JP2002074652A - 記録媒体の製造方法 - Google Patents

記録媒体の製造方法

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JP2002074652A
JP2002074652A JP2000254415A JP2000254415A JP2002074652A JP 2002074652 A JP2002074652 A JP 2002074652A JP 2000254415 A JP2000254415 A JP 2000254415A JP 2000254415 A JP2000254415 A JP 2000254415A JP 2002074652 A JP2002074652 A JP 2002074652A
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Yoshinobu Sugata
好信 菅田
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Fuji Electric Co Ltd
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/8404Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers manufacturing base layers

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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性樹脂製の支持基板表面の汚染を取り
除くと共に濡れ性を向上させる表面処理工程を具え、さ
らに、その表面処理工程は、支持基板表面の劣化をほと
んど生じさせないという記録媒体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 熱可塑性樹脂製の支持基板表面に、少な
くとも1層の信号記録層を含む層構造を形成するに先立
ち、該支持基板をオゾンなどの活性ガス雰囲気中に置く
ことにより表面処理し、ついで、窒素などの不活性ガス
で表面処理を停止する表面処理工程を具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂から
本質的に成る支持基板表面に、少なくとも1層の信号記
録層を含む層構造を有する記録媒体の製造方法に関し、
さらに詳しくは熱可塑性樹脂製の支持基板表面の汚染を
取り除くと共に濡れ性を向上させる表面処理工程を具
え、さらに、その表面処理工程は、支持基板表面の劣化
をほとんど生じさせない記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの主記憶装置として用いら
れているハードディスクは、支持基板として、Al、ガ
ラスなどが使用され、その基板表面に記録層を含む層構
造が形成されている。そして、ハードディスクは、一般
的に記録層が表面に露出している構造である。また、記
録再生を行うヘッドは非接触ではあるが、ハードディス
ク表面から50nm以下の高さで移動しながら記録再生
を行っている。したがって、ハードディスク上のわずか
な欠陥および汚染も記録再生には好ましくない。ハード
ディスク上の汚染は、記録層とヘッドとの接触による記
録層の剥離によるもの、および支持基板の加工時に生じ
る研磨屑の付着によるものである。このような汚染を生
じさせないために、記録層と支持基板の密着性を向上さ
せる種々の試みがなされている。また、研磨屑等を除去
するために、スポンジなどで、純水、界面活性剤などを
用いて洗浄が行われている。
【0003】このような機械力による洗浄では、特に基
板の端面の洗浄が不十分であるため、Al基板をオゾン
環境下に置き、同時にこの基板に紫外線を照射する工程
を含む基板の洗浄方法が開発されている(特開平5−1
43981号公報)。
【0004】一方、形状安定性に優れた樹脂の開発が進
み、Alやガラスに比べて成形がしやすく廉価な基板を
製造できるなどの理由から、ポリカーボネートやポリオ
レフィンなどの熱可塑性樹脂を射出成形してなる基板を
ハードディスク用の支持基板として使用する試みがなさ
れている。熱可塑性樹脂から本質的に成る支持基板は、
表面の濡れ性が一般的に低いため、基板表面に記録層を
含む層構造を形成しても密着性が悪く、記録層とヘッド
との接触による記録層の剥離が起こり易い。熱可塑性樹
脂から成る基板を用いた記録媒体には、光磁気ディス
ク、コンパクトディスクなどもあるが、これらの記録媒
体においては記録層が表面に露出しない構造となってい
るため、記録層に非接触で記録再生が行われる。したが
って、記録層が露出しているハードディスク程には、記
録層の剥離に由来する汚染は問題とはならないが、ハー
ドディスクにおいてはそのような汚染は除去されなけれ
ばならない。
【0005】しかしながら、熱可塑性樹脂製の支持基板
は、従来のAlやガラスなどの基板に比べて傷が付き易
く、水分を吸収し易いため、スポンジなどで、純水、界
面活性剤などを用いて洗浄することによって基板表面の
汚染を除去する方法は適当ではない。また、特開平5−
143981号公報に開示されているオゾンと紫外線と
を同時に作用させるが、その作用を積極的に停止させる
工程を含まない洗浄方法を熱可塑性樹脂製の支持基板に
適用した場合には、基板の表面の汚染が除去されるだけ
でなく、基板そのものを劣化させてしまうという問題が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、熱可塑性樹脂製の支持基板表面の汚染を取り除くと
共に濡れ性を向上させる表面処理工程を具え、さらに、
その表面処理工程は、支持基板表面の劣化をほとんど生
じさせないという記録媒体の製造方法を提供し、支持基
板と記録層を含む層構造との密着性が良好であり、記録
再生を良好に行うことができる記録媒体を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
課題を解決するために、活性ガスで表面処理を行い、つ
いで、その表面処理を速やかに停止させることにより、
熱可塑性樹脂製の支持基板表面をほとんど劣化させるこ
となく、支持基板表面の汚染を取り除くと共に濡れ性を
向上できることを見出した。
【0008】すなわち、本発明の第1の形態である記録
媒体の製造方法は、熱可塑性樹脂製の支持基板表面に、
少なくとも1層の信号記録層を含む層構造を有する記録
媒体の製造方法であって、支持基板上に層構造を形成す
るに先立ち、支持基板を表面処理する工程を具え、その
表面処理工程は、支持基板を活性ガス雰囲気中に置くこ
とにより表面処理し、ついで、その表面処理を停止する
工程であることを特徴とする。
【0009】また、本発明の第2の形態である記録媒体
の製造方法は、上記の製造方法において、支持基板表面
の水に対する接触角を60度以下にし、かつ400nm
の紫外光の透過率の低下を、処理前の支持基板に対して
10%以下にする表面処理工程を具えることを特徴とす
る。
【0010】上記の製造方法において、表面処理工程
は、支持基板を活性ガス雰囲気中に置き、ついで、その
活性ガス雰囲気を不活性ガスで置換する工程であること
が好ましい。また、不活性ガスは、窒素であることが好
ましく、活性ガスは、オゾンであることが好ましい。さ
らにまた、オゾンを、オゾン発生器または紫外線照射に
より発生させることもできる。
【0011】上記の製造方法において、熱可塑性樹脂製
の支持基板は、ポリカーボネートまたはポリオレフィン
から成る基板であってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の記録媒体の製造方法によ
ると、支持基板上に層構造を形成するに先だって、支持
基板の表面が活性ガスで処理される。
【0013】基板を構成する熱可塑性樹脂は、光ディス
クの基板に通常使用される樹脂であり、具体的には、ポ
リカーボネート(PC)、ポリオレフィン、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルイミド、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド等を挙
げることができるが、これらに限定されるものではな
い。特に、ポリカーボネートおよびポリオレフィンが好
ましい。
【0014】支持基板上に形成される層構造は、信号記
録層であるが、記録層と基板との間に下地層が設けられ
る場合もあり、記録層の上に保護層が設けられる場合も
ある。さらにまた、緩衝層、シード層、下地層、記録
層、および保護層が順次連続積層されて層構造を形成す
る場合もある。
【0015】緩衝層とは、シード層の成膜にあたり成膜
粒子が衝突してプラスチック基板表面に及ぼすダメージ
を緩和することができるか、または、昇温降温にともな
うプラスチック基板とシード層との膨張収縮の差を緩和
することができる層である。両方の機能を有する緩衝層
が一層好ましい。
【0016】シード層とは、磁気記録媒体の表面の平坦
性を向上させ、且つ保磁力も向上せしめることができる
層である。このような機能を有する層は、具体的には、
Tiを主成分として含有する金属膜から成る。シード層
の厚さは、5〜50nmであり、1層でも多層でもよ
い。
【0017】下地層は、下地層を形成する慣用のいかな
る成分から形成されてもよく、具体的には、Cr、Cr
−W、Cr−V、Cr−Mo、Cr−Si、Ni−A
l、Co67Cr33、Mo、W、Pt、Al23などから
成る。下地層の厚さは50nm以下であり、1層でも多
層でもよい。
【0018】記録層は、強磁性金属を含む磁性膜から成
り、好ましくは強磁性金属結晶粒子とその粒子間に析出
した絶縁体とから成る磁性膜から成る。熱可塑性樹脂基
板を用いた場合には、熱可塑性樹脂固有のガラス転移温
度以上の高温、通常、約100〜300℃での成膜がで
きない。そこで、常温付近の成膜温度でも高い保磁力を
得るために、強磁性金属結晶粒子に絶縁体を混合した材
料が好適に用いられる。強磁性金属結晶粒子とその粒子
間に析出した絶縁体とから成る磁性膜は、グラニュラー
膜と呼ばれている膜である。グラニュラー膜は、例え
ば、従来のCo系磁性膜を構成するCo、Cr、Ta、
Ptなどの金属元素にSiO2、Al23、Cr23
どの安定な酸化物を数%から数10%混入させた材料
を、スパッタリング法で成膜して、Co系の磁性材料の
微粒子(この粒子が単一のグレインに対応する)が、添
加された酸化物によって取り囲まれネットワーク構造を
形成している。グラニュラー膜は、従来の強磁性金属の
みから構成される磁性膜と比較して、粒径を小さくして
も比較的保磁力が大きい熱的に安定な膜、すなわち、高
保磁力を持つ膜を常温成膜でも形成できる磁性膜であ
る。具体的には、Co−Cr−Pt、Co−Cr−Ta
−Pt、CoCrTaPt−Cr23、CoPt−Si
2、CoCrTaPt−SiO2、(Co60Cr28Pt
12)−(Cr23)、(Co60Cr28Pt12)−(Si
2)、(Co60Cr28Pt12)−(ZrO2)、(Co
60Cr28Pt12)−(TiO2)、(Co60Cr28Pt
12)−(Al23)などを成分とする磁性膜である。
(Co60Cr28Pt12)−(Cr23)、(Co60Cr
28Pt12)−(SiO2)、(Co60Cr28Pt12)−
(ZrO2)、(Co60Cr28Pt12)−(TiO2)、
(Co60Cr28Pt12)−(Al23)から成るグラニ
ュラー膜が特に好ましい。記録層の厚さは、20nm以
下であり、1層でも多層でもよい。
【0019】保護層は、記録層を形成する磁性膜をヘッ
ドの衝撃、外界の腐食性物質などの腐食から保護する機
能を有する。このような機能を提供できる慣用のいかな
る成分から形成されてもよく特に限定されないが、具体
的には、炭素、窒素含有炭素、水素含有炭素などから成
る。保護層の厚さは、10nm以下であり、1層でも多
層でもよい。
【0020】信号記録層を含むどのような層から層構造
が形成されていても、支持基板と接触する層を形成する
に先立って、活性ガスを用いた基板の表面処理が行われ
る。表面処理は、層を形成する直前に行うことが好まし
い。
【0021】使用する活性ガスは特に限定されるもので
はないが、具体例としてオゾン、プラズマを挙げること
ができる。好ましくはオゾンが使用される。オゾンは、
オゾン発生器を用いて発生させることができる。また、
酸素に紫外線を照射することにより発生させることもで
きる。
【0022】本発明の記録媒体の製造方法においては、
熱可塑性樹脂から本質的に成る支持基板を活性ガスで一
定時間表面処理することにより基板を傷付けることなく
基板表面の汚れを除去することができる。同時に基板表
面が親水化されるために、基板表面の濡れ性も向上す
る。基板を傷付けることなく、表面処理を行うために
は、表面処理を速やかに停止させることが好ましい。
【0023】活性ガスによる支持基板の表面処理は、支
持基板を活性ガス雰囲気中に置くことにより行われる。
【0024】活性ガスによる処理時間およびガス濃度
は、基板を構成する熱可塑性樹脂の種類、基板表面の汚
れの程度などに応じて適宜決定される。処理条件を適宜
選択することにより、支持基板表面の水に対する接触角
を60度以下にし、かつ400nmの紫外光の透過率の
低下を、処理前の支持基板に対して10%以下にするこ
とができる。ここで、接触角は、水平に調整した支持基
板表面にマイクロシリンジで3μlの水を滴下し、水滴
の表面と基板表面のなす角度を液側で測定した角度であ
る。
【0025】また、表面処理を速やかに停止させること
により、400nmの紫外光の透過率の低下を、処理前
の支持基板に対して10%以下にすることが一層容易と
なる。表面処理の停止は、活性ガス雰囲気を不活性ガス
または空気で置換することにより行うことができる。基
板の表面処理を速やかに停止することにより、基板その
ものが劣化することを防ぐことができる。
【0026】活性ガス雰囲気の置換は、不活性ガスを用
いて行うことが好ましい。不活性ガスは、特に限定され
るものではないが、窒素が好ましい。
【0027】以下に、本発明の記録媒体の製造方法を、
本製造方法に好適に使用される装置の概略図を参照しつ
つ、さらに詳しく説明する。
【0028】図1は、オゾン発生器を備える表面処理装
置の概略断面図である。処理すべき支持基板2を処理容
器1に設けられた試料台8の載置する。オゾン発生器3
と処理容器1とを間に設けられたオゾン発生器側バルブ
6を開き、ついでオゾン発生器3に連結する酸素供給管
4からオゾン発生器3に酸素を供給してオゾンを発生さ
せ、処理容器1内をオゾン雰囲気する。所定の処理時間
が経過した後にオゾン発生器側バルブ6を閉じ、つい
で、窒素供給管5に設けられた窒素側バルブ7を開き、
窒素供給を開始して処理容器1内を窒素で置換する。処
理容器1内が窒素雰囲気になったら支持基板2を取り出
す。
【0029】支持基板の両面を同時に表面処理する場合
には、図2に示されるように、支持基板を試料台に載置
しないで処理に影響がないように保持する。
【0030】図3は、紫外線照射によりオゾンを発生さ
せる表面処理装置の概略断面図である。処理すべき支持
基板2を処理容器1に設けられた試料台8の載置する。
酸素供給管4に設けられた酸素側バルブ10を開き処理
容器に酸素を導入する。ついで、処理容器1内に設置し
た紫外線ランプ11を点灯してオゾンを発生させ、処理
容器1内をオゾン雰囲気する。所定の処理時間が経過し
た後に紫外線ランプ11を消し、そして酸素側バルブ1
0を閉じ、ついで、窒素供給管5に設けられた窒素側バ
ルブ7を開き、窒素供給を開始して処理容器1内を窒素
で置換する。処理容器1内が窒素雰囲気になったら支持
基板2を取り出す。
【0031】支持基板の両面を同時に表面処理する場合
には、図4に示されるように、基板を挟んで紫外線ラン
プ11を設置し、支持基板を試料台に載置しないで処理
に影響がないように保持する。
【0032】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明は本実施例にのみ限定されるものではない。
【0033】実施例および比較例において使用した支持
基板は、図5に示す円形基板12である。
【0034】(実施例1)ポリカーボネート樹脂から成
る円形基板の表面処理を、図1に示される構成の装置で
あるUV DRY STRIPPER/CLEANER
(サムコインターナショナル製商品名「UV−1」)を
用いて行った。この装置には紫外線ランプが設置されて
いるが、本実施例では点灯せずに使用した。
【0035】酸素の供給速度は250ml/分であり、
酸素の供給時間は20秒、40秒、60秒、180秒、
300秒、480秒とした。
【0036】それぞれ処理時間を経過した後の基板につ
いて、接触角測定、スクラッチテスト、および紫外線透
過率測定を行った。
【0037】接触角測定は、水平に調整した支持基板表
面にマイクロシリンジで3μlの水を滴下し、水滴の表
面と基板表面のなす角度を液側で接触角計により測定す
ることにより行った。測定箇所は基板上の内周側から外
周側にかけて5点測定し、その平均を接触角として、表
1に示した。
【0038】スクラッチテストは、表面処理を行った後
の基板に、CrMo/CoCrTaPt/Cから成る膜
厚40nmの記録層を形成した後に行った。スクラッチ
テストは、カッターにより1ミリ間隔で格子状に切れ目
を入れ、格子の数を縦横10個の合計100個とする。
そこにセロハンテープを貼り、剥がしたときにセロハン
テープに付着した数をカウントした。剥がれたマスの数
を表2に示した。
【0039】紫外線透過率は、400nmの紫外線の透
過率を測定した。測定は、基板の内周側および外周側の
2点で行い、その平均を求めた。表面処理を施していな
い基板の透過率に対する保持率を求め表3に示した。
【0040】(実施例2)ポリカーボネート樹脂から成
る円形基板の表面処理を、図3に示される構成の装置で
あるUV DRY STRIPPER/CLEANER
(サムコインターナショナル製商品名「UV−1」)を
用いて行った。この装置にはオゾン発生器が設置されて
いるが、本実施例ではオゾン発生器を取り外して使用し
た。
【0041】酸素の供給速度は50ml/分であり、酸
素の供給時間は20秒、40秒、60秒、180秒、3
00秒、480秒とした。
【0042】それぞれ処理時間を経過した後の基板につ
いて、実施例1と同様に接触角測定、スクラッチテス
ト、および紫外線透過率測定を行った。
【0043】(実施例3)ポリオレフィン樹脂から成る
円形基板の表面処理を、図1に示される構成の装置であ
るUV DRY STRIPPER/CLEANER
(サムコインターナショナル製商品名「UV−1」)を
用いて行った。この装置には紫外線ランプが設置されて
いるが、本実施例では点灯せずに使用した。
【0044】酸素の供給速度は250ml/分であり、
酸素の供給時間は20秒、40秒、60秒、180秒、
300秒、480秒とした。
【0045】それぞれ処理時間を経過した後の基板につ
いて、実施例1と同様に接触角測定、スクラッチテス
ト、および紫外線透過率測定を行った。
【0046】(実施例4)ポリオレフィン樹脂から成る
円形基板の表面処理を、図3に示される構成の装置であ
るUV DRY STRIPPER/CLEANER
(サムコインターナショナル製商品名「UV−1」)を
用いて行った。この装置にはオゾン発生器が設置されて
いるが、本実施例ではオゾン発生器を取り外して使用し
た。
【0047】酸素の供給速度は50ml/分であり、酸
素の供給時間は20秒、40秒、60秒、180秒、3
00秒、480秒とした。
【0048】それぞれ処理時間を経過した後の基板につ
いて、実施例1と同様に接触角測定、スクラッチテス
ト、および紫外線透過率測定を行った。
【0049】(比較例1)表面処理を施さないポリカー
ボネート樹脂から成る円形基板について、実施例1と同
様に接触角測定、スクラッチテスト、および紫外線透過
率測定を行った。
【0050】(比較例2)表面処理を施さないポリオレ
フィン樹脂から成る円形基板について、実施例1と同様
に接触角測定、スクラッチテスト、および紫外線透過率
測定を行った。
【0051】
【表1】
【0052】同じ基板を使用している実施例1および2
と比較例1とを、また実施例3および4と比較例2とを
それぞれ比較すると、実施例はいずれも接触角が60゜
以下であり、濡れ性が改良されていることがわかる。
【0053】
【表2】
【0054】同じ基板を使用している実施例1および2
と比較例1とを、また実施例3および4と比較例2とを
それぞれ比較すると、実施例は、支持基板と記録層との
接着性が改良されていることがわかる。
【0055】ところが、処理時間が480秒にもなる
と、表1に示されたように濡れ性は改良されているもの
の、基板表面が劣化することによって支持基板と記録層
との接着性が低下しはじめることがわかる。
【0056】
【表3】
【0057】いずれの実施例も処理時間が300秒まで
であれば、透過率の低下を10%以下に抑えることがで
きたが、処理時間が480秒にもなると、透過率の低下
が大きくなった。これにより処理時間が480秒にもな
ると基板表面が顕著に劣化することがわかる。
【0058】
【発明の効果】本発明の記録媒体の製造方法によると、
熱可塑性樹脂製の支持基板表面の劣化をほとんど生じさ
せることなく、基板表面の汚染を取り除くと共に濡れ性
を向上させることができる。したがって、本発明の製造
方法により製造された記録媒体は、支持基板と記録層を
含む層構造との密着性が良好であり、記録再生を良好に
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録媒体の製造方法に好適に使用され
るオゾン発生器を備える表面処理装置の概略断面図であ
る。
【図2】本発明の記録媒体の製造方法に好適に使用され
る、オゾン発生器を備え、基板の両面を同時に処理する
表面処理装置の概略断面図である。
【図3】本発明の記録媒体の製造方法に好適に使用され
る紫外線照射によりオゾンを発生させる表面処理装置の
概略断面図である。
【図4】本発明の記録媒体の製造方法に好適に使用され
る、紫外線照射によりオゾンを発生させ、基板の両面を
同時に処理する表面処理装置の概略断面図である。
【図5】本発明の実施例および比較例において支持基板
として使用された円形基板を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 処理容器 2 支持基板 3 オゾン発生器 4 酸素供給管 5 窒素供給管 6 オゾン発生器側バルブ 7 窒素側バルブ 8 試料台 9 排気口 10 酸素側バルブ 11 紫外線ランプ 12 円形基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂製の支持基板表面に、少な
    くとも1層の信号記録層を含む層構造を有する記録媒体
    の製造方法であって、 前記支持基板上に前記層構造を形成するに先立ち、該支
    持基板を表面処理する工程を具え、 前記表面処理工程は、前記支持基板を活性ガス雰囲気中
    に置くことにより表面処理し、ついで、該表面処理を停
    止する工程であることを特徴とする記録媒体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記表面処理工程は、前記支持基板表面
    の水に対する接触角を60度以下にし、かつ400nm
    の紫外光の透過率の低下を、処理前の支持基板に対して
    10%以下にすることを特徴とする請求項1に記載の記
    録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記表面処理工程は、支持基板を活性ガ
    ス雰囲気中に置き、ついで、該活性ガス雰囲気を不活性
    ガスで置換する工程であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記不活性ガスは、窒素であることを特
    徴とする請求項3に記載の記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記活性ガスは、オゾンであることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の記録媒体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記オゾンは、オゾン発生器または紫外
    線照射により発生したものであることを特徴とする請求
    項5に記載の記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート
    またはポリオレフィンであることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の記録媒体の製造方法。
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