JP2002075958A - 構造基板および半導体装置並びにそれらの製造方法 - Google Patents

構造基板および半導体装置並びにそれらの製造方法

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JP2002075958A
JP2002075958A JP2000266783A JP2000266783A JP2002075958A JP 2002075958 A JP2002075958 A JP 2002075958A JP 2000266783 A JP2000266783 A JP 2000266783A JP 2000266783 A JP2000266783 A JP 2000266783A JP 2002075958 A JP2002075958 A JP 2002075958A
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ridge portion
etching
layer
semiconductor device
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Gousaku Katou
豪作 加藤
Hironobu Narui
啓修 成井
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高さが均一な順テーパ型または凸型のリッジ
部を有する構造基板、および構造基板上に半導体層を積
層することにより安定的に生産することが可能な信頼性
の高い半導体装置、並びにこれらを再現性良く作製する
ことができる製造方法を提供する。 【解決手段】 GaAs基板10の上にGaInPより
なるエッチングストップ層11、GaAsよりなるリッ
ジ部形成層12を形成し、ストライプ形状の絶縁膜を介
してエッチングする。リッジ部形成層12は容易にエッ
チングされるが、その下のエッチングストップ層11で
はエッチングレート比が大きいため、エッチングは実質
的に阻止され、基板10まで進行することなくエッチン
グストップ層11が表出した時点で終了する。その結
果、リッジ部形成層12の厚み分だけエッチングが行わ
れ、リッジ部14aの高さ方向のばらつきが低減され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所謂順テーパ型ま
たは凸型のリッジ部を有する構造基板およびこれを用い
た半導体装置、並びにこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】III−V族化合物半導体、すなわち、
砒化ガリウム(GaAs),砒化アルミニウム(AlA
s),砒化インジウム(InAs),燐化インジウム
(InP),燐化ガリウム(GaP)やアンチモン化ガ
リウム(GaSb)などを用いた半導体発光素子は、室
温での発振波長が赤色から赤外領域にまで及んでおり、
高密度光ディスクの光源,光通信装置あるいはレーザポ
インタなどのデバイスへの応用が期待されている。
【0003】これらデバイスへの応用に際して、閾値電
流をより低下させることが望まれており、その方法の1
つとしてSDH(Separate Double Heterostructure )
構造の半導体レーザが提案されている。例えばリッジ基
板のような段差のある構造基板の上に半導体層を成長さ
せると、ちょうど断層のように層がずれて、段上の活性
層の両側には電流ブロック層が位置するように形成され
る。このようにして、内部電流狭窄機構を有する屈折率
導波構造、すなわちSDH構造が得られる(特開昭61
−183987,Electronics Letters Vol.32 No.7 (1
996) pp.664 ,IEEE J.Quantum Electron. Vol.28 (199
2) p4 など)。SDH構造には、1度の結晶成長で形成
でき、選択成長を利用しているために構造基板の段差や
斜面部分においても良質な結晶を成長させることができ
るという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうした構造基板とし
ては、例えば片面に順テーパ型などのリッジ部が設けら
れたリッジ基板がある。順テーパ型のリッジ部とは、底
面と側面との内角が鋭角で、断面形状が台形のものを指
す。このリッジ部は、これまで例えば硫酸系エッチャン
トを用いてエッチングを施すことにより形成されてい
た。ところが、硫酸系エッチャントにおいては、エッチ
ング速度が速いことや、高い精度の混合比でエッチャン
トを調製しなければならないことなどの理由からエッチ
ングの制御が難しく、結果的にリッジの幅および高さに
大きなばらつきが生じていた。
【0005】1つのリッジ部の上面において高さに不均
等が生じると、その上面に自己整合的に成長する半導体
層の形状が歪み、活性層の両脇に形成されるはずの電流
ブロック層の位置がずれたりする。そのため、閾値電流
や発振波長などのレーザ特性が不安定となり、製品の歩
留りが低いという問題があった。また、バッチ処理によ
り量産する場合など、一度に形成される多数のリッジ部
相互間における高さのばらつきは個々のレーザ特性のば
らつきとなり、装置の品質安定性に影響するという問題
があった。
【0006】例えば、高さが約4μmのリッジ部を形成
する場合、リッジ上面における高さの誤差および基板毎
の高さの誤差は、共に±0.1μm以内であることが要
求される。しかしながら、これまでの製造方法による
と、これらの誤差を±3%(±0.12μm)以内とす
ることは非常に困難であり、製造される基板、延いては
これを用いた半導体装置の歩留りを低下させていた。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、高さが均一な順テーパ型または凸型のリッジ部を
有する構造基板、および、この構造基板上に半導体層を
積層することにより安定的に生産することが可能な信頼
性の高い半導体装置、並びにこれらを再現性良く作製す
ることができる製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による構造基板
は、底面と側面との間の内角が鋭角である順テーパ型ま
たは内角が直角である凸型のリッジ部を成長基板の上に
備えた構造基板であって、リッジ部と成長基板との間に
エッチングストップ層が設けられているものである。
【0009】本発明による半導体装置は、成長基板の上
に底面と側面との間の内角が鋭角である順テーパ型また
は内角が直角である凸型のリッジ部を備えた構造基板に
半導体層が積層されてなる半導体装置であって、リッジ
部がエッチングストップ層の上に設けられているもので
ある。
【0010】本発明による構造基板の製造方法は、成長
基板の上に底面と側面との間の内角が鋭角である順テー
パ型または内角が直角である凸型のリッジ部を有する構
造基板を製造する方法であって、成長基板の上にエッチ
ングストップ層を形成する工程と、エッチングストップ
層の上にリッジ部形成層を形成する工程を含むものであ
る。
【0011】本発明による半導体装置の製造方法は、成
長基板の上に底面と側面との間の内角が鋭角である順テ
ーパ型または内角が直角である凸型のリッジ部を備えた
構造基板上に半導体層を成長させて半導体装置を製造す
る方法であって、成長基板の上にエッチングストップ層
を形成する工程と、エッチングストップ層の上にリッジ
部形成層を形成する工程を含むものである。
【0012】本発明による構造基板では、リッジ部と成
長基板との間にエッチングストップ層が設けられている
ので、エッチング深さにばらつきがなく、リッジ部の高
さが1つのリッジ部においても、個々のリッジ部間にお
いても均一に保たれる。
【0013】本発明による半導体装置では、本発明の構
造基板を備えているので、SDH構造における位置ずれ
が少なく、高い信頼性を有する。
【0014】本発明による構造基板および半導体装置の
製造方法では、成長基板とリッジ部形成層との間にエッ
チングストップ層を形成するので、リッジ部形成層はエ
ッチングストップ層までしかエッチングされず、リッジ
部が一様な高さに再現性良く形成される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】[第1の実施の形態]図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る構造基板を表したものである。こ
の基板は、例えば半導体レーザあるいは発光ダイオード
などの半導体発光素子に用いられ、順テーパ型のリッジ
部14aがエッチングストップ層11を間にして基板1
0の上に形成された構造を有している。
【0017】基板10は、例えば、p型,n型または半
絶縁性である材料により構成され、ここではp型不純物
として亜鉛(Zn)を添加した砒化ガリウム(GaA
s)が用いられている。また、undope−GaAs、亜鉛
以外のp型不純物を添加したGaAs、ケイ素(Si)
などのn型不純物を添加したGaAsにより基板10を
構成するようにしてもよい。この他、砒化アルミニウム
(AlAs),砒化インジウム(InAs),燐化イン
ジウム(InP),燐化ガリウム(GaP)およびアン
チモン化ガリウム(GaSb)のうちのいずれか1種、
またはこれらのうちの少なくとも1種とGaAsとの混
晶を用いてもよく、GaAs,AlAs,InAs,I
nP,GaP,GaSbのうちの少なくとも1種を含む
混晶により構成されるようにしてもよい。これらもまた
GaAsと同様に、不純物の添加の有無に関わらず用い
ることができる。なお、リッジ部14aもまた基板10
と同様の材料により構成することができる。
【0018】エッチングストップ層11は、基板10の
すぐ上に形成され、更にその上にリッジ部14aを形成
する際のエッチングがこの層より深く進行することを防
ぐものである。このため、エッチングストップ層11
は、後述するリッジ部14aの形成のためのエッチング
に使用されるエッチャントにおいて、リッジ部14aの
構成材料(ここではGaAs)に対するエッチングレー
ト比が例えば3〜100の範囲内となるようなIII−
V族化合物膜であることが望ましい。更に、エッチング
ストップ層11としては、基板10およびリッジ部14
aと格子整合がよい材料が選定され、特に残留歪みの値
がリッジ部14aとの間にミスフィット転位を生じない
範囲となるように組成や厚みが設定されることが望まし
い。
【0019】従って、本実施の形態のように、基板10
およびリッジ部14aがGaAs系材料である場合に
は、エッチングストップ層11を、GaInP混晶また
はInPとGaPとの超格子により構成するとよい。こ
こでは、Inの組成比が0.5であるGaInP混晶を
用いる。ちなみに、GaAsに対して格子整合するGa
1-x Inx P混晶の組成比xは0.49〜0.51の範
囲内である。このエッチングストップ層11は、リッジ
部14aとの間にミスフィット転位が生じず、かつ、リ
ッジ部14aの形成のためのエッチングの際にその機能
を発揮する限りにおいて、Inの組成比や膜厚を自由に
設定することができる。但し、この場合には、厚みは1
μm以下に薄くすることが好ましく、更には単分子層程
度であることが望ましい。
【0020】リッジ部14aは、例えば基板10と同様
の材料を用いることができ、ここではp型不純物として
Znを添加したGaAsにより構成されている。その形
状は例えばストライプ形状であり、その断面が台形であ
る順テーパ型をしている。リッジ部14aの側面は、例
えば{111}B結晶面で構成され、このとき底面と側
面との間の内角θが54.7°となっている。この側面
はまた、{111}B結晶面から{0−11}結晶面ま
での範囲内の領域に存在するように形成することがで
き、このときの側面の傾斜は結晶面の面方位に対応して
底面と側面との間の内角θが54.7°以上90°以下
の範囲内となる。ここで{0−11}結晶面というの
は、本来外3に示したように数字の上にバーを付けて表
すものであるが、便宜上数字の前に“−”を付けて表し
たものであり、以下、このように表記する。
【外3】
【0021】リッジ部14aの上面は基板10の上面に
対して平行な凹凸のない面であり、例えば、上面におけ
るストライプ幅(リッジ幅)が4.0μm、高さが3.
5μm〜4.0μmとなっている。リッジ部14aの形
成に際しては、その高さが例えば2.0μm以上となる
ように調節することが好ましい。この構造基板を用いて
例えばSDH構造の半導体レーザを作製するには、リッ
ジ部14aの高さが2.0μm以上必要なためである。
また、リッジ部14a上面の幅については例えば10μ
m以下となるように調節することが好ましい。リッジ部
14aの幅が10μm以下であれば、その上に積層する
活性層の幅を3.0μm程度とすることができ、レーザ
の低閾値化を達成することができるからである。
【0022】このような構造基板は、以下のようにして
製造することができる。
【0023】まず、図2(A)に示したように、例えば
p型不純物としてZnを添加したGaAsよりなり、
(100)結晶面を主面とする厚さが例えば350μm
の基板10を用意する。この基板10の主面上に、例え
ばInの組成比が0.5であるGaInPをMOCVD
(Metal Organic Chemical Vapor Deposition ;有機金
属化学気相成長)法により15nmの厚さにエピタキシ
ャル成長させ、エッチングストップ層11を形成する。
このエッチングストップ層11の上に、更に、p型Ga
Asよりなるリッジ部形成層12をリッジ部14aの高
さに応じた厚みで(例えば3.5μm〜4.0μm)形
成する。
【0024】次に、図2(B)に示したように、リッジ
部14aの形成領域に対応してマスクパターン13を形
成する。マスクパターン13の形成は、具体的には、例
えば以下のようにして行う。
【0025】まず、例えば、CVD(Chemical Vapor D
eposition ;化学気相成長)法あるいはelectronic gun
蒸着法などの蒸着法によって、リッジ部形成層12の上
面に厚さ150nmの酸化ケイ素(SiO2 )膜と厚さ
10nmの窒化ケイ素(SiNx )膜とを積層した多層
の絶縁膜を形成し、この絶縁膜上にスピンコート法によ
り厚さ1μmの図示しないレジスト膜を塗布形成する。
次いで、フォトリソグラフィにより、図示しないレジス
ト膜を例えば基板10の<110>方向に延長された多
数のストライプ形状に加工し、このレジスト膜をマスク
として、例えば、RIE(Reactive Ion Etching;反応
性イオンエッチング)またはフッ化水素(HF)等の可
溶性溶液によるエッチングを行い、絶縁膜を選択的に除
去する。そののち、図示しないレジスト膜を除去する。
これにより、マスクパターン13が形成される。
【0026】なお、マスクパターン13の幅(延長方向
に垂直な方向の長さ)は、後述するエッチング工程にお
けるサイドエッチによってリッジ部14aの幅がマスク
パターン13の幅以下となることを考慮して、リッジ部
14aの幅に応じて決定された所定の値(例えば、リッ
ジ部14a上面の幅が4μmの場合は10μm)とす
る。また、ストライプの間隔は、例えば100μmとす
る。
【0027】このマスクパターン13は、以後のエッチ
ングに耐えうるものであればよく、例えば、SiO2
るいはSiNx の単層膜により形成してもよい。なお、
マスクパターン13をレジスト膜などの有機材料膜によ
り構成することも考えられるが、その場合、リッジ部形
成層12とマスクパターン13との密着性が低いために
リッジ部形成層12をエッチングする際にマスクパター
ン13との界面からサイドエッチが進みやすい。よっ
て、マスクパターン13のうち、少なくともリッジ部形
成層12と接する部分は絶縁膜により構成することが好
ましく、蒸着法等のリッジ部形成層12との密着性を高
くすることができる方法により形成するようにすればよ
り好ましい。なお、ここではパターニングの際に形成し
たレジスト膜を除去するようにしたが、このままエッチ
ングしてもよい。このようにすれば、後述するようにマ
スクパターン13は適度な厚みを持たせることによりリ
ッジ部形成層12との間の応力緩和を抑えるようになっ
て都合がよい。また、レジスト膜除去の工程を省略でき
る。
【0028】次に、図2(C)に示したように、リッジ
部形成層12に対して所望のリッジ形状付近まで、リッ
ジ部形成層12の構成元素に対して選択性を持たない第
1のエッチャントを用いた第1のウエットエッチングを
施す。この第1のウエットエッチングは、等方性エッチ
ングであり、少なくとも{111}B結晶面(以下、
{111}B面という。)を含む結晶の面方位に対して
依存性を持たないように行われ、リッジ部の側面が安定
な{111}B面となるまでエッチングされる前に終了
する。
【0029】第1のエッチャントとしては、例えば、硫
酸(H2 SO4 )と過酸化水素水(H2 2 )と水(H
2 O)とを硫酸:過酸化水素水:水=30:10:50
0の体積比で混合した混合液を用いる。なお、この硫酸
系のエッチャントは、温度によってリッジ部側面の形状
に影響を与えるが、室温程度、例えば20℃において用
いれば、問題のないリッジ形状を得ることができる。
【0030】ここでは、リッジ部形成層12のマスクパ
ターン13に覆われていない部分からエッチングが進行
し、<110>方向に対して垂直な方向にサイドエッチ
も進行する。但し、上述したようにマスクパターン13
を絶縁膜により形成し、リッジ部形成層12との密着性
を高めているので、これらの界面ではサイドエッチの進
行が防止される。従って、全体としては、鼓型のリッジ
部14bが形成される。
【0031】次に、図2(D)に示したように、リッジ
部形成層12の構成元素のうち陽イオンとなり得る元素
(例えば、GaAsの場合にはGa)を選択的にエッチ
ング可能な第2のエッチャントを用いて第2のウエット
エッチングを施す。これによりより、非結晶成長面であ
る{111}B面が出現し、側面にこの{111}B面
を有するリッジ部14aが形成される。この第2のウエ
ットエッチングは、リッジ部形成層12において、少な
くとも{111}B面を含んだ面方位に対して選択的に
行われる選択性エッチングである。なお、ここで非結晶
成長面とは、結晶成長速度が極めて遅く、実質的に結晶
が成長しない面のことを指す。
【0032】第2のエッチャントとしては、例えば、ク
エン酸と水とを1:1の体積比で混合したクエン酸水溶
液と、過酸化水素水とを、クエン酸水溶液:過酸化水素
水=450:150の体積比で混合した混合液を用い
る。このクエン酸系のエッチャントを用いると、リッジ
部14aの側面に{111}B面が現れた時点でエッチ
ングが自動的に停止し、それ以上サイドエッチが進行し
ない。
【0033】このように基板10の面に垂直な方向にお
けるエッチングは、リッジ部形成層12においては第1
のウエットエッチングに引き続いて容易に進行するが、
その下のエッチングストップ層11においてはエッチン
グレート比が大きいため、ほとんど進行しない。その理
由は、GaAsに比べてGaInP混晶中のGaPの結
合エネルギーが大きいためと考えられる。従って、第2
のウエットエッチングは、エッチングストップ層11に
おいて実質的に阻止されて、深さ方向には基板10まで
進行することはなくエッチングストップ層11が表出し
た時点で終了する。その結果、リッジ部形成層12の厚
み分だけエッチングが行われることとなる。これによ
り、側面が{111}B面で構成され、上面の幅が4μ
m、高さが3.5〜4.0μmである<110>方向に
延長された順テーパ型のリッジ部14aが精度よく形成
される。なお、ここでは具体的に示さないが、このよう
な方法でリッジ部14a形成すれば、その高さのばらつ
きを1つのリッジ部14a内においても個々の試料間に
おいても0.02μm以下とすることが可能である。
【0034】なお、クエン酸系のエッチャントは、温度
が高いとエッチングする元素の選択性が低下する性質を
有しているので、リッジ部10aの側面を{111}B
面をとするためには、エッチャントの温度を0℃以上7
℃以下、更には5℃以下の範囲に設定することが好まし
い。また、第2のウェットエッチングには、クエン酸系
のエッチャントの他、リッジ部形成層12の構成元素の
うち陽イオンとなり得る元素と錯体を形成するものを用
いることもできる。このようなエッチャントとしては、
例えば、カルボン酸である酒石酸,酢酸,シュウ酸,ギ
酸,コハク酸あるいはリンゴ酸などが挙げられる。
【0035】第2のウエットエッチングの後、RIEな
どのドライエッチング、または可溶性薬品等の溶液を用
いたウエットエッチングを行って、マスクパターン13
を除去する。これにより、図1に示したような所望のリ
ッジ形状の構造基板を得ることができる。
【0036】ところで、図3(A)に示したように、絶
縁膜のマスクパターンを用いて第1のウエットエッチン
グのみを行った場合には、リッジ部の形状を鼓型としな
がら深さ方向にエッチングが進むため、良好な順テーパ
型のリッジ部を形成することができない。また、絶縁膜
のマスクパターンを用いて第2のウエットエッチングの
みを行った場合には、エッチング開始から深さ1.5μ
m程度までは{111}B面をリッジの側面として順調
にエッチングが進む。しかし、それ以上エッチングを進
行させると、図3(B)に示したように、それまでは平
坦にエッチングされていたリッジ部以外の領域において
も{111}B面が出現し、平坦な基底面が得られな
い。ちなみに、上述したように、SDH型レーザの作製
においては、リッジ部14aの高さは2.0μm以上が
最低条件である。また、1.8μm以下では、実質上こ
のような発光素子の作製は不可能となる。従って、目的
とする順テーパ型のリッジ部14aを有する構造基板を
得るためには、本実施の形態のように2種類の異なるウ
エットエッチングを組み合わせて行うことが有効である
ことが分かる。
【0037】更に、上述のように2種類の異なるウエッ
トエッチングを施すときに、マスクパターン13の厚み
は250nm以上1μm以下の範囲内で選ばれることが
望ましい。マスクパターン13の厚さが薄すぎると、第
2のウエットエッチングの際にマスクパターン13と基
板10の上面との間の接触面積が減少するに従って接触
面に作用する応力が緩和され、マスクパターン13にう
ねりが生じてしまう。その結果、形成されるリッジ部1
4aの側面に凹凸が生じる。逆に、マスクパターン13
の厚さが厚すぎると、マスクパターン13に亀裂が生
じ、リッジ部14aの形状がばらついてしまう。また、
マスクパターン13の厚さが1μm以下であれば、マス
クパターン13のエッチングにそれほど長時間を必要と
せず、構造基板を量産する場合にも製造コスト等に影響
を及ぼすことはない。
【0038】本実施の形態によれば、エッチングストッ
プ層11の上のリッジ部形成層12のみがエッチングさ
れてリッジ部14aが形成されるので、リッジ部14a
の高さはエッチング深さとしてエッチングストップ層1
1の位置により一様に規定される。つまり、リッジ部形
成層12の厚みを所望の値に制御することによって、リ
ッジ部14aの高さを一意的に決めることができる。よ
って、再現性よく簡便な方法により、リッジ部14aを
1つのリッジ部14a内においても個々の試料間におい
ても高さにばらつきが少ないものとすることができる。
【0039】また、2種類の異なるウエットエッチン
グ、すなわち第1のウエットエッチングと第2のウエッ
トエッチングとを順次行うようにしたので、リッジ部1
4aの両側面を安定的に{111}B面とすることがで
き、順テーパ型のリッジ部14aを対称性の高い形状
で、寸法設計性よく形成することができる。
【0040】[第2の実施の形態]図4は本発明の第2
の実施の形態に係る構造基板を表したものである。な
お、ここでは第1の実施の形態と同一の構成要素につい
ては同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0041】本実施の形態では、基板10、エッチング
ストップ層11およびリッジ部形成層12(のちのリッ
ジ部24a)は、第1の実施の形態と同様の材料により
構成されている。但し、本実施の形態においては、エッ
チングストップ層11は後述するリッジ部24aの形成
のためのドライエッチングにおいてリッジ部24aの構
成材料(ここではGaAs)に対するエッチングレート
比が例えば3〜100の範囲内、少なくとも2以上とな
るようなIII−V族化合物膜であるように選ばれる。
【0042】また、リッジ部24aは、例えばストライ
プ形状であり、その断面が方形の凸型である。すなわ
ち、リッジ部24aの側面は{0−11}結晶面で構成
され、底面と側面との内角θが90°となっている。
【0043】また、リッジ部24aの上面は基板10の
上面に対して平行な平坦面であり、上面におけるストラ
イプ幅(リッジ幅)は例えば4.0μm、このときのリ
ッジ部14aの高さは例えば3.5μm〜4.0μmで
ある。
【0044】このような構造基板は、以下のようにして
製造することができる。すなわち、リッジ部24aが、
リッジ部形成層12をRIEを用いてエッチングされて
形成される。
【0045】まず、図5(A)に示したように、第1の
実施の形態と同様にして基板10の上にエッチングスト
ップ層11およびリッジ部形成層12を順に形成する。
【0046】次に、図5(B)に示したように、レジス
ト膜よりなるマスクパターン23をリッジ部24aの形
成領域に応じて形成する。マスクパターン23は、RI
Eにおいてリッジ部形成層12(GaAs)との間に有
意な選択比がある薄膜であれば例えば蒸着膜でもCVD
膜でもよく、その種類を問わない。具体的には、例え
ば、レジスト膜を塗布形成した後、フォトリソグラフィ
により例えば基板10の<110>方向に延長された多
数のストライプ形状に加工する。なお、マスクパターン
13の幅(延長方向に垂直な方向の長さ)は、後述する
エッチング工程においてはサイドエッチがほとんど進行
しないので、リッジ部24aの幅(ここでは4μm)と
同じ値とする。ストライプの間隔は、例えば100μm
とする。
【0047】次に、図5(C)に示したように、マスク
パターン23を介して、リッジ部形成層12をRIEに
よりエッチングする。例えば、反応性ガスとしてSiC
4が用いられ、その流量は10sccmとすることが
できる。その他のエッチング条件は、例えば、背圧を
0.25Pa、バイアスを30Wとして出力を500W
とすることができる。なお、GaAsよりなるリッジ部
形成層12のエッチングレートは、例えば、およそ1μ
m/分とすることができる。
【0048】RIEによれば、エッチングは垂直に進行
する。その後、エッチングストップ層11が表出する
と、エッチングレート比が大きいために実質的にエッチ
ングは終了する。これは、RIEの際に、GaInP混
晶中のInが反応性ガス中のClイオンと反応して生成
するInCl2 は沸点が高く、揮発しないためと考えら
れる。その結果、リッジ部形成層12の厚み分だけエッ
チングが行われることとなる。このようにして、側面と
底面の内角が90°であり、上面の幅が4μm、高さが
3.5〜4.0μmで均一である<110>方向に延長
されたリッジ部24aが精度よく形成される。このよう
な方法で形成されたリッジ部14aの高さのばらつき
は、1つのリッジ部14a内においても、個々の試料間
においても、0.02μm以下に低減する。
【0049】RIEを行ったのち、例えば、可溶性薬品
等の溶液を用いたウエットエッチングによりマスクパタ
ーン23を除去する。このようにして、図4に示したよ
うな構造基板を得ることができる。
【0050】本実施の形態においても第1の実施の形態
と同様な効果を得ることができる。すなわち、エッチン
グストップ層11の上のリッジ部形成層12のみがエッ
チングされてリッジ部24aが形成されるので、リッジ
部14aの高さはエッチング深さとしてエッチングスト
ップ層11の位置により一様に規定される。よって、再
現性よく簡便な方法により、リッジ部24aを1つのリ
ッジ部24a内においても個々の試料間においても高さ
にばらつきが少ないものとすることができる。
【0051】また、RIEによりリッジ部形成層12を
エッチングしてリッジ部24aを形成するようにしたの
で、リッジ部24aの両側面を安定的に底面に垂直とす
ることができ、対称性の高い形状で、寸法設計性よく形
成することができる。
【0052】[第3の実施の形態]本実施の形態は、第
1の実施の形態に係る構造基板の製造方法を用いた半導
体装置の製造方法およびそれにより得られる半導体装置
に関するものである。ここでは、SDH構造の半導体レ
ーザを例に挙げて説明する。SDH構造とは、リッジ部
を有する基板などの構造基板を利用して形成された不連
続な半導体層により、内部に電流狭窄機構が設けられた
屈折率導波型の構造を指す。なお、本実施の形態に係る
半導体装置は、本実施の形態の製造方法によって具現化
されるので、以下併せて説明する。また、以下の説明で
は、第1の実施の形態と同一の部分には同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0053】図6ないし図8は、本実施の形態に係る半
導体レーザの製造方法を工程毎に表したものである。ま
ず、第1の実施の形態と同様にして構造基板を作製す
る。
【0054】次いで、図6に示したように、例えば、p
型不純物として亜鉛が添加されたp型GaAsよりなる
厚さ0.6μmのバッファ層31,p型不純物として亜
鉛が添加されたp型Als Ga1-s As(但し、0<s
<1)混晶よりなる厚さ500nmの第1導電型クラッ
ド層32、p型不純物として亜鉛が添加されたp型Al
t Ga1-t As(但し、t<s)混晶よりなる厚さ35
nmの光ガイド層33、およびAlu Ga1-u As(但
し、u<t)混晶よりなる厚さ7nmの活性層34をこ
の構造基板の上に順に成長させる。続いて、例えば、n
型不純物としてケイ素が添加されたn型Alt Ga1-t
As混晶よりなる厚さ35nmの光ガイド層35、およ
びn型不純物としてケイ素が添加されたn型Als Ga
1-s As混晶よりなる第2導電型クラッド層36(図8
参照)の下層部36aを順次成長させる。この下層部3
6aは、その2つの側面が交わるまで成長させる。この
下層部36aの厚さは、例えば500nmである。な
お、これらの各層は、例えば、連続MOCVD、すなわ
ち各層毎に供給する原料ガスの切り替えを行って成長さ
せる。
【0055】ここで、リッジ部14aの側面は非結晶成
長面である{111}B面となっているために、バッフ
ァ層31から下層部36aまでの各層は、側面において
殆ど成長しない。よって、これらの各層はリッジ部14
aの上面とその両側にリッジ部14aにより分断されて
形成される。また、リッジ部14aの上面に形成される
バッファ層31から下層部36aまでの各層は、その端
部にリッジ部14aの側面と同じ{111}B面が生
じ、あたかもリッジ部14aの側面が延長されるかのよ
うに成長する。
【0056】次に、図7に示したように、例えばp型不
純物として亜鉛が添加されたp型Als Ga1-s As混
晶よりなる電流ブロック層37を、リッジ部14aの上
面に設けられた活性層34の側面を覆うように厚さを調
節して成長させる。ここでは、リッジ部14aは高さが
均一かつ側面がほぼ平坦であるので、その上面に成長さ
せた各層の形状もそれに倣っている。従って、電流ブロ
ック層37は高い位置精度で活性層34の側面を覆うよ
うに形成される。これにより、活性層34の両端は閉じ
られ、電流狭窄および横方向の光閉じ込めが行われる。
このようにしてSDH構造が形成される。
【0057】次に、図8に示したように、電流ブロック
層37および下層部36aの上に、例えば、n型不純物
としてケイ素が添加されたn型Als Ga1-s As混晶
よりなる厚さ500nmの第2導電型クラッド層36の
上層部36bを成長させる。その際、上層部36bは、
成長が下層部36aを覆い尽くす厚さまで進行すると、
基板10の全面に成長するようになる。次いで、上層部
36bの上に、例えば、n型不純物としてケイ素が高濃
度に添加されたn型GaAsよりなる厚さ6000nm
のキャップ層38を成長させる。
【0058】そののち、キャップ層38の上に、例え
ば、金(Au)とゲルマニウム(Ge)との合金,ニッ
ケル(Ni)および金を順次蒸着してn側電極39を形
成する。また、基板10の裏面側に、例えば、ニッケ
ル,白金(Pt)および金を順次蒸着してp側電極40
を形成する。これにより、SDH構造を持つ半導体レー
ザが完成する。
【0059】次に、この半導体レーザの作用について説
明する。
【0060】この半導体レーザでは、n側電極39とp
側電極40との間に所定の電圧が印加されると、リッジ
部14aの上面に形成された活性層34に電流が注入さ
れ、電子−正孔再結合により発光が起こる。ここでは、
エッチングストップ層11を介して基板10の上にリッ
ジ部14aが形成されており、リッジ部14aの高さは
一様となっている。従って、この構造基板の上に成長し
た各半導体層の形成位置には部分的なばらつきが少な
く、リッジ部14aの上面に形成された活性層34の両
側面は電流ブロック層37に精度よく覆われている。よ
って、光ガイド層33から光ガイド層35へ、あるいは
その逆に無効電流が流れることが防止され、閾値電流,
動作電圧および発振波長などがより安定する。
【0061】このように本実施の形態では、順テーパ型
のリッジ部14aを寸法設計性よく均一な高さに形成し
た構造基板の上にSDH構造を構築するようにしたの
で、各半導体層の形成位置のばらつきを少なくすること
ができ、確実に活性層34の両側面全体を覆うように電
流ブロック層37を精度よく形成することができる。よ
って、特性の安定した、信頼性の高い半導体レーザを得
ることができる。また、半導体レーザの歩留りを向上さ
せることができる。その結果、この半導体レーザを光集
積回路,光通信あるいは光記録媒体の光源などのデバイ
スに応用する場合に、応用の自由度が高くなると共に、
デバイスの高速化,軽量化,小面積化および低消費電力
化を実現することができる。また、コンシューマあるい
はポータブル機器への応用も容易に行うことが可能とな
る。
【0062】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、上記第1の実施の形
態では、側面を{111}B面により形成した順テーパ
型のリッジ部14aを有する基板の製造方法について説
明し、上記第2の実施の形態では側面を{0−11}面
により形成したリッジ部24aを有する基板の製造方法
について説明したが、本発明は基板の用途に依らず、同
様の形状の構造基板に対して広く適用できる。
【0063】また、ウエットエッチングはエッチャント
の種類により結晶方位依存性を持つことが多い。その中
でも特定の結晶面に対しては方位依存性を持たないエッ
チャントを選んで第1のウエットエッチングを行い、そ
の特定の結晶面に対して逆に選択性を示すエッチャント
を選択して第2のウエットエッチングを施すものであれ
ばよく、本実施の形態におけるエッチャントに限定する
ものではない。
【0064】上記第1および第2の実施の形態では、M
OCVD法により基板10の上にエッチングストップ層
11,リッジ部形成層12を形成し、第3の実施の形態
では、更に、構造基板の上にMOCVD法により各半導
体層を成長させるようにしたが、これらの層をLPE
(Liquid Phase Epitaxy;液相エピタキシー)法, MB
E(Molecular Beam Epitaxy;分子線エピタキシー)法
あるいはMOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epit
axy ;有機金属気相エピタキシー)などの他の気相成長
法により成長させるようにしてもよい。
【0065】また、上記第3の実施の形態では、半導体
レーザの具体的構成を挙げて説明したが、本発明は順テ
ーパ型のリッジ部14aを有する基板の上に複数の結晶
層を成長させた他の構成を有する半導体レーザ、更に
は、他の半導体装置についても適用することができる。
例えば、電界効果トランジスタを製造する際、リセスを
形成する場合に適用することができる。
【0066】加えて、上記第3の実施の形態では、第1
の実施の形態における順テーパ型のリッジ部14aを有
する基板を用いた半導体レーザについて説明したが、第
2の実施の形態におけるリッジ部24aを有する基板を
用いる場合にも同様の手法により半導体レーザを作製す
ることができる。勿論、そのような構成の半導体レーザ
もまた、第3の実施の形態と同様に光集積回路等の各種
デバイスに応用することが可能である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項9のいずれか1項に記載の構造基板によれば、リッジ
部と成長基板との間にエッチングストップ層が設けられ
ているようにしたので、リッジ部の高さはエッチングス
トップ層により一様に規定される。よって、1つのリッ
ジ部内においても個々の試料間においても、リッジ部の
高さが均一でばらつきのないようにすることができる。
【0068】また、請求項10ないし請求項18のいず
れか1項に記載の半導体装置によれば、本発明の構造基
板の製造方法により得られる構造基板の上に形成されて
いるので、素子毎の形状不均一性に起因する閾値電流や
発振波長のばらつきが防止され、高速、軽量、小面積、
低消費電力とすることが可能であるばかりか、再現性よ
く、生産性の高いものとすることができる。
【0069】また、請求項19ないし請求項22のいず
れか1項に記載の構造基板の製造方法によれば、成長基
板の上にエッチングストップ層を形成する工程とエッチ
ングストップ層の上にリッジ部形成層を形成する工程を
含むようにしたので、リッジ部がエッチングストップ層
の上のリッジ部形成層のみをエッチングすることにより
形成され、エッチング深さはリッジ部形成層の厚みによ
り一意的に決まることとなる。よって、リッジ部を、1
つのリッジ部内においても個々の試料間においてもばら
つきがない均一な高さに、再現性よく簡便に形成するこ
とができる。また、これにより、リッジ部における形状
のばらつきを抑制することができ、基板の製造歩留りを
向上させることができる。
【0070】特に、請求項20または請求項21のいず
れかに記載の構造基板の製造方法によれば、リッジ部形
成層に対して所望のリッジ形状付近までエッチングする
第1のウエットエッチングを施す工程と、リッジ部の側
面に非結晶成長面を出現させる第2のウエットエッチン
グとを行う工程を含むようにしたので、基板に対して異
なる2種類のウエットエッチングを施すようにしたの
で、順テーパ型のリッジ部を対称性の高い形状で、寸法
設計性よく形成することができる。
【0071】また、請求項22に記載の構造基板の製造
方法によれば、リッジ部形成層に対しRIEを行ってリ
ッジ部を形成するようにしたので、リッジ部を寸法設計
性よく形成することができる。
【0072】更に、請求項23に記載の半導体装置の製
造方法によれば、本発明の構造基板の製造方法を用いる
ようにしたので、構造基板上に形成する半導体層の形成
位置のばらつきを少なくすることができ、安定した特性
を有する信頼性の高い半導体装置を得ることができ、生
産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る構造基板を表
す断面図である。
【図2】図1に示した構造基板の各工程を表す断面図で
ある。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る基板の製造方
法の特徴部分を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る構造基板を表
す断面図である。
【図5】図4に示した構造基板の各工程を表す断面図で
ある。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る半導体レーザ
の製造方法を表す断面図である。
【図7】図6に続く工程を表す断面図である。
【図8】図7に続く工程を表す断面図である。
【符号の説明】
10…基板、11…エッチングストップ層、12…リッ
ジ部形成層、13,23…マスクパターン、14a,1
4b,24a…リッジ部、31…バッファ層、32…第
1導電型クラッド層、33,35…光ガイド層、34…
活性層、36…第2導電型クラッド層、37…電流ブロ
ック層、38…キャップ層、39…n側電極、40…p
側電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 AA41 AA43 CA04 CA05 CA34 CA35 CA37 CA65 CA74 5F043 AA14 BB07 DD24 FF04 GG06 5F073 AA12 AA45 AA53 BA01 BA07 CA05 CB02 DA05 DA22 DA25 EA15 EA23

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面と側面との間の内角が鋭角である順
    テーパ型または内角が直角である凸型のリッジ部を成長
    基板の上に備えた構造基板であって、 前記リッジ部と前記成長基板との間にエッチングストッ
    プ層を有することを特徴とする構造基板。
  2. 【請求項2】 前記エッチングストップ層がGaInP
    混晶またはInPとGaPとの超格子により構成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の構造基板。
  3. 【請求項3】 前記エッチングストップ層の残留歪みの
    値が前記リッジ部との間にミスフィット転位を生じない
    範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の構造基
    板。
  4. 【請求項4】 前記リッジ部は、底面と側面との間の内
    角が54.7°以上90°以下の範囲内の値であること
    を特徴とする請求項1に記載の構造基板。
  5. 【請求項5】 前記リッジ部は、側面が{111}B結
    晶面から外1に示した結晶面までの範囲内の領域に存在
    することを特徴とする請求項1に記載の構造基板。 【外1】
  6. 【請求項6】 前記成長基板がp型,n型または半絶縁
    性のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の
    構造基板。
  7. 【請求項7】 前記成長基板が砒化ガリウム(GaA
    s)により構成されていることを特徴とする請求項6に
    記載の構造基板。
  8. 【請求項8】 前記成長基板が砒化アルミニウム(Al
    As),砒化インジウム(InAs),燐化インジウム
    (InP),燐化ガリウム(GaP)およびアンチモン
    化ガリウム(GaSb)のうちのいずれか1種、または
    これらのうちの少なくとも1種と砒化ガリウム(GaA
    s)との混晶により構成されていることを特徴とする請
    求項6に記載の構造基板。
  9. 【請求項9】 前記成長基板が砒化ガリウム(GaA
    s),砒化アルミニウム(AlAs),砒化インジウム
    (InAs),燐化インジウム(InP),燐化ガリウ
    ム(GaP)およびアンチモン化ガリウム(GaSb)
    のうちの少なくとも1種を含む混晶により構成されてい
    ることを特徴とする請求項6に記載の構造基板。
  10. 【請求項10】 成長基板の上に底面と側面との間の内
    角が鋭角である順テーパ型または内角が直角である凸型
    のリッジ部を備えた構造基板に半導体層が積層されてな
    る半導体装置であって、 前記リッジ部がエッチングストップ層の上に設けられて
    いることを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記エッチングストップ層がGaIn
    P混晶またはInPとGaPとの超格子により構成され
    ていることを特徴とする請求項10に記載の半導体装
    置。
  12. 【請求項12】 前記エッチングストップ層の残留歪み
    の値が前記リッジ部との間にミスフィット転位を生じな
    い範囲内にあることを特徴とする請求項10に記載の半
    導体装置。
  13. 【請求項13】 前記リッジ部は、底面と側面との間の
    内角が54.7°以上90°以下の範囲内の値であるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記リッジ部は、側面が{111}B
    結晶面から外2に示した結晶面までの範囲内の領域に存
    在することを特徴とする請求項10に記載の半導体装
    置。 【外2】
  15. 【請求項15】 前記成長基板がp型,n型または半絶
    縁性のいずれかであることを特徴とする請求項10に記
    載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記成長基板が砒化ガリウム(GaA
    s)により構成されていることを特徴とする請求項15
    に記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記成長基板が砒化アルミニウム(A
    lAs),砒化インジウム(InAs),燐化インジウ
    ム(InP),燐化ガリウム(GaP)およびアンチモ
    ン化ガリウム(GaSb)のうちのいずれか1種、また
    はこれらのうちの少なくとも1種と砒化ガリウム(Ga
    As)との混晶により構成されていることを特徴とする
    請求項15に記載の半導体装置。
  18. 【請求項18】 前記成長基板が砒化ガリウム(GaA
    s),砒化アルミニウム(AlAs),砒化インジウム
    (InAs),燐化インジウム(InP),燐化ガリウ
    ム(GaP)およびアンチモン化ガリウム(GaSb)
    のうちの少なくとも1種を含む混晶により構成されてい
    ることを特徴とする請求項15に記載の半導体装置。
  19. 【請求項19】 成長基板の上に底面と側面との間の内
    角が鋭角である順テーパ型または内角が直角である凸型
    のリッジ部を有する構造基板の製造方法であって、 前記成長基板の上にエッチングストップ層を形成する工
    程と、 前記エッチングストップ層の上にリッジ部形成層を形成
    する工程とを含むことを特徴とする構造基板の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記リッジ部形成層に対して所望のリ
    ッジ形状付近までエッチングする第1のウエットエッチ
    ングを施す工程と、 前記リッジ部の側面に非結晶成長面を出現させる第2の
    ウエットエッチングを施す工程とを含むことを特徴とす
    る請求項19に記載の構造基板の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第1のウエットエッチングは、基
    板の構成元素に対して選択性を持たない第1のエッチャ
    ントを用いたエッチングであり、前記第2のウエットエ
    ッチングは、基板の構成元素のうち陽イオンとなり得る
    元素に対して選択的に作用する第2のエッチャントを用
    いたエッチングであることを特徴とする請求項20に記
    載の構造基板の製造方法。
  22. 【請求項22】 前記リッジ部形成層の上にリッジ部形
    成領域に対応したマスクパターンを形成する工程と、 前記マスクパターンを介して前記リッジ部形成層に反応
    性イオンエッチングを行う工程とを含むことを特徴とす
    る請求項19に記載の構造基板の製造方法。
  23. 【請求項23】 成長基板の上に底面と側面との間の内
    角が鋭角である順テーパ型または内角が直角である凸型
    のリッジ部を備えた構造基板上に半導体層を成長させて
    半導体装置を製造する方法であって、 前記成長基板の上にエッチングストップ層を形成する工
    程と、 前記エッチングストップ層の上にリッジ部形成層を形成
    する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
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