JP2002073405A - データ処理装置 - Google Patents

データ処理装置

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JP2002073405A
JP2002073405A JP2000262105A JP2000262105A JP2002073405A JP 2002073405 A JP2002073405 A JP 2002073405A JP 2000262105 A JP2000262105 A JP 2000262105A JP 2000262105 A JP2000262105 A JP 2000262105A JP 2002073405 A JP2002073405 A JP 2002073405A
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Takahiro Sekine
隆広 関根
Noritsugu Imai
教継 今井
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Hitachi Ltd
Hitachi Solutions Technology Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi ULSI Systems Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイコンの高速化による1mcの短時間化に
対応できるデータ処理装置を提供する。 【解決手段】 CPUまたはDSPに含まれるソースレ
ジスタ1と、メモリマット2、センスアンプ3、ライト
バッファ4およびセレクタ5などを有するメモリ6とが
データバス7を介して接続されたマイコンやDSP搭載
型マイコンであって、データバス7とメモリマット2と
の間にライトバッファ4が設けられ、ライト動作を「ラ
イトバッファ4へのライトアクセス情報のバッファリン
グ+メモリマット2へのアクセス」の2段階に分けて行
い、リードアクセスについては、「メモリマット2から
の読み出し→データバス7への出力」の経路だけではな
く、「ライトバッファ4→データバス7への出力」の経
路も追加して、メモリマット2への未書き込みデータの
読み出しもリードコマンド1つで実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ処理装置に
関し、特にマイコン(マイクロコンピュータ)や、DS
P(デジタルシグナルプロセッサ)搭載型マイコンの高
速化による1マシンサイクルの短時間化に好適なデータ
処理装置に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、本発明者が検討した技術とし
て、マイコンの一例としてのDSP搭載型マイコンで
は、1マシンサイクル(mc)で積和演算処理を行うこ
とができ、これが製品の大きな特徴となっている。この
機能を実現するためには、演算対象データの読み込み・
演算結果の書き込みも1mcで行うことが必要になり、
メモリアクセスステージを1mcで終了させる。つま
り、DSP搭載型マイコンのオンチップメモリには1m
cアクセスが求められる。
【0003】このような1mcでのメモリへのアクセス
となると、アドレスデコードの開始からメモリマット読
み出し・バスドライブ完了/メモリマット書き込み完了
までを1mcで終わらせることが求められる。マイコン
アーキテクチャのバスプロトコルを考えると、リード/
ライトともにメモリマット部のアクセス時間は0.5m
cしかない。
【0004】近年のマイコンの高速化は著しく、たとえ
ば前述のようなDSP搭載型マイコンは104HMzを
目標仕様としている。高速化が進むにつれて、1mcは
短時間化しているので(100MHzで1mcは10n
s)、1mcでのメモリへのアクセスはますます困難に
なる方向にある。
【0005】そこで、このような背景から提案された、
たとえば(1)DRAMの高速アクセス技術、(2)バ
ーチャルチャネル技術、(3)DSP搭載型マイコンの
オンチップメモリ、の各技術が、本発明者が検討した、
本発明の前提となるDSP搭載型マイコンに関する技術
として挙げることができる。以下、その概要を説明す
る。
【0006】(1)DRAMの高速アクセス技術 たとえば、DRAMでは、SRAMのモジュールセレク
ト信号に相当する信号がロウアドレスストローブ信号R
AS/カラムアドレスストローブ信号CASの2本あ
り、ロウアドレスストローブ信号RASで行を選択し
(ワード線立ち上げ)、次にカラムアドレスストローブ
信号CASで列を選択する(ビット線選択)、という制
御になっている。
【0007】このDRAMには、高速アクセスモードと
呼ばれる高速アクセス技術がある。ロウアドレスストロ
ーブ信号RASによって選択されるワード線につながる
全てのメモリセルのデータをセンスアンプに取り込んで
おくことにより、カラムアドレスストローブ信号CAS
の切り替えのみにより別アドレスへのアクセスも実現さ
せる。この際、データはセンスアンプから出力端子に送
られるだけなので、通常より高速にアクセスできる。
【0008】(2)バーチャルチャネル技術 たとえば、日本電気(株)が提唱しているSDRAM向
けの高速アクセス技術にバーチャルチャネル方式があ
る。これは、メモリ内の入出力端子とメモリマットの間
にチャネルと呼ぶレジスタ群を配置する方式である。メ
モリ外部に接続されているメモリマスタとのリード/ラ
イト動作はメモリマスタとチャネルの間で行われるた
め、高速アクセスが実現できる。メモリマスタとのリー
ド/ライト動作(フォアグランド処理)と、メモリマッ
ト−チャネル間転送・プリチャージ・リフレッシュなど
のメモリ内処理(バックグランド処理)を並列化でき、
高い平均データ転送速度を保つことができる。また、チ
ャネル(1チャネル=1024ビット)を複数搭載して
おり、各チャネルを複数のメモリマスタに割り当てるこ
とでマルチタスク処理を実現している。
【0009】(3)DSP搭載型マイコンのオンチップ
メモリ たとえば、本発明の前提となるDSP搭載型マイコンの
オンチップメモリは、DSPに含まれるソースレジスタ
と、メモリマットおよびセンスアンプなどを有するメモ
リとがデータバスを介して接続された構成において、デ
ータバスがメモリマットに接続されている単純な構成に
なっている。メモリへ書き込むべき値を保持してあるソ
ースレジスタからメモリマットまでのデータ転送を1サ
イクルで完了する仕様となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記のよう
な、(1)DRAMの高速アクセス技術、(2)バーチ
ャルチャネル技術、(3)DSP搭載型マイコンのオン
チップメモリ、の各技術について、本発明者が検討した
結果、以下のようなことが明らかとなった。
【0011】(1)DRAMの高速アクセス技術の問題
点 (a)センスアンプを複数搭載することになり、面積が
大きくなる。 (b)別のワード線につながるアドレスをアクセスする
際には無効となる。 (c)同一のワード線領域にアクセスが続かない場合
は、無駄なリード動作を行うことになり、消費電力的に
は無駄が多い。 (d)一種のリードバッファであり、ライト動作のアク
セスタイミング緩和には寄与しない。リードについて
も、1行分を読み出す際のアクセスタイミングの緩和に
はならず、根本的な対策ではない。
【0012】(2)バーチャルチャネル技術の問題点 (a)バス−メモリマット間の直接アクセスはできな
い。これに対して、本発明のようなライトバッファ方式
ではメモリマットの直接アクセスが可能である。 (b)新規にコマンドが追加されており、従来型と完全
互換というわけではない。これに対して、本発明のよう
なライトバッファ方式では、追加制御が一切必要がな
く、完全に互換が保てる。
【0013】(3)DSP搭載型マイコンのオンチップ
メモリの問題点 すなわち、本発明の前提となるDSP搭載型マイコンの
オンチップメモリは、たとえば図20に示すように、デ
ータバス7がメモリマット2に接続された単純な構成と
なっており、メモリ6へ書き込むべき値を保持してある
ソースレジスタ1からメモリマット2までのデータ転送
を1サイクルで完了する仕様となっている。
【0014】さらに、このDSP搭載型マイコンのオン
チップメモリは、たとえば図21に示すようなタイミン
グチャート(ライト、リード、ライトの連続アクセス)
となる。このメモリは、マスタクロック信号から2相ク
ロック信号(φ1,φ2)を生成し、このクロック信号
によって動作している。DSP搭載型マイコンのバス
は、アドレスとデータは1サイクルずれた構造を取って
おり、ライトアクセスでは、まずアドレスが発行され、
その次のサイクルで書き込むべきデータがデータバスに
載る。データがクロック信号(φ2)の立ち上がりから
確定し始めるが、現状のメモリは、このクロック信号
(φ2)のハイ期間の半サイクルでメモリマットへの書
き込みを完了する仕様となっている。
【0015】つまり、本発明の前提となるDSP搭載型
マイコンのオンチップメモリは、たとえば図22に示す
ように、ライトアクセスが実行されるたびに、1つのラ
イトコマンドでデータバスの値をメモリマットまで書き
込んでいる。これではマイコンの高速化による1mcの
短時間化に対応しきれない恐れがある。従って、動作周
波数の向上により1サイクル長は短くなる関係にあるた
め、メモリマットへの書き込み期間であるクロック信号
φ2のハイ期間も短くなる。より短時間でメモリマット
への書き込み値をメモリマットまで書き込むことが要求
されることとなり、このままでは、高周波数化に対応で
きない恐れがあるので、本発明はこれを解消するための
技術である。
【0016】そこで、本発明は、ライトアクセスのクリ
ティカルパスの解消を目的に、データバスとメモリマッ
トの間にライトバッファを追加したライトバッファ追加
型メモリとして、マイコンの高速化による1mcの短時
間化に対応できるようにしたデータ処理装置を提供する
ものである。
【0017】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0019】本発明は、本発明の前提となる、データバ
スがメモリマットに接続された単純な構成からなるDS
P搭載型マイコン(一般的マイコンも含む)のメモリに
対して、マイコンの高速化による1mcの短時間化に対
応できるように、データバスとメモリマットの間に中間
バッファ(ライトバッファ)を設ける構造を採用するも
のである。
【0020】すなわち、本発明によるデータ処理装置
は、以下のような特徴を有するものである。
【0021】(1)第1のデータ処理装置は、CPUと
メモリとがバスを介して接続され、CPUとメモリとの
間でバスを介してデータのライト動作/リード動作が可
能な構成となっており、バスのデータバスとメモリのメ
モリマットとの間に、ライトアクセスとリードアクセス
とのアクセスサイズの違いを吸収するアライメント処理
に対応可能なライトバッファを有するものである。この
構成は、一般的マイコンに適用されるものである。
【0022】(2)第2のデータ処理装置は、CPUお
よびDSPとメモリとが複数種のバスを介して接続さ
れ、CPUおよびDSPとメモリとの間で複数種のバス
を介してデータのライト動作/リード動作が可能な構成
となっており、複数種のバスのデータバスとメモリのメ
モリマットとの間に、ライトアクセスとリードアクセス
とのアクセスサイズの違いを吸収するアライメント処理
に対応可能なライトバッファを有するものである。この
構成は、DSP搭載型マイコンに適用されるものであ
る。
【0023】(3)第3のデータ処理装置は、前記第
1、第2のデータ処理装置において、メモリに対するラ
イトアクセス時は、データバスからライトバッファへの
ライトアクセス情報のバッファリング処理と、ライトバ
ッファからメモリマットへのライトアクセス処理との2
段階に分けて行い、メモリに対するリードアクセス時
は、メモリマットからデータバスへのリードアクセス処
理と、ライトバッファからデータバスへのリードアクセ
ス処理とを実行可能としたものである。
【0024】(4)第4のデータ処理装置は、前記第3
のデータ処理装置において、バスのアドレスバスとメモ
リマットとの間に、アドレスバスからのアドレスをバッ
ファリングするアドレスバッファと、リードアクセス時
のアドレスが直前のライトアクセス時と同一か否かを判
定する同一アドレス判定回路と、ライトアクセス時はア
ドレスバッファのアドレスを選択し、リードアクセス時
はアドレスバスのアドレスを選択するリード/ライトセ
レクタと、リード/ライトセレクタからのアドレスをデ
コードするアドレスデコーダとを有し、データバスとメ
モリマットとの間に、前記ライトバッファと、メモリマ
ットに接続されたセンスアンプと、同一アドレス判定回
路の判定結果が同一の場合はライトバッファからのデー
タを選択し、異なる場合はセンスアンプからのデータを
選択する出力値セレクタと、出力値セレクタからのデー
タに基づいて、先のライトアクセスと今回のリードアク
セスでのアクセスサイズの違いを吸収するアライメント
処理を行うデータアライメント回路とを有するものであ
る。
【0025】(5)第5のデータ処理装置は、前記第4
のデータ処理装置において、出力値セレクタは各バイト
毎にセレクタを有し、各バイト毎に独立してライトバッ
ファからのデータ、またはセンスアンプからのデータを
選択してデータバスに出力するものである。
【0026】(6)第6のデータ処理装置は、前記第5
のデータ処理装置において、データの形式はバイト、ワ
ードまたはロングワードに切り替え可能であり、これら
のデータ種別にアライメント処理を対応可能とするもの
である。
【0027】(7)第7のデータ処理装置は、前記第
1、第2のデータ処理装置において、データバスとメモ
リマットとの間に有するライトバッファを多段化するも
のである。
【0028】(8)第8のデータ処理装置は、前記第
1、第2のデータ処理装置において、データバスとメモ
リマットとの間に有するライトバッファを並列化するも
のである。
【0029】(9)第9のデータ処理装置は、前記第
1、第2のデータ処理装置において、データバスとメモ
リマットとの間に有するライトバッファをメモリに内蔵
して設けるものである。
【0030】(10)第10のデータ処理装置は、前記
第1、第2のデータ処理装置において、データバスとメ
モリマットとの間に有するライトバッファをメモリから
分離して設けるものである。
【0031】(11)第11のデータ処理装置は、前記
第10のデータ処理装置において、1つのライトバッフ
ァに複数のメモリを接続して、1つのライトバッファを
複数のメモリに対応可能とするものである。
【0032】(12)第12のデータ処理装置は、前記
第10のデータ処理装置において、メモリを外付けで設
けるものである。
【0033】(13)第13のデータ処理装置は、前記
第2のデータ処理装置において、1つのバスに1つのラ
イトバッファを接続して、各バスに各ライトバッファを
対応可能とするものである。
【0034】(14)第14のデータ処理装置は、前記
第13のデータ処理装置において、各ライトバッファと
各メモリとの間に1つのバス間調整回路を有し、各ライ
トバッファと各メモリとの間のバス接続を調整するもの
である。
【0035】よって、前記データ処理装置によれば、デ
ータバスとメモリマットの間に挿入するライトバッファ
の個数分だけ、ライトサイクルのパイプラインを刻むこ
とができる。リードサイクルについては、「ライトバッ
ファ→データバス」の経路を設けることで、1サイクル
読み出しを行い、スループットの悪化を防ぐ。これによ
って、高速動作のマイコンで1mcの時間が短くても、
1mcでのメモリアクセスを十分なマージンを持って行
うことができる。
【0036】つまり、前提技術は1つのライトアクセス
でデータバスの値をメモリマットまで書き終えていた
が、本発明のメモリでは、1つのライトアクセスではデ
ータバスの値をライトバッファに取り込むところまでを
行うため、ライトバッファに取り込めさえすればよく、
余裕が持てる。
【0037】さらに、ライトアクセス直後のリードアク
セスでは、「メモリマットへのライト→プリチャージ→
メモリマットからのリード」を連続して実行する必要が
ある。メモリマットへのライトは後に先延ばししたい方
向にあり、逆にメモリマットからのリードはできるだけ
前倒しして読みたいという関係にあるため、プリチャー
ジの時間が十分保てず、リードの動作マージン不足にな
る傾向にある。本発明のメモリでは、ライト・リードと
連続した場合は「ライトバッファへの取り込み+メモリ
マットからのリード」と両アクセスの動作を並列実行で
き、リードも余裕を持って行える。よって、プリチャー
ジ時間を自由に取れるため、メモリ内の動作シーケンス
を最適化することができる。
【0038】また、アドレスバスとデータバスのタイミ
ングが異なる仕様のバスとアドレス・データの受け取り
タイミングが同一タイミングであるメモリとのインター
フェイスとしての役割を果たすことができる。たとえ
ば、DSP搭載型マイコンのバスにCRAM(ASIC
−RAM)を載せる場合に有効である。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明す
るための全図において、同一部材には同一の符号を付
し、その繰り返しの説明は省略する。
【0040】まず、図1および図2により、本実施の形
態のマイコンやDSP搭載型マイコンの構成および動作
の概念を説明する。図1はマイコンやDSP搭載型マイ
コンの一例の概念図、図2はメモリへのライトアクセス
時におけるメモリ内パイプライン動作の一例の説明図を
それぞれ示す。
【0041】図1に示すように、本実施の形態のマイコ
ンやDSP搭載型マイコンは、CPUまたはDSPに含
まれるソースレジスタ1と、メモリマット2、センスア
ンプ3、ライトバッファ4およびセレクタ5などを有す
るメモリ6とがデータバス7を介して接続された構成に
おいて、データバス7とメモリマット2との間に1段分
(たとえば1ワード分(32ビット分))のライトバッ
ファ4が設けられている。
【0042】図2に示すように、このマイコンやDSP
搭載型マイコンでは、ライトコマンドにより書き込みデ
ータを「ライトバッファ4→メモリマット2」へとシフ
トさせる構造を採用するものである。つまり、前提技術
は1つのライトコマンドでデータバス7の値をメモリマ
ット2まで書き込んでいたが、本発明ではライトアクセ
ス時のアクセス情報をバッファリングしておき、前提技
術のライト動作を「ライトバッファ4へのライトアクセ
ス情報のバッファリング+メモリマット2へのアクセ
ス」の2段階に分けて行うものである。
【0043】また、リードアクセスについては、前提技
術の「メモリマット2からの読み出し→データバス7へ
の出力」の経路だけではなく、「ライトバッファ4→デ
ータバス7への出力」の経路も追加するものである。同
一アドレスのライト→リードアクセス時、つまりメモリ
マット2への未書き込みデータの読み出しもリードコマ
ンド1つで実行する。このような構造にすることで、ラ
イトアクセスのパイプラインを1段増やすが、外面上の
スループットは1にすることができる。
【0044】次に、図3〜図8,図23により、本実施
の形態のマイコンの構成および動作を説明する。図3は
マイコンの一例の概略構成図、図4はマイコンのオンチ
ップメモリの一例の概略構成図、図5はオンチップメモ
リの一例の構成図、図6,図23はデータのアライメン
ト処理の一例の説明図、図7はデータの流れの一例の説
明図、図8はメモリへのライト/リードアクセス時にお
ける動作の一例のタイミング図をそれぞれ示す。
【0045】図3に示すように、本実施の形態のマイコ
ンは、CPU11と、2つのメモリ(RAM)12,1
3とがバス(Iバス)14を介して接続され、RAMか
らなるメモリ12,13にはIバス用の接続ポートが設
けられて構成されている。このマイコンのオンチップの
メモリ12,13は、ライトアクセス時のレイテンシを
緩和してタイミング制約を解消するため、後述するよう
に、メモリマットとデータバスの間にライトアクセス情
報(アクセス先アドレス・書き込みデータ・アクセスサ
イズ情報)をバッファリングするライトバッファおよび
各種制御回路が新規に追加されている。
【0046】図4に示すように、本実施の形態のマイコ
ンのオンチップのメモリ12(13)は、たとえば1ワ
ード分(32ビット分)のライトバッファ15を介して
メモリマット16がデータバス(Iバス)14aに接続
された構成となっている。
【0047】図5に示すように、具体的に、本実施の形
態のマイコンのオンチップのメモリ12(13)は、メ
モリセルがマトリックス状に配置されたメモリマット1
6と、アドレスバス14bからのアドレスをラッチする
ラッチ回路17と、アドレスをデコードするアドレスデ
コーダ18と、リードデータを検知・増幅するセンスア
ンプ19からなる通常の構成に加えて、前述したライト
バッファ15や、アドレスバッファ20、リード/ライ
トセレクタ21、同一アドレス判定回路22、出力値セ
レクタ23、データアライメント回路24などが追加さ
れて構成されている。
【0048】ライトバッファ15は、メモリマット16
とデータバス14aの間に接続され、書き込みデータを
バッファリングするための回路である。ライトアクセス
が来るたびに前回のライトアクセス時にバッファリング
したデータを、ライトバッファ15からメモリマット1
6へシフトさせ、新たな書き込みデータをライトバッフ
ァ15に格納する。
【0049】アドレスバッファ20は、アドレスデコー
ダ18とアドレスバス14bの間、詳細にはリード/ラ
イトセレクタ21とラッチ回路17の間に接続され、書
き込み先アドレス・データサイズ情報をバッファリング
するための回路である。メモリマット16への書き込み
を次のライトアクセス時に行うので、前述したライトバ
ッファ15でバッファリングしたデータの書き込み先ア
ドレスおよびデータサイズ情報も必ず保持しておく必要
がある。
【0050】リード/ライトセレクタ21は、アドレス
デコーダ18の前に接続され、ライトバッファ15の挿
入に伴い、ライトアクセス時とリードアクセス時でアド
レスデコーダ18に渡すアドレスが異なるために、ライ
ト時はアドレスバッファ20でバッファリングしてある
アドレスを選択し、リード時はラッチ回路17を介した
アドレスバス14bのアドレスを選択してアドレスデコ
ーダ18に入力するための回路である。
【0051】同一アドレス判定回路22は、アドレスバ
ッファ20、ラッチ回路17とリード/ライトセレクタ
21の接続間に接続され、リードアクセスのアドレスが
直前のライトアクセス時と同一のアドレスかどうかを判
定するための回路である。
【0052】出力値セレクタ23は、センスアンプ1
9、ライトバッファ15に接続され、同一アドレス判定
回路22の判定結果に基づいて、アドレスが同一であっ
た場合、読み出そうとするデータはまだメモリマット1
6に書かれておらず、ライトバッファ15に保持してい
るため、ライトバッファ15のデータをデータバス14
aに出力し、またアドレスが同一でなかった場合、通常
通りメモリマット16からの読み出しデータをデータバ
ス14aへ出力するための選択回路である。
【0053】データアライメント回路24は、出力値セ
レクタ23とデータバス14aの間に接続され、リード
アクセスのアドレスが同一であった場合、先のライトア
クセス時と今回のリードアクセスでのアクセスサイズの
違いを吸収するアライメント処理を行い、データバス1
4aに出力するための回路である。
【0054】図23に示すように、以上の構成におい
て、出力値セレクタ23でライトバッファ15かメモリ
マット16からの読み出しデータ(センスアンプ19か
らの出力データ)のどちらを選択するかを32ビット一
括で制御する。その出力値130に対して、4n,4n
+1,4n+2,4n+3の各バイト毎にセレクタを設
け、各セレクタによって各バイト毎に独立して出力値セ
レクタ出力値130(4n,4n+1,4n+2,4n
+3)のデータのどのバイトをメモリマット16からの
読み出しデータ(センスアンプ19からの出力データ:
4n,4n+1,4n+2,4n+3)で置き換えるか
の制御を行っている。このように、バイト毎に独立して
制御することによって、同一アドレスへのライト→リー
ドでライトバッファ15のデータを直接データバス14
aへ出力する場合、しかもライトとリードのアクセスサ
イズが異なる場合でも対処することができる。
【0055】または、図6に示すように、4n,4n+
1,4n+2,4n+3の各バイト毎に独立してライト
バッファ15のデータ(4n,4n+1,4n+2,4
n+3)/メモリマット16からの読み出し値(センス
アンプ19からの出力値:4n,4n+1,4n+2,
4n+3)のどちらかの値をデータバス14aへ出力す
るかの制御を行う。このように、出力値セレクタ23、
データアライメント回路24を一括して処理しても、図
23と同様の結果が得られる。
【0056】図7に示すように、具体的に、 (1)命令1:0番地へ“0000”(16進数)をロ
ングワードでライトする命令で、書き込みデータ“00
00”がライトバッファ15に書き込まれる、 (2)命令2:2番地へ“FF”(16進数)をワード
でライトする命令で、ライトバッファ15に保持されて
いる“0000”がメモリマット16へ書き込まれてか
ら、“FF”がライトバッファ15に取り込まれる、 (3)命令3:0番地からロングワードでリードする命
令で、バイト毎にデータバス14aへの出力データをラ
イトバッファ15/メモリマット16から選択する。0
番地と1番地はメモリマット16からの読み出しデータ
を選択し、2番地と3番地はライトバッファ15のデー
タを選択して、データバス14aへの出力データを用意
する(ライトバッファ15のビット「31:24」、
「23:16」、「15:8」、「7:0」はそれぞ
れ、メモリマット16内の番地「4n」、「4n+
1」、「4n+2」、「4n+3」に対応している)、
のような命令列を考える。
【0057】命令1では書き込みデータ“0000”は
命令2の時点でメモリマット16へ書き込まれる。一
方、命令2での書き込みデータ“FF”は命令3の時点
ではまだライトバッファ15に保持されており、メモリ
マット16へは書き込まれていない。命令3でのリード
動作を考えると、単にメモリマット16から読み出すと
“0000”を出力してしまう。また、まだメモリマッ
ト16へ書いていない、ライトバッファ15のデータを
直接データバス14aへ出力する経路を設けたとして
も、32ビットを一括してライトバッファ15/メモリ
マット16の選択を行うと、“FF”/“0000”の
どちらかしか選択できない。これらの問題を解決するた
めに、前述のようにライトバッファ15/メモリマット
16の出力値セレクタ23をバイト毎に設けて、バイト
毎に独立して制御する方式を採っている。これによっ
て、アクセスサイズの異なる同一アドレスのライト→リ
ードが起こった場合も、アクセスサイズの違いを考慮し
ながら、ライトバッファ15・メモリマット16の読み
出しデータから真の出力データを生成することができ
る。
【0058】図8に示すように、本実施の形態のマイコ
ンのオンチップのメモリ12(13)の動作として、た
とえば、 (1)アクセスA:データバス14aからメモリマット
16へライト動作、 (2)アクセスB:メモリマット16からのリード動
作、 (3)アクセスC:データバス14aからメモリマット
16へのライト動作、 のようなライト、リード、ライトの連続アクセスが起き
た場合を考える。なお、各アクセスにおけるEX(実
行),MA(メモリアクセス),WB/DSP(ライト
バック)はパイプラインステージを示す。
【0059】たとえば、ライト動作では、ライトアクセ
スが起きると、すでにライトバッファ15にバッファリ
ングしてある「アドレス/データ/サイズ情報」でメモ
リマット16への書き込みを行ってからライトバッファ
15の更新を行う。また、既存データでメモリマット1
6への書き込みを行ってからバッファリングデータの更
新を行うので、第1回目のライトアクセス時には不確定
番地への不確定値の書き込みが行われるが、現状のメモ
リ仕様ではメモリマット16の内容は初期状態では不定
なので、特に問題はない。
【0060】また、リード動作では、直前のライトアク
セス時のアドレス、つまりアドレスバッファ20に保持
されているアドレスに対するリードの場合とそうでない
場合で処理過程が異なる。後者の場合は、従来のメモリ
と同様にメモリマット16からの読み出しデータをデー
タバス14aに出力する。前者の場合は、メモリマット
16からの読み出しデータとライトバッファ15の保持
データから出力アクセスサイズの違いを吸収してデータ
バス14aへの出力データを作成して出力する。
【0061】すなわち、このマイコンのメモリ12(1
3)は、マスタクロック信号からφ1・φ2と呼ぶオー
バーラップ期間のない2相クロック信号を生成し、この
クロック信号(φ1,φ2)によって動作する。このマ
イコンのバス14は、アドレスとデータは1サイクルず
れた構造を取っており、まずメモリ制御信号のライトア
クセス(Write)では、アドレスAが発行され、そ
の次のサイクルで書き込むべきデータAがデータバス1
4aに載る。このデータバス14a上のデータAは、ク
ロック信号(φ2)の立ち上がりから確定し始める。
【0062】この際に、クロック信号(φ1)の立ち上
がりに同期して、メモリマット16への書き込みタイミ
ング信号がハイ期間となり、このハイ期間においてライ
トバッファ15に取り込まれている値がメモリマット1
6へ書き込まれる。また、次のクロック信号(φ1)の
立ち上がりに同期してライトバッファ15への取り込み
タイミング信号がハイ期間となり、このハイ期間におい
てデータAはライトバッファ15へ取り込まれる。この
時、リードサイクル(Read)では、アドレスBが発
行されてビット線にはデータBがメモリマット16から
読み出され、データバス14aに出力される。
【0063】また、次のライトアクセス(Write)
では、同じようにアドレスCが発行されて、その次のサ
イクルでデータCがデータバス14aに載る。この時も
同様に、クロック信号(φ1)の立ち上がりに同期して
メモリマット16への書き込みタイミング信号がハイ期
間となり、このハイ期間でデータAはライトバッファ1
5からビット線を介してメモリマット16へ書き込まれ
る。そして、次のクロック信号(φ1)の立ち上がりに
同期してデータCがライトバッファ15へ取り込まれ
る。
【0064】次に、図9〜図12により、本実施の形態
のDSP搭載型マイコンの構成および動作を説明する。
図9はDSP搭載型マイコンの一例の概略構成図、図1
0はDSP搭載型マイコンのオンチップメモリの一例の
概略構成図、図11はDSP搭載型マイコンのオンチッ
プメモリの他の例の概略構成図、図12はオンチップメ
モリの一例の構成図をそれぞれ示す。
【0065】図9に示すように、本実施の形態のDSP
搭載型マイコンは、CPU31と、DSP32と、2つ
のメモリ(X−RAM,Y−RAM)33,34とが複
数種の3つのバス(Iバス,Xバス,Yバス)35,3
6,37を介して接続されて構成されている。CPU3
1はIバス35、DSP32はIバス35、Xバス3
6、Yバス37にそれぞれ接続されている。また、X−
RAMのメモリ33はIバス35とXバス36、Y−R
AMのメモリ34はIバス35とYバス37にそれぞれ
接続され、それぞれDSP専用の接続ポートが設けられ
ている。
【0066】図10に示すように、本実施の形態のDS
P搭載型マイコンのオンチップのメモリ33(34)
は、たとえば1ワード分(32ビット分)のライトバッ
ファ38と、バスセレクタ39を介してメモリマット4
0が3つのデータバス(Iバス)35a,(Xバス)3
6a,(Yバス)37aに接続され、複数種のバス3
5,36,37からのアクセスに対応できる構成となっ
ている。
【0067】図11に示すように、本実施の形態のDS
P搭載型マイコンのオンチップのメモリ33(34)に
おいては、さらに競合回避回路41を内蔵したバスセレ
クタ39を追加することで、複数のバス35,36,3
7からの同時アクセスが発生した場合の対策も行えるよ
うになる。
【0068】図12に示すように、具体的に、本実施の
形態のDSP搭載型マイコンのオンチップのメモリ33
(34)は、メモリセルがマトリックス状に配置された
メモリマット40と、3つの各アドレスバス35b,3
6b,37bからのアドレスをそれぞれラッチする3つ
のラッチ回路42,43,44と、ラッチ回路42,4
3,44からのアドレスを選択するバスセレクタ45
と、アドレスをデコードするアドレスデコーダ46と、
リードデータを検知・増幅するセンスアンプ47と、3
つの各データバス35a,36a,37aからのデータ
を選択するバスセレクタ39と、各データバス35a,
36a,37aへデータを選択して出力するバスセレク
タ48からなる通常の構成に加えて、前述したライトバ
ッファ38、アドレスバッファ49、リード/ライトセ
レクタ50、同一アドレス判定回路51、出力値セレク
タ52、データアライメント回路53などが追加されて
構成されている。この追加された各回路は、前述した図
5に示す各回路と同様の機能を有するものなので、ここ
での詳細な説明は省略する。
【0069】以上の構成による本実施の形態のDSP搭
載型マイコンのオンチップのメモリ33(34)におい
ても、前述した図6に示すようなデータのアライメント
処理が行われ、また図7に示すようなデータの流れとな
り、さらに図8に示すようなメモリへのライト/リード
アクセス時における動作を実行することができるので、
DSP32を搭載しないマイコンと同様の効果を得るこ
とができ、特にマイコンの高速化による1mcの短時間
化に対応できるようになる。
【0070】次に、図13〜図19により、本実施の形
態のマイコン、DSP搭載型マイコンの変形例の構成お
よび動作を説明する。図13は多段バッファ化の一例の
概略構成図、図14は複数ワード分バッファ化の一例の
概略構成図、図15はライトバッファをメモリから分離
する場合の一例の概略構成図、図16はライトバッファ
をメモリから分離し、複数のメモリを対応させる場合の
一例の概略構成図、図17はライトバッファを外部メモ
リに接続する場合の一例の概略構成図、図18および図
19は各バスにライトバッファを対応させる場合の一例
の概略構成図をそれぞれ示す。
【0071】これらの変形例では、(1)ライトバッフ
ァに格納されているデータと同一アドレスをアクセスさ
れた場合(つまり、まだメモリマットまでは書いていな
いデータにアクセスされた場合)に、ライトバッファ
と同一アドレスへのリード時に、ライトバッファに格納
済みの部分はメモリマットからは読み込まない制御を付
加することで、メモリマットへのアクセス回数を減ら
し、メモリマット電流を低減させる。これにより、マイ
コン全体の低消費電力化に寄与できる。ライトバッフ
ァと同一アドレスへのライト時に、古いデータは捨てて
メモリマットには書かない制御を付加することで、メモ
リマットアクセス回数を減らし、メモリマット電流を低
減させる。これにより、マイコン全体の低消費電力化に
寄与できる、(2)ビックエンディアン・リトルエンデ
ィアンの切り替え機能を付加する。両システムを混在さ
せることができる、というような技術が共通に適用され
ている。
【0072】図13に示すように、ライトバッファ61
を多段化してパイプライン段数を増やし、メモリマット
62までのシフト数を増やすように構成したものであ
る。たとえば、ライトアクセス時に、第1のサイクルで
第1のライトバッファ(1)61に1ワード分のデータ
1を取り込み、次の第2のサイクルでは第1のライトバ
ッファ(1)61のデータ1を第2のライトバッファ
(2)61に取り込んでから第1のライトバッファ
(1)61に1ワード分のデータ2を取り込み、以降同
様にして順にライトバッファ61に1ワード分のデータ
を取り込んで、メモリマット62に順にデータを書き込
む。これにより、メモリマット62へのアクセス回数の
低減策が多段バッファ化によって、よりその効能を発揮
できる。また、ライトバッファ61にあるデータをリー
ドアクセスした場合は、メモリマット62へのアクセス
ではなく、ライトバッファ61へのアクセスなので高速
アクセスも期待できる。
【0073】図14に示すように、複数ワード分のライ
トバッファ71を持たせる構成としたものである。前述
の例では1ワード分のライトバッファしか持たない構造
であるが、複数ワード分持つようにすることで、たとえ
ば、ライトアクセス時に、第1のサイクルで第1のライ
トバッファ(1)71に1ワード分のデータ1を取り込
み、次の第2のサイクルでは第2のライトバッファ
(2)71に1ワード分のデータ2を取り込み、以降同
様にして順にライトバッファ71に1ワード分のデータ
を取り込んで、メモリマット72にデータを書き込む。
これにより、前記図13の多段バッファの場合と同様
に、高速アクセス、低消費電力化が期待できる。
【0074】また、図13、図14において、1行分の
ライトバッファを持つ構造にすることも可能である。前
述においては1ワード分(32ビット分)のバッファ構
造であるが、1行分のライトバッファを持つことで、ワ
ード線につながる全てのビットを一度に書き込むことが
できる。よって、メモリマットへのアクセス回数の減少
により消費電力の低減が見込める。
【0075】図15に示すように、ライトバッファ81
をメモリマット82を有するメモリ83から分離して独
立モジュール化、もしくは他のモジュールへ内蔵させる
構成としたものである。すなわち、前述の例ではメモリ
83に内蔵する形になっているが、バスとメモリマット
82の間にライトバッファ81があればよく、特にメモ
リ83に内蔵する必要はないので、ライトバッファ81
を独立モジュール化、もしくは他のモジュールへ内蔵さ
せることも可能である。
【0076】図16に示すように、ライトバッファ91
をメモリマット92,93を有するメモリ94,95に
内蔵する必要がなくなるので、前述の例ではメモリ:ラ
イトバッファは1:1の関係だったものを1:多という
ように、1つのライトバッファ91に対して複数のメモ
リ94,95を対応させることができる。これによっ
て、実装面積の減少が見込める。
【0077】図17に示すように、マイコンのオンチッ
プメモリに限らず、ライトバッファ101にSRAM、
SDRAMなどのメモリ(RAM)102を外付けした
構成としたものである。このような外付けメモリ102
に対しても有効となる。また、ライト動作をパイプライ
ン化できる。このように、チップ上に限らず、バスとメ
モリマットの間に挿入すれば、同様の効果が期待でき
る。
【0078】図18に示すように、バスセレクタの後に
ライトバッファを配置している前述の例に対して、各バ
ス用にそれぞれライトバッファ111,112,113
を設ける構造に変形したものである。このような構成で
は、ライトバッファ111,112,113はデータバ
ス114,115,116の個数だけ搭載すればよく、
メモリ117,118の個数が大きい場合(図では2つ
の例)には、メモリ内蔵方式に比べて面積低減が期待で
きる。
【0079】図19は、図18と同様にライトバッファ
121,122,123を各データバス124,12
5,126に対応して設ける構造において、さらに3つ
のライトバッファ121,122,123と2つのメモ
リ127,128との間にバス間調整回路129を設け
て、ライトバッファ121,122,123とメモリ1
27,128との間の接続を調整して、複数のデータバ
ス124,125,126からの同時アクセスが発生し
た場合に対応することができる。
【0080】以上、本発明者によってなされた発明をそ
の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前
記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸
脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0081】たとえば、本発明は、前述のようなマイコ
ン、DSP搭載型マイコンに限らず、高速動作が求めら
れるマイコン全般に広く適用することができ、マイコン
のオンチップメモリもしくは外付けメモリ、特に1mc
でライト動作が求められるメモリに対して有効である。
また、メモリのインターフェイス信号・マイコンのバス
プロトコルを変更することなく(完全互換を実現したま
ま)、スループット1を保ったまま、内部的に2mc〜
数mc(搭載するバッファの個数によって変わる)で書
き込むようにパイプラインを刻むことができる。
【0082】さらに、1mcでのライト動作を行うメモ
リに限らず、高速動作が求められるメモリに対しては、
アクセスタイミングの緩和をもたらすことができる。
【0083】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0084】(1)データバスとメモリマットとの間に
ライトバッファを挿入し、このライトバッファの個数分
だけ、ライトサイクルのパイプラインを刻むことがで
き、リードサイクルについては、「ライトバッファ→デ
ータバス」の経路を設けることで、1サイクル読み出し
を行い、スループットの悪化を防ぐことができるので、
高速動作のマイコンで1mcの時間が短くても、1mc
でのメモリアクセスを十分なマージンを持って行うこと
が可能となる。
【0085】(2)ライトアクセス直後のリードアクセ
スのようにライト・リードと連続した場合は「ライトバ
ッファへの取り込み+メモリマットからのリード」と両
アクセスの動作を並列実行でき、リードも余裕を持って
行えるようになるので、プリチャージ時間を自由に取れ
るため、メモリ内の動作シーケンスを最適化することが
可能となる。
【0086】(3)アドレスバスとデータバスのタイミ
ングが異なる仕様のバスと、アドレス・データの受け取
りタイミングが同一タイミングであるメモリとのインタ
ーフェイスとしての役割を果たすことができるので、D
SP搭載型マイコンのバスにCRAM(ASIC−RA
M)などを載せることが可能となる。
【0087】(4)各バイト毎に独立してライトバッフ
ァからのデータ、またはセンスアンプからのデータを選
択してデータバスに出力することができるので、バイ
ト、ワードまたはロングワード単位などのデータ種別の
違いを吸収するアライメント処理に対応することが可能
となる。
【0088】(5)マイコン、DSP搭載型マイコンな
どのデータ処理装置を含む製品としては、ライトバッフ
ァの存在を意識することなく、特別な制御回路の追加は
一切なしに、十分な余裕を持って1mcメモリアクセス
が行えるようになり、またライトバッファを搭載しない
前提技術のメモリと完全に互換性を保つことができ、イ
ンターフェイスを合わせておけば、特別な制御回路を追
加することなく単純に置換ができ、再利用性が高い製品
を実現することが可能となる。
【0089】(6)データ処理装置を含む製品として
は、ライトバッファに格納済みのデータと同一アドレス
へのアクセスが起きた場合、同一アドレスへのリードア
クセスが起きた時は不要部分のメモリマットへのアクセ
スを停止することによってメモリマット電流を低減で
き、またライトバッファと同一アドレスへのライトでは
旧アクセスを捨てることによってメモリマットへのアク
セスを減らすことができるので、メモリマットへのアク
セスを減らすことができ、製品全体の低消費電力化に寄
与することが可能となる。
【0090】(7)本発明のメモリは、インターフェイ
ス仕様を何ら変えることなく高速化が行えるため、顕現
性が特に重要であり、同一アドレスの「ライト→ライ
ト」、「ライト→リード」などで不必要なメモリマット
へのアクセスは行わない制御を施すことで、消費電流が
通常のメモリよりも少なくすることが可能となる。特
に、メモリマットの消費電流が大きいため、この差は顕
著に現れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のマイコンやDSP搭載
型マイコンを示す概念図である。
【図2】本発明の一実施の形態のマイコンやDSP搭載
型マイコンにおいて、メモリへのライトアクセス時にお
けるメモリ内パイプライン動作を示す説明図である。
【図3】本発明の一実施の形態のマイコンを示す概略構
成図である。
【図4】本発明の一実施の形態のマイコンのオンチップ
メモリを示す概略構成図である。
【図5】本発明の一実施の形態のマイコンのオンチップ
メモリを示す構成図である。
【図6】本発明の一実施の形態のマイコンのオンチップ
メモリにおいて、データのアライメント処理を示す説明
図である。
【図7】本発明の一実施の形態のマイコンのオンチップ
メモリにおいて、データの流れを示す説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態のマイコンのオンチップ
メモリにおいて、メモリへのライト/リードアクセス時
における動作を示すタイミング図である。
【図9】本発明の一実施の形態のDSP搭載型マイコン
を示す概略構成図である。
【図10】本発明の一実施の形態のDSP搭載型マイコ
ンのオンチップメモリを示す概略構成図である。
【図11】本発明の一実施の形態のDSP搭載型マイコ
ンのオンチップメモリの他の例を示す概略構成図であ
る。
【図12】本発明の一実施の形態のDSP搭載型マイコ
ンのオンチップメモリを示す構成図である。
【図13】本発明の一実施の形態のマイコン、DSP搭
載型マイコンにおいて、多段バッファ化を示す概略構成
図である。
【図14】本発明の一実施の形態のマイコン、DSP搭
載型マイコンにおいて、複数ワード分バッファ化を示す
概略構成図である。
【図15】本発明の一実施の形態のマイコン、DSP搭
載型マイコンにおいて、ライトバッファをメモリから分
離する場合を示す概略構成図である。
【図16】本発明の一実施の形態のマイコン、DSP搭
載型マイコンにおいて、ライトバッファをメモリから分
離し、複数のメモリを対応させる場合を示す概略構成図
である。
【図17】本発明の一実施の形態のマイコン、DSP搭
載型マイコンにおいて、ライトバッファを外部メモリに
接続する場合を示す概略構成図である。
【図18】本発明の一実施の形態のマイコン、DSP搭
載型マイコンにおいて、各バスにライトバッファを対応
させる場合を示す概略構成図である。
【図19】本発明の一実施の形態のマイコン、DSP搭
載型マイコンにおいて、各バスにライトバッファを対応
させる場合の他の例を示す概略構成図である。
【図20】本発明の前提となるDSP搭載型マイコンの
オンチップメモリを示す概念図である。
【図21】本発明の前提となるDSP搭載型マイコンの
オンチップメモリにおいて、メモリへのライト/リード
アクセス時における動作を示すタイミング図である。
【図22】本発明の前提となるDSP搭載型マイコンの
オンチップメモリにおいて、メモリへのライトアクセス
時におけるメモリ内パイプライン動作を示す説明図であ
る。
【図23】本発明の一実施の形態のマイコンのオンチッ
プメモリにおいて、データのアライメント処理を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 ソースレジスタ 2 メモリマット 3 センスアンプ 4 ライトバッファ 5 セレクタ 6 メモリ 7 データバス 11 CPU 12,13 メモリ 14 バス 14a データバス 14b アドレスバス 15 ライトバッファ 16 メモリマット 17 ラッチ回路 18 アドレスデコーダ 19 センスアンプ 20 アドレスバッファ 21 リード/ライトセレクタ 22 同一アドレス判定回路 23 出力値セレクタ 24 データアライメント回路 31 CPU 32 DSP 33,34 メモリ 35,36,37 バス 35a,36a,37a データバス 35b,36b,37b アドレスバス 38 ライトバッファ 39 バスセレクタ 40 メモリマット 41 競合回避回路 42,43,44 ラッチ回路 45 バスセレクタ 46 アドレスデコーダ 47 センスアンプ 48 バスセレクタ 49 アドレスバッファ 50 リード/ライトセレクタ 51 同一アドレス判定回路 52 出力値セレクタ 53 データアライメント回路 61 ライトバッファ 62 メモリマット 71 ライトバッファ 72 メモリマット 81 ライトバッファ 82 メモリマット 83 メモリ 91 ライトバッファ 92,93 メモリマット 94,95 メモリ 101 ライトバッファ 102 メモリ 111,112,113 ライトバッファ 114,115,116 データバス 117,118 メモリ 121,122,123 ライトバッファ 124,125,126 データバス 127,128 メモリ 129 バス間調整回路 130 出力値セレクタ出力値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 教継 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立超エル・エス・アイ・システム ズ内 Fターム(参考) 5B060 CB09 DA07 5B062 AA03 CC01 CC06 DD10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CPUとメモリとがバスを介して接続さ
    れ、前記CPUと前記メモリとの間で前記バスを介して
    データのライト動作/リード動作が可能なデータ処理装
    置であって、 前記バスのデータバスと前記メモリのメモリマットとの
    間に、ライトアクセスとリードアクセスとのアクセスサ
    イズの違いを吸収するアライメント処理に対応可能なラ
    イトバッファを有することを特徴とするデータ処理装
    置。
  2. 【請求項2】 CPUおよびDSPとメモリとが複数種
    のバスを介して接続され、前記CPUおよび前記DSP
    と前記メモリとの間で前記複数種のバスを介してデータ
    のライト動作/リード動作が可能なデータ処理装置であ
    って、 前記複数種のバスのデータバスと前記メモリのメモリマ
    ットとの間に、ライトアクセスとリードアクセスとのア
    クセスサイズの違いを吸収するアライメント処理に対応
    可能なライトバッファを有することを特徴とするデータ
    処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のデータ処理装置
    であって、 前記メモリに対するライトアクセス時は、前記データバ
    スから前記ライトバッファへのライトアクセス情報のバ
    ッファリング処理と、前記ライトバッファから前記メモ
    リマットへのライトアクセス処理との2段階に分けて行
    い、 前記メモリに対するリードアクセス時は、前記メモリマ
    ットから前記データバスへのリードアクセス処理と、前
    記ライトバッファから前記データバスへのリードアクセ
    ス処理とを実行可能なことを特徴とするデータ処理装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のデータ処理装置であっ
    て、 前記バスのアドレスバスと前記メモリマットとの間に、
    前記アドレスバスからのアドレスをバッファリングする
    アドレスバッファと、リードアクセス時のアドレスが直
    前のライトアクセス時と同一か否かを判定する同一アド
    レス判定回路と、ライトアクセス時は前記アドレスバッ
    ファのアドレスを選択し、リードアクセス時は前記アド
    レスバスのアドレスを選択するリード/ライトセレクタ
    と、前記リード/ライトセレクタからのアドレスをデコ
    ードするアドレスデコーダとを有し、 前記データバスと前記メモリマットとの間に、前記ライ
    トバッファと、前記メモリマットに接続されたセンスア
    ンプと、前記同一アドレス判定回路の判定結果が同一の
    場合は前記ライトバッファからのデータを選択し、異な
    る場合は前記センスアンプからのデータを選択する出力
    値セレクタと、前記出力値セレクタからのデータに基づ
    いて、先のライトアクセスと今回のリードアクセスでの
    アクセスサイズの違いを吸収するアライメント処理を行
    うデータアライメント回路とを有することを特徴とする
    データ処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のデータ処理装置であっ
    て、 前記出力値セレクタは各バイト毎にセレクタを有し、各
    バイト毎に独立して前記ライトバッファからのデータ、
    または前記センスアンプからのデータを選択して前記デ
    ータバスに出力することを特徴とするデータ処理装置。
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