JP2002069457A - コークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止方法および装置 - Google Patents

コークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止方法および装置

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JP2002069457A JP2000258799A JP2000258799A JP2002069457A JP 2002069457 A JP2002069457 A JP 2002069457A JP 2000258799 A JP2000258799 A JP 2000258799A JP 2000258799 A JP2000258799 A JP 2000258799A JP 2002069457 A JP2002069457 A JP 2002069457A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化室の炉壁煉瓦面に表面保護材を塗布する
際に、炉壁煉瓦面からリバウンドして下方に落下する表
面保護材が、炭化室の炉底煉瓦面に付着するのを防止す
る。 【解決手段】 炭化室1の炉底煉瓦面9にコークス押出
機5の先端部に取り付けた剥離剤用ホッパ26から炭化室
1の炉底煉瓦面9に粉粒状剥離剤を供給し、炉底煉瓦面
9の上を粉粒状剥離剤で予め被覆した状態とする。その
後、塗布用スプレーノズルから炭化室1の炉壁煉瓦面25
に向けて表面保護材を塗布することにより、炉側壁煉瓦
面25から跳ね返るリバウンド表面保護材を予め被覆した
粉粒状剥離剤の上に落下させることによりリバウンド表
面保護材が炉底壁煉瓦面9に付着するのを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークスが押し出
されて高温状態にあるコークス炉炭化室の炉壁煉瓦面に
表面保護材を塗布するときのコークス炉炭化室の炉底煉
瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止方法および装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉は、石炭をコークスに乾留す
る多数の炭化室と燃料ガスを燃焼する燃焼室とを交互に
配列した構造であり、炭化室と燃焼室とを仕切っている
隔壁は、一般に珪石質耐火煉瓦が使用されている。珪石
質耐火煉瓦は、珪石質原料を粉砕し、水で混和した後に
型枠に入れて乾燥させ、1200℃前後で焼成することによ
り製造される。このようにして製造した珪石質耐火煉瓦
を用いて築炉したコークス炉は、炭化室を均一な温度で
乾燥して煉瓦の応力を除去した後、炭化室の耐火煉瓦と
して実際のコークス炉の運転に供される。
【0003】珪石質耐火煉瓦は断熱性を高める目的で、
高い気孔率を有し、粒子間接触により形成されているの
で、築炉の初期には平滑であった煉瓦壁の表面は、装入
される石炭やコークスとの摩擦や頻繁な加熱と冷却との
繰り返しによる剥離や割れ等によってしだいに荒れが大
きくなる。このため、摩擦抵抗が高まるばかりか、荒れ
面は処理石炭、燃焼により生じるカーボンや灰分の付着
が助長され、操業上の問題となる。
【0004】炭化室と燃焼室とは、前述のように珪石質
耐火煉瓦で構成された隔壁により仕切られている。ま
た、炭化室の高さは約6〜7m、奥行き15〜16m、幅0.
4 〜0.5 mの長方形の空洞でありコークスを炉外に押し
出し易くするために、幅はコークス排出側の方が僅かに
広くなっている。原料である配合石炭は、炭化室の天井
側に配置されている装入口から装入車で間欠的に供給さ
れ、コークス排出側とは反対方向に配置されているコー
クス押出機に付属するレベラで均一な高さに調整した
後、両側の燃焼室内で燃焼するガスの燃焼熱により加熱
された隔壁を介して加熱乾留される。乾留終了後は両方
のドアが開放され、コークス押出機によってコークス排
出側に押し出され、さらに消火装置にて消化冷却されて
製品コークスとなる。
【0005】ところで、炭化室内でのコークス化の過程
では、配合石炭中のタール質がガス化されると共に炭化
室の耐火煉瓦は過酷な高温条件に晒されている。また、
コークス強度を高める目的で、装入前の配合石炭を乾燥
(通常8〜12%の水分を5〜6%付近になるまで乾燥す
る) させ、炭化室に装入される配合石炭の嵩密度を高め
る操業が行われ、強度の高いコークスが製造されてい
る。
【0006】前述のように耐火煉瓦からなる壁面の平滑
さが失われると、コークス化の過程で生じる配合石炭中
のカーボンが表面に固着してさらに凹凸の著しい表面と
なると共に、カーボンの固着により炭化室の幅が狭くな
ってコークスの押し出し抵抗が高まり、コークス押出機
への負荷が増加するのでコークス炉操業上の大きな問題
点となる。また、無理な押し出しにより、目地と呼ばれ
る煉瓦と煉瓦の隙間を埋めている部分が損傷し、炭化室
内で石炭の乾留により発生した生ガスが隔壁の隙間を通
じて燃焼室に流入し、不完全燃焼により煙突から黒煙を
排出する原因となり、公害上の不都合を生じる。
【0007】炭化室耐火煉瓦へのカーボン付着を防止す
るため、特開昭59-174585 号公報には、耐火煉瓦に表面
保護材を塗布して熱処理する手段、また特開昭63-23678
3 号公報には、素地段階で表面保護材を塗布した耐火煉
瓦を使用する手段等が開示されている。さらに、本出願
人は特定成分のシリカ純度が高く、高強度の平滑な表面
層を形成可能な高温耐火材を特開平8-11977 号公報で提
案した。この高温耐火材は、ケイ酸ナトリウム、硼酸ナ
トリウムおよび有機シリコーン化合物を水で溶解したも
のであり、この高温耐火材粘度が所定の状態で、まだ50
0 〜1200°C の高温の炭化室の耐火煉瓦壁面に、スプレ
ーノズルを用いて塗布し、その後の昇温により、ガラス
面のように平滑で、亀裂もなく、機械的強度も優れたシ
リカ純度の高い表面層を形成する。
【0008】前記のように炭化室の耐火煉瓦に表面保護
材を塗布する装置として、特開平9−125068号公報が開
示されている。この塗布装置は、炭化室のコークス押出
機側に設けられ、炉外から炭化室の長手方向に向かい前
後進する移動台車と、この移動台車に後端部に取り付け
られて、前記炭化室の下部で長手方向に向かって一端か
ら他端まで水平に進退自在に設けられた水平ランスと、
この水平ランスの先端部で炭化室の高さ方向に立設され
た直立ランスと、この直立ランスの高さ方向に沿って炭
化室の壁面に対向するように多段に配設された耐火材塗
布用スプレーノズルとを備えたものである。
【0009】前記従来の塗布装置は、確かに炭化室の炉
壁煉瓦面には平滑な表面保護材の表面層を塗布形成する
ことができるが、実際には炉壁煉瓦面に衝突して跳ね返
り(以下、リバウンドという)により飛散するものもあ
り、これが炭化室炉壁煉瓦面の下部に蓄積されると、そ
れが昇温によって硬化して再付着し、余分な表面層とし
て突き出してしまう。このようになると、押し出される
コークスの邪魔になってコークス押出機の負荷が大きく
なってしまう。
【0010】このような問題点を解決するため、特開平
10-46153号公報には、表面保護材の粘度とそれが塗布さ
れた後のコークス押出機の押し出し負荷との関係に基づ
いて、当該表面保護材の粘度に応じた単位面積当たりの
塗布量を設定することとし、さらに温度依存性のある表
面保護材の粘度を考慮し、塗布むらや垂れあるいはリバ
ウンドロスを抑制可能な単位面積当たりの塗布量の設定
方法を提供するとともに、炉壁煉瓦面から下方に飛散す
る表面保護材を直立ランスの高さ方向に沿って炭化室の
壁面に対向するように多段に配設された耐火材塗布用ス
プレーノズルの下方にあって炭化室の下部を幅方向に覆
いかつ少なくともスプレーノズルとともに進退するよう
に配設されて、吹き付け時、リバウンドによって飛散す
る表面保護材を受け部で受けて、それが再付着しないよ
うにする表面保護材の塗布方法と装置が開示されてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平10-46153号
公報に開示された表面保護材の塗布方法と装置では、直
立ランスの高さ方向に沿って多段に配設された耐火材塗
布用スプレーノズルから炭化室の壁面に向けて表面保護
材を噴出すると、炭化室の炉壁煉瓦面に平滑な表面保護
材の表面層を塗布形成することができ、また、炉壁煉瓦
面に衝突するときにリバウンドして下方に飛散する表面
保護材は、その大部分が下方に配置した受け部に受けと
ることができる。
【0012】しかしながら、受け部と炉壁煉瓦面との間
に形成された隙間を通過した表面保護材が、炭化室炉壁
煉瓦面の下端部と炉底壁煉瓦面とのなすコーナ部に蓄積
され、それが昇温によって硬化して再付着し、余分な表
面層として突き出すのを防ぐことができない。このよう
になると、押し出されるコークスの邪魔になってコーク
ス押出機の負荷が大きくなってしまう。また、受け部に
堆積したリバウンド表面保護材は、後で取り除く必要が
あり、手間が係るという欠点がある。
【0013】本発明は、直立ランスの高さ方向に沿って
多段に配設された耐火材塗布用スプレーノズルから炭化
室の壁面に向けて表面保護材が噴霧して炭化室の炉壁煉
瓦面に表面保護材を塗布する際に、炉壁煉瓦面からリバ
ウンドして下方に飛散する表面保護材が、炭化室の炉底
煉瓦面に落下して付着するのを防止することを目的とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明は、高温状態にあるコークス炉
炭化室の炉壁煉瓦面に表面保護材を塗布するときの炉底
煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止方法であっ
て、前記コークス炉炭化室の炉底煉瓦面に炭化室内の温
度よりも高い融点の粉粒状剥離剤を供給し、該炉底煉瓦
面を粉粒状剥離剤で被覆した状態として、前記コークス
炉炭化室の炉壁煉瓦面に表面保護材を吹き付け塗布し、
該炉壁煉瓦面で跳ね返るリバウンド表面保護材を前記炉
底煉瓦面を被覆した粉粒状剥離剤の上に落下させること
を特徴とするコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウ
ンド表面保護材付着防止方法である。
【0015】請求項2記載の本発明は、前記炉底煉瓦面
の全面を、表面保護材の吹き付け塗布に先立ち粉粒状剥
離剤で被覆することを特徴とする請求項1記載のコーク
ス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着
防止方法である。請求項3記載の本発明は、前記炉底煉
瓦面の粉粒状剥離剤による被覆を、該炉底煉瓦面へリバ
ウンド表面保護材が飛散して落下する領域より先行した
部分被覆域となすことを特徴とする請求項1記載のコー
クス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付
着防止方法である。
【0016】請求項4記載の本発明は、高温状態にある
コークス炉炭化室の炉壁煉瓦面に表面保護材を塗布する
ときの炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装
置であって、前記コークス炉炭化室の長手方向に移動自
在な水平フレームと、炭化室内の温度よりも高い融点の
粉粒状剥離剤を貯蔵する剥離剤貯蔵ホッパとを具備し、
前記剥離剤貯蔵ホッパは前記水平フレームの先端部に配
設されたことを特徴とするコークス炉炭化室の炉底煉瓦
面へのリバウンド表面保護材付着防止装置である。
【0017】請求項5記載の本発明は、前記剥離剤貯蔵
ホッパを水冷構造としたことを特徴とする請求項4記載
のコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保
護材付着防止装置である。請求項6記載の本発明は、前
記剥離剤貯蔵ホッパの出口に設けた剥離剤用供給口内に
流量調整用ダンパまたはロータリフィーダを配置したこ
とを特徴とする請求項4または5記載のコークス炉炭化
室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装置
である。
【0018】請求項7記載の本発明は、水平フレーム
が、コークス押出機用の押出ラム、表面保護材塗布装置
の水平ランスまたは粉粒状剥離剤供給装置の水平フレー
ムであることを特徴とする請求項4、5または6記載の
コークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護
材付着防止装置である。請求項8記載の本発明は、水平
フレームが、表面保護材塗布装置の水平ランスであると
きに、水平ランスの先端にリバウンド表面保護材の飛散
範囲を超える長さの片持フレームを介して剥離剤貯蔵ホ
ッパを支持させたことを特徴とする請求項4、5または
6記載のコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド
表面保護材付着防止装置である。
【0019】請求項9記載の本発明は、高温状態にある
コークス炉炭化室の炉壁煉瓦面に表面保護材を塗布する
ときの炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装
置であって、前記コークス炉炭化室の長手方向に移動自
在な水平フレームと、この水平フレームの先端部に配設
された剥離剤用エジェクタタンクと、この剥離剤用エジ
ェクタタンクの入口に接続した圧縮エア供給管と、該剥
離剤用エジェクタタンクの出口に接続した剥離剤輸送管
とを具備したことを特徴とするコークス炉炭化室の炉底
煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装置である。
【0020】請求項10記載の本発明は、前記剥離剤用エ
ジェクタタンクを水冷構造としたことを特徴とする請求
項9記載のコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウン
ド表面保護材付着防止装置である。請求項11記載の本発
明は、前記水平フレームが、コークス押出機用の押出ラ
ム、表面保護材塗布装置の水平ランスまたは粉粒状剥離
剤供給装置の水平フレームであることを特徴とする請求
項9または10記載のコークス炉炭化室の炉底煉瓦面への
リバウンド表面保護材付着防止装置である。
【0021】請求項12記載の本発明は、前記水平フレー
ムが、表面保護材塗布装置の水平ランスであるときに、
水平ランスの先端部に配置した剥離剤用エジェクタタン
クの出口にリバウンド表面保護材の飛散範囲を超える長
さの剥離剤輸送管を接続することを特徴とする請求項9
または10記載のコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバ
ウンド表面保護材付着防止装置である。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の態様を図面
に基づいて説明する。図11に示すように、炭化室1内で
17〜24時間かけて乾留されたコークスケーキ2は、コー
クス押出機3の側(マシーンサイド)およびコークスガ
イド車4の側(コークスサイド)にセットしてあるドア
を取り外した状態として、コークス押出機3が備えたピ
ニオン7の回転駆動によりラック8を介して押出ラム5
を前進させて押し出され、コークスガイド車4を介して
消火車6に排出される。
【0023】本発明では、空になったまだ1000〜1200℃
の高温が維持されている炭化室1の炉底煉瓦面9にリバ
ウンド表面保護材の付着を防止するため、炭化室内の温
度よりも高い融点温度を有する粉粒状剥離剤(例えば、
珪酸ジルコニウム:60%、アルミナ:40%、比重:3.5
を使用)を供給し、予め、炉底煉瓦面9を粉粒状剥離材
で被覆した状態としておく。図1に示すように、炭化室
1のマシーンサイドおよびコークスサイドから炉底煉瓦
面9に粉粒状剥離剤10をスコップを用いて投入後、スコ
ップで投入できない炉中央部に押出ラム5の空押しで炉
底煉瓦面9上での展延により敷き詰め、被覆状態とする
テストを行った。45は押出ラム5の先端部に配設したス
ライドシューを示す。
【0024】次に、図8に示すように、コークス押出機
3上に配置されている押出ラム5の近傍における作業ス
ペースを利用して設置した表面保護材塗布装置11を用い
て炭化室1を形成する炉壁煉瓦面25に表面保護材を塗布
する。この際、まず、コークス押出機3を炭化室1の幅
方向に移動して水平ランス12を炭化室1 の幅方向センタ
に位置合わせする。表面保護材用タンク13には、例え
ば、珪酸ナトリウム(SiO2/Na2O モル比=3.5 )35部
と、有機シリコーン化合物〔CH3-Si(OH)2ONa〕3部に水
を加えて調整した表面保護材が貯留されている。
【0025】図9に示すように、表面保護材供給管21に
配設した電動弁32A は閉じたまま電動弁22A および電動
弁23A の開度を調整し、給水管22から冷却水を供給する
と、冷却水は表面保護材・冷却水用ケーブルベア(登録
商標)29(図8参照)を介して水平ランス12の基部側で
内管15と中管16との間を通り、環状仕切板18より先端部
側で内管15と外管17との間を通る。さらに、直立ランス
14の内管15と外管17との間を通過して上昇した後、排出
斜管19を経由して水平ランス12の基部を逆方向に通過
し、排水管23に排出される。このようにして水平ランス
12、直立ランス14および排出斜管19に冷却水を流入して
冷却状態が確保されたら、図8に示す移動台車20に設け
た駆動装置20B を前進側に駆動させ、車輪20A を介して
移動台車20が作業床40上に配置された固定ガイドレール
41に沿って前進する。
【0026】これによって、移動台車20に後端部を取り
付けてある水平ランス12が作業床40上に設置してある複
数のキャリアロール42に支持されて炭化室1の一端から
他端まで水平に移動される。水平ランス12の長手方向下
部にはスライドシュー34が長手方向に複数配設してあ
り、水平ランス12を炭化室1内に挿入したとき、炉底煉
瓦面9に摺動可能に当接して水平ランス12を支持するよ
うになっている。
【0027】その際、直立ランス14が炭化室1の入口端
に到達した段階で、圧力空気を表面保護材用タンク13に
入れて昇圧し、表面保護材用タンク13から圧送ポンプ43
を介して表面保護材が、表面保護材供給管21の長さを調
整する表面保護材・冷却水用ケーブルベア29を経由して
水平ランス12および直立ランス14の各内管15を通り、塗
布用スプレーノズル24に供給される。塗布用スプレーノ
ズル24から炭化室1を形成する炉壁煉瓦面25に向けて表
面保護材を噴霧しながら水平ランス12を炭化室1の一端
から他端まで所定の速度で移動させる。図10に示すよう
に、塗布用スプレーノズル24は炭化室1の炉壁煉瓦面25
に斜めに対向するように、同一水平面上で傾斜角をもっ
て2列に直立ランス14に多段に配設してある。各塗布用
スプレーノズル24のノズル孔径が調整してあるために、
炭化室1の炉壁煉瓦面25に表面保護材を均一に塗布する
ことができる。
【0028】前述のような表面保護材の噴霧では、表面
保護材が炭化室1の炉壁煉瓦面25に当たって跳ね返る、
いわゆるリバンドと呼ばれる現象が発生し、リバンド表
面保護材が、炉底煉瓦面9上に落下するのは避けられな
い。本発明では、炉底煉瓦面9の全面が予め粉粒状剥離
剤10により被覆状態としてあるため、リバンド表面保護
材は粉粒状剥離剤10の層上に落下する。その結果、リバ
ンド表面保護材が炉底煉瓦面9に直接接触するのを防止
できる。炉底煉瓦面9に供給する粉粒状剥離剤10の量
は、例えば、長さ16m、高さ4.5 m、幅0.45m、底面積
7.2 m2の炭化室1では、炉底煉瓦面9に対して60kg程度
を供給するのが適当であり、単位面積当たり60/7.2≒8.
3 kg/m2 で足りることも判明した。
【0029】炭化室1を形成する炉底煉瓦面9上に粉粒
状剥離剤10をスコップを用いて投入し、押出ラム5の空
押しで炉底煉瓦面9の中央部に粉粒状剥離剤10を展延に
より被覆するのでは、作業性が悪く、非能率である。そ
こで、図2に示すように、コークスケーキの押し出しが
完了した段階で、コークス押出機3(図11参照)が備え
た押出ラム5の先端に剥離剤用ホッパ26を取り付ける。
例えば、剥離剤用ホッパ26の側面に固定した側面板27を
押出ラム5の先端下部にボルト28等を用いて着脱自在と
する。図3に示すように、剥離剤用ホッパ26の下部出口
を開放した自然落下式の剥離剤用供給口30を備えてい
る。なお、剥離剤用供給口30には、粉粒状剥離剤10の切
り出し量を調整するととももに切り出しを停止できる流
量調整用ダンパ(図示せず)を設けるのが好ましい。
【0030】また、図4に示すように、剥離剤用ホッパ
26の下部出口にロータリフィーダ31を配設し、剥離剤用
ホッパ26内に貯留した粉粒状剥離剤10をロータリフィー
ダ31の回転数をコントロールすることにより切り出し量
を調整するのが好適である。この場合、コークスケーキ
を排出した炭化室1内は、高温であるため剥離剤用ホッ
パ26を水冷構造としてロータリフィーダ31が焼損するの
を防止する必要がある。剥離剤用ホッパ26の水冷構造と
しては、剥離剤用ホッパ26の外周面に下側から上側に半
割冷却管をスパイラル状に取り巻いて溶接し、半割冷却
管の下端部に給水管を接続し、半割冷却管の上端部に排
水管を接続するか、図4に示すように、剥離剤用ホッパ
26を二重シェル構造として内部に仕切板(図示せず)を
設けて水路を形成し、冷却水を下端部の給水管35から供
給し、剥離剤用ホッパ26の水路を経て上端部の排水管36
に導く構造としてもよい。
【0031】剥離剤用ホッパ26に収容してある60kg余り
の粉粒状剥離剤は、下部出口から自然落下(図3参
照)、またはロータリフィーダ31の回転制御により切り
出され(図4参照)、炭化室1の炉底煉瓦面9上に散布
され、押出ラム5の前進空押しにより延展される。この
ようにして炉底煉瓦面9の全面に粉粒状剥離剤10をほぼ
均一な厚みに敷き詰め、被覆状態とした後、前述と同様
の手順にてコークス押出機3に搭載した表面保護材塗布
装置11を用いて炭化室1の炉壁煉瓦面25に塗布用スプレ
ーノズル24から噴霧して表面保護材を塗布する。
【0032】炭化室1の珪石質耐火煉瓦で築炉された炉
壁煉瓦面25に塗布された前述の表面保護材は、1000〜12
00℃の高温となるため、アルカリ成分が大幅に低下し、
炉壁煉瓦面25へのアルカリ浸透のない、シリカ純度の高
いガラス面のように平滑で密度が高くかつ強度の高い溶
融塗着層が耐火煉瓦の1.0 〜1.5mm の深さに形成され
る。強固に保護された炭化室1の炉壁煉瓦面25は、数カ
月の連続操業を可能にするため、炉壁煉瓦面25への表面
保護剤の塗布は数カ月に1度となり、炭化室1の炉底煉
瓦面9への粉粒状剥離剤10も、数カ月に1度の実施頻度
となる。
【0033】図5に示すように、炭化室1の炉底煉瓦面
9には、予め粉粒状剥離剤10が敷き詰めてあるので、直
立ランス14の高さ方向に多段に配設された塗布用スプレ
ーノズル24から炉壁煉瓦面25に向けた表面保護材の噴霧
では、表面保護材が炉壁煉瓦面25に当たって跳ね返り、
リバンド表面保護材33として粉粒状剥離剤10の層上に落
下する。粉粒状剥離剤10は炭化室1の温度よりも高い材
料であるため、溶融することなく固体粉粒体として存在
し、リバンド表面保護材33が溶融しても炉底煉瓦面9に
直接接触するのが防止され、リバンド表面保護材33の付
着が皆無となる。
【0034】次回の炭化室1への原料石炭投入による乾
留終了後、コークス押出機を用いてコークスケーキを炉
外に押し出す際に、炉底煉瓦面9を被覆した粉粒状剥離
剤10は、そのほとんどが押し詰まりを生じることなくリ
バンド表面保護材33と一緒に炉外に押し出される。炭化
室1から押し出されるコークスケーキは、その重量が20
tレベルであるのに対して粉粒状剥離剤10は60kg程度と
微量であるためコークスケーキの品質に悪影響を及ぼす
心配はない。
【0035】以下、自然落下式またはロータリフィーダ
式の剥離剤用ホッパ26を、表面保護材塗布装置11に設置
する本発明の他の実施態様について説明する。図6に示
すように、表面保護材塗布装置11が備えた直立ランス14
の下部に片持フレーム37を前方に向け水平に設け、その
先端に剥離剤用ホッパ26を配置する。ここでは、剥離剤
用ホッパ26としてロータリフィーダ式のタイプを説明す
るが、自然落下式にも同様にして適用できる。片持フレ
ーム37を水冷構造とするとともに、剥離剤用ホッパ26を
二重シェル構造として内部に仕切板(図示せず)を設け
て水路を形成する。片持フレーム37の給水路37A は水平
ランス12の先端部で外管17に接続され、また、片持フレ
ーム37の排水路44は排水斜管11に接続される。
【0036】水平ランス12および直立ランス14を冷却す
る冷却水の一部を片持フレーム37の給水路37A を経由し
て剥離剤用ホッパ26に形成した水路に導かれ、剥離剤用
ホッパ26を水冷した後、冷却水を排水路37B を経由して
排水斜管11に戻す。これにより剥離剤用ホッパ26の下部
出口に配設したロータリフィーダ31が高温に晒されるの
を防止する。片持フレーム37の長さは、直立ランス14に
2列に配設された多段の塗布用スプレーノズル24から噴
霧され、炭化室1の炉壁煉瓦面25に当たって跳ね返った
リバンド表面保護材が、炉底煉瓦面9上に落下する範囲
よりも前方位置となるように選定され、例えば、3.5 m
程度とする。なお、片持フレーム37の熱により撓みを防
ぐため、片持フレーム37の先端下面部(剥離剤用ホッパ
26の手前)にスライドシュー(図示せず)を設けて支持
してもよい。
【0037】本実施態様の作動について説明する。水平
ランス10、直立ランス14および排出斜管19並びに片持フ
レーム37、剥離剤用ホッパ26に冷却水を流入して冷却状
態が確保されたら、表面保護材塗布装置11が備えた水平
ランス10を前進させつつ、直立ランス14の下部から前方
に水平に張り出す片持フレーム37の先端に配置した剥離
剤用ホッパ26が炭化室1の入口端に到達した段階で、ロ
ータリフィーダ31の回転駆動を行い、剥離剤用ホッパ26
から粉粒状剥離剤10を切り出して炉底煉瓦面9上への散
布を開始する。次に、直立ランス14が炭化室1の入口端
に到達した段階で、水平ランス12および直立ランス14の
各内管15を経由する表面保護材を塗布用スプレーノズル
24を介して炉壁煉瓦面25に対する噴霧を開始する。
【0038】水平ランス12を炭化室1の一端から他端ま
で所定の速度で移動させる際に、先行の剥離剤用ホッパ
26から散布される粉粒状剥離剤10により炉底煉瓦面9が
被覆される。そして、後行の塗布用スプレーノズル24か
ら噴霧される表面保護剤が、炭化室1の炉壁煉瓦面25に
塗布される。このとき、表面保護材が炭化室1の炉壁煉
瓦面25に当たって跳ね返ったリバンド保護材が、炉底煉
瓦面9を被覆した粉粒状剥離剤10の上に落下する。その
結果、リバンド表面保護材が炉底煉瓦面9に直接接触す
るのを防止することができるのは前述の通りである。本
実施態様では、炉底煉瓦面9への粉粒状剥離剤10の散布
と、炉壁煉瓦面25への表面保護剤の塗布作業を同時進行
させることで能率よく短時間で実施できるメリットがあ
る。
【0039】なお、表面保護材塗布装置11が備えた直立
ランス14の下部に設けた片持フレーム37を省略し、直立
ランス14の下部に剥離剤用ホッパ26を直接配置すること
も可能である。この場合には、まず、剥離剤用ホッパ26
から供給する粉粒状剥離剤10を炭化室1の炉底煉瓦面9
の一端から他端まで被覆した状態とした後、表面保護材
塗布装置11が備えた塗布用スプレーノズル24から表面保
護剤を炭化室1の炉壁煉瓦面25の一端から他端まで噴霧
して炉壁煉瓦面9を被覆する必要がある。このため処理
時間が長くなり能率低下を伴うのは止むを得ないが、リ
バンド表面保護材が飛び過ぎて粉粒状剥離剤10の下にな
る危険性は回避される。
【0040】さらに、別の実施態様として、図7に示す
ように、水平ランス12の先端部に剥離剤用エジェクタタ
ンク32を配置し、剥離剤用エジェクタタンク32入口に圧
縮エア供給管38を接続するとともに、出口に剥離剤輸送
管39を接続する。剥離剤輸送管39の長さは、塗布用スプ
レーノズル24から噴霧され、炭化室1の炉壁煉瓦面25に
当たって跳ね返ったリバンド表面保護材が、炉底煉瓦面
9上に落下する範囲よりも前方位置となるように選定す
る。
【0041】水平ランス12を炭化室1の一端から他端ま
で所定の速度で移動させる際に、先行の剥離剤用エジェ
クタタンク32内に入れた粉粒状剥離剤10を、圧縮エア供
給管38から供給する圧縮エアーによるエジェクタ作用に
より剥離剤輸送管39からエアとともに粉粒状剥離剤10を
炭化室1の炉底煉瓦面9上に供給して、粉粒状剥離剤10
で被覆する。
【0042】後行の塗布用スプレーノズル24から噴霧さ
れる表面保護剤が、炭化室1の炉壁煉瓦面25に塗布され
る。表面保護材が炉壁煉瓦面25に当たって跳ね返ったリ
バンド保護材33が、炉底煉瓦面9を被覆した粉粒状剥離
剤10の上に落下するので、リバンド保護材が炉底煉瓦面
9に直接接触するのを防止することができるのは前述の
通りであり、その作用、効果は同様である。なお、剥離
剤用エジェクタタンク32は、高温に晒されるので水冷構
造にするのが好ましい。また、必要であればこのタイプ
を、コークス押出機に配置することも可能である。
【0043】また、剥離剤輸送管39の長さを短くしてそ
の先端を塗布用スプレーノズル24の直下に臨ませること
も可能である。この場合には、剥離剤輸送管39から供給
される粉粒状剥離剤10により炉底煉瓦面9の全面を被覆
した状態とした後、塗布用スプレーノズル24から噴霧さ
れる表面保護剤により炉壁煉瓦面25を塗布して、炉底煉
瓦面9を被覆した粉粒状剥離剤10の上にリバンド保護材
33を落下させる。
【0044】前記実施態様では、剥離剤用ホッパあるい
は剥離剤用エジェクタタンクをコークス押出機の押出ラ
ムや表面保護材塗布装置の水平ランスを利用して設置す
る場合について説明したが、必要があればコークス押出
機上に専用の粉粒状剥離剤供給装置を設置し、これに搭
載した水平フレームに剥離剤用ホッパあるいは剥離剤用
エジェクタタンクを設置するようにすることも可能であ
る。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、コ
ークスが押し出された高温状態にあるコークス炉炭化室
の炉壁煉瓦面に表面保護材を塗布する前の段階で、コー
クス炉炭化室の炉底煉瓦面に炭化室内の温度よりも高い
融点温度を有する粉粒状剥離剤を供給し、粉粒状剥離剤
で予め被覆した状態として、炭化室の炉壁煉瓦面に表面
保護材を吹き付け塗布する。側壁煉瓦面から跳ね返るリ
バウンド表面保護材を、粉粒状剥離剤の上に落下させる
ことにより、リバウンド表面保護材が炉底壁煉瓦面に付
着するのが確実に防止され、コークス押出機の押し詰ま
りトラブルが解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】炭化室の炉底煉瓦面への粉粒状剥離剤散布によ
るテスト状況を示す側面図である。
【図2】コークス押出機が備えた押出ラムに剥離剤用ホ
ッパから炭化室の炉底煉瓦面に粉粒状剥離剤を散布する
状況を示す側面図である。
【図3】コークス押出機が備えた押出ラムに自然流下式
の剥離剤用ホッパから炭化室の炉底煉瓦面に粉粒状剥離
剤を散布する状況を示す側面図である。
【図4】コークス押出機が備えた押出ラムにロータリフ
ィーダ式の剥離剤用ホッパから炭化室の炉底煉瓦面に粉
粒状剥離剤を散布する状況を示す側面図である。
【図5】炭化室の炉底煉瓦面への粉粒状剥離剤散布後
に、炉壁煉瓦面に表面保護材を噴射する状況を示す正面
図である。
【図6】表面保護材塗布装置が備えた水平ランスに片持
フレームを介して設けたロータリフィーダ式の剥離用ホ
ッパから炭化室の炉底煉瓦面に粉粒状剥離剤を散布する
状況を示す側面図である。
【図7】表面保護材塗布装置が備えた水平ランスに設け
た剥離剤エジェクタタンクから剥離剤輸送管を介して粉
粒状剥離剤を炭化室の炉底煉瓦面に散布する状況を示す
側面図である。
【図8】炭化室炉壁煉瓦面への表面保護材を塗布する従
来の表面保護材塗布装置を示す全体側面図である。
【図9】図8の表面保護材塗布装置の前部構造を示す縦
断面図である。
【図10】図9のA−A矢視方向を示す平面図である。
【図11】従来のコークス炉全体配置を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 炭化室 2 コークスケーキ 3 コークス押出機 4 コークスガイド車 5 押出ラム 6 消火車 7 ピニオン 8 ラック 9 炉底煉瓦面 10 粉粒状剥離材 11 表面保護材塗布装置 12 水平ランス 13 表面保護材用タンク 14 直立ランス 15 内管 16 中管 17 外管 18 環状仕切管 19 排出斜管 20 移動台車 20A 車輪 20B 駆動装置 21 表面保護材供給管 22 給水管 22A 、23A 、32A 電動弁 23 排水管 24 塗布用スプレーノズル 25 炉壁煉瓦面 26 剥離剤用ホッパ 27 側面板 28 ボルト 29 ケーブルベア 30 剥離剤用供給口 31 ロータリフィーダ 32 剥離剤用エジェクタタンク 32A 電磁弁 33 リバンド保護材 34、45 スライドシュー 35 給水管 36 排水管 37 片持フレーム 37A 給水路 37B 排水路 38 圧縮エア供給管 39 剥離剤輸送管 40 作業床 41 固定ガイドレール 42 キャリアロール 43 圧送ポンプ 44 排水路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇本 隆三 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温状態にあるコークス炉炭化室の炉壁
    煉瓦面に表面保護材を塗布するときの炉底煉瓦面へのリ
    バウンド表面保護材付着防止方法であって、前記コーク
    ス炉炭化室の炉底煉瓦面に炭化室内の温度よりも高い融
    点の粉粒状剥離剤を供給し、該炉底煉瓦面を粉粒状剥離
    剤で被覆した状態として、前記コークス炉炭化室の炉壁
    煉瓦面に表面保護材を吹き付け塗布し、該炉壁煉瓦面で
    跳ね返るリバウンド表面保護材を前記炉底煉瓦面を被覆
    した粉粒状剥離剤の上に落下させることを特徴とするコ
    ークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材
    付着防止方法。
  2. 【請求項2】 前記炉底煉瓦面の全面を、表面保護材の
    吹き付け塗布に先立ち粉粒状剥離剤で被覆することを特
    徴とする請求項1記載のコークス炉炭化室の炉底煉瓦面
    へのリバウンド表面保護材付着防止方法。
  3. 【請求項3】 前記炉底煉瓦面の粉粒状剥離剤による被
    覆を、該炉底煉瓦面へリバウンド表面保護材が飛散して
    落下する領域より先行した部分被覆域となすことを特徴
    とする請求項1記載のコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へ
    のリバウンド表面保護材付着防止方法。
  4. 【請求項4】 高温状態にあるコークス炉炭化室の炉壁
    煉瓦面に表面保護材を塗布するときの炉底煉瓦面へのリ
    バウンド表面保護材付着防止装置であって、前記コーク
    ス炉炭化室の長手方向に移動自在な水平フレームと、炭
    化室内の温度よりも高い融点の粉粒状剥離剤を貯蔵する
    剥離剤貯蔵ホッパとを具備し、前記剥離剤貯蔵ホッパは
    前記水平フレームの先端部に配設されたことを特徴とす
    るコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保
    護材付着防止装置。
  5. 【請求項5】 前記剥離剤貯蔵ホッパを水冷構造とした
    ことを特徴とする請求項4記載のコークス炉炭化室の炉
    底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装置。
  6. 【請求項6】 前記剥離剤貯蔵ホッパの出口に設けた剥
    離剤用供給口内に流量調整用ダンパまたはロータリフィ
    ーダを配置したことを特徴とする請求項4または5記載
    のコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保
    護材付着防止装置。
  7. 【請求項7】 前記水平フレームが、コークス押出機用
    の押出ラム、表面保護材塗布装置の水平ランスまたは粉
    粒状剥離剤供給装置の水平フレームであることを特徴と
    する請求項4、5または6記載のコークス炉炭化室の炉
    底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装置。
  8. 【請求項8】 前記水平フレームが、表面保護材塗布装
    置の水平ランスであるときに、水平ランスの先端にリバ
    ウンド表面保護材の飛散範囲を超える長さの片持フレー
    ムを介して剥離剤貯蔵ホッパを支持させたことを特徴と
    する請求項4、5または6記載のコークス炉炭化室の炉
    底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装置。
  9. 【請求項9】 高温状態にあるコークス炉炭化室の炉壁
    煉瓦面に表面保護材を塗布するときの炉底煉瓦面へのリ
    バウンド表面保護材付着防止装置であって、前記コーク
    ス炉炭化室の長手方向に移動自在な水平フレームと、こ
    の水平フレームの先端部に配設された剥離剤用エジェク
    タタンクと、この剥離剤用エジェクタタンクの入口に接
    続した圧縮エア供給管と、該剥離剤用エジェクタタンク
    の出口に接続した剥離剤輸送管とを具備したことを特徴
    とするコークス炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表
    面保護材付着防止装置。
  10. 【請求項10】 前記剥離剤用エジェクタタンクを水冷構
    造としたことを特徴とする請求項9記載のコークス炉炭
    化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装
    置。
  11. 【請求項11】 前記水平フレームが、コークス押出機用
    の押出ラム、表面保護材塗布装置の水平ランスまたは粉
    粒状剥離剤供給装置の水平フレームであることを特徴と
    する請求項9または10記載のコークス炉炭化室の炉底煉
    瓦面へのリバウンド表面保護材付着防止装置。
  12. 【請求項12】 前記水平フレームが、表面保護材塗布装
    置の水平ランスであるときに、水平ランスの先端部に配
    置した剥離剤用エジェクタタンクの出口にリバウンド表
    面保護材の飛散範囲を超える長さの剥離剤輸送管を接続
    することを特徴とする請求項9または10記載のコークス
    炉炭化室の炉底煉瓦面へのリバウンド表面保護材付着防
    止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011030730A1 (ja) * 2009-09-09 2011-03-17 株式会社タイホーコーザイ コークス炉炭化室炉床滑り剤
JP2017210554A (ja) * 2016-05-25 2017-11-30 日本特殊炉材株式会社 コークス炉炉底の補修装置
CN112709992A (zh) * 2020-12-28 2021-04-27 上海康恒环境股份有限公司 一种适用于垃圾焚烧炉的新型直推式架桥破解装置

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