JP2002075253A - 平面型ディスプレイ用正面板およびそれを用いた平面型ディスプレイ - Google Patents

平面型ディスプレイ用正面板およびそれを用いた平面型ディスプレイ

Info

Publication number
JP2002075253A
JP2002075253A JP2000261837A JP2000261837A JP2002075253A JP 2002075253 A JP2002075253 A JP 2002075253A JP 2000261837 A JP2000261837 A JP 2000261837A JP 2000261837 A JP2000261837 A JP 2000261837A JP 2002075253 A JP2002075253 A JP 2002075253A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
front plate
phosphor
glass
electron
back plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000261837A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Nishioka
尉彦 西岡
Masafumi Kato
雅史 加藤
Yasuto Muramoto
康人 村元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2000261837A priority Critical patent/JP2002075253A/ja
Publication of JP2002075253A publication Critical patent/JP2002075253A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な方法で発光輝度を向上できる平面型ディ
スプレイ用の正面板を提供する。 【解決手段】透明な無機質基体の一方の表面に底面が曲
面をなす複数の凹部8を規則的に配列形成するととも
に、各凹部8内の少なくとも底面部に蛍光体7を被着形
成した平面型ディスプレイ1用の正面板3を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子と蛍
光体層とを備える平面型ディスプレイおよびそれに用い
る平面ディスプレイ用正面板に関する。
【0002】
【従来技術】従来から平面型ディスプレイとして多用さ
れてきたCRTは、容積及び重量が大で高電圧が必要で
あるという欠点から、近年のマルチメディアの浸透に伴
い、情報のインターフェースとして発光ダイオード(L
ED)や液晶表示素子(LCD)、あるいはPDP(Pla
sma Display Panel)、FED(Field Emission Displa
y)、PALC(Plasma Adress Liquid Crystal)等の大画
面で高画質、その上、軽量薄型で設置場所を選ばないな
どの特徴を有する平面型ディスプレイが開発され、これ
らの利用範囲が拡大しつつある。
【0003】これらの中でも、FEDパネルは、背面板
と正面板をなす一対の絶縁基板を対向配置して平板状の
真空容器を形成し、真空容器内の背面板の内表面に電子
を放出する電子放出素子群を設けると共に、前記真空容
器の正面板の内表面のそれぞれの前記電子放出素子と対
向する位置に特定色に発光する蛍光体を配し、特定の前
記電子放出素子から電子を放出させて各蛍光体に照射す
ることにより画像を形成するものであるが、視野角が広
く、消費電力が小さいという点で有望視されている。
【0004】かかるFEDパネルにおいては、電子放出
素子から放出される電子線の放出過程において、放出さ
れる電子の軌道がある程度広がり角度を有することが知
られており、正面板表面の蛍光体形成面に特定の広がり
領域をもって電子線が照射され、蛍光体のほぼ全面にわ
たって蛍光体が発光する構成となる。
【0005】また、従来、かかるFEDパネルにおい
て、正面板の内面に形成される蛍光体は平板状をなす正
面板表面に平面状に被着形成されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ように蛍光体を平面状に形成すると、蛍光体の塗布面積
(比表面積)が小さいために、電子線が照射されて発光
する蛍光体の量に限りがあり、発光輝度には限界があっ
た。
【0007】また、蛍光体に照射された電子線の一部が
反射、散乱して、一部が隣接する蛍光体に照射されるこ
とによって色のにじみが生じ、画像のコントラストが低
下してしまうという問題もあった。
【0008】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、その目的は、簡単な構造で発光効率を高める
ことができるとともに、シャープな画像を形成できる平
面型ディスプレイ用の正面板および平面型ディスプレイ
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
対し、正面板の形状について検討した結果、蛍光体を正
面板表面に形成した底面が曲面をなす凹部内に形成する
ことにより、電子線が照射される蛍光体の比表面積を増
すことができ、蛍光体層の発光効率を高めることができ
るとともに、電子線の反射や散乱によっても隣接する蛍
光体に悪影響を与えることなくシャープな画像を形成で
きることを見いだした。
【0010】すなわち、本発明の平面型ディスプレイ
は、透明な無機質基体の一方の表面に底面が曲面をなす
複数の凹部を規則的に配列形成するとともに、各凹部内
の少なくとも底面部に蛍光体を被着形成してなることを
特徴とするものである。
【0011】ここで、前記凹部の深さが130μm以上
であることが望ましい。
【0012】また、前記透明な無機質基体が、平板状の
基体部と、該基体部の一方の表面に形成され、他方の表
面に底面が曲面をなす複数の凹部を規則的に配列形成し
た突起部材との接合体からなることが望ましい。
【0013】さらに、本発明の平面型ディスプレイは、
電子放出素子が形成された背面板と、複数の蛍光体が内
面に被着形成された透明な正面板とを具備し、かつ前記
背面板と前記正面板とが所定距離を離間して平行に配設
されたものであって、前記正面板の前記背面板と対向す
る表面に底面が曲面をなす複数の凹部を規則的に配列形
成するとともに、各凹部内の底面部に蛍光体を被着形成
してなることを特徴とするものである。
【0014】ここで、前記凹部の開口端面が前記背面板
の前記電子放出素子形成面に接着されてなることが望ま
しい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の平面型ディスプレイ用正
面板を具備する電界放出型ディスプレイ(FED)につ
いて図1の概略断面図を基に説明する。FED1は、所
定間隔で離間して平行に形成された背面板2と正面板3
とが、それらの周縁部に配設された枠体4にそれぞれ接
着され、背面板2、正面板3、枠体4によってFED1
内部が封止されている。
【0016】また、背面板2の内表面には複数の電子放
出素子6が規則的に配列され、かつ、正面板3の内表面
の電子放出素子6と対向する位置それぞれに、赤
(R)、緑(G)、青(B)の特定色に発光する蛍光体
7(7R、7G、7B)が形成されている。
【0017】本発明によれば、正面板3が透明な無機質
基体からなり、その内面に底面が曲面をなす複数の凹部
8を規則的に配列するとともに、各凹部8内の少なくと
も底面部(図1では凹部8内壁面全面にわたって)に蛍
光体7を被着形成してなることが大きな特徴であり、こ
れによって、蛍光体7の塗布面積(比表面積)が大きく
なり、電子放出素子6から照射される電子線の蛍光体7
への照射量が増し発光輝度を高めることができるととも
に、電子放出素子6から放出される電子線の広がりや、
蛍光体7に照射された電子線の散乱によって隣接する蛍
光体7が発光して色のにじみが生じることを防止でき、
シャープな画像を形成することができる。
【0018】なお、凹部8の形状は、幅620〜840
μm、ピッチ720〜1120μmからなり、特に、蛍
光体7の輝度を高めるために、深さ130μm以上、特
に310μm以上、さらに、1000〜4000μmと
して、図2のように凹部10の開口端面を背面板2の電
子放出素子形成面に接着し、凹部10内のみにて電子線
の照射を行うものであってもよい。また、凹部8、10
の底面は蛍光体7の比表面積を高めるために曲率半径3
00〜600μm、さらに概略円弧状に形成されている
ことが望ましい。
【0019】また、図1によれば、正面板3は、平板状
の基体3aと、該基体3a表面に形成され、表面に上記
所定形状の複数の凹部を刻設した透明な突起部材3bと
の接合体からなり、かかる形状によれば、容易に、寸法
精度よく凹部8を形成できるとのメリットがある。な
お、平板状の基体3aの厚みは1.5〜3.0mm程度
にて形成される。
【0020】正面板3は、石英ガラス、ソーダライムガ
ラス、低ソーダガラス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ホウ
ケイ酸ガラス、ビスマス系ガラス等の透明なガラス基板
等の透明な基板にて構成され、また、基体3aとしては
高歪点の低ソーダガラスが、突起部材3bとしてはPb
O−ZnO−B23系、PbO−SiO2−B23系、
PbO−B23系の群から選ばれる少なくとも1種が望
ましい。
【0021】また、蛍光体7は、それぞれR(赤)、G
(緑)、B(青)等に発光する複数色の蛍光体7が規則
的に配列したものを1組として複数組が配列した構成か
らなる。なお、蛍光体7の厚みは、均質な厚みに形成で
きるとともに比表面積を高めるために、10〜20μm
であることが望ましい。
【0022】さらに、正面板3表面の蛍光体7形成部以
外の特定の位置、特に凹部8開口端面の特定位置には、
FED1における色のにじみを防止して表示画面のコン
トラストを高めシャープな画像を得るために、ブラック
マトリックス11が配置されることが望ましい。ブラッ
クマトリックス11は黒色または暗色となる材料からな
り、例えば、Fe、Ni、Cu、Mn等の酸化物粉末と
低融点ガラスとの混合物や金属クロム、グラファイト等
を用いることができる。
【0023】また、図1によれば、蛍光体7の表面に
は、前記電子線を加速するとともに、蛍光体7の散乱し
た発光を反射して発光輝度を高めるために、例えば10
0〜300nmのアルミニウム(Al)、銀(Ag)、
ニッケル(Ni)、白金(Pt)等の金属箔からなるメ
タルバック12が形成されている。なお、本発明では、
正面板3と蛍光体7との間に、電子放出素子6から蛍光
体7に向かって放出される電子線を加速するために、透
明なITO(インジウム−錫酸化物)膜(図示せず。)
をメタルバック12に代えて形成してもよい。 (背面板)一方、背面板2は、石英ガラス、ソーダライ
ムガラス、低ソーダガラス、鉛アルカリケイ酸ガラス、
ホウケイ酸ガラス、ビスマス系ガラス等のガラス基板、
アルミナ、シリカ等のセラミックス基板、中でも高歪点
の低ソーダガラスからなる。
【0024】また、背面板2の内表面に形成される電子
放出素子6は、例えば、正電極及び負電極をなすそれぞ
れの導体層(図示せず。)が交差するように配置され、
該交差点に絶縁層を介装することにより形成される。
【0025】正電極および負電極用の導体層は、銀(A
g)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、白金
(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)等の金属ま
たはそれぞれを主成分とする合金、及び、アモルファス
シリコン、ポリシリコン、グラファイト等を用いること
ができる。また、導体層間に介装される絶縁層として
は、Si、Ti、Ga、W、Al、Pd等の酸化物や窒
化物から選ばれる少なくとも1種からなる絶縁体が適応
可能である。さらに、電子放出素子6は、表面伝導型や
電界放出型の電子放出素子であってもよい。
【0026】また、所望により、電子放出素子6への不
純物の拡散防止のために背面板2と電子放出素子6との
間にシリカ、窒化ケイ素等のセラミックス薄膜等からな
る拡散防止層13が介在することが望ましい。 (スペーサ)また、図1によれば、FED1内には背面
板2と正面板3とを所定の間隔にて支持するために、複
数のスペーサ14が設けられており、このスペーサ14
の高さによって、背面板2と正面板3との距離が一定に
保持されている。なお、スペーサ14の形状は、リブ状
(長尺状)、短冊状、柱状、格子状であってもよく、ス
ペーサ14の間隔(ピッチ)は、各蛍光体7間毎に配設
されていてもよいが、真空封止の容易性の点で、特に
R、G、Bを1組として、複数の蛍光体毎に配設したも
のであってもよい。
【0027】また、スペーサ14は、石英ガラス、ソー
ダライムガラス、低ソーダガラス、鉛アルカリケイ酸ガ
ラス、ホウケイ酸ガラス、ビスマス系ガラス等のガラス
中に、所望により、TiO2、ZrO2、ZnO、SnO
2、Si34、AlN、Fe23、NiO、CuO、M
nO2、SiO2、BN、Al23等のセラミックス、珪
酸アルミニウム系ガラス(ガラス転移点650℃以上)
等のガラス粒子の群から選ばれる少なくとも1種の無機
質フィラー、およびAg、Cu、Au、Al、Pt、S
i、Zn、Snの群から選ばれる少なくとも1種の金属
等を分散せしめたものが好適に使用される。 (製造方法)次に、本発明の平面型ディスプレイ用正面
板を具備する平面型ディスプレイの製造方法の一例につ
いて説明する。まず、上述した材料からなる正面板用の
基体表面に、平均粒径0.1〜5μmの上述した正面板
3の突起部材3bを形成するためのガラス粉末を含有す
るPbO−ZnO−B23系低融点ガラスペーストを塗
膜し、可塑性を有する所定の粘度まで乾燥する。
【0028】一方、上述した凹部形状の突起を複数刻設
した成形型を準備し、該成形型にて前記ガラスペースト
層で押圧して、ガラスペースト層の表面に規則配列した
複数の凹部の突起部材用成形体を形成する。
【0029】突起用成形体の形成方法としては、(a)
前記ペーストを基板表面にスクリーン印刷法などによっ
て複数回印刷塗布して突起成形体を形成する方法、
(b)ゴム、金属、セラミックス等からなる成形型内に
前記ペーストを充填し、前記基板表面に転写する方法、
(c)前記基板表面に前記ペーストを所定厚み塗布し、
該ペースト層を可塑性を有する硬さに調整した後、該ペ
ースト層に突起形状の溝が形成された成形型を押圧して
該溝形状の突起成形体を形成する方法、(d)前記基板
表面に可塑性を有する樹脂層を形成して突起形状の凸部
が形成された成形型にて前記樹脂層を押圧し、突起形状
の凹部を形成した後、該凹部内に前記ペーストを充填し
て硬化し、前記樹脂層を除去する方法、(e)サンドブ
ラスト法、(f)フォトリソグラフィ法が適応可能であ
る。そして、該突起部材用成形体を被着形成した基体を
所定温度で焼成することによって、基体表面に一体化し
た突起部材を形成することができる。突起部材用のガラ
ス粉末としては、PbO−ZnO−B23系、PbO−
23系、PbO−SiO2−B23系の群から選ばれ
る少なくとも1種の低融点ガラスが望ましい。
【0030】なお、突起部材用のガラス粉末の軟化点
は、基体をなすガラスの軟化点より低いことが望まし
く、これによって、前記基体が変形や収縮することなく
緻密な突起部材を寸法精度よく形成することができる。
この時、突起部材も基体との拘束力によって幅および長
さ方向に収縮することなく形成可能である。
【0031】次に、突起部材の凹部を開口端部の所定の
位置に、フォトリソグラフィ法、印刷法等によりブラッ
クマトリックスを形成し、また凹部内の少なくとも底面
の所定の位置に、フォトリソグラフィ法、印刷法、イン
クジェット法等の公知の方法により蛍光体7ペーストを
塗布し、400〜600℃、特に450〜500℃程度
で熱処理してペーストを揮散除去することにより、蛍光
体7を形成することができる。
【0032】また、正面板3の凹部8と蛍光体7との間
に、ペースト塗布法、蒸着法等によりITO膜(図示せ
ず。)を形成するか、または蛍光体層7表面に蒸着法な
どによって、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、ニッ
ケル(Ni)、白金(Pt)等のメタルバック14を5
0〜200nm程度の厚みに形成する。この時、蛍光体
7の損傷を防ぐため、また前記メタルバック14を薄く
かつ均一な厚みに形成するために樹脂からなる保護層を
蛍光体7表面に形成することが望ましい。
【0033】なお、この保護層は後述のバインダ、溶剤
の他、消泡材やレベリング材等を添加した樹脂ペースト
をフォトリソグラフィ法、印刷法、インクジェット法等
にて形成でき、熱処理により消失することが望ましい。
【0034】他方、上述した材料からなる背面板2表面
に、フォトリソグラフィ法等により上述した材料からな
る導体層を正電極用導体層と負電極用導体層とが所定の
位置で交差するように被着形成し、かつその交差点には
スパッタリング法、蒸着法、イオンビームスパッタリン
グ法、CVD法、MBE法等により上述した材料からな
る絶縁体が介装されるように被着形成することによって
電子放出素子6を形成する。
【0035】また、背面板2と正面板3との間に配設さ
れるスペーサ14を形成するには、所定形状に加工した
スペーサ14を貼り合わせる方法も適応可能であるが、
例えば、スペーサ用のペーストを作製し、(a)前記ペ
ーストを基板表面にスクリーン印刷法などによって複数
回印刷塗布して突起成形体を形成する方法、(b)ゴ
ム、金属、セラミックス等からなる成形型内に前記ペー
ストを充填し、前記基板表面に転写する方法、(c)前
記基板表面に前記ペーストを所定厚み塗布し、該ペース
ト層を可塑性を有する硬さに調整した後、該ペースト層
に突起形状の溝が形成された成形型を押圧して該溝形状
の突起成形体を形成する方法、(d)前記基板表面に可
塑性を有する樹脂層を形成して突起形状の凸部が形成さ
れた成形型にて前記樹脂層を押圧し、突起形状の凹部を
形成した後、該凹部内に前記ペーストを充填して硬化
し、前記樹脂層を除去する方法等によって、スペーサ成
形体を作製し、焼成する方法によって背面板表面に一体
的に形成することが望ましく、中でも高さの高い突起を
寸法精度よく形成する点で、方法(b)または(d)が
最適である。
【0036】そして、背面板2と正面板3との間に枠体
4を配置するとともに、フリットガラス等の接着剤を印
刷法により背面板2のスペーサ14および枠体4を固着
する部分、および/またはスペーサおよび枠体4の先端
面に塗布し、上述した正面板3表面に形成されたスペー
サ14の先端面を背面板2の所定の位置に位置合わせし
て400〜500℃で熱処理することによって枠体4お
よびスペーサ14を貼り合わせた後、パネルの一端に真
空ポンプを配設してパネル内を10-4Pa程度まで真空
減圧して封止することにより、本発明の平面型ディスプ
レイを作製することができる。
【0037】また、蛍光体7は、先に背面板2と同時焼
成等により接合したものに限定されず、先に正面板3に
接合することもできる。さらに、この場合、スペーサ1
4を正面板3に一体化した後、被着形成してもよく、こ
の場合、上記同様にスペーサ14を正面板3表面に形成
した後、スペーサ14形成部以外の正面板3表面に上述
の蛍光体ペーストを用いてインクジェット法またはマス
ク等を用いた印刷法等によって被着形成することができ
る。
【0038】さらに、凹部8を形成する方法としては、
上述した方法以外に、所定形状の正面板3用の塊状体を
準備し、この表面から、所定の凹部形状の断面を有する
スライサ等を用いて研削加工を施す方法や、所定のマス
クを用いて前記塊状体の表面からサンドブラスト加工に
よって形成することもできる。
【0039】なお、上記工程において、深さの深い凹部
10を形成して、スペーサを形成せず、正面板の凹部開
口面を背面板の電子放出素子形成面の所定の位置に貼り
合わせることもでき、スペーサを形成する工程を省くこ
ともできる。
【0040】
【実施例】(実施例1)まず、70mm×70mm×2
mmのソーダライムガラス基板(基体)の一方の表面に
可塑性を有する平均粒径0.5μmのPbO−ZnO−
23系低融点ガラスペーストを塗膜して所定の硬さま
で乾燥した後、規則的に配列した所定の凹部形状の突起
を刻設した金型にて前記ペーストで押圧して、基体表面
に複数の凹部成形体を規則的に配列した突起部材を形成
し、大気雰囲気中、550℃で10分間焼成して、曲率
半径300μm、深さ600μm、ピッチ720μmの
透明な正面板を得た。
【0041】得られた正面板の表面に蒸着法によりIT
O膜を形成し、さらに低融点ガラス粉末とMnO2粉末
を混合したペーストを用いて、スクリーン印刷法により
ブラックマトリックスを被着形成した。
【0042】また、インクジェット法によって正面板の
凹部内に蛍光体層形成用ペーストを被着形成し、大気
中、450℃で20分間加熱してペースト中の有機物成
分を除去した。
【0043】さらに、ホウケイ酸ガラスを幅150μm
×長さ50mm×高さ1000μmに切り出してスペー
サとし、フリットガラスによって正面板のブラックマト
リックス形成面の所定位置に接着、固定した。また、正
面板の周縁部に枠体をガラスフリットによって接着、固
定した。なお、スペーサは蛍光体3つ毎に配設した。
【0044】一方、70mm×70mm×2mmのソー
ダライムガラス基板の一方の表面に蒸着法により窒化ケ
イ素質膜を作製し、該膜の表面に、蒸着法により電子放
出素子を形成し、上記正面板のスペーサおよび枠体の先
端に上述したフリットガラスを塗布して背面板の所定位
置に載置、接着し、容器内が10-3Pa以下(10-4
a程度)となるように真空排気した状態で封止、固定し
てFEDを作製した。
【0045】得られたFEDについて、電子放出素子に
5kVの電圧を印加してパネルの全面を発光させ、輝度
を評価したところ、輝度450cd/m2であった。
【0046】(比較例)実施例1のFEDに対して、正
面板を平板状とし、該平板上に平面上の蛍光体を形成す
る以外は実施例と同様にしてFEDを作製し、同様に評
価した結果、輝度300cd/m2と実施例1のFED
よりも輝度が低いことがわかった。
【0047】(実施例2)実施例1のFEDの正面板を
なす突起部材突起形状を、曲率半径500μm、深さが
2100μmとし、該突起部材の開口端面を前記背面板
の前記電子放出素子形成面の所定位置に接着し、実施例
1のスペーサを形成しない以外は実施例1と同様にFE
Dを作製し、同様に評価した結果、輝度480cd/m
2であった。
【0048】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、本発明の平面型
ディスプレイによれば、正面板表面に規則配列した複数
の透明凹部を形成するとともに各凹部内の底面部に蛍光
体を被着形成することによって、前記蛍光体層に照射さ
れる電子線の照射効率を高めることにより、低電力で高
輝度の発光ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平面型ディスプレイの一例を示す概略
断面図である。
【図2】本発明の平面型ディスプレイの他の一例を示す
概略断面図である。
【符号の説明】
1、15・・・平面型ディスプレイ(FED) 2・・・背面板 3、9・・・正面板 3a・・・基体 3b・・・突起部材 4・・・枠体 6・・・電子放出素子 7・・・蛍光体 8、10・・・凹部 11・・ブラックマトリックス 12・・メタルバック 13・・拡散防止層 14・・スペーサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明な無機質基体の一方の表面に底面が曲
    面をなす複数の凹部を規則的に配列形成するとともに、
    各凹部内の少なくとも底面部に蛍光体を被着形成してな
    ることを特徴とする平面型ディスプレイ用正面板。
  2. 【請求項2】前記凹部の深さが130μm以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の平面型ディスプレイ用正
    面板。
  3. 【請求項3】前記透明な無機質基体が、平板状の基体部
    と、該基体部の一方の表面に形成され、他方の表面に底
    面が曲面をなす複数の凹部を規則的に配列形成した突起
    部材との接合体からなることを特徴とする請求項1また
    は2記載の平面型ディスプレイ用正面板。
  4. 【請求項4】電子放出素子が形成された背面板と、複数
    の蛍光体が内面に被着形成された透明な正面板とを具備
    し、かつ前記背面板と前記正面板とが所定距離を離間し
    て平行に配設された平面型ディスプレイであって、前記
    正面板の前記背面板と対向する表面に底面が曲面をなす
    複数の凹部を規則的に配列形成するとともに、各凹部内
    の底面部に蛍光体を被着形成してなることを特徴とする
    平面型ディスプレイ。
  5. 【請求項5】前記凹部の開口端面が前記背面板の前記電
    子放出素子形成面に接着されてなることを特徴とする請
    求項4記載の平面型ディスプレイ。
JP2000261837A 2000-08-30 2000-08-30 平面型ディスプレイ用正面板およびそれを用いた平面型ディスプレイ Pending JP2002075253A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000261837A JP2002075253A (ja) 2000-08-30 2000-08-30 平面型ディスプレイ用正面板およびそれを用いた平面型ディスプレイ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000261837A JP2002075253A (ja) 2000-08-30 2000-08-30 平面型ディスプレイ用正面板およびそれを用いた平面型ディスプレイ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002075253A true JP2002075253A (ja) 2002-03-15

Family

ID=18749616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000261837A Pending JP2002075253A (ja) 2000-08-30 2000-08-30 平面型ディスプレイ用正面板およびそれを用いた平面型ディスプレイ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002075253A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006210258A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Sony Corp スペーサ、並びに、平面型表示装置及びその組立方法
JP2006221843A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Sonac Kk 電界放射型発光素子、フラットパネルディスプレイならびに電界放射型発光素子の製造方法
US8450766B2 (en) 2008-03-17 2013-05-28 Panasonic Corporation Light emitting device
JP2013535527A (ja) * 2010-07-14 2013-09-12 ▲海▼洋王照明科技股▲ふん▼有限公司 蛍光粉層の作成方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01220346A (ja) * 1988-02-26 1989-09-04 Furukawa Electric Co Ltd:The 蛍光表示パネル
JPH02500065A (ja) * 1986-07-30 1990-01-11 コムテック・インターナショナル・マネージメント・コーポレーション マトリクスアドレス平面パネルデイスプレイ
JPH04298946A (ja) * 1991-02-28 1992-10-22 Mitsubishi Electric Corp 光源用表示管
JPH07271312A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Mitsubishi Electric Corp 表示装置
JPH08293272A (ja) * 1995-04-21 1996-11-05 Mitsubishi Electric Corp 画像表示装置
WO2000045415A1 (fr) * 1999-01-28 2000-08-03 Canon Kabushiki Kaisha Dispositif a faisceau d'electrons

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02500065A (ja) * 1986-07-30 1990-01-11 コムテック・インターナショナル・マネージメント・コーポレーション マトリクスアドレス平面パネルデイスプレイ
JPH01220346A (ja) * 1988-02-26 1989-09-04 Furukawa Electric Co Ltd:The 蛍光表示パネル
JPH04298946A (ja) * 1991-02-28 1992-10-22 Mitsubishi Electric Corp 光源用表示管
JPH07271312A (ja) * 1994-03-31 1995-10-20 Mitsubishi Electric Corp 表示装置
JPH08293272A (ja) * 1995-04-21 1996-11-05 Mitsubishi Electric Corp 画像表示装置
WO2000045415A1 (fr) * 1999-01-28 2000-08-03 Canon Kabushiki Kaisha Dispositif a faisceau d'electrons

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006210258A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Sony Corp スペーサ、並びに、平面型表示装置及びその組立方法
JP4661242B2 (ja) * 2005-01-31 2011-03-30 ソニー株式会社 スペーサの製造方法、及び平面型表示装置の組立方法
JP2006221843A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Sonac Kk 電界放射型発光素子、フラットパネルディスプレイならびに電界放射型発光素子の製造方法
US8450766B2 (en) 2008-03-17 2013-05-28 Panasonic Corporation Light emitting device
JP2013535527A (ja) * 2010-07-14 2013-09-12 ▲海▼洋王照明科技股▲ふん▼有限公司 蛍光粉層の作成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7332856B2 (en) Image display device
CN1503308A (zh) 显示装置
JP2004214164A (ja) 多層構造で形成された電子放出源を備えた電界放出表示装置
TW583707B (en) Flat-panel display and flat-panel display cathode manufacturing method
CN100580861C (zh) 圆台斜面栅控阴极结构的平板显示器及其制作工艺
JP2002075253A (ja) 平面型ディスプレイ用正面板およびそれを用いた平面型ディスプレイ
JP3860673B2 (ja) プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法
JP3999942B2 (ja) 突起部材付基板およびその製造方法並びに画像形成装置
JP2001338528A (ja) 封着用導電性フリットおよびそれを用いた封着部材、並びに画像形成装置
WO2004090930A1 (ja) 画像表示装置および画像表示装置に用いるスペーサアッセンブリの製造方法
JP4518661B2 (ja) 画像表示装置の製造方法
JP3999922B2 (ja) 突起付基板および平面型ディスプレイ
US20070029920A1 (en) Display device
CN100346444C (zh) 图像显示装置
JP2001135263A (ja) 画像形成装置およびその製造方法
JP3600721B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP3898394B2 (ja) スペーサ付基板の製造方法
JP2003077409A (ja) 電界放出表示装置用スペーサーとその製造方法、これを用いた電界放出表示装置用基板とその製造方法、これを用いた電界放出表示装置
JP2002015685A (ja) 画像形成装置
JP4203186B2 (ja) 電界放出型ディスプレイ用パネル
JP2001035420A (ja) スペーサ及びその製造方法並びに表示モジュール用基板及び表示モジュール
JP2002110072A (ja) 突起部材付基板及びその製造方法並びにそれを用いた画像形成装置
JPH11162362A (ja) プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
JP4041271B2 (ja) 突起付き基板およびそれを用いた平面型ディスプレイ
JP2002367529A (ja) 電界放出表示装置用基板とその製造方法及びこれを用いた電界放出表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070718

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101026