JP2002069292A - 水膨潤性ポリウレタン樹脂用耐摩耗性向上剤および透湿防水加工用表皮剤 - Google Patents

水膨潤性ポリウレタン樹脂用耐摩耗性向上剤および透湿防水加工用表皮剤

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JP2002069292A
JP2002069292A JP2000258288A JP2000258288A JP2002069292A JP 2002069292 A JP2002069292 A JP 2002069292A JP 2000258288 A JP2000258288 A JP 2000258288A JP 2000258288 A JP2000258288 A JP 2000258288A JP 2002069292 A JP2002069292 A JP 2002069292A
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JP
Japan
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abrasion resistance
weight
moisture
resin
polyurethane resin
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Application number
JP2000258288A
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English (en)
Inventor
Shinjiro Kato
信二郎 加藤
Yoshio Kobayashi
良夫 小林
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透湿防水性、耐摩耗性等に優れ、かつ洗濯を
繰り返し行っても耐摩耗性の低下のない透湿防水加工用
表皮剤および透湿防水布帛を提供すること。 【解決手段】 ポリシロキサンセグメントを有するポリ
オキシエチレン鎖含有ポリウレタン(A)からなる摩耗
性向上剤とポリシロキサンセグメントを有さないポリオ
キシエチレン鎖含有水膨潤性ポリウレタン樹脂(B)と
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水膨潤性ポリウレタ
ン樹脂用耐摩耗性向上剤およびそれを含有する樹脂組成
物からなる透湿防水加工用表皮剤ならびに透湿防水布帛
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、透湿防水布帛として繊維布帛に親
水性基含有ポリウレタン樹脂を塗布したものが利用され
ている。しかし、繊維布帛コーティングに用いられる柔
軟なポリウレタン樹脂は一般に耐摩耗性に劣りしかも表
面の滑性が低いという欠点がある。このような欠点を改
善するものとして、たとえばポリシロキサンセグメン
トをポリウレタン樹脂骨格中に導入したもの(例えば特
開2000−63478号公報);反応性有機官能基
を有するシリコーン化合物と有機イソシアネートから得
られる反応生成物を耐摩耗性向上剤としてポリウレタン
樹脂に添加する方法(例えば特公平6−37749号公
報)などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のものは樹脂膜強度が著しく損なわれるという問題点が
あり、また上記のものは耐摩耗性向上剤とポリウレタ
ン樹脂との親和性不足のため、布帛の洗濯を繰り返し行
なうと耐摩耗性が低下するという問題点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、透湿性、
防水性および耐摩耗性に優れ、かつ洗濯を繰り返し行っ
ても耐摩耗性の低下のない透湿防水加工用表皮剤を得る
べく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、ポリシロキサンセグメ
ントを有するポリオキシエチレン鎖含有ポリウレタン
(A)からなることを特徴とする水膨潤性ポリウレタン
樹脂用耐摩耗性向上剤;該向上剤とポリシロキサンセグ
メントを有さないポリオキシエチレン鎖含有水膨潤性ポ
リウレタン樹脂(B)とからなる樹脂組成物;該樹脂組
成物からなる透湿防水加工用表皮剤;ならびに該表皮剤
で透湿防水処理されてなる布帛である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリシロキサン
セグメントはシロキサン単位(−SiO−)が2個以
上、好ましくは3個以上結合した基であり、たとえば後
記一般式(1)〜(4)のXを除いた残基が挙げられ
る。また、ポリオキシエチレン鎖はオキシエチレン単位
(−CH2CH2O−)が2個以上、好ましくは3個以上
結合した基である。本発明に用いられるポリウレタン
(A)は、該(A)を構成する活性水素成分およびイソ
シアネート成分の何れかまたは双方にポリシロキサンセ
グメントを導入し、活性水素成分にポリオキシエチレン
鎖を導入することにより得られるものであり、ポリシロ
キサンセグメントとポリオキシエチレン鎖とは直接結合
していてもよく、イソシアネートと活性水素との反応に
より形成されるウレタン結合、ウレア結合を含有するポ
リウレタンセグメントを介して結合していてもよい。
【0007】本発明に用いる(A)の好ましい例として
は、活性水素含有ポリシロキサン(a)と、ポリオキシ
エチレン鎖含有ジオール(b)と、必要により他の高分
子ジオール(c)および/または鎖伸長剤(d)と、ポ
リイソシアネート(e)とを反応させることによって得
られる、ポリシロキサンセグメントを有するポリオキシ
エチレン鎖含有ポリウレタンが挙げられる。
【0008】(a)は、活性水素含有基(例えば水酸
基、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基等の1種
または2種以上)を分子内に1〜5個またはそれ以上、
好ましくは1〜2個有する変性ポリシロキサン化合物で
ある。該変性ポリシロキサン化合物の好ましい例として
は、例えば下記一般式(1)〜(4)で示される化合物
が挙げられる。
【0009】
【化1】 [式中、mは1〜300の整数、Rは直接結合または炭
素数1〜6のアルキレン基、Xは活性水素含有基を表
す。]
【0010】
【化2】 [式中、m、RおよびXは一般式(1)の場合と同様で
ある。]
【0011】
【化3】 [式中、nは1〜5の整数を表し、m、RおよびXは一
般式(1)の場合と同様である。]
【0012】
【化4】 [式中、p、qおよびrはそれぞれ独立に2〜200の
整数を表し、RおよびXは一般式(1)の場合と同様で
ある。]
【0013】上記一般式(1)〜(4)におけるXとし
ては、下記〜およびこれらの2種以上の組合せが挙
げられる。 水酸基または水酸基含有有機基 −(OA1)a−OH、−(OA1)b−(OA2)−OR’また
は (OA2)d−N−[(A2O)b−H]2 アミノ基またはアミノ基含有有機基 −(OA2)e−NH−(A2NH)f−H [ただし、A1は炭素数2〜4のアルキレン基および/
または−CH2CH(OH)CH2−、A2は炭素数2〜4
のアルキレン基、R’は炭素数1〜4のアルキル基、a
は0〜320、bは1〜5、dは1〜50の整数、eは
0または1、fは0または1である。また、A1または
A2が複数個存在するときは同一でも異なっていてもよ
く、A1またはA2が2種以上のアルキレン基で構成され
る場合の結合様式はブロックまたはランダムのいずれで
もよい。] カルボキシル基 メルカプト基
【0014】該(a)の具体例としては下記(1)〜(18)
のもが挙げられる。 (1)一般式(1)において、上記の−(OA1)a−OH
でaが0のもの。 (2)一般式(2)において、上記の−(OA1)a−OH
でaが0のもの。 (3)一般式(2)において、上記の−(OA1)a−OH
でA1がエチレン基、aが1〜300のもの。 (4)一般式(3)において、上記の−(OA1)a−OH
でaが0のもの。 (5)一般式(1)において、上記の−(OA1)a−OH
で−(OA1)a−が−(OCH2CH2)g−[OCH2CH
(CH3)]h−(ただし、gは1〜50、hは1〜3の整
数である。)のもの。 (6)一般式(4)において、上記の−(OA1)a−OH
でaが0のもの。 (7)一般式(1)において、上記の−(OA2)e−NH
−(A2NH)f−Hでeとfが0のもの。 (8)一般式(4)において、上記の−(OA2)e−NH
−(A2NH)f−Hでeとfが0のもの。 (9)一般式(2)において、Rがプロピレン基、上記
の−(OA2)e−NH−(A 2NH)f−Hでeとfが0のも
の。 (10)一般式(3)において、Rがプロピレン基、上記
の−(OA2)e−NH−(A2NH)f−Hでeとfが0のも
の。 (11)一般式(3)において、上記の−(OA2)e−NH
−(A2NH)f−HでA2がエチレン基、eが0、fが1
のもの。 (12)一般式(1)において、Xがカルボキシル基のも
の。 (13)一般式(4)において、Rがプロピレン基、Xがカ
ルボキシル基のもの。 (14)一般式(2)において、Xがカルボキシル基のも
の。 (15)一般式(3)において、Xがカルボキシル基のも
の。 (16)一般式(1)において、Xがメルカプト基のもの。 (17)一般式(4)において、Rがプロピレン基、Xがメ
ルカプト基のもの。 (18)一般式(3)において、Xがメルカプト基のもの。 これらのうち(a)として好ましいものは水酸基を有す
るもの、とくに上記(1)〜(3)のものである
【0015】該(a)の数平均分子量(GPC法によ
る。以下同様)は通常200〜30,000、好ましく
は250〜15,000、特に好ましくは300〜1
0,000である。
【0016】ポリオキシエチレン鎖含有ジオール(b)
としては、ポリエーテルジオール、開始剤にエチレ
ンオキシド(EO)またはEOと他のアルキレンオキシ
ド(AO)をブロック付加(チップド、バランス型、活
性セカンダリー型など)したもの、ポリエーテルエス
テルジオールなどが挙げられる。上記としては、例え
ばポリエチレングリコール(以下PEGと略記)、ポリ
オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合ジオー
ル、ポリオキシエチレンオキシテトラメチレンブロック
共重合ジオールなどが挙げられる。としては、例えば
炭素数3〜22の低分子ジオール(プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサメチレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキシレ
ングリコール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シク
ロヘキサン、mまたはp−キシリレングリコール、4,
4’−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)−ジフェニルプ
ロパンなど)のEO付加物またはEOとAOのブロック
付加物(ただし、EOの付加モル数はOHあたり2モル
以上、好ましくは3モル以上である。)が挙げられる。
としては分子量2,000以下のポリオキシエチレン
鎖含有ジオール(PEGなど)と、ジカルボン酸[炭素
数4〜10の脂肪族ジカルボン酸(例えばコハク酸、ア
ジピン酸、セバシン酸など)、炭素数8〜15の芳香族
ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸な
ど)など]の1種以上またはジカルボン酸無水物とA
O、あるいはラクトン(ε−カプロラクトンなど)また
は炭酸ジエステル(炭酸ジメチルなど)とを反応させて
得られるポリエーテルエステルジオール;およびこれら
の2種以上の混合物が挙げられる。上記AOとしてはプ
ロピレンオキシド(PO)、ブチレンオキシド、スチレ
ンオキシド、α−オレフィンオキシド、エピクロロヒド
リン等が挙げられる。
【0017】これらのうち好ましいものはPEG、ポリ
オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合ジオー
ルおよびポリオキシエチレンオキシテトラメチレンブロ
ック共重合ジオールであり、特に好ましくはPEGであ
る。該(b)の数平均分子量は通常150〜8,00
0、好ましくは200〜6,000、特に好ましくは2
50〜4,000である。該(b)のオキシエチレン鎖
含量は通常60重量%以上、好ましくは70重量%以上
である。また、該(b)の水酸基価は通常14〜75
0、好ましくは19〜560、特に好ましくは28〜4
50である。
【0018】上記(a)および(b)と共に必要によ
り、他の高分子ジオール(c)および/または鎖伸長剤
(d)を併用してもよい。(c)としては、例えば、ポ
リエーテルジオール(イ)、ポリエステルジオール
(ロ)、ポリカーボネートジオール(ハ)などおよびこ
れらの混合物が挙げられる。ポリエーテルジオール
(イ)としてはポリオキシエチレン鎖を含有しないも
の、例えばポリプロピレングリコール、ポリオキシテト
ラメチレングリコール(以下、PTMGと略記)、ポリ
オキシプロピレンオキシテトラメチレンブロック共重合
ジオールなどおよびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れる。
【0019】ポリエステルジオール(ロ)としては、エ
チレングリコール(以下、EGと略記)、ジエチレング
リコール(以下、DEGと略記)、ジプロピレングリコ
ールもしくは前述の低分子ジオールおよび/または分子
量1,000以下のポリエーテルジオールと、前述のジ
カルボン酸の1種以上とを反応させて得られる縮合ポリ
エステルジオールや、該低分子ジオールを開始剤とした
炭素数4〜12のラクトンの開環重合により得られるポ
リラクトンジオールなどが挙げられる。上記分子量1,
000以下のポリエーテルジオールとしてはポリプロピ
レングリコール、PTMGなどが挙げられる。また上記
ラクトンとしては、例えばγ−ブチロラクトン、ε−カ
プロラクトン、γ−バレロラクトンなどが挙げられる。
該(ロ)の具体例としては、ポリエチレンアジペートジ
オール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリネオペ
ンチレンアジペートジオール、ポリ(3−メチル−1,
5−ペンチレンアジペート)ジオール、ポリヘキサメチ
レンアジペートジオール、ポリカプロラクトンジオール
およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。ポリカ
ーボネートジオール(ハ)としては、前記低分子ジオー
ルの1種以上と炭酸ジエステル(炭酸ジメチルなど)と
から誘導されるポリアルキレンカーボネートジオール
(例えばポリヘキサメチレンカーボネートジオール等)
が挙げられる。該(c)の数平均分子量は通常300〜
5,000、好ましくは600〜4,000である。
【0020】鎖伸長剤(d)としては、例えば炭素数2
〜10の低分子ジオール[例えばEG、プロピレングリ
コール、1,4−ブタンジオール(以下、BGと略
記)、DEG、1,6−ヘキサメチレングリコールな
ど];ジアミン類[炭素数2〜6の脂肪族ジアミン(例
えばエチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミンな
ど)、炭素数6〜15の脂環式ジアミン(例えばイソホ
ロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメ
タンなど)、炭素数6〜15の芳香族ジアミン(例えば
4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど)など];モ
ノアルカノール(炭素数2〜4)アミン(例えばモノエ
タノールアミンなど)、ヒドラジンもしくはその誘導体
(例えばアジピン酸ジヒドラジドなど)およびこれらの
2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましい
ものは低分子ジオールであり、特に好ましいものはE
G、DEGおよびBGである。
【0021】(A)を構成するポリイソシアネート
(e)としては、従来からポリウレタン製造に使用され
ている有機ジイソシアネートが使用できる。このような
有機ジイソシアネートには、炭素数(NCO基中の炭素
を除く、以下同様)6〜20の芳香族ジイソシアネー
ト、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネート、炭素数
4〜15の脂環式ジイソシアネート、炭素数8〜15の
芳香脂肪族ジイソシアネート、これらのジイソシアネー
トの変性体(カーボジイミド変性体、ウレタン変性体、
ウレトジオン変性体など)およびこれらの2種以上の混
合物が含まれる。
【0022】上記芳香族ジイソシアネートの具体例とし
ては、1,3−および/または1,4−フェニレンジイ
ソシアネート、2,4−および/または2,6−トリレ
ンジイソシアネート(以下TDIと略記)、2,4’−
および/または4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(以下MDIと略記)、4,4’−ジイソシアナ
トビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソ
シアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−
ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレン
ジイソシアネートなどが挙げられる。
【0023】上記脂肪族ジイソシアネートの具体例とし
ては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデ
カメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビ
ス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソ
シアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエー
トなどの脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
【0024】上記脂環式ジイソシアネートの具体例とし
ては、イソホロンジイソシアネート(以下IPDIと略
記)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシア
ネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシ
クロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシア
ナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカル
ボキシレート、2,5−および/または2,6−ノルボ
ルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0025】上記芳香脂肪族ジイソシアネートの具体例
としては、m−および/またはp−キシリレンジイソシ
アネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネートなどが挙げられる。
【0026】これらのうち好ましいものは芳香族ジイソ
シアネートおよび脂環式ジイソシアネートであり、さら
に好ましいものはMDI、TDIおよびIPDIであ
る。
【0027】(A)を構成する(a)〜(e)のNCO
/OH(活性水素含有基)当量比は、通常(0.65〜
1.05):1、好ましくは(0.8〜1.02):1
である。また、(a):(b):(c):(d)の当量
比は通常1:(0.1〜5):(0〜5):(0〜
5)、好ましくは1:(0.2〜3):(0〜3):
(0〜3)である。(a)〜(d)合計の平均OH(活
性水素含有基)当量は通常300〜15,000、好ま
しくは500〜10,000である。
【0028】該(A)の数平均分子量は、通常1,00
0〜40,000、好ましくは2,000〜30,00
0、特に好ましくは3,000〜20,000である。
【0029】該(A)中にポリシロキサンセグメントを
導入するには、例えば活性水素含有ポリシロキサン
(a)と、ポリオキシエチレン鎖含有ポリオール(b)
と、必要により他の高分子ジオール(c)および/また
は鎖伸長剤(d)と、ポリイソシアネート(e)とを同
時に反応させる方法;(a)と(e)を予め反応させ
てポリシロキサンセグメントを含有するNCO末端プレ
ポリマーを形成し、これと(b)および必要により
(c)および/または(d)を反応させる方法;
(b)および必要により(c)および/または(d)と
(e)を予め反応させてNCO末端プレポリマーを形成
し、これと(a)を反応させる方法;およびこれらを
組み合わせた方法[たとえば(a)もしくは(b)の一
部をプレポリマー製造に用い、残りを該プレポリマーと
反応させる方法]がある。
【0030】また、該(A)の製造は、イソシアネート
基に対して不活性な溶媒の存在下または非存在下で行う
ことができる。溶媒の存在下で行う場合の適当な溶媒と
しては、アミド系溶媒[ジメチルホルムアミド(以下D
MFと略記)、ジメチルアセトアミドなど]スルホキシ
ド系溶媒(ジメチルスルホキシドなど)、ケトン系溶媒
[メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンな
ど]、芳香族系溶媒(トルエン、キシレンなど)、エー
テル系溶媒(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、
エステル系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチルなど)および
これらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち
このましいものはアミド系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族
系溶媒およびこれらの2種以上の混合物である。
【0031】(A)の製造に際し、反応温度はポリウレ
タン化反応に通常採用される温度と同じでよく、溶媒を
使用する場合は通常20〜100℃、無溶媒の場合は通
常20〜220℃である。
【0032】反応を促進させるために必要により、ポリ
ウレタン反応に通常使用される触媒[例えばアミン系触
媒(トリエチルアミン、トリエチレンジアミンなど)、
錫系触媒(ジブチルチンジラウレートなど)]を使用す
ることができる。
【0033】また、必要により重合停止剤[例えば炭素
数1〜10の1価アルコール(エタノール、イソプロピ
ルアルコール、ブタノールなど)、炭素数1〜10の1
級もしくは2級モノアミン(エチルアミン、ジメチルア
ミン、ジブチルアミンなど)など]を用いることもでき
る。また、単官能の(a)を用いて反応停止をさせても
よい。
【0034】(A)の製造は当業界において通常採用さ
れている製造装置で行うことができる。また溶媒を使用
しない場合はニーダーやエクストルーダーなどの製造装
置を用いることができる。
【0035】該(A)中のポリシロキサンセグメントの
含有量は、通常10〜80重量%、好ましくは15〜7
0重量%、さらに好ましくは20〜60重量%である。
10重量%未満では耐摩耗性向上効果が不十分となり、
80重量%を越えると後述のポリウレタン樹脂(B)と
の相溶性が悪くなる。
【0036】また、該(A)中のポリオキシエチレン鎖
の含有量は通常10〜70重量%、好ましくは20〜6
0重量%、さらに好ましくは20〜50重量%である。
10重量%未満では後述のポリウレタン樹脂(B)との
相溶性が悪くなり、70重量%を越えると親水性が高く
なりすぎて耐摩耗性の耐久性が得られない。
【0037】本発明において、ポリシロキサンセグメン
トを有さないポリオキシエチレン鎖含有水膨潤性ポリウ
レタン樹脂(B)は、前記(A)の項で例示したポリオ
キシエチレン鎖含有ポリオール、必要により他の高分子
ジオール、鎖伸長剤およびポリイソシアネートとを反応
させることによって得られるポリウレタン樹脂からな
る。該(B)の下記測定法および式で示される水膨潤率
(水膨潤性)は通常1%以上、好ましくは5〜30%で
ある。 <水膨潤率>(B)のフィルムを1cm×7cmの短冊
にし、間隔5cmの標線を引く。これを水中に浸漬し、
1時間後の標線間の長さ(L)を測定し、下式により水
膨潤率を求める。 水膨潤性(%)=(L−5)×100/5
【0038】該(B)を構成するポリオキシエチレン鎖
含有ポリオールの数平均分子量は、通常800〜12,
000、好ましくは1,000〜10,000である。
また、(B)の水膨潤性を阻害しない範囲で他の高分子
ジオールを併用することができる。上記他の高分子ジオ
ール、鎖伸長剤およびポリイソシアネートとしては前記
(A)の項で例示したものが使用できる。
【0039】(B)中のポリオキシエチレン鎖の含有量
は、通常10〜70重量%、好ましくは20〜65重量
%である。ポリオキシエチレン鎖の含有量が10重量%
未満では水膨潤性が不十分となり、70重量%を越える
と樹脂強度が低下する。
【0040】該(B)において、ポリイソシアネート
と、ポリオキシエチレン鎖含有ポリオール、他の高分子
ジオールおよび鎖伸長剤との割合(NCO/OH当量
比)は、通常(0.95〜1.05):1、好ましくは
実質的に1:1である。NCO/OH当量比が上記範囲
外の場合にはポリウレタン樹脂の分子量が高分子量にな
らず、実用的に有用な物性を有するポリウレタン樹脂を
製造することが困難となる。
【0041】該(B)の製法は特に限定されず、たとえ
ば特開平10−17764号公報明細書に記載の水膨潤
性ポリウレタン樹脂の製法と同様の方法で製造すること
ができる。
【0042】該(B)の数平均分子量は、通常20,0
00〜500,000、好ましくは30,000〜40
0,000である。20,000未満では塗膜の強度が
低くなり、500,000を越えると溶液粘度が高くな
って塗工性不良となるだけでなく、塗膜の触感が悪くな
る傾向となる。該(B)は実質的に線状構造のポリウレ
タン樹脂であることが必要である。三次元構造を有する
ものでは、塗工性の良い溶剤溶液が得られない。
【0043】該(B)のSP値は通常10.3〜11.
5、好ましくは10.5〜11.3である。なお、上記
SP値は、Fedors法(POLYMER ENGINEERING AND
SCIENCE, FESRUARY, 1974, Vol.14, No.2)により算出さ
れる値である。
【0044】ポリウレタン(A)とポリウレタン樹脂
(B)とからなる本発明の樹脂組成物中の該(A)の含
有量は、通常0.1〜25重量%、好ましくは0.2〜
20重量%、さらに好ましくは0.5〜15重量%であ
る。(A)の含有量が0.1重量%未満では十分な耐摩
耗性向上効果が得られず、25重量%を越えると表皮膜
の強度が低下する。また、樹脂組成物中のポリシロキサ
ンセグメントの含有量は良好な耐摩耗性および樹脂強度
が得られる観点から、通常0.03〜10重量%、好ま
しくは0.3〜8重量%である。
【0045】該樹脂組成物の製造方法としては、混合法
(ドライブレンド、溶液混合、溶融混合など)、(B)
または(B)の溶液中で(A)を製造する方法、(A)
または(A)の溶液中で(B)を製造する方法、同時に
反応して(A)と(B)が混在した組成物を形成する方
法などが挙げられる。これらのうち好ましいのは溶液混
合法である。
【0046】該樹脂組成物において、(A)のポリシロ
キサンセグメントを除いた部分のSP値と(B)のSP
値の差(以下、△SPと略記)は、通常2以下、好まし
くは1.8以下、さらに好ましくは1.5以下である。
△SPが2を越える場合は、(A)と(B)の親和性が
不足し、耐久性のある耐摩耗性が得られない。(A)
は、分子中に(B)と親和性のあるポリオキシエチレン
鎖を有し、かつ耐摩耗性を与えるポリシロキサンセグメ
ントを有している。これにより、該樹脂組成物から形成
される透湿防水布帛は、耐摩耗性に優れ、かつ洗濯を繰
り返し行っても耐摩耗性は低下しない。
【0047】本発明の透湿防水加工用表皮剤は、(A)
と(B)からなる樹脂組成物の有機溶媒溶液の形態で用
いられる。有機溶媒としては前記(A)の項で例示した
ものが挙げられる。有機溶媒の量は、樹脂溶液の樹脂固
形分濃度が通常5〜50重量%、好ましくは10〜40
重量%となる量である。該透湿防水加工用表皮剤の30
重量%(固形分)DMF溶液として測定される溶液粘度
は、通常10〜10,000ポイズ/20℃、好ましく
は100〜2,000ポイズ/20℃である。
【0048】該透湿防水加工用表皮剤には、必要により
耐候性、耐熱劣化等の向上のための各種安定剤や多官能
イソシアネート化合物等の架橋剤、着色剤、無機充填
剤、有機改質剤等の公知の添加剤を含有させることがで
きる。これらの添加剤の量は(A)と(B)の合計重量
に対して通常5重量%以下である。
【0049】本発明の透湿防水加工用表皮剤を用いた透
湿防水布帛は、離型性支持体上に該表皮剤を塗布し、加
熱乾燥して樹脂被膜を形成させた後、接着剤層を介して
繊維布帛と貼合わせ離型性支持体より剥す乾式転写方
式、あるいは、繊維布帛に表皮剤を直接塗布し、乾燥さ
せて繊維布帛に樹脂被膜を形成させる乾式方式で製造す
ることができる。
【0050】該表皮剤を離型性支持体上に塗布するに
は、通常のコーティング法、例えばナイフオーバーロー
ル等を用いて塗布し、乾式製膜後、ポリウレタン系接着
剤にて繊維布帛に張り合わせればよい。また、繊維布帛
に直接塗布するには、例えばナイフコーターやコンマコ
ーター等を用いた塗布法等により行えばよい。
【0051】前記離型性支持体としては、例えば離型紙
やポリエステルフイルム等が使用できる。また、前記繊
維布帛としては、天然繊維、合成繊維の全てを使用でき
る。具体例としては木綿、スフ、ポリエステル、ナイロ
ン、アクリルおよびこれらの2種以上の混紡であっても
よい。また形態は織物、編物、不織布、起毛布などが挙
げられる。また繊維布帛の片面にポリウレタン樹脂の多
孔質膜を有する積層基材であってもよい。またこれらの
繊維布帛はシリコン樹脂、弗素樹脂などで撥水処理され
ていてもよい。
【0052】該表皮剤を塗布したポリウレタン樹脂膜の
膜厚は樹脂固形分として通常1〜200μm、好ましく
は5〜100μmである。繊維布帛に対する表皮剤の塗
布量は目的に応じて適宜選択し得るが通常1〜200g
/m2である。
【0053】このようにして得られる本発明の透湿防水
布帛は、透湿・防水性、耐摩耗性および強度に優れ、か
つ洗濯を繰り返し行っても耐摩耗性が低下することがな
いので、衣料用をはじめ、傘用、帆布用、テント用等の
各種用途に好適に用いることができる。
【0054】本発明の透湿防水布帛のJIS−Z020
8(B法)で測定される透湿性は、通常5,000〜2
5,000(g/m2−24hr)である。また、表皮
剤コーティング面の耐摩耗性は、後述の方法で測定され
る動摩擦係数が通常0.05〜0.3、好ましくは0.
08〜0.2となる範囲である。
【0055】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが本発明はこれに限定されるものではない。実施例
および比較例中の部は重量部、%は重量%を表す。
【0056】[耐摩耗性向上剤の製造] 製造例1 撹拌機および温度計を備えた四つ口フラスコに、数平均
分子量(Mn)が2,000のPEG27.2部、MD
I6.8部およびポリシロキサンモノオール[信越化学
工業社製「X−22−170B」(OH価23.1)]
66.0部をトルエン66.7部中に加え、乾燥窒素雰
囲気下で70℃で10時間反応させて樹脂濃度60%、
粘度20ポイズ(20℃)の耐摩耗性向上剤(ポリウレ
タン)溶液(I)を得た。該ポリウレタン中のポリシロ
キサンセグメント含有量は66.0%、ポリオキシエチ
レン鎖含有量は27.2%、ポリシロキサンセグメント
を除いた部分のSP値は10.17であった。
【0057】製造例2 製造例1と同様の反応容器に、ポリシロキサンジオール
[信越化学工業社製「X−22−176B」(OH価4
4.9)]35.7部とMDI7.2部をトルエン6
6.7部中に加え、乾燥窒素雰囲気下で70℃で10時
間反応させた後に、Mnが2,000のPEG57.1
部加え、さらに70℃で10時間反応させて樹脂濃度6
0%、粘度20ポイズ(20℃)の耐摩耗性向上剤(ポ
リウレタン)溶液(II)を得た。該ポリウレタン中の
ポリシロキサンセグメント含有量は35.7%、ポリオ
キシエチレン鎖含有量は57.1%、ポリシロキサンセ
グメントを除いた部分のSP値は9.98であった。
【0058】[比較の耐摩耗性向上剤の製造] 製造例3 製造例1と同様の反応容器に、ポリシロキサンモノオー
ル[信越化学工業社製「X−22−170B」(OH価
23.1)]95.1部とMDI4.9部をトルエン6
6.7部中に加え、乾燥窒素雰囲気下で70℃で10時
間反応させて樹脂濃度60%、10ポイズ(20℃)の
比較の耐摩耗性向上剤溶液(III)を得た。該耐摩耗
性向上剤中のポリシロキサンセグメント含有量は95.
1%、ポリオキシエチレン鎖含有量は0%、ポリシロキ
サンセグメントを除いた部分のSP値は13.56であ
った。
【0059】[水膨潤性ポリウレタン樹脂の製造] 製造例4 製造例1と同様の反応容器に、Mnが3,000のPE
G50.3部、BG12.1部およびMDI37.7部
をDMF233部中に加え、乾燥窒素雰囲気下で70℃
で10時間反応させて樹脂濃度30%、粘度700ポイ
ズ(20℃)の水膨潤性ポリウレタン樹脂溶液(IV)
を得た。該樹脂のSP値は10.83、Mnは70,0
00であった。
【0060】製造例5 製造例1と同様の反応容器に、Mnが1,000のPE
G18.5部、Mnが2000のポリブチレンアジペー
ト37.0部、BG9.3部およびMDI35.2部を
DMF233部中に加え、乾燥窒素雰囲気下で70℃で
10時間反応させて、樹脂濃度30%、粘度700ポイ
ズ(20℃)の水膨潤性ポリウレタン樹脂溶液(V)を
得た。該樹脂のSP値は11.14、Mnは72,00
0であった。
【0061】[比較の水膨潤性ポリウレタン樹脂の製造] 製造例6 製造例1と同様の反応容器に、Mnが3,000のPE
G47.1部、ポリシロキサンジオール[信越化学工業
社製「X−22−160AS」(OH価118.1)]
3.6部、BG11.8部およびMDI37.5部をD
MF233部中に加え、乾燥窒素雰囲気下で70℃で1
0時間反応させて樹脂濃度30%、粘度700ポイズ
(20℃)の水膨潤性ポリウレタン樹脂溶液(IV)を
得た。該樹脂中のポリシロキサンセグメント含有量は
3.6%、Mnは72,000であった。
【0062】実施例1〜4、比較例1〜2 表1に示す配合比(固形分換算)により、耐摩耗性向上
剤(A)と水膨潤性ポリウレタン(B)を配合して、透
湿防水加工用表皮剤を調製した。
【0063】
【表1】
【0064】性能試験例 実施例1〜4および比較例1〜2の各表皮剤を用いて、
試験用試料を作成し、下記試験方法にしたがい耐摩耗
性、透湿度および100%応力の評価を行った。耐摩耗
性の評価結果を表2に、透湿度および100%応力の評
価結果を表3に示す。
【0065】(1)耐摩耗性 透湿防水布帛の作成 樹脂濃度が12%になるようにDMFで調整した各表皮
剤を、室温で20時間放置し脱泡する。次にこれをポリ
エステル織物上に約150μm厚さに塗布し、100℃
で20分間乾燥し、ポリウレタン樹脂目付量12g/m
2(固形分)の透湿防水布帛を得た。 耐摩耗性の測定 耐摩耗性は、透湿防水布帛の表皮剤コーティング面の動
摩擦係数(耐摩耗性の尺度を表す)により評価した。動
摩擦係数は、カトーテック製KES−FB−4Sを使っ
て、直径0.5mmの鋼製ワイヤーを曲げた摩擦子と透
湿防水布のコーティング面との間の動摩擦係数を荷重2
0g、速度1mm/秒の条件で測定した。洗濯後の動摩
擦係数は、透湿防水布を常温で24時間水中に浸漬、攪
拌し、その後乾燥したものの動摩擦係数を同様に測定し
た。動摩擦係数が0.2以下のものが耐摩耗性が優れて
いる。 (2)透湿性 試験用試料の作成 (1)−で得られた各透湿防水布帛を使用した。 透湿度の測定 JIS−Z0208(条件B)に準じて透湿度を測定し
た。 (3)100%応力 試験用フィルムの作成 樹脂濃度が25%になるようにDMFで調整した各樹脂
溶液を室温で20時間放置し、脱泡する。次にこれをガ
ラス板上に1.0mm厚みに塗布し、70℃の循風乾燥
機で3時間乾燥し、更に60℃の減圧乾燥機で3時間乾
燥した後、ガラス板から剥がし、厚さ0.2mmのフィ
ルムを得た。 100%応力の測定 各フィルムをJISK−6301・3号ダンベルで打ち
抜いた試験片について島津製作所製オートグラフAGS
−500Dを使って引っ張り速度500mm/分で室温
で測定した。
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】表2および表3から明らかなように、本発
明の実施例1〜4の表皮剤からなる透湿防水布帛は、従
来のもの(比較例1〜2)に比べ耐摩耗性に優れ、洗濯
後の耐摩耗性の低下もなく、透湿度および100%応力
も高い水準にある。
【0069】
【発明の効果】本発明の水膨潤性ポリウレタン樹脂用耐
摩耗性向上剤を含有させてなる透湿防湿加工用表皮剤
は、従来のものに比べ、洗濯を繰り返し行っても耐摩耗
性の低下がなく、しかも良好な透湿性と強度を有する被
膜を与える。上記効果を奏することから該表皮剤で処理
して得られる透湿防水布帛は、衣料用、傘用、帆布用、
テント用等の各種工業用途に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 15/564 D06M 15/564 Fターム(参考) 4F071 AA53 AA75 AH19 BA02 BB02 BC01 4F100 AK42 AK51A AK52A AK54A AL01A AL05A BA02 DG11B DG12 EH46 GB72 JB10A JD04 JD05 JK09A 4J002 CK042 CK051 CP181 FD010 FD060 FD080 FD090 FD140 GF00 GK02 4L033 AA07 AB05 AC03 AC07 CA50 CA59

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリシロキサンセグメントを有するポリ
    オキシエチレン鎖含有ポリウレタン(A)からなること
    を特徴とする水膨潤性ポリウレタン樹脂用耐摩耗性向上
    剤。
  2. 【請求項2】 (A)のポリシロキサンセグメント含有
    量が10〜80重量%である請求項1記載の向上剤。
  3. 【請求項3】 (A)のポリオキシエチレン鎖の含有量
    が10〜70重量%である請求項1または2記載の向上
    剤。
  4. 【請求項4】 (A)が、活性水素含有ポリシロキサン
    (a)と、ポリオキシエチレン鎖含有ポリオール(b)
    と、必要により他の高分子ジオール(c)および/また
    は鎖伸長剤(d)と、ポリイソシアネート(e)とから
    誘導されるポリウレタンである請求項1〜3いずれか記
    載の向上剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか記載の向上剤と
    ポリシロキサンセグメントを有さないポリオキシエチレ
    ン鎖含有水膨潤性ポリウレタン樹脂(B)とからなる樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 (A)の含有量が組成物の重量に基づい
    て0.1〜25重量%である請求項5記載の樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 (B)のポリオキシエチレン鎖含有量が
    10〜70重量%である5または6記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (A)のポリシロキサンセグメントを除
    いた部分の溶解度パラメーター(SP値)と(B)のS
    P値の差が2以下である請求項5〜7いずれか記載の樹
    脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項5〜8いずれか記載の樹脂組成物
    からなる透湿防水加工用表皮剤。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の表皮剤で透湿防水処理
    されてなる布帛。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024024814A1 (ja) * 2022-07-27 2024-02-01 サンノプコ株式会社 水性分散体及びその製造方法

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