JP2002074626A - スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド及び磁気記録再生装置 - Google Patents

スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド及び磁気記録再生装置

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JP2002074626A
JP2002074626A JP2000268604A JP2000268604A JP2002074626A JP 2002074626 A JP2002074626 A JP 2002074626A JP 2000268604 A JP2000268604 A JP 2000268604A JP 2000268604 A JP2000268604 A JP 2000268604A JP 2002074626 A JP2002074626 A JP 2002074626A
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tunnel barrier
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピン分極率の大きなbcc強磁性膜を、自
由層、固定層に適用し、従来構造よりも高出力とでき
る、スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドを提供する。 【解決手段】 バリア層400に接している強磁性膜を
ともにbcc強磁性膜(自由層100、固定層200)
で構成する。自由層の軟磁気特性は、bcc強磁性膜1
00の下側にfcc強磁性膜101を配置することで確
保する。bcc強磁性膜(固定層)200への交換結合
磁界の付与は、CrMnPt反強磁性膜300で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピントンネル型
磁気抵抗効果ヘッドと、該スピントンネル型磁気抵抗効
果ヘッドを使用し、情報を読み書きする磁気記録再生装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド
は、(絶縁)障壁層によって分離された強磁性膜(1)
と強磁性膜(2)を含む適切なる物質上に形成された積
層構造を含有する。代表的なスピントンネル型磁気抵抗
効果ヘッドの積層構造は強磁性膜(1)/障壁層/強磁
性膜(2)/反強磁性膜である。ここで、最上層が反強
磁性膜、最下層が強磁性膜(1)であり、以下の積層膜
もこのように表記する。強磁性膜のひとつ、強磁性膜
(2)の磁化方向は、外部印加磁場ゼロで、強磁性膜
(1)の磁化方向と垂直に固定されている。この強磁性
膜(2)の磁化方向の固定は、反強磁性膜を隣接させ、
反強磁性膜と強磁性膜(2)との交換結合により、強磁
性膜(2)に一方向異方性エネルギーを付与することに
よりなされる。そのため、強磁性膜(2)は固定層と呼
ばれており、本明細書においても、固定層なる表現を用
いることにする。固定層の代表的な磁化の固定方向は浮
上面と垂直な方向である。一方、強磁性膜(1)の磁化
方向は、外部磁場によって自由に回転することができる
ために、自由層と呼ばれている。スピントンネル型磁気
抵抗効果ヘッドでは、磁性媒体から発生する磁界を印加
磁界として、この磁界に応じて自由層の磁化方向が自由
に回転し、その結果、固定層の磁化方向と自由層の磁化
方向のなす角度に変化が生ずる。スピントンネル型磁気
抵抗効果ヘッドは、これら固定層と自由層の磁化方向の
なす角度の変化に応じて電気抵抗が変化することを利用
して磁性媒体からの磁気的信号を電気的信号に変換する
磁気抵抗トランスデューサーである。
【0003】実用的なスピントンネル型磁気抵抗効果ヘ
ッドが、Appl. Phys. Lett., 76, 2424 (2000)に記載さ
れている。そこには、下部電極上に、外部磁界に応じて
磁化方向が自由に変化するfcc(face-centered cubi
c structure:面心立方構造)強磁性膜より構成される
自由層と、AlOバリア層と、反強磁性膜により磁化
方向が固定されるfcc強磁性膜より構成される固定層
と、PtMn系反強磁性膜と、上部電極と、を含み、順
次積層して構成されたスピントンネル型磁気抵抗効果ヘ
ッドが記載されており、そのスピントンネル型磁気抵抗
変化(以下、TMR比と呼ぶ。)は、約30%にも達す
ると述べられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】記録密度の十分に高い
磁気記録再生装置を実現するためには、従来構造より高
出力なスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドを実現する
必要がある。本発明の目的は、従来構造より高出力なス
ピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドを提供することにあ
る。本発明の他の目的は、そのようなスピントンネル型
磁気抵抗効果ヘッドを用いた磁気記録再生装置を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】スピントンネル型磁気抵
抗効果ヘッドのTMR比理論値は、2P/(1−
)で記述される。ここで、P,Pは、障壁
層に接している自由層(強磁性膜)、固定層(強磁性
膜)のスピン分極率である。Appl. Phys. Lett.,76, 24
24 (2000)では、自由層、固定層をともにfcc−Co
90Fe10膜としている。図8に示すように、fcc
−Co90Fe10膜のスピン分極率Pは0.35であ
り、TMR比=2P/(1−P)の関係式
を用いると、TMR比は約28%と見積もられる。この
理論値は前記文献記載の実験値約30%とよく一致して
いる。このことから、TMR比は、理論値で議論しても
問題はないと考えられ、以下では理論値を用いて説明を
展開する。
【0006】TMR比=2P/(1−P
なる関係式から、スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド
のTMR比を向上させるためには、スピン分極率P
を大きくすればよいことがわかる。一般に、スピン
分極率Pは、fcc強磁性体よりもbcc(body-cente
red cubic structure:体心立方構造)強磁性体の方が
大きいことが知られている。このことから、従来構造よ
り高出力なスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドとする
ためには、障壁層に接している、自由層、固定層のいず
れか片方、あるいは両方をbcc強磁性体とすればよい
ことがわかる。しかしながら、従来構造よりも高出力な
スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドとすべく、単に、
自由層、固定層のいずれか片方、あるいは両方をbcc
強磁性体とするだけでは、スピントンネル型磁気抵抗効
果ヘッドとして機能しない。
【0007】なぜならば、たとえば、自由層としてbc
c強磁性膜を選択した場合には、bcc強磁性膜は軟磁
気特性が悪いことから自由層として機能しないという問
題が発生するからである。また、固定層としてbcc強
磁性膜を選択した場合には、bcc強磁性膜と従来のス
ピンバルブ型巨大磁気抵抗効果ヘッド(GMRヘッド)
で採用されているPtMn系反強磁性膜との交換結合磁
界は小さく、その結果、固定層として機能しないという
問題も発生する。
【0008】従って、従来構造よりも高出力なスピント
ンネル型磁気抵抗効果ヘッドとすべく、bcc強磁性膜
を採用したスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドを実現
するためには、(1)障壁層に接している、自由層、固
定層のいずれか片方、あるいは両方をbcc強磁性膜と
した上で、(2)自由層としてbcc強磁性膜を選択し
た場合には、自由層の軟磁気特性を改善する手段を設け
る、(3)固定層としてbcc強磁性膜を採用した場合
には、bcc強磁性膜と十分に大きな交換結合磁界を確
保できる手段を設ける、ことの3点を、同時に満足でき
る素子構造を実現する必要がある。本発明者らは、これ
ら3点を満足できるヘッド構造を見出し、本発明を完成
するに至った。
【0009】本発明によるスピントンネル型磁気抵抗効
果ヘッドは、また、トンネル障壁層と、トンネル障壁層
の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
に変化する強磁性膜からなる自由層と、トンネル障壁層
の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性膜か
らなる固定層と、固定層に交換結合磁界を及ぼす反強磁
性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一対の電極
とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドにおい
て、固定層はbcc強磁性膜であり、反強磁性膜は不規
則相を有するCrMn系反強磁性膜、より詳細には、不
規則相のbcc−like構造を有するCrMn系反強
磁性膜であることを特徴とする。
【0010】不規則相のbcc−like構造とはCr
Mn系反強磁性膜自身が有する自発歪みにより、bcc
構造よりわずかに歪んだ構造をいう。具体的には、c/
a比>1になっていることから、体心正方晶(body cen
tered tetragonal:bct)構造のように歪んだ結晶構
造をいい、不規則相のbcc−like構造を有するC
rMn系反強磁性膜には、CrMnPt反強磁性膜、C
rMnRh反強磁性膜、CrMnPd反強磁性膜、Cr
MnAu反強磁性膜、CrMnAg反強磁性膜、CrM
nCo反強磁性膜、CrMnCu反強磁性膜が含まれる
(不規則相のbcc−like構造を有するCrMn系
反強磁性膜については、日本応用磁気学会誌 22, 1262-
1267 (1998)参照)。
【0011】本発明によるスピントンネル型磁気抵抗効
果ヘッドは、また、トンネル障壁層と、トンネル障壁層
の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
に変化する強磁性膜からなる自由層と、トンネル障壁層
の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性膜か
らなる固定層と、固定層に交換結合磁界を及ぼす反強磁
性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一対の電極
とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドにおい
て、固定層は前記トンネル障壁層側に配置されたbcc
強磁性膜とトンネル障壁層から遠い側に配置されたfc
c強磁性膜との積層構造を有し、反強磁性膜は規則相の
面心正方晶構造を有する反強磁性膜であることを特徴と
する。
【0012】規則相の面心正方晶(face centered tetr
agonal:fct)構造を有する反強磁性膜には、PtM
n反強磁性膜、NiMn反強磁性膜、PdMn反強磁性
膜、AuMn反強磁性膜、(PdPt)Mn反強磁性膜
が含まれる。
【0013】本発明によるスピントンネル型磁気抵抗効
果ヘッドは、トンネル障壁層と、トンネル障壁層の一方
の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化
する強磁性膜からなる自由層と、トンネル障壁層の他方
の側に配置され磁化方向が固定された強磁性膜からなる
固定層と、固定層に交換結合磁界を及ぼす反強磁性膜と
を備える積層膜と、前記積層膜を挟む一対の電極とを含
むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドにおいて、自由
層は前記トンネル障壁層側に配置されたbcc強磁性膜
とトンネル障壁層から遠い側に配置されたfcc強磁性
膜との積層構造を有することを特徴とする。
【0014】本発明によるスピントンネル型磁気抵抗効
果ヘッドは、また、トンネル障壁層と、トンネル障壁層
の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
に変化する強磁性膜からなる自由層と、トンネル障壁層
の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性膜か
らなる固定層と、固定層に交換結合磁界を及ぼす反強磁
性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一対の電極
とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドにおい
て、自由層は前記トンネル障壁層側に配置されたbcc
強磁性膜とトンネル障壁層から遠い側に配置されたfc
c強磁性膜との積層構造を有し、固定層はbcc強磁性
膜であり、反強磁性膜は不規則相を有するCrMn系反
強磁性膜であることを特徴とする。
【0015】本発明によるスピントンネル型磁気抵抗効
果ヘッドは、また、トンネル障壁層と、トンネル障壁層
の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
に変化する強磁性膜からなる自由層と、トンネル障壁層
の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性膜か
らなる固定層と、固定層に交換結合磁界を及ぼす反強磁
性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一対の電極
とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドにおい
て、自由層は前記トンネル障壁層側に配置されたbcc
強磁性膜とトンネル障壁層から遠い側に配置されたfc
c強磁性膜との積層構造を有し、固定層は前記トンネル
障壁層側に配置されたbcc強磁性膜とトンネル障壁層
から遠い側に配置されたfcc強磁性膜との積層構造を
有し、反強磁性膜は規則相の面心正方晶構造を有する反
強磁性膜であることを特徴とする。
【0016】以下に、本発明によるスピントンネル型磁
気抵抗効果ヘッドの好適例を列挙する。ただし、本発明
は、この好適例だけに限定されるものではない。 (1)下部電極上に、外部磁界に応じて磁化方向が自由
に変化するfcc強磁性膜とbcc強磁性膜より構成さ
れる自由層と、障壁層と、反強磁性膜により磁化方向が
固定されるbcc強磁性膜より構成される固定層と、C
rMn系反強磁性膜と、上部電極とを順次積層して構成
されるスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド。
【0017】(2)下部電極上に、外部磁界に応じて磁
化方向が自由に変化するfcc強磁性膜とbcc強磁性
膜より構成される自由層と、障壁層と、反強磁性膜によ
り磁化方向が固定されるbcc強磁性膜とfcc強磁性
膜より構成される固定層と、PtMn反強磁性膜と、上
部電極とを順次積層して構成されるスピントンネル型磁
気抵抗効果ヘッド。
【0018】(3)下部電極上に、PtMn反強磁性膜
と、反強磁性膜により磁化方向が固定されるfcc強磁
性膜とbcc強磁性膜より構成される固定層と、障壁層
と、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化するbcc
強磁性膜とfcc強磁性膜より構成される自由層と、上
部電極とを順次積層して構成されるスピントンネル型磁
気抵抗効果ヘッド。
【0019】(4)下部電極上に、外部磁界に応じて磁
化方向が自由に変化するfcc強磁性膜より構成される
自由層と、障壁層と、反強磁性膜により磁化方向が固定
されるbcc強磁性膜より構成される固定層と、CrM
n系反強磁性膜と、上部電極とを順次積層して構成され
るスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド。
【0020】(5)下部電極上に、外部磁界に応じて磁
化方向が自由に変化するfcc強磁性膜より構成される
自由層と、障壁層と、反強磁性膜により磁化方向が固定
されるbcc強磁性膜とfcc強磁性膜より構成される
固定層と、PtMn反強磁性膜と、上部電極とを順次積
層して構成されるスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッ
ド。
【0021】(6)下部電極上に、PtMn反強磁性膜
と、反強磁性膜により磁化方向が固定されるfcc強磁
性膜とbcc強磁性膜より構成される固定層と、障壁層
と、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化するfcc
強磁性膜より構成される自由層と、上部電極とを順次積
層して構成されるスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッ
ド。
【0022】本発明による磁気記録再生装置は、磁気記
録媒体と、磁気記録媒体に対して情報の書き込み又は読
み出しを行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体
上の所定の位置へ移動させる磁気ヘッド駆動手段とを含
む磁気記録再生装置において、磁気ヘッドは、トンネル
障壁層と、トンネル障壁層の一方の側に配置されトンネ
ル障壁層側に配置されたbcc強磁性膜とトンネル障壁
層から遠い側に配置されたfcc強磁性膜との積層構造
を有し外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する強磁
性膜からなる自由層と、トンネル障壁層の他方の側に配
置され磁化方向が固定されたbcc強磁性膜からなる固
定層と、固定層に交換結合磁界を及ぼす不規則相を有す
るCrMn系反強磁性膜とを備える積層膜と、積層膜を
挟む一対の電極とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果
ヘッド、あるいはトンネル障壁層と、トンネル障壁層の
一方の側に配置されトンネル障壁層側に配置されたbc
c強磁性膜とトンネル障壁層から遠い側に配置されたf
cc強磁性膜との積層構造を有し外部磁界に応じて磁化
方向が自由に変化する強磁性膜からなる自由層と、トン
ネル障壁層の他方の側に配置されトンネル障壁層側に配
置されたbcc強磁性膜とトンネル障壁層から遠い側に
配置されたfcc強磁性膜との積層構造を有し磁化方向
が固定された強磁性膜からなる固定層と、固定層に交換
結合磁界を及ぼす規則相の面心正方晶構造を有する反強
磁性膜とを備える積層膜と、積層膜を挟む一対の電極と
を含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドを備えるこ
とを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。 〔実施例1〕図1は、本発明によるスピントンネル型磁
気抵抗効果ヘッドの構造例を示す拡大断面図である。こ
のスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドは、下部電極5
00上に、外部磁界に応じて磁化方向が自由に変化する
fcc強磁性膜101とbcc強磁性膜100より構成
される自由層と、障壁層(バリア層)400と、反強磁
性膜により磁化方向が固定されるbcc強磁性膜200
より構成される固定層と、CrMnPt反強磁性膜30
0と、上部電極501とを含み、順次積層して構成され
る。素子両端部には、バルクハウゼンノイズを抑制する
ための、たとえば、アルミナ絶縁膜600/CoCrP
tハード膜(硬磁性膜)700/アルミナ絶縁膜600
を配置した。
【0024】代表的な材料、膜厚は、以下の通りであ
る。下部電極500は、Ru膜より構成され、膜厚は5
0nmである。fcc強磁性膜101は、Ni81Fe
19膜より構成され、膜厚は10nmである。bcc強
磁性膜100はFe膜より構成され、膜厚は2nmであ
る。バリア層400は、AlO膜より構成され、膜厚
は0.8nmである。bcc強磁性膜200はFe膜よ
り構成され、膜厚は3nmである。(CrMn)Pt
10(Cr:Mn=1:1)反強磁性膜300の膜厚
は、20nmである。上部電極501は、Ru膜より構
成され、膜厚は50nmである。
【0025】本実施例では、バリア層400に接してい
る、bcc強磁性膜100(自由層)とbcc強磁性膜
200(固定層)に、Fe膜を採用している。図7、8
に示すように、Fe膜のスピン分極率Pは、0.40で
あり、TMR比38%が得られる。また、図7、8に示
すように、bcc強磁性膜100(自由層)とbcc強
磁性膜200(固定層)に、Ni25Fe75膜を採用
した場合には、Ni Fe75膜のスピン分極率P
は、0.47であることから、TMR比57%が得られ
る。このように、バリア層400に接している強磁性膜
の両方をbcc強磁性膜とすることにより、従来技術よ
りも大きなTMR比を確保できる。
【0026】次に、自由層の軟磁気特性について説明す
る。一般に、bcc強磁性膜は、軟磁気特性があまりよ
くないことで知られている。よって、bcc強磁性膜単
層では自由層として機能しない。本発明では、上述のよ
うに、bcc強磁性膜100の下側に軟磁気特性に優れ
るfcc強磁性膜101を配置している。自由層をfc
c強磁性膜/bcc強磁性膜2層構成とすることで、軟
磁気特性を確保した。
【0027】最後に、固定層の交換結合磁界について説
明する。固定層をbcc強磁性膜とした場合、従来のG
MRヘッドで用いられているPtMn反強磁性膜をbc
c強磁性膜の上方に形成しても、十分な交換結合磁界が
得られない。PtMn反強磁性膜はfct(face cente
red tetragonal)の結晶構造を有しており、bcc強磁
性膜上にはfctのPtMn反強磁性膜はエピタキシャ
ル成長できないためである。
【0028】これに対し、図7に示すように、bcc強
磁性膜とCrMnPt反強磁性膜との交換結合により発
生する一方向異方性エネルギー定数Kは、約0.14
−0.345erg/cm(0.00014−0.0
00345J/m)と大きく、ブロッキング温度T
も320−380℃と高い。たとえば、Fe膜3nmの
場合、Fe膜とCrMnPt反強磁性膜との交換結合磁
界Hexは、K=tMex(t:強磁性膜厚、M
:強磁性膜の飽和磁化)なる関係式より換算すると、
約300−700Oe(3.77−8.79A/m)で
あり、十分に大きい。よって、bcc強磁性膜上にCr
MnPt反強磁性膜を配置することで、十分な交換結合
磁界を確保できる。
【0029】〔実施例2〕図2は、本発明によるスピン
トンネル型磁気抵抗効果ヘッドの他の構造例を示す拡大
断面図である。このスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッ
ドは、下部電極500上に、外部磁界に応じて磁化方向
が自由に変化するfcc強磁性膜101とbcc強磁性
膜100より構成される自由層と、障壁層400と、反
強磁性膜により磁化方向が固定されるbcc強磁性膜2
00とfcc強磁性膜201より構成される固定層と、
PtMn反強磁性膜300と、上部電極501とを含
み、順次積層して構成される。素子両端部には、バルク
ハウゼンノイズを抑制するための、たとえば、アルミナ
絶縁膜600/CoCrPtハード膜700/アルミナ
絶縁膜600を配置した。
【0030】代表的な材料、膜厚は、以下の通りであ
る。下部電極500は、Ru膜より構成され、膜厚は5
0nmである。fcc強磁性膜101は、Ni81Fe
19膜より構成され、膜厚は10nmである。bcc強
磁性膜100はFe膜より構成され、膜厚は2nmであ
る。バリア層400は、AlO膜より構成され、膜厚
は0.8nmである。bcc強磁性膜200は、Fe膜
より構成され、膜厚は1.5nmである。fcc強磁性
膜201は、Co90Fe10膜より構成され、膜厚は
1.5nmである。Pt50Mn50反強磁性膜300
の膜厚は、20nmである。上部電極501は、Ru膜
より構成され、膜厚は50nmである。
【0031】本実施例では、バリア層400に接してい
る、bcc強磁性膜100(自由層)とbcc強磁性膜
200(固定層)に、Fe膜を採用している。図7、8
に示すように、Fe膜のスピン分極率Pは、0.40で
あり、TMR比38%が得られる。また、図7、8に示
すように、bcc強磁性膜100(自由層)とbcc強
磁性膜200(固定層)に、Ni25Fe75膜を採用
した場合には、Ni Fe75膜のスピン分極率P
は、0.47であることから、TMR比57%が得られ
る。このように、バリア層に接している強磁性膜の両方
をbcc強磁性膜とすることにより、従来技術よりも大
きなTMR比を確保できる。
【0032】次に、自由層の軟磁気特性について説明す
る。一般に、bcc強磁性膜は、軟磁気特性があまりよ
くないことで知られている。よって、bcc強磁性膜単
層では自由層として機能しない。本発明では、上述のよ
うに、bcc強磁性膜100の下側に軟磁気特性に優れ
るfcc強磁性膜101を配置している。自由層をfc
c強磁性膜/bcc強磁性膜2層構成とすることで、軟
磁気特性を確保した。
【0033】最後に、固定層の交換結合磁界について説
明する。固定層をbcc強磁性膜とした場合、従来のG
MRヘッドで用いられているPtMn反強磁性膜をbc
c強磁性膜の上方にダイレクトに形成しても、十分な交
換結合磁界が得られない。PtMn反強磁性膜はfct
の結晶構造を有しており、bcc強磁性膜上にはfct
のPtMn反強磁性膜はエピタキシャル成長できないた
めである。
【0034】これに対し、本実施例では、bcc強磁性
膜200とPtMn反強磁性膜300との中間にfcc
強磁性膜201を介在させている。一般に、強磁性膜ど
うしの磁気的結合は極めて強い。また、図7に示すよう
に、fcc強磁性膜とPtMn反強磁性膜との交換結合
により発生する一方向異方性エネルギー定数Kは、約
0.32erg/cm(0.00032J/m)と
大きく、ブロッキング温度Tも380℃と高い。たと
えば、bcc強磁性膜200として1.5nmのFe
膜、fcc強磁性膜201として1.5nmのCo90
Fe10膜を採用した場合、Fe/Co90Fe10
とPtMn反強磁性膜との交換結合磁界H exは、K
=tMexなる関係式より換算すると、約695O
e(8.73A/m)であり、十分に大きい。よって、
bcc強磁性膜とPtMn反強磁性膜との中間にfcc
強磁性膜を配置することで、十分な交換結合磁界を確保
できる。
【0035】〔実施例3〕図3は、本発明によるスピン
トンネル型磁気抵抗効果ヘッドの他の構造例を示す拡大
断面図である。このスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッ
ドは、下部電極500上に、PtMn反強磁性膜300
と、反強磁性膜により磁化方向が固定されるfcc強磁
性膜201とbcc強磁性膜200より構成される固定
層と、障壁層400と、外部磁界に応じて磁化方向が自
由に変化するbcc強磁性膜100とfcc強磁性膜1
01より構成される自由層と、上部電極501とを含
み、順次積層して構成される。素子両端部には、バルク
ハウゼンノイズを抑制するための、たとえば、アルミナ
絶縁膜600/CoCrPtハード膜700/アルミナ
絶縁膜600を配置した。
【0036】代表的な材料、膜厚は、以下の通りであ
る。下部電極500は、Ru膜より構成され、膜厚は5
0nmである。Pt50Mn50反強磁性膜300の膜
厚は、20nmである。fcc強磁性膜201は、Co
90Fe10膜より構成され、膜厚は1.5nmであ
る。bcc強磁性膜200は、Fe膜より構成され、膜
厚は1.5nmである。バリア層400は、AlO
より構成され、膜厚は0.8nmである。bcc強磁性
膜100はFe膜より構成され、膜厚は2nmである。
fcc強磁性膜101は、Ni81Fe19膜より構成
され、膜厚は10nmである。上部電極501は、Ru
膜より構成され、膜厚は50nmである。
【0037】本実施例では、バリア層400に接してい
る、bcc強磁性膜100(自由層)とbcc強磁性膜
200(固定層)に、Fe膜を採用している。図7、8
に示すように、Fe膜のスピン分極率Pは、0.40で
あり、TMR比38%が得られる。また、図7、8に示
すように、bcc強磁性膜100(自由層)とbcc強
磁性膜200(固定層)に、Ni25Fe75膜を採用
した場合には、Ni Fe75膜のスピン分極率P
は、0.47であることから、TMR比57%が得られ
る。このように、バリア層に接している強磁性膜の両方
をbcc強磁性膜とすることにより、従来技術よりも大
きなTMR比を確保できる。
【0038】次に、自由層の軟磁気特性について説明す
る。一般に、bcc強磁性膜は、軟磁気特性があまりよ
くないことで知られている。よって、bcc強磁性膜単
層では自由層として機能しない。本発明では、上述のよ
うに、bcc強磁性膜100の上側に軟磁気特性に優れ
るfcc強磁性膜101を配置している。自由層をbc
c強磁性膜/fcc強磁性膜の2層構成とすることで、
軟磁気特性を確保した。
【0039】最後に、固定層の交換結合磁界について説
明する。固定層をbcc強磁性膜とした場合、従来のG
MRヘッドで用いられているPtMn反強磁性膜上にb
cc強磁性膜をダイレクトに形成しても、十分な交換結
合磁界が得られない。PtMn反強磁性膜はfctの結
晶構造を有しており、fctのPtMn反強磁性膜上に
はbcc強磁性膜はエピタキシャル成長できないためで
ある。
【0040】これに対し、本実施例では、PtMn反強
磁性膜300とbcc強磁性膜200との中間にfcc
強磁性膜201を介在させている。一般に、強磁性膜ど
うしの磁気的結合は極めて強い。また、図7に示すよう
に、PtMn反強磁性膜とfcc強磁性膜との交換結合
により発生する一方向異方性エネルギー定数Kは、約
0.32erg/cm(0.00032J/m)と
大きく、ブロッキング温度Tも380℃と高い。たと
えば、fcc強磁性膜201として1.5nmのCo
90Fe10膜、bcc強磁性膜200として1.5n
mのFe膜を採用した場合、PtMn反強磁性膜とCo
90Fe10/Fe膜との交換結合磁界H exは、K
=tMexなる関係式より換算すると、約695O
e(8.73A/m)であり、十分に大きい。よって、
PtMn反強磁性膜とbcc強磁性膜との中間にfcc
強磁性膜を配置することで、十分な交換結合磁界を確保
できる。
【0041】〔実施例4〕図4は、本発明によるスピン
トンネル型磁気抵抗効果ヘッドの他の構造例を示す拡大
断面図である。このスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッ
ドは、下部電極500上に、外部磁界に応じて磁化方向
が自由に変化するfcc強磁性膜101より構成される
自由層と、障壁層400と、反強磁性膜により磁化方向
が固定されるbcc強磁性膜200より構成される固定
層と、CrMnPt反強磁性膜300と、上部電極50
1とを含み、順次積層して構成される。素子両端部に
は、バルクハウゼンノイズを抑制するための、たとえ
ば、アルミナ絶縁膜600/CoCrPtハード膜70
0/アルミナ絶縁膜600を配置した。
【0042】代表的な材料、膜厚は、以下の通りであ
る。下部電極500は、Ru膜より構成され、膜厚は5
0nmである。fcc強磁性膜101は、Co90Fe
10膜より構成され、膜厚は5nmである。バリア層4
00は、AlO膜より構成され、膜厚は0.8nmで
ある。bcc強磁性膜200はFe膜より構成され、膜
厚は3nmである。CrMnPt反強磁性膜300の膜
厚は、20nmである。上部電極501は、Ru膜より
構成され、膜厚は50nmである。
【0043】本実施例では、バリア層400に接してい
る、fcc強磁性膜101(自由層)にCo90Fe
10膜を、bcc強磁性膜200(固定層)にFe膜を
採用している。図7、8に示すように、Co90Fe
10膜、Fe膜のスピン分極率Pは、0.35、0.4
0であり、TMR比33%が得られる。また、図7、8
に示すように、fcc強磁性膜101(自由層)にCo
90Fe10膜を、bcc強磁性膜200(固定層)に
Ni25Fe75膜を採用した場合には、Co90Fe
10膜、Ni25Fe75膜のスピン分極率Pは、0.
35、0.47であることから、TMR比39%が得ら
れる。このように、バリア層に接している強磁性膜の片
方をbcc強磁性膜とすることにより、従来技術よりも
大きなTMR比を確保できる。
【0044】自由層はfcc強磁性膜で構成しているの
で、軟磁気特性に問題はない。次に、固定層の交換結合
磁界について説明する。固定層をbcc強磁性膜とした
場合、従来のGMRヘッドで用いられているPtMn反
強磁性膜を、bcc強磁性膜の上方に形成しても、十分
な交換結合磁界が得られない。PtMn反強磁性膜はf
ctの結晶構造を有しており、bcc強磁性膜上にはf
ctのPtMn反強磁性膜はエピタキシャル成長できな
いためである。
【0045】これに対し、図7に示すように、bcc強
磁性膜とCrMnPt反強磁性膜との交換結合により発
生する一方向異方性エネルギー定数Kは、約0.14
−0.345erg/cm(0.00014−0.0
00345J/m)と大きく、ブロッキング温度T
も320−380℃と高い。たとえば、Fe膜3nmの
場合、Fe膜とCrMnPt反強磁性膜との交換結合磁
界Hexは、K=tMexなる関係式より換算す
ると、約300−700Oe(3.77−8.79A/
m)であり、十分に大きい。よって、bcc強磁性膜上
にCrMnPt反強磁性膜を配置することで、十分な交
換結合磁界を確保できる。
【0046】〔実施例5〕図5は、本発明によるスピン
トンネル型磁気抵抗効果ヘッドの他の構造例を示す拡大
断面図である。このスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッ
ドは、下部電極500上に、外部磁界に応じて磁化方向
が自由に変化するfcc強磁性膜101より構成される
自由層と、障壁層400と、反強磁性膜により磁化方向
が固定されるbcc強磁性膜200とfcc強磁性膜2
01より構成される固定層と、PtMn反強磁性膜30
0と、上部電極501とを含み、順次積層して構成され
る。素子両端部には、バルクハウゼンノイズを抑制する
ための、たとえば、アルミナ絶縁膜600/CoCrP
tハード膜700/アルミナ絶縁膜600を配置した。
【0047】代表的な材料、膜厚は、以下の通りであ
る。下部電極500は、Ru膜より構成され、膜厚は5
0nmである。fcc強磁性膜101は、Co90Fe
10膜より構成され、膜厚は5nmである。バリア層4
00は、AlO膜より構成され、膜厚は0.8nmで
ある。bcc強磁性膜200は、Fe膜より構成され、
膜厚は1.5nmである。fcc強磁性膜201は、C
90Fe10膜より構成され、膜厚は1.5nmであ
る。Pt50Mn50反強磁性膜300の膜厚は、20
nmである。上部電極501は、Ru膜より構成され、
膜厚は50nmである。
【0048】本実施例では、バリア層400に接してい
る、fcc強磁性膜101(自由層)にCo90Fe
10膜を、bcc強磁性膜200(固定層)にFe膜を
採用している。図7、8に示すように、Co90Fe
10膜、Fe膜のスピン分極率Pは、0.35、0.4
0であり、TMR比33%が得られる。また、図7、8
に示すように、fcc強磁性膜101(自由層)にCo
90Fe10膜を、bcc強磁性膜200(固定層)に
Ni25Fe75膜を採用した場合には、Co90Fe
10膜、Ni25Fe75膜のスピン分極率Pは、0.
35、0.47であることから、TMR比39%が得ら
れる。このように、バリア層に接している強磁性膜の片
方をbcc強磁性膜とすることにより、従来技術よりも
大きなTMR比を確保できる。
【0049】自由層はfcc強磁性膜で構成しているの
で、軟磁気特性に問題はない。次に、固定層の交換結合
磁界について説明する。固定層をbcc強磁性膜とした
場合、従来のGMRヘッドで用いられているPtMn反
強磁性膜をbcc強磁性膜の上方にダイレクトに形成し
ても、十分な交換結合磁界が得られない。PtMn反強
磁性膜はfctの結晶構造を有しており、bcc強磁性
膜上にはfctのPtMn反強磁性膜はエピタキシャル
成長できないためである。
【0050】これに対し、本実施例では、bcc強磁性
膜200とPtMn反強磁性膜300との中間にfcc
強磁性膜201を介在させている。一般に、強磁性膜ど
うしの磁気的結合は極めて強い。また、図7に示すよう
に、fcc強磁性膜とPtMn反強磁性膜との交換結合
により発生する一方向異方性エネルギー定数Kは、約
0.32erg/cm(0.00032J/m)と
大きく、ブロッキング温度Tも380℃と高い。たと
えば、bcc強磁性膜200として1.5nmのFe
膜、fcc強磁性膜201として1.5nmのCo90
Fe10膜を採用した場合、Fe/Co90Fe10
とPtMn反強磁性膜との交換結合磁界H exは、K
=tMexなる関係式より換算すると、約695O
e(8.73A/m)であり、十分に大きい。よって、
bcc強磁性膜とPtMn反強磁性膜との中間にfcc
強磁性膜を配置することで、十分な交換結合磁界を確保
できる。
【0051】〔実施例6〕図6は、本発明によるスピン
トンネル型磁気抵抗効果ヘッドの他の構造例を示す拡大
断面図である。このスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッ
ドは、下部電極500上に、PtMn反強磁性膜300
と、反強磁性膜により磁化方向が固定されるfcc強磁
性膜201とbcc強磁性膜200より構成される固定
層と、障壁層400と、外部磁界に応じて磁化方向が自
由に変化するfcc強磁性膜101より構成される自由
層と、上部電極501とを含み、順次積層して構成され
る。素子両端部には、バルクハウゼンノイズを抑制する
ための、たとえば、アルミナ絶縁膜600/CoCrP
tハード膜700/アルミナ絶縁膜600を配置した。
【0052】代表的な材料、膜厚は、以下の通りであ
る。下部電極500は、Ru膜より構成され、膜厚は5
0nmである。Pt50Mn50反強磁性膜300の膜
厚は、20nmである。fcc強磁性膜201は、Co
90Fe10膜より構成され、膜厚は1.5nmであ
る。bcc強磁性膜200は、Fe膜より構成され、膜
厚は1.5nmである。バリア層400は、AlO
より構成され、膜厚は0.8nmである。fcc強磁性
膜101は、Co90Fe10膜より構成され、膜厚は
5nmである。上部電極501は、Ru膜より構成さ
れ、膜厚は50nmである。
【0053】本実施例では、バリア層400に接してい
る、fcc強磁性膜101(自由層)にCo90Fe
10膜を、bcc強磁性膜200(固定層)に、Fe膜
を採用している。図7、8に示すように、Co90Fe
10膜、Fe膜のスピン分極率Pは、0.35、0.4
0であり、TMR比33%が得られる。また、図7、8
に示すように、fcc強磁性膜101(自由層)にCo
90Fe10膜を、bcc強磁性膜200(固定層)に
Ni25Fe75膜を採用した場合には、Co Fe
10膜、Ni25Fe75膜のスピン分極率Pは、0.
35、0.47であることから、TMR比39%が得ら
れる。このように、バリア層に接している強磁性膜の片
方をbcc強磁性膜とすることにより、従来技術よりも
大きなTMR比を確保できる。
【0054】次に、自由層はfcc強磁性膜で構成して
いるので、軟磁気特性に問題はない。最後に、固定層の
交換結合磁界について説明する。固定層をbcc強磁性
膜とした場合、従来のGMRヘッドで用いられているP
tMn反強磁性膜上にbcc強磁性膜をダイレクトに形
成しても、十分な交換結合磁界が得られない。PtMn
反強磁性膜はfctの結晶構造を有しており、fctの
PtMn反強磁性膜上にはbcc強磁性膜はエピタキシ
ャル成長できないためである。これに対し、本実施例で
は、PtMn反強磁性膜300とbcc強磁性膜200
との中間にfcc強磁性膜201を介在させている。一
般に、強磁性膜どうしの磁気的結合は極めて強い。ま
た、図7に示すように、PtMn反強磁性膜とfcc強
磁性膜との交換結合により発生する一方向異方性エネル
ギー定数Kは、約0.32erg/cm(0.00
032J/m)と大きく、ブロッキング温度Tも3
80℃と高い。たとえば、fcc強磁性膜201として
1.5nmのCo90Fe 膜、bcc強磁性膜20
0として1.5nmのFe膜を採用した場合、PtMn
反強磁性膜とCo90Fe10/Fe膜との交換結合磁
界Hexは、K=tMexなる関係式より換算す
ると、約695Oe(8.73A/m)であり、十分に
大きい。よって、PtMn反強磁性膜とbcc強磁性膜
との中間にfcc強磁性膜を配置することで、十分な交
換結合磁界を確保できる。
【0055】〔実施例7〕図9は、本発明によるスピン
トンネル型磁気抵抗効果ヘッドを用いた磁気デイスク装
置の一例を示す概略図である。この例は、磁気記録装置
としての磁気デイスク装置に本発明によるスピントンネ
ル型磁気抵抗効果ヘッドを適用した概要を示すものであ
る。しかしながら、本発明のスピントンネル型磁気抵抗
効果ヘッドは、たとえば、磁気テープ装置などのような
磁気記録装置、あるいは光磁気デイスク装置等にも適用
することが可能である。
【0056】図示した磁気デイスク装置は、同心円状の
トラックとよばれる記録領域にデータを記録するため
の、デイスク状に形成された磁気記録媒体としての磁気
デイスク10と、本発明によるスピントンネル型磁気抵
抗効果ヘッドからなり、上記データの読み取り、書き込
みを実施するための磁気ヘッド18と、該磁気ヘッド1
8を支え磁気デイスク10上の所定位置へ移動させるア
クチュエーター手段と、磁気ヘッド18が読み取り、書
き込みするデータの送受信及びアクチェータ手段の移動
などを制御する制御手段とを含み構成される。
【0057】さらに、構成と動作について以下に説明す
る。少なくとも一枚の回転可能な磁気デイスク10が回
転軸12によって支持され、駆動用モーター14によっ
て回転させられる。少なくとも一個のスライダー16
が、磁気デイスク10上に設置され、該スライダー16
は、一個以上設けられており、読み取り、書き込みする
ための磁気ヘッド18を支持している。なお、図では、
スライダー16上に位置する磁気ヘッド18を取り出し
て拡大して模式的に示している。
【0058】磁気デイスク10が回転すると同時に、ス
ライダー16がデイスク表面を移動することによって、
目的とするデータが記録されている所定位置へアクセス
される。スライダ16は、ジンバル20によってアーム
22にとりつけられる。ジンバル20はわずかな弾力性
を有し、スライダー16を磁気デイスク10に密着させ
る。アーム22はアクチュエーター24に取り付けられ
る。
【0059】アクチュエーター24としてはボイスコイ
ルモーター(以下、VCMと称す)がある。VCMは固
定された磁界中に置かれた移動可能なコイルからなり、
コイルの移動方向および移動速度等は、制御手段26か
らライン30を介して与えられる電気信号によって制御
される。したがって、本実施例によるアクチュエーター
手段は、例えば、スライダ16とジンバル20とアーム
22とアクチュエーター24とライン30を含み構成さ
れるものである。
【0060】磁気デイスクの動作中、磁気デイスク10
の回転によってスライダー16とデイスク表面の間に空
気流によるエアベアリングが生じ、それがスライダー1
6を磁気デイスク10の表面から浮上させる。したがっ
て、磁気デイスク装置の動作中、本エアベアリングはジ
ンバル20のわずかな弾性力とバランスをとり、スライ
ダー16は磁気デイスク表面にふれずに、かつ磁気デイ
スク10と一定間隔を保って浮上するように維持され
る。
【0061】通常、制御手段26はロジック回路、メモ
リ、及びマイクロプロセッサなどから構成される。そし
て、制御手段26は、各ラインを介して制御信号を送受
信し、かつ磁気デイスク装置の種々の構成手段を制御す
る。例えば、モーター14はライン28を介し伝達され
るモーター駆動信号によって制御される。
【0062】アクチュエーター24はライン30を介し
たヘッド位置制御信号及びシーク制御信号等によって、
その関連する磁気デイスク10上の目的とするデーター
トラックへ選択されたスライダー16を最適に移動、位
置決めするように制御される。
【0063】そして、制御信号26は、磁気ヘッド18
が磁気デイスク10のデータを読み取り変換した電気信
号を、ライン32を介して受信し解読する。また,磁気
デイスク10にデータとして書き込むための電気信号
を、ライン32を介して磁気ヘッド18に送信する。す
なわち、制御手段26は、磁気ヘッド18が読み取りま
たは書き込みする情報の送受信を制御している。
【0064】なお、上記の読み取り、書き込み信号は、
磁気ヘッド18から直接伝達される手段も可能である。
また、制御信号として例えばアクセス制御信号およびク
ロック信号などがある。さらに、磁気デイスク装置は複
数の磁気デイスクやアクチュエーター等を有し、該アク
チュエーターが複数の磁気ヘッドを有してもよい。
【0065】さらに、以上の実施例において説明したC
rMnPt反強磁性膜300は、不規則相を有する他の
CrMn系反強磁性膜、例えばCrMnRh、CrMn
Pd、CrMnAu、CrMnAg、CrMnCo、C
rMnCu反強磁性膜で置き換えても同様の効果が得ら
れる。また、以上の実施例において説明したPtMn反
強磁性膜300は、規則相の面心正方晶(fct)構造
を有する他の反強磁性膜、例えばNiMn、PdMn、
AuMn、(PdPt)Mn反強磁性膜で置き換えても
同様の効果が得られる。
【0066】さらに、上記実施例では、交換結合磁界を
強磁性膜と反強磁性膜とのダイレクトな交換結合により
確保したが、いわゆる強磁性膜/Ru/強磁性膜/Cr
MnPt、強磁性膜/Ru/強磁性膜/PtMn、ある
いはCrMnPt/強磁性膜/Ru/強磁性膜、PtM
n/強磁性膜/Ru/強磁性膜などとした積層フェリ構
造で交換結合磁界を確保してもよい。
【0067】
【発明の効果】以上詳術したように本発明によると、
(1)障壁層に接している、自由層、固定層のいずれか
一方、あるいは両方をbcc強磁性膜とした上で、
(2)自由層としてbcc強磁性膜を選択した場合に
は、自由層の軟磁気特性を改善する手段を設ける、
(3)固定層としてbcc強磁性膜を採用した場合に
は、bcc強磁性膜と十分に大きな交換結合磁界を確保
できる手段を設ける、ことの3点を、同時に満足できる
bcc強磁性膜を採用したスピントンネル型磁気抵抗効
果ヘッド構造が実現できる。これにより、TMR比最大
約60%を実現できた。従って、従来構造より高出力な
スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド、さらには高記録
密度磁気記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自由層、固定層にbcc強磁性膜を採用し、反
強磁性膜にCrMnPt膜を採用したスピントンネル型
磁気抵抗効果ヘッドの拡大断面図。
【図2】自由層、固定層にbcc強磁性膜を採用し、反
強磁性膜にPtMn膜(上置きタイプ)を採用したスピ
ントンネル型磁気抵抗効果ヘッドの拡大断面図。
【図3】自由層、固定層にbcc強磁性膜を採用し、反
強磁性膜にPtMn膜(下置きタイプ)を採用したスピ
ントンネル型磁気抵抗効果ヘッドの拡大断面図。
【図4】自由層にfcc強磁性膜、固定層にbcc強磁
性膜を採用し、反強磁性膜にCrMnPt膜を採用した
スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドの拡大断面図。
【図5】自由層にfcc強磁性膜、固定層にbcc強磁
性膜を採用し、反強磁性膜にPtMn膜(上置きタイ
プ)を採用したスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドの
拡大断面図。
【図6】自由層にfcc強磁性膜、固定層にbcc強磁
性膜を採用し、反強磁性膜にPtMn膜(下置きタイ
プ)を採用したスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッドの
拡大断面図。
【図7】bcc−Co90Fe10、bcc−Fe、b
cc−Ni25Fe75のスピン分極率Pと、bcc強
磁性膜とCrMnPt反強磁性膜との一方向異方性エネ
ルギー定数K及びブロッキング温度Tと、fcc強
磁性膜とPtMn反強磁性膜との一方向異方性エネルギ
ー定数K及びブロッキング温度Tの説明図。
【図8】各種材料のスピン分極率Pと、自由層、固定層
の組み合わせの結果得られるTMR比の説明図。
【図9】本発明による磁気デイスク装置の概略説明図。
【符号の説明】
10…磁気デイスク、12…回転軸、14…モーター、
16…スライダー、18…磁気ヘッド、20…ジンバ
ル、22…アーム、24…アクチュエーター、26…制
御手段、28,30,32…ライン、500…基板、1
00…bcc強磁性膜(自由層)、101…fcc強磁
性膜(自由層)、200…bcc強磁性膜(固定層)、
201…fcc強磁性膜(固定層)、300…CrMn
Pt反強磁性膜、PtMn反強磁性膜、400…バリア
層、500…下部電極、501…上部電極、600…絶
縁膜、700…ハード膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 純 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 Fターム(参考) 2G017 AA01 AB07 AD54 5D034 BA02 BA03 BA04 BA05 CA06 CA08 5E049 AA01 AA07 AA09 AC00 AC05 BA12 CB01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル障壁層と、前記トンネル障壁層
    の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
    に変化する強磁性膜からなる自由層と、前記トンネル障
    壁層の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性
    膜からなる固定層と、前記固定層に交換結合磁界を及ぼ
    す反強磁性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一
    対の電極とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド
    において、 前記固定層はbcc強磁性膜であり、前記反強磁性膜は
    不規則相を有するCrMn系反強磁性膜であることを特
    徴とするスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド。
  2. 【請求項2】 トンネル障壁層と、前記トンネル障壁層
    の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
    に変化する強磁性膜からなる自由層と、前記トンネル障
    壁層の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性
    膜からなる固定層と、前記固定層に交換結合磁界を及ぼ
    す反強磁性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一
    対の電極とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド
    において、 前記固定層は前記トンネル障壁層側に配置されたbcc
    強磁性膜と前記トンネル障壁層から遠い側に配置された
    fcc強磁性膜との積層構造を有し、前記反強磁性膜は
    規則相の面心正方晶構造を有する反強磁性膜であること
    を特徴とするスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド。
  3. 【請求項3】 トンネル障壁層と、前記トンネル障壁層
    の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
    に変化する強磁性膜からなる自由層と、前記トンネル障
    壁層の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性
    膜からなる固定層と、前記固定層に交換結合磁界を及ぼ
    す反強磁性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一
    対の電極とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド
    において、 前記自由層は前記トンネル障壁層側に配置されたbcc
    強磁性膜と前記トンネル障壁層から遠い側に配置された
    fcc強磁性膜との積層構造を有することを特徴とする
    スピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド。
  4. 【請求項4】 トンネル障壁層と、前記トンネル障壁層
    の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
    に変化する強磁性膜からなる自由層と、前記トンネル障
    壁層の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性
    膜からなる固定層と、前記固定層に交換結合磁界を及ぼ
    す反強磁性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一
    対の電極とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド
    において、 前記自由層は前記トンネル障壁層側に配置されたbcc
    強磁性膜と前記トンネル障壁層から遠い側に配置された
    fcc強磁性膜との積層構造を有し、前記固定層はbc
    c強磁性膜であり、前記反強磁性膜は不規則相を有する
    CrMn系反強磁性膜であることを特徴とするスピント
    ンネル型磁気抵抗効果ヘッド。
  5. 【請求項5】 トンネル障壁層と、前記トンネル障壁層
    の一方の側に配置され外部磁界に応じて磁化方向が自由
    に変化する強磁性膜からなる自由層と、前記トンネル障
    壁層の他方の側に配置され磁化方向が固定された強磁性
    膜からなる固定層と、前記固定層に交換結合磁界を及ぼ
    す反強磁性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を挟む一
    対の電極とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果ヘッド
    において、 前記自由層は前記トンネル障壁層側に配置されたbcc
    強磁性膜と前記トンネル障壁層から遠い側に配置された
    fcc強磁性膜との積層構造を有し、前記固定層は前記
    トンネル障壁層側に配置されたbcc強磁性膜と前記ト
    ンネル障壁層から遠い側に配置されたfcc強磁性膜と
    の積層構造を有し、前記反強磁性膜は規則相の面心正方
    晶構造を有する反強磁性膜であることを特徴とするスピ
    ントンネル型磁気抵抗効果ヘッド。
  6. 【請求項6】 磁気記録媒体と、前記磁気記録媒体に対
    して情報の書き込み又は読み出しを行う磁気ヘッドと、
    前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の所定の位置へ移
    動させる磁気ヘッド駆動手段とを含む磁気記録再生装置
    において、 前記磁気ヘッドは、トンネル障壁層と、前記トンネル障
    壁層の一方の側に配置され前記トンネル障壁層側に配置
    されたbcc強磁性膜と前記トンネル障壁層から遠い側
    に配置されたfcc強磁性膜との積層構造を有し外部磁
    界に応じて磁化方向が自由に変化する強磁性膜からなる
    自由層と、前記トンネル障壁層の他方の側に配置され磁
    化方向が固定されたbcc強磁性膜からなる固定層と、
    前記固定層に交換結合磁界を及ぼす不規則相を有するC
    rMn系反強磁性膜とを備える積層膜と、前記積層膜を
    挟む一対の電極とを含むスピントンネル型磁気抵抗効果
    ヘッド、あるいはトンネル障壁層と、前記トンネル障壁
    層の一方の側に配置され前記トンネル障壁層側に配置さ
    れたbcc強磁性膜と前記トンネル障壁層から遠い側に
    配置されたfcc強磁性膜との積層構造を有し外部磁界
    に応じて磁化方向が自由に変化する強磁性膜からなる自
    由層と、前記トンネル障壁層の他方の側に配置され前記
    トンネル障壁層側に配置されたbcc強磁性膜と前記ト
    ンネル障壁層から遠い側に配置されたfcc強磁性膜と
    の積層構造を有し磁化方向が固定された強磁性膜からな
    る固定層と、前記固定層に交換結合磁界を及ぼす規則相
    の面心正方晶構造を有する反強磁性膜とを備える積層膜
    と、前記積層膜を挟む一対の電極とを含むスピントンネ
    ル型磁気抵抗効果ヘッドを備えることを特徴とする磁気
    記録再生装置。
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