムは、ISO/IEC10918‐1(JPEG規
格)に準拠し、静止画像データをより少ないデータ量に
変換(圧縮)して、これを元の画像データに戻す(解凍
又は伸張)アルゴリズムであり、一般に容量の大きい画
像の高速転送を可能にしている。
【0005】被写体像の記録に加えて、警備保障センタ
はアラーム信号等により異常を認めると、警備員の派
遣、警察や監視依頼人への連絡を含む様々な措置を講ず
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の監視シ
ステムは盗難や侵入の発生に事後的に応答するため、侵
入等を未然に防止しにくい又はこれに迅速に対応しにく
いという問題を有する。例えば、警備保障センタのオペ
レータは常に監視対象の映像を見ているわけではなく、
アラーム信号を受信した場合に画像データを再生して異
常事実を確認した後に所定の措置を採るのが通常である
ため、警備員や警察が現場に到着する時刻には既に犯罪
行為が終了している場合が多い。また、企業の中には経
済的理由から警備保障センタを介さずに自社管理したい
と思う場合もあり、この場合には企業主は装置設置場所
に翌日等に赴いて画像データを再生するため更に対応が
遅れる。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、この
ような従来の課題を解決する新規かつ有用な監視システ
ムを提供することを概括的な例示的目的とする。
【0008】より特定的には、本発明は、監視事象の発
生を防止又は迅速に対応することが可能な監視システム
を提供することを例示的目的とする。
【0009】上記目的を達成するために、本発明の監視
システムは、監視対象に対するアラーム信号を生成する
アラームと、通信装置と、前記アラーム及び通信装置に
接続され、前記アラームが前記アラーム信号を生成する
と前記通信装置を介して前記アラーム信号が生成された
旨を携帯端末に送信する制御部とを有する。本発明の監
視システムによれば、制御部が携帯端末(携帯電話、パ
ーソナル・ディジタル・アシスタンツ(PDA)、ノー
トブック型パーソナルコンピュータ(PC)その他のモ
バイル端末など)、にアラーム信号が生成された旨を通
知するため、携帯端末さえ有すれば監視システムを管理
するのは警備保障センタに限定されない。上述したよう
に、アラームは、来訪者によるインターホンの押し下げ
によってもアラーム信号を生成する。通信装置から前記
携帯端末への送信は、LAN、モデム、インターネット
を利用したEメール、ショートメール、センターメール
などのメールを利用することができる。なお、アラーム
及びアラーム信号は、監視対象の異常その他の状態を検
知するセンサ及び当該状態を表すセンサのトリガ信号に
より置換されることができるが、本出願では特に断らな
い限り、アラーム及びアラーム信号はこれらを含む概念
であるものとする。
【0010】また、監視システムは、監視カメラやマイ
クとを更に有して制御部はアラームがアラーム信号を生
成すると監視対象の映像や音声を前記携帯端末に更に送
信してもよい。これにより、携帯端末のユーザは、例え
ば、監視カメラの映像を記録する記録装置の設置場所ま
で赴くことなくリアルタイムで監視対象の様子を把握す
ることができ、犯罪発生に迅速に対応することができ
る。
【0011】また、監視システムは、デコーダ/エンコ
ーダと、圧縮/伸張装置と、圧縮/伸張装置からのデー
タを記録する記録装置とを更に有し、制御部は、通信端
末を介しての携帯端末からの要求に応答して記録装置内
の(画像、音声その他の)データを携帯端末に送信して
もよい。これにより、携帯端末のユーザは、記録装置の
設置場所まで赴くことなく過去の監視対象の様子を把握
することができる。その際、制御部は、記録装置のデー
タの再生、消去、検索、転送、保存及び編集の少なくと
も一を含むメニューを携帯端末に送信してもよい。これ
により、携帯端末のユーザは、例えば、現行犯を立証す
る資料として警察に提供することができる。
【0012】また、制御部は、前記監視システムのシス
テムパラメータ(エンコーダ/デコーダが使用する画像
圧縮率、アラーム信号を受けた場合に設定される記録時
間、監視カメラの切替順序及び切替間隔、1コマ1コマ
の録画間隔、映像取り込み間隔、画像タイプ(Ful
l、Fieldなど)、画像サイズ(CIF、QCIF
など)など)の変更を携帯端末に可能にするメニューを
携帯端末に送信してもよい。これにより、携帯端末のユ
ーザは携帯端末のディスプレイに合った解像度、サイ
ズ、色等の高画質の画像を得ることができる。また、制
御部は、記録装置の設定(録画間隔や録画時間など)の
変更を携帯端末に可能にするメニューを携帯端末に送信
してもよい。これにより、監視環境に応じた記録調節を
記録装置まで赴かずに遠隔的に制御することができる。
【0013】また、監視システムは、監視対象付近に設
置されたスピーカーを更に有して制御部は、アラームが
アラーム信号を生成すると、携帯端末からの音声(「ど
ちらさまですか」、「もしもし」など)を、スピーカー
を通じて、監視対象付近に発することできるように携帯
端末をスピーカーに接続してもよい。制御部は、携帯端
末のユーザの音声の代わりに、予め録音されていた警告
メッセージ(「こら!」、「ここは私有地です。お引き
取りください。」)をスピーカーから発するようにして
もよい。かかる携帯端末と監視システムの双方向通信
は、侵入者を退散させることができるので犯罪を未然に
防止することができる。
【0014】本発明の更なる目的又はその他の特徴は添
付図面を参照して説明される好ましい実施例において明
らかにされるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の監視システム100について説明する。なお、各図
において、同一の参照番号を付した部材又はステップは
同一部材又はステップを表すものとし、重複説明は省略
する。ここで、図1は、本発明の監視システム100の
概略ブロック図である。
【0016】監視システム100は、図1に示すよう
に、複数の監視用ビデオカメラ(監視カメラ)10と、
マイク11と、アラーム12と、スピーカー13と、セ
レクタ14と、デコーダ16と、エンコーダ18と、入
出力フィルタ20と、JPEGコーデック50と、フレ
ームバッファ58と、制御装置60と、MOドライブ
(リムーバブルディスクドライブ)80と、ハードディ
スクドライブ(固定ディスクドライブ)82と、モニタ
84とを有している。 I ビデオカメラ10、マイク11、アラーム12、
スピーカー13及びセレクタ14 ビデオカメラ10、マイク11、アラーム12及びスピ
ーカー13は、デパート、コンビニエンスストア、銀
行、美術館などの監視対象場所に一又は複数台配置され
ている。マイク11は、監視対象場所の音声(例えば、
侵入者がガラスを割る音や話し声)を取り入れる。アラ
ーム12は、ドアなどに設けられた赤外線センサ、人感
センサ、ガスセンサ、火災センサ、音声センサ、インタ
ーホンなどの(図示しない)センサに接続されて、かか
るセンサが不審者を感知するなど異常又はその他の状態
を検出してトリガ信号を生成するとそれに応答してスイ
ッチが入るように構成されている。アラーム12はスイ
ッチが入れられるとアラーム信号を生成する。もっと
も、図示しないセンサのトリガ信号がアラーム信号とし
て機能してもよい。マイク11は監視対象場所の音声を
常に取り入れてもよいし、センサ又はアラーム12が生
成するアラーム信号に応答してスイッチが入るようにさ
れてもよい。
【0017】ビデオカメラ(又は監視カメラ、防犯カメ
ラ)10は、例えば、被写体像をアナログ電気信号に変
換するCCD(Charge Coupled Devi
ce)カメラとして具体化されることができる。本実施
例では、アラーム12は複数のセンサに共通して一台だ
け設けられているが、選択的に、センサ毎に複数設けら
れてもよい。
【0018】ビデオカメラ10、マイク11及びアラー
ム12の情報は、通信回線により、同じ敷地内にある警
備員室あるいは遠隔地にある警備保障会社などに送信さ
れる。本発明は、後述するように、通信ユニット76と
携帯電話200との交信により企業が社内で監視システ
ムを管理することを可能にするので、警備保障会社の介
在は必ずしも必要ではない。スピーカー13は、後述す
るように、携帯電話200のユーザの音声、予め録音さ
れたメッセージ、警報音などを監視対象に発する。カメ
ラ10、マイク11及びスピーカー13は移動する監視
対象を自動的に追尾するように構成されてもよいし、固
定されてもよい。また、カメラ10のピント、解像度、
その他の設定、スピーカー13の音量などはオンサイト
又は遠隔的に可変に構成される。
【0019】警備員室又は警備保障会社には、セレクタ
14、デコーダ16、エンコーダ18と、入出力フィル
タ20と、JPEGコーデック50と、フレームバッフ
ァ58と、制御装置60と、MOドライブ80と、ハー
ドディスクドライブ82とが設けられ、これらは一のデ
ィジタル映像記録装置として観念されてもよい。もっと
も制御装置60を汎用PCから構成してMOドライブ8
0とハードディスクドライブ82をそれぞれPCに内蔵
型のMOドライブ及びハードディスクドライブとして構
成すれば、一のPCとして構成することができる。もち
ろん制御装置60はどちらか一方のみを内蔵してもよ
い。
【0020】セレクタ14は、複数の監視カメラ10に
より撮像されたアナログ信号のうち一のカメラの信号成
分及び一のカメラの信号成分のうち記録に必要な信号成
分のみを抽出することができる。図1においては省略さ
れているが、複数のマイク11(及び選択的にスピーカ
ー13)もセレクタ14又は図示しないセレクタに接続
されている。なお、その場合、スピーカー13はデコー
ダ16の代わりにエンコーダ18を介してセレクタ14
に接続される。以下の構成要素16乃至82に関する説
明では、便宜上、カメラ10からの画像データを基礎と
しているが、画像データはマイク11からの音声データ
に置換されることはいうまでもない。スピーカー13か
ら発せられる音については、それが携帯電話200のユ
ーザのものであればマイク11と同様であるが、予め録
音されたメッセージ(「こら!」、「ここは私有地で
す。お引き取りください。」)や警報音であればスピー
カー13はセレクタ14に接続される必要がないことは
いうまでもない。後者の場合には、スピーカー13は、
かかるメッセージを録音した図示しない再生装置に接続
されて、当該再生装置及びスピーカー13はセンサ又は
アラーム12が生成するアラーム信号に応答してスイッ
チが入るようにされてもよい。 II 入出力フィルタ20 入出力フィルタ20は搬送路の雑音を除去し、入力フィ
ルタ30と出力フィルタ40とを有している。入出力フ
ィルタ20は適応型入出力ディジタルフィルタとして構
成されることが好ましいが、本発明は入力フィルタ又は
出力フィルタのどちらか又は双方が汎用フィルタとして
構成されることを妨げるものではない。もっとも以下の
説明においては、入力フィルタ30は圧縮すべき入力画
像情報を受信する適応型入力ディジタルフィルタとし
て、出力フィルタ40は出力画像情報を出力する適応型
出力ディジタルフィルタとして構成されている。 II−1 画像圧縮/伸張システム 以下、図2を参照して、入出力フィルタ20とJPEG
コーデック50のより詳細な接続について説明する。こ
こで、図2は本実施例の画像圧縮/伸張システム110
の要部を示すブロック図である。画像圧縮/伸張システ
ム110は、図2に示すように、入力フィルタ30と、
JPEGコーデック50と、JPEGファイルプロセッ
サ120と、出力フィルタ40とを有している。なお、
画像圧縮/伸張システム110は音声圧縮/伸張システ
ムとしても機能することはいうまでもない。また、JP
EGファイルプロセッサ120は外部記憶装置130に
接続されている。JPEGコーデック50はフレームバ
ッファ58に接続されている。なお、適応型入力ディジ
タルフィルタ30及び適応型出力ディジタルフィルタ4
0は、実際の回路においては、例えば、フィルタ計算に
特化した一のディジタルシグナルプロセッサ(DSP)
に一体的に構成することによって実現することができ、
JPEGファイルプロセッサ120は、制御装置60の
ROMなどの第2のメモリ74又はハードディスク83
にストアされた制御プログラムを利用することにより実
現することができる。また、外部記憶装置130は、図
1においては、MOドライブ80であるが、これに限定
されずいかなる外部記憶装置(DVDドライブ、CD−
RWドライブなど)をも含むものである。 II−2 適応型入力ディジタルフィルタ30 適応型入力ディジタルフィルタ30は、図3に示すよう
に、微分係数検出回路32と、減算器34と、ローパス
フィルタ36と、スイッチ回路38とを有している。こ
こで、図3は、適応型入力ディジタルフィルタ30の例
示的な構成を示す概略ブロック図である。適応型入力デ
ィジタルフィルタ30は、フィルタデータと画像データ
を生成し、フィルタデータをJPEGファイルプロセッ
サ120に出力し、画像データをJPEGコーデック5
0に出力する。ファイルデータは、後述されるように、
最終的にJPEGファイルのコメントマーカーに書き込
まれる。画像データは最終的にJPEGファイルの圧縮
データ列として生成される。
【0021】適応型入力ディジタルフィルタ30は、入
力画像情報が急激に変化する部分を含むかどうかを8×
8画素の領域(これを「ブロック」という。)毎に判断
して、急激に変化する部分にのみローパスフィルタ36
を通過させる機能を有する。本実施例では、画像情報が
急激に変化するかどうかをその単位距離当りの画像の変
化率である微分係数によって判断している。
【0022】微分係数検出回路32は、入力画像情報の
微分係数を検出する。微分係数検出回路32は、ブロッ
クの中心に近い点を基準点に選択し、その点を含む横8
個のデータと縦8個のデータについて、それぞれ(最大
値)−(最小値)を求める。画像は、通常、YCrCb
と呼ばれるディジタル画像フォーマットに変換される。
ここで、Yは画像の輝度成分、CrとCbは色成分を表
す。色は二次元で表現されるためCrとCbは2つの直
交座標軸を表す。従って、1つの画像はY、Cr及びC
bの3つのコンポーネントを有する。
【0023】微分係数のチェックは、原則として、これ
ら3つのコンポーネントのそれぞれについて行う。しか
し、実際には、人間の目は輝度に一番敏感であるため選
択的に輝度成分のみ微分係数チェックを行ってもよい。
このようにして、得られた2つの値のうち大きいほうが
最大微分係数とされる。なお、この方法によって検出さ
れずに、かつ、微分係数が大きいデータも存在し得る。
但し、その領域の最大サイズは4×4画素でその大きさ
で単独になるため、本実施例では無視してもほとんど影
響がないとみなしている。微分係数検出回路32は、後
述するように、Diの情報を減算器34に供給し、Bi
の情報をスイッチ回路38(の図示しない制御部)に供
給する。
【0024】減算器34は、2つの入力と1つの出力を
有し、一の入力には微分係数検出回路32の出力である
入力画像情報の対象ブロックの微分係数Di(iはブロ
ック番号)が供給される。他方の入力には予め設定され
た閾値Dsが供給される。減算器34には当業界で周知
のいかなる回路をも使用することができる。減算器34
の出力はフィルタデータとしてJPEGファイルプロセ
ッサ120に送られると共に、ローパスフィルタ36に
も供給される。
【0025】ローパスフィルタ36は入力画像情報を受
信することができるが、その動作は減算器34の出力に
よって制御される。即ち、ローパスフィルタ36は、画
像情報の微分係数Diの最大値がDsになるように減算
器34の出力(Di-Ds)に従ってフィルタ係数を変
更する。従って、(Di-Ds)が大きければローパス
フィルタ36はそのフィルタ係数を大きくなるように変
更し、(Di-Ds)が小さければそのフィルタ係数を
小さくなるように変更する。
【0026】スイッチ回路38は図示しない制御部を有
し、かかる制御部は微分係数検出回路32の情報を得
て、閾値Dsよりも大きな微分係数Diを有するブロッ
クBi(iはブロック番号)に対してはローパスフィル
タ36を通過させ、Biに該当しないブロックBj(j
≠i)(jはブロック番号)はローパスフィルタ36を
通過しないようにスイッチング制御を行う。
【0027】従って、閾値Dsを十分大きく設定すれ
ば、画像圧縮/伸張システム110においてはローパス
フィルタ36を通過するブロックBiが存在しなくなる
ため、従来のように適応型入力ディジタルフィルタ30
が存在しない構成と実質的に同一の効果をもたらすこと
ができる。一方、閾値Dsを小さくとればとるほどモス
キートノイズの発生を抑えることができるが、高周波部
分の損失は大きくなり、再生された画像の鋭い輪郭はぼ
やけてしまう。本実施例の画像圧縮/伸張システム11
0はかかる点を考慮して、対象画像毎にシミュレーショ
ンによって最適のDsを決定している。 II−3 JPEGコーデック50とフレームバッフ
ァ58 JPEGコーデック50は、画像データをJPEGファ
イルとして、PCIバス62を介して制御装置60の後
述するMOドライブ80及び/又はハードディスクドラ
イブ82に送信する。但し、以下の説明ではJPEGコ
ーデック50は、JPEGファイルをMOドライブ80
に送信するものとする。JPEGコーデック50がハー
ドディスクドライブ82に出力データを供給する場合は
単にMOドライブ80をハードディスクドライブ82に
読み替えるだけでよい。本実施例の記録方法は監視シス
テム100の動作の一部として説明する。
【0028】JPEGコーデック50は、シーケンシャ
ルDCT(離散コサイン変換:Discrete Co
sine Transformer)演算とホフマン符
号/復号化を行うJPEG圧縮/伸張アルゴリズムを使
用している。かかるJPEG圧縮/伸張アルゴリズム
は、ISO/IEC10918‐1(JPEG規格)に
準拠し、静止画像データをより少ないデータ量に変換
(圧縮)して、これを元の画像データに戻す(解凍又は
伸張)アルゴリズムとして当業界で周知である。JPE
G圧縮/伸張アルゴリズムは、後述する第2のメモリ7
4に格納された制御プログラムにより設定又はユーザが
指定した圧縮/解凍率が使用される。JPEGコーデッ
ク50は、例えば、富士フィルムマイクロデバイス社製
MD2310より構成することができる。このように、
本発明は、現在当業界で汎用されているいかなるJPE
Gコーデック用のLSIであっても、その仕様を何ら変
更せずにそのまま使用することを可能にしている。ま
た、JPEGコーデック50はフレームバッファ58を
制御する機能も有する。
【0029】市販のJPEGコーデックの中にはコメン
トマーカーを認識することができるものもあるが、本発
明の画像圧縮/伸張システム110は、後述するよう
に、JPEGファイルプロセッサ120がコメントマー
カー情報を抽出して、コメントマーカーに記載された情
報を有しないJPEGファイルをJPEGコーデック5
0に送信するため、結局、コメントマーカーを認識する
機能の有無に拘らず、市販のJPEGコーデックは本発
明の画像圧縮/伸張システム110のJPEGコーデッ
ク50に使用することができる。このように、JPEG
コーデック用のLSIを変更又は新たに製造することが
ないのでシステム110のコストアップは防止される。
【0030】典型的に、JPEGコーデック50は、図
2に示すように、DCT部52とハフマン符号/復号部
54とを有して、入力画像情報を圧縮すると共に圧縮デ
ータを伸張することができる。DCT部52は適応型入
力ディジタルフィルタ30の画像データを受信し、各ブ
ロック毎にDCT演算を行い、ハフマン符号/復号部5
4はその結果をなるべく少ないビット数で表現する。こ
の結果、圧縮データが生成される。この時点で生成され
る圧縮データは、ローパスフィルタ36がどのブロック
に対してどの程度のフィルタ処理を行ったかという情報
は含んでいない。かかる圧縮データ列はJPEGファイ
ルプロセッサ120に送信される。
【0031】一方、データの伸張時には、JPEGコー
デック50は、後述するように、コメントマーカーの情
報が抽出・除去されたJPEGファイルをJPEGファ
イルプロセッサ120から受信し、これを伸張し、その
結果を適応型出力ディジタルフィルタ40に出力する。
【0032】フレームバッファ58は、モニタ84を複
数の画面に分割して画像を表示する場合に各画面の表示
位置を制御したり拡大縮小を行うことができる。また、
フレームバッファ58はストリップバッファ(8ライン
分の画像データを記憶するメモリ)によって置換されて
もよい。フレームバッファ58はその他幾つかの機能を
有するものの、本発明の記録方法との関係ではディジタ
ル画像データを一時的にストアしてその後JPEGコー
デック50に読み出される部位である。 II−4 JPEGファイルプロセッサ120と外部
記憶装置130 JPEGファイルプロセッサ120は、図4に示すよう
に、マーカー解析部122を有している。マーカー解析
部122は、画像情報の圧縮時には、適応型入力ディジ
タルフィルタ30からフィルタデータを受け取り、JP
EGコーデック50から圧縮データ列を受け取ってJP
EGファイルを生成する機能を有する。ここで、図4
は、JPEGファイルプロセッサ120の例示的な構成
を示す概略ブロック図である。マーカー解析部122
は、外部記憶装置130と交信することができると共
に、(図示しない)モデム、通信回線などの通信手段を
介して遠隔地にある他のシステムとの間でJPEGファ
イルを送受信することができる。また、マーカー解析部
122は、JPEGファイルの伸張時には、受け取った
JPEGファイルのコメントマーカーを解析してその情
報を抽出してファイルデータを作成し、コメントマーカ
ーの情報が抜き取られたJPEGファイルをJPEGコ
ーデック50に送信し、ファイルデータを適応型出力デ
ィジタルフィルタ40に送信する機能を有する。
【0033】JPEGファイルは、ハフマン符号化され
た圧縮データ列と、圧縮データ列の属性及び伸張に必要
な情報を記述したマーカーとから構成されている。マー
カーには、SOIマーカー、EOIマーカー、RSTm
マーカー、フレームヘッダー(S0F0、S0F1)マ
ーカー、スキャンヘッダ(SOS)ーマーカー、量子化
テーブル定義(DQT)マーカー、ハフマンテーブル定
義(DHT)マーカー、リスタートインターバル定義
(DRI)マーカー、コメント(COM)マーカー、ア
プリケーション(APPn)マーカー、画像ライン数定
義(DNL)マーカーなどの種類がある。それぞれのマ
ーカーには、ISO/IEC10918‐1で規定する
独自の情報が割り当てられている。
【0034】かかるマーカーのうち、JPEGファイル
プロセッサ120は、コメントマーカーに、ローパスフ
ィルタ36がどのブロックに対してどの程度のフィルタ
処理を行ったかという情報を書き込む。また、かかるマ
ーカーのうち、圧縮率は量子化テーブル定義(DQT)
マーカーに記載される。従って、かかるJPEGファイ
ルを記録したMOディスク81を他のシステムのMOド
ライブに使用した場合、そのシステムのJPEGコーデ
ックはかかる量子化テーブル定義(DQT)マーカーか
ら解凍率を認識することができる。
【0035】コメントマーカーは、最初の2バイトには
コメントマーカーのID情報が書き込まれて次の2バイ
トにはコメントマーカーのバイト数の情報が書き込まれ
る。コメントマーカーの使用方法は、ISO/IEC1
0918‐1によれば、ユーザが自由に設定してよいマ
ーカーで、通常は製品名や会社名その他のコメントが書
き込まれる。
【0036】本実施例では、コメントマーカーに追加さ
れるフィルタデータのフォーマットは以下のようにな
る。従って、製品名などが予め書き込まれている場合に
はその後に追加されることになる。なお、データはバイ
ト単位で、各データは0乃至255の範囲にある。
【0037】まず、最初に閾値Dsのデータが書き込ま
れ、次いで、ローパスフィルタ36を通過する各ブロッ
ク毎に、以下の1セット3バイトのデータが繰り返され
る。
【0038】 ブロックアドレスx座標 1バイト ブロックアドレスy座標 1バイト 最大変化率のDsに対する差分データ 1バイト 例えば、640×480画素サイズを有する画像であら
ば、横に640/8=80個、縦に480/8=60個
のブロックがマトリックス状に整列することになる。こ
れらの80×60=4800個のブロックに対するアド
レスがブロックアドレスであり、画像の左上端を原点と
してx座標は右に行くに従って値が増加し、y座標は下
に行くに従って値が増加する。例えば、(0、0)は左
上端のブロックを表すブロックアドレスであり、(1
0、12)は左から11番目、上から13番目のブロッ
クを表すブロックアドレスである。
【0039】このように、フィルタデータのフォーマッ
トは、最初の1バイトがDsで、その後に1組3バイト
のデータが並んでいる。本発明のJPEGファイルプロ
セッサ120は、コメントマーカー内のデータがフィル
タデータなのか単なるコメントなのか等のデータの識別
を以下の2つのデータを追加することにより行う。1つ
は、Dsの後に2バイトの領域を確保し、以下に続くデ
ータの個数をこの領域で宣言することである。もう1つ
は、最後のデータの後に1バイトのチェックサムを付加
することである。チェックサムには、フィルタデータの
最初から最後までのバイト毎のデータを全て加算した結
果の値を0から引いた値の下位8ビット分を入れる。D
sの次の2バイトでデータ数を宣言しているのでフィル
タデータの全バイト数が認識できる。
【0040】従って、フィルタデータフォーマットに従
う限り最初から最後までのデータを加算した結果は0に
なるはずであり、0にならなければ不正ファイルデータ
か単なるコメントということになる。フィルタデータの
他にコメントを入れる場合にはフィルタデータの次にコ
メントを入れるというようにその順番を決めておく。か
かる構成により、JPEGファイルプロセッサ120
は、コメントマーカー内のデータを最初にファイルデー
タが入っているという想定でチェックし、各バイトデー
タの加算結果が0ならばフィルタデータと認識する。ま
た、更にその後にデータがあれば、JPEGファイルプ
ロセッサ120は、これらのデータはコメントであると
認識する。また、0でなければ単なるコメントデータの
みでフィルタデータは存在しないと解釈する。
【0041】このようにしてJPEGファイルプロセッ
サ120がコメントマーカーに必要な情報を書き込む
と、かかるコメントマーカーを含むマーカーと画像デー
タを表す圧縮データ列からなるJPEGファイルが完成
する。本発明のJPEGファイルプロセッサ120は、
圧縮データ列については何ら変更を加えないので、従来
のJPEGコーデック(及びJPEG伸張器)が取り扱
うことができるJPEGファイルとの互換性を維持する
ことができる。
【0042】JPEGファイルプロセッサ120は、完
成したJPEGファイルを、(例えば、光磁気(MO)
ディスクなどのリムーバブルメモリからなる)外部記憶
装置130やJPEGファイルプロセッサ120を制御
装置60として構成した場合の制御装置60内のハード
ディスクドライブ82にストアすることができる。ま
た、JPEGファイルプロセッサ120は、図示しない
モデムなどの通信機器を介して、JPEGファイルを別
のコンピュータなどに転送することもできる。JPEG
ファイルはJPEGコーデック50によって圧縮されて
いるので、原画像情報をそのまま転送するよりも高速で
転送することができる。 II−5 適応型出力ディジタルフィルタ40 適応型出力ディジタルフィルタ40は、図5に示すよう
に、フィルタデータ解析回路42と、加算器44と、ピ
ーキングフィルタ46と、スイッチ回路48を有してい
る。ここで、図5は、適応型出力ディジタルフィルタ4
0の例示的な構成を示す概略ブロック図である。適応型
出力ディジタルフィルタ40は、フィルタデータをJP
EGファイルプロセッサ120から受信し、解凍された
圧縮データ列からなる画像データをJPEGコーデック
50から受信し、その結果画像情報を出力する。かかる
画像情報は、その後の画像の再生に供される。適応型出
力ディジタルフィルタ40は、ローパスフィルタ36を
通過したブロックについてはピーキングフィルタ46を
通過させてフィルタデータに基づくフィルタ処理を行
い、ローパスフィルタ36を通過していないブロックに
ついてはそのまま出力する機能を有する。
【0043】本実施例の画像圧縮/伸張システム110
は、適応型出力ディジタルフィルタ40を有することが
好ましいが、たとえ出力フィルタ40を有していなくて
も、従来のJPEGコーデック50のみからなる回路構
成に比べて、モスキートノイズを低減することができる
という効果を有する。なぜなら、ローパスフィルタ36
が既にモスキートノイズの低減を行っており、ピーキン
グフィルタ46はローパスフィルタ36によってもたら
される画像輪郭のぼやけを復元するために設けられるも
のだからである。しかし、画像輪郭のぼやけはモスキー
トノイズと比較すれば人間の目に違和感を与える影響は
少ないため、出力フィルタ40を有しない画像圧縮/伸
張システム110も発明の効果を十分有するものであ
る。かかる効果は、例えば、本発明の画像圧縮/伸張シ
ステム110で生成されたJPEGファイルをJPEG
コーデックのみからなる従来のシステムに転送して再生
する場合に問題となることが理解されるであろう。
【0044】フィルタデータ解析回路42はローパスフ
ィルタ36を通過したブロックBi、閾値Ds及びBi
の微分係数Diと閾値Dsとの差分を認識する。フィル
タデータ解析回路42は、Biの情報をスイッチ回路4
8に送信し、差分情報を加算器44に送信する。
【0045】加算器44は、フィルタデータ解析回路4
2から送られた差分にDsを加えてDiを再現し、この
情報をピーキングフィルタ46に送信する。後述するよ
うに、加算器44が利用するDsは入力フィルタ30に
ストアされたDsと必ずしも同一ではない場合がある。
【0046】ピーキングフィルタ46には、JPEGコ
ーデック50から伸張された画像データが入力され、そ
の動作は加算器44の出力によって制御される。即ち、
ピーキングフィルタ46は、ローパスフィルタ36と逆
のフィルタ処理を行って原画像を復元するように加算器
44の出力Diに従ってフィルタ係数を変更する。従っ
て、Diが大きければピーキングフィルタ46はそのフ
ィルタ係数を大きくなるように変更し、Diが小さけれ
ばそのフィルタ係数を小さくなるように変更する。上述
したように、ピーキングフィルタ46によりローパスフ
ィルタ36によってもたらされた画像輪郭のぼやけは解
消され、原画像により忠実な再現が可能となる。
【0047】スイッチ回路48は図示しない制御部を有
しており、かかる制御部はフィルタデータ解析回路42
の結果を得て、閾値Dsよりも大きな微分係数Diを有
するブロックBi(iはブロック番号)に対してはピー
キングフィルタ46を通過させ、Biに該当しないブロ
ックBj(j≠i)(jはブロック番号)はピーキング
フィルタ46を通過しないようにスイッチング制御を行
う。 II−6 画像圧縮/伸張システム110 画像圧縮/伸張システム110の動作は、図1を参照し
て説明される本発明の監視システム100と関連して後
述される。図1においては、画像圧縮/伸張システム1
10は監視システム100の一部として具現化されてお
り、コスト、部品点数の低減などを考慮して適応型入力
ディジタルフィルタ30と適応型出力ディジタルフィル
タ40は、一括して、一のDSP20で構成し、JPE
Gファイルプロセッサ120は制御装置60の第2のメ
モリ74にストアされた制御プログラムによって構成さ
れている。制御プログラムは、その他制御装置60に接
続されている各コンポーネントも制御する。 III 制御装置60 制御装置60は、拡張基板であるPCIバス62と、第
1のインターフェース64と、第2のインターフェース
66と、第3のインターフェース68と、CPU70
と、第1のメモリ72と、第2のメモリ74と、スイッ
チ回路75、通信ユニット76と、時計78とを有す
る。なお、実際の回路ではCPU70とPCIバス62
の間にはインターフェースであるブリッジ回路が挿入さ
れる。
【0048】PCIバス62には、第1乃至第3のイン
ターフェース64乃至68、JPEGコーデック50、
第1のメモリ72と、第2のメモリ74と、スイッチ回
路75、通信ユニット76などが接続されている。な
お、PCIバス62に加えて又はこれに代えてUSBバ
ス、ISAバスその他のバスを設けることを妨げるもの
ではない。第1のインターフェース64はアラーム12
と交信する。第2のインターフェース66はMOドライ
ブ80と交信し、例えば、SCSIインターフェースか
ら構成することができる。第3のインターフェース68
はハードディスクドライブ82と交信し、例えば、ID
Eインターフェースから構成することができる。これら
のインターフェース64乃至68には当業界で周知のい
かなる構造をも適用することができ、ここでは詳しい説
明は省略する。なお、MOドライブ80は、その他のい
かなる種類のリムーバブルメモリドライブ(例えば、C
D-RWドライブやスーパーディスクドライブ)とも置
換することができる。
【0049】CPU70、第1及び第2のメモリ72及
び74、時計78は後述するように本実施例の記録方法
を実行するのに使用される。第1のメモリ72と第2の
メモリ74は、一のメインメモリとして観念されてもよ
い。
【0050】第1のメモリ72は、例えば、DRAMや
SRAMなどの揮発性メモリから構成される。第1のメ
モリ72には、ハードディスク83及び/又は第2のメ
モリ74に格納された制御プログラムがロードされる。
また、第1のメモリ72は、JPEGコーデック50か
ら送信された圧縮データ列及び/又はCPU70により
変換されたJPEGファイルを一時的に格納することが
できる。
【0051】第2のメモリ74は、各部を制御する制御
プログラム(アプリケーションプログラム)をストアし
て、例えば、必要なBIOSデータをストアしたフラッ
シュROMから構成される。代替的に、第2のメモリ7
4はハードディスクドライブ82のハードディスク83
の一部であってもよい。より具体的には、制御プログラ
ムは、JPEGコーデック50などを制御するハードロ
ジックコントロール、ユーザインターフェース、ディス
クアクセスなどを格納している。本実施例の記録方法を
実現するためのアプリケーションプログラムは、Vis
ual C++、Borland C++などの周知のいかな
る開発ツールでも作成可能であるので、ここでは詳しい
説明は省略する。
【0052】CPU70は、後で詳細に説明されるよう
に、システムパラメータや制御プログラムに基づいて各
部を制御する。また、CPU70はMPU等を含む制御
部の単なる一例である。
【0053】スイッチ回路75は、JPEGコーデック
50からの圧縮列データがMOドライブ80へ供給され
るかハードディスクドライブ82へ供給されるかを決定
する。
【0054】時計78は時刻及び/又は期間を検出、表
示することができ、後述するように、CPU70による
制御に使用される。図1は、時計78が制御装置60に
内蔵されている時計(例えば、汎用PCの内部電子時計
など)として図示しているが、時計78は制御装置60
に対して外付けであってもよい。
【0055】第2及び第3のインターフェース66及び
68と、CPU70と、第1及び第2のメモリ72及び
74と、スイッチ回路75、MOドライブ80と、ハー
ドディスクドライブ82と、本実施例の連続記録システ
ムを構成する。かかる連続記録システムは、従来2台必
要とされていたMOドライブを1台にすることにより従
来のシステムよりもコストダウンを達成している。ま
た、上述したように、連続記録システムは1台のPCに
より構成することができるのでシステムの省スペース化
も達成している。連続記録システムの動作は、監視シス
テム100の動作の一部として説明する。
【0056】ハードディスクドライブ82のハードディ
スク83は、例えば、監視システム100のシステムパ
ラメータを格納している。システムパラメータとは、J
PEGコーデック50が使用する画像圧縮率、アラーム
12からアラーム信号を受けた場合に設定される記録時
間、セレクタ14による監視カメラ10の切替順序及び
切替間隔、1コマ1コマの録画間隔、映像取り込み間
隔、画像タイプ(FRAME、Fieldなど)、画像
サイズ(CIF、QCIFなど)、放送方式(NTS
C、SECAM、PALなど)などの動作環境をいう。
システムパラメータは、これらの動作環境を変更する必
要が生じた場合にユーザが個別的に変更することもでき
る。好ましい実施例においては、後述する携帯端末はシ
ステムパラメータを遠隔的に変更することができる。
【0057】通信ユニット76は、例えば、モデムやタ
ーミナルアダプタ(TA)から構成され、LAN、電話
回線を使用するインターネット、(アメリカオンライン
などの)商業オンライン及び/又は専用回線などの通信
回線に接続され、携帯端末(携帯電話、PHS、ポケベ
ル、ページャー、ノート型PC、PDAなど)と交信す
ることができる。携帯端末のユーザは、例えば、監視シ
ステム100の防犯担当者である。通信回線は同様に後
述する本発明の記録方法のメーカーにも接続されている
ため、監視システム100のユーザは、例えば、インタ
ーネットプロバイダーなどを介して本実施例の記録方法
のアップデートサービスを受けることができる。
【0058】本実施例では、通信ユニット76はJAV
A(登録商標)対応の携帯電話200に接続されてい
る。CPU70は、通信ユニット76を介して、携帯電
話200にEメール、Pメールその他のメール、予め録
音された音声メッセージ、監視対象の画像及び/又は音
声のリアルタイムデータ、システムパラメータを変更す
るメニュー、既に録音された監視対象の画像及び/又は
音声データの再生、消去、検索、転送、保存及び編集メ
ニューの変更メニューを送信することができる。好まし
い実施例では、CPU70は、携帯電話200のユーザ
からの音声を通信ユニット76を介して受信して、スピ
ーカー13から所望の監視対象に送信することができ
る。
【0059】上述したように、CPU70は、記録装置
の設定の変更を携帯端末に可能にするメニューを携帯電
話200に送信する。かかるメニューは、カメラスルー
/再生設定、マニュアル・タイマ録画設定、マニュアル
・タイマ録画チャンネル設定、アラーム録画設定、アラ
ーム録画チャンネル設定、外部制御設定、イベントスケ
ジュール設定、時刻設定、ディスクユーティリティ設
定、メインテナンス設定、パスワード設定、その他(送
信先情報設定(メールアドレス、サーバ名、電話番号な
ど)、送信画像設定(画像サイズ、画質、コマ数な
ど)、送信メッセージ内容設定(送信元情報、時刻、発
生イベント、検知チャンネル)メインテナンス設定、パ
スワード設定など)を含むことが好ましい。
【0060】カメラスルー/再生設定は、カメラスルー
チャンネル切り替え(スイッチング)間隔の設定、順・
逆早送りの設定、スキップするコマの間隔の設定、イン
デックス検索再生(ディスクに保存されたデータを各イ
ベントブロックの先頭を指定秒数表示し、保存された画
像を高速で閲覧する動作)の再生間隔の設定を含む。
【0061】マニュアル・タイマ録画設定は、自動上書
き録画機能の設定、録画ドライブ(DVD、HDD、M
Oなど)の選択の設定、録画間隔(例えば、タイムラプ
ラス)の設定、録画画面サイズ(Full又は4分割な
ど)の設定、ビデオキャプチャー(Field、Fra
me)の設定、画質の設定、音声タイプ(モノラル、ス
テレオなど)の設定を含む。マニュアル・タイマ録画チ
ャンネル設定は、録画チャンネルの指定を含む。
【0062】アラーム録画設定は、アラーム録画モード
の設定、トリガ信号の種類(パルス又はレベル)の設
定、プリ/ポストアラーム録画時間の設定、録画間隔の
設定、録画画面サイズ(Full又は4分割など)の設
定、ビデオキャプチャー(Field、Frame)の
設定、画質の設定、音声タイプ(モノラル、ステレオな
ど)の設定を含む。アラーム録画チャンネル設定は、ト
リガ信号端子チャネルと録画カメラチャンネルの設定を
含む。
【0063】外部制御設定は発生信号の種類(パルス又
はレベル)の設定を含む。イベントスケジュール設定
は、アラームモード起動スケジュール及びタイマ録画時
間の設定を含む。時刻設定は装置内蔵タイマの設定を含
む。ディスクユーティリティ設定は、ディスクのフォー
マット、ディスクのコピー、画像の移動、画像の消去の
設定を含む。メインテナンス設定は、装置設定の内容を
工場出荷状態に戻すかどうかの設定、ユーザ設定の保存
及び読み込み、自己診断テストを含む。パスワード設定
は、ボタン入力/メニューアクセスパスワード設定を含
む。
【0064】次に、監視システム100の動作について
説明する。監視システム100の制御装置60の図示し
ない電源が入れられると第2のメモリ74に格納された
アプリケーションプログラムをOSが自動的にこれを実
行して必要なプログラムを第1のメモリ72にロードす
る。
【0065】まず、不審者が監視対象地域に侵入する
と、センサが不審者を感知してセンサのトリガ信号によ
りアラーム12のスイッチが入り、アラーム信号を生成
する。アラーム信号は制御装置60のPCIバス62に
接続されたインターフェース64に送られる。
【0066】アラーム信号に応答して、CPU70は、
携帯電話200にアラーム信号が生成された旨をEメー
ル又は予め録音された音声メッセージで報告する。Eメ
ールによる報告と共に、又は、これに代えて、若しく
は、携帯電話200のユーザが希望するかどうかのメニ
ューを送信してこれにユーザが応答した場合に、CPU
70は、携帯電話200に、監視対象の画像及び/又は
音声のリアルタイムデータを送信する。画像及び/音声
のリアルタイムデータは、原則として、制御装置60が
記録するデータのリアルタイムな情報であるため、以下
に制御装置60が記録する方法について説明する。
【0067】なお、本実施例とは異なるが、代替的に、
携帯電話200に送信されるデータは制御装置60が記
録するデータとは異なってもよい。例えば、制御装置6
0が記録するデータはカメラ10やマイク11が取り込
むデータを所定間隔で間引いたデータである場合に携帯
電話200には間引かないデータ又は所定間隔以上間引
いたデータを送信するなどである。携帯電話200のユ
ーザはCPU70に対して携帯電話200に送信される
データを設定することができる。
【0068】好ましい実施例では携帯電話200のユー
ザは、携帯電話200を通じて不審者に向かって話し掛
けることができる(「どちらさまですか」、「もしも
し」など)。携帯電話200のユーザと監視対象との対
話を確保することは、本発明の監視システム100を防
犯システムに限定せずに、来訪者、配達人、(定期又は
不定期的)報告を受けることが想定される様々なシステ
ムに適用可能にする。この結果、監視システム100
は、何時くるか分からない来訪者や報告などのためにオ
ペレータを配置しておく必要がなくなるので優れた経済
性を有する。この場合、CPU70は通信ユニット76
を介して携帯電話200のユーザからの音声を取り込
み、後述する記録と逆の方法でスピーカー13から発す
ることができる。
【0069】以下、制御装置60が記録する方法につい
て説明する。アラーム信号に応答して、制御装置60の
第2のメモリ74に格納された制御プログラムはセレク
タ14を制御して不審者に近いビデオカメラ10を選択
して不審者を識別するように試みる。選択的に、セレク
タ14は不審者のいる場所の情報をビデオカメラ10に
与えて、そのレンズの方向やピントなどを変更調節して
もよい。ビデオカメラ10が捉える画像は、例えば、縦
240ピクセル(画素)×横720ピクセルからなる矩
形状をコマが時系列的に複数連続したものとして表現さ
れるが、画像サイズ、解像度その他の設定は監視システ
ム100のオペレータ及び/又は携帯電話200からの
命令により変更することができる。
【0070】本実施例ではビデオカメラ10は常に電源
がオンに設定されているがその画像の録画はアラーム信
号によって開始されるように設定されている。もちろ
ん、アラーム信号とは無関係に、常に連続的に、あるい
は、(図示しない)タイマが所定の予約時間に到達した
時(例えば、就業時間が終了する午後6時から)から、
イベント画像の録画が開始されるようにしてもよい。更
に代替的に、録画ボタンの押下による手動操作によって
もよい。いずれの場合でも、MOドライブ80のMOデ
ィスク81の交換は必要な場合である。MOドライブ8
0の代わりにスーパーディスクドライブなどMOディス
ク81よりも記憶容量が小さい記録媒体を使用すれば連
続記録可能な時間は更に減少することが理解されるであ
ろう。
【0071】ビデオカメラ10及びマイク11からの情
報は、セレクタ14によってカメラと情報が対応しなが
ら、デコーダ16に入力される。以下、説明の便宜上、
一台のビデオカメラ10及びマイク11からの情報につ
いてのみ着目する。ビデオカメラ10及びマイク11か
ら送信されたアナログコンポジット信号はデコーダ16
によってディジタルデータに変換されてDSP20の適
合型入力ディジタルフィルタ30に送られる。なお、監
視システム100は、DSP20又は制御装置60の操
作を通じて、適合型入力ディジタルフィルタ30に所望
の閾値Dsを予めストアしておくものとする。
【0072】適合型入力ディジタルフィルタ30は、微
分係数検出回路32において入力ディジタル画像の微分
係数をチェックしてローパスフィルタ36を通過させる
かどうかを判断する。そして、BiとDsと(Di-D
s)の情報をフィルタデータとしてPCIバス62を介
して制御装置60のCPU70に送信する。また、スイ
ッチ回路38は、Biに関してはローパスフィルタ36
を介して、Bjに関してはそのまま出力し、これらを画
像及び音声データとしてJPEGコーデック50に送信
する。但し、JPEGコーデック50はCPU70が制
御プログラムに基づいて発行する取り込み命令を受信し
ない限り内部に取り込むことはできない。
【0073】本発明の監視システム100は、幾つかの
記録方法をそれぞれ単独で又は組み合わせて使用するこ
とができる。かかる記録方法は、記録されるデータのう
ち重複したデータを削除することによって記録時間を延
長する延長記録方法と、交換に伴うデータ損失を回避す
る連続記録方法とを含んでいる。また、本発明は、延長
記録方法を採用する場合であってもアラーム信号の発生
時の一定時間前からは記録データの密度を密にする詳細
記録方法をも提案している。なお、以下の説明ではカメ
ラ10が取り込んだ画像を例に説明しているが、これは
マイク11が取り込んだ音声にも適用することができる
ことはいうまでもない。 IV 延長記録方法 以下、本実施例の延長記録方法について説明する。かか
る記録方法はMOディスク81に記録される時間を(M
Oディスク81の容量は変えずに)延長しようとするも
のである。このため、本実施例の制御装置60は、少な
くとも、通常記録モードと延長記録モードの2種類を設
定することができる。ここで、「通常記録モード」と
は、監視システム10が記録可能な(映像取り込み間隔
又はフレーム数で決定される)最大密度でデータを記録
するモードをいい、「延長記録モード」とは通常記録モ
ードよりも小さい密度でデータを記録するモードをい
う。本発明は、例えば、MOディスク81の交換に遅れ
た場合に遅れた時間の画像情報を一部でも(好ましくは
全て)記録しようとする場合に特に好適である。
【0074】即ち、監視システム100はその用途にお
いて、被写体の連続的記録ではなく間欠的記録を許容す
る場合もある。また、監視カメラディジタル記録再生装
置は、アナログタイムラプスVTRと比較すると一般に
連続記録が可能な時間が短いため、全体として記録時間
を延長するために被写体の効率的な録画が必要になる。
このため、延長記録方法は重要ではない重複した被写体
の情報は省略して記録するものである。
【0075】以下、第1実施例の記録方法を説明する。
本実施例の記録方法は、MOディスク81に記録される
単位時間当たりの画像データのコマ数を減少してMOデ
ィスク81に記録されるデータ量を減少し、これにより
MOディスク81に記録される時間を延長しようとする
ものである。本実施例の記録方法は、連続している画像
データはごく短時間の経過においてはほぼ同じ情報を含
んでいるから省略(間引き)しても得られる情報の質に
はあまり影響しないという事実を利用している。従っ
て、短時間の画像データの取りこぼしはあるものの全体
としては記録時間が延長される。
【0076】本実施例の記録方法を採用するかどうかは
ユーザオプションとするように制御プログラムを設定す
ることができる。この場合、ユーザは画像データの重要
性から判断して、記録当初から又は例えばMOディスク
81の交換の30分前から本実施例の記録方法を使用す
ることができる。
【0077】例えば、画像データが一瞬カメラ10に写
るかもしれない犯人の顔に関するものなど非常に重要で
ある場合がある。かかる場合は、画像データを当初から
間引きするのは好ましくない一方、MOディスク81を
交換し忘れた場合に全ての画像データが得られないのも
好ましくない。従って、この場合は記録当初は情報の取
りこぼしを防ぐために間引かずに通常記録モードで連続
的に記録し、MOディスク81の交換の30分前から本
実施例の延長記録モードを使用することができる。
【0078】さて、本実施例の記録方法は、以下の4つ
の方法を含む複数の方法によって実行することができ
る。もっとも、単位時間当たりの記録コマ数を減少する
という効果及び単位時間当たりの記録データ量を減少す
るという効果を達成する限り本実施例の記録方法がこれ
らの方法に限定されないことは明らかである。また、い
ずれの方法を採用すべきかについてはユーザが予め設定
してもよいし、CPU70がデフォルトで設定してもよ
い。また、これらの方法は組み合わせて採用することも
可能である。 IV−1 取り込み命令の制御に基づく記録 第1の方法は取り込み命令の発生を制御して単位時間当
たりのコマ数を減少するものであり、以下、図6を参照
して説明する。ここで、図6は本実施例の記録方法にお
ける取り込み命令と画像データとの関係を模式的に説明
するためのタイミングチャートである。同図において、
取り込み命令TCはオンとオフの状態によって表示さ
れ、オン状態は取り込み命令TCが出されている状態で
オフ状態は取り込み命令TCが出されていない状態を表
している。上述したように、JPEGコーデック50は
取り込み命令TCが発行されているときにのみ画像デー
タID(ディジタルデータ)を入力フィルタ30から取
り込むことができる。
【0079】図6上に示すように、CPU70がJPE
Gコーデック50に対して取り込み命令TCを時刻0に
送信すると、JPEGコーデック50は時刻0から連続
的に(即ち、時系列的に間断なく)画像データIDを取
り込む。取り込まれた画像データIDの全ては後述する
ように連続的にMOディスク81に記録される。例え
ば、図6上に示す取り込み命令に従って画像データID
を記憶容量Cr(バイト)のMOディスク81に1コマ
Pn(バイト)の画像をn(コマ/秒)で記録する場
合、連続記録が可能な時間T1は数式1で与えられる
(単位は秒)。
【0080】
【数1】
【0081】これは、時刻0に記録を開始すれば時刻T
1までMOディスク81は画像データを記録することが
できることを意味している。換言すれば、MOディスク
81を交換しなければ時刻T1以降の画像データは一切
記録されないことを意味している。
【0082】一方、図6下に示すように、取り込み命令
TCがオンとオフを繰り返す場合は、JPEGコーデッ
ク50は画像データI1、I3などのみを取り込むこと
になり、画像データI2、I4などは間引かれることに
なる。第1の方法はコマ単位でデータを間引きする。C
PU70は、初期設定又はユーザによる設定に基づい
て、t1、(t2-t1)、(t3−t2)、(t4−
t3)など取り込み命令のオンオフ周期を自由に設定す
ることができる。取り込み命令TCがオンの時に対応す
る画像データI1、I3などはMOディスク81に記録
される際には、後述するように、連続的に(即ち、画像
データI1終了後はすぐに画像データI3が開始しなが
ら)記録される。
【0083】図6下に示す取り込み命令に従って画像デ
ータIDを記憶容量Cr(バイト)のMOディスク81
に未記録残記憶容量がCa(バイト)となるまでの間は
1コマPn(バイト)の画像をn(コマ/秒)で記録
し、その後、コマ数を少なくしてm(コマ/秒)で記録
する場合、MOディスク81の交換が行われなかった場
合にMOディスク81が連続的に記録可能な時間T2は
数式2で与えられる。
【0084】
【数2】
【0085】これは、時刻0に記録を開始すれば時刻T
2までMOディスク81は画像データを記録することが
できることを意味している。また、T2−T1は、数式
3で与えられる。
【0086】
【数3】
【0087】従って、本実施例の記録方法によれば、M
Oディスク81は、従来は一切記録できなかった時間帯
T2−T1の画像データを記録することができる。な
お、MOディスク81の記憶容量Crは変化していない
のでT2−T1は換言すれば画像データの間引き合計時
間にも相当する。
【0088】なお、上述したように、本発明の制御装置
60は取り込み命令のオンオフ周期を変更できるので、
例えば、1コマPn(バイト)の画像をn(コマ/
秒)、m(コマ/秒)、l(コマ/秒)、k(コマ/
秒)など(n>m>l>kなど)と段階的に減少する記
録密度で記録して記録時間を延長してもよい。 IV−2 デコーダ16及び/又は入力フィルタ30
データの取り込み制御に基づく記録 次に、本発明の第1の実施例で使用される第2の方法に
ついて説明する。第2の方法は、入力フィルタ30がデ
コーダ16から、及び/又はJPEGコーデック50が
入力フィルタ30から、画像データを取り込む際に画像
データを間引くものである。例えば、1コマが縦240
ピクセル×横720ピクセルからなる画像データ(1ピ
クセル当りのデータ量に2バイトと必要とすれば34
5,600バイトに相当)をJPEGコーデック50が
図6上に示す取り込み命令に従って入力フィルタ30か
ら取り込む場合、縦及び横を1ピクセル毎に間引けば縦
横がそれぞれ半分の縦120ピクセル×横360ピクセ
ルからなる矩形画像を表す画像データ(86,400バ
イトに相当)が記録されることになる。必要な記録バイ
ト数が減少するのでMOディスク81への記録時間は延
長されることが理解される。このように第2の方法はピ
クセル(画素)単位でデータを間引きする。
【0089】本発明で使用するJPEGコーデック50
はCPU70からの命令により入力フィルタ30からの
画像データを所望の量だけ間引く機能を有しており、間
引き量は制御装置60のCPU70が制御プログラムに
基づいて設定することができる。本発明は独立の間引き
装置を設ける必要がない点で構成が簡単になるという長
所を有する。しかし、本発明は独立の間引き装置を設け
ることを排除するものではない。独立の間引き装置を設
ければ、特に、JPEGコーデック以外の画像圧縮/解
凍器を使用する場合であってかかる画像圧縮/解凍器が
画像データを間引く機能を有していない場合に有効であ
る。 IV−3 フレームバッファ58の制御に基づく記録 次に、本発明の第1の実施例で使用される第3の方法に
ついて説明する。かかる方法はJPEGコーデック50
がフレームバッファ58から読み出す画像データを選択
するものである。まず、JPEGコーデック50は入力
フィルタ30から送信された画像データを図2上に示す
取り込み命令に従って取り込んだ後、直ちにJPEG圧
縮/伸張アルゴリズムを行わずに、その画像データをフ
レームバッファ58に一時的に格納する。その後、JP
EGコーデック50はCPU70からの読み出し命令に
基づいて画像データをフレームバッファ58から読み出
す。CPU70からの読み出し命令を図2下に示す取り
込み命令と類似の形状にすれば図2下に示す取り込み命
令と同様の効果を有することが理解されるであろう。従
って、第3の方法はコマ単位でデータを間引きする。C
PU70は制御命令に基づいて読み出し命令を制御する
ことができる点は第1の方法と同様である。 IV−4 フレームバッファ58からのデータの取り
込み制御に基づく記録 次に、本発明の第1の実施例で使用される第4の方法に
ついて説明する。かかる方法はJPEGコーデック50
がフレームバッファ58から読み出す画像データを第2
の方法と同様の方法で間引くものである。これにより第
2の方法と同様の効果を達成することができることが理
解されるであろう。従って、第4の方法はピクセル単位
でデータを間引きする。CPU70は制御命令に基づい
て間引き量を制御することができる点は第2の方法と同
様である。 IV−5 圧縮率の制御に基づく記録 JPEGコーデック50はかかる画像データを得てDC
T演算を行うと共にホフマン符号化を行い、圧縮データ
列としてPCIバス62を介して制御装置60のCPU
70に送信する。JPEGコーデック50の一般的動作
については、上述のMD2310などより周知であるの
でここでは詳しい説明は省略する。本実施例の代替的な
記録方法は、JPEG圧縮/伸張アルゴリズムに使用さ
れる圧縮率を従来通常に行われていた(即ち、通常記録
モードの)圧縮率よりも高く設定してMOディスク81
に記録されるデータ量を減少し、これによりMOディス
ク81に記録される時間を延長しようとするものであ
る。例えば、従来は圧縮率1/20であったものを圧縮
率1/25に変更するなどである。圧縮率の設定は上述
したようにハードディスク83に格納されているシステ
ムパラメータに基づいてCPU70が自由に設定するこ
とができる。本実施例の記録方法を採用するかどうか若
しくは本実施例の記録方法を第1実施例の記録方法と組
み合わせるかどうかはユーザオプションとすることがで
きる。
【0090】本実施例の記録方法は画像データを間引き
によるデータ損失はないが圧縮率を高めることによるデ
ータ損失を有する。シーケンシャルDCT演算とは、画
像データのある点とその点に極めて近接した別の点のデ
ータは同一であるか極めて類似しているとみなし、画像
のある点を表すスカラー量をフーリエ変換して周波数軸
のパワースペクトラムに変換すればある周波数以上のパ
ワースペクトラムはほとんど0と見なす方法である。0
とみなすことによってデータを切り落とすことが圧縮に
相当するので、シーケンシャルDCT演算によって圧縮
されたデータ列を伸張したときには原画像は完全には再
生されず損失を含むことになる。圧縮率を高めればかか
る損失も一般には大きい。 IV−6 CPU70による制御 CPU70は、ファイルデータの情報をコメントマーカ
ーに書き込んで圧縮データ列と共にJPEGファイルを
生成し、これを第1のメモリ72に一時的に格納する。
その後、CPU70はJPEGファイルを第1のメモリ
72からMOドライブ80に転送し、JPEGファイル
をMOディスク81に記録する。選択的に、制御装置6
0はこれをPCIバス62に接続された図示しないモデ
ムと通信回線によって別のシステムに送信することもで
きる。これらの動作は上述の制御プログラムによって制
御される。同時に、第1のメモリ72にロードされたア
プリケーションプログラムを利用してCPU70は記録
開始時刻と現在の時刻の情報を時計78から得てMOデ
ィスク81の記憶可能な残量時間(及び/又は記録可能
な残量容量)を知ることができる。
【0091】以下、CPU70が行う制御方法の一例に
ついて図7を参照して説明する。事前に、CPU70は
ユーザに対して記録モードを変更すべきかどうかを質問
し、ユーザが記録モードの変更を望むかどうか、望むと
すればその延長記録をいつから開始すべきかの情報を得
て第2のメモリ74又はハードディスク83に格納する
ことができる。そこで、CPU70は、記録開始前に、
ユーザが記録モードの変更を選択したかどうかをそれら
の情報を第1のメモリ72にロードして判断する(ステ
ップ1002)。なお、図7に示す制御は、携帯電話2
00からも設定可能であり、その場合はCPU70は携
帯電話200に必要なメニューを送信する。
【0092】選択的に、CPU70は上述の質問をMO
ディスク81の記憶可能な容量がなくなる35分前にユ
ーザに対して行い、ユーザが積極的に拒否しない限り自
動的に30分前から延長記録モードに移行するよう動作
することもできる。なお、制御装置22はキーボードや
マウス、ジョイスティックなどの入力手段を有する汎用
PCなどにより表現されるので、ユーザはかかる入力手
段を通じて本実施例の記録方法を選択するかどうかを入
力する。かかる入力手段の構成は周知であるのでここで
は詳しい説明は省略する。
【0093】延長記録モードが選択されていなければ、
CPU70は通常記録モードでJPEGファイルをMO
ディスク81に記録する。通常記録モードでは、JPE
Gコーデック50は図2上に示す取り込み命令(及びこ
れに類似の読み出し命令)に基づいて従来の圧縮率を使
用してJPEGファイルを作成する。なお、通常記録モ
ードでもCPU70はMOディスク81の記憶容量の残
量を把握しているので、容量がなくなる10分前に(あ
るいは10分前、5分前など所定時刻に複数回)ユーザ
に対してMOディスク81の交換を準備するように図示
しないアラーム、インジケータ、音声、あるいは、モニ
タ84への割り込み画像などを利用して促す。もし、制
御装置60が2台のMOドライブ80を含んでいればユ
ーザはもう一方のMOドライブ80にMOディスク81
を入れなければならない。
【0094】CPU70は、ステップ1002で記録モ
ードの変更が選択されていると判断すれば、設定時刻に
延長記録モードに移行する(ステップ1006、100
8)。延長記録モードにおいては上述した第1及び第2
実施例の記録方法のいずれか又はこれらの組み合わせに
従ってJPEGファイルがMOディスク81に記録され
る。記録方法は延長の程度においても組み合わされるこ
とができる。例えば、第1実施例の第1の方法におい
て、単位時間当たりの記録コマ数をn、m、l、kとす
るなどである。
【0095】また、上述したように、延長記録モードの
設定時刻はユーザにより又はCPU70によりデフォル
トで自動的に設定された時刻(例えば、MOディスク8
1の容量がなくなる10分前)であり、CPU70はか
かる現在の時刻が設定時刻に該当するかどうかを時計7
8を利用して判断する。設定時刻までは通常記録モード
で記録を行う(ステップ1004)。ステップ1008
の延長記録モードが終了すると、交換された新しいMO
ディスク81に対してはステップ1002からの処理が
繰り返される。 V 延長記録モードにおける記録密度の変更 上述した延長記録モードにおいては、原則として通常記
録モードで記録し、交換間際において延長記録モードを
採用して交換を怠った場合のデータロスを少なくするの
に使用されている。しかし、逆に、原則として延長記録
モードを採用して、特定の場合に通常記録モード又は延
長記録モードよりも記録密度の高いモードに移行するこ
とも可能である。
【0096】本発明者等はこのような間欠的記録方法に
ついて鋭意検討した。まず、本発明者等は図7のステッ
プ1006などのように所定の設定時刻において又は最
初から開始する延長記録方法について検討した。かかる
間欠的記録方法はアラーム12から送信される事件発生
を表すアラーム信号の有無に拘らず、ユーザが予め定義
した一定の時間間隔又は単位時間当りのフレーム数で被
写体像を記録するものである。しかし、かかる記録方法
は、アラーム信号発生以後の情報をアラーム信号発生前
の情報と同様に取り扱っているため、事件発生以後に記
録される情報が不十分であるという欠点を有する。
【0097】次に、本発明者等は、アラーム信号をトリ
ガとして開始する延長記録モードについて検討した。こ
の場合には、アラーム信号がアラーム12から制御装置
60に送信されれば通常記録モードに移行し(ステップ
1004)(又は延長記録モードよりも高密度にデータ
を記録するモードに移行し)、アラーム信号が送信され
るまでは延長記録モードが採用されることになる(ステ
ップ1008)。かかる記録方法は、アラーム信号の発
生を事件の発生と擬制して、アラーム信号をトリガとし
て間欠的記録を開始しているため、アラーム信号発生後
は記録密度を高めることにより先の間欠的記録方法に付
随する欠点を改善しているという長所を有する。しか
し、本発明者等は、実際にはアラーム信号の生成時には
既に事件は発生しており、アラーム信号をトリガにする
と犯罪が発生した瞬間とその前後の経過映像を記録でき
ないことを発見した。例えば、不審者が監視対象地域に
侵入したことを検知した場合にアラーム信号を生成する
場合には、アラーム信号生成時には既に不審者は監視対
象領域に侵入するという犯罪行為を終了しており、不審
者が犯罪行為を実行している様子を撮像することはでき
なくなるからである。
【0098】このため、アラーム信号が発生した時点で
はデータの重要性は既に高まっているためにアラーム信
号の発生の少し前からデータ記録密度を高める(できれ
ば最大にする)ことが好ましい。以下、アラーム信号の
発生の少し前からデータ記録密度を高める記録方法につ
いて、図8乃至図10を参照して説明する。図8は、図
1に示す監視システム100のCPU70が実行する本
発明の記録方法のフローチャートである。
【0099】本実施例の記録方法によれば、監視対象の
データは監視カメラ10からデコーダ16を介してJP
EGコーデック50に入力される。その後、JPEGコ
ーデック50の出力は、一旦第1のメモリ72に供給さ
れて遅延されてCPU70によってJPEGファイルに
変換された後に、第1のメモリ72からMOドライブ8
0とハードディスクドライブ82のいずれか又は両方へ
供給される。なお、以下の説明では便宜上第1のメモリ
72からMOドライブ80にデータが供給されるものと
する。ハードディスクドライブ82に第1のメモリ72
の出力を供給する場合は単にMOドライブ80をハード
ディスクドライブ82に読み替えるだけでよい。このよ
うに、第1のメモリ72はJPEGコーデック50から
送信される圧縮データ列を遅延するために一時的に格納
している。また、後述するように、第1のメモリ72に
格納される圧縮データ列は、MOディスク81に記録さ
れる情報量よりも多い情報量を含んでいる。この結果、
第1のメモリ72からMOドライブ80に転送される遅
延時間(時間的余裕)により、第1のメモリ72に一時
的に格納されているデータを選別、編集などして一部又
は全部をMOドライブ80に転送することが可能にな
る。
【0100】以下、本実施例の記録方法について説明す
る。かかる記録方法は、図8に示すように、監視システ
ムの100の制御装置60の電源が入れられた後、アラ
ーム12からアラーム信号が制御装置60に入力される
まで適用される通常の延長記録モードと、アラーム信号
が制御装置22に入力された後に開始される詳細記録モ
ードとを有している(ステップ1102)。なお、記録
モードは制御装置60のユーザが図示しない操作パネ
ル、キーボード、マウスなどの入力装置を介して切り換
えることができる(即ち、CPU70がアラーム信号と
は無関係に切り換えることもできる)。この結果、監視
システム100は、(犯罪行為などの)事件の撮影が終
了した後は、詳細記録モードから通常の延長記録モード
にリセットされることができる。
【0101】以下、図9を参照して通常の延長記録モー
ドについて説明する。ここで、図9は、本実施例の記録
方法の通常記録モードを説明するためのフローチャート
である。なお、図9に示すフローチャートに拘らず、ア
ラーム12からアラーム信号が割り込み信号として制御
装置60に供給されると、CPU70は通常記録モード
を終了して詳細記録モードに移行するように各部を制御
する。割り込み制御については、当業界で周知のいかな
るものをも使用することができるのでここでは詳しい説
明は省略する。
【0102】通常の延長記録モードはアラーム信号がア
ラーム12から制御装置60に供給されるまで監視シス
テム100が採用する記録モードであり、上述した連続
記録モードのいずれの方法をも採用することができる
が、図9に示すフローチャートでは特に第1のメモリ7
2においてデータが遅延されていることに留意する必要
がある。より具体的には、通常の延長記録モードは、例
えば、事件のない状態下にある被写体を監視カメラ10
が監視している場合、(図示しない)タイマが所定の予
約時間に到達した時(例えば、就業時間が終了する午後
6時から)から録画を開始する予約録画の場合、アラー
ム信号に応答する録画をスタンバイ(待機)している場
合、(後述するように第1のメモリ72からMOディス
ク81に)録画している場合に採用される。
【0103】通常の延長記録モードにおいては、監視対
象(被写体像)を監視カメラ10が監視して、その監視
情報がJPEGコーデック50を介して第1のメモリ7
2に取り込まれる場合の映像時間間隔又は単位時間当り
のフレーム数Frは、第1のメモリ72から出力される
データがMOディスク81に録画される際に使用される
後述するユーザが設定した録画時間間隔以下又は単位時
間当りのフレーム数Fu以上に設定されている(ステッ
プ2002)。
【0104】かかる関係Fr≧Fuは時間間隔で比較す
ればこの逆になり、本実施例では、メーカーにより制御
プログラム又はシステムパラメータに書き込まれて第2
のメモリ74又はハードディスク83に格納されている
ものであるが、本発明はユーザによる変更や設定を排除
する趣旨ではない。また、本実施例においては、JPE
Gコーデック50がデコーダ16からディジタル画像デ
ータを取り込む映像時間間隔又は単位時間当りのフレー
ム数と、第1のメモリ72がJPEGコーデック50か
らディジタル画像データ(圧縮データ列)を取り込む映
像時間間隔又は単位時間当りのフレーム数は等しくFr
に設定されているが、本発明は両者が異なることを排除
するものではない。その場合、Frは第1のメモリ72
がJPEGコーデック50からディジタル画像データを
取り込む映像時間間隔又は単位時間当りのフレーム数を
表すものとする。
【0105】Frは、好ましくは、監視システム100
が録画可能な最短の時間間隔又は単位時間当りの最大フ
レーム数Fmに等しくなるように設定される。これによ
り、被写体像のデータの取りこぼしを回避することがで
きる。FmはJPEGコーデック50や第1のメモリ7
2の性能などに依存して決定される。例えば、Fm<F
rの状態は、第1のメモリ72が記録可能な最大情報量
より少ない情報が単位時間当りに第1のメモリ72に供
給されていることになり第1のメモリ72を最大限に活
用していないことになる。また、Fm>Frの状態は、
第1のメモリ72が記録可能な最大情報量より多い情報
が単位時間当りに第1のメモリ72に供給されているこ
とになり、第1のメモリ72が情報を取りこぼしている
ことになる。従って、例えば、第1のメモリ72にはF
m=Fr=30フレーム/秒(sec)でディジタル画
像データが記録されることが好ましい。
【0106】CPU70は、第1のメモリ72の残り記
録容量がなくなると、即ち、第1のメモリ72がフルに
なるまで第1のメモリ72にJPEGコーデック21か
らのディジタル画像データを格納する(ステップ200
4)。CPU70は、第1のメモリ72がフルになると
判断すると(ステップ2004)、第1のメモリ72か
ら記憶媒体であるMOディスク81に、Fu(例えば、
10フレーム/秒)でディジタル画像データを古い順に
記録する(ステップ2006)。理解されるように、通
常の延長記録モードでは、第1のメモリ72からMOド
ライブ80のMOディスク81に記録されるディジタル
画像データは20フレーム/秒で間引かれることにな
る。このような、間引きが許されるのは、上述したよう
に、通常の延長記録モードが事件の発生ない状態の撮影
を前提としているためデータの重要性が低いこと、連続
している画像データはごく短時間の経過においてはほぼ
同じ情報を含んでいるから省略しても得られる情報の質
にはあまり影響しないこと、かつ、監視システム100
が短時間の画像データの取りこぼしはあるものの全体と
して記録時間を延長しようとしていることなどの理由に
よる。また、ディジタル画像データは第1のメモリ72
の記憶容量分だけ遅延されることが理解されるであろ
う。
【0107】もっとも、Fm、Fr及びFuの値は単な
る例示であるためにFu=Frに設定することも可能で
あることに留意しなければならない。また、ステップ2
006は単位時間当りの記録フレーム数が0に設定され
る場合も含んでいる。この場合には、通常の延長記録モ
ードにおいてMOディスク81にデータが記録されない
ことになり、ディジタル画像データは第1のメモリ72
の記憶容量分に応じた期間だけ一時的に保持されるだけ
になる。
【0108】以下、図10を参照して詳細記録モードに
ついて説明する。ここで、図10は、本実施例の記録方
法の詳細記録モードを説明するためのフローチャートで
ある。詳細記録モードは、上述したように、アラーム信
号がアラーム12から制御装置60に供給された後に監
視システム100が採用する記録モードである。アラー
ム12は、例えば、不審者が監視対象地域に侵入したこ
とを感知した図示しないセンサの検知信号に応答してア
ラーム信号を生成する。次いで、アラーム12は、アラ
ーム信号を制御装置60のPCIバス62に接続された
インターフェース64に送信する。これにより、制御装
置60のCPU70はアラーム信号を認識する。このよ
うに、詳細記録モードは、犯罪行為などの事件発生時に
採用される記録モードである。
【0109】アラーム信号に応答してCPU70はセレ
クタ14を制御して不審者に近い監視カメラ10を選択
して不審者を識別するように試みる。選択的に、セレク
タ14は不審者のいる場所の情報を監視カメラ10に与
えて、そのレンズの方向やピントなどを変更調節しても
よい。監視カメラが捉える画像は、例えば、縦240ピ
クセル(画素)×横720ピクセルからなる矩形状をコ
マが時系列的に複数連続したものとして表現される。
【0110】監視カメラ10からの情報は、セレクタ1
4によってカメラと情報が対応しながらデコーダ16に
入力される。以下、説明の便宜上、一台の監視カメラ1
0からの情報について着目する。監視カメラ10から送
信されたアナログコンポジット信号はデコーダ16によ
ってディジタル画像データに変換されてJPEGコーデ
ック50に入力される。JPEGコーデック50による
画像データの取り込みはCPU70が制御プログラム又
はシステムパラメータに基づいて制御することができ
る。
【0111】詳細記録モードも上述したステップ200
2及び2006を使用するが、ステップ2006はステ
ップ2008に置換される。ステップ2008は少なく
とも2つの動作を実行している。これらの動作は同時に
行われることが好ましいが、本発明はどちらかの動作が
択一的に行われる場合もカバーするものである。また、
これらの動作は通常の延長記録モードで単位時間当りの
記録フレーム数が0に設定された場合であっても同様に
適用することができる。
【0112】第1に、ステップ2008は、第1のメモ
リ72に記録されているアラーム信号発生前の所定時間
分のディジタル画像データをMOディスク81に一括し
て書き込んでいる。本実施例は、ディジタル画像データ
をJPEGコーデック50からMOドライブ80に出力
する代わりに、JPEGコーデック50から第1のメモ
リ72に一旦格納し、その後第1のメモリ72からMO
ドライブ80に出力している。このため、第1のメモリ
72はバッファ的機能を果たしてディジタル画像データ
がMOディスク81に記録されることを遅らせることが
できる。これにより、従来は記録することができなかっ
たアラーム信号前のデータを記録することができる。
【0113】例えば、不審者が監視対象地域に侵入した
ことを検知した場合にアラーム信号を生成する場合に
は、アラーム信号生成時には既に不審者は監視対象領域
に侵入するという犯罪行為を終了している。このため、
アラーム信号をトリガとして記録を開始する間欠映像記
録方法の第1の方法では不審者が犯罪行為を実行してい
る様子を撮像することはできなくなる。しかし、本実施
例の記録方法によれば、アラーム信号発生前の所定時間
のデータも記録することができるので、例えば、不審者
が窓などを破壊して侵入しようとしている犯罪行為実行
の瞬間を撮影することができる。
【0114】アラーム信号発生前の所定時間は、第1の
メモリ72の記憶容量に依存する。例えば、第1のメモ
リ72が600フレーム分のディジタル画像データを格
納することができるとすれば、所定時間は600フレー
ムに相当するデータの遅延時間(例えば、20秒)とな
る。従って、この場合MOディスク81には、アラーム
信号発生時点前の最大過去20秒のディジタル画像デー
タが書きこまれることになる。最大過去20秒であるの
で20秒以内の任意の期間をユーザが選択して設定する
ことができる。第1のメモリ72の容量を増すことによ
り前記所定時間を調節することができることが理解され
るであろう。
【0115】第2に、アラーム信号発生以後はCPU8
0はFuを図3に示すステップ2006におけるFuよ
りも大きな値(Fu‘)、より好ましくはFr、更に好
ましくはFu=Fr=Fmに設定する。上述したよう
に、FrをFmに近づけることによってディジタル画像
データは第1のメモリ72に格納されるまでは殆ど内容
が失われることがない。上述したようにステップ200
6では第1のメモリ72からMOディスク81にディジ
タル画像データがFuで記録されるためデータが間引か
れることになる。これに対して、図10に示すステップ
2008は、アラーム信号発生以後の画像データはアラ
ーム信号発生前よりも重要性が高いことに鑑みて、デー
タの記録密度を高めることによって情報の取りこぼしを
防止している。
【0116】次に、図11を参照して本発明の記録方法
の効果を説明する。ここで、図11は本発明に関連する
記録方法の時間経過に対する模式図である。図11は、
本発明の記録方法の効果をフレーム数ではなく録画時間
により表示しているが、本出願の開示から当業者には容
易にフレーム数に置きかえることができるであろう。図
中、ΔT1は、上述したFmに相当する監視システム1
00が記録可能な最短時間間隔である。T0は、制御装
置22がアラーム12からアラーム信号を受信した時刻
である。制御装置60は事件発生時刻T0を、例えば、
時計78から知ることができる。Taは、上述したFu
‘に相当するユーザが設定するアラーム信号検出後の映
像録画時間である。Tbは、Tmを限度としてユーザが
設定するアラーム信号検出直前の映像録画時間である。
Tmは、(例えば、上述した20秒に相当する)第1の
メモリ72に記録可能な過去最長の映像録画時間であ
る。また、Tcは、ユーザが設定する映像録画時間間隔
であり、本発明の方法との関係ではFuに相当するアラ
ーム信号検出前の映像録画時間である。
【0117】ケース(B)は常に又は所定の設定時間か
ら開始する延長記録方法を示し、アラーム信号の有無に
拘らず被写体像を時間Tcで間欠的かつ定常的に記録し
ている。ケース(B)の記録方法によれば、時刻T0
後の映像を記録することができず、また、時刻T0以後
の映像の記録密度が粗であるために必要な情報の取りこ
ぼしが大きいことが理解されるであろう。
【0118】ケース(C)はアラーム信号発生前は延長
記録モードで記録し、アラーム信号発生後は、記録時間
Tcをユーザが設定可能な一定時間Ta(sec)に変
更してより密な記録モード又は通常記録モードに移行し
ている。このため、ケース(C)の記録方法は、アラーム
信号発生後は監視システム100が記録可能な最短時間
間隔で映像を記録することが可能であり、ケース(B)
に比較して時刻T0以後の情報の取りこぼしを最小にす
ることができる。しかし、アラーム信号発生前は一定の
時間間隔Tcで記録されていることから決定的瞬間を記
録できない可能性が高い。
【0119】本実施例の記録方法はケース(A)に相当
する。監視カメラ10から撮像された画像は常に監視シ
ステム10が記録可能な最短時間間隔ΔT1(sec)
で第1のメモリ72に保存されている。ディジタル画像
データは、アラーム信号発生前はユーザが設定する一定
の時間間隔Tc(sec)毎にMOディスク81に記録
される(即ち、通常の延長記録モード)。しかし、制御
装置60がアラーム信号を受信する時刻T0を基準に、
−Tbから+Ta(sec)までの映像をユーザが事前
に設定する映像録画間隔Tcを自動的に記録間隔ΔT1
(sec)に変化させ、もれなくMOディスク81へ記
録する(詳細記録モード)。その結果、決定的瞬間及び
その経過画像をMOディスク81にもれなく保存するこ
とが可能になると共にMOディスク81の容量消費の効
率化を図ることができ、長時間の監視を実現することが
できる。図11においてはTa+TbはTmに相当す
る。なお、図5は、時刻T0+Ta以後の記録密度を示
していないがTcよりも記録密度を高めることが好まし
く、より好ましくは、被写体を間欠的に記録する代わり
に記録間隔ΔT1(sec)でもれなくMOディスク8
1へ記録することを継続することが好ましい。
【0120】本実施例では、アラーム信号の有無に従っ
て、記録モードを通常の延長記録モードと詳細記録モー
ドの2つに分割しているが、複数のアラーム信号その他
の多段階の警戒情報に従って更に詳細記録モードを多段
階に分割することができることはいうまでもない。ま
た、アラーム信号の有無に拘らず、ユーザオプションで
又はCPU70がデフォルトで詳細記録モードを採用す
るように制御プログラムを設定することができる。例え
ば、就業時間内や警備員が後述するモニタ84を実時間
で監視している場合には通常の延長記録モードとして、
それ以外の場合には詳細記録モードにするなどである。
これらは本実施例だけでなく後述する他の全ての変形例
についても当てはまる。
【0121】次に、本発明の別の実施例について説明す
る。本実施例の記録方法は、詳細記録モードにおいて、
JPEG圧縮/伸張アルゴリズムに使用される圧縮率を
従来通常に行われていた(即ち、通常の延長記録モード
の)圧縮率よりも低く設定してMOディスク81に記録
される情報量を増加させようとするものである。例え
ば、従来は圧縮率1/20であったものを圧縮率1/1
5に変更するなどである。これにより、事件発生後の情
報の取りこぼしを防止することができる。圧縮率の設定
は上述したように制御プログラムに基づいてCPU72
が自由に設定することができる。
【0122】本実施例の記録方法を採用するかどうか若
しくは本実施例の記録方法を前述の実施例の記録方法と
組み合わせるかどうかはユーザオプションとすることが
できる。換言すれば、本実施例の記録方法においては、
圧縮率を通常の延長記録モード時のそれよりも低く設定
するステップを図9に示すステップ2002の前に例え
ばステップ2001として配置して、ステップ200
1、2002、2004及び2006からなるフローを
詳細記録モードとしてもよい。代替的に、ステップ20
01を図10に示すステップ2002の前に配置して、
ステップ2001、2002、2004及び2008か
らなるフローを詳細記録モードとしてもよい。
【0123】本実施例の記録方法は圧縮率を低くするこ
とによりデータ損失を防止している。シーケンシャルD
CT演算とは、画像データのある点とその点に極めて近
接した別の点のデータは同一であるか極めて類似してい
るとみなし、画像のある点を表すスカラー量をフーリエ
変換して周波数軸のパワースペクトラムに変換すればあ
る周波数以上のパワースペクトラムはほとんど0と見な
す方法である。0とみなすことによってデータを切り落
とすことが圧縮に相当するので、シーケンシャルDCT
演算によって圧縮されたデータ列を伸張したときには原
画像は完全には再生されず損失を含むことになる。圧縮
率を低下すればかかる損失は一般には小さくなる。
【0124】本実施例では、アラーム信号により記録モ
ード及び/又は圧縮率を変更したが、本発明のディジタ
ル記録方法は監視システム以外に適用することも可能で
あるので、トリガとなる信号はアラーム信号に限定され
ないことはいうまでもない。また、本実施例では、ディ
ジタル画像データの遅延を第1のメモリ72が行ったが
同様の遅延機能をその他の部材(フレームバッファその
他のバッファ部材)により行わせることができることは
いうまでもない。 VI 連続記録方法 次に、交換に伴うデータ損失を回避する連続記録方法に
ついて説明する。CPU70は、圧縮列データをJPE
Gコーデック50から得てJPEGファイルを作成し、
これを一旦第1のメモリ72に格納した後にMOドライ
ブ80に転送して記録する。但し、MOディスク81の
記憶容量を超えるJPEGファイルデータが転送されて
くるためにユーザはMOディスク81を交換しなければ
ならない。かかるMOディスク81の交換時にJPEG
ファイルが記録されない事態を回避するために、第2の
メモリ74にストアされた制御プログラムは、図12又
は図13の制御手順に従って記録制御を行う。ここで、
図12はCPU70が実行する連続記録に関する制御フ
ローチャートの一例を示す。また、図13は制御装置7
0が実行する連続記録に関する制御フローチャートの別
の例を示す。
【0125】本実施例では、JPEGファイルの転送レ
ートはTi(byte/sec)であり、各MOディス
ク81の記憶容量はCr(byte)で、MOドライブ
24の転送レートはTr(byte/sec)であるも
のとする。また、ハードディスク83の記憶容量はCa
(byte)であり、ハードディスクドライブ82の転
送レートはTa(byte/sec)であるものとす
る。本実施例の「転送レート」は、コマンド発行、位置
決め、回転待ち時間などのオーバーヘッドを含む平均の
転送レートである。また、本実施例では以下の式が成立
するものとする。
【0126】
【数4】
【0127】
【0128】
【数5】
【0129】VI−1 データの時系列性とアドレス
の増加を完全に対応させない記録 図12を参照するに、最初に、JPEGファイルはMO
ディスク81に記録されるように第2のメモリ74にス
トアされた制御プログラムはスイッチ回路75、第2の
インターフェース66及びMOドライブ80を制御する
(ステップ1202)。なお、上述したように、記録の
開始をアラーム信号によって行うときは、アラーム信号
を受信したかどうかの判断ステップが図8のスタートの
前段に配置される。さて、今、この状態を「フェーズ
1」と呼ぶことにする。
【0130】フェーズ1においては、JPEGファイル
のデータストリームは、転送レートTi(byte/s
ec)で連続して第2のインターフェース66を介して
MOドライブ80に入力される。MOディスク81の残
りの記憶容量をCrr(byte)とすると、MOディ
スク81が飽和するまでの時間t1(sec)だけJP
EGファイルを記録することができる。ここに、t1は
以下の式で定義される。
【0131】
【数6】
【0132】次に、MOディスク81がフルになる直前
にスイッチ回路75がJPEGファイルの入力先がMO
ドライブ80からハードディスクドライブ82に切り替
えるように、制御プログラムは各部を制御する(ステッ
プ1204)。これ以降を「フェーズ2」と呼ぶことに
する。また、同時に、CPU70は、モニタ84その他
の(図示しない)表示装置及び/又は(図示しない)ス
ピーカーにユーザに対してMOディスク81を交換する
ことを促す(ステップ1206)。ここで、制御プログ
ラムは、ユーザがMOディスク81を交換するための時
間としてtc(sec)を見込んでいる(ステップ12
08)。
【0133】ディスク交換用の時間tc後に(ステップ
1208)、制御プログラムは再びJPEGファイルの
入力先をハードディスクドライブ82からMOドライブ
80に切り替え、かつ、ハードディスクドライブ82か
らMOドライブ80へ向かうデータパスも確保する(ス
テップ1210)。
【0134】フェーズ2においては、MOディスク81
は第1のメモリ72から転送されるJPEGファイル
と、ディスク交換時にハードディスク83に蓄えたデー
タの両者を記憶することになる。データストリームはJ
PEGコーデック2からのデータとハードディスクドラ
イブ26からのデータが1バイト若しくは所望のバイト
ずつ交互にMOディスク81に入力されることになる。
何バイトずつ交互に入力するかは制御プログラムが予め
決定することができる。ディスク交換時にハードディス
クドライブに蓄えられた容量Ct(byte)は以下の
式で表現される。
【0135】
【数7】
【0136】数式7を実現するためには、ハードディス
ク83の記憶容量Caは以下の数式8を満たさなければ
ならない。
【0137】
【数8】
【0138】ハードディスクドライブ82からMOドラ
イブ80への転送レートTcは以下の式で与えられる。
【0139】
【数9】
【0140】
【0141】
【数10】
【0142】Tcの最大値Tcmax(byte/se
c)はMOドライブ80の転送レートによって決定され
る。最小値Tcmin(byte/sec)は、ディス
ク交換時にハードディスク83に蓄えられたデータをM
Oディスク81がフルになる前にコピーを完了しなけれ
ばならないという条件で規制される。
【0143】なお、転送レートTcminでハードディ
スク83にコピーを開始し、MOディスク81がフルに
なった時にハードディスク83からMOディスク81へ
のコピーが完了したという条件を式にすると、次のよう
になる。
【0144】
【数11】
【0145】数式11からTcを求めると数式10を導
くことができる。MOドライブ80の性能を最大限に発
揮させるにはハードディスクドライブ82の転送レート
Taは次の数式12を満たさなければならない。
【0146】
【数12】
【0147】数式12は本制御方式が実現できる限界値
を示すものではないが、ハードディスクドライブ82は
次の数式13を満たす必要がある。
【0148】
【数13】
【0149】ハードディスク83からMOディスク81
へのコピーが完了すると(ステップ1212)、ハード
ディスクドライブ82からMOドライブ80へのデータ
パスは遮断され(ステップ1214)、その結果、処理
はフェーズ1(ステップ1202)に帰還し、以下これ
を繰り返すことにより連続記録が達成される。なお、処
理がステップ1212からステップ1202に帰還した
ときにはMOディスク81には既にハードディスク83
からの情報が記録されているが、CPU70は既に蓄え
られた情報の容量を時計75等を利用して計算すること
により、MOディスク81がフルになるまでの時間t1
を監視できるものとする。
【0150】MOディスク81に記録されたJPEGフ
ァイルの入力データ列は時系列的にアドレスに記録され
ているわけではないので、読み出しの際にはソフトウェ
アで調節する必要がある。例えば、JPEGファイルが
記録された時間のもっとも古いものから順番に読み出す
ソフトウェアを使用すれば、時系列的にJPEGファイ
ルは読み出されるために画像データの順番は正しくな
る。かかるソフトウェアを構築することは当業者であれ
ば容易であり、ここではその具体的内容について詳しい
説明は省略する。
【0151】図12に示すフローチャートは特に示して
はいないが、JPEGコーデック50からの圧縮データ
列の入力が終了した時点又は第1のメモリ72からの転
送が終了した時点で原則として終了する。例えば、処理
がステップ1202にあるときにJPEGコーデック5
0からのデータ入力が終了すればCPU70ユーザにモ
ニタ84又は図示しない表示装置などを介してその旨を
通知して記録を終了する。処理がステップ1204又は
ステップ1210にあるときにJPEGコーデック50
からのデータ入力が終了すればステップ1212が終了
したときにCPU70はユーザにモニタ84又は図示し
ない表示装置などを介してその旨を通知して記録を終了
する。 VI−2 データの時系列性とアドレスの増加を完全
に対応させる記録 次に、図13を参照して、本発明の別の連続的記録に関
する制御方法を説明する。本制御方法は、図12に示す
制御方法と異なり、入力されるデータの時系列と記録さ
れるアドレスとが対応することを可能にする。このた
め、再生に使用されるソフトウェアはアドレス順に情報
を読み出せばよいので図12で使用されるソフトウェア
よりは単純になる。もっとも、本制御方法によって記録
された情報は記録された時間の順番にアドレスに連続的
に記録されているため、図12の制御方法で使用される
ソフトウェアを使用したとしても適正に読み出すことが
できる。
【0152】図13に示す制御方法はステップ1202
乃至1208までは図12に示すそれらと同様であるの
で詳しい説明は省略する。図12の制御方法で使用され
る数式1乃至5式は図13に示す制御方法でも同様に使
用される。但し、図13に示す制御方法においては、ス
テップ1202を「フェーズ1」、ステップ1204乃
至1208を「フェーズ2」とよび、ステップ1122
以降を「フェーズ3」と呼ぶことにする。
【0153】さて、図9に示す制御方法によれば、特徴
的に、ディスク交換用の時間tc後に(ステップ120
8)、第1のメモリ72からハードディスクドライブ8
2へのデータパスを維持したままハードディスクドライ
ブ82からMOドライブ80へ向かうデータパスを確保
している(ステップ1222)。この点、MOドライブ
80が第1のメモリ72とハードディスクドライブ82
との双方からデータを受信するステップ1210とは相
違している。この結果、ハードディスクドライブ82
は、第1のメモリ72からJPEGファイルの受信を継
続しながら、更に、MOディスク81の交換時にハード
ディスク83内にストアしたデータ及びその後に入力さ
れたデータをMOドライブ80に出力する。そして、M
Oディスク81がフルになる前にハードディスク83内
の全てのデータをMOディスク81にコピーする。この
時の転送レートTcは次の式を満たしていなければなら
ない。
【0154】
【数14】
【0155】ここで、min(Tr,Ta)はTrとT
aのうちで小さいほうを表している。MOディスク81
への転送がスタートしてからの時間t(sec)後のハ
ードディスク83の既に記録された容量をC(t)とす
ると、
【0156】
【数15】
【0157】ここでTcは以下の式で規制される。
【0158】
【数16】
【0159】ハードディスク83のデータの全てをMO
ディスク81にコピーするのに要する時間をtcc(s
ec)とすると、数式15において、C(t)=0の時
のtに該当するので、tccは以下の式のようになる。
【0160】
【数17】
【0161】tccの間にMOディスク81が飽和して
はいけないので、次の式が満足されなければならない。
【0162】
【数18】
【0163】数式18において、tcを引いている理由
は、tcの期間はMOディスク81が交換されているた
めにMOディスク81へのデータ転送はないからであ
る。数式18からTcは以下の式で規制される。
【0164】
【数19】
【0165】以上より、本制御方法を実現するためには
数式16と数式19を満たす必要がある。このようにし
て、ハードディスク83に記録されたデータは全てMO
ディスク81にコピーすることができ、コピーの終了と
共にハードディスクドライブ82からMOドライブ80
へのデータパスは遮断し、同時に、データの入力先をハ
ードディスクドライブ82からMOドライブ80へ切り
替える(ステップ1226)。この結果、フェーズ1の
ステップ1102に帰還して以下この処理を繰り返すこ
とにより連続記録を達成することができる。
【0166】また、図13に示すフローチャートは特に
示してはいないが、JPEGコーデック50からの圧縮
データ列の入力が終了した時点又は第1のメモリ72か
らJPEGファイルの転送が終了した時点で原則として
終了する。例えば、処理がステップ1202又は122
6にあるときにJPEGコーデック50からのデータ入
力が終了すればCPU70はユーザにモニタ84又は図
示しない表示装置などを介してその旨を通知して記録を
終了する。処理がステップ1204又はステップ122
2にあるときにJPEGコーデック50からのデータ入
力が終了すればステップ1224が終了したときにCP
U70はユーザにモニタ84又は図示しない表示装置な
どを介してその旨を通知して記録を終了する。
【0167】記録と平行して、ビデオカメラ10の情報
はモニタ84に表示されてもよい。モニタ28は、例え
ば、画面をビデオカメラ10の台数分だけ分割して全て
のカメラ情報を1台で表示することもできるし、カメラ
台数に対応した台数のモニタ28が設けられることもで
きる。モニタ84は制御装置60本体のすぐそばに設置
されてもよいし、そこから離れた別の部屋に設置されて
もよい。なお、モニタ84が複数台のカメラ映像を分割
画面にして表示する場合、それぞれの分割画面間の相対
的な表示位置はフレームバッファ58を利用して設定す
ることができる。例えば、4分割の場合、田の字に並べ
たり、横又は縦に4つ並べるなどである。
【0168】MOディスク81に記憶されたJPEGフ
ァイルを伸張する場合は、まず、ユーザが所望のJPE
Gファイルを記録したMOディスク81をMOドライブ
80に挿入する。次いで、CPU70は、制御プログラ
ムに基づいて、コメントマーカーに記載された情報を抽
出してから抽出後のJPEGファイルをJPEGコーデ
ック50に送信する。JPEGコーデック50は、送信
されたJPEGファイルの量子化テーブル定義(DQ
T)マーカーに記載された解凍率に基づいてこれを伸張
してディジタル画像信号としてエンコーダ18に送信す
る。また、CPU70は、制御プログラムに基づいて、
抽出されたコメントマーカーの情報からフィルタデータ
を生成してDSP20の適応型出力ディジタルフィルタ
40に送信する。
【0169】JPEGコーデック50は、送信されたJ
PEGファイルを伸張してDSP20の適応型出力ディ
ジタルフィルタ40に送信する。適合型出力ディジタル
フィルタ40は、フィルタデータ解析回路42において
BiとDsと(Di-Ds)の情報を得てピーキングフ
ィルタ46を通過させるかどうかを判断する。スイッチ
回路48は、Biに関してはピーキングフィルタ46を
介して、Bjに関してはそのまま出力し、これらを画像
データとしてエンコーダ18に送信する。
【0170】エンコーダ18は、出力フィルタ40から
出力されたディジタル画像信号をアナログコンポジット
信号に変換してモニタ84に送信してこれを表示する。
なお、本システム100においては、カメラ情報を連続
的に表示することを妨げないように、再生専用のモニタ
84を設けることが好ましい。また、制御プログラムは
モニタ84の画面を編集(再生、早送り、巻戻し、拡
大、縮小、回転など)するソフトウェア機能も有してい
るので、制御装置60のユーザは所望の画像情報を確認
及び編集することができる。
【0171】なお、本発明の制御プログラムは、上述し
たDsとは異なるDsを利用して生成されたJPEGフ
ァイルやコメントマーカーにBi等の情報が含まれてい
ない従来のJPEGファイルも同様に認識することがで
きる。このため、出力フィルタ4で使用されるDsは常
に入力フィルタ1で設定されたDsがそのまま使用され
るわけではなく、JPEGファイルプロセッサ120
(制御プログラム)から送信されたDsが使用される。
コメントマーカーに何らBi等の情報が含まれていない
場合は、ピーキングフィルタ46は動作せず、JPEG
コーデック50からの出力がそのままDSP20の出力
フィルタ40の出力となるようにスイッチ回路48は動
作する。
【0172】また、実施例で説明したMD2310など
のJPEGコーデック50は、フレームバッファ58の
制御機能を併せ持つため、JPEGコーデック50に関
わる全てのデータフローはフレームバッファ58を経由
して行われる。そのため、圧縮/伸張時に必要なラスタ
ー/ブロック変換に加え、画像の表示位置の制御、拡
大、縮小などの機能もJPEGコーデック50を介して
行われる。
【0173】本実施例においては、8×8画素の大きさ
を有するブロックを基準に入力画像を分割したがこの大
きさに限定されないことはいうまでもない。また、異な
る閾値を有するローパスフィルタを複数設けてもよい。
また、本発明の用途も監視システムに限定されず、解像
度の高い写真やアニメーション画像をコンピュータで編
集したりするなど多岐にわたることは当業者であれば理
解することができるであろう。
【0174】また、本実施例においては、画像はJPE
Gフォーマットで形成されるが、監視システム100
は、その他のいかなるフォーマット(例えば、GIFフ
ォーマット)にも適用することができることは明らかで
ある。従って、監視システム100はJPEGコーデッ
ク以外のいかなる画像圧縮/伸張装置にも適用すること
ができる。
【0175】また、本実施例の連続記録方法によれば、
1台のリムーバブルメモリドライブを用いてデータを記
録し、そのリムーバブルメモリを交換する際には一時的
にデータを固定ディスク装置の固定ディスクに記録し、
その後、固定ディスクに記録されたデータを交換された
新しいリムーバブルメモリに転送することによりデータ
の連続記録を実現する。従って、かかる効果が達成され
る限りその記録方法も図12及び図13の方法以外の方
法を用いてもよいことが当業者には理解されるだろう。
また、本発明の連続記録システムは画像データの記録に
限定されないことはいうまでもない。
【0176】携帯電話200のユーザは、携帯電話20
0を介してCPU70と交信することによってMOドラ
イブ80及び/又はハードディスクドライブ82にアク
セスしてそこに格納されている画像及び/又は音声デー
タを再生、消去、検索、転送、保存及び編集することが
できる。必要があれば、携帯電話200からMOドライ
ブ80及び/又はハードディスクドライブ82へのアク
セスにユーザ名やパスワードの入力を要求してもよい。
【0177】携帯電話200のユーザは、例えば、再生
したい時刻と再生時間を入力することによって所望の画
像及び/又は音声データを再生することができる。監視
システム100は、携帯電話200から画像及び/又は
音声データの消去が命令された場合には更に権限を認証
するためのパスワードを要求してもよい。監視システム
100は、ユーザが転送を選択すると、予め格納された
転送先(警備保障会社、警察、病院、消防署、保険会
社、監視対象場所の責任者など)を表示してユーザの選
択を促してもよい。ユーザがこれらの転送先のいずれか
を選択するとCPU70はデータを、例えば、予め作成
されたメッセージ(「不審者が侵入しましたので直ぐに
急行してください。住所は…です。」)に添付してEメ
ールなどで送信する。
【0178】同時に、携帯電話200のユーザはシステ
ムパラメータの設定を変更することができる。このた
め、ユーザは携帯端末の種類や大きさに応じて所望の品
質(例えば、カラーモードなど)のデータを受信するこ
とができる。
【0179】このように、携帯電話200のユーザは、
監視対象の画像及び/又は音声のリアルタイム又は過去
のデータを(所望のシステムパラメータで)高品質に、
警察、消防署、警備保障会社、病院などで再生、転送、
提示等することにより、犯罪や災害を未然に防止及び/
又は迅速に対応することができる。 VII システムパラメータ及び制御プログラムの自
動設定及び更新方法 以下、図1及び図14乃至図16を参照して、本発明の
システムパラメータ及び制御プログラムの自動設定及び
更新方法について説明する。ここで、図14は監視シス
テム100のシステムパラメータ及び制御プログラムの
自動設定及び更新方法について説明するための概略ブロ
ック図である。図15は、CPU70が実行する主とし
て実行中制御プログラム142に基づくフローチャート
である。図4は、CPU70が実行する主として図1に
示す実行中アップデートプログラム152に基づくプロ
グラムである。
【0180】本実施例のハードディスク83は、図1に
示すようにシステムパラメータファイル144と制御プ
ログラムファイル154を格納している。また、ハード
ディスク83(又は代替的に第2のメモリ74)は、ア
ップデートプログラム152を格納している。更に選択
的に、ハードディスク83は、図1に示すIDチェック
プログラム164を有している。IDチェックプログラ
ム164は、例えば、MOディスク81に含まれている
IDデータ172の照合を行い、IDデータ172が所
定のものでなければかかるMOディスク81とのデータ
通信を却下するか、ユーザにその旨を図示しないディス
プレイなどを介して通知する。
【0181】図14において、制御プログラム142は
実質的には制御プログラムファイル154と同様である
が、CPU70が実行中のプラグラムであることを明確
にするために異なる参照番号が割り当てられている。ア
ップデートプログラム152は制御プログラム154を
設定及び更新するのに使用されるプログラムである。ア
ップデートプログラム152は、制御プログラム154
は自身を設定及び更新することができないために設けら
れている。
【0182】システムパラメータ144とは、上述した
ように、JPEGコーデック50が使用する画像圧縮
率、アラーム12からアラーム信号を受けた場合に設定
される記録時間、セレクタ14による監視カメラ10の
切替順序及び切替間隔、1コマ1コマの録画間隔、映像
取り込み間隔などの動作環境をいう。システムパラメー
タ144はフラグ144aを有している。フラグ53a
は、システムパラメータ53が全体として又は各動作環
境条件毎に更新されるべきかを識別している。システム
パラメータ144は、これらの動作環境の設定又は変更
する必要が生じた場合にユーザにより個別的に若しくは
後述する自動設定及び更新プログラムにより一括的に設
定又は更新される。
【0183】例えば、図示しない3台の監視カメラ(第
1乃至第3の監視カメラ10)があり第1のカメラ10
から第2のカメラ10へ、第2のカメラ10から第3の
カメラへ、第3のカメラから第1のカメラへ順次切り換
えるものとした場合について考えてみる。監視システム
100のメーカーが3秒ごとにカメラ10を切り換える
ようにシステムパラメータを構築していたとしても、ユ
ーザは第3のカメラの被写体像が特に重要であると考え
れば、第3のカメラから第1のカメラに切り替わる時間
のみを、例えば、6秒に設定することができる。かかる
個別的変更(カスタマイゼーション)は、その後のシス
テムパラメータ144の自動更新プログラムにより再び
3秒に戻されてしまうおそれがあるため、ユーザはフラ
グ144aを更新不可に設定することにより6秒の設定
を維持することができる。このような設定は、例えば、
百貨店において宝石売り場など高級品を含む階の監視シ
ステムと食料品のみからなる比較的値段の安い商品のみ
を展示する階の監視システムとを区別するのに便利であ
る。また、この条件をメーカーに通知することにより、
ユーザはシステムパラメータ144の更新時には所望の
設定を維持したままこれを更新することができる。
【0184】もちろんユーザは自動更新プログラムによ
り常にシステムパラメータが更新可能にフラグ144a
を設定することもできる。フラグ144aは、また、I
Dデータ172に含まれることができるユーザID情報
などをチェックして、他の監視システム用の更新プログ
ラム又はウィルスその他の悪意的な更新プログラムによ
りシステムパラメータ144が更新されないように、I
Dデータ172が所定の情報に一致しなければ更新を却
下してもよい。なお、IDの照合は、必要があれば、指
紋、声紋、暗号プロトコルなどを組合せることができる
ことはいうまでもない。また、ユーザが制御装置60に
アクセスする際にも同様のIDの確認がなされてもよ
い。
【0185】制御プログラム154は、各部を制御する
アプリケーションプログラムである。より具体的には、
制御プログラムは、JPEGコーデック50などを制御
するハードロジックコントロール、ユーザインターフェ
ース、ディスクアクセスなどを格納している。制御プロ
グラムを構築するためのアプリケーションプログラム
は、Visual C++、Borland C++などの周
知のいかなる開発ツールでも作成可能であるので、ここ
では詳しい説明は省略する。制御プログラム154は、
初期設定時又は、その後、プログラムに存在するバグを
修正するなどソフトウェアのバージョンアップを行う際
に設定又は更新される。一般には制御プログラム154
はユーザが自由に設定すべきものではなく、また、自由
に変更すれば監視システム100が動作不能になるおそ
れがあるため、本実施例における制御プログラム154
はフラグ144aに類似するフラグを含んでいない。し
かし、本発明は制御プログラム154がフラグを含むこ
とを妨げるものではない。
【0186】なお、システムパラメータ144及び制御
プログラム154がハードディスク83に格納されてい
る本実施例と異なり、第2のメモリ74がシステムパラ
メータ144及び/又は制御プログラム154を格納す
ることができる。
【0187】通信ユニット76は、システムパラメータ
144や制御プログラム152のメーカーにも接続され
ているため、ユーザは、例えば、インターネットプロバ
イダーなどを介してアップデートサービスを受けること
ができる。
【0188】次に、システムパラメータ144の設定及
び更新手順について図1、図14及び図15を参照して
説明する。まず、ユーザは最新のシステムパラメータフ
ァイル174を格納したMOディスク81をMOドライ
ブ80に挿入する。なお、本実施例では、説明を簡単に
するため一のMOディスク81は、IDデータ172
と、最新のシステムパラメータファイル174と最新の
制御プログラム176とを格納しているが、代替的に、
これらのうち一以上は別々のMOディスクに挿入されて
もよい。MOドライブ80は、MOディスク81の情報
を再生して、又は、オートランによりMOディスク81
に格納されているデータをPCIバス62を介してCP
U70に送信する。まず、CPU70は、受け取ったデ
ータを一時的に第1のメモリ72に格納してIDチェッ
クプログラム164に従ってIDデータ172の抽出と
照合(ベリファイ)を行う(ステップ1302)。CP
U38はIDの照合がなければその旨を図示しないディ
スプレイなどによりユーザに通知して処理を終了する。
これにより、他の監視システムのシステムパラメータフ
ァイルや監視システム100の動作を無効にする悪意的
なプログラムが現在のシステムパラメータに置き換わる
ことを防止することができる。なお、かかるID照合は
MOドライブ80内で実行されてもよい。
【0189】CPU70はIDの照合が認められたとス
テップ1302で判断すれば、以後CPU70は制御プ
ログラム142に従って動作する。まず、CPU70
は、システムパラメータ144が更新可能かどうかを少
なくとも一の動作環境の更新を許容するフラグ144a
が設定されているかどうかを判断することによって判断
する(ステップ1304)。ユーザがフラグ144aを
設定して全ての動作環境の更新を拒否している場合には
更新できるパラメータが存在しないのでCPU70はそ
の旨を図示しないディスプレイなどによりユーザに通知
して処理を終了する。
【0190】CPU70はシステムパラメータ53が更
新可能とステップ1304で判断すれば、次いで、CP
U70は、MOディスク81にシステムパラメータ17
4が含まれているかどうかを判断する(ステップ130
6)。本実施例と異なり、MOディスク81にシステム
パラメータ174が含まれていなければCPU70はそ
の旨を図示しないディスプレイなどによりユーザに通知
して処理を終了する。
【0191】CPU70はシステムパラメータ174が
存在するとステップ1306で判断すれば、次いで、C
PU70は、現在ハードディスク83にシステムパラメ
ータ144が存在しないか、又は、システムパラメータ
174がシステムパラメータ144よりも新しいかどう
かを判断する(ステップ1308)。後者の判断はシス
テムパラメータ144及び174の作成日を比較するこ
とによって行う。システムパラメータ144が存在し
て、システムパラメータ144の作成日がシステムパラ
メータ174の作成日と同一又はこれより新しい場合に
は現在のシステムパラメータ144を更新する必要がな
いのでCPU70はその旨を図示しないディスプレイな
どによりユーザに通知して処理を終了する。
【0192】CPU70は、ハードディスク83にシス
テムパラメータ144が存在しないとステップ1308
で判断すれば、CPU70はシステムパラメータ174
をハードディスク83にコピーすることによってシステ
ムパラメータを設定する(ステップ1310)。また、
CPU70はシステムパラメータ174の作成日がシス
テムパラメータ144の作成日よりも新しいとステップ
1308で判断すれば、CPU70はシステムパラメー
タ174によりシステムパラメータ144を更新する
(ステップ1310)。設定又は更新が終了すれば、C
PU70はその旨を図示しないディスプレイなどにより
ユーザに通知して処理を終了する。
【0193】次に、制御プログラム154の設定及び更
新手順について図1、図14及び図16を参照して説明
する。まず、ユーザは同様に最新の制御プログラム17
4を格納したMOディスク81をMOドライブ80に挿
入する。MOドライブ80は、MOディスク81の情報
を再生して、又は、オートランによりMOディスク81
に格納されているデータをPCIバス62を介してCP
U70に送信する。まず、CPU70は上述したステッ
プ1302を実行する。
【0194】CPU70はIDの照合が認められたとス
テップ1302で判断すれば、CPU70は、MOディ
スク81に制御プログラム176が含まれているかどう
かを判断する(ステップ1402)。本実施例と異な
り、MOディスク81に制御プログラム176が含まれ
ていなければCPU70はその旨を図示しないディスプ
レイなどによりユーザに通知して処理を終了する。な
お、CPU70はステップ1402を制御プログラム1
42によって行うことができる。しかし、ハードディス
クに制御プログラムファイル154が含まれていない場
合には制御プログラム142は存在しないことになる。
従って、ステップ1402はアップデートプログラム1
52が担当してもよい。
【0195】CPU70は制御プログラム176が存在
するとステップ1402で判断すれば、制御プログラム
142を終了してアップデートプログラム152を起動
する(ステップ1404)。代替的に、ステップ140
2以降の処理がアップデートプログラム152によって
担当される場合にはステップ1404は省略される。次
いで、現在ハードディスク83に制御システム152が
存在しないか、又は、制御プログラム176が制御プロ
グラム152よりも新しいかどうかを判断する(ステッ
プ1406)。後者の判断は制御プログラム176及び
152の作成日を比較することによって行う。制御プロ
グラム152が存在して、制御プログラム152の作成
日が制御プログラム176の作成日と同一又はこれより
新しい場合には現在の制御プログラム152を更新する
必要がないのでCPU70はその旨を図示しないディス
プレイなどによりユーザに通知して処理を終了する。
【0196】CPU70は、ハードディスク83に制御
プログラム152が存在しないとステップ1406で判
断すれば、CPU70は制御プログラム176をハード
ディスク83にコピーすることによって制御プログラム
を設定する(ステップ1408)。また、CPU70は
制御プログラム176の作成日が制御プログラム152
の作成日よりも新しいとステップ1406で判断すれ
ば、CPU70は制御プログラム176により制御プロ
グラム152を更新する(ステップ1408)。設定又
は更新が終了すれば、CPU70はその旨を図示しない
ディスプレイなどによりユーザに通知して処理を終了す
る。
【0197】このように、本発明の方法によれば、ユー
ザは一括的にかつ自動的にシステムパラメータ及び制御
プログラムを設定及び更新することができる。従って、
従来よりも短時間で人為的なミスの少ない設定及び更新
処理を行うことができる。
【0198】なお、ユーザはシステムパラメータ174
及び/又は制御プログラム176を格納したMOディス
ク81を入手する必要はなく、インターネット、商業オ
ンライン、専用回線などの通信回線からそれらをダウン
ロードすることができる。このため、本発明は通信回線
を利用してシステムパラメータ及び制御プログラムを設
定及び更新する方法をもカバーするものである。この場
合、図15及び図16に示すステップの前に、システム
パラメータ及び制御プログラムのダウンロードできるメ
ーカーのサイトなど所定のアドレスにアクセスするステ
ップが存在することになることを理解することができる
であろう。
【0199】通信回線を利用してシステムパラメータを
設定及び更新する場合、図15に示すステップ1302
は、例えば、ユーザがユーザIDと暗証(パスワード)
を入力することによって行われる。また、ステップ13
06は省略されるであろう。また、ステップ1308及
び1310は、通信回線に接続されたメーカー側のホス
トコンピュータが実行してもよいことが理解されるであ
ろう。また、通信回線を利用して制御プログラムを設定
及び更新する場合、図16に示すステップ1404は省
略して、ステップ1406及び1408は通信回線に接
続されたメーカー側のホストコンピュータが実行しても
よいことが理解されるであろう。
【0200】以上、本発明の好ましい実施例について説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その
要旨を逸脱しない限り、様々な変形及び変更を行うこと
ができる。例えば、本発明の監視システムは、防犯シス
テムだけでなく、火災、噴火、津波などの災害(天災又
は人災)対策システム、所定の環境(温度、湿度、濃
度、圧力、照度など)の維持に維持される必要のある工
場や発電所などの管理システム、幼児、老人、病人等の
保護、看護及び介護システムなどに広く適用することが
できる。例えば、アラーム信号は、災害対策システムで
あれば単位時間あたりの地震の回数、工場であれば製品
のコンベアからの落下、介護システムであれば痴呆症老
人が一定区域からの離脱などによって生成される。
【0201】
【発明の効果】本発明の監視システムによれば、携帯端
末さえ有すれば監視システムを管理するのは警備保障セ
ンタに限定されないので企業が安価に自社管理すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の監視システムの概観ブロック図であ
る。
【図2】 図1に示す監視システムに適用可能な画像圧
縮/伸張システムの要部を示すブロック図である。
【図3】 図2に示す画像圧縮/伸張システムの適応型
入力ディジタルフィルタの例示的な構成を示すブロック
図である。
【図4】 図2に示す画像圧縮/伸張システムのJPE
Gファイルプロセッサの例示的な構成を示すブロック図
である。
【図5】 図2に示す画像圧縮/伸張システムの適応型
出力ディジタルフィルタの例示的な構成を示すブロック
図である。
【図6】 本発明の記録方法における取り込み命令と画
像データとの関係を模式的に説明するためのタイミング
チャートである。
【図7】 図1に示すCPUが行う制御方法の一例を示
すフローチャートである。
【図8】 図1に示す監視システムが実行可能な記録方
法を説明するためのフローチャートである。
【図9】 図8に示す通常の延長記録モードのフローチ
ャートである。
【図10】 図8に示す詳細記録モードのフローチャー
トである。
【図11】 図1に示す監視システムが実行可能な記録
方法の効果を説明するための例示的なタイミングチャー
トである。
【図12】 図1に示す監視システムが実行可能な連続
記録に関する制御フローチャートの一例である。
【図13】 図1に示す監視システムが実行可能な連続
記録に関する制御フローチャートの別の例である。
【図14】 図1に示す監視システムにおけるシステム
パラメータ及び制御プログラムの自動設定及び更新方法
を説明するための概略ブロック図である。
【図15】 図1に示す監視システムのCPUが行うシ
ステムパラメータの設定及び更新方法の一例を示すフロ
ーチャートである。
【図16】 図1に示す監視システムのCPUが行う制
御プログラムの設定及び更新方法の一例を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】 10 監視カメラ 12 アラーム 14 セレクタ 16 デコーダ 18 エンコーダ 20 入出力フィルタ 30 入力フィルタ 32 微分係数検出回路 34 減算部 36 ローパスフィルタ 38 入力フィルタスイッチ 40 出力フィルタ 42 フィルタデータ解析 44 加算部 46 ピーキングフィルタ 48 出力フィルタスイッチ 50 JPEGコーデック 58 フレームバッファ 60 制御装置 62 PCIバス 64 アラーム入力インターフェース 70 CPU 72 第1のメモリ 74 第2のメモリ 75 スイッチ回路 76 通信ユニット 78 時計 80 MOドライブ 81 MOディスク 82 ハードディスクドライブ 83 ハードディスク 84 モニタ 100 監視システム 110 画像圧縮/伸張システム 120 JPEGファイルプロセッサ 122 マーカー解析 130 外部記憶装置 142 実行中制御プログラム 152 実行中アップデートプログラム 144 システムパラメータファイル 144a フラグ 154 制御プログラムファイル 164 IDチェックファイル 172 IDデータ 174 システムパラメータ 176 制御プログラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片平 一彦 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 (72)発明者 田中 冨士雄 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5C053 FA02 FA11 FA23 GB36 LA14 5C054 AA01 CC02 CH02 DA07 DA08 FC13 FF03 FF06 FF07 GB01 HA18 5C087 AA02 AA03 AA37 BB21 BB74 EE15 FF01 FF04 GG66 GG70 GG83 GG84 5K048 AA08 BA03 BA10 EB15 FB10 FB11 HA01 HA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視対象に対するアラーム信号を生成す
    るアラームと、 通信装置と、 前記アラーム及び通信装置に接続され、前記アラームが
    前記アラーム信号を生成すると前記通信装置を介して前
    記アラーム信号が生成された旨を携帯端末に送信する制
    御部とを有する監視システム。
  2. 【請求項2】 前記通信装置から前記携帯端末へメール
    を利用して送信する請求項1記載の監視システム。
  3. 【請求項3】 前記監視システムは、前記監視対象を撮
    像する監視カメラとを更に有し、 前記制御部は、前記アラームが前記アラーム信号を生成
    すると、前記監視カメラが撮像した映像を前記携帯端末
    に更に送信する請求項1記載の監視システム。
  4. 【請求項4】 前記監視システムは、前記監視対象の音
    声を取り込むマイクを更に有し、 前記制御部は、前記アラームが前記アラーム信号を生成
    すると、前記マイクが取り込んだ音声を前記携帯端末に
    更に送信する請求項1記載の監視システム。
  5. 【請求項5】 前記監視システムは、 当該デコーダと、 当該デコーダに接続された圧縮/伸張装置と、 前記圧縮/伸張装置からのデータを記録する記録装置
    と、 当該圧縮/伸張装置に接続されたエンコーダとを更に有
    し、 前記制御部は、前記通信端末を介しての前記携帯端末か
    らの要求に応答して前記記録装置内のデータを前記携帯
    端末に送信する請求項1記載の監視システム。
  6. 【請求項6】 前記制御部は、前記通信端末を介しての
    前記携帯端末からの要求に応答して前記記録装置のデー
    タの再生、消去、検索、転送、保存及び編集の少なくと
    も一を前記携帯端末に可能にするメニューを前記携帯端
    末に送信する請求項5記載の監視システム。
  7. 【請求項7】 前記制御部は、前記通信端末を介しての
    前記携帯端末からの要求に応答して前記監視システムの
    システムパラメータの変更を前記携帯端末に可能にする
    メニューを前記携帯端末に送信する請求項5記載の監視
    システム。
  8. 【請求項8】 前記制御部は、前記記録装置の設定の変
    更を前記携帯端末に可能にするメニューを前記携帯端末
    に送信する請求項5記載の監視システム。
  9. 【請求項9】 前記監視システムは、前記監視対象付近
    に設置されたスピーカーを更に有し、 前記制御部は、前記アラームが前記アラーム信号を生成
    すると、前記携帯端末のユーザの音声を前記スピーカー
    を通じて前記監視対象付近に発することできるように前
    記携帯端末を前記スピーカーに接続する請求項1記載の
    監視システム。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004029996A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 監視システム
JP2004334516A (ja) * 2003-05-07 2004-11-25 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 設備状態情報電子メール通知サービスシステム
JP2006186611A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toshiba Corp 監視システム
WO2009019867A1 (ja) * 2007-08-09 2009-02-12 Panasonic Corporation 録画装置
KR101148188B1 (ko) 2010-12-29 2012-05-23 김일종 감시 시스템

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Effective date: 20071106