JP2002071248A - 低温ダイナミックアイス製造方法と保冷コンテナ基地、その低温ダイナミックアイスの販売システム - Google Patents

低温ダイナミックアイス製造方法と保冷コンテナ基地、その低温ダイナミックアイスの販売システム

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JP2002071248A
JP2002071248A JP2000258422A JP2000258422A JP2002071248A JP 2002071248 A JP2002071248 A JP 2002071248A JP 2000258422 A JP2000258422 A JP 2000258422A JP 2000258422 A JP2000258422 A JP 2000258422A JP 2002071248 A JP2002071248 A JP 2002071248A
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latent heat
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Shinzo Manmoto
信三 万本
Isao Kamiko
功 神子
Seiichi Sakuma
誠一 佐久間
Yoshihiro Narita
吉廣 成田
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Mayekawa Manufacturing Co
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Mayekawa Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷蔵・冷凍貯蔵品の品質保持のため、貯蔵品
の氷点以上の温度での冷蔵と、氷点間近の温度における
チルド、氷点以下のスーパーチルド及び深温凍結を可能
とする特定温域の冷熱を略一定温度で供給でき、且つ低
温での高効率の熱移動を可能とする潜熱蓄熱剤を基剤と
した低温ダイナミックアイスの販売システムを提供す
る。 【構成】 本発明の潜熱蓄熱剤を基剤とした低温ダイナ
ミックアイスの販売システムは、図10に示すように、
保冷コンテナ基地21と保冷コンテナ車22とより構成
し、保冷コンテナ基地21は低温ダイナミックアイス2
0a又は20bを貯留する撹拌機24、24付き蓄熱槽
23と、低温ダイナミックアイスを移送するポンプ25
と計量販売する計量器26とを具え、保冷コンテナ車2
2は、計量移送購入された低温ダイナミックアイスを収
納する保冷蓄熱封入容器27をコンテナ内に格納固設す
る構成にしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷房、冷却、保
冷、冷凍などに必要な冷熱を、実質的に潜熱として蓄熱
且つ取出し可能な潜熱蓄熱剤を基剤とする低温ダイナミ
ックアイスの製造方法と保冷コンテナ基地、及びその低
温ダイナミックアイスの販売システムに関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍サイクルにおける蒸発器より冷熱を
取出し若しくは取出した冷熱の蓄熱を行い、医薬品、食
品、工業製品等の冷房、冷却や、生鮮食品等の低温貯蔵
や、低温輸送の保冷手段に使用されている蓄熱剤は、 従来より、水・無機化合物系蓄熱剤と水・有機化合物系
蓄熱剤が使用され、前者の例としては塩化カリウム、塩
化ナトリウムの水溶液よりなるブラインがあり、後者の
例としてはエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、エタノール等の水溶液よりなるブラインがあり、そ
れぞれ液体状態を保持し顕熱変化により熱を移動させ、
特に後者の場合はブラインクーラを介して、果物、食肉
など目減りを嫌う冷蔵に使用されている。
【0003】また、潜熱蓄熱剤としては、特公平7−1
4747号公報記載の冷蔵コンテナに係わる発明に見る
ように、コンテナ内壁の断熱隔壁の内側に潜熱蓄熱剤充
填空間壁を設け、該充填空間壁に氷スラリからなる潜熱
蓄熱剤を充填して、冷蔵に使用している。
【0004】前記氷スラリ使用の場合は0〜−3℃程度
の低温冷蔵が限界で、そのため食品の深温凍結の−18
℃の温度域への潜熱利用には、カプセル封入型の潜熱蓄
熱剤の使用、または特許第2871257号公報記載の
N元共晶体(N>3)よりなる潜熱蓄熱剤の使用方法が
ある。
【0005】上記特許2871257号公報記載のN元
共晶体(N>3)は本願発明者等により開発されたもの
で、従来の2成分系共晶体をN成分系にすることによ
り、より低温の潜熱蓄熱体が得られ、且つ水溶液にそれ
ぞれ溶解される無機塩の濃度を前記水と無機塩との共晶
点とN元共晶点とを結ぶ共晶線濃度の50〜98%の濃
度範囲に設定し特定温度の冷熱を一定温度で取出し可能
にしたものである。
【0006】なお、一部の薬品を含む生鮮食品の物流拠
点までの低温輸送若しくは物流拠点より消費者までの低
温配送には冷凍機搭載による方法と冷却板式冷却方法が
使用され、後者の場合は金属板製の薄型タンクに潜熱蓄
熱剤を充填凍結させ、融けるときの潜熱を利用して冷却
する方式が使用されている。この場合、品温に対する要
求温度によって融解温度の異なる蓄熱剤を使用した単品
冷却である。
【0007】一般に、生鮮食料品などの輸送、配送や保
存に当たっては、鮮度を維持するために所定の温度管理
のもとに低温貯蔵を行なうなかで物流拠点までの低温輸
送と、物流拠点より小売店舗までの低温配送が行なわれ
ている。前記低温貯蔵は断熱材で囲ったコンテナ等が使
用され、該コンテナ内に配設された冷却器または冷凍機
を介して所用の冷却が行なわれている。則ち、低温輸
送、低温配送には、冷凍機を搭載した冷凍コンテナ車、
冷却板や液体窒素噴霧により機能する保冷コンテナ車、
氷やドライアイスにより機能する冷蔵車が主として使用
されている。前記冷凍機による場合は、サーモスタット
を介して−20〜+15℃の温度調整を可能にしている
が、冷凍機の重量が大で、蓄冷に数時間掛かり、また、
可動部分の多い冷凍機では故障が多く、耐用年数も短い
問題があった。上記、液体窒素噴霧の場合は、サーモス
タットによる自動噴霧により、0〜−30℃(またはそ
れ以下の低温も可)の温度調整を可能にしている。また
上記、冷却板使用の場合は、冷却温度は内蔵する潜熱蓄
熱剤の融解温度で決まり、冷却力は冷却板の表面積と冷
却温度で決まるため、配送車に多く使用されているが、
積載重量の低下を来す問題がある。冷蔵車の氷使用の場
合は+5℃以上、ドライアイス使用の場合は−20℃程
度までは可能であるがサーモスタットと送風ファンとの
組合せで完全温度調整は困難である。
【0008】上記したように、コンテナ内に冷凍機搭載
の場合は温度域の設定は容易にできるが、蓄冷に時間が
掛かり、冷凍機運転にはエンジンを駆動させておく必要
があり配送中故障発生の問題がある。また、冷却器使用
の場合は積載重量の低下を来す問題があり、遠隔地まで
の冷蔵、冷凍輸送は困難と煩雑を伴う問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記潜熱蓄
熱剤を多用する食品の低温流通は、低温管理を必要とす
る物流システムで構成される。前記低温管理を必要とす
る食品の中には青果物、魚介類、食肉類等の生鮮食品の
他に生に近い加工食品、冷凍食品などの多様のものが含
まれ、品目毎に品質保持に最適な温度管理を必要として
いる。なお、前記温度管理の問題点は、流通期間を通じ
て対象食品の品温に対応する冷蔵温度または凍結温度を
同一状態に保持することである。食品の保存のために利
用されている方法は、冷却貯蔵(冷蔵)と凍結貯蔵に分
けることができ、前者は食品中に氷結晶が全く含まれな
い状態ので貯蔵を指し、この場合の品温は食品のそれぞ
れの持つ氷点以上の値にする必要がある。後者は、所謂
チルド若しくはスーパーチルドと呼ばれ、食品の氷結率
が高くなりその際の品温は前記氷点よりかなり低い値と
なり、則ち、冷却の結果該食品の品温が氷点間近に降下
してきている状態がチルドであり、食品の氷点を超え僅
かに降下した品温の状態がスーパーチルドである。
【0010】つまり、前記冷蔵、チルド、スーパーチル
ドは対象となる食品の氷点によりその温域がきまる。と
ころで、食品の氷点は、純水の氷点(0℃)と違い、食
品の種別、部位、固体別、性状(発育度、成熟度、飼
料、生活時の環境、鮮度、加工その他)によって相違
し、例えば魚類の場合は約−0.7〜−2℃、牛肉の場
合は約−0.6〜−1.7℃、果物の場合−0.9(トマ
ト)〜−3.4℃(バナナ)で、全ての食品に一律に当
てはまる一定の温度区域は冷蔵、チルド、スーパーチル
ドには無いという問題点がある。
【0011】これまでの多くの生鮮食品の冷蔵の最低温
度は純水の氷点である0℃とされていたが、最近は生鮮
食品より氷点が低い調理食品や加工食品の冷蔵数量が増
加する傾向にあり、これらのなかには、保持温度が−5
℃、−10℃ または−15℃でも食品中に氷結晶を析
出しないものもあり、品温の範囲はそれぞれの対象食品
により異なり、これら品温域に対応できる温域を持つ潜
熱蓄熱剤を必要としている。
【0012】結局、生体食品(生の野菜、果実、鶏卵、
活魚等)は生存に適さない低温(チルド、半凍結、凍
結)の利用は避け、それぞれの氷点に対応する適当な冷
却温度を利用する必要がある。また、凍結温域について
は、非生体食品ないし耐凍性の強い少数の野菜、魚、食
肉、調理加工食品、液卵などや凍結後の冷凍食品の冷蔵
は−18℃以下の深温凍結の低温を使用するため、深温
凍結に必要とする−18℃以下の品温を形成する低温温
域を持つ潜熱蓄熱剤を必要としている。即ち、食品の低
温輸送には、物流拠点より所要の潜熱蓄熱剤の適量供給
を受け、最終小売り店舗まで輸送する品目に対応した冷
蔵温度、凍結温度を連続維持して長距離低温配送が出来
る、前記潜熱蓄熱剤の供給システムの整備が要求されて
いる。
【0013】また、前記潜熱蓄熱剤を使用してコンテナ
内の被冷却物収納空間に所用低温雰囲気を形成させるた
めには、前記潜熱蓄熱剤とそれを密封する保冷蓄熱封入
容器の伝熱表面を介してのコンテナ内雰囲気空気との間
の熱交換を効率よく行なう必要がある。そのためには、
前記保冷蓄熱封入容器に封入する潜熱蓄熱剤には低温流
動性を持たせた低温ダイナミックアイスを使用する必要
がある。前記低温流動性により、当該低温ダイナミック
アイスの蓄熱槽よりの前記保冷蓄熱封入容器への移送詰
め替えを可能とさせるとともに、低温での熱移動量をア
ップさせ、冷熱伝播効果を向上させコンテナ内に収納す
る被冷却物の所用の低温温度管理を可能としている。ま
た、このことは冷凍機を介して前記潜熱蓄熱剤を所用温
度に冷却する蓄熱時にも冷凍機蒸発器伝熱管に厚く氷を
成長させる事無く製氷が可能で、スタティックより蒸発
温度を高く保持でき冷凍機運転のCOPのアップに貢献
する。
【0014】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、食品の品質保持のため、氷点以上の温度での冷蔵
と、氷点間近の温度におけるチルド、氷点以下のスーパ
ーチルド及び深温凍結を可能とする特定温域の冷熱を略
一定温度で供給でき、且つ低温での高効率の流動性によ
る移送詰め替えと、低温熱移動を可能とする低温ダイナ
ミックアイス製造方法と保冷コンテナ基地、その低温ダ
イナミックアイスの販売システムの提供を目的とするも
のである。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、少な
くとも3以上のN(N≧3)成分系として(N−1)種
類の無機塩を水に溶解し、該水溶液に潜熱蓄熱させた冷
熱をN成分系のN元共晶点を超え、水と夫々の無機塩か
らなる2成分系の2元共晶点未満の温度範囲より任意の
略一定温度で、前記蓄熱された冷熱を取出せる水溶液で
生成するとともに、該水溶液に溶解される夫々の無機塩
の濃度を、前記水と各無機塩との共晶点とN元共晶点と
を結ぶ共晶線の濃度の55〜88%の範囲に設定した低
温潜熱蓄熱剤溶液に、ポリエチレングリコール(以下P
Gと称す)等の分散剤を1〜15%混合させて後に製氷
させて、流動性を持たせたスラリー状の氷混合水を得る
ことを特徴とするか、若しくは前記低温潜熱蓄熱剤を用
いて、製氷時に撹拌しながら粒状に分散させた状態を維
持してたスラリー状の氷混合水を得ることを特徴とする
低温ダイナミックアイスの製造方法を提案する。
【0016】本発明は、0℃未満の特に−2℃以下の特
定温度の冷熱を、略一定温度を保持しながら放出できる
潜熱蓄熱剤に係わり、且つ該蓄熱剤の蓄熱過程及び冷熱
取出し過程において高効率の潜熱移動を可能とすべく流
動性を持たせた潜熱蓄熱剤を基剤とする低温ダイナミッ
クアイスに係わるものである。則ち、本発明の潜熱蓄熱
剤は、少なくとも3以上のN成分系として(N−1)種
類の無機塩を水に溶解し、得られた水溶液に溶解される
夫々の無機塩の濃度を、前記水と各無機塩との共晶点と
N元共晶点とを結ぶ共晶線の濃度の55〜88%の範囲
に設定した構成としてあるため、前記無機塩の濃度を所
定の濃度範囲で変えることにより、N元共晶点を超え且
つ2元共晶点の温度未満の温度範囲より任意の低温を凝
固点として選択でき、選択した凝固点温度での冷熱を略
一定温度で負荷側に供給できる。
【0017】且つ、本潜熱蓄熱剤を例えば食品の品質保
持のために使用する際には、無機塩の濃度を、前記水と
各無機塩との共晶点とN元共晶点とを結ぶ共晶線の濃度
の55〜88%の範囲内の適当濃度に選択設定すること
により、食品の氷点以上の温度での冷蔵と、氷点間近の
温度におけるチルド、氷点以下のスーパーチルド及び深
温凍結を可能とするそれぞれの独立温域を確立すること
ができる。
【0018】そして、前記濃度構成を持つ潜熱蓄熱剤に
はポリエチレングリコール(以下PGと称す)等の分散
剤を1〜15%混合させ、低温流動性のある低温ダイナ
ミックアイスを形成させる構成としたため、蓄熱、放熱
過程において、効率的な熱移動を可能とし、また、保冷
コンテナに搭載する保冷蓄熱封入容器への移送、充填詰
め替えを可能とするとともに、保冷コンテナでの使用に
際しては、低温流動性により前記低温ダイナミックアイ
スとそれを収納する保冷蓄熱容器の伝熱表面を介しての
コンテナ内雰囲気空気との間の潜熱移動をを効率よく行
なうことができる。また、このことは冷凍機を介しての
前記潜熱蓄熱剤の蓄熱過程においても冷凍機蒸発器伝熱
管に厚く氷を成長させる事無く製氷が可能で、スタティ
ックより蒸発温度を高く保持でき冷凍機運転のCOPを
アップさせることができる。
【0019】また、請求項2記載の本発明は、前記低温
潜熱蓄熱剤を用いて、製氷時に生成した共晶氷の撹拌に
より粒状に分散させた状態を維持して流動性を持たせる
構成とする。
【0020】本発明は、前記請求項1記載の発明におい
て、潜熱蓄熱剤に低温流動性を与えるべく設けたPG分
散剤の代わりに構成されたもので、前記潜熱蓄熱剤の蓄
熱過程おいて生成された共晶氷を撹拌により粒状に低温
溶液中に分散させるとともに、分散状態を継続維持させ
たもので、前記蓄熱を終了した潜熱蓄熱剤を貯留する蓄
熱槽に撹拌機を設け、撹拌により貯留する前記蓄熱剤に
流動性を与え低温ダイナミックアイスを形成するととも
に、与えられた低温流動性により前記蓄熱槽から保冷蓄
熱封入容器への移送詰め替え充填を可能とするとともに
効率的冷熱移動を可能とし、また、前記低温ダイナミッ
クアイスを収納する保冷蓄熱封入容器にも撹拌機を設
け、氷粒子の分散状態を維持して効率的な冷熱移動を可
能とする構成にしてある。
【0021】また、請求項3記載の発明は、低温潜熱蓄
熱剤溶液に、ポリエチレングリコール等の分散剤を混合
させて後に製氷させて、若しくは低温潜熱蓄熱剤を用い
て製氷により生成した共晶氷の撹拌により、夫々粒状に
分散させた状態を維持して−1℃以下の低温ダイナミッ
クアイスを得る手段と、前記低温ダイナミックアイスを
貯留する蓄熱槽と、前記低温ダイナミックアイスを低温
コンテナ側に供給する搬送経路と、該搬送経路上に具え
たダイナミックアイス計量器手段とを具えたことを特徴
とする保冷コンテナ基地を提案する。
【0022】即ち、前記請求項3記載の発明は、冷凍、
冷蔵に必要な冷熱を請求項1、2記載の低温ダイナミッ
クアイスを利用し、ポンプで保冷コンテナの保冷蓄熱封
入容器への入れ替え詰め替えにより計量しながら販売す
ることを可能としたもので、これにより冷凍機を搭載し
ない配送保冷コンテナで遠隔地までの冷凍品、冷蔵品を
搬送できるようにしたものである。そのため、前記保冷
コンテナ基地においては、冷凍機サイクルを設け該サイ
クルにより形成された−1℃以下の低温ダイナミックア
イスを貯留する蓄熱槽と移載ポンプと計量器とを設ける
一方、保冷コンテナには前記ポンプと計量器により計量
搬入される蓄熱剤に応じて料金を支払う販売システムを
請求項4で提案している。
【0023】また、前記保冷コンテナは、該保冷コンテ
ナ内に保有するダイナミックアイス貯留部が、0℃以下
の潜熱熱交換可能の保冷蓄熱封入容器であり、該容器を
介して0℃〜−数℃の冷蔵食品を貯留する空間部を具え
た保冷コンテナであることを特徴とする。
【0024】本発明は、保冷コンテナに設けた低温ダイ
ナミックアイス貯留部が、前記貯留部は0℃以下の潜熱
熱交換可能の保冷蓄熱封入容器で構成され、保冷コンテ
ナ内に前記容器を介して0〜−数℃の冷蔵食品を貯留す
る空間部を形成するようにしたものである。
【0025】また、前記保冷コンテナは、該保冷コンテ
ナ内に保有するダイナミックアイス貯留部が、0℃以下
の潜熱熱交換可能の攪拌付き保冷蓄熱封入容器であり、
該容器を介して0℃〜−数℃の冷蔵食品を貯留する空間
部を具えた保冷コンテナであることを特徴とする。
【0026】かかる発明は、前記貯留部が0℃以下の潜
熱熱交換可能の攪拌付き保冷蓄熱封入容器であり、該容
器を介して0〜−数℃の冷蔵食品を貯留する空間部を保
冷コンテナ内に形成させるようにしたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記
載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的
配置などは特に特定的な記載がない限りは、この発明の
範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例
にすぎない。図1は、本発明の潜熱蓄熱剤を形成する硝
酸カリウム、水、硝酸ナトリウムの3成分系に関する共
晶体の濃度、共晶点を示す特性表で、図2は図1の表に
記載の潜熱蓄熱剤の3成分系の固液相平衡図である。図
3は、凝固点を−5℃とした実施例1、凝固点を−11
℃とした実施例2、及び凝固点を−22℃とした実施例
3の潜熱蓄熱剤の組成等をを示す特性表で、図4は融解
開始温度がそれぞれ−21.2℃の実施例1Aと、−
9.1℃の実施例2Aと、−21.0℃の実施例3A
と、−26℃の実施例4Aの潜熱蓄熱剤の組成等を示す
特性表である。
【0028】図5は、前記図3の表に記載の潜熱蓄熱剤
の蓄熱過程と冷熱取出し過程における時間に対する潜熱
蓄熱剤の温度変化に示す凝固特性図である。図6は、図
3の表に記載の実施例1の蓄熱剤の蓄熱装置の概略の構
成を示してある。図7は、図4の表に記載の実施例1
A、2A、3A、4Aの潜熱蓄熱剤の蓄熱過程と冷熱取
出し過程における時間に対する潜熱蓄熱剤の温度変化に
示す凝固特性図である。図8は図3の表に記載の実施例
1の潜熱蓄熱剤にPG5%を混合した低温ダイナミック
アイスの態様を示す凝固融解特性図で、図9は図3の表
に記載の実施例1、2、3にPGを混合させた場合の低
温ダイナミックアイス及び水の潜熱量の変化を示す図で
ある。図10は本発明の潜熱蓄熱剤を基剤とした低温ダ
イナミックアイスの販売システムの系統図で、図11は
図10の保冷蓄熱封入容器の構成を示す概略図である。
【0029】本発明は、−1℃以下の特定温度の冷熱
を、略一定温度を保持しながら放出できる潜熱蓄熱剤に
係わり、該潜熱蓄熱剤を基剤として使用して蓄熱過程及
び冷熱取出し過程において高効率の潜熱移動を可能とす
べく流動性を持たせた潜熱蓄熱剤を基剤とする低温ダイ
ナミックアイスを形成するようにしたものである。図1
には、前記潜熱蓄熱剤を形成する硝酸カリウム、水、硝
酸ナトリウムの3成分系に関する共晶体の濃度、共晶点
を示す特性表が示してある。また、図2には、前記図1
の表に記載の3成分系共晶体をグラフ化したものを示
し、稜線A、B、Cにおいてそれぞれ硝酸カリウム、硝
酸ナトリウム、水の濃度を100重量%に設定し、垂直
方向に温度を目盛った三角柱を形成させている。点A、
B、Cは硝酸カリウム、硝酸ナトリウムの融点、及び水
の氷点を示し、点Eは硝酸カリウムと水との共晶点を
示し、点Eは硝酸カリウムと硝酸ナトリウムとの共晶
点を示し、また点Eは硝酸ナトリウムと水との共晶点
を示し、点Eは3成分共晶点を示している。そして、前
記3成分系組成が前記氷点Cと、硝酸カリウム−水の2
成分系共晶点Eと、硝酸ナトリウム−水の2成分系共
晶点Eの各点を含む固液相曲面を越えない濃度範囲に
あっては、蓄熱過程において氷、共晶体E、Eを析
出しながら3成分共晶点Eに至るまで冷熱を蓄積する。
【0030】そして、前記図1の表に示す共晶体濃度の
50〜88%の濃度範囲の固液相曲面内でのそれぞれの
無機塩濃度を適宜組合せ、特定の凝固点を持つ潜熱蓄熱
剤を形成させ、該凝固点における一定温度での潜熱を冷
熱として所定時間取出し供給できるようにしてある。図
3の表には、凝固点を−5℃とした実施例1、凝固点を
−11℃とした実施例2、及び凝固点を−22℃とした
実施例3の潜熱蓄熱剤と、図4の表には融解開始温度が
それぞれ−21.2℃の実施例1Aと、−9.1℃の実
施例2Aと、−21.0℃の実施例3Aと、−26℃の
実施例4Aの潜熱蓄熱剤の特性表が示してある。
【0031】図5は、前記図3の表に記載の潜熱蓄熱剤
の蓄熱過程と冷熱取出し過程における時間に対する潜熱
蓄熱剤の温度変化に示す凝固特性図である。図6は、前
記図3の表に記載の実施例1の蓄熱剤の蓄熱装置の概略
の構成を示す図で、図に示すように、先ず蓄熱槽16内
の潜熱蓄熱剤15に冷熱を蓄熱する場合、冷凍サイクル
10を作動させて、フロンガス等の1次冷媒を圧縮機1
1で圧縮し、吐き出された1次冷媒を凝縮器12におい
て冷却して凝縮・液化し、次に膨張弁13を介して1次
冷媒の圧力を下げて気化させ、1次冷媒を熱交換器14
に流入させる。この熱交換器14において、1次冷媒
は、熱交換器14と接する潜熱蓄熱剤15との間で熱交
換を行なって、再び前記圧縮機11の吸入側に流入す
る。一方潜熱蓄熱剤15は冷却され、氷点降下効果によ
り0℃になっても氷結せず、図1に示す固液相曲面と交
わる温度、則ち実施例1の濃度における凝固点−5℃に
到って、最初に氷、続いて共晶体Eを主成分とする固
体を析出する。則ち、この潜熱蓄熱剤15は、図5の凝
固融解特性図に示すように略−5℃を保持しながら冷熱
を凝固熱量72Kcal/kgの形で吸収蓄積する。そ
して、3成分共晶点Eに至る前、IPFが所定値に達し
た時点で蓄熱槽16への蓄熱過程を終了させる。
【0032】図7には、図4の表に記載の実施例1A、
2A、3A、4Aの潜熱蓄熱剤の蓄熱過程と冷熱取出し
過程における時間に対する潜熱蓄熱剤の温度変化に示す
凝固特性図である。実施例1Aでは融解開始温度−2
1.2℃を示し、実施例2Aでは融解開始温度−9.1
℃を示し、実施例3Aでは−22℃、4Aでは融解開始
温度−25℃を示している。
【0033】前記実施例1、2、3、1A、2A、3
A、4Aの内、凝固点−5℃の潜熱蓄熱剤により食品の
氷点以上の温度での冷蔵に対応することが出来、また凝
固点−9℃、−11℃の潜熱蓄熱剤により氷点間近の温
度におけるチルド、氷点以下のスーパーチルドに対応出
来、−21〜−25℃の潜熱蓄熱剤により食品の深温凍
結に対応できる。
【0034】そして、本発明では、更に上記して得られ
た潜熱蓄熱剤15を基剤として蓄熱過程及び冷熱取出し
過程において高効率の潜熱移動を可能とすべく流動性を
持たせた低温ダイナミックアイスを形成させている。則
ち、前記潜熱蓄熱剤にポリエチレングリコール(以下P
Gと称す)等の分散剤を1〜15%混合させ、低温流動
性のある低温ダイナミックアイスを形成させる構成とし
た。それにより保冷コンテナに搭載する保冷蓄熱封入容
器に充填使用する場合、低温流動性により蓄熱槽よりポ
ンプを介して容易に計量移送ができ、移送充填した低温
ダイナミックアイスとそれを収納する保冷蓄熱封入容器
の伝熱表面を介してのコンテナ内雰囲気空気との間の潜
熱移動をを効率よく行なうことができ、コンテナ内収納
の被冷却物を完全な所用温度管理のもとに置くことがで
きる。また、前記冷凍機11を介しての前記潜熱蓄熱剤
の蓄熱過程においても熱交換器14の伝熱管に厚く氷を
成長させる事無く製氷が可能で、スタティックより蒸発
温度を高く保持でき冷凍機運転のCOPのアップさせる
ことが出来、PGを混合しない基剤の潜熱蓄熱体より低
温のPG混合の低温ダイナミックアイスを得ることがで
きる。
【0035】図8には、前記実施例1の潜熱蓄熱剤15
(−□−)と該蓄熱剤にPG5%を混合した場合の低温
ダイナミックアイス20a(−△−)の、冷却(蓄熱)
過程と冷熱(潜熱)取出し過程、顕熱放出過程の、時間
と温度の変化の態様を示してある。図に見るように、冷
却(蓄熱)時間は約0.76時間 、冷熱(潜熱)取出
し時間は約0.8時間、以後顕熱放出過程に移行してい
る。なお、冷熱取出し温度は、低温ダイナミックアイス
を使用した場合は、約−5℃の略一定温度での熱の取出
しが行なわれ、PG混合をしない潜熱蓄熱剤15より低
温の冷熱の取出しが可能である。
【0036】図9には、図3の表に記載の実施例1、
2、3にPGを混合させた場合の低温ダイナミックアイ
ス及び水の潜熱量が水の希釈により発熱し、そのため潜
熱量が減少する状況が示され、凝固点−5℃の実施例
1、凝固点−11℃の実施例2、凝固点−23℃の実施
例3の場合、それぞれPG混合量が約18%、15%、
12%で零になっている。則ち、前記結果より本発明で
のPG混合率を1〜15%として、実施例1の場合でも
約10Kcal/kg(理論計算値)の潜熱が得られ
る。
【0037】なお、前記低温流動性は、前記PG混合の
代わりに、前記潜熱蓄熱剤15の蓄熱過程おいて生成さ
れた共晶氷を撹拌により粒状に低温溶液中に分散させる
とともに、分散状態を維持継続させ低温ダイナミックア
イス20bを形成することが可能である。前記撹拌によ
る低温ダイナミックアイス20bの形成及び使用の場合
は、前記蓄熱を終了した潜熱蓄熱剤を貯留する蓄熱槽に
撹拌機を設け、撹拌により貯留する前記蓄熱剤に流動性
を与え低温ダイナミックアイス20bを形成するととも
に、撹拌により低温流動性を与えられた前記低温ダイナ
ミックアイス20bを収納する後記する保冷蓄熱剤封入
容器にも撹拌機を設け、氷粒子の分散状態を維持する構
成にしてある。
【0038】図10には、本発明の潜熱蓄熱剤を基剤と
した低温ダイナミックアイスの販売システムの系統図が
示してある。本発明の潜熱蓄熱剤を基剤とした低温ダイ
ナミックアイスの販売システムは、物流保冷コンテナ基
地と該基地と小売店舗とを結ぶ低温配送用保冷コンテナ
車に係わるもので、前記保冷コンテナ基地までの低温輸
送に保冷コンテナ車による低温配送を接続させ、所定温
度管理を連続的に行なわせ完全な品質管理を可能にした
ものである。前記低温配送に使用される低温貯蔵は、断
熱材で囲ったコンテナを搭載したコンテナ車等が使用さ
れ、該コンテナ内に配設された保冷蓄熱封入容器を介し
て封入した前記低温ダイナミックアイスより冷熱の供給
を受け所用の冷却雰囲気が形成されるようにしてある。
【0039】則ち、潜熱蓄熱剤を基剤とした低温ダイナ
ミックアイス販売システムは、図10に示すように、保
冷コンテナ基地21と保冷コンテナ車22とより構成す
る。保冷コンテナ基地21は、前記−1℃以下の低温ダ
イナミックアイス20a又は20bを貯留する撹拌機2
4、24を設けた撹拌付き蓄熱槽23と、貯留した低温
ダイナミックアイス20a又は20bを移送するポンプ
25と計量販売する計量器26を具える構成とし、保冷
コンテナ車22は、内部の断熱隔壁で囲まれたコンテナ
内に前記ポンプ25により計量されながら移送された低
温ダイナミックアイス20a又は20bを収納する保冷
蓄熱封入容器27をコンテナ内の比較的高所の適当位置
に格納固設する構成にしてある。
【0040】該保冷蓄熱封入容器27は、図11に示す
ように撹拌機28、28を底部に設け(該攪拌機28、
28はダイナミックアイス20bに対応させるもので、
ダイナミックアイス20aに対して敢えて設ける必要は
ない。)下部伝熱面29に矢印A方向に接触する暖まっ
た空気30よりなる雰囲気空気により加熱された、保冷
蓄熱封入容器27の底部の液流28aと上部の低温ダイ
ナミックアイス20a又は20bとの間に上下の対流を
円滑に惹起させ、該対流により内部に封入した低温ダイ
ナミックアイス20a又は20bと周囲を取り巻く雰囲
気空気との間に熱交換をさせる構成にしてある。その際
前記対流は、封入されている低温ダイナミックアイス2
0a、20bの低温流動性により促進され、前記20b
の場合は攪拌機28、28の作動と相俟って促進される
構成にしてある。そのため、前記ダイナミックアイスの
封入口28bより封入される低温ダイナミックアイスは
前記したように、PG混合により形成されるか、又は蓄
熱槽23に貯留中撹拌により生成共晶氷を粒状に低温溶
液中に分散させるとともに、その分散状態を維持させた
低温ダイナミックアイスを使用するようにしたものであ
る。
【0041】上記構成よりなる潜熱蓄熱剤を基剤とした
低温ダイナミックアイスの販売システムにより、低温配
送に際しては配送品種に対応した低温の潜熱蓄熱剤を基
剤とする低温ダイナミックアイス20a又は20bを保
冷コンテナ基地21で選択し、配送毎に保冷コンテナ車
22搭載の保冷蓄熱封入容器27に前記選択した低温ダ
イナミックアイスを計量購入し、購入充填後は低温流動
性のある低温ダイナミックアイスにより効率良く保冷コ
ンテナ内の雰囲気空気と熱交換をして、0℃〜−数℃の
冷蔵食品を貯留する空間を形成させ、所用の特定温度で
略一定温度で冷蔵・冷凍を行い品質を害なうことなく低
温配送ができるようにしてある。
【0042】
【発明の効果】上記構成により、−1℃以下の被冷却物
の品種に対応する適当な冷蔵温度及び冷凍温度を随意設
定供給できる潜熱蓄熱剤を使用する構成としたため、例
えば配送する食品に対応して品質保持が可能である一定
温度の冷熱を供給でき、前記冷蔵・冷凍食品の品質保全
を図ることができる。また、PG混合または撹拌により
前記潜熱蓄熱剤を使用したダイナミックアイスを得て、
前記食品の輸送システムに計量販売させる構成としたた
め、物流拠点以下の低温配送においても配送食品を完全
管理温度下に置き、品質保全の低温配送を行なうことが
できる。また、個々の保冷車やコールドボックスに冷凍
機を積載せずに済み、冷凍機搭載の場合のように蓄冷時
間は不要で、保冷コンテナ基地でのポンプによる入れ替
え時間だけで済むため安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の潜熱蓄熱剤を形成する硝酸カリウ
ム、水、硝酸ナトリウムの3成分系に関する共晶体の濃
度、共晶点を示す特性表である。
【図2】 図1の表に記載の潜熱蓄熱剤の3成分系の固
液相平衡図である。
【図3】 凝固点を−5℃とした実施例1、凝固点を−
11℃とした実施例2、及び凝固点を−22℃とした実
施例3の潜熱蓄熱剤を組成等を示す特性表である。
【図4】 融解開始温度がそれぞれ−21.2℃の実施
例1Aと、−9.1℃の実施例2Aと、−21.0℃の
実施例3Aと、−26℃の実施例4Aの潜熱蓄熱剤の組
成等を示す特性表である。
【図5】 図3の表に記載の潜熱蓄熱剤の蓄熱過程と後
述の冷熱取出し過程における時間に対する潜熱蓄熱剤の
温度変化を示す凝固特性図である。
【図6】 図3の表に記載の実施例1の蓄熱剤の蓄熱装
置の概略の構成を示す。
【図7】 図4の表に記載の実施例1A、2A、3A、
4Aの潜熱蓄熱剤の蓄熱過程と後述の冷熱取出し過程に
おける時間に対する潜熱蓄熱剤の温度変化に示す凝固特
性図である。
【図8】 図3の表に記載の実施例1の潜熱蓄熱剤にP
G5%を混合した低温ダイナミックアイスの態様を示す
凝固融解特性図である。
【図9】 図3の表に記載の実施例1、2、3にPGを
混合させた場合の低温ダイナミックアイス及び水の潜熱
量の変化を示す図である。
【図10】 本発明の潜熱蓄熱剤を基剤とした低温ダイ
ナミックアイスの販売システムの系統図である。
【図11】 図10の保冷蓄熱封入容器の構成を示す概
略図である。
【符号の説明】
10 冷凍サイクル 11 冷凍機 12 凝縮器 13 膨張弁 14 熱交換器 15 潜熱蓄熱剤 16、23 蓄熱槽 20a、20b 低温ダイナミックアイス 21 保冷コンテナ基地 22 保冷コンテナ車 24、28 撹拌機 27 保冷蓄熱封入容器 29 下部伝熱面 30 暖まった空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 5/06 C09K 5/06 Z (72)発明者 佐久間 誠一 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 (72)発明者 成田 吉廣 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 Fターム(参考) 3L045 AA04 BA02 CA02 DA02 KA16 PA01 PA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3以上のN(N≧3)成分系
    として(N−1)種類の無機塩を水に溶解し、該水溶液
    に潜熱蓄熱させた冷熱をN成分系のN元共晶点を超え、
    水と夫々の無機塩からなる2成分系の2元共晶点未満の
    温度範囲より任意の略一定温度で、前記蓄熱された冷熱
    を取出せる水溶液で生成するとともに、 該水溶液に溶解される夫々の無機塩の濃度を、前記水と
    各無機塩との共晶点とN元共晶点とを結ぶ共晶線の濃度
    の55〜88%の範囲に設定した低温潜熱蓄熱剤溶液
    に、ポリエチレングリコール(以下PGと称す)等の分
    散剤を1〜15%混合させて後に製氷させて、流動性を
    持たせたスラリー状の氷混合水を得ることを特徴とする
    低温ダイナミックアイス製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも3以上のN(N≧3)成分系
    として(N−1)種類の無機塩を水に溶解し、該水溶液
    に潜熱蓄熱させた冷熱をN成分系のN元共晶点を超え、
    水と夫々の無機塩からなる2成分系の2元共晶点未満の
    温度範囲より任意の略一定温度で、前記蓄熱された冷熱
    を取出せる水溶液で生成するとともに、 該水溶液に溶解される夫々の無機塩の濃度を、前記水と
    各無機塩との共晶点とN元共晶点とを結ぶ共晶線の濃度
    の55〜88%の範囲に設定した低温潜熱蓄熱剤を用い
    て、 製氷時に撹拌しながら粒状に分散させた状態を維持して
    たスラリー状の氷混合水を得ることを特徴とする低温ダ
    イナミックアイス製造方法。
  3. 【請求項3】 低温潜熱蓄熱剤溶液に、ポリエチレング
    リコール等の分散剤を混合させた後に製氷させて、若し
    くは低温潜熱蓄熱剤を用いて製氷により生成した共晶氷
    の撹拌により、夫々粒状に分散させた状態を維持して−
    1℃以下の低温ダイナミックアイスを得る手段と、 前記低温ダイナミックアイスを貯留する蓄熱槽と、 前記低温ダイナミックアイスを低温コンテナ側に供給す
    る搬送経路と、 該搬送経路上に具えたダイナミックアイス計量器手段と
    を具えたことを特徴とする保冷コンテナ基地。
  4. 【請求項4】 低温潜熱蓄熱剤溶液に、ポリエチレング
    リコール等の分散剤を混合させた後に製氷させて、若し
    くは低温潜熱蓄熱剤を用いて製氷により生成した共晶氷
    の撹拌により、夫々粒状に分散させた状態を維持して−
    1℃以下の低温ダイナミックアイスを得る手段と、 前記低温ダイナミックアイスを貯留する蓄熱槽と、 前記低温ダイナミックアイスを低温コンテナ側に供給す
    る搬送経路と、 該搬送経路上に具えたダイナミックアイス計量器手段と
    を具え、 一方、保冷コンテナ側では前記計量手段で計量したダイ
    ナミックアイスの充填量に応じて料金を支払うことを特
    徴とする低温ダイナミックアイスの販売システム。
  5. 【請求項5】 前記保冷コンテナのダイナミックアイス
    貯留部が、0℃以下の潜熱の熱交換可能の封入容器であ
    り、該容器を介して0℃〜−数℃の冷蔵食品を貯留する
    空間部を具えた保冷コンテナであることを特徴とする請
    求項4記載の低温ダイナミックアイスの販売システム。
  6. 【請求項6】 前記保冷コンテナのダイナミックアイス
    貯留部が、0℃以下の潜熱の熱交換可能の攪拌手段を具
    えた封入容器であることを特徴とする請求項4記載の低
    温ダイナミックアイスの販売システム。
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