JP2002072114A - 走査光学装置の基台 - Google Patents

走査光学装置の基台

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JP2002072114A
JP2002072114A JP2000260216A JP2000260216A JP2002072114A JP 2002072114 A JP2002072114 A JP 2002072114A JP 2000260216 A JP2000260216 A JP 2000260216A JP 2000260216 A JP2000260216 A JP 2000260216A JP 2002072114 A JP2002072114 A JP 2002072114A
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amorphous resin
optical device
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JP2000260216A
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Norihiko Furuya
紀彦 古谷
Yasuo Takenaka
保雄 竹中
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 感光体や静電記録体の被走査面をレーザー光
束により光走査するようにした、プリンター、複写機、
ファクシミリとこれらの複合機に代表される事務機器に
用いられる走査光学装置の、特定の非晶性樹脂組成物を
使用した基台を提供することにより、該事務機器に用い
られる走査光学装置の、印字の高速化、機器の複合化、
処理速度の高速化を可能にすること。 【解決手段】 光源部から射出したレーザー光束を偏向
器によって偏向させた後、結像レンズ系を介して被走査
面上に導光して光走査する走査光学装置において、その
基台が、1.6以上の比重を有する非晶性樹脂組成物に
0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解または吸収させた
後、金型キャビティに充填することにより得られ、か
つ、内部に発泡部分を有することを特徴とする走査光学
装置の基台。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光体や静電記録体の
被走査面上をレーザー光束により光走査するようにした
プリンター、複写機、ファクシミリなどの事務機器に用
いられる走査光学装置の基台に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンター、複写機、ファクシミリとこ
れらの複合機に代表される事務機器(以下「事務機器」
と略す)に用いられる走査光学装置の基台は、従来か
ら、繊維状の無機物充填剤が添加された比重が1.7前
後である非晶性樹脂組成物を用い、射出成形により製造
することが検討されていた。しかし、比重が1.7前後
である非晶性樹脂組成物は流動性が非常に悪く、製造さ
れた射出成形品には成形時に発生した歪みが残留してい
ることが多かった。この成形品に残留した歪みは、一般
的に「残留歪み」といわれている。
【0003】このため、該非晶性樹脂組成物により製造
された成形品は、残留歪みを除去、緩和するためのアニ
ール処理と呼ばれる加熱処理を行う必要があった。しか
し、アニール処理は射出成形後の成形品に施される工程
であるため、製造工程をさらに増やすほか、アニール処
理のための設備が必要となるため、製造者の負担を増や
すことを意味する。また、アニール処理品のバラツキを
管理する必要があるため、事務機器の需要増加に対応す
ることは困難であった。
【0004】一方、アニール処理を行わない成形品で
は、成形後に成形品自体を変形することによって残留歪
みが緩和するため、平面度などの寸法変化を生じる。こ
れが製品の寸法精度を低下させる原因となっていた。こ
の寸法精度の低下は、レーザー光束を被走査面上に導光
する精度を低下させるため、走査光学装置の基台として
は使用に耐えられなかった。現在では、走査光学装置の
基台の設計変更とアニール処理を省略するために、使用
する樹脂の見直しがなされ、走査光学装置の基台の材料
は、特開平6−43376号公報に記載されているよう
な非晶性樹脂組成物に繊維状または板状の無機物充填剤
を単独又は併用することにより、比重1.3〜1.5の
非晶性樹脂組成物を用いて射出成形されるようになっ
た。
【0005】しかし、次世代の事務機器には、さらに高
い印字精度、機器の複合化、処理速度の高速化といった
高性能化が目標とされている。それに伴って、走査光学
装置の基台に新たな設計手法、材料が求められている。
事務機器の走査光学装置は、光源部から射出したレーザ
ー光束を偏向器によって偏向させるための回転体を使用
している。この回転体による振動が、走査光学装置に変
形を生じさせる原因となり、事務機器の高性能化を実現
するための障害となる。
【0006】従って、事務機器の高性能化に対応するた
めには、走査光学装置の基台自体が有する固有共振周波
数を変化させる必要がある。特に、第2次ピークの固有
共振周波数(以下、「第2次ピーク周波数」と略す)
は、走査光学装置の基台での被走査面への導光部を大き
く変形させるため、事務機器の高性能化のためには重要
な因子である。走査光学装置の基台自体が有する第2次
ピーク周波数を変化させる方法としては、以下の方法が
考えられる。 回転体の固定部で振動を吸収する方法。 走査光学装置の基台の形状を見直して第2次ピーク周
波数を変化させる方法。 使用材料固有の第2次ピーク周波数を変化させる方
法。
【0007】現在、走査光学装置の基台に用いられてい
る材料が有する第2次ピーク周波数は、概ね500〜6
00Hzの範囲である。事務機器の高性能化のために求
められている、使用材料の有する第2次ピーク周波数
は、500Hz以下、好ましくは400Hz以下である
と言われている。その他、成形後の製品に残留歪みが残
りにくく、成形機への負荷が軽い成形法、部品統合を促
進できる技術が求められているといえる。
【0008】上記の回転体の固定部で振動を吸収する
方法は、回転体の回転精度を考慮すると、両立は困難で
あると考えられる。上記の第2次ピーク周波数を変化
させる方法としては、物体の形状によって第2次ピーク
周波数が変化することを利用することにより、走査光学
装置自体の形状を見直すことが考えられる。しかし、事
務機器の内部空間で占有できるスペースを考えた場合、
設計変更の自由度は制限を受ける。
【0009】また、第2次ピーク周波数を高周波領域に
移動するための形状剛性を増すための設計は、補強リブ
の設置などで断面二次モーメントを増加させることは比
較的容易である。しかし、補強リブの追加設置や肉厚を
厚くすることは、製品に残留歪みが残りやすいほか、ヒ
ケが発生しやすくなり寸法精度低下の原因となる。ま
た、長い冷却時間が必要であり、生産性が低下するため
好ましくない。一方、第2次ピーク周波数を低周波領域
に移動するための形状剛性を低下させるための設計は、
補強リブの切断、開口部の設置、成形品厚みの削減等が
考えられる。しかし、製品の強度が重視されるため、こ
れらの対策を行うことは容易でない。
【0010】上記の使用材料の固有第2次ピーク周波
数を変化させる方法としては、該使用材料の比重または
弾性率を調節することによって、固有の第2次ピーク周
波数を変化させることが考えられる。この場合には、走
査光学装置の基台の寸法精度と生産性を満足する樹脂組
成物の検討が必要である。第2次ピーク周波数を高周波
領域に移動するためには、樹脂組成物の弾性率を増加さ
せる必要があり、これには、繊維状または板状である、
無機系または有機系の強化剤を添加することにより可能
である。
【0011】逆に第2次ピーク周波数を低周波領域に移
動するためには、樹脂組成物の比重を増加させる必要が
あり、比重付与剤を添加することにより可能である。し
かし、比重が大幅に増加するほど、繊維状又は板状無機
物充填剤を多量に添加した非晶性樹脂組成物は、樹脂成
分の割合が減少することにより溶融粘度が高くなり、生
産性および寸法精度が低下する。従って、高度の寸法精
度と生産性とを要求する走査光学装置の基台には、これ
ら繊維状又は板状無機物充填剤を増量した樹脂組成物を
従来の成形方法で作成することは困難であるといえる。
【0012】また、従来の射出成形法では、使用される
樹脂の溶融粘度に比例して射出圧力が変化する。溶融粘
度の高い樹脂は、樹脂射出時に高い射出圧力が必要であ
り、これは成形品に歪みを多く残留させる結果となる。
成形品の歪みが少なく、寸法精度を得る射出成形方法と
しては、射出成形時の樹脂温度設定を高くすることによ
って樹脂の溶融粘度を低下させる手法、金型内での冷却
時間を延長する手法などが実施されている。
【0013】樹脂温度設定を高くすることによって樹脂
の溶融粘度を低下させることができるため、流動末端部
まで圧力を十分伝達することが可能になるが、冷却固化
する際に樹脂自体の容積変化量が大きくなり、これはヒ
ケ、ボイドなどの発生原因になる。また、樹脂温度を高
くすることは樹脂の冷却に時間を要するため生産性の低
下が懸念される。また、冷却が十分ではない場合には、
取り出し時の成形品温度が高い状態にある。このため、
金型から成形品を取り出した後、成形品自体の温度が雰
囲気温度まで徐々に下がるまでの間に、体積収縮や、自
重による変形を発生する恐れがある。これは寸法精度を
悪化させる原因となり、好ましくない。
【0014】また、金型内での冷却時間を延長する手法
は、生産性を低下させるだけでなく、冷却時に発生する
容積変化に伴う冷却歪みを成形品内に残すことが多いた
め、走査光学装置の使用環境下で寸法が変化し機能を低
下する恐れがある。一方、高速射出成形法、ガスアシス
ト成形法等の新たな成形方法が、寸法精度と寸法安定性
を要求する事務機器の内部機構部品の製造方法として提
案されている。
【0015】高速射出成形法は、非晶性樹脂を高速で射
出することにより、金型からの冷却による溶融粘度上昇
を防ぐと共に、高いせん断力で溶融粘度を低下させ、キ
ャビティ内の圧力差を小さくする効果がある。また、射
出時間の減少効果も得られ、生産性も向上する。しか
し、せん断発熱による樹脂の劣化、高速射出によるバリ
の発生、金型キャビティ端部のガス溜まりでの断熱圧縮
による樹脂ヤケの発生などに留意する必要がある。
【0016】ガスアシスト成形法は、一般的には樹脂中
に圧縮されたガスを注入することにより、成形品内に中
空部を形成する。この圧縮ガスにより成形品内部から保
圧効果を持たせ、成形品のヒケの発生を抑える効果があ
る。圧縮ガスによる保圧効果は、通常の射出成形法にお
ける保圧と比較して低圧であるほか、流動末端部分まで
保圧の効果が期待できる。このため、残留歪みが少な
く、反りなど成形品の変形も低減でき、寸法精度が向上
することが期待できる。しかし、成形品の形状によって
は、ガスの注入口の設置場所に制限を受ける場合があ
り、その効果を十分に発揮できない場合がある。
【0017】一方、J.Appl.Polym.Sc
i.,Vol.30,2633(1985)など、多く
の文献に示されるように、二酸化炭素を樹脂に吸収させ
ると、樹脂の可塑剤として働き、ガラス転移温度を低下
させることが知られているが、樹脂の成形加工に広く応
用されるには至っていない。特開平5−318541号
公報には、二酸化炭素や窒素などのガスを熱可塑性樹脂
中に含ませ、キャビティ内のガスを除去しながら該樹脂
をキャビティに充填することで、熱可塑性樹脂の流動性
を向上させ、強度や外観低下のない成形品を得る方法が
示されている。しかし、この方法は、ガスに二酸化炭素
を使用した場合、最大でも約0.18重量%と樹脂中に
含まれるガスの量が少なく、十分な流動性向上の効果を
得ることは難しく、高い寸法精度と寸法安定性を得るこ
とは難しいといえる。
【0018】また、WO98/52734号公報には、
熱可塑性樹脂の射出成形において、二酸化炭素を0.2
重量%以上溶解して粘度を低下させた溶融樹脂を、あら
かじめ溶融樹脂のフローフロントで発泡が起きない圧力
以上に二酸化炭素などのガスにより加圧状態に保った金
型キャビティに充填する方法が示されている。しかし、
この方法では金型キャビティ内の加圧ガスにより樹脂の
充填が阻害されるため、充填時の圧力が上昇し、高い寸
法精度と寸法安定性を得るには不利である。また、金型
キャビティ内に充填された加圧ガスを保持するためのシ
ール構造が必要である。しかし、複雑な形状を有する走
査光学装置の基台を射出成形、製造するための金型をシ
ール構造で作成することは容易ではない。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、感光体や静
電記録体の被走査面上をレーザー光束により光走査する
ようにした、プリンター、複写機、ファクシミリとこれ
らの複合機に代表される事務機器に用いられる走査光学
装置に関して、特定の非晶性樹脂組成物を使用した基台
を提供することを課題とする。この基台により、プリン
ター、複写機、ファクシミリとこれらの複合機に代表さ
れる事務機器に用いられる走査光学装置に求められる、
印字の高精度化、機器の複合化、処理速度の高速化を可
能とするものである。
【0020】即ち、本発明は、1.光源部から射出した
レーザー光束を偏向器によって偏向させた後、結像レン
ズ系を介して被走査面上に導光して光走査する走査光学
装置において、その基台が1.6以上の比重を有する非
晶性樹脂組成物を射出成形することにより得られ、溶融
状態にある該非晶性樹脂組成物に0.2重量%以上の二
酸化炭素を溶解または吸収させた後、金型キャビティに
充填することにより得られ、かつ、内部に発泡部分を有
することを特徴とする走査光学装置の基台、 2. 1.8以上の比重を有する非晶性樹脂組成物を射
出成形することにより得られることを特徴とする上記1
に記載の走査光学装置の基台、
【0021】3. 表層に500μm以上の非発泡層を
有することを特徴とする上記1または2に記載の走査光
学装置の基台、 4. 少なくとも1種類の無機系または有機系の充填剤
が添加されている非晶性樹脂組成物を射出成形すること
により得られることを特徴とする上記1から3のいずれ
かに記載の走査光学装置の基台、 5. ポリフェニレンエーテル成分を含む変性ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂を射出成形することにより得られ
ることを特徴とする上記1から4のいずれかに記載の走
査光学装置の基台、に関する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プリンタ
ー、複写機、ファクシミリとこれらの複合機に代表され
る事務機器に求められている、印字の高精度化、機器の
複合化、処理速度の高速化を可能とするための、非晶性
樹脂組成物で作られた走査光学装置の基台を得るため
に、非晶性樹脂組成物の比重と第2次ピーク周波数を検
討した。その結果、走査光学装置の基台に用いられる非
晶性樹脂組成物の比重が1.6以上である場合に、走査
光学装置の振動を抑えることに有効な第2次ピーク周波
数を有する走査光学装置の基台が得られることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
【0023】さらに、非晶性樹脂組成物を射出成形して
走査光学装置の基台を得るに際し、要求される寸法精度
と強度とを満足するために、二酸化炭素を該非晶性樹脂
組成物に溶解または吸収させた後に射出成形することに
より、走査光学装置の基台に必要とされる寸法精度が一
層優れた成形品が得られることを見いだした。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明について、以下に具体的に
説明する。事務機器の走査光学装置の高性能化に伴っ
て、ポリゴンミラー(回転多面鏡)の面数を増加する傾
向にある。これは、走査光学装置が有する回転体の回転
数が遅くなることを意味し、走査光学装置の発生する振
動を抑制するためには、走査光学装置の基台の第2次ピ
ーク周波数を特定の範囲に収める必要がある。この際、
走査光学装置の基台に用いられる材料の有する第2次ピ
ーク周波数が500Hz以下であることにより、走査光
学装置自体の設計の自由度が増すため好ましく、該第2
次ピーク周波数が400Hz以下であることがさらに好
ましいとされる。
【0025】本発明において走査光学装置の基台とは、
レンズ類、ポリゴンミラー、スキャニングモーターな
ど、走査光学装置を構成する複数の部品を固定するベー
スとなる部材であり、光学ボックス、LSU(レーザー
・スキャン・ユニット)とも呼ばれる。本発明に用いら
れる非晶性樹脂組成物は、比重が1.6以上であること
が好ましい。該非晶性樹脂の比重が1.6に満たない場
合には、該非晶性樹脂組成物を射出成形することにより
得られる走査光学装置の基台が有する第2次ピーク周波
数を500Hz以下にすることが困難となるためであ
る。
【0026】また、本発明に用いられる非晶性樹脂組成
物の比重が1.8以上の場合には、該非晶性樹脂組成物
を射出成形することにより得られる走査光学装置の基台
が有する第2次ピーク周波数が400Hz以下となるた
め、さらに好ましい。本発明に用いられる非晶性樹脂組
成物は、成形収縮率が小さく、成形後の後収縮による寸
法変化が少ないことが好ましい。具体的には、ポリスチ
レン(以下「PS」と略す)系樹脂、アクリロニトリル
/ブタジエン/スチレン共重合体(以下「ABS」と略
す)系樹脂、ポリカーボネート(以下「PC」と略す)
系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル(以下「mPP
E」と略す)系樹脂が好ましい。また、PC系樹脂とA
BS系樹脂のアロイ(以下「PC/ABS系樹脂」と略
す)など、2種類以上の異なった非晶性樹脂組成物によ
るアロイ、非晶性樹脂組成物と結晶性樹脂組成物とのア
ロイであってもよい。
【0027】走査光学装置の基台が使用される環境を考
慮すると、熱変形温度の高いPC/ABS系樹脂、PC
系樹脂、mPPE系樹脂が好ましい。また、非ハロゲン
系難燃剤として代表的であるリン、リン酸エステル系難
燃剤、シリコン系難燃剤を添加しやすい点、熱変形温度
の高い材料を得られやすい点を考慮すると、mPPE系
樹脂であることがさらに好ましい。本発明に用いられる
非晶性樹脂組成物は比重が1.6以上であることを特徴
とするが、該非晶性樹脂組成物の比重を調整するため
に、無機系または有機系の充填剤を比重付与剤として添
加することができる。具体的には、硫酸バリウム、ベン
ガラ、タングステン粉など、無機系である塩、酸化物、
金属粉などが任意に添加することができる。
【0028】また、強度付与剤としてガラス繊維、炭素
繊維、金属繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウム、ア
スベスト、炭化ケイ素、セラミック、窒化ケイ素、硫酸
カルシウム、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベ
ントナイト、セリサイト、ゼオライト、雲母、マイカ、
ネフェリンシナイト、タルク、ウオラストナイト、アタ
ルパルジャイト、スラグ繊維、ケイ素、フェライト、ガ
ラスビーズ、ガラスパウダー、ガラスバルーン、石英、
石英ガラスなどの無機系または有機系充填剤を任意に添
加することができる。
【0029】これら無機系または有機系の充填剤の形状
は限定されるものではなく、繊維状、板状、球状などが
任意に選択できる。また、これらの無機系または有機系
の充填剤は、比重付与剤および/または強度付与剤を2
種類以上併用することも可能である。また、必要に応じ
て、シラン系、チタン系などのカップリング剤で予備処
理して使用することができる。本発明の非晶性樹脂組成
物に添加される無機系または有機系の充填剤の添加量は
限定されるものではないが、該無機系充填剤により該非
晶性樹脂組成物が、1.6以上の比重を得る、剛性を向
上させる、寸法精度を確保する、または反りなどの変形
を抑制するなどの効果を得るためには、5重量%以上の
添加量が好ましく、10重量%以上の添加量であること
がさらに好ましい。5重量%未満の添加量である場合に
は、上記に示した充填剤を添加することによる効果が少
ない。
【0030】ここで、充填剤の添加量とは、非晶性樹脂
組成物の総量を100重量%としたときの割合を言い、
充填剤が2種類以上である場合にはその総添加量を言
う。本発明の非晶性樹脂組成物には、通常、熱可塑性樹
脂に使用される難燃剤を用いることができる。製品が使
用後に廃棄される場合を考慮して、環境への負荷の少な
い非ハロゲン系難燃剤であることが好ましく、具体的に
は、リンおよびリン酸エステル系難燃剤、シリコン系難
燃剤等の非ハロゲン難燃剤であることが好ましい。
【0031】本発明の非晶性樹脂組成物には、耐衝撃性
の改良を目的としたエラストマー成分を添加することが
でき、さらに通常、熱可塑性樹脂組成物に使用される添
加剤、例えば、酸化防止剤、離型剤、滑剤、熱安定剤、
耐光性安定剤、着色剤、抗菌剤などを必要に応じて、1
種類以上添加することができる。本発明の非晶性樹脂組
成物の弾性率(剛性)は限定されるものではないが、製
品に要求される剛性を考慮すると、曲げ弾性率が300
0MPa以上であることが好ましく、4000MPa以
上であることがさらに好ましい。
【0032】本発明において、走査光学装置の基台は比
重が1.6以上である非晶性樹脂組成物を射出成形によ
り得られることを特徴とするが、比重が1.6以上であ
る非晶性樹脂組成物は溶融粘度が高いことにより射出成
形が困難である場合が考えられる。これは、該非晶性樹
脂組成物を金型キャビティへ充填する前に、該非晶性樹
脂組成物に二酸化炭素を溶解または吸収させることによ
って、流動性を向上させることにより解決できる。
【0033】この際、二酸化炭素の吸収量または溶解量
は、使用する非晶性樹脂組成物に対して0.2重量%以
上であることが好ましい。吸収量または溶解量が0.2
重量%以上であることにより、該非晶性樹脂組成物を金
型キャビティへ充填する際の流動性が向上するため、樹
脂圧の上昇を抑えることが可能となるためである。二酸
化炭素の吸収量または溶解量が0.2重量%未満である
場合には、二酸化炭素を溶解または吸収させたことによ
る流動性向上効果を得ることが難しく、十分な寸法精度
と寸法安定性を得ることは困難となるため好ましくな
い。
【0034】本発明において、非晶性樹脂組成物に対
し、0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解または吸収さ
せるが、その方法として、射出成形機の加熱筒内で溶融
状態の該非晶性樹脂に混合させる方法、成形機のノズル
部から溶融状態の該非晶性樹脂に混合させる方法、金型
と成形機のノズルの間に二酸化炭素の供給のための設備
を設け溶融状態の該非晶性樹脂に混合させる方法、予め
溶融状態にある非晶性樹脂に二酸化炭素を混合した状態
で樹脂ペレットを造粒し、これを用いて射出成形する方
法、または予め成形機のホッパーなどの密閉容器中で樹
脂ペレットに二酸化炭素を吸収させる方法などがある。
【0035】二酸化炭素が、本発明における比重が1.
6以上である非晶性樹脂組成物に均一に分散しやすいこ
と、短時間で0.2重量%以上溶解または吸収しやすい
こと、吸収量または溶解量の調整が容易であること、成
形前の段取りが煩雑でないこと、成形機ホッパー部を耐
圧構造とする必要がないことを考慮すると、射出成形機
の加熱筒内、成形機のノズル部、成形機のノズル部と金
型の間のいずれかの位置に、二酸化炭素供給のための設
備を設けることにより、溶融状態の該非晶性樹脂組成物
に二酸化炭素を溶解または吸収させる方法が好ましい。
【0036】本発明において、二酸化炭素の溶解量また
は吸収量の測定は、以下の方法により行うものとする。 成形直後に成形品の重量を測定する(M1とする)。 成形品を100℃に保温された熱風乾燥機中に48時
間以上放置し、二酸化炭素を放散させた後、熱風乾燥機
から取り出した成形品の重量を測定する(M2とす
る)。 二酸化炭素溶解量または吸収量(重量%)を、(M1
−M2)÷M2×100から算出する。
【0037】本発明においては、該非晶性樹脂組成物に
二酸化炭素を溶解または吸収させた後、予め金型キャビ
ティ内を加圧することなく、実質的に大気圧である金型
キャビティ内へ射出することが好ましい。これは、キャ
ビティ内の加圧ガスにより、樹脂の充填が阻害されため
に充填圧が上昇し、高い寸法精度と、寸法の長期安定性
を得るためには不利であるためである。また、金型キャ
ビティ内へ充填された圧ガスの圧力を保持するためのシ
ール構造が必要であり、複雑な形状であることが多く見
られる走査光学装置の基台を成形するための金型を作成
することが困難なためである。
【0038】本発明において走査光学装置の基台は、内
部に発泡部分を有することを特徴とする。該発泡部分
は、金型キャビティへ充填される前に溶融状態にある非
晶性樹脂組成物に溶解または吸収させた二酸化炭素が、
非晶性樹脂組成物とともに金型キャビティへ充填された
後、該非晶性樹脂組成物が冷却・固化し体積収縮するこ
とにより、該非晶性樹脂組成物の圧力が低下し、該二酸
化炭素が該非晶性樹脂組成物の内部に微細な気泡を形成
したものが徐々に拡大したものと想像される。
【0039】従来の射出成形品では、非晶性樹脂組成物
の体積収縮によって成形品表面のヒケを発生していた
が、本発明の走査光学装置の基台においては、金型キャ
ビティへ充填された非晶性樹脂組成物が固化する際、該
非晶性樹脂組成物の固化の進行が遅い部分に、二酸化炭
素による発泡部分が形成、拡大することによって、該非
晶性樹脂組成物の体積収縮分が成形品内部から補われる
ため、成形品表面にヒケが発生しにくいと思われる。
【0040】本発明における事務機器の内部機構部品は
内部に発泡部分を有するが、成形品表層部に500μm
以上の厚さである非発泡層を有することが好ましい。こ
れは、該非発泡層の厚さが500μm未満である場合に
は、成形品表面に膨れ現象が発生するほか、機械的強度
の低下を招く恐れがあるため好ましくない。非発泡層の
厚さは、保圧力、保圧時間により調整できる。保圧力が
高いほど、また、保圧時間が長いほど、該非発泡層は厚
くなる傾向にある。しかし、保圧力が高すぎる場合や保
圧時間が長すぎる場合には、成形品内部に発泡部分が形
成されず、成形品表面にヒケを生じる恐れがある。
【0041】ここで発泡部分とは、成形品断面を光学顕
微鏡などにより10〜20倍に拡大、観察した際に、発
泡によるボイドまたは、白化現象が確認される部分を指
し、非発泡層とは発泡によるボイドまたは、白化現象が
確認されない部分を指す。以上、本発明の、比重が1.
6以上である非晶性樹脂組成物を射出成形することによ
り得られた事務機器に用いられる走査光学装置の基台
は、優れた共振特性と、製品の寸法安定性、寸法精度お
よび生産性を保持することにより、新たな走査光学装置
の基台の製品設計に対応することを可能にする。
【0042】以下、実施例によって本発明を具体的に説
明するが、本発明は以下に限定されるものではない。射
出成形に使用した樹脂は表1に示した通りであり、mP
PE系樹脂組成物A、同B、同C、同D、同E、同F、
「帝人化成(株)マルチロンRN3135」である。m
PPE系樹脂組成物Aは、硫酸バリウムが60重量%、
リン酸エステル系難燃剤が添加された、比重1.96の
mPPE系樹脂である。
【0043】mPPE系樹脂組成物Bは、酸化第2鉄が
52重量%、リン酸エステル系難燃剤が添加された、比
重1.85のmPPE系樹脂である。mPPE系樹脂組
成物Cは、タングステン粉が60重量%、リン酸エステ
ル系難燃剤が添加された、比重2.49のmPPE系樹
脂である。mPPE系樹脂組成物Dは、硫酸バリウムが
35重量%とガラス繊維が15重量%、リン酸エステル
系難燃剤が添加された、比重1.65のmPPE系樹脂
である。
【0044】mPPE系樹脂組成物Eは、ガラス繊維が
20重量%、マイカが13重量%、リン酸エステル系難
燃剤が添加された、比重1.35のmPPE系樹脂であ
る。mPPE系樹脂組成物Fは、ガラス繊維が50重量
%、リン酸エステル系難燃剤が添加された、比重1.5
1のmPPE系樹脂である。「帝人化成(株)マルチロ
ンRN3135」は、ガラス繊維が35重量%添加され
た、比重が1.47のPC/ABS系樹脂である。
【0045】各材料の第2次ピーク周波数測定のための
成形品は、図1に示す厚さ3.13mm×長さ125.
7mm×幅12.5mmのASTMタンザク型試験片を
使用した。該ASTMタンザク型試験片を得るための金
型には、流動末端部に厚さ1mm×長さ5mm×幅10
mmのタブを設けた。成形性及び寸法精度を評価する金
型は、図2に示すボス付き平板成形品を使用した。該ボ
ス付き平板成形品を得るための金型には、流動末端部に
厚さ1mm×長さ5mm×幅10mmのタブを設けた。
【0046】成形性及び寸法精度を評価する金型は、図
3に示すISOダンベル型試験片を使用した。該ISO
ダンベル型試験片成形品を得るための金型には、流動末
端部に厚さ1mm×長さ5mm×幅10mmのタブを設
けた。ここで、射出成形の1次充填量は、金型キャビテ
ィの製品部分がほぼ充填され、流動末端部のタブが欠落
する状態となるように計量位置、保圧切り替え位置を設
定した。ここで保圧切り替え位置とは、1次充填工程か
ら保圧工程に切り替わる位置である。
【0047】また、1次充填の射出速度は、計量位置か
ら保圧切り替え位置までの間の射出速度であり、AST
Mタンザク型試験片、ISOダンベル型試験片成形時に
は15mm/secで、ボス付き平板成形時には50m
m/secとした。成形機は、ASTMタンザク型試験
片、ISOダンベル型試験片成形時にはソディックプラ
ステック(株)社製「TR50S2A」成形機を、ボス
付き平板成形時には住友重機械工業(株)製「SG12
5−HP」を用いた。
【0048】樹脂温度は各樹脂の標準樹脂温度設定とし
た。また、各材料試験片の圧力状態を均一にするため、
保圧力は充填時圧力(以下「充填圧」と略す)の70%
とし、保圧時間7秒、冷却時間20秒を成形時の標準条
件とした。成形性は1次充填時の充填圧を測定すること
とし、成形機モニターの表示値を読み取った。
【0049】各樹脂組成物固有の第2次ピーク周波数
は、可変周波発信器を用いた第2次ピーク周波数測定装
置に、射出成形で得られたASTMタンザク型試験片の
片端を固定することにより測定した。成形品の寸法精度
は平面度を測定した。具体的には、ボス付き平板成形品
のボスが設置されていない面を、「三次元測定器(AE
122、ミツトヨ(株)社製)」と測定プログラム(G
eopak400、ミツトヨ(株)社製)を用いて多点
平面度測定法に従い、測定した。
【0050】成形品のヒケ量は、成形品の流動末端部分
を、接触式の表面粗さ計である「表面粗さ形状測定機
(サーフコム570A、(株)東京精密社製)」を用い
て測定した。また、成形品の二酸化炭素の吸収量または
溶解量は、以下の手順により測定した。 成形加工直後に、成形品の重量を測定する(M1とす
る)。 成形品を100℃に保温された熱風乾燥機中に48時
間以上放置し、二酸化炭素を放散させる。熱風乾燥機か
ら取り出した成形品の重量を測定する(M2とする)。 二酸化炭素吸収量または溶解量(重量%)を、(M1−
M2)÷M2×100から算出する。
【0051】
【参考例1〜4】mPPE系樹脂組成物A、同B、同
C、同Dを樹脂温度設定300℃で、樹脂中に二酸化炭
素を溶解させずに通常の射出成形法と同様の工程により
ASTMタンザク型試験片を得た。この試験片を用い
て、第2次ピーク周波数の測定を実施した。各々の試験
片を用いて、可変周波発信器を用いた第2次ピーク周波
数測定装置に片端を固定することにより、第2次ピーク
周波数を測定した。表1に各樹脂の第2次ピーク周波数
を示す。
【0052】
【参考比較例1〜3】mPPE系樹脂組成物E、同Fを
樹脂温度設定300℃で、マルチロンRN3135を樹
脂温度設定260℃で、樹脂中に二酸化炭素を溶解させ
ずに通常の射出成形法と同様の工程によりASTMタン
ザク型試験片を得た。この試験片を用いて、第2次ピー
ク周波数の測定を実施した。参考例1〜3と同様の測定
方法で、第2次ピーク周波数を測定した。表1に各樹脂
の第2次ピーク周波数を示す。なお、マルチロンRN3
135は、本発明の非晶性樹脂組成物の比重、第2次ピ
ーク周波数の指標とした。
【0053】
【表1】
【0054】
【実施例1〜3】mPPE樹脂組成物Aを290℃で、
SG125−HP成形機の加熱筒中央に設けたガス注入
部より加熱筒内の溶融樹脂中に、二酸化炭素の吸収量が
0.2重量%以上となるよう溶解させた後、金型キャビ
ティへ充填することによりボス付き平板成形品を得た。
各成形品の二酸化炭素の吸収量、充填圧および成形品の
平面度を測定した結果を表2に示す。
【0055】
【比較例1】同様に、mPPE樹脂組成物Aを、樹脂中
に二酸化炭素ガスを溶解させない通常の射出成形により
ボス付き平板成形品を得た。成形品の充填圧、成形品の
平面度を測定した結果を表2に示す。
【0056】
【比較例2】実施例1〜3と同様に、mPPE樹脂組成
物Aを用いて、SG125−HP成形機の加熱筒中央に
設けられたガス注入部より、加熱筒内の溶融樹脂中に二
酸化炭素を吸収量が0.2重量%未満となるように二酸
化炭素を溶解させ、ボス付き平板成形品を得た。各成形
品の二酸化炭素の吸収量、充填圧および成形品の平面度
を測定した結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】
【実施例4〜6】mPPE系樹脂組成物Aを樹脂温度設
定300℃で、TR50S2A成形機の加熱筒中央に設
けたガス注入部より加熱筒内の溶融樹脂中に、二酸化炭
素の吸収量が0.8重量%となるよう溶解させた後、金
型キャビティへ充填することによりISOダンベル型試
験片成形品を得た。成形品内部に発泡部分を有し、非発
泡層の厚さが500μm以上となるように保圧設定はそ
れぞれ、充填圧の30%、50%、70%とした。各成
形品の内部を観察し気泡の有無を確認した。また、成形
品の流動末端部分のヒケ量を測定した結果を表3に示
す。
【0059】
【比較例3】実施例4〜6と同様に、PPE系樹脂組成
物Aを樹脂温度設定300℃で、TR50S2A成形機
の加熱筒中央に設けたガス注入部より加熱筒内の溶融樹
脂中に、二酸化炭素の吸収量が0.8重量%となるよう
溶解させた後、金型キャビティへ充填することによりI
SOダンベル型試験片成形品を得た。成形品内部に発泡
部分を有し、非発泡層の厚さが500μm未満となるよ
うに保圧設定を充填圧の10%とした。各成形品の内部
を観察し気泡の有無を確認した。また、成形品の流動末
端部分のヒケ量を測定した結果を表3に示す。
【0060】
【比較例4】実施例4〜6、比較例3と同様に、mPP
E系樹脂組成物Aを樹脂温度設定300℃で、TR50
S2A成形機の加熱筒中央に設けたガス注入部より加熱
筒内の溶融樹脂中に、二酸化炭素の吸収量が0.8重量
%となるよう溶解させた後、金型キャビティへ充填する
ことによりISOダンベル型試験片成形品を得た。成形
品内部に発泡部分が発生しないよう、保圧設定を充填圧
の90%とした。各成形品の内部を観察し気泡の有無を
確認した。また、成形品の流動末端部分のヒケ量を測定
した結果を表3に示す。成形品内部に気泡が確認できな
かったため、非発泡層の厚さは測定していない。
【0061】
【比較例5】TR50S2A成形機を用い、mPPE系
樹脂組成物Aを樹脂温度設定300℃で、溶融樹脂中に
二酸化炭素を溶解しない通常の射出成形と同様の手順に
よりISOダンベル型試験片成形品を得た。成形品の内
部を観察し気泡の有無を確認した。また、成形品の流動
末端部分のヒケ量を測定した結果を表3に示す。成形品
内部に気泡が確認できなかったため、非発泡層の厚さは
測定していない。
【0062】
【表3】
【0063】
【発明の効果】本発明の、特定の樹脂組成物を用いて作
成された走査光学装置の基台により、プリンター、複写
機、ファクシミリとこれらの複合機に代表される事務機
器に要求される、印字の高精度化、機器の複合化、処理
速度の高速化に対応するための、新たな走査光学装置の
基台の設計を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のASTMタンザク型試験片を示す。
【図2】本発明のボス付き平板を示す。
【図3】本発明のISOダンベル型試験片を示す。
【符号の説明】
1.ASTMタンザク型試験片 2.タブ 3.ボス付き150mm□平板 4.ボス 5.ISOダンベル型試験片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B41J 3/00 D 105:16 H04N 1/04 104A Fターム(参考) 2C362 BA90 DA18 EA00 2H045 CA63 DA04 DA41 4F206 AA32C AB02 AB11 AB16 AB19 AG20 AH73 JA04 5C072 AA03 BA03 BA04 HA02 HA08 HA13 XA01 XA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源部から射出したレーザー光束を偏向
    器によって偏向させた後、結像レンズ系を介して被走査
    面上に導光して光走査する走査光学装置において、その
    基台が1.6以上の比重を有する非晶性樹脂組成物を射
    出成形することにより得られ、溶融状態にある該非晶性
    樹脂組成物に0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解また
    は吸収させた後、金型キャビティに充填することにより
    得られ、かつ、内部に発泡部分を有することを特徴とす
    る走査光学装置の基台。
  2. 【請求項2】 1.8以上の比重を有する非晶性樹脂組
    成物を射出成形することにより得られることを特徴とす
    る請求項1に記載の走査光学装置の基台。
  3. 【請求項3】 表層に500μm以上の非発泡層を有す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の走査光学
    装置の基台。
  4. 【請求項4】 少なくとも1種類の無機系または有機系
    の充填剤が添加されている非晶性樹脂組成物を射出成形
    することにより得られることを特徴とする請求項1から
    3のいずれかに記載の走査光学装置の基台。
  5. 【請求項5】 ポリフェニレンエーテル成分を含む変性
    ポリフェニレンエーテル系樹脂を射出成形することによ
    り得られることを特徴とする請求項1から4のいずれか
    に記載の走査光学装置の基台。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9781282B2 (en) 2015-06-16 2017-10-03 Canon Kabushiki Kaisha Optical scanning device

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US9781282B2 (en) 2015-06-16 2017-10-03 Canon Kabushiki Kaisha Optical scanning device

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