JP3290894B2 - コークス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法とその塗布装置 - Google Patents
コークス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法とその塗布装置Info
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- JP3290894B2 JP3290894B2 JP20232796A JP20232796A JP3290894B2 JP 3290894 B2 JP3290894 B2 JP 3290894B2 JP 20232796 A JP20232796 A JP 20232796A JP 20232796 A JP20232796 A JP 20232796A JP 3290894 B2 JP3290894 B2 JP 3290894B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉に配置
された炭化室の内部で高温に曝される耐火煉瓦の壁面
に、高温耐火材を塗布して耐火煉瓦の耐久性及びガス透
過防止性を向上させるコークス炉の炭化室壁面への高温
耐火材塗布方法とその装置に関するものである。
された炭化室の内部で高温に曝される耐火煉瓦の壁面
に、高温耐火材を塗布して耐火煉瓦の耐久性及びガス透
過防止性を向上させるコークス炉の炭化室壁面への高温
耐火材塗布方法とその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉に配置された炭化室の耐火煉
瓦は、一般に珪石質の耐火煉瓦が使用されている。珪石
質耐火煉瓦は、珪石質原料を粉砕し、水で混和した後に
型枠に入れて乾燥させ、1200℃前後で焼成すること
により製造される。このようにして製造した珪石質耐火
煉瓦を用いて築炉し、均一な温度で乾燥運転し、応力を
除去した後、コークス炉の耐火煉瓦壁として実際の運転
に供される。
瓦は、一般に珪石質の耐火煉瓦が使用されている。珪石
質耐火煉瓦は、珪石質原料を粉砕し、水で混和した後に
型枠に入れて乾燥させ、1200℃前後で焼成すること
により製造される。このようにして製造した珪石質耐火
煉瓦を用いて築炉し、均一な温度で乾燥運転し、応力を
除去した後、コークス炉の耐火煉瓦壁として実際の運転
に供される。
【0003】前記耐火煉瓦は断熱を高める目的で、高い
気孔率を有しており、粒子間接触により形成されてい
る。従って、築炉の初期には平滑であった煉瓦壁面の表
面は、装入される配合石炭やコークスによる摩擦や頻繁
な加熱と冷却との繰り返しにより、薄利や割れ等で平滑
さを失って次第に荒れが大きくなり、摩擦抵抗が高まる
ばかりか、荒れ面は処理石炭や燃焼により生じるカーボ
ンや灰分の付着が助長され、操業上の問題となる。
気孔率を有しており、粒子間接触により形成されてい
る。従って、築炉の初期には平滑であった煉瓦壁面の表
面は、装入される配合石炭やコークスによる摩擦や頻繁
な加熱と冷却との繰り返しにより、薄利や割れ等で平滑
さを失って次第に荒れが大きくなり、摩擦抵抗が高まる
ばかりか、荒れ面は処理石炭や燃焼により生じるカーボ
ンや灰分の付着が助長され、操業上の問題となる。
【0004】コークス炉は、石炭をコークスに蒸し焼き
する多数の炭化室と呼ばれる部屋と加熱する燃焼室とを
交互に配列した構造を有する。炭化室と燃焼室とは、前
述のように珪石質の耐火煉瓦で構成された隔壁により仕
切られている。また、前記炭化室の高さは約6〜7m,
奥行き15〜16m,幅40〜50cmの長方形の空洞
であり、蒸し焼きされたコークスを炉外に押出して排出
し易くするために、幅は僅かに排出側(以下、コークス
排出側とも記す)の方が広くなっている。
する多数の炭化室と呼ばれる部屋と加熱する燃焼室とを
交互に配列した構造を有する。炭化室と燃焼室とは、前
述のように珪石質の耐火煉瓦で構成された隔壁により仕
切られている。また、前記炭化室の高さは約6〜7m,
奥行き15〜16m,幅40〜50cmの長方形の空洞
であり、蒸し焼きされたコークスを炉外に押出して排出
し易くするために、幅は僅かに排出側(以下、コークス
排出側とも記す)の方が広くなっている。
【0005】そして、原料である配合石炭は、炭化室の
天井側に配置されている装入口から装入車で間欠的に供
給され、コークス排出側とは逆方向に配置されている押
出機に付属するレベラで均一な高さに調整され加熱され
る。蒸し焼き終了後は両方のドアが開放され、押出機に
よって押され、コークス排出側から押出され、更に消火
装置にて消火し、冷却され、製品コークスとなる。
天井側に配置されている装入口から装入車で間欠的に供
給され、コークス排出側とは逆方向に配置されている押
出機に付属するレベラで均一な高さに調整され加熱され
る。蒸し焼き終了後は両方のドアが開放され、押出機に
よって押され、コークス排出側から押出され、更に消火
装置にて消火し、冷却され、製品コークスとなる。
【0006】ところで、コークス化の過程では配合石炭
中のタール質がガス化されると共に耐火煉瓦は過酷な高
温条件に曝されている。また近年、コークス強度を高め
る目的で、装入前の配合石炭を乾燥させ(通常8〜12
%の水分を5〜6%付近になるまで乾燥する)、炭化室
内に装入される配合石炭の嵩密度を高める操業が行わ
れ、強度の高いコークスが製造されている。
中のタール質がガス化されると共に耐火煉瓦は過酷な高
温条件に曝されている。また近年、コークス強度を高め
る目的で、装入前の配合石炭を乾燥させ(通常8〜12
%の水分を5〜6%付近になるまで乾燥する)、炭化室
内に装入される配合石炭の嵩密度を高める操業が行わ
れ、強度の高いコークスが製造されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように耐火煉瓦からなる壁面の平滑さが失われると、コ
ークス化の過程で生じる配合石炭中のカーボンが表面に
固着して更に凹凸の著しい表面となると共に、前述のカ
ーボンの固着により炭化室の幅が狭くなってコークスの
押出し抵抗が高まり、押出機への負荷が増加してしまう
という問題がある。また、無理な押出しにより、目地と
呼ばれる煉瓦と煉瓦の隙間を埋めている部分が損傷し、
炭化室側から生ガスが燃焼室内に流入する恐れがある。
ように耐火煉瓦からなる壁面の平滑さが失われると、コ
ークス化の過程で生じる配合石炭中のカーボンが表面に
固着して更に凹凸の著しい表面となると共に、前述のカ
ーボンの固着により炭化室の幅が狭くなってコークスの
押出し抵抗が高まり、押出機への負荷が増加してしまう
という問題がある。また、無理な押出しにより、目地と
呼ばれる煉瓦と煉瓦の隙間を埋めている部分が損傷し、
炭化室側から生ガスが燃焼室内に流入する恐れがある。
【0008】そこで、本出願人は先に特定成分のシリカ
純度が高く、高強度の平滑な表面層を形成可能な高温耐
火材を特開平8−119885号公報で提案した。この
高温耐火材は、ケイ酸ナトリウムや水酸化リチウム、硼
酸ナトリウム、及び有機シリコーン化合物を水で溶解し
たものであり、この高温耐火材の粘度が所定の状態で、
未だ500〜1200℃の高温の炭化室の耐火煉瓦壁面
に、スプレーノズルを用いて、単位面積当たり0.05
〜4.0kg/m2 の塗布量を塗布し、その後の昇温に
より、ガラス面のように平滑で、亀裂もなく、機械的強
度にも優れたシリカ純度の高い表面層を形成する。
純度が高く、高強度の平滑な表面層を形成可能な高温耐
火材を特開平8−119885号公報で提案した。この
高温耐火材は、ケイ酸ナトリウムや水酸化リチウム、硼
酸ナトリウム、及び有機シリコーン化合物を水で溶解し
たものであり、この高温耐火材の粘度が所定の状態で、
未だ500〜1200℃の高温の炭化室の耐火煉瓦壁面
に、スプレーノズルを用いて、単位面積当たり0.05
〜4.0kg/m2 の塗布量を塗布し、その後の昇温に
より、ガラス面のように平滑で、亀裂もなく、機械的強
度にも優れたシリカ純度の高い表面層を形成する。
【0009】更に、本出願人は、この高温耐火材を、コ
ークス炉の炭化室壁面に安定して自動的に塗布可能な塗
布装置を提案している(特願平7−286180号)。
この塗布装置は、炭化室のコークス押出機側に設けられ
て、炉外で炭化室の長手方向に向かい前後進自在な移動
台車と、この移動台車に後端部を取付けられて、前記炭
化室の下部で長手方向に沿って一端から他端まで水平に
進退自在に設けられた水平ランスと、この水平ランスの
先端部で炭化室の高さ方向に立設された直立ランスと、
この直立ランスの高さ方向に沿って炭化室の壁面に対向
するように多段に配設された高温耐火材塗布用スプレー
ノズルとを備えて構成されることを特徴としている。ま
た、この塗布装置は、前記水平ランスの長手方向下部
に、この水平ランスを炭化室に挿入したときに炉底に摺
動可能に当接して、前記水平ランスを支持する複数のス
ライドシューを配設したことをも特徴としている。つま
り、この塗布装置によれば、水平ランスがスライドシュ
ーによって炭化室の炉底に摺動可能に載置されている状
態で、押出機によって水平ランス及び直立ランスを炭化
室の長手方向に移動させ、直立ランスに沿って炭化室の
高さ方向に配設された多段のスプレーノズルから、前記
高温耐火材を壁面に吹付けて塗布することができる。
ークス炉の炭化室壁面に安定して自動的に塗布可能な塗
布装置を提案している(特願平7−286180号)。
この塗布装置は、炭化室のコークス押出機側に設けられ
て、炉外で炭化室の長手方向に向かい前後進自在な移動
台車と、この移動台車に後端部を取付けられて、前記炭
化室の下部で長手方向に沿って一端から他端まで水平に
進退自在に設けられた水平ランスと、この水平ランスの
先端部で炭化室の高さ方向に立設された直立ランスと、
この直立ランスの高さ方向に沿って炭化室の壁面に対向
するように多段に配設された高温耐火材塗布用スプレー
ノズルとを備えて構成されることを特徴としている。ま
た、この塗布装置は、前記水平ランスの長手方向下部
に、この水平ランスを炭化室に挿入したときに炉底に摺
動可能に当接して、前記水平ランスを支持する複数のス
ライドシューを配設したことをも特徴としている。つま
り、この塗布装置によれば、水平ランスがスライドシュ
ーによって炭化室の炉底に摺動可能に載置されている状
態で、押出機によって水平ランス及び直立ランスを炭化
室の長手方向に移動させ、直立ランスに沿って炭化室の
高さ方向に配設された多段のスプレーノズルから、前記
高温耐火材を壁面に吹付けて塗布することができる。
【0010】しかしながら、このような高温耐火材やそ
の塗布装置には以下のような問題が残っている。まず、
高温耐火材を塗布する条件が未だ確率されていない点が
挙げられる。つまり、最も回避すべきは、押出機の負荷
が過大にならないようにすることであるが、そのために
は高温耐火材の単位面積当たりの塗布量(ここに言う塗
布量とは、即ちスプレーノズルからの吹付量であること
は言うまでもない)をどのように設定すればよいのかと
いうことである。勿論、高温耐火材の単位面積当たりの
塗布量を小さくすればコストメリットは大きくなり、単
位面積当たりの塗布量を大きくすればそれが硬化してで
きる表面層の強度は向上するが、はたしてそれだけでよ
いのかといった疑問や、その他の制御因子についての解
決がなされていない。
の塗布装置には以下のような問題が残っている。まず、
高温耐火材を塗布する条件が未だ確率されていない点が
挙げられる。つまり、最も回避すべきは、押出機の負荷
が過大にならないようにすることであるが、そのために
は高温耐火材の単位面積当たりの塗布量(ここに言う塗
布量とは、即ちスプレーノズルからの吹付量であること
は言うまでもない)をどのように設定すればよいのかと
いうことである。勿論、高温耐火材の単位面積当たりの
塗布量を小さくすればコストメリットは大きくなり、単
位面積当たりの塗布量を大きくすればそれが硬化してで
きる表面層の強度は向上するが、はたしてそれだけでよ
いのかといった疑問や、その他の制御因子についての解
決がなされていない。
【0011】また、前記従来の塗布装置は、確かに炭化
室の壁面には平滑な高温耐火材の表面層を塗布形成する
ことができるようになったが、実際には壁面に衝突して
跳ね返りにより飛散するものもあり、これが炭化室壁面
の下部に蓄積されると、それが昇温によって硬化して再
付着し、余分な表面層として突出してしまう。このよう
になると、押出されるコークスの邪魔になって押出機の
押出し負荷が大きくなってしまう。
室の壁面には平滑な高温耐火材の表面層を塗布形成する
ことができるようになったが、実際には壁面に衝突して
跳ね返りにより飛散するものもあり、これが炭化室壁面
の下部に蓄積されると、それが昇温によって硬化して再
付着し、余分な表面層として突出してしまう。このよう
になると、押出されるコークスの邪魔になって押出機の
押出し負荷が大きくなってしまう。
【0012】また、前記従来の塗布装置は、炭化室壁面
に高温耐火材を塗布することのみに着目して構成されて
いるので、高温耐火材塗布後の処理が面倒であり、具体
的には高温耐火材塗布後は、スプレーノズル等に残存し
ている前記水溶性である高温耐火材を全て水で洗い流し
ていた。これは、高温耐火材の無駄でもあるし、残存す
る高温耐火材が多ければ、その洗い流し作業も手間のか
かるものとなってしまう。
に高温耐火材を塗布することのみに着目して構成されて
いるので、高温耐火材塗布後の処理が面倒であり、具体
的には高温耐火材塗布後は、スプレーノズル等に残存し
ている前記水溶性である高温耐火材を全て水で洗い流し
ていた。これは、高温耐火材の無駄でもあるし、残存す
る高温耐火材が多ければ、その洗い流し作業も手間のか
かるものとなってしまう。
【0013】本発明はこれらの諸問題に鑑みて開発され
たものであり、まず前記高温耐火材の粘度とそれが塗布
された後の押出機の押出し負荷との関係に基づいて、当
該高温耐火材の粘度に応じた単位面積当たりの塗布量を
設定することとし、更に温度依存性のある高温耐火材の
粘度を考慮し、塗布ムラや垂れ或いはリバウンドロスを
抑制防止可能な単位面積当たりの塗布量の設定方法を提
供すると共に、壁面から下方に飛散する高温耐火材を受
けて、それが再付着しないようにし、更には高温耐火材
の無駄をも低減できるコークス炉の炭化室壁面への高温
耐火材塗布方法とその塗布装置を提供することを目的と
するものである。
たものであり、まず前記高温耐火材の粘度とそれが塗布
された後の押出機の押出し負荷との関係に基づいて、当
該高温耐火材の粘度に応じた単位面積当たりの塗布量を
設定することとし、更に温度依存性のある高温耐火材の
粘度を考慮し、塗布ムラや垂れ或いはリバウンドロスを
抑制防止可能な単位面積当たりの塗布量の設定方法を提
供すると共に、壁面から下方に飛散する高温耐火材を受
けて、それが再付着しないようにし、更には高温耐火材
の無駄をも低減できるコークス炉の炭化室壁面への高温
耐火材塗布方法とその塗布装置を提供することを目的と
するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記諸問題を解決するた
めに、本発明のうち請求項1に係るコークス炉の炭化室
壁面への高温耐火材塗布方法は、コークス炉に配置され
た炭化室の壁面に、塗布時は液体のシリカ純度の高い高
温耐火材を塗布する方法であって、前記高温耐火材の粘
度の増加に伴って増加する、高温耐火材塗布後のコーク
ス押出し時の負荷特性に応じて、当該高温耐火材の粘度
からコークス押出し時の負荷が予め設定された所定値以
下となるように、塗布後は硬化する高温耐火材の炭化室
の壁面への単位面積当たりの高温耐火材塗布量を設定す
ることを特徴とするものである。
めに、本発明のうち請求項1に係るコークス炉の炭化室
壁面への高温耐火材塗布方法は、コークス炉に配置され
た炭化室の壁面に、塗布時は液体のシリカ純度の高い高
温耐火材を塗布する方法であって、前記高温耐火材の粘
度の増加に伴って増加する、高温耐火材塗布後のコーク
ス押出し時の負荷特性に応じて、当該高温耐火材の粘度
からコークス押出し時の負荷が予め設定された所定値以
下となるように、塗布後は硬化する高温耐火材の炭化室
の壁面への単位面積当たりの高温耐火材塗布量を設定す
ることを特徴とするものである。
【0015】この発明は、高温耐火材の粘度が高ければ
高いほど、単位面積当たりの塗布量が同等であっても、
硬化後にできる表面層が厚くなり、そのために押出機へ
の押出し負荷が大きくなるという原理に基づいている。
また、高温耐火材の粘度が同等であっても、単位面積当
たりの塗布量が増加するにつれて押出機への押出し負荷
は二次曲線的に増加する。従って、例えばコークスの押
詰まりは発生しない押出機への押出し負荷を所定値に設
定し、当該押出機への押出し負荷が所定値以下となるよ
うに、そのときの高温耐火材の粘度に応じて、炭化室壁
面の単位面積当たりの塗布量を設定すれば、押出機への
押出し負荷が過大となることはない。
高いほど、単位面積当たりの塗布量が同等であっても、
硬化後にできる表面層が厚くなり、そのために押出機へ
の押出し負荷が大きくなるという原理に基づいている。
また、高温耐火材の粘度が同等であっても、単位面積当
たりの塗布量が増加するにつれて押出機への押出し負荷
は二次曲線的に増加する。従って、例えばコークスの押
詰まりは発生しない押出機への押出し負荷を所定値に設
定し、当該押出機への押出し負荷が所定値以下となるよ
うに、そのときの高温耐火材の粘度に応じて、炭化室壁
面の単位面積当たりの塗布量を設定すれば、押出機への
押出し負荷が過大となることはない。
【0016】また、本発明のうち請求項2に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法は、温度の増
加に伴って減少する前記高温耐火材の粘度の温度依存特
性に応じて、使用される環境温度における当該高温耐火
材の粘度から前記炭化室壁面への単位面積当たりの高温
耐火材塗布量を変更することを特徴とするものである。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法は、温度の増
加に伴って減少する前記高温耐火材の粘度の温度依存特
性に応じて、使用される環境温度における当該高温耐火
材の粘度から前記炭化室壁面への単位面積当たりの高温
耐火材塗布量を変更することを特徴とするものである。
【0017】この発明では、前述の高温耐火材の粘度の
温度依存性を考慮している。即ち、前述のような高温耐
火材は、温度の増加に伴って粘度が反比例曲線的に、し
かも比較的大きな割合で減少する。前述のように、高温
耐火材の粘度は押出機への押出し負荷に直接的に影響す
るため、使用環境温度における高温耐火材の粘度を用い
て、前記請求項1に係る発明のような単位面積当たりの
塗布量設定を行わなければ、最終的に押出機への押出し
負荷を軽減できるとは限らない。従って、この高温耐火
材の粘度の温度依存性を考慮した本発明では、押出機へ
の押出し負荷を確実に軽減することができる。
温度依存性を考慮している。即ち、前述のような高温耐
火材は、温度の増加に伴って粘度が反比例曲線的に、し
かも比較的大きな割合で減少する。前述のように、高温
耐火材の粘度は押出機への押出し負荷に直接的に影響す
るため、使用環境温度における高温耐火材の粘度を用い
て、前記請求項1に係る発明のような単位面積当たりの
塗布量設定を行わなければ、最終的に押出機への押出し
負荷を軽減できるとは限らない。従って、この高温耐火
材の粘度の温度依存性を考慮した本発明では、押出機へ
の押出し負荷を確実に軽減することができる。
【0018】また、本発明のうち請求項3に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法は、前記高温
耐火材の垂れ及びロスを最小化するように、前記炭化室
壁面への単位面積当たりの高温耐火材塗布量の上限値を
設定することを特徴とするものである。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法は、前記高温
耐火材の垂れ及びロスを最小化するように、前記炭化室
壁面への単位面積当たりの高温耐火材塗布量の上限値を
設定することを特徴とするものである。
【0019】炭化室壁面に塗布された高温耐火材の垂れ
やリバウンドロスと呼ばれる跳ね返りによる飛散量は、
当該高温耐火材の粘度にさほど影響されず(極端に粘度
に差がある場合の垂れを除く)、ノズルからの噴射量,
即ち単位面積当たりの塗布量によってほぼ限定される。
つまり、単位面積当たりの高温耐火材塗布量が多過ぎれ
ば、垂れやリバウンドロスが増大し、それは硬化してで
きる表面層の厚さの不均一や原料の無駄を引き起こす。
従って、高温耐火材の垂れ及びリバウンドロスを最小化
するように前記炭化室壁面への単位面積当たりの高温耐
火材塗布量の上限値を設定することで、当該高温耐火材
の塗布条件が与えられる。
やリバウンドロスと呼ばれる跳ね返りによる飛散量は、
当該高温耐火材の粘度にさほど影響されず(極端に粘度
に差がある場合の垂れを除く)、ノズルからの噴射量,
即ち単位面積当たりの塗布量によってほぼ限定される。
つまり、単位面積当たりの高温耐火材塗布量が多過ぎれ
ば、垂れやリバウンドロスが増大し、それは硬化してで
きる表面層の厚さの不均一や原料の無駄を引き起こす。
従って、高温耐火材の垂れ及びリバウンドロスを最小化
するように前記炭化室壁面への単位面積当たりの高温耐
火材塗布量の上限値を設定することで、当該高温耐火材
の塗布条件が与えられる。
【0020】また、本発明のうち請求項4に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法は、前記高温
耐火材の塗布ムラを最小化するように、前記炭化室壁面
への単位面積当たりの高温耐火材塗布量の下限値を設定
することを特徴とするものである。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法は、前記高温
耐火材の塗布ムラを最小化するように、前記炭化室壁面
への単位面積当たりの高温耐火材塗布量の下限値を設定
することを特徴とするものである。
【0021】スプレーノズルを用いても、高温耐火材の
単位面積当たりの塗布量が少な過ぎれば、塗布ムラが生
じ、それは平滑な表面層の形成を阻害する。従って、高
温耐火材の塗布ムラを最小化するように前記炭化室壁面
への単位面積当たりの高温耐火材塗布量の下限値を設定
することで、当該高温耐火材の塗布条件が与えられる。
単位面積当たりの塗布量が少な過ぎれば、塗布ムラが生
じ、それは平滑な表面層の形成を阻害する。従って、高
温耐火材の塗布ムラを最小化するように前記炭化室壁面
への単位面積当たりの高温耐火材塗布量の下限値を設定
することで、当該高温耐火材の塗布条件が与えられる。
【0022】また、本発明のうち請求項5に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置は、コークス
炉に配置された炭化室の壁面に、シリカ純度の高い高温
耐火材を塗布する装置であって、前記炭化室のコークス
押出機側に設けられて、炉外で炭化室の長手方向に向か
い前後進自在な移動台車と、この移動台車に後端部を取
付けられて、前記炭化室の下部で長手方向に沿って一端
から他端まで水平に進退自在に設けられた水平ランス
と、この水平ランスの先端部で炭化室の高さ方向に立設
された直立ランスと、この直立ランスの高さ方向に沿っ
て炭化室の壁面に対向するように多段に配設された高温
耐火材塗布用スプレーノズルと、このスプレーノズルの
下方にあって炭化室の下部を幅方向に覆い且つ少なくと
もスプレーノズルと共に進退するように配設されて、飛
散する高温耐火材を受ける受け部とを備えたことを特徴
とするものである。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置は、コークス
炉に配置された炭化室の壁面に、シリカ純度の高い高温
耐火材を塗布する装置であって、前記炭化室のコークス
押出機側に設けられて、炉外で炭化室の長手方向に向か
い前後進自在な移動台車と、この移動台車に後端部を取
付けられて、前記炭化室の下部で長手方向に沿って一端
から他端まで水平に進退自在に設けられた水平ランス
と、この水平ランスの先端部で炭化室の高さ方向に立設
された直立ランスと、この直立ランスの高さ方向に沿っ
て炭化室の壁面に対向するように多段に配設された高温
耐火材塗布用スプレーノズルと、このスプレーノズルの
下方にあって炭化室の下部を幅方向に覆い且つ少なくと
もスプレーノズルと共に進退するように配設されて、飛
散する高温耐火材を受ける受け部とを備えたことを特徴
とするものである。
【0023】この発明では、前記スプレーノズルの下方
に、炭化室の下部を幅方向に覆う受け部を配設し、これ
をスプレーノズルと共に進退させることで、炭化室壁面
から跳ね返った,つまりリバウンドにより飛散する高温
耐火材をこの受け部で受けることができるから、これが
硬化して壁面に再付着するのを抑制防止することがで
き、その結果、押出機への押出し負荷を軽減することが
可能となる。
に、炭化室の下部を幅方向に覆う受け部を配設し、これ
をスプレーノズルと共に進退させることで、炭化室壁面
から跳ね返った,つまりリバウンドにより飛散する高温
耐火材をこの受け部で受けることができるから、これが
硬化して壁面に再付着するのを抑制防止することがで
き、その結果、押出機への押出し負荷を軽減することが
可能となる。
【0024】また、本発明のうち請求項6に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置は、前記水平
ランスの長手方向下部に、この水平ランスを炭化室に挿
入したときに炉底に摺動可能に当接して、前記水平ラン
スを支持する複数のスライドシューを配設し、前記受け
部は、この複数のスライドシューのうち、最もスプレー
ノズル寄りのスライドシューから当該スプレーノズルの
下方に向けて突設されたことを特徴とするものである。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置は、前記水平
ランスの長手方向下部に、この水平ランスを炭化室に挿
入したときに炉底に摺動可能に当接して、前記水平ラン
スを支持する複数のスライドシューを配設し、前記受け
部は、この複数のスライドシューのうち、最もスプレー
ノズル寄りのスライドシューから当該スプレーノズルの
下方に向けて突設されたことを特徴とするものである。
【0025】この発明は、前記請求項5に係る発明の実
施態様である。前記スライドシューは、もともと炉底に
摺接するものであるから、このスライドシューのうち、
最もスプレーノズル寄り,つまり先端側のスライドシュ
ーから前記受け部をスプレーノズルの下方に向けて突設
すれば、炭化室の最も下部で確実にリバウンドする高温
耐火材を受けることができ、またこのようにすることで
受け部のレイアウトも容易になる。
施態様である。前記スライドシューは、もともと炉底に
摺接するものであるから、このスライドシューのうち、
最もスプレーノズル寄り,つまり先端側のスライドシュ
ーから前記受け部をスプレーノズルの下方に向けて突設
すれば、炭化室の最も下部で確実にリバウンドする高温
耐火材を受けることができ、またこのようにすることで
受け部のレイアウトも容易になる。
【0026】また、本発明のうち請求項7に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置は、前記水平
ランスの後方に、前記スプレーノズルと高温耐火材の貯
留部とを接続する配管を設け、この配管に開閉弁と取付
けたことを特徴とするものである。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置は、前記水平
ランスの後方に、前記スプレーノズルと高温耐火材の貯
留部とを接続する配管を設け、この配管に開閉弁と取付
けたことを特徴とするものである。
【0027】この発明では、コークス炉の炭化室壁面に
高温耐火材を塗布した後に、それまで閉じておいた前記
開閉弁を開けば、スプレーノズル及びそれまでの管路内
に残存している高温耐火材が、前記配管から貯留部に自
重によって流れ込むから、使用しなかった高温耐火材を
回収することができ、またスプレーノズル等の残存する
高温耐火材の量を減少させることができるから、それを
水洗いする作業が容易化する。
高温耐火材を塗布した後に、それまで閉じておいた前記
開閉弁を開けば、スプレーノズル及びそれまでの管路内
に残存している高温耐火材が、前記配管から貯留部に自
重によって流れ込むから、使用しなかった高温耐火材を
回収することができ、またスプレーノズル等の残存する
高温耐火材の量を減少させることができるから、それを
水洗いする作業が容易化する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るコークス
炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置を実施化した側
面図であり、図2は本発明に係る高温耐火材塗布装置が
備えたランスの構造を模式的に示す縦断面図である。ま
た、図3は図2のA−A矢視を示す断面図であり、図4
は図2のB−B矢視を示す断面図である。更に、図5は
図2のC−C矢視を示す平面図を示し、図6は図1のA
−A矢視を示す断面図を示す。
基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係るコークス
炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置を実施化した側
面図であり、図2は本発明に係る高温耐火材塗布装置が
備えたランスの構造を模式的に示す縦断面図である。ま
た、図3は図2のA−A矢視を示す断面図であり、図4
は図2のB−B矢視を示す断面図である。更に、図5は
図2のC−C矢視を示す平面図を示し、図6は図1のA
−A矢視を示す断面図を示す。
【0029】図1に示すように、コークス炉1に配設さ
れた炭化室2の壁面に高温耐火材を塗布する高温耐火材
塗布装置3は、炭化室2内からコークスを炉外に押出す
押出機4上に配置されている。即ち、押出機4上に配置
されているコークス押出し用ラム5の近傍における作業
床のスペースを利用して高温耐火材塗布装置3を配置す
るものである。このようにするのは、押出機4を用いて
炭化室2からコークスを押出した後に、高温耐火材塗布
装置3を作動させることができるので作業手順からみて
好都合である。
れた炭化室2の壁面に高温耐火材を塗布する高温耐火材
塗布装置3は、炭化室2内からコークスを炉外に押出す
押出機4上に配置されている。即ち、押出機4上に配置
されているコークス押出し用ラム5の近傍における作業
床のスペースを利用して高温耐火材塗布装置3を配置す
るものである。このようにするのは、押出機4を用いて
炭化室2からコークスを押出した後に、高温耐火材塗布
装置3を作動させることができるので作業手順からみて
好都合である。
【0030】高温耐火材塗布装置3を構成するため、図
1に示すように押出機4の作業床6上には、炉外で炭化
室2の長手方向に向かい前後進自在に配置された移動台
車7が、車輪7Aを介して作業床6上に配置された固定
ガイドレール8に沿って前後進自在に走行するように搭
載してある。この移動台車7は、作業床6上に設置して
ある複数のキャリアロール9に支持され、炭化室2の一
端から他端まで水平に進退自在にできるように水平ラン
ス10の後端部に取付けてある。
1に示すように押出機4の作業床6上には、炉外で炭化
室2の長手方向に向かい前後進自在に配置された移動台
車7が、車輪7Aを介して作業床6上に配置された固定
ガイドレール8に沿って前後進自在に走行するように搭
載してある。この移動台車7は、作業床6上に設置して
ある複数のキャリアロール9に支持され、炭化室2の一
端から他端まで水平に進退自在にできるように水平ラン
ス10の後端部に取付けてある。
【0031】水平ランス10の先端部には、炭化室2の
高さ方向に対応して直立ランス11が立設してあると共
に、直立ランス11の高さ方向に沿って高温耐火材塗布
用スプレーノズル12が多段に配設されている。この高
温耐火材塗布用スプレーノズル12は、図5に示すよう
に、炭化室2の耐火煉瓦壁面2Aに斜めに対向するよう
に、同一水平面上で傾斜角をもって2列に配置されてい
る。また、水平ランス10の先端部途中部位と直立ラン
ス11の先端部位とは、排出斜菅13により連結されて
おり、この排出斜菅13は冷却水の排水路を形成すると
共に直立ランス11の剛性を強化する役割をもってい
る。なお、水平ランス10は、図3に示すように、基部
側は同心の内管15,中管16,外管17からなる3重
管構造となっており、先端部側は図4に示すように、同
心の内管15,外管17からなる2重管構造となってい
て、同じく2重管構造の直立ランス11に至っている。
ちなみに、本実施形態では、高さ方向に多段に配設され
た高温耐火材塗布用スプレーノズル12から噴霧される
高温耐火材が、炭化室2の耐火煉瓦壁面2A上に均一な
塗布膜を形成するように、各ノズルの穴径を調整してあ
り、特に本実施形態では送給圧力が低くなる最上段のノ
ズル穴径を、その他のノズル穴径より大きく設定して、
やや多めの高温耐火材が噴霧されるようにしてある。
高さ方向に対応して直立ランス11が立設してあると共
に、直立ランス11の高さ方向に沿って高温耐火材塗布
用スプレーノズル12が多段に配設されている。この高
温耐火材塗布用スプレーノズル12は、図5に示すよう
に、炭化室2の耐火煉瓦壁面2Aに斜めに対向するよう
に、同一水平面上で傾斜角をもって2列に配置されてい
る。また、水平ランス10の先端部途中部位と直立ラン
ス11の先端部位とは、排出斜菅13により連結されて
おり、この排出斜菅13は冷却水の排水路を形成すると
共に直立ランス11の剛性を強化する役割をもってい
る。なお、水平ランス10は、図3に示すように、基部
側は同心の内管15,中管16,外管17からなる3重
管構造となっており、先端部側は図4に示すように、同
心の内管15,外管17からなる2重管構造となってい
て、同じく2重管構造の直立ランス11に至っている。
ちなみに、本実施形態では、高さ方向に多段に配設され
た高温耐火材塗布用スプレーノズル12から噴霧される
高温耐火材が、炭化室2の耐火煉瓦壁面2A上に均一な
塗布膜を形成するように、各ノズルの穴径を調整してあ
り、特に本実施形態では送給圧力が低くなる最上段のノ
ズル穴径を、その他のノズル穴径より大きく設定して、
やや多めの高温耐火材が噴霧されるようにしてある。
【0032】ここで、水平ランス10の基部側と先端部
側とは環状仕切板18(図2参照)によって仕切られて
おり、直立ランス11の内管15は多段に配置された高
温耐火材塗布用スプレーノズル12に連通している。ま
た、直立ランス11の上端部の外管17と水平ランス1
0の基部側とは排出斜菅13を介して連結されている。
水平ランス10の内管15には、電動弁21Aを有する
高温耐火材供給管21が接続してあり、中管16には電
動弁22Aを有する給水管22が接続され、また外管1
7には電動弁23Aを有する排水管23が接続してあ
る。また、前記高温耐火材供給管21からは、電動弁3
2Aを有する高温耐火材戻り管32が分岐され、この高
温耐火材戻り管32は後述する高温耐火材用タンク30
に直接接続されている。
側とは環状仕切板18(図2参照)によって仕切られて
おり、直立ランス11の内管15は多段に配置された高
温耐火材塗布用スプレーノズル12に連通している。ま
た、直立ランス11の上端部の外管17と水平ランス1
0の基部側とは排出斜菅13を介して連結されている。
水平ランス10の内管15には、電動弁21Aを有する
高温耐火材供給管21が接続してあり、中管16には電
動弁22Aを有する給水管22が接続され、また外管1
7には電動弁23Aを有する排水管23が接続してあ
る。また、前記高温耐火材供給管21からは、電動弁3
2Aを有する高温耐火材戻り管32が分岐され、この高
温耐火材戻り管32は後述する高温耐火材用タンク30
に直接接続されている。
【0033】また、前記水平ランス10の長手方向下部
には、水平ランス10を炭化室2内に挿入したとき、炉
底2Bに摺動可能に当接して水平ランス10を支持する
複数のスライドシュー20が配設してある。一方、直立
ランス11の幅方向両端部に水平ランス10を炭化室2
内に挿入したときに炉幅方向をガイドするガイド板19
が配設してある。
には、水平ランス10を炭化室2内に挿入したとき、炉
底2Bに摺動可能に当接して水平ランス10を支持する
複数のスライドシュー20が配設してある。一方、直立
ランス11の幅方向両端部に水平ランス10を炭化室2
内に挿入したときに炉幅方向をガイドするガイド板19
が配設してある。
【0034】また、前記押出機4に設けた押出機配電盤
24は、トロリー線25から給電され、押出機配電盤2
4からは給電ケーブル32を介して動力用電力及び制御
用電気信号が高温耐火材塗布装置3が備えた各動力装置
に供給される。移動台車7にユーティリティ用ケーブル
ベア26が連結してあり、このユーティリティ用ケーブ
ルベア26は移動台車7の前後進に連れ、ケーブルベア
用サポート27に支持されながら移動する。また、移動
台車7には非常用引出し装置28が、作業床6上に配置
した架台28A上に設置してあり、非常時にこの非常用
引出し装置28を用いて移動台車7を炉内から炉外に移
動するようになっている。
24は、トロリー線25から給電され、押出機配電盤2
4からは給電ケーブル32を介して動力用電力及び制御
用電気信号が高温耐火材塗布装置3が備えた各動力装置
に供給される。移動台車7にユーティリティ用ケーブル
ベア26が連結してあり、このユーティリティ用ケーブ
ルベア26は移動台車7の前後進に連れ、ケーブルベア
用サポート27に支持されながら移動する。また、移動
台車7には非常用引出し装置28が、作業床6上に配置
した架台28A上に設置してあり、非常時にこの非常用
引出し装置28を用いて移動台車7を炉内から炉外に移
動するようになっている。
【0035】水平ランス10には、高温耐火材・冷却水
用ケーブルベア29が連結されており、高温耐火材用タ
ンク30、圧送ポンプ31を介して高温耐火材が水平ラ
ンス10の内管15に供給される。
用ケーブルベア29が連結されており、高温耐火材用タ
ンク30、圧送ポンプ31を介して高温耐火材が水平ラ
ンス10の内管15に供給される。
【0036】一方、前記水平ランス10の下部に設けら
れた複数のスライドシュー20のうち、当該水平ランス
10の先端部側,つまり前記高温耐火材用スプレーノズ
ル12側のスライドシュー20からは、このスプレーノ
ズル12の下方に向けて受け部33が突設されている。
この受け部33は、図7に明示するように、前記先端部
側のスライドシュー20の上面に取付けられた底板34
と、この底板34の幅方向両端部に蝶番36を介して回
転自在に取付けられた側板35とからなり、この側板3
5の上端部はやや内側に折り曲げられている。そして、
この受け部33は、前記高温耐火材塗布装置3を炭化室
2内に挿入したときに、前記側板35の上端部が、炭化
室2の壁面2Aに接触又はほぼ接触するようにしてお
き、これにより後述するリバウンドした高温耐火材を受
ける。
れた複数のスライドシュー20のうち、当該水平ランス
10の先端部側,つまり前記高温耐火材用スプレーノズ
ル12側のスライドシュー20からは、このスプレーノ
ズル12の下方に向けて受け部33が突設されている。
この受け部33は、図7に明示するように、前記先端部
側のスライドシュー20の上面に取付けられた底板34
と、この底板34の幅方向両端部に蝶番36を介して回
転自在に取付けられた側板35とからなり、この側板3
5の上端部はやや内側に折り曲げられている。そして、
この受け部33は、前記高温耐火材塗布装置3を炭化室
2内に挿入したときに、前記側板35の上端部が、炭化
室2の壁面2Aに接触又はほぼ接触するようにしてお
き、これにより後述するリバウンドした高温耐火材を受
ける。
【0037】次に、本実施形態の高温耐火材塗布装置の
作用について説明する。炭化室2内における石炭の蒸し
焼きによる乾留が終了したら、炭化室2のマシンサイド
及びコークスサイドにセットしてあるドア(図示せず)
を取り外した状態として押出機4のコークス押出し用ラ
ム5を用いて炭化室2内で製造されたコークスをマシン
サイドからコークスサイドに押出す。そして、高温耐火
材塗布装置3を用いて炭化室2内の耐火煉瓦壁面2Aに
高温耐火材を塗布する際に、まず押出機4をコークス炉
1の長手方向に移動して水平ランス10を当該炭化室2
の幅方向センタに位置合わせする。
作用について説明する。炭化室2内における石炭の蒸し
焼きによる乾留が終了したら、炭化室2のマシンサイド
及びコークスサイドにセットしてあるドア(図示せず)
を取り外した状態として押出機4のコークス押出し用ラ
ム5を用いて炭化室2内で製造されたコークスをマシン
サイドからコークスサイドに押出す。そして、高温耐火
材塗布装置3を用いて炭化室2内の耐火煉瓦壁面2Aに
高温耐火材を塗布する際に、まず押出機4をコークス炉
1の長手方向に移動して水平ランス10を当該炭化室2
の幅方向センタに位置合わせする。
【0038】また、高温耐火材用タンク30には、例え
ば珪酸ナトリウム(SiO2 /Na 2 Oモル比=3.
5)35部と、水酸化ナトリウム5部と、硼酸ナトリウ
ム7部と、有機シリコーン化合物〔CH3 −Si(O
H)2 ONa〕3部と、水とからなる配合耐火物混合液
を調整した高温耐火材が貯留されている。
ば珪酸ナトリウム(SiO2 /Na 2 Oモル比=3.
5)35部と、水酸化ナトリウム5部と、硼酸ナトリウ
ム7部と、有機シリコーン化合物〔CH3 −Si(O
H)2 ONa〕3部と、水とからなる配合耐火物混合液
を調整した高温耐火材が貯留されている。
【0039】そして、前記電動弁32Aは閉じたまま、
前記電動弁22A及び電動弁23Aの開度を調整し、給
水管22から冷却水を供給すると、冷却水は高温耐火材
・冷却水用ケーブルベア29を介して水平ランス10の
基部側で内管15と中管16との間を通り、環状仕切板
18より先端部側で内管15と外管17との間を通る。
更に直立ランス11の内管15と外管17との間を通過
して上昇した後、排出斜管13を経由して水平ランス1
0の基部を逆方向に通過し、排水管23に排出される。
前記電動弁22A及び電動弁23Aの開度を調整し、給
水管22から冷却水を供給すると、冷却水は高温耐火材
・冷却水用ケーブルベア29を介して水平ランス10の
基部側で内管15と中管16との間を通り、環状仕切板
18より先端部側で内管15と外管17との間を通る。
更に直立ランス11の内管15と外管17との間を通過
して上昇した後、排出斜管13を経由して水平ランス1
0の基部を逆方向に通過し、排水管23に排出される。
【0040】このようにして水平ランス10、直立ラン
ス11及び排出斜管13に冷却水を流入して冷却状態が
確保されたら、移動台車7に設けた駆動装置7Bを前進
側に駆動させ、車輪7Aを介して移動台車7を所定のス
ピードで前進させる。水平ランス10の先端部に立設し
た直立ランス11が炭化室2の入口端に到達した段階
で、圧力空気を高温耐火材用タンク30に入れて昇圧
し、高温耐火材供給管21を操作する高温耐火材・冷却
水用ケーブルベア29を介して、当該タンクから高温耐
火材を水平ランス10の内管15に供給し、更に直立ラ
ンス11の内管15を経由して各々の高温耐火材塗布用
スプレーノズル12から噴霧する。
ス11及び排出斜管13に冷却水を流入して冷却状態が
確保されたら、移動台車7に設けた駆動装置7Bを前進
側に駆動させ、車輪7Aを介して移動台車7を所定のス
ピードで前進させる。水平ランス10の先端部に立設し
た直立ランス11が炭化室2の入口端に到達した段階
で、圧力空気を高温耐火材用タンク30に入れて昇圧
し、高温耐火材供給管21を操作する高温耐火材・冷却
水用ケーブルベア29を介して、当該タンクから高温耐
火材を水平ランス10の内管15に供給し、更に直立ラ
ンス11の内管15を経由して各々の高温耐火材塗布用
スプレーノズル12から噴霧する。
【0041】このようにして2列の高温耐火材塗布用ス
プレーノズル12から、炭化室を構成する珪石質耐火煉
瓦からなる壁面2Aに向けて、高温耐火材を噴霧しなが
ら水平ランス10を炭化室2の一端から他端まで所定の
速度で移動させ、直立ランス11には、壁面2Aに向け
て2列の高温耐火材塗布用スプレーノズル12が多段に
配設してあり、しかも各スプレーノズル12の穴径が調
整してあるために、炭化室2の耐火煉瓦壁面2Aには高
温耐火材を均一に塗布することができる。
プレーノズル12から、炭化室を構成する珪石質耐火煉
瓦からなる壁面2Aに向けて、高温耐火材を噴霧しなが
ら水平ランス10を炭化室2の一端から他端まで所定の
速度で移動させ、直立ランス11には、壁面2Aに向け
て2列の高温耐火材塗布用スプレーノズル12が多段に
配設してあり、しかも各スプレーノズル12の穴径が調
整してあるために、炭化室2の耐火煉瓦壁面2Aには高
温耐火材を均一に塗布することができる。
【0042】このようにして炭化室2の珪石質耐火煉瓦
壁面2Aに均一された高温耐火材は前述のような配合成
分を有すると共に、コークスが押出された後の炭化室2
の壁面2Aの温度は未だ1000〜1200℃の高温が
維持されているため、この高温耐火材のアルカリ成分が
大幅に低下し、珪石質耐火煉瓦壁面2Aへのアルカリ浸
透のない、シリカ純度の高いガラス面のように平滑で密
度が高く且つ強度の高い高温耐火材の溶融塗着層が、耐
火煉瓦の表面から1.0〜1.5mmの深さの範囲に形
成された。
壁面2Aに均一された高温耐火材は前述のような配合成
分を有すると共に、コークスが押出された後の炭化室2
の壁面2Aの温度は未だ1000〜1200℃の高温が
維持されているため、この高温耐火材のアルカリ成分が
大幅に低下し、珪石質耐火煉瓦壁面2Aへのアルカリ浸
透のない、シリカ純度の高いガラス面のように平滑で密
度が高く且つ強度の高い高温耐火材の溶融塗着層が、耐
火煉瓦の表面から1.0〜1.5mmの深さの範囲に形
成された。
【0043】その結果、コークスを12バッチ製造した
炭化室2の珪石質耐火煉瓦壁面2Aへのカーボンや灰分
等の固形付着物量は、従来、無塗布面の煉瓦で1.9g
/m 2 であったのみに対し、高温耐火材を塗布した煉瓦
では0.1g/m2 以下に低下することができた。な
お、炭化室2の壁面2Aへの高温耐火材の塗布が終了し
たら水平ランス10を炉外へ引き出すのは言うまでもな
い。
炭化室2の珪石質耐火煉瓦壁面2Aへのカーボンや灰分
等の固形付着物量は、従来、無塗布面の煉瓦で1.9g
/m 2 であったのみに対し、高温耐火材を塗布した煉瓦
では0.1g/m2 以下に低下することができた。な
お、炭化室2の壁面2Aへの高温耐火材の塗布が終了し
たら水平ランス10を炉外へ引き出すのは言うまでもな
い。
【0044】また、全ての高温耐火材塗布作業が終了し
たら、前述と逆の手順で各電動弁21A〜23Aを閉
じ、次いで前記高温耐火材戻り管32の電動弁32Aを
開く。すると、高温耐火材塗布用スプレーノズル12及
び直立ランス11の内管15内に残存している高温耐火
材の自重によって、それらが水平ランス10の内管15
内に流れ込み、そのまま高温耐火材戻り管32からタン
ク30に戻って貯留される。このようにして残存した高
温耐火材をある程度回収したら、従来と同様に各ランス
内やスプレーノズルを水洗いすればよい。従って、本実
施形態では、回収された高温耐火材だけ無駄を省くこと
ができ、また同時に水洗いの手間を低減することができ
る。
たら、前述と逆の手順で各電動弁21A〜23Aを閉
じ、次いで前記高温耐火材戻り管32の電動弁32Aを
開く。すると、高温耐火材塗布用スプレーノズル12及
び直立ランス11の内管15内に残存している高温耐火
材の自重によって、それらが水平ランス10の内管15
内に流れ込み、そのまま高温耐火材戻り管32からタン
ク30に戻って貯留される。このようにして残存した高
温耐火材をある程度回収したら、従来と同様に各ランス
内やスプレーノズルを水洗いすればよい。従って、本実
施形態では、回収された高温耐火材だけ無駄を省くこと
ができ、また同時に水洗いの手間を低減することができ
る。
【0045】一方、前述のような高温耐火材の噴霧で
は、図8に示すように、高温耐火材が炭化室2の壁面2
Aに当たって跳ね返る,所謂リバウンドと呼ばれる現象
が発生する。前述した受け部33は、このリバウンドす
る高温耐火材を受けて回収するためのものである。ちな
みに、この受け部がない従来の高温耐火材塗布装置で
は、まず図9aに示すように、炉底に堆積しているコー
クスCの幅方向両側に、ウレタンフォーム状の高温耐火
材が堆積し、これが高温の炉内温度で溶融・硬化して、
図9bに示すように、壁面の下部に再付着し、固いガラ
ス状の突部になってしまう。このような突部が炭化室の
壁面にあると、コークスを押出すときの邪魔になって、
押出機への押出し負荷が増加してしまうことになるか
ら、リバウンドした高温耐火材を再付着させることのな
い本実施形態では、平滑な壁面を確保して押出機への押
出し負荷を増加させることがない。
は、図8に示すように、高温耐火材が炭化室2の壁面2
Aに当たって跳ね返る,所謂リバウンドと呼ばれる現象
が発生する。前述した受け部33は、このリバウンドす
る高温耐火材を受けて回収するためのものである。ちな
みに、この受け部がない従来の高温耐火材塗布装置で
は、まず図9aに示すように、炉底に堆積しているコー
クスCの幅方向両側に、ウレタンフォーム状の高温耐火
材が堆積し、これが高温の炉内温度で溶融・硬化して、
図9bに示すように、壁面の下部に再付着し、固いガラ
ス状の突部になってしまう。このような突部が炭化室の
壁面にあると、コークスを押出すときの邪魔になって、
押出機への押出し負荷が増加してしまうことになるか
ら、リバウンドした高温耐火材を再付着させることのな
い本実施形態では、平滑な壁面を確保して押出機への押
出し負荷を増加させることがない。
【0046】次に、本実施形態における高温耐火材塗布
方法の詳細について説明する。まず、炭化室の壁面に、
前述のような高温耐火材塗布装置を用いて高温耐火材を
塗布する場合の制御因子は、図10に示すように、ラン
ス速度(ランス,即ちスプレーノズルの移動速度の意味
である)、ノズルの穴径(ノズル径)、ポンプの圧力、
耐火材の粘度である。
方法の詳細について説明する。まず、炭化室の壁面に、
前述のような高温耐火材塗布装置を用いて高温耐火材を
塗布する場合の制御因子は、図10に示すように、ラン
ス速度(ランス,即ちスプレーノズルの移動速度の意味
である)、ノズルの穴径(ノズル径)、ポンプの圧力、
耐火材の粘度である。
【0047】ランス速度が小さくなる,つまりランスを
ゆっくり移動させれば、単位面積当たりに噴霧される高
温耐火材の量も増加するから、その分だけ垂れやリバウ
ンドによって損失する量,つまりリバウンドロスも増加
するし、何よりも作業時間が長くなってコストメリット
は小さい。しかし、ランス速度が速過ぎれば、単位面積
当たりの高温耐火材塗布量が少なくなり過ぎて、塗布ム
ラが発生したり、硬化後に十分な面粗度が得られなくな
ったりする可能性がある。
ゆっくり移動させれば、単位面積当たりに噴霧される高
温耐火材の量も増加するから、その分だけ垂れやリバウ
ンドによって損失する量,つまりリバウンドロスも増加
するし、何よりも作業時間が長くなってコストメリット
は小さい。しかし、ランス速度が速過ぎれば、単位面積
当たりの高温耐火材塗布量が少なくなり過ぎて、塗布ム
ラが発生したり、硬化後に十分な面粗度が得られなくな
ったりする可能性がある。
【0048】また、ノズル径が大きくなれば、当然なが
ら単位面積当たりの吹付量(塗布量)は増加し、ノズル
の詰まりも頻度が少なくなるが、単位面積当たりの塗布
量が増加すれば、前述のように垂れやリバウンドロスも
増加する。
ら単位面積当たりの吹付量(塗布量)は増加し、ノズル
の詰まりも頻度が少なくなるが、単位面積当たりの塗布
量が増加すれば、前述のように垂れやリバウンドロスも
増加する。
【0049】また、ポンプの圧力が大きくなるというこ
とは、同等のノズル径,同等のランス移動速度では、単
位面積当たりの塗布量が増加することになり、結果的に
リバウンドロスは増加する。但し、ポンプ圧力を増加さ
せると、同等のノズル径でも噴霧の広がりは大きくなっ
て、より広範囲に安定して塗布できることになる。
とは、同等のノズル径,同等のランス移動速度では、単
位面積当たりの塗布量が増加することになり、結果的に
リバウンドロスは増加する。但し、ポンプ圧力を増加さ
せると、同等のノズル径でも噴霧の広がりは大きくなっ
て、より広範囲に安定して塗布できることになる。
【0050】また、耐火材の粘度が大きくなれば、同等
のランス移動速度,同等のノズル径,同等のポンプ圧力
では、単位面積当たりの吹付量(塗布量)が減少するこ
とになる。また、リバウンドロスが減少する一方で、相
対的に壁面に付着する量が増加することから、垂れは増
加する。但し、このリバウンドロスと垂れの粘度から受
ける影響は比較的小さく、基本的には単位面積当たりの
塗布量が大きくなればリバウンドロスも垂れも多くなる
ことは間違いない。また、図11aには元来高粘度に設
定された高温耐火材の,同図11bには元来低粘度に設
定された高温耐火材の温度による粘度変化を示す(両図
の縦軸の縮尺率及び表示するオーダは異なる)ように、
元来の粘度が大きい方が、温度による粘度変化率は大き
い,つまり温度依存性が高いことが分かる。
のランス移動速度,同等のノズル径,同等のポンプ圧力
では、単位面積当たりの吹付量(塗布量)が減少するこ
とになる。また、リバウンドロスが減少する一方で、相
対的に壁面に付着する量が増加することから、垂れは増
加する。但し、このリバウンドロスと垂れの粘度から受
ける影響は比較的小さく、基本的には単位面積当たりの
塗布量が大きくなればリバウンドロスも垂れも多くなる
ことは間違いない。また、図11aには元来高粘度に設
定された高温耐火材の,同図11bには元来低粘度に設
定された高温耐火材の温度による粘度変化を示す(両図
の縦軸の縮尺率及び表示するオーダは異なる)ように、
元来の粘度が大きい方が、温度による粘度変化率は大き
い,つまり温度依存性が高いことが分かる。
【0051】以上のことから、作業性に圧倒的な影響を
及ぼすランスの移動速度と、材料特性である高温耐火材
の粘度とを除くと、高温耐火材の塗布における評価指標
は単位面積当たりの塗布量で総括できることが分かる。
また、単位面積当たりの塗布量が同等であっても、それ
によってできる高温耐火材の表面層の厚さは、当該高温
耐火材の粘度が高ければ高いほど厚くなり、その結果、
押出機への押出し負荷は大きくなることになる。従っ
て、電動モータによって駆動される押出機の押出し負荷
を、当該電動モータへの電力負荷として,その電流値を
押出しアンペアという名称で縦軸にとり、横軸には高温
耐火材の塗布量(吹付量)をとり、両者の関係のパラメ
ータとして高温耐火材の粘度(25℃時)を付加して図
示したのが図12である。同図によれば、高温耐火材の
粘度が高いほど、単位面積当たりの塗布量(吹付量)の
増加に伴って、押出しアンペア,即ち押出機への押出し
負荷は二次曲線的に増加することが分かる。ここで、同
図の縦軸,即ち押出機への押出負荷である押出しアンペ
アに、押詰まり危険エリアとあるのは、コークスの押出
し時にこの領域まで押出しアンペアが高くなると前記押
出しラムが確実に停止してしまうという絶対に回避しな
ければならない領域であり、押詰まり準危険エリアとあ
るのは、同じく押詰まってしまう可能性のある領域であ
る。従って、本実施形態では、まず第1に、前記押詰ま
り準危険エリアの下限値を、押出しアンペア,即ち押出
機への押出し負荷の上限値とし、前記高温耐火材の粘度
の温度依存性を考慮して、使用する環境温度における高
温耐火材の粘度を算出し、その粘度における単位面積当
たりの塗布量と押出しアンペアとの相関曲線を求め、そ
の曲線の押出しアンペアが前記押詰まり準危険エリアの
下限値を越えない単位面積当たりの塗布量を上限値と
し、単位面積当たりの塗布量の設定範囲をこれ以下に設
定する。本実施形態では、その上限値は凡そ1.3kg
/m2 程度に設定される。
及ぼすランスの移動速度と、材料特性である高温耐火材
の粘度とを除くと、高温耐火材の塗布における評価指標
は単位面積当たりの塗布量で総括できることが分かる。
また、単位面積当たりの塗布量が同等であっても、それ
によってできる高温耐火材の表面層の厚さは、当該高温
耐火材の粘度が高ければ高いほど厚くなり、その結果、
押出機への押出し負荷は大きくなることになる。従っ
て、電動モータによって駆動される押出機の押出し負荷
を、当該電動モータへの電力負荷として,その電流値を
押出しアンペアという名称で縦軸にとり、横軸には高温
耐火材の塗布量(吹付量)をとり、両者の関係のパラメ
ータとして高温耐火材の粘度(25℃時)を付加して図
示したのが図12である。同図によれば、高温耐火材の
粘度が高いほど、単位面積当たりの塗布量(吹付量)の
増加に伴って、押出しアンペア,即ち押出機への押出し
負荷は二次曲線的に増加することが分かる。ここで、同
図の縦軸,即ち押出機への押出負荷である押出しアンペ
アに、押詰まり危険エリアとあるのは、コークスの押出
し時にこの領域まで押出しアンペアが高くなると前記押
出しラムが確実に停止してしまうという絶対に回避しな
ければならない領域であり、押詰まり準危険エリアとあ
るのは、同じく押詰まってしまう可能性のある領域であ
る。従って、本実施形態では、まず第1に、前記押詰ま
り準危険エリアの下限値を、押出しアンペア,即ち押出
機への押出し負荷の上限値とし、前記高温耐火材の粘度
の温度依存性を考慮して、使用する環境温度における高
温耐火材の粘度を算出し、その粘度における単位面積当
たりの塗布量と押出しアンペアとの相関曲線を求め、そ
の曲線の押出しアンペアが前記押詰まり準危険エリアの
下限値を越えない単位面積当たりの塗布量を上限値と
し、単位面積当たりの塗布量の設定範囲をこれ以下に設
定する。本実施形態では、その上限値は凡そ1.3kg
/m2 程度に設定される。
【0052】一方、前述のように単位面積当たりの塗布
量が大き過ぎると、リバウンドロスや垂れが大きくなり
過ぎてしまい、前者が大きいと原料の無駄になり、後者
が大きいと表面性状に影響を及ぼす。そこで、リバウン
ドロスや垂れを最小化できる単位面積当たりの塗布量を
上限値に設定する。本実施形態では凡そ1.15kg/
m2 程度に設定された。
量が大き過ぎると、リバウンドロスや垂れが大きくなり
過ぎてしまい、前者が大きいと原料の無駄になり、後者
が大きいと表面性状に影響を及ぼす。そこで、リバウン
ドロスや垂れを最小化できる単位面積当たりの塗布量を
上限値に設定する。本実施形態では凡そ1.15kg/
m2 程度に設定された。
【0053】逆に、単位面積当たりの塗布量が小さ過ぎ
ると、塗布ムラが発生して表面性状に影響を及ぼすか
ら、このような塗布ムラを最小化する単位面積当たりの
塗布量を最小値に設定する。本実施形態では、凡そ1.
0kg/m2 程度に設定された。
ると、塗布ムラが発生して表面性状に影響を及ぼすか
ら、このような塗布ムラを最小化する単位面積当たりの
塗布量を最小値に設定する。本実施形態では、凡そ1.
0kg/m2 程度に設定された。
【0054】以上のように設定された単位面積当たりの
塗布量が満足されるように、ランスの移動速度やノズル
径,ポンプ圧力等を適宜設定して高温耐火材を塗布し、
それが硬化した後に、コークスを押出機で押出したとき
の押出しアンペア,つまり押出し負荷の変化を図13に
示す。同図から明らかなように、高温耐火材塗布後(図
ではコーティング後)1回目のコークス押出でも、押出
しアンペアが準危険エリアの下限値を上回ることはな
く、当然それ以後の押出しでは、コークスの押出しによ
って高温耐火材の表面層の更に表面部分が次第に均され
てゆくために、押出しアンペアは次第に小さくなってゆ
き、コーティング後3回目では、コーティングを施す以
前の値まで小さくなっている。これ以後は、前記高温耐
火材の表面層が著しく剥離したり破損したりしない限
り、押出機の押出し負荷は安定することが明らかになっ
ている。
塗布量が満足されるように、ランスの移動速度やノズル
径,ポンプ圧力等を適宜設定して高温耐火材を塗布し、
それが硬化した後に、コークスを押出機で押出したとき
の押出しアンペア,つまり押出し負荷の変化を図13に
示す。同図から明らかなように、高温耐火材塗布後(図
ではコーティング後)1回目のコークス押出でも、押出
しアンペアが準危険エリアの下限値を上回ることはな
く、当然それ以後の押出しでは、コークスの押出しによ
って高温耐火材の表面層の更に表面部分が次第に均され
てゆくために、押出しアンペアは次第に小さくなってゆ
き、コーティング後3回目では、コーティングを施す以
前の値まで小さくなっている。これ以後は、前記高温耐
火材の表面層が著しく剥離したり破損したりしない限
り、押出機の押出し負荷は安定することが明らかになっ
ている。
【0055】また、前記実施形態では、高温耐火材塗布
装置3を押出機4に設置するものについてのみ詳述した
が、場合によっては高温耐火材塗布装置3を専用の移動
台車上に設置することも可能であり、そのようにすれば
押出機4の運転と切り離して自在に運転することができ
る。
装置3を押出機4に設置するものについてのみ詳述した
が、場合によっては高温耐火材塗布装置3を専用の移動
台車上に設置することも可能であり、そのようにすれば
押出機4の運転と切り離して自在に運転することができ
る。
【0056】なお、前記高温耐火材として前記特開平8
−119775号公報の他、国際公開番号W095/3
1418号公報に記載されるものが使用可能である。
−119775号公報の他、国際公開番号W095/3
1418号公報に記載されるものが使用可能である。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係るコークス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布
方法によれば、高温耐火材の粘度が高ければ高いほど押
出機への押出し負荷が大きくなり、高温耐火材の粘度が
同等であっても、単位面積当たりの塗布量が増加するに
つれて押出機への押出し負荷は二次曲線的に増加するか
ら、例えばコークスの押詰まりは発生しない押出機への
押出し負荷を所定値に設定し、当該押出機への押出し負
荷が所定値以下となるように、そのときの高温耐火材の
粘度に応じて、炭化室壁面の単位面積当たりの塗布量を
設定すれば、押出機への押出し負荷は過大とならない。
項1に係るコークス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布
方法によれば、高温耐火材の粘度が高ければ高いほど押
出機への押出し負荷が大きくなり、高温耐火材の粘度が
同等であっても、単位面積当たりの塗布量が増加するに
つれて押出機への押出し負荷は二次曲線的に増加するか
ら、例えばコークスの押詰まりは発生しない押出機への
押出し負荷を所定値に設定し、当該押出機への押出し負
荷が所定値以下となるように、そのときの高温耐火材の
粘度に応じて、炭化室壁面の単位面積当たりの塗布量を
設定すれば、押出機への押出し負荷は過大とならない。
【0058】また、本発明のうち請求項2に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法によれば、温
度の増加に伴って反比例曲線的に大きな割合で減少する
高温耐火材の粘度に対して、使用環境温度における高温
耐火材の粘度に基づいて単位面積当たりの塗布量設定を
行うことにより、押出機への押出し負荷を確実に軽減す
ることができる。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法によれば、温
度の増加に伴って反比例曲線的に大きな割合で減少する
高温耐火材の粘度に対して、使用環境温度における高温
耐火材の粘度に基づいて単位面積当たりの塗布量設定を
行うことにより、押出機への押出し負荷を確実に軽減す
ることができる。
【0059】また、本発明のうち請求項3に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法によれば、単
位面積当たりの塗布量によってほぼ限定される炭化室壁
面に塗布された高温耐火材の垂れやリバウンドロスに対
して、この垂れやリバウンドロスを最小化するように前
記炭化室壁面への単位面積当たりの高温耐火材塗布量の
上限値を設定することで、当該高温耐火材の塗布条件が
与えられる。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法によれば、単
位面積当たりの塗布量によってほぼ限定される炭化室壁
面に塗布された高温耐火材の垂れやリバウンドロスに対
して、この垂れやリバウンドロスを最小化するように前
記炭化室壁面への単位面積当たりの高温耐火材塗布量の
上限値を設定することで、当該高温耐火材の塗布条件が
与えられる。
【0060】また、本発明のうち請求項4に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法によれば、単
位面積当たりのと塗布量によってほぼ限定される塗布ム
ラに対して、高温耐火材の塗布ムラを最小化するように
前記炭化室壁面への単位面積当たりの高温耐火材塗布量
の下限値を設定することで、当該高温耐火材の塗布条件
が与えられる。また、本発明のうち請求項5に係るコー
クス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置によれば、
炭化室壁面から跳ね返って飛散する高温耐火材を受け部
で受けることができるから、これが硬化して壁面に再付
着するのを抑制防止することができ、その結果、押出機
への押出し負荷を軽減することが可能となる。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法によれば、単
位面積当たりのと塗布量によってほぼ限定される塗布ム
ラに対して、高温耐火材の塗布ムラを最小化するように
前記炭化室壁面への単位面積当たりの高温耐火材塗布量
の下限値を設定することで、当該高温耐火材の塗布条件
が与えられる。また、本発明のうち請求項5に係るコー
クス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置によれば、
炭化室壁面から跳ね返って飛散する高温耐火材を受け部
で受けることができるから、これが硬化して壁面に再付
着するのを抑制防止することができ、その結果、押出機
への押出し負荷を軽減することが可能となる。
【0061】また、本発明のうち請求項6に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置によれば、炭
化室の最も下部で確実にリバウンドする高温耐火材を受
けることができ、またこのようにすることで受け部のレ
イアウトも容易になる。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置によれば、炭
化室の最も下部で確実にリバウンドする高温耐火材を受
けることができ、またこのようにすることで受け部のレ
イアウトも容易になる。
【0062】また、本発明のうち請求項7に係るコーク
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置によれば、コ
ークス炉の炭化室壁面に高温耐火材を塗布した後に、そ
れまで閉じておいた開閉弁を開けば、スプレーノズル及
びそれまでの管路内に残存している高温耐火材が、前記
配管から貯留部に自重によって流れ込むから、使用しな
かった高温耐火材を回収することができ、またスプレー
ノズル等の残存する高温耐火材の量を減少させることが
できるから、それを水洗いする作業が容易化する。
ス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布装置によれば、コ
ークス炉の炭化室壁面に高温耐火材を塗布した後に、そ
れまで閉じておいた開閉弁を開けば、スプレーノズル及
びそれまでの管路内に残存している高温耐火材が、前記
配管から貯留部に自重によって流れ込むから、使用しな
かった高温耐火材を回収することができ、またスプレー
ノズル等の残存する高温耐火材の量を減少させることが
できるから、それを水洗いする作業が容易化する。
【図1】本発明のコークス炉の炭化室壁面への高温耐火
材塗布装置の一実施形態を示す概略側面図である。
材塗布装置の一実施形態を示す概略側面図である。
【図2】図1に示すランスの構造を模式的に示す縦断面
図である。
図である。
【図3】図2のA−A矢視を示す断面図である。
【図4】図2のB−B矢視を示す断面図である。
【図5】図2のC−C矢視を示す断面図である。
【図6】図1のA−A矢視を示す断面図である。
【図7】図1の高温耐火材塗布装置に設けられた受け部
の詳細であり(a)は側面図、(b)は正面図である。
の詳細であり(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図8】図7に示す受け部の作用説明図である。
【図9】従来のリバウンドの説明図である。
【図10】高温耐火材塗布の制御因子の説明図である。
【図11】高温耐火材の粘度の温度依存性の説明図であ
る。
る。
【図12】高温耐火材の粘度をパラメータとする単位面
積当たりの塗布量と押出し負荷との関係の説明図であ
る。
積当たりの塗布量と押出し負荷との関係の説明図であ
る。
【図13】本発明による押出し負荷の実施例の説明図で
ある。
ある。
1はコークス炉 2は炭化室 2Aは壁面 3は高温耐火材塗布装置 4は押出機 5はコークス押出し用ラム 7は移動台車 10は水平ランス 11は直立ランス 12は高温耐火材塗布用スプレーノズル 15は内管 20はスライドシュー 21は高温耐火材供給管 30は高温耐火材用タンク 32は高温耐火材戻り管 32Aは電動弁 33は受け部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇本 隆三 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭52−76301(JP,A) 特開 平8−119775(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 29/06 C10B 29/04 C10B 41/00 F27D 1/16
Claims (7)
- 【請求項1】 コークス炉に配置された炭化室の壁面
に、塗布時は液体のシリカ純度の高い高温耐火材を塗布
する方法であって、前記高温耐火材の粘度の増加に伴っ
て増加する、高温耐火材塗布後のコークス押出し時の負
荷特性に応じて、当該高温耐火材の粘度からコークス押
出し時の負荷が予め設定された所定値以下となるよう
に、塗布後は硬化する高温耐火材の炭化室の壁面への単
位面積当たりの高温耐火材塗布量を設定することを特徴
とするコークス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方
法。 - 【請求項2】 温度の増加に伴って減少する前記高温耐
火材の粘度の温度依存特性に応じて、使用される環境温
度における当該高温耐火材の粘度から前記炭化室壁面へ
の単位面積当たりの高温耐火材塗布量を変更することを
特徴とする請求項1に記載のコークス炉の炭化室壁面へ
の高温耐火材塗布方法。 - 【請求項3】 前記高温耐火材の垂れ及びロスを最小化
するように、前記炭化室壁面への単位面積当たりの高温
耐火材塗布量の上限値を設定することを特徴とする請求
項1又は2に記載のコークス炉の炭化室壁面への高温耐
火材塗布方法。 - 【請求項4】 前記高温耐火材の塗布ムラを最小化する
ように、前記炭化室壁面への単位面積当たりの高温耐火
材塗布量の下限値を設定することを特徴とする請求項1
乃至3の何れかに記載のコークス炉の炭化室壁面への高
温耐火材塗布方法。 - 【請求項5】 コークス炉に配置された炭化室の壁面
に、シリカ純度の高い高温耐火材を塗布する装置であっ
て、前記炭化室のコークス押出機側に設けられて、炉外
で炭化室の長手方向に向かい前後進自在な移動台車と、
この移動台車に後端部を取付けられて、前記炭化室の下
部で長手方向に沿って一端から他端まで水平に進退自在
に設けられた水平ランスと、この水平ランスの先端部で
炭化室の高さ方向に立設された直立ランスと、この直立
ランスの高さ方向に沿って炭化室の壁面に対向するよう
に多段に配設された高温耐火材塗布用スプレーノズル
と、このスプレーノズルの下方にあって炭化室の下部を
幅方向に覆い且つ少なくともスプレーノズルと共に進退
するように配設されて、飛散する高温耐火材を受ける受
け部とを備えたことを特徴とするコークス炉の炭化室壁
面への高温耐火材塗布装置。 - 【請求項6】 前記水平ランスの長手方向下部に、この
水平ランスを炭化室に挿入したときに炉底に摺動可能に
当接して、前記水平ランスを支持する複数のスライドシ
ューを配設し、前記受け部は、この複数のスライドシュ
ーのうち、最もスプレーノズル寄りのスライドシューか
ら当該スプレーノズルの下方に向けて突設されたことを
特徴とする請求項5に記載のコークス炉の炭化室壁面へ
の高温耐火材塗布装置。 - 【請求項7】 前記水平ランスの後方に、前記スプレー
ノズルと高温耐火材の貯留部とを接続する配管を設け、
この配管に開閉弁と取付けたことを特徴とする請求項5
又は6に記載のコークス炉の炭化室壁面への高温耐火材
塗布装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20232796A JP3290894B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | コークス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法とその塗布装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20232796A JP3290894B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | コークス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法とその塗布装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1046153A JPH1046153A (ja) | 1998-02-17 |
JP3290894B2 true JP3290894B2 (ja) | 2002-06-10 |
Family
ID=16455722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20232796A Expired - Fee Related JP3290894B2 (ja) | 1996-07-31 | 1996-07-31 | コークス炉の炭化室壁面への高温耐火材塗布方法とその塗布装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3290894B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5276301A (en) * | 1975-12-22 | 1977-06-27 | Shinagawa Refractories Co | Strengthened painting material for wall of coke oven |
JP3166098B2 (ja) * | 1994-10-14 | 2001-05-14 | 川崎製鉄株式会社 | 高温耐火材表面処理方法 |
-
1996
- 1996-07-31 JP JP20232796A patent/JP3290894B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1046153A (ja) | 1998-02-17 |
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