JP2017210554A - コークス炉炉底の補修装置 - Google Patents

コークス炉炉底の補修装置 Download PDF

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Abstract

【課題】軽量で操作性に優れており、しかも簡単な操作で炉底に均一に補修用粉末を施工することが可能なコークス炉炉底の補修装置を提供する【解決手段】補修用粉体の供給部と、複数の貫通孔を設けた均し面を備える均し具と、均し具を前後動させる操作棹とを有するコークス炉炉底の補修装置であって、供給部から供給した補修用粉体を均しに供給し、炉外から操作棹によって均し具を前後動させることによって均し具の裏面で補修用粉体を均すコークス炉炉底の補修装置である。【選択図】図1

Description

本発明は、コークス炉の炉底の損傷部分等を補修する際に使用する装置に関する。
コークス炉は、複数の燃焼室と複数の炭化室とを交互に連接させて構成される。各炭化室に石炭を投入した状態で燃焼室を加熱すると、炉壁を介して熱が伝わり、炭化室内が加熱されて石炭が乾留されてコークスが得られる。乾留は、例えば、900〜1100℃の温度で20時間ほど加熱する。乾留が終わるとコークスをラムで押し出して、新しい石炭を炭化室に投入して新たに乾留を開始する。
炭化室は、非常に幅が狭く奥行きが深い。炭化室の寸法について一例を挙げると、高さが約6.5m、幅が約0.4m、長さが約16mにもなる。炭化室での乾留が終了すると、上述の通り、ラムで乾留後のコークスを押し出す。このときにラムによって炭化室の炉底に機械的なストレスが加わる。そのほか、石炭から放出される乾留ガスや乾留中の熱によっても炉底にストレスが加わる。これらのストレスが繰り返し加えられることによって、コークス炉の炉底の損傷は時間の経過と共に拡大していく。
炉底の損傷が進むと炉底を構成する耐火煉瓦などの構造物を新しいものに取り換えざるを得なくなる。しかしながら、炉底の構造物を新しいものに交換する作業は、炉の中に作業員が入って行わざるを得ず、作業員への負担が大きい。また、長時間にわたってコークス炉の操業を停止しなければならず、操業率が低下する。
このため、炉底の損傷が過度に進行する前に炉底構造物の取り換えよりもより簡易な方法で炉底の補修作業を行っている。例えば、特許文献1には、ソリと、ソリの上に配され、底板を摺動させることによって開閉可能に構成した補修用粉体収納箱と、収納箱の前板に配置される補修用粉体の分散具と、収納箱の後板に接続される牽引棒と、底板の後端に接続される底板の摺動操作棒とからなるコークス炉炭化室炉底補修装置が開示されている。
また、特許文献2の図2には、ラムビームと、ラムビームの先端に取り付けられるラムヘッドと、ラムヘッドの下端に設けられる気体噴射式のスクレーパと、非接触式距離計と、炉底の凸部を切削する切削装置と、炉底に接面するシューと、モルタルタンク、供給ファン、及びノズルによってラムビームの基端側からラムビームの先端側にモルタルをガス搬送によって供給する機構とからなる補修装置が開示されている。
実公平7−7302号公報 特開2003−41258号公報
特許文献1に記載されている補修装置は、多量の補修用粉体を収容する収納箱にソリを取り付けた構造である。炉底に補修用粉体を供給するには、摺動操作棒を引いて底板をスライドさせて排出口の大きさを調節し、炉外で牽引棒を操作して補修装置を炉底に沿って移動させる。この補修装置では、多量の補修用粉体が収納箱に収納されているので装置の重量が大きくなり、操作性が悪化する可能性がある。
特許文献2に記載されている補修装置では、コークスを押し出す押出しラムにモルタル散布ノズル等を取り付けた構成である。炭化炉は上述の通りかなりの高さがある。押出しラムも炭化室の大きさに合わせて巨大な構造物になる。したがって、特許文献1と同様に、重量の問題とそれに起因する操作性の問題が懸念される。
本発明は、軽量で操作性に優れており、しかも炉底に均一に補修用粉末を施工することが可能なコークス炉炉底の補修装置を提供することを目的とする。
補修用粉体の供給部と、複数の貫通孔を設けた均し面を備える均し具と、均し具を前後動させる操作棹とを有するコークス炉炉底の補修装置であって、供給部から供給した補修用粉体を均し具に供給し、炉外から操作棹によって均し具を前後動させることによって均し具の裏面で補修用粉体を均すコークス炉炉底の補修装置によって、上記の課題を解決する。
上記の補修装置では、必要な量の補修用粉体を順次、均し具に対して供給する。すなわち、収納箱等に予め多量の補修用粉体を収納しておくものではないので、補修用粉体の分だけ補修装置を軽量にすることができる。したがって、より小さい力でも操作棹を介して補修装置を操作することが可能になる。
上記の補修装置は複数の貫通孔を設けた均し面を備える均し具を備える。例えば、均し具の上に補修用粉体を供給した場合は、補修装置を炉底に沿って移動させることで、複数の貫通孔から補修用粉体を振いながら炉底の窪んだ部分に対して集中的に落とすと共に均し面で補修用粉体を平滑に均すことが可能になる。また、例えば、均し具の外に補修用粉体を供給した場合には、炉底に堆積された補修用粉体のうちの余剰分を複数の貫通孔を経て均し具の上に逃がして、炉底の窪みが現れるまで補修用粉体を均し具の上に溜めておくことができる。このようにして、補修用粉体を炉底の欠損部分に対して充填して、補修用粉体を炉底に対して平滑に均すことが可能になる。
均し具は複数の貫通穴を備える。補修用紛体が凝集して塊状になったとしても、複数の貫通孔の縁と炉底との間に補修用粉体の塊を巻き込んで粉砕することが可能である。そして、万が一、塊状の補修用粉体によって一時的に一部の貫通穴から落ちにくくなったとしても、残りの貫通穴から欠損部分に対して補修用紛体を絶えず供給することが可能である。
補修装置は、均し具と操作棹とを連結する連結部をさらに備えており、均し具は操作棹に対して揺動可能な状態で操作棹、連結部、及び均し具が接続されていることが好ましい。均し具を操作棹に対して揺動可能な状態で軸支することによって、操作棹を操作する際に操作棹の角度が変わったとしても、均し具の均し面と炉底とを平行に保つことが可能になる。
補修装置は、均し具と操作棹とを連結する連結部をさらに備えており、連結部の他端側又は操作棹の一端側には連結環が配されており、操作棹と連結部は遊びを設けた状態で連結環に対して操作棹又は連結部が挿通されていることが好ましい。連結環と操作棹又は連結部との間に遊びを設けた状態で操作棹と連結部とを繋ぐことによって、操作棹を操作する際にその軸方向に沿って遊びをもたせることができる。これによって、操作棹を押し引きする操作を始める際に操作棹に振りをつけて、押し引き操作を開始する際に要する力を軽減することができる。
供給部は、中空の管から構成され、管内を経て補修用粉体を均し具に対して圧送するものであることが好ましい。例えば、圧縮空気を利用して補修用粉体を搬送することで均し具に対して所望の量の補修用粉体を迅速かつ簡便に供給することが可能になる。装置構成も簡素になるので操作性も向上させることができる。
操作棹は、中空の管から構成され、供給部の機能も兼ねるものとすることが好ましい。操作棹に供給部の機能も兼ねさせることで、装置を構成する部材の点数を減らし、装置を軽量化することが可能になる。
供給部は、中空の管から構成され、中空管の吐出側の端部に中空管の軸と交差する方向に配される壁と均し具側に設けられる開口とを備えるカバーを有するものとすることが好ましい。中空管を介して勢いよく供給される補修用粉体を壁に衝突させて開口から均し具側に落とすことで、補修用粉体の勢いを低減することが可能になる。これによって、例えば、均し具側に供給した補修用粉体のうちの粒径が小さいものが補修用粉体の勢いによって吹き飛ばされることを防止することが可能になる。
補修装置は、均し具を振動させる振動発生器をさらに備えるものであることが好ましい。振動発生器で均し具を振動させることによって、操作棹を介して補修装置を押し引きする際の力を低減することが可能になる。
補修装置は均し具が前後動する方向に沿って延びる一対のソリをさらに備えており、均し具はソリの上に支持されるものとすることが好ましい。ソリの上に補修装置を支持することで、補修装置と炉底との接触面積を小さくして、操作棹を介して補修装置を押し引きする際の力を低減することが可能になる。
均し具の貫通孔の内径は22〜38mmとすることが好ましい。貫通穴の内径を上記の範囲とすることによって均し具の上にある補修用紛体を炉底側に円滑に移動させることが可能になる。
本発明によれば、軽量で操作性に優れており、しかも炉底に均一に補修用粉末を施工することが可能なコークス炉炉底の補修装置を提供することができる。
コークス炉炉底の補修装置の一実施形態を示す側面図である。 図1に示した補修装置の正面図である。 図1に示した補修装置の平面図である。 図1の補修装置の供給部の構成を模式的に示した部分断面図である。 図4において一点鎖線の円で囲んだ領域を拡大して示した部分断面図である。 図1の補修装置を使用している状態を示す模式図である。 図6をコークス炉の窯口側から描いた模式図である。 図1の補修装置の分解図である。 操作棹が揺動している状態を示す側面図である。 操作棹と均し具に対して揺動できないように固定されている別の補修装置を示す側面図である。 図1の補修装置の均し具の上に補修用粉体が供給された状態を示す部分断面図である。 損傷によって形成された炉底の大きな窪みの上を図1の補修装置が通過する様子を示す側面図である。 車輪を配した別の補修装置が大きな窪みの上を通過する様子を示した側面図である。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。以下に挙げる実施形態は一つの例に過ぎず本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
本実施形態のコークス炉炉底の補修装置1は、図1ないし3に示したように、補修用紛体の供給部11と、複数の貫通穴123を設けた均し面を備える均し具12と、均し具12を前後動させる操作棹13と、均し具12と操作棹13とを連結する連結部14とを備える。
本実施形態では、図4に示したように、補修用粉体の供給部11は、圧縮空気の供給部111と、補修用粉体を貯留しておく貯留部112と、貯留部112に貯留された補修用粉体を吸引する吸引部113と、中空管114と、中空管114の先端側に取り付けられるカバー115とを含む。
本実施形態では、圧縮空気の供給部111としてコンプレッサーを使用し、貯留部112としてホッパを使用し、吸引部113としてエゼクタを使用した。コンプレッサーの下流にはエゼクタが接続され、エゼクタにはホッパが接続される。エゼクタはコンプレッサーから供給される圧縮空気を駆動源としてその内部に負圧を生じさせてホッパ内に貯留された補修用粉体を吸引する。エゼクタから排出された圧縮空気と補修用粉体の混合物は、中空管114に流入する。中空管114には水供給部116が接続されており、所定の量の水を中空管114内に供給する。これによって、補修用粉体は加水され、供給部111から供給された圧縮空気によって撹拌されながら、中空管114の先端から排出される。
本実施形態では、補修用粉体として、シャモットの粉末と、ガラスの粉末とを混合したものを使用した。補修用粉体を圧送する際に、微粉末が飛散して失われやすい。このため、本実施形態では、補修用粉体に対して小量の水を混合して圧送する方法を採用している。
補修用粉体の供給部11を構成する中空管114の吐出側には、カバー115が取り付けられる。カバー115は、図4に示したように、中空管114の軸と交差する方向に配される壁115aと、均し具側に設けられる開口115bとを備える。本実施形態では、カバー115はさらに天板115cと、左右の側壁115dと、中空管114の基端側に第2壁115eと、第2壁115eから中空管の基端側に向かって突出する取付部115fとを備える。
取付部115fの内径は、図5に示したように、中空管114の外径とほぼ同じ寸法となっており、取付部115fに対して中空管114を嵌め込んだ状態で螺子止めや溶接することで両者は固定することができる。カバー115が損耗した際に取り換えることができるようにするために螺子止めによって両者を固定することが好ましい。
図4において矢印で示したように、中空管114内を圧縮空気によって搬送された補修用粉体と水との混合物は、カバー115内に排出されて、壁115aに衝突して、開口115bを経て、均し具側に落下する。カバー115を設けることによって、圧縮空気の勢いを減殺して炉底や均し具12の上に堆積した補修用粉体が圧縮空気によって吹き飛ばされてしまうを防ぐことができる。補修用粉体のうち粒径が小さいものは、補修後の炉底の組織を緻密化して強度を向上させたり、浸炭等の化学変化を生じ難くする。カバー115を配することによって、粒径の小さいものが吹き飛ばされるのを防止して、補修後の炉底の強度を向上させて化学変化を生じさせにくくすることができる。
本実施形態の補修装置1では、ランスと呼ばれる中空管114を操作棹13としても利用する。すなわち、中空管114は、3〜10m程度の長さを有する長尺物であり、図6に示したように、基端側が炉外に突出する。中空管は、複数のピースに分割してもよい。例えば、3mの長さを備える複数の中空管と1.5mの長さの中空管を用意しておいて、炭化室21の炉底が損傷している位置に応じて複数の中空管を継ぎ足しながら補修装置1を炉底の損傷個所を補修するのに最適な位置に送り込むことが可能になる。分割した中空管は、例えば、その外径及び内径を嵌め合わせ可能な寸法に設定し、アドジャストファスナーなどの固定具で中空管同士を締結して抜け止めするとよい。炉外に突出した中空管111の基端側の任意の箇所を、作業員に握らせたり、任意の駆動装置に接続したりして、図6及び図7に示したように、炉外から操作棹13を操作して炉底211の上を炭化室21の延在方向に沿って補修装置1を前後動させる。なお、コークス炉2においては、図7に示したように、炭化室21と燃焼室22とが交互に連続する。
上述の通り、本実施形態の補修装置1では、中空管114を操作棹13として利用できるため、部品の点数を少なくして、補修装置1の重量を小さくすることができる。補修装置が重いと長尺物である操作棹13が撓ったりして操作性が悪化することがあるが、本実施形態の補修装置1によれば、そのような操作性の悪化を防ぐことができる。
本実施形態の補修装置では、図4に示したように、吸引部113と中空管114とを可撓性のホース117で接続している。このようにすることで、圧縮空気の供給部111、補修用粉体の貯留部112、及び吸引部113などの重量物を地面に設置した状態で操作棹13を操作できるようにしている。操作棹13を前後方向等に操作した際にホース117が撓んだり伸びたりすることで、操作棹13を押したり引いたりする力が貯留部112等に伝わらないようにしている。これによって、補修用粉体の供給部11の重量を小さくして補修装置1の操作性を向上させることができる。
本実施形態の補修装置1では、補修装置1に多量の補修用粉体を貯留しておくのではなく、補修用粉体の供給部11を利用して、順次、必要な量の補修用粉体を均し具12に対して供給する。このため、補修用粉体によって、補修装置の重量が増大することを防ぐことができる。これによって、装置の重量が増えることによる操作性の悪化を防ぐことができる。
本実施形態の補修装置1は、図8及び図9等に示したように、均し具12と操作棹13とを連結する連結部14を備える。そして、操作棹13は均し具12に対して揺動可能な状態で操作棹13、連結部14、及び均し具12が接続される。このため、本実施形態では、操作棹13に入力される力の方向が変化したとしても、図9において、破線と二点鎖線で示したように、操作棹13及び連結部14が均し具12に対して揺動して、均し具12を炉底211に対して常に平行な状態にすることができる。したがって、本実施形態の補修装置1によれば、作業者は操作棹13に対して入力する力の方向を意識する必要がなく、簡単に操作することができる。
一方、図10のように、操作棹13aと均し具12aとを連結具14aで揺動不可能な状態で完全に位置関係を固定した場合は、操作棹13aの角度に応じて均し具12aの角度も一体に変化する。均し具12aが傾くと均し具12aの上に一時的に溜まった補修用粉体3が炉底211にこぼれてしまう。これによって炉底211に補修用粉体3が山状に堆積すると、操作棹13の角度が炉底211と平行となるように注意しつつ操作棹13を押し引きする操作を複数回繰り返えして山状に堆積した補修用粉体3を均さなければならず、操作が煩雑になる。
本実施形態の補修装置1では、操作棹13を均し具12に対して揺動可能な状態で接続するために以下のような構成としている。
連結部14は、図1及び図2に示したように、右側アーム141と左側アーム142と、右側アーム141と左側アーム142の他端側に固定される連結環143と、右側アーム141と左側アーム142との一端側に固定される軸パイプ144とを備える。右側アーム141及び左側アーム142は、補修装置1の重量を軽量化するために、図4に示したように中空な管から構成されている。
連結環143は、図5に示したように、操作棹13の延在方向に沿って開口が連通する環状の部材であり、その内径を操作棹13の外径よりもやや大きく構成して、連結環143に対して操作棹13を挿通すると操作棹13と連結環143との間に遊びができるようにしている。本実施形態では、連結環は閉じた環状の部材であるが、環の一部が欠損した開いた環状の部材としてもよい。
右側アーム141及び左側アーム142は、図1に示したように、側面視において、連結環143から鉛直方向に向かって延びる第1アーム部141a、142aと、第1アーム部141a、142aから操作棹13の先端側に向かって斜め下方に延びる第2アーム部141b、142bと、第1アーム部141a、142a及び第2アーム部141b、142bの間に位置し、両者を接合する屈曲部141c、142cとを備える。このような構造とすることで、操作棹13を操作した際にカバー115が連結部14に干渉しないようにしている。また、このような構造とすることで、操作棹13の先端から排出される補修用粉体を軸挿通部121よりも手前側の均し具12の上に供給することができる。補修用粉体が挿通部121よりも奥側に供給されると、供給された補修用粉体の量を目視確認しづらくなる。しかし、手前側に供給することで、作業者が供給された補修用粉体の量を目視確認して、操作棹13を操作したり、補修用粉体の供給量を増減することが容易になる。
右側アーム141及び左側アーム142は、図2に示したように、正面視においては、連結環143から斜め右下または斜め左下方向に第1アーム部141a、142aが延びて、第1アーム部141a、142aの端部から鉛直方向に対して第2アーム部141b、142bが延びて、第2アーム部141b、142bの端部が軸パイプ144に接続される形状を有する。操作棹13を押したり引いたりすると、右側アーム141、左側アーム142、及び操作棹13は、図9に示したように、軸パイプ144を軸として操作棹13の軸方向に沿って前後に揺動することができる。軸パイプ144は、断面円形の中空な菅であり、その内径は後述する螺子付軸121cの外形よりも大きく構成されている。
均し具12の上端縁には、一対の軸挿通部121が固定される。本実施形態では、軸挿通部121は、均し具12の上端に溶接により固定される固定板121aと、固定板121aから上方に突起し、後述する螺子付軸121cを挿通するための貫通孔を備えた取付板121bとから構成される。均し具12と連結部14とは、次のようにして揺動可能に接続する。すなわち、上記の左右の軸挿通部121の貫通孔及び連結部14の軸パイプ144の貫通孔とが連通した状態で螺子付軸121cをこれらを貫通するように挿通して、螺子付軸121cの一端に配された雄螺子に対して雌螺子を内周面に設けたナット121dを締めこむ。螺子付軸121cの他端には鍔部121eが設けられており、鍔部が取付板121bに接触することで、螺子付軸121cが抜け落ちないようにしてある。
操作棹13と連結部14とは、次のようにして接続される。図5に示したように、連結部14の連結環143に対して操作棹13の先端を挿通する。操作棹13の先端側には、その軸方向に対して交差する方向に隆起する鍔131が設けられており、連結環143は鍔131を越えて移動できないように、鍔131の外径が連結環143の内径より大きく構成されている。そして、連結環143を隙間嵌めした操作棹13の先端にカバー115の取付部115fを外嵌めする。カバー115の取付部115fの先端は、上記の鍔131と同様に連結環143の移動を規制する。鍔131と取付部115fの先端とを結ぶ長さは、連結環143の長さよりも大きくなるように構成されている。
上述の通り本実施形態では、操作棹13と連結環143との間に遊びができるようにしている。したがって、操作棹13を押し引きすると、連結環143が鍔131又はカバー115の取付部115fに衝突するまでスライドする。これによって、操作棹13を押し引きする操作を始める際に、操作棹13に振りをつけて、補修装置1を炭化室21の延在方向に沿って前後動させる操作を軽快にすることが可能になる。
本実施形態では、連結部14の一端側に連結環143を設ける。連結環を操作棹に設けて、連結部を当該連結環に挿通するように変更してもよい。
本実施形態の補修装置1では、図3及び図11に示したように、均し具12として、底板122に複数の貫通孔123を設けたトレイを使用する。貫通孔123を設けていない底板122の底面が均し面122aとして機能する。トレイは浅い箱の形状を備えており、矩形である底板122の長辺には底板122の縁から上方向に突出する一対の壁124を備え、底板の短辺には斜め上方に突出する一対の壁125を備える。長辺側の壁124の上端は曲げ部126を備えている。曲げ部126はトレイの内側方向に壁が折り曲げられた形状である。曲げ部126には上述の軸挿通部121の固定板121aが溶接によって固定される。上記の均し具12では、斜め上方に突出する壁125を補修装置が前後動する方向に備えるので、炉底211の凹凸等に対して均し具12が引っかかるのを防止することができる。
本実施形態の均し具12の底板122は、パンチングメタルから構成される。貫通孔123は真円であり、孔の内径は30mmである。貫通孔123の形状は真円に限定されず、楕円形や方形などにしてもよい。孔の内径は長軸に沿って測定した値のことである。貫通孔の内径は、22〜38mmとすることが好ましい。貫通孔の内径が小さすぎると均し具の上側から下側に補修用粉体が移動し難くなることがある。貫通孔の内径が大きすぎると、一の貫通孔とそれに隣接する他の貫通孔の距離(ピッチ)が小さくなる。ピッチが小さくなりすぎると均し面122aの面積が小さくなって、補修材料を炉底に押さえつける面積が不足することがある。
均し具12の底板122の開口率は、30〜70%とすることが好ましい。開口率が小さすぎると均し具の上側から下側に補修用粉体が移動し難くなることがある。開口率が大きすぎると、均し面の面積が小さくなって、補修材料を炉底に対して押さえつける面積が不足することがある。
供給部11から補修用粉体3を供給すると、図11において右側に示したように補修用粉体3が凝集せずに堆積される場合と、図11において左側に示したように補修用粉体が凝集して塊31を形成する場合がある。塊31は、貫通孔を詰まらせて一時的に閉塞させることがある。しかしながら、本実施形態の補修装置の均し具12は複数の貫通孔123を備えるため、一部の貫通孔123が閉塞したとしても残りの貫通孔123から絶えず炉底211に補修用粉体を供給することができる。
塊31によって一部の貫通孔123が閉塞したとしても、補修用装置1を図11において矢印で示したように、炭化室21の延在方向に沿って前後動させることによって、貫通孔123の縁に塊31の一部を巻き込んだり、貫通孔123の中で摩擦を受けて塊31が転がることによって、凝集した粉体を粉砕することが可能である。予め多量の補修用粉体を収納箱などに収納しておくと補修用粉体の自重によって強固に凝集することがあるが、本実施形態では供給部11によって順次補修用粉体を供給するため、補修用粉体が強固に凝集することを防ぐことができる。
本実施形態では、供給部11の先端を均し具12の上に配置して、補修用粉体が均し具12の上に排出されるようにした。供給部11の先端を例えば、均し具12の外に配置して、補修用粉体が均し具12の外に供給されるようにしてもよい。この場合は、炉底211に対して直接に補修用粉体が堆積することになる。しかしながら、図11において矢印で示したように、炭化炉の延在方向に沿って補修装置1を前後動させることによって、炉底211に堆積された補修用粉体のうちの余剰分を複数の貫通孔123を経て均し具12の上に逃がして、図11の右の状態にすることができる。そして、次に炉底211に図12に示したような窪み4が現れると補修用粉体を貫通孔123を経て炉底211の窪み4に供給することができる。
本実施形態の補修装置1では、図3に示したように、均し具12の壁125に振動発生器5としてバイブレータを取り付けている。バイブレータは、モーターの軸に重心を偏らせて重りを取り付けており、モーターの軸を回転させることで微振動を発生させて均し具12を細かく震わせる。これによって、均し具12の上から炉底211に円滑に補修用粉体を払い落とすことが可能になる。例えば、補修用粉体3が塊31を形成しているようなときは、振動発生器5を使用することによってより迅速に塊31を粉砕することが可能になる。さらに、均し具12を微振動させることによって、均し具12を前後動させるのに必要な力を低減して、補修用装置1の操作性を高めることができる。
本実施形態の補修装置では、均し具12はソリ6の上に支持される。ソリ6は、図2に示したように、底板61と、底板61から上方に突出する側板62とから構成される。そして、均し具12の壁124に設けられたネジ孔124aとソリ6の側板62に設けられたネジ孔62aを連通させた状態で螺子を挿通及び固定等することによって、ソリ6を均し具12に対して固定すればよい。
図8に示したように、均し具12に高さの異なる複数のネジ穴124aを設ける等することによって均し面の高さを調節可能に構成してもよい。このような高さ調節機構を設けることによって、補修用粉体の施工の厚みを任意に変更することが可能になる。本実施形態の補修装置1では、均し具12に高、中、低のネジ穴124aを設けて、3段階に施工厚を変更できるようにしてある。本実施例では、中の位置に合せることで炉底211に対して補修用粉体3を10mmの厚みで施工することができる。
本実施形態の補修装置1では、均し具12の長さよりも長いソリ6を使用することで、均し具12の長さを延長している。これによって、例えば、図12に示したように、大きな窪み4が炉底211に形成されているような場合でも均し具12が傾かないようにして、補修用粉体を平滑に均すことができるようにしている。一方、図13に示したように、車輪7を配置した均し具12aでは、炉底211の窪みに沿って補修装置が傾くため、大きな窪み4があると補修用粉体を平滑に均すことが難しい。均し具12の長さよりも長いソリ6を均し具12に取り付けることによってこのような問題を解消することができる。ソリ6の先端は、斜め上方に傾斜している。このため、ソリ6の先端が炉底211の凹凸に引っかかるのを防止することができる。
車輪7に比べると均し具12の方が長尺であるから、比較的に小さな窪みであれば、均し具12単体でも同様に補修装置1の傾きを防ぐ効果が得られる。
1 補修装置
11 補修用粉体の供給部
12 均し具
123 貫通孔
13 操作棹
14 連結部
143 連結環
115 カバー
5 振動発生器
6 ソリ

Claims (9)

  1. 補修用粉体の供給部と、複数の貫通孔を設けた均し面を備える均し具と、均し具を前後動させる操作棹とを有するコークス炉炉底の補修装置であって、
    供給部から供給した補修用粉体を均し具に供給し、炉外から操作棹によって均し具を前後動させることによって均し具の裏面で補修用粉体を均すコークス炉炉底の補修装置。
  2. 補修装置は、均し具と操作棹とを連結する連結部をさらに備えており、
    操作棹は均し具に対して揺動可能な状態で操作棹、連結部、及び均し具が接続されている請求項1に記載のコークス炉炉底の補修装置。
  3. 補修装置は、均し具と操作棹とを連結する連結部をさらに備えており、
    連結部の他端側又は操作棹の一端側には連結環が配されており、操作棹と連結部は遊びを設けた状態で連結環に対して操作棹又は連結部が挿通されている請求項1又は2に記載のコークス炉炉底の補修装置。
  4. 供給部は、中空な管から構成され、管内を経て補修用粉体を均し具に対して圧送するものである請求項1ないし3のいずれかに記載のコークス炉炉底の補修装置。
  5. 操作棹は、中空な管から構成され、補修用粉体の供給部の機能も兼ねるものである請求項1ないし4のいずれかに記載のコークス炉炉底の補修装置。
  6. 供給部は、中空な管から構成され、中空管の吐出側の端部に中空管の軸と交差する方向に配される壁と均し具側に設けられる開口とを備えるカバーを有する請求項1ないし5のいずれかに記載のコークス炉炉底の補修装置。
  7. 補修装置は、均し具を振動させる振動発生器をさらに備える請求項1ないし6のいずれかに記載のコークス炉炉底の補修装置。
  8. 補修装置は均し具が前後動する方向に沿って延びる一対のソリをさらに備えており、
    均し具はソリの上に支持される請求項1ないし7のいずれかに記載のコークス炉炉底の補修装置。
  9. 均し具の貫通孔の内径は22〜38mmである請求項1ないし8のいずれかに記載のコークス炉炉底の補修装置。
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