JP2002070329A - 枠材接着先行組立式の鉄骨ブレース接着工法 - Google Patents
枠材接着先行組立式の鉄骨ブレース接着工法Info
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Abstract
組み作業を一切必要とせず、限られた狭いスペースで施
工できる、枠材接着先行組立式の鉄骨ブレース接着工法
を提供する。 【解決手段】 前記柱梁フレームの内側面に、前記枠付
き鉄骨ブレースを形成する4辺の枠材を個別に接着剤に
より先行接着し、同接着剤が強度を発現した後に、隣接
する2辺の枠材のガゼットプレート同士を鉄骨ブレース
により接合する。
Description
「居ながら耐震補強」に採用される鉄骨ブレース接着工
法の技術分野に属し、柱梁フレームの面内へ枠付き鉄骨
ブレースを接着剤により先行接着して組立てる鉄骨ブレ
ース接着工法に関する。
強」を実現する手法として、施工時に騒音の原因となる
アンカー打ちを略省略できる「接着工法」が開発され多
くの実績を積み重ねている。例えば、特開平11−71
906号公報に記載の「耐震補強の鉄骨ブレース増設工
法」が公知に属する。
法」は、枠付き鉄骨ブレースを、既存建物の柱梁フレー
ムとの間にはめ込み作業上必要な隙間を確保した大きさ
に地組みし、柱梁フレームの面内へ建込んだ後に、前記
柱梁フレームとその面内へ建込んだ枠付き鉄骨ブレース
の周辺枠との隙間に接着剤を注入して、柱梁フレームへ
枠付き鉄骨ブレースを接着する工法である。
の鉄骨ブレース増設工法」は、工場製作した枠付き鉄骨
ブレースを現場で地組みできるように適切に分割した構
造とし、現場でのジョイントを含む構成とされるから、
加工工数が多い工作物となる。また、現場での組立てに
それなりの広い作業スペースを必要とするし、高力ボル
トによるジョイントが接着面に突出して障害になる上に
多大な手間がかかる。
へスムーズに建込むためには、それなりに大きな隙間
(具体的には、50mm〜100mm程度)を必要とし、そ
のため接着強度が低下する。接着剤の接着強度を発現さ
せるためには、できるだけ上記隙間を小さく(理想的に
は、10mm程度)する必要がある。前記大きな隙間を埋
めるために多量の接着剤を必要とするので、コストが嵩
む。
工数が少なく、ほとんど生の単一材を使用でき、現場サ
イトでの地組み作業を一切必要とせず、よって限られた
狭いスペースでも容易に少ない工数で施工できる、枠材
接着先行組立式の鉄骨ブレース接着工法を提供すること
である。
めの手段として、請求項1に記載した発明に係る枠材接
着先行組立式の鉄骨ブレース接着工法は、既存建物の柱
梁フレームの耐震補強として、同柱梁フレームの面内へ
枠付き鉄骨ブレースを接着し増設する鉄骨ブレース接着
工法において、前記柱梁フレームの内側面に、前記枠付
き鉄骨ブレースを形成する4辺の枠材を個別に接着剤に
より先行接着し、同接着剤が強度を発現した後に、隣接
する2辺の枠材のガゼットプレート同士を鉄骨ブレース
により接合することを特徴とする。
行組立式の鉄骨ブレース接着工法は、既存建物の柱梁フ
レームの耐震補強として、同柱梁フレームの面内へ枠付
き鉄骨ブレースを接着し増設する鉄骨ブレース接着工法
において、前記柱梁フレームを形成する下側の梁の上面
及び左右の柱の内側面に、前記枠付き鉄骨ブレースを形
成する3辺の枠材を個別に接着剤の強度の発現に好まし
い大きさの隙間を開けて配置すること、下辺と両側辺と
で隣接する2辺の枠材のガゼットプレート同士を鉄骨ブ
レースの端部と高力ボルトで仮止めして枠材同士を仮接
合すること、前記枠材と下側の梁及び左右の柱との前記
隙間に接着剤を注入し、同枠材と下側の梁及び左右の柱
とを接着すること、前記接着剤が強度を発現した後に、
前記柱梁フレームの上側の梁の下面に、前記枠付き鉄骨
ブレースを形成する残り一辺の枠材を接着剤の強度の発
現に好ましい大きさの隙間を開けて配置し、上辺と両側
辺とで隣接する2辺の枠材のガゼットプレート同士を鉄
骨ブレースの端部と高力ボルトで仮止めして枠材同士を
仮接合すること、前記上辺の枠材と上側の梁との隙間に
接着剤を注入して、同枠材と上側の梁とを接着し、その
後全ての高力ボルトを本締めすることを特徴とする。
記載した発明に係る枠材接着先行組立式の鉄骨ブレース
接着工法において、4辺の枠材はそれぞれガゼットプレ
ートを備えた単一材であり、相互に接合していないこと
を特徴とする。
は、請求項1記載の枠材接着先行組立式の鉄骨ブレース
接着工法の実施形態を示している。この枠材接着先行組
立式の鉄骨ブレース接着工法は、既存建物の柱梁フレー
ム1、2の耐震補強として好適に実施される。本発明の
場合、既存建物の柱梁フレーム1、2の面内へ枠付き鉄
骨ブレースの枠材を接着剤により先行接着して組立て
る。
レーム1、2の内側面に、前記枠付き鉄骨ブレースを形
成する4辺の枠材3…を個別に接着剤4により先行接着
した工程を示している。
レート3a、3bを備えた単一材であり、前記4辺の枠
材3…を構成する上、下辺の枠材3、3は、梁1の長さ
よりも若干短いT形鋼から成り、両側辺の枠材3、3
は、柱2の長さよりも若干短いT形鋼から成り、共に中
間部位に鉄骨ブレース接合用のガゼットプレート3a、
3bが設けられている。前記の各枠材3…は相互に接合
されることなく、バラバラの関係で柱梁フレーム1、2
の面内へ接着される(請求項3記載の発明)。
接着剤の強度の発現に好ましい大きさの隙間を確保する
隙間保持板7、7を溶接等の手段で設けて、同隙間保持
板7、7を間に挟むように前記枠材3を下側の梁1の上
面に配置する。そして、前記隙間に接着剤4を注入して
下側の梁1と枠材3とを接着する。
る側辺の枠材3、3の鉄骨面、及び上辺の枠材3の上面
にも、隙間保持板7、7をそれぞれ設け、同隙間保持板
7、7を間に挟むように前記枠材3を柱2及び上側の梁
1に配置する。そして、前記隙間に接着剤4を注入して
枠材3と柱2及び上側の梁1とを接着する。この時、図
示は省略したが、前記枠材3が所定の位置に止まり、倒
れたり滑り落ちないように、同枠材3に支持手段(仮ボ
ルト)を設ける。
る2辺の枠材3、3のガゼットプレート3a、3b同士
を、2本の溝形鋼を背中合わせに使用した鉄骨ブレース
5により接合し、図1(A)に示した耐震補強を完成す
る。具体的には、前記鉄骨ブレース5の一方の端部を、
上辺又は下辺の枠材3のガゼットプレート3aに嵌め込
み、高力ボルト6で仮接合し、他方の端部を、隣接する
側辺の枠材3のガゼットプレート3bと高力ボルト6で
仮接合し、最終的に調整したあと本締めして前記鉄骨ブ
レースを完成する。図1(B)はボルト接合部の詳細を
示している。
柱梁フレーム1、2の面内へ個別に先行接着するので、
現場サイトでの地組み作業を必要とせず、限られた狭い
スペースでも容易に施工することができる。
用でき、鉄骨材料の加工が少なくて済み、少ない工数で
施工することができる。
1、2に枠付き鉄骨ブレースを形成する4辺の枠材3…
を先行接着し、その後隣接する枠材3、3同士を鉄骨ブ
レース5で接合しているが、この限りではない。具体的
には、以下に示す枠材接着先行組立式の鉄骨ブレース接
着工法でも実施可能である。
行組立式の鉄骨ブレース接着工法の実施形態を示し、請
求項1記載の鉄骨ブレース接着工法と同様に、既存建物
の柱梁フレーム1、2の耐震補強として好適に実施され
る。なお、本実施形態も4辺の枠材3…はそれぞれガゼ
ットプレート3a、3bを備えた単一材であり、前記4
辺の枠材3…を構成する上、下辺の枠材3、3は、梁1
の長さよりも若干短いT形鋼から成り、両側辺の枠材
3、3は、柱2の長さよりも若干短いT形鋼から成り、
共に中間部位に鉄骨ブレース接合用のガゼットプレート
3a、3bが設けられている。前記の各枠材3…は相互
に接合されることなく、バラバラの関係で柱梁フレーム
1、2の面内へ接着される(請求項3記載の発明)。
る下側の梁1の上面に、枠付き鉄骨ブレースを形成する
下辺の枠材3を接着剤の強度の発現に好ましい大きさの
隙間を開けて配置した工程を示している。具体的には、
前記下辺の枠材3の下面に、接着剤の強度の発現に好ま
しい大きさの隙間を確保する隙間保持板7、7を溶接等
の手段で設け、同隙間保持板7、7を間に挟むように前
記枠材3を下側の梁1の上面に配置する。
枠付き鉄骨ブレースを形成する両側辺の枠材3、3を接
着剤の強度の発現に好ましい大きさの隙間を開けて配置
し、下辺と両側辺とで隣接する2辺の枠材3、3のガゼ
ットプレート3a、3b同士を鉄骨ブレース5の端部と
高力ボルト6で仮止めして枠材3、3同士を仮接合した
工程を示している。具体的には、左右の柱2、2の内側
面と対峙する側辺の枠材3、3の鉄骨面に、隙間保持板
7、7をそれぞれ設け、同隙間保持板7、7を間に挟む
ように前記枠材3を柱2に配置する。この時、図示は省
略したが、前記両側辺の枠材3、3が所定の位置に止ま
り、倒れたり滑り落ちないように、同枠材3、3に支持
手段(仮ボルト)を設ける。
との隙間に接着剤4を注入して、同枠材3と下側の梁1
及び柱2とを接着し、前記接着剤4が強度を発現した後
に、柱梁フレーム1、2の上側の梁1の下面に、前記枠
付き鉄骨ブレースを形成する残り一辺の枠材3を接着剤
4の強度の発現に好ましい大きさの隙間を開けて配置し
た工程を示している。具体的には、上辺の枠材3の上面
に、隙間保持板7、7を設け、同隙間保持板7、7を間
に挟むように前記枠材3を上側の梁1の下面に配置す
る。なお、図示は省略したが、前記上辺の枠材3にも支
持手段(仮ボルト)を設け、前記枠材3が落ちないよう
に支持されている。
枠材3、3のガゼットプレート3a、3b同士を鉄骨ブ
レース5の端部と高力ボルト6で仮止めして枠材3、3
同士を仮接合した工程を示している。具体的には、前記
上辺の枠材3のガゼットプレート3aに鉄骨ブレース5
の一端部を高力ボルト6で仮止めし、他端部を先に配置
した側辺の枠材3のガゼットプレート3bに高力ボルト
6で仮止めして隣接する上辺の枠材3と側辺の枠材3と
を仮接合する。
に接着剤4を注入して、同枠材3と梁1とを接着し、仮
止めしていた全ての高力ボルト6…を最終的に調整した
あと本締めし、耐震補強を完成する。
式の鉄骨ブレース接着工法は、請求項1記載の鉄骨ブレ
ース接着工法と同様に、枠材3…を柱梁フレーム1、2
の面内へ個別に先行接着するので、現場サイトでの地組
み作業を必要とせず、限られた狭いスペースでも容易に
施工することができる。
用でき、鉄骨材料の加工が少なくて済み、少ない工数で
施工することができる。
順により枠付き鉄骨ブレースを柱梁フレーム1、2の面
内へ施工しているが、この限りではない。要するに、枠
付き鉄骨ブレースを形成する枠材3…を接合することな
く、バラバラの関係で接着剤4により柱梁フレーム1、
2の面内へ接着すれば良く、施工手順は限定されない。
従って、最終的に図1(A)に示した状態に鉄骨ブレー
スが完成すれば良い。
行組立式の鉄骨ブレース接着工法は、枠材を柱梁フレー
ムの面内へ個別に先行接着するので、現場サイトでの地
組み作業を必要とせず、限られた狭いスペースでも容易
に施工することができる。
き、鉄骨材料の加工が少なくて済み、少ない工数で施工
することができる。
の鉄骨ブレース接着工法の実施形態を示した立面図であ
る。Bは、A図のX部を拡大して示した断面図である。
骨ブレース接着工法の施工途中の工程を示した立面図で
ある。
骨ブレース接着工法の施工途中の工程を示した立面図で
ある。
骨ブレース接着工法の施工途中の工程を示した立面図で
ある。
骨ブレース接着工法の施工途中の工程を示した立面図で
ある。
骨ブレース接着工法の施工途中の工程を示した立面図で
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】既存建物の柱梁フレームの耐震補強とし
て、同柱梁フレームの面内へ枠付き鉄骨ブレースを接着
し増設する鉄骨ブレース接着工法において、 前記柱梁フレームの内側面に、前記枠付き鉄骨ブレース
を形成する4辺の枠材を個別に接着剤により先行接着
し、同接着剤が強度を発現した後に、隣接する2辺の枠
材のガゼットプレート同士を鉄骨ブレースにより接合す
ることを特徴とする、枠材接着先行組立式の鉄骨ブレー
ス接着工法。 - 【請求項2】既存建物の柱梁フレームの耐震補強とし
て、同柱梁フレームの面内へ枠付き鉄骨ブレースを接着
し増設する鉄骨ブレース接着工法において、 前記柱梁フレームを形成する下側の梁の上面及び左右の
柱の内側面に、前記枠付き鉄骨ブレースを形成する3辺
の枠材を個別に接着剤の強度の発現に好ましい大きさの
隙間を開けて配置すること、 下辺と両側辺とで隣接する2辺の枠材のガゼットプレー
ト同士を鉄骨ブレースの端部と高力ボルトで仮止めして
枠材同士を仮接合すること、 前記枠材と下側の梁及び左右の柱との前記隙間に接着剤
を注入し、同枠材と下側の梁及び左右の柱とを接着する
こと、 前記接着剤が強度を発現した後に、前記柱梁フレームの
上側の梁の下面に、前記枠付き鉄骨ブレースを形成する
残り一辺の枠材を接着剤の強度の発現に好ましい大きさ
の隙間を開けて配置し、上辺と両側辺とで隣接する2辺
の枠材のガゼットプレート同士を鉄骨ブレースの端部と
高力ボルトで仮止めして枠材同士を仮接合すること、 前記上辺の枠材と上側の梁との隙間に接着剤を注入し
て、同枠材と上側の梁とを接着し、その後全ての高力ボ
ルトを本締めすることを特徴とする、枠材接着先行組立
式の鉄骨ブレース接着工法。 - 【請求項3】4辺の枠材はそれぞれガゼットプレートを
備えた単一材であり、相互に接合していないことを特徴
とする、請求項1又は2に記載した枠材接着先行組立式
の鉄骨ブレース接着工法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000267925A JP4475779B2 (ja) | 2000-09-05 | 2000-09-05 | 枠材接着先行組立式の鉄骨ブレース接着工法 |
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Publications (2)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012108703A2 (ko) * | 2011-02-09 | 2012-08-16 | 조선대학교 산학협력단 | 원형 브레이스 및 이의 시공방법 |
JP2020066847A (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | 東急建設株式会社 | 建物の補強構造 |
-
2000
- 2000-09-05 JP JP2000267925A patent/JP4475779B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012108703A2 (ko) * | 2011-02-09 | 2012-08-16 | 조선대학교 산학협력단 | 원형 브레이스 및 이의 시공방법 |
WO2012108703A3 (ko) * | 2011-02-09 | 2012-12-20 | 조선대학교 산학협력단 | 원형 브레이스 및 이의 시공방법 |
JP2020066847A (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | 東急建設株式会社 | 建物の補強構造 |
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