JP2002077738A - クランプ装置 - Google Patents

クランプ装置

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JP2002077738A
JP2002077738A JP2000256896A JP2000256896A JP2002077738A JP 2002077738 A JP2002077738 A JP 2002077738A JP 2000256896 A JP2000256896 A JP 2000256896A JP 2000256896 A JP2000256896 A JP 2000256896A JP 2002077738 A JP2002077738 A JP 2002077738A
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Yoshizo Mori
吉造 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画素欠陥による画素出力値を除外してオプティ
カルブラック用画素出力の平均値を算出する。 【解決手段】画像処理CPU4は、レジスタC=0、オ
プティカルブラック(OB)用画素の総数H=100とおく
(S101)。画像処理CPU4は、OB用画素番号h=2
001とおく(S102)。画像処理CPU4は、メモリ
5(図1)からOB用画素出力値d(M,h)を読み出す(S1
03)。画像処理CPU4は、OB用画素出力値d(M,h)
が画素欠陥に該当するか否かを判定する(S104)。肯
定判定すると総数Hから1を引く(S105)。否定判定
するとレジスタCにOB画素出力値d(M,h)を加える(S
106)。画像処理CPU4は、画素番号hが2100
か否かを判定する(S107)。否定判定すると画素番号
hに1を加えてステップS103に戻る(S109)。肯
定判定するとレジスタCの値を総数Hで除算して平均値
C(M)を算出する(S108)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像素子によ
るオプティカルブラックレベルを所定の信号レベルにク
ランプするクランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、CCDのような固体撮像素子
から出力される撮像信号に対し、撮像信号の直流レベル
を所定の信号レベルにクランプするクランプ装置が知ら
れている。クランプ装置は、たとえば、固体撮像素子の
周囲の所定領域を遮光部材で覆うことによって光学的に
マスクし、このマスク領域に相当する撮像信号の信号レ
ベルを所定の信号レベルにするようにクランプするもの
である。この所定の信号レベルは、オプティカルブラッ
クレベルと呼ばれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】固体撮像素子から出力
された撮像信号を用いて画像を再生する場合、クランプ
装置によってクランプされたオプティカルブラックレベ
ルが、固体撮像素子から出力される撮像信号の基準レベ
ルとして扱われる。このため、固体撮像素子のマスク領
域に画素欠陥が存在すると、マスク領域に相当する撮像
信号の信号レベルが異常になる。この結果、異常な信号
レベルが撮像信号の基準レベルとして扱われるので、撮
像信号による再生画像の画質が劣化するという問題があ
った。すなわち、固体撮像素子がオプティカルブラック
用のマスク領域に画素欠陥を有すると、この固体撮像素
子を使用することができなかった。
【0004】本発明の目的は、オプティカルブラック用
画素に画素欠陥を有する固体撮像素子を使用可能にする
クランプ装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図
1、図8に対応づけて本発明を説明する。 (1)請求項1に記載の発明によるクランプ装置は、固
体撮像素子1のオプティカルブラック用の画素から出力
される信号が適正か否かの情報を記憶する記憶手段4
と、記憶手段4に記憶された情報に基づいて適正とされ
る出力信号を用いてクランプレベルを決定するレベル決
定手段4と、固体撮像素子1から出力される撮像信号を
クランプレベルにクランプするクランプ手段4とを備え
ることにより、上述した目的を達成する。 (2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクラ
ンプ装置において、レベル決定手段4は、固体撮像素子
1の画素並びにおけるラインごとにクランプレベルを決
定し、記憶手段4に記憶された情報に基づいて不適正と
される出力信号が含まれるラインについて、このライン
に隣接する適正とされる出力信号を用いてクランプレベ
ルを決定することを特徴とする。 (3)請求項3に記載の発明によるクランプ装置は、固
体撮像素子1のオプティカルブラック用の画素から出力
される信号が適正か否かを判定する判定手段4と、判定
手段4により適正と判定される出力信号を用いてクラン
プレベルを決定するレベル決定手段4と、固体撮像素子
1から出力される撮像信号をクランプレベルにクランプ
するクランプ手段4とを備えることにより、上述した目
的を達成する。 (4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のクラ
ンプ装置において、レベル決定手段4は、固体撮像素子
1の画素並びにおけるラインごとにクランプレベルを決
定し、判定手段4により不適正と判定される出力信号が
含まれるラインについて、このラインに隣接する適正と
される出力信号を用いてクランプレベルを決定すること
を特徴とする。 (5)請求項5に記載の発明によるクランプ装置は、固
体撮像素子1のオプティカルブラック用の画素から出力
される信号を所定の直流信号レベルにクランプするクラ
ンプ手段23と、クランプ手段23に対してクランプタ
イミング信号を供給するタイミング発生手段30と、固
体撮像素子1のオプティカルブラック用の画素から出力
される信号が適正か否かの情報を記憶する記憶手段4
と、固体撮像素子1の画素並びにおけるラインのうち記
憶手段4に記憶された情報に基づいて不適正とされる出
力信号が含まれるラインに対し、クランプタイミング信
号を供給しないようにタイミング発生手段30を制御す
る制御手段4とを備えることにより、上述した目的を達
成する。
【0006】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が
実施の形態に限定されるものではない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 −第一の実施の形態− 図1は、本発明によるデジタルスチルカメラの一実施の
形態による撮像部のブロックを示す図である。図1にお
いて、撮像部10は、固体撮像素子1と、アナログ信号
処理回路2と、A/D変換回路3と、画像処理CPU4
と、メモリ5と、ドライブ回路6と、タイミング発生回
路7とを有する。固体撮像素子1は、入射される被写体
像の明るさに応じて信号電荷を蓄積し、蓄積電荷を撮像
信号としてアナログ信号処理回路2へ出力する。アナロ
グ信号処理回路2は、撮像信号に対してノイズ除去、ゲ
インコントロールなどのアナログ処理を施す。A/D変
換回路3は、アナログ処理後の画像信号をディジタル信
号に変換して画像処理CPU4へ出力する。
【0008】画像処理CPU4は、デジタル変換された
画像信号を一旦メモリ5へ記憶させる。画像処理CPU
4は、メモリ5に格納した画像信号に対し、後述するデ
ィジタルクランプ処理、輪郭補償、ガンマ補正等の画像
処理を施す。画像処理後の画像データはさらに、ホワイ
トバランス調整も行われる。メモリ5は、ホワイトバラ
ンス調整後の画像データを再び格納する。メモリ5に格
納された画像データは、デジタルスチルカメラに備えら
れる不図示の表示器に再生画像を表示するために用いら
れたり、デジタルスチルカメラに装着されている不図示
の記録媒体に画像データを記録するために用いられる。
【0009】ドライブ回路6は、固体撮像素子1を駆動
する駆動信号を発生して固体撮像素子1へ出力する。タ
イミング発生回路7は、ドライブ回路6、アナログ信号
処理回路2、A/D変換回路3および画像処理CPU4
に対するタイミング信号を発生し、タイミング信号を各
々の回路に供給する。以上の撮像部10は、デジタルス
チルカメラに備えられる不図示のCPUによって動作制
御が行われる。
【0010】−ディジタルクランプ− 画像処理CPU4で行われるディジタルクランプ処理に
ついて詳述する。ディジタルクランプ処理は、固体撮像
素子1のオプティカルブラック用の画素に対応する画像
データを用いて、固体撮像素子1の有効領域の画素に対
応する画像データの値を補正する処理である。ディジタ
ルクランプ処理は、固体撮像素子1で被写体像が撮像さ
れている間は常に行われる。図2は、固体撮像素子1の
有効画素領域11と、オプティカルブラック用画素領域
12とを説明する図である。有効画素領域11は、たと
えば、固体撮像素子1の水平方向に2000画素、垂直
方向に1000画素の200万画素を有する。デジタル
スチルカメラは、固体撮像素子1の有効画素領域11に
入射される被写体像を撮像する。有効画素領域11の各
画素から出力される撮像信号レベルは、各々の画素に入
射される光量に応じた信号レベルである。
【0011】オプティカルブラック用画素領域12は、
たとえば、固体撮像素子1の水平方向に100画素、垂
直方向に1000画素の10万画素を有する。オプティ
カルブラック用画素領域12は遮光部材によってマスク
されているので、オプティカルブラック用画素領域12
の各画素には信号電荷が蓄積されない。したがって、オ
プティカルブラック用画素領域12の各画素から出力さ
れる撮像信号レベルは、所定のノイズレベルになる。
【0012】図2において、有効画素領域11の左上の
画素を(1,1)で表し、有効画素領域11の右上の画素を
(1,2000)、有効画素領域11の左下の画素を(1000,1)、
有効画素領域11の右下の画素を(1000,2000)でそれぞ
れ表す。また、オプティカルブラック用画素領域12の
左上の画素を(1,2001)、右上の画素を(1,2100)、左下の
画素を(1000,2001)、右下の画素を(1000,2100)でそれぞ
れ表す。このとき、固体撮像素子1の垂直方向に上から
数えてM番目に位置する水平ラインを例にとれば、水平
ライン方向に左から数えた画素番号Nと、画素(M,N)
から出力される撮像信号レベルとは図3のような関係例
を有する。図3において、横軸は水平ライン方向の画素
番号Nであり、縦軸は画素(M,N)から出力される撮像
信号をディジタル変換したディジタル値である。
【0013】A/D変換回路3のA/D変換時のビット
長が12ビットの場合、A/D変換回路3に入力可能な
最大の撮像信号が入力されると、ディジタル変換後の値
で212−1=4095のディジタル信号が出力され
る。一方、A/D変換回路3に最小の撮像信号が入力さ
れる場合、実際には固体撮像素子1およびアナログ信号
処理回路2で生じるノイズが入力される。このノイズレ
ベルは、ディジタル変換後の値で表すと、たとえば、8
0〜120である。すなわち、上述したオプティカルブ
ラック用画素領域12の各画素から出力される撮像信号
レベルは、ディジタル変換後の値で80〜120であ
る。
【0014】第一の実施の形態では、オプティカルブラ
ック用画素領域12の各画素から出力される撮像信号レ
ベルの平均を求めて、その平均値を有効画素領域11内
の画素から出力される撮像信号の基準レベル、すなわ
ち、オプティカルブラックレベルにする。固体撮像素子
1の各ライン出力によるディジタル値について、ライン
ごとに有効画素領域11内の各画素出力値d(M,N)
と、オプティカルブラック用画素領域12内の1画素当
たりの画素出力値C(M)との差を求めると、有効画素領
域11内の各々の画素に入射される光量に応じた画素出
力信号D(M,N)が次式(1)、(2)で算出される。
【数1】
【0015】上式(1)、(2)によれば、固体撮像素子1
の水平ラインMについて、オプティカルブラック用画素
領域12内の100個の画素出力の平均値をノイズレベ
ルC(M)とする。水平ラインMの有効画素領域11内に
存在する2000個の画素出力d(M,N)の各々につい
て、ノイズレベルC(M)との差を算出する。したがっ
て、固体撮像素子1の水平ラインMごとにノイズレベル
C(M)が異なる場合でも、各ラインごとに各々の画素に
入射される光量に応じた画素出力信号D(M,N)を算出
することができる。このように、画像処理CPU4は、
固体撮像素子1の有効画素領域11の全1000ライン
にわたって画素出力信号D(M,N)を算出し、算出した
200万個の画像出力信号D(M,N)、すなわち、画像
データを用いて上述した輪郭補償やγ補正、ホワイトバ
ランスなどの画像処理を行う。
【0016】ところで、固体撮像素子1のオプティカル
ブラック用領域12に画素欠陥が存在すると、この画素
には、光が入射されないにもかかわらず所定量の信号電
荷が蓄積される。したがって、当該画素による画素出力
値は上述した80〜120の値よりはるかに大きな値に
なる。画素欠陥の影響によってノイズレベルC(M)の値
が大きくなると、上式(1)で算出される画素出力信号D
(M,N)の値が小さくなる。この結果、画素欠陥が存在
する水平ラインの画像データは、他の水平ラインの画像
データに比べて再生画像が暗くなり、画像品質が劣化す
る。
【0017】第一の実施の形態では、オプティカルブラ
ック用領域12に画素欠陥が存在するとき、上式(2)で
ノイズレベルC(M)を算出する場合に、当該画素による
画素出力値を除外して算出する。すなわち、オプティカ
ルブラック用領域12の水平ラインMに1つの画素欠陥
が存在する場合は、画素欠陥を除外した99個のオプテ
ィカルブラック用画素の出力値の平均値をノイズレベル
C(M)とする。
【0018】固体撮像素子1上のどこに画素欠陥が存在
するかの情報は、固体撮像素子1を検査することによっ
てあらかじめ得ることができる。画素欠陥が存在する場
合、画素欠陥の位置を示すアドレスをあらかじめ画像処
理CPU4内の不図示のメモリに記憶させておく。画像
処理CPU4がノイズレベルC(M)を算出するとき、計
算に用いる画素出力値が画素欠陥を示すアドレスに該当
する画素から出力されたデータである場合に、当該画素
による画素出力値を除外して算出する。
【0019】画像処理CPU4によって行われるノイズ
レベルC(M)の算出処理を図4のフローチャートを参照
して説明する。画像処理CPU4が水平ラインMごとに
100個のオプティカルブラック用画素の出力値の平均
値、すなわち、ノイズレベルC(M)を算出するとき、図
4のフローチャートで表されるサブルーティンが起動さ
れる。図4のステップS101において、画像処理CP
U4は、初期設定としてC=0、H=100とする。C
は、同一水平ラインにおけるオプティカルブラック用画
素の和を代入するレジスタの値である。Hは、オプティ
カルブラック用画素の和の算出に用いられるオプティカ
ルブラック用画素の総数である。上述したように、オプ
ティカルブラック用画素領域12は水平ライン方向に1
00画素有するので、総数Hの初期値を100とおく。
【0020】ステップS102において、画像処理CP
U4は、初期設定としてh=2001とおいてステップ
S103へ進む。hは、水平ラインMにおけるオプティ
カルブラック用の画素番号である。ステップS103に
おいて、画像処理CPU4は、メモリ5(図1)に記憶さ
れているオプティカルブラック用画素領域12の画素出
力値d(M,h)を読み出してステップS104へ進む。
d(M,h)は、水平ラインMの画素番号hの画素から出
力される画素出力値である。
【0021】ステップS104において、画像処理CP
U4は、画素出力値d(M,h)が画素欠陥の位置を示す
アドレスに該当するか否かを判定する。ステップS10
4において肯定判定するとステップS105へ進み、否
定判定するとステップS106へ進む。ステップS10
5において、画像処理CPU4は、総数Hから1を引い
てステップS107へ進む。一方、ステップ106にお
いて、画像処理CPU4は、レジスタCに画素出力値d
(M,h)を加算してステップS107へ進む。
【0022】ステップS107において、画像処理CP
U4は、画素番号hが2100か否かを判定する。ステ
ップS107において肯定判定するとステップS108
へ進み、否定判定するとステップS109へ進む。ステ
ップS108において、画像処理CPU4は、レジスタ
Cの値を総数Hで除算して画素出力値の平均値C(M)を
算出し、図4の処理を終了する。一方、ステップS10
9において、画像処理CPU4は、画素番号hを1つ加
えてステップS103へ戻る。
【0023】以上説明したように第一の実施の形態によ
れば、次の作用効果が得られる。 (1)固体撮像素子1の水平ラインMごとに、オプティ
カルブラック用領域12内の100個の画素出力値の平
均値C(M)を算出して、同一ラインの有効画素領域11
内の画素から出力される撮像信号の基準レベルにするよ
うにした。したがって、オプティカルブラック用領域1
2内の画素からの画素出力値が水平ラインMごとに異な
る場合に、再生画像に生じる水平ラインごとの輝度の差
が、基準レベルを水平ラインMごとに算出しない場合に
比べて少なくなる。この結果、高画質の画像を得ること
が可能になる。 (2)あらかじめ画像処理CPU4内のメモリに画素欠
陥の画素のアドレスを記憶しておき、オプティカルブラ
ック用領域12内の画素出力値の平均値C(M)を算出す
るとき、記憶されているアドレスを用いて画素欠陥に対
応する画素出力値を除外するようにした。したがって、
画素欠陥の有無によって基準レベル(オプティカルブラ
ックレベル)が影響を受けて変化することが防止され
る。この結果、高画質の画像を得ることが可能になる。
【0024】上記の説明では、固体撮像素子1に画素欠
陥が存在する場合に、画素欠陥の位置を示すアドレスを
あらかじめ画像処理CPU4内のメモリに記憶させてお
くことにより、画像処理CPU4がノイズレベルC(M)
の算出時に、画素欠陥による画素出力値を除外するよう
にした。この代わりに、オプティカルブラック用画素領
域12内の画素による画素出力値の大きさから画素欠陥
を判定するようにしてもよい。この場合には、オプティ
カルブラック用画素領域12内の画素による画素出力値
が、所定のスレッショルドレベル、たとえば、ディジタ
ル変換後の値で表して150より大きい場合に当該画素
を画素欠陥とみなす。画像処理CPU4は、ノイズレベ
ルC(M)の算出に用いる画素出力値が画素欠陥によるも
のとみなした場合に、当該画素出力値を除外してオプテ
ィカルブラックレベルを算出する。このようにすれば、
万が一、固体撮像素子1に新たな画素欠陥が発生する場
合でも、画素欠陥の影響を防いで高画質の画像を得るこ
とができる。
【0025】固体撮像素子1に画素欠陥が存在する場合
に、画素欠陥の位置を示すアドレスの代わりに、当該画
素欠陥による出力信号値をあらかじめ画像処理CPU4
内のメモリに記憶させておくようにしてもよい。画像処
理CPU4は、オプティカルブラック用画素領域12内
の画素による画素出力値がメモリに記憶されている画素
出力値と一致するとき、その画素を画素欠陥と判定す
る。
【0026】固体撮像素子1上の有効画素領域11とオ
プティカルブラック用画素領域12との位置関係は、上
述した図2の位置関係と異なり、左側にオプティカルブ
ラック用画素領域12を有し、右側に有効画素領域11
を有するようにしてもよい。
【0027】また、有効画素領域11の画素数と、オプ
ティカルブラック用画素領域12の各画素数は、上述し
た通りの画素数でなくてもよい。
【0028】−第二の実施の形態− 固体撮像素子1のオプティカルブラック用領域12内の
画素に画素欠陥が存在するとき、当該画素による画素出
力値を所定の値で置き換えてノイズレベルC(M)を算出
することもできる。すなわち、水平ラインMのオプティ
カルブラック用領域12内の100個のオプティカルブ
ラック用画素のいずれかに画素欠陥が存在する場合に、
画素欠陥による画素出力値を、たとえば、水平ラインM
にあって当該画素欠陥に隣接する正常なオプティカルブ
ラック用画素の出力値に置換して、ノイズレベルC(M)
を算出する。
【0029】図5は、第二の実施の形態による撮像部に
おいて、画像処理CPU4によって行われるノイズレベ
ルC(M)の算出処理を表すフローチャートである。第一
の実施の形態に比べて、ステップS104で肯定判定さ
れた場合に進むステップS105aのみが異なる。ステ
ップS105aにおいて、画像処理CPU4は、レジス
タCに画素出力値d(M,h−1)を加算してステップS
107へ進む。すなわち、画素番号hの画素出力値の代
わりに、1つ前の画素番号(h−1)の画素出力値を加算
してステップS107へ進む。なお、図5のフローチャ
ートは、画素欠陥が水平方向に連続して存在する場合の
処理を省略している。もし、画素欠陥が2つ連続して存
在する場合は、ステップS105aにおいて、当該画素
番号hの画素出力値の代わりに2つ前の画素番号(h−
2)の画素出力値を加算すればよい。一般的にいえば、
同一水平ライン上の画素欠陥がない最も近い画素出力値
を加算すればよい。
【0030】固体撮像素子1上のどこに画素欠陥が存在
するかの情報は、画素欠陥が存在する場合、画素欠陥の
位置を示すアドレスをあらかじめ画像処理CPU4内の
不図示のメモリに記憶させておく。画像処理CPU4が
ノイズレベルC(M)を算出するとき、計算に用いる画素
出力値が画素欠陥を示すアドレスに該当する画素から出
力されたデータである場合に、当該画素による画素出力
値を同一ライン内で当該画素欠陥に隣接する正常な画素
による画素出力値で置換して算出する。
【0031】以上説明したように第二の実施の形態によ
れば、あらかじめ画像処理CPU4内のメモリに画素欠
陥の画素のアドレスを記憶しておき、オプティカルブラ
ック用領域12内の画素出力値の平均値C(M)を算出す
るとき、記憶されているアドレスを用いて、画素欠陥に
対応する画素出力値を同一ライン内で当該画素欠陥に隣
接する正常な画素による画素出力値で置換して算出する
ようにした。したがって、画素欠陥の有無によって基準
レベル(オプティカルブラックレベル)が影響を受けて変
化することが防止され、高画質の画像を得ることが可能
になる。
【0032】オプティカルブラック用領域12内の画素
に画素欠陥が存在する場合に、画素欠陥による画素出力
値をあらかじめ定めた所定の値、たとえば、ディジタル
変換後の値で100に置換して、ノイズレベルC(M)を
算出するようにしてもよい。
【0033】−第三の実施の形態− 固体撮像素子1の水平ラインMについてノイズレベルC
(M)を算出するとき、オプティカルブラック用領域12
内の画素に画素欠陥が存在する場合に、当該画素を含む
水平ラインMのノイズレベルC(M)に代えて、他の水
平ラインについて算出されたノイズレベルで置換するこ
ともできる。すなわち、水平ラインMのオプティカルブ
ラック用領域12内の100個のオプティカルブラック
用画素のいずれかに画素欠陥が存在する場合は、水平ラ
インMのノイズレベルC(M)を、ノイズレベルが類似し
ていると想定される他のラインのノイズレベルで置換す
る。たとえば、水平ラインMに隣接し、オプティカルブ
ラック用画素領域12内に画素欠陥を含まない水平ライ
ン(M−1)について算出されたノイズレベルC(M−1)
に置換する。
【0034】図6は、第三の実施の形態による撮像部に
おいて、画像処理CPU4によって行われるノイズレベ
ルC(M)の算出処理を表すフローチャートである。第二
の実施の形態に比べて、ステップS104で肯定判定さ
れた場合に進むステップS105bが異なる。ステップ
S105bにおいて、画像処理CPU4は、水平ライン
Mの画素出力値の平均値、すなわち、ノイズレベルC
(M)を、1つ前のライン(M−1)のノイズレベルC(M
−1)とおいて図6の処理を終了する。
【0035】なお、図6のステップS105bにおい
て、水平ラインMの値が1の場合、すなわち、1番目に
位置する水平ラインに画素欠陥が存在する場合は、1つ
前の水平ラインが存在しないのでノイズレベルC(1)=
100とする。また、図6のフローチャートは、画素欠
陥が存在するラインが垂直方向に連続する場合の処理を
省略している。もし、画素欠陥が存在するラインが連続
する場合は、ステップS105bにおいて、当該水平ラ
インMのノイズレベルC(M)に2つ前の水平ライン(M
−2)のノイズレベルC(M−2)を代入すればよい。す
なわち、水平ライン上に画素欠陥が存在しない最も近く
の水平ラインのノイズレベルを代入すればよい。
【0036】固体撮像素子1上のどこに画素欠陥が存在
するかの情報は、画素欠陥が存在する場合、画素欠陥の
位置を示すアドレスをあらかじめ画像処理CPU4内の
不図示のメモリに記憶させておく。画像処理CPU4が
ノイズレベルC(M)を算出するとき、計算に用いる画素
出力値が画素欠陥を示すアドレスに該当する画素から出
力されたデータである場合に、当該画素を含む水平ライ
ンMのノイズレベルC(M)に代えて、画素欠陥を含ま
ない水平ライン(M−1)のノイズレベルC(M−1)で置
換する。
【0037】以上説明したように第三の実施の形態によ
れば、あらかじめ画像処理CPU4内のメモリに記憶さ
れているアドレスを用いて、欠陥画素が水平ラインMの
オプティカルブラック用領域12に含まれるとき、水平
ラインMのノイズレベルC(M)を画素欠陥を含まない
隣接の水平ライン(M−1)のノイズレベルC(M−1)で
置換するようにした。したがって、画素欠陥が存在する
ラインの基準レベル(オプティカルブラックレベル)とし
て、ノイズレベルが類似している他ラインのノイズレベ
ルが用いられるので、高画質の画像を得ることが可能に
なる。
【0038】水平ラインMのオプティカルブラック用領
域12内の画素に画素欠陥が存在する場合に、当該画素
を含む水平ラインMのノイズレベルC(M)に代えて、
あらかじめ定めた所定の値、たとえば、ディジタル変換
後の値で100に置換するようにしてもよい。
【0039】−第四の実施の形態− 固体撮像素子1の水平ラインMについてノイズレベルC
(M)を算出するとき、算出されたノイズレベルC(M)の
大きさから画素欠陥を判定することもできる。この場合
には、水平ラインMについて算出されたノイズレベルC
(M)が、たとえば、前のライン(M−1)について算出さ
れたノイズレベルC(M−1)とディジタル変換後の値で
表して40以上差がある場合に、水平ラインMのオプテ
ィカルブラック用領域12の画素に画素欠陥が含まれる
とみなす。画像処理CPU4は、水平ラインMのオプテ
ィカルブラック用画素のいずれかに画素欠陥が存在する
とみなした場合に、水平ラインMのノイズレベルC(M)
を、たとえば、水平ラインMに隣接してオプティカルブ
ラック用画素領域12に画素欠陥を含まないライン(M
−1)について算出されたノイズレベルC(M−1)に置
換する。
【0040】図7は、第四の実施の形態による撮像部に
おいて、画像処理CPU4によって行われるノイズレベ
ルC(M)の算出処理を表すフローチャートである。第三
の実施の形態に比べて、ステップS104およびステッ
プS105bが省略される点と、ステップS110およ
びステップS111が追加されている点が異なる。ステ
ップS110において、画像処理CPU4は、水平ライ
ンMの画素出力値の平均値C(M)と、1つ前のライン
(M−1)の画素出力値の平均値C(M−1)との差の絶対
値が40以上か否かを判定する。
【0041】ステップS110において肯定判定すると
ステップS111へ進み、否定判定すると図7の処理を
終了する。ステップS111において、画像処理CPU
4は、水平ラインMの画素出力値の平均値C(M)を、1
つ前のライン(M−1)の画素出力値の平均値C(M−1)
とおいて図7の処理を終了する。
【0042】なお、図7のステップS110において、
水平ラインMの値が1の場合、すなわち、1番目に位置
する水平ラインについて判定する場合は、1つ前の水平
ラインが存在しないのでノイズレベルC(1)を100と
比較し、40以上の差があるか否かを判定する。肯定判
定された場合には、ステップS111において、ノイズ
レベルC(1)=100とする。また、図7のフローチャ
ートは、画素欠陥が存在するラインが垂直方向に連続す
る場合の処理を省略している。もし、画素欠陥が存在す
るラインが連続する場合は、ステップS111におい
て、当該水平ラインMのノイズレベルC(M)に2つ前の
水平ライン(M−2)のノイズレベルC(M−2)を代入す
ればよい。すなわち、水平ライン上に画素欠陥が存在し
ない最も近くの水平ラインのノイズレベルを代入すれば
よい。
【0043】以上説明したように第四の実施の形態によ
れば、水平ラインMについて算出されたノイズレベルC
(M)が、前のライン(M−1)について算出されたノイズ
レベルC(M−1)とディジタル変換後の値で40以上差
がある場合に、水平ラインMのノイズレベルC(M)を
画素欠陥を含まない隣接の水平ライン(M−1)のノイズ
レベルC(M−1)で置換するようにした。したがって、
したがって、画素欠陥が存在するラインの基準レベル
(オプティカルブラックレベル)として、ノイズレベルが
類似している他ラインのノイズレベルが用いられるの
で、高画質の画像を得ることが可能になる。
【0044】水平ラインMのオプティカルブラック用領
域12内の画素に画素欠陥が存在するとみなした場合
に、当該画素を含む水平ラインMのノイズレベルC
(M)に代えて、あらかじめ定めた所定の値、たとえ
ば、ディジタル変換後の値で100に置換するようにし
てもよい。
【0045】−第五の実施の形態− 上述した第一の実施の形態〜第四の実施の形態では、A
/D変換回路3でディジタル変換された後のディジタル
データを用いて画像処理CPU4で行われるディジタル
クランプ処理について説明した。第五の実施の形態で
は、A/D変換される前のアナログ撮像信号に対してア
ナログクランプ処理を行う。
【0046】図8は、第五の実施の形態によるアナログ
信号処理回路2を説明する図である。図8において、ア
ナログ信号処理回路2は、CDS(相関二重サンプリン
グ)回路21と、PGA(プログラマブル・ゲイン・アン
プ)22と、クランプ回路23とを有する。クランプ回
路23は、加算器231と、コンパレート回路232と
を有する。クランプ回路23は、クランプ制御回路30
によって制御される。
【0047】固体撮像素子1から出力される撮像信号
は、CDS回路21でリセットノイズなどの不要な信号
成分が除去される。CDS回路21は、駆動信号SH
P,SHDを用いて固体撮像素子1から出力された撮像
信号をサンプル/ホールドし、有効な信号成分のみを出
力する。駆動信号SHPおよびSHDは、タイミング発
生回路7(図1)により、固体撮像素子1から出力される
撮像信号のタイミングと一致するように調整されてい
る。駆動信号SHPはフィードスルークランプパルス、
駆動信号SHDはサンプリングパルスである。
【0048】CDS回路21についてさらに詳細に説明
する。一般に、CCDなど固体撮像素子1から出力され
る撮像信号には、撮像素子のリセットノイズやアンプノ
イズなどの低周波ノイズが含まれる。そこで、CDS回
路21を用いてノイズ低減処理が行われる。図9はCD
S回路21を説明する図である。図9において、固体撮
像素子1から出力される撮像信号が、バッファアンプ2
71を介してフィードスルークランプ回路272に入力
される。フィードスルークランプ回路272は、バッフ
ァアンプ271から出力された信号をカップリングコン
デンサ273を介して出力するとともに、カップリング
コンデンサ273の出力側に直流電源275からの電圧
を印加する。この電圧の印加は、フィードスルークラン
プパルスSHPを用いてスイッチ274によって行われ
る。この結果、カップリングコンデンサ273から出力
される撮像信号がフィードスルーレベルにクランプさ
れ、リセットノイズおよびアンプノイズなどが除去され
る。
【0049】フィードスルークランプ回路272から出
力された撮像信号は、バッファアンプ276を介してサ
ンプルホールド回路277に入力される。サンプルホー
ルド回路277は、サンプリングパルスSHDを用いて
スイッチ278を駆動することにより、バッファアンプ
276から出力された撮像信号をサンプリングし、ホー
ルディングコンデンサ279にホールドさせる。ホール
ドされた撮像信号はバッファアンプ280を介して出力
される。
【0050】上述したCDS回路21の動作を図10の
タイミングチャートを参照して説明する。図10(a)
は、固体撮像素子1から出力される撮像信号である。固
体撮像素子1の各画素を構成する光電変換素子によって
光電変換された電荷信号は、順次転送されてバッファア
ンプ271(図9)を介してフィードスルークランプ回路
272に入力される。この撮像信号は、固体撮像素子1
が画素単位ごとにリセットされると、電荷量が増大して
リセットレベルRで安定する。図10(b)は、フィード
スルークランプパルスSHPである。図10(b)のフィ
ードスルークランプパルスSHPが、リセット後のタイ
ミングtt1からタイミングtt2の間にスイッチ274に印
加される。これにより、撮像信号が直流電源275から
の電圧、すなわちフィードスルーレベルLSにクランプ
され、ノイズが除去された基準レベルに合わされる。
【0051】図10(c)は、サンプリングパルスSHD
である。撮像信号がフィードスルーレベルLSから信号
レベルLLになると、タイミングtt3からタイミングtt4
の間に図10(c)のサンプリングパルスSHDがスイッ
チ278に印加される。これにより、信号レベルLLが
サンプリングされ、ホールドされた信号レベルLLが撮
像信号として出力される。すなわち、フィードスルーレ
ベルLSに対する信号レベルLLが出力される。
【0052】以上説明したCDS回路21の出力信号
は、図8のPGA22へ入力される。PGA22は、不
図示のCPUから送信される増幅度の情報により、入力
された撮像信号を所定の増幅度で増幅してクランプ回路
23へ出力する。クランプ回路23は、入力された撮像
信号の直流レベルを所定のレベルに直流再生を行い、A
/D変換回路3へ出力する。
【0053】クランプ回路23についてさらに詳細に説
明する。クランプ回路23は、固体撮像素子1から出力
される撮像信号が1水平ラインごとに周期性を有してい
ることを利用して直流成分の再生を行い、撮像信号に生
じている低周波ノイズを除去する。上述したように、固
体撮像素子1にオプティカルブラック用領域12が設け
られているので、固体撮像素子1から出力される撮像信
号は、1ラインごとに100画素に相当する期間がディ
ジタル変換後の値で80〜120になる。クランプ回路
23は、この期間(オプティカルブラック(OB)期間と
呼ぶ)の直流信号レベルを所定のOB(オプティカルブラ
ック)ターゲットレベルにクランプする。
【0054】コンパレート回路232は、クランプ制御
回路30から入力されるクランプパルス信号がHレベル
のとき、A/D変換回路3でディジタル変換された後の
ディジタル値と、クランプ制御回路30から出力される
リファレンス値(OBターゲットレベル)とを比較し、こ
れらの差分をアナログ信号として出力する。図11は、
クランプ回路23に印加されるクランプパルスタイミン
グを説明する図であり、図11(a)はクランプ回路23
に入力される撮像信号、図11(b)はクランプ制御回路
30から出力され、クランプ回路23に入力されるクラ
ンプパルス信号である。
【0055】クランプ制御回路30は、OB区間に合わ
せてHレベル(アクティブ)となるクランプパルス信号を
図11(b)の71に示すように出力する。コンパレート
回路232は、A/D変換回路3でディジタル変換され
た後のOB期間のOB信号値と、クランプ制御回路30
から出力されるリファレンス値(OBターゲットレベル)
とを比較演算し、これらの差分をアナログ信号として出
力する。コンパレート回路232から出力される差分ア
ナログ信号は、加算器231の−側に入力される。加算
器231は、PGA22から+側に入力される撮像信号
と、コンパレート回路232から−側に入力される差分
アナログ信号とを加算して出力する。つまり、加算器2
31,コンパレート回路232およびA/D変換回路3
とでフィードバック系を構成して、A/D変換回路3の
出力値をOBターゲットレベルにクランプするように制
御する。
【0056】クランプ制御回路30は、OB区間が終了
するとクランプパルス信号をLレベル(非アクティブ)と
する。コンパレート回路232は、クランクパルス信号
が非アクティブにされる直前に比較演算して出力してい
た差分アナログ信号出力を保持する。この結果、OB期
間と同一ラインの有効期間の間は、同じ差分アナログ信
号が加算器231の−側に入力されるので、1水平ライ
ン期間内は一定の直流レベルにクランプされる。クラン
プ制御回路30は、タイミング発生回路7(図1)からタ
イミング信号を入力し、画像処理CPU4によって動作
制御される。
【0057】上述したように、固体撮像素子1上のどこ
に画素欠陥が存在するかの情報は、画素欠陥が存在する
場合、画素欠陥の位置を示すアドレスをあらかじめ画像
処理CPU4内の不図示のメモリに記憶させておく。画
像処理CPU4は、当該水平ラインのOB用領域12に
画素欠陥が含まれる場合、図11(b)の71bに示すよ
うに、クランプ制御回路30がクランプパルス信号をア
クティブにすることを中止させる。この結果、OB用領
域12に画素欠陥を有することにより撮像信号にOBき
ず72が発生する場合でも、コンパレート回路232が
OBきず72による異常な信号値を用いて比較演算する
ことが防止される。この場合のコンパレート回路232
の出力は、1つ前のラインにおいて図11(b)の71a
でクランプパルス信号がアクティブにされたときに比較
演算されたときの値を保持する。
【0058】以上説明したように第五の実施の形態によ
れば、次の作用効果が得られる。 (1)あらかじめ画像処理CPU4内のメモリに記憶さ
れているアドレスを用いて、画像処理CPU4がクラン
プ制御回路30にクランプパルス信号をアクティブにす
ることを中止させるようにした。したがって、コンパレ
ート回路232が画素欠陥によるOBきず72が含まれ
るラインのOB信号値を用いて比較演算しない。この結
果、画素欠陥の有無によってコンパレート回路232の
差分アナログ信号出力が影響を受けて変化することが防
止され、高画質の画像を得ることが可能になる。 (2)コンパレート回路232は、クランプパルス信号
が非アクティブのとき、非アクティブにされる前の差分
アナログ信号出力を保持するようにした。したがって、
画素欠陥が存在するラインのOB信号値に信号レベルが
類似している1つ前のラインのOB信号値を用いて比較
演算された差分アナログ信号値が、加算器231にフィ
ードバックされる。この結果、高画質の画像を得ること
が可能になる。
【0059】以上説明したデジタルスチルカメラの撮像
部10は、A/D変換回路3から出力されたディジタル
変換後の画像信号を一旦メモリ5へ記憶し、画像処理C
PU4がメモリ5に記憶された画像信号を読み出してデ
ィジタルクランプ処理などの画像処理を施うようにし
た。A/D変換から出力された画像信号に対してディジ
タルクランプ処理を行ってからメモリ5へ記憶するよう
にしてもよい。
【0060】以上の説明では、デジタルスチルカメラに
ついて説明したが、動画像も取込めるデジタルビデオカ
メラにも本発明を適用できる。
【0061】また、以上の説明では、固体撮像素子1と
してCCDを例にあげて説明したが、CMOSセンサー
を用いる場合にも本発明を適用することが可能である。
【0062】特許請求の範囲における各構成要素と、発
明の実施の形態における各構成要素との対応について説
明すると、画素欠陥の位置を示すアドレスが情報に、画
像処理CPU4内のメモリが記憶手段に、ノイズレベル
C(M)がクランプレベルに、画像処理CPU4がレベル
決定手段、クランプ手段、判定手段および制御手段に、
クランプ回路23がクランプ手段に、クランプ制御回路
30がタイミング発生手段に、それぞれ対応する。
【0063】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、次のような効果を奏する。 (1)請求項1、2に記載の発明によるクランプ装置で
は、記憶手段に記憶された情報に基づいて、適正とされ
る固体撮像素子の出力信号を用いてクランプレベルを決
定するようにした。したがって、たとえば、オプティカ
ルブラック用画素の画素欠陥のアドレスを記憶させてお
き、当該画素からの出力信号を用いずにクランプレベル
を決定することができる。この結果、オプティカルブラ
ック用画素の欠陥による再生画像の画質劣化を防止でき
る上に、従来使用できなかったオプティカルブラック用
画素に欠陥を有する固体撮像素子を使用することが可能
になる。 (2)請求項3、4に記載の発明によるクランプ装置で
は、判定手段により適正と判定される固体撮像素子の出
力信号を用いてクランプレベルを決定するようにした。
したがって、オプティカルブラック用画素に画素欠陥が
存在しても、当該画素からの出力信号を用いずにクラン
プレベルを決定することができる。この結果、オプティ
カルブラック用画素に新たな欠陥が生じる場合でも、こ
の欠陥による再生画像の画質劣化を防止できる。また、
従来使用できなかったオプティカルブラック用画素に欠
陥を有する固体撮像素子を使用することが可能になる。 (3)とくに、請求項2、4に記載の発明では、固体撮
像素子の画素並びのラインの中で不適正とされる出力信
号が含まれるラインについて、隣接ラインの適正とされ
る出力信号を用いてクランプレベルを決定するようにし
た。一般に、出力信号が類似しているとされる隣接ライ
ンの出力信号が用いられるので、画素欠陥による再生画
像の画質劣化を防止できる。 (4)請求項5に記載の発明によるクランプ装置では、
記憶手段に記憶された情報に基づいて、固体撮像素子の
画素並びのラインの中で不適正とされる出力信号が含ま
れるラインについて、クランプタイミング信号を供給し
ないようにした。この結果、画素欠陥による不適正な出
力信号を含むラインの出力信号がクランプされなくなる
ので、再生画像の画質劣化を防止できる。また、従来使
用できなかったオプティカルブラック用画素に欠陥を有
する固体撮像素子を使用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるデジタルスチルカメラの一実施の
形態による撮像部のブロック図である。
【図2】固体撮像素子の有効画素領域と、オプティカル
ブラック用画素領域とを説明する図である。
【図3】水平ライン方向の画素番号Nと、画素(M,N)
から出力される撮像信号レベルとの関係を表す図であ
る。
【図4】第一の実施の形態におけるノイズレベルC(M)
の算出処理を表すフローチャートである。
【図5】第二の実施の形態におけるノイズレベルC(M)
の算出処理を表すフローチャートである。
【図6】第三の実施の形態におけるノイズレベルC(M)
の算出処理を表すフローチャートである。
【図7】第四の実施の形態におけるノイズレベルC(M)
の算出処理を表すフローチャートである。
【図8】第五の実施の形態によるアナログ信号処理回路
を説明する図である。
【図9】CDS回路を説明する図である。
【図10】(a)は撮像信号、(b)はフィードスルークラン
プパルスSHP、(c)はサンプリングパルスSHDを表
すタイミングチャートである。
【図11】(a)はクランプ回路に入力される撮像信号、
(b)はクランプ回路に入力されるクランプパルス信号を
表すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…固体撮像素子、 2…アナログ信
号処理回路、3…A/D変換回路、 4
…画像処理CPU、5…メモリ、
6…ドライブ回路、7…タイミング発生回路、
11…有効画素領域、12…オフ゜ティカルフ゛ラック用画素
領域、 21…CDS回路、22…PGA、
23…クランプ回路、30…クランプ
制御回路、 231…加算器、232…コン
パレート回路回路、 273…フィードスルークラ
ンプ回路、277…サンプルホールド回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体撮像素子のオプティカルブラック用の
    画素から出力される信号が適正か否かの情報を記憶する
    記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて適正とさ
    れる出力信号を用いてクランプレベルを決定するレベル
    決定手段と、 前記固体撮像素子から出力される撮像信号を前記クラン
    プレベルにクランプするクランプ手段とを備えることを
    特徴とするクランプ装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のクランプ装置において、 前記レベル決定手段は、前記固体撮像素子の画素並びに
    おけるラインごとに前記クランプレベルを決定し、前記
    記憶手段に記憶された前記情報に基づいて不適正とされ
    る出力信号が含まれるラインについて、このラインに隣
    接する前記適正とされる出力信号を用いてクランプレベ
    ルを決定することを特徴とするクランプ装置。
  3. 【請求項3】固体撮像素子のオプティカルブラック用の
    画素から出力される信号が適正か否かを判定する判定手
    段と、 前記判定手段により適正と判定される出力信号を用いて
    クランプレベルを決定するレベル決定手段と、 前記固体撮像素子から出力される撮像信号を前記クラン
    プレベルにクランプするクランプ手段とを備えることを
    特徴とするクランプ装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のクランプ装置において、 前記レベル決定手段は、前記固体撮像素子の画素並びに
    おけるラインごとに前記クランプレベルを決定し、前記
    判定手段により不適正と判定される出力信号が含まれる
    ラインについて、このラインに隣接する前記適正とされ
    る出力信号を用いてクランプレベルを決定することを特
    徴とするクランプ装置。
  5. 【請求項5】固体撮像素子のオプティカルブラック用の
    画素から出力される信号を所定の直流信号レベルにクラ
    ンプするクランプ手段と、 前記クランプ手段に対してクランプタイミング信号を供
    給するタイミング発生手段と、 前記固体撮像素子のオプティカルブラック用の画素から
    出力される信号が適正か否かの情報を記憶する記憶手段
    と、 前記固体撮像素子の画素並びにおけるラインのうち前記
    記憶手段に記憶された前記情報に基づいて不適正とされ
    る出力信号が含まれるラインに対し、前記クランプタイ
    ミング信号を供給しないように前記タイミング発生手段
    を制御する制御手段とを備えることを特徴とするクラン
    プ装置。
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