JP2002069172A - スピロケタール化合物の開環重合体、その製造法及びこの開環重合体を用いた組成物 - Google Patents
スピロケタール化合物の開環重合体、その製造法及びこの開環重合体を用いた組成物Info
- Publication number
- JP2002069172A JP2002069172A JP2000261302A JP2000261302A JP2002069172A JP 2002069172 A JP2002069172 A JP 2002069172A JP 2000261302 A JP2000261302 A JP 2000261302A JP 2000261302 A JP2000261302 A JP 2000261302A JP 2002069172 A JP2002069172 A JP 2002069172A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ring
- group
- polymer
- general formula
- carbon atoms
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- HNNJQCKSPNBYCN-KZUDCZAMSA-N CC(CC(C)(C)[C@H](CC(C)(C)C)NC)C(C)(C)C Chemical compound CC(CC(C)(C)[C@H](CC(C)(C)C)NC)C(C)(C)C HNNJQCKSPNBYCN-KZUDCZAMSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Polyethers (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Abstract
性を有する重合体、その製造法及びその重合体を用いた
組成物を提供する。 【解決手段】下記一般式(I)で示されるスピロケター
ル化合物の開環重合体、及び下記一般式(III)で示さ
れるスピロケタール化合物を開環重合させることを特徴
とするその製造法、並びにこの開環重合体を含有する組
成物。 【化1】 【化2】 (式(I)、式(III)中のX1、X2は酸素原子及び硫
黄原子から独立して選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸
基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のア
ルキリデン基、炭素数1〜10のアルコキシ基及び炭素
数1〜10のエステル基から独立して選ばれる。k、
l、m、nはそれぞれ独立に1〜6の整数を示す。k個
のR1はk個が全て同一でも異なっていてもよく、l個
のR2はl個が全て同一でも異なっていてもよい。)
Description
分野において用いられる成形材料、注型材料、封止材、
積層板又は接着剤用の材料として好適なスピロケタール
化合物の開環重合体、その製造法及びこの開環重合体を
用いた組成物に関する。
止材、積層板又は接着剤用の材料として用いる場合、そ
の硬化時の体積収縮が精度や接着力の低下、歪等の原因
となる。スピロケタールの類似化合物であるスピロオル
トカーボナートやスピロオルトエステルが重合時に体積
膨張することが報告されており(T. Takataら, Progres
s Polymer Science 第18巻第839頁,1993年、三田文雄
ら,色材第67巻第250頁,1994年)、特にエポキシ基
を有するスピロオルトカーボナートでは重合時の体積変
化が極めて小さいことが報告されている(T. Takasaki
ら,Polymer Preprints 第40巻第82頁,1999年)。そのた
め、スピロモノマーが非収縮性モノマーとしてその応用
が期待されているが、これらの重合によって得られる重
合体はカーボナート基やエステル基を有するため、耐加
水分解性が低下するという問題点があった。一方、スピ
ロケタール化合物としては、2,7−ジエチル−1,6
−ジオキサスピロ[4.4]ノナン、2−エチル−8−
メチル−1,7−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカ
ン、2,7−ジメチル−1,6−ジオキサスピロ[4.
6]ウンデカン等のアルキル基を有する化合物(Franco
ise Perronら,Chemical.Review第89巻第1617-1661頁,19
89年)、4−ヒドロキシ−1,7−ジオキサスピロ
[5.5]ウンデカン、4,8−ジヒドロキシ−1,7
−ジオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,4−ジヒ
ドロキシ−9−ヒドロキシメチル−1,7−ジオキサス
ピロ[5.5]ウンデカン等のアルコキシ基を有する化
合物(Francoise Perronら,Chemical.Review 第89巻第1
617-1661頁,1989年)、アルキリデン基を有する化合物
(Bohlmann F.ら,Chemische Berichte 第97巻第801頁,1
964年)、2−エトキシカルボニル−7−(2’−ヒド
ロキシ−1’−メチルエチル)−9−ベンジルオキシ−
1,6−ジオキサスピロ[4.6]ウンデカン、2−エ
トキシカルボニルメチル−4−ヒドロキシ−1,7−ジ
オキサスピロ[5.5]ウンデカン等のエステル基を有
する化合物(Ireland R. E.ら,Journal of the Chemica
l Society 第107巻第3271頁,1985年、Schow S. R.ら,Jo
urnal of the AmericanChemical Society 第108巻第266
2頁,1986年)などが知られているが、スピロケタール化
合物をポリマーに応用した例は少なく、ポリ[スピロ−
2,5−(テトラヒドロフラン)](Zhaozhong Jiang
ら,Journal of the American Chemical Society 第117
巻第4455-4467頁,1995年、Silvia Di Benedettoら,Helv
etica Chimica Acta 第80巻第7号第2204-2214頁,1997
年、Pui Kwan Wongら,Industrizal &Engineering Chemi
stry Research 第32巻第986-988頁,1993年、Antonio Ba
tistiniら,Organometallics 第11巻第5号第1766-1769
頁,1992年)、ポリ(2,2−ジプロパルギル−1,3
−プロピレンケタール)(Soon-ki Kwonら,Journal of
Polymer Science Part A Polymer Chemistry 第33巻第1
3号第2135-2140頁,1995年)等の合成例が報告されてい
るが、上記のスピロケタール化合物の重合体は報告され
ていない。
状況に鑑みなされたもので、重合による体積変化が小さ
く、かつ耐加水分解性を有する重合体、その製造法及び
その重合体を用いた組成物を提供するものである。
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、加水分解性
基を持たない特定のスピロケタール化合物を開環重合す
ることによって、重合による体積変化の小さい重合体が
得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
物の開環重合体、
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、l、m、nはそれぞ
れ独立に1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て
同一でも異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て
同一でも異なっていてもよい。p、qは0又は1以上の
整数を示し、少なくともいずれかは1以上の整数であ
る。) (2)一般式(I)中のmが3でかつnが5である上記
(1)記載の開環重合体、 (3)一般式(I)中のX1及びX2が酸素原子である上
記(1)又は(2)記載の開環重合体、 (4)下記一般式(II)で示されるスピロケタール化合
物の開環重合体、
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。p、qは0又は1以上の
整数を示し、少なくともいずれかは1以上の整数であ
る。) (5)一般式(II)中のR1が水素原子である上記
(4)記載の開環重合体、及び (6)下記一般式(III)で示されるスピロケタール化
合物を開環重合させることを特徴とする上記(1)記載
の開環重合体の製造法、
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、l、m、nはそれぞ
れ独立に1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て
同一でも異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て
同一でも異なっていてもよい。) (7)下記一般式(IV)で示されるスピロケタール化合
物を開環重合させることを特徴とする上記(2)記載の
開環重合体の製造法、
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、lはそれぞれ独立に
1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て同一でも
異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て同一でも
異なっていてもよい。) (8)一般式(III)中のX1及びX2が酸素原子である
スピロケタール化合物又は一般式(IV)中のX1及びX2
が酸素原子であるスピロケタール化合物を開環重合させ
ることを特徴とする上記(3)記載の開環重合体の製造
法、 (9)下記一般式(V)で示されるスピロケタール化合
物を開環重合させることを特徴とする上記(4)記載の
開環重合体の製造法、
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。) (10)一般式(V)中のR1が水素原子であるスピロケ
タール化合物を開環重合させることを特徴とする上記
(5)記載の開環重合体の製造法、並びに (11)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の開環重
合体を必須成分として含有してなる組成物に関する。
れるスピロケタール化合物の開環重合体は、主鎖骨格中
に次の構成要素(a)と構成要素(b)をランダムに含
むもの、交互に含むもの、規則的に含むもの、ブロック
状に含むもの、構成要素(a)のブロックと構成要素
(b)のブロックをランダムに含むもの、交互に含むも
の、規則的に含むもの、ブロック状に含むものを1種以
上含むもの等が挙げられ、構成要素(a)と構成要素
(b)のいずれか単独で構成されるものを含んでいても
よい。中でも、構成要素(a)と構成要素(b)をラン
ダムに含むものを主成分とする開環重合体が好ましい。
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、l、m、nはそれぞ
れ独立に1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て
同一でも異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て
同一でも異なっていてもよい。p、qは0又は1以上の
整数を示し、少なくともいずれかは1以上の整数であ
る。)
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、l、m、nはそれぞ
れ独立に1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て
同一でも異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て
同一でも異なっていてもよい。)
ル化合物の開環重合体の分子量(重合度)、及び開環重
合体中の構成要素(a)と構成要素(b)の構成モル比
p/qは、使用目的に応じて適宜調整することができ
る。
ロケタール化合物の開環重合体は、下記一般式(III)
で示されるスピロケタール化合物を開環重合させること
によって製造することができる。
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、l、m、nはそれぞ
れ独立に1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て
同一でも異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て
同一でも異なっていてもよい。)
子、水酸基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜
10のアルキリデン基、炭素数1〜10のアルコキシ基
及び炭素数1〜10のエステル基から独立して選ばれる
が、なかでも、合成の容易さの観点からは、水素原子又
は炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。炭素数1〜
10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−
へキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノ
ニル基、n−デシル基等の直鎖状アルキル基、イソプロ
ピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メ
チルブチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−
ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1
−エチルプロピル基、1−メチルペンチル基、2−メチ
ルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペン
チル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチル
ブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチ
ルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメ
チルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル
基、イソへプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、
イソデシル基等の側鎖状アルキル基、シクロプロピル
基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシ
ル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等の環状ア
ルキル基などが挙げられ、なかでもメチル基及びエチル
基が好ましい。R1、R2は同一でも異なっていてもよ
い。また、同様の観点から上記一般式(III)中のk、
lはともに1であることが好ましい。
ル化合物の開環重合体のなかでも、式中のmが3でかつ
nが5である下記一般式(VI)で示されるスピロケター
ル化合物の開環重合体、及びX1、X2がともに酸素原子
である下記一般式(VII)で示されるスピロケタール化
合物の開環重合体が好ましく、上記一般式(I)中のX
1、X2がともに酸素原子で、k、lがともに1、mが
3、nが5である下記一般式(II)で示されるスピロケ
タール化合物の開環重合体がより好ましい。
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。kは1〜5の整数、lは
1〜3の整数を示す。k個のR1はk個が全て同一でも
異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て同一でも
異なっていてもよい。p、qは0又は1以上の整数を示
し、少なくともいずれかは1以上の整数である。)
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、l、m、nはそれぞ
れ独立に1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て
同一でも異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て
同一でも異なっていてもよい。p、qは0又は1以上の
整数を示し、少なくともいずれかは1以上の整数であ
る。)
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。p、qは0又は1以上の
整数を示し、少なくともいずれかは1以上の整数であ
る。)
である上記一般式(VI)で示されるスピロケタール化合
物の開環重合体としては、例えば、下記一般式(VIII)
〜(XIX)で示される化合物等が挙げられる。
又は1以上の整数を示し、少なくともいずれかは1以上
の整数である。)
である上記一般式(VI)で示されるスピロケタール化合
物の開環重合体は、下記一般式(IV)で示されるスピロ
ケタール化合物を開環重合させることにより製造するこ
とができる。
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、lはそれぞれ独立に
1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て同一でも
異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て同一でも
異なっていてもよい。) 上記一般式(IV)で示されるスピロケタール化合物とし
ては、例えば、下記一般式(XX)〜(XXXV)で示される
化合物等が挙げられる。
素原子である上記一般式(VII)で示されるスピロケタ
ール化合物の開環重合体としては、例えば、上記一般式
(XII)〜(XIX)で示される化合物及び下記一般式(XX
XVI)〜(XXXXVII)で示される化合物等が挙げられる。
は0又は1以上の整数を示し、少なくともいずれかは1
以上の整数である。)
素原子である上記一般式(VII)で示されるスピロケタ
ール化合物の開環重合体は、上記一般式(III)中のX1
及びX2が酸素原子であるスピロケタール化合物又は上
記一般式(IV)中のX1、X2がともに酸素原子であるス
ピロケタール化合物を開環重合させることにより製造す
ることができる。上記一般式(III)中のX1、X2が酸
素原子であるスピロケタール化合物又は上記一般式(I
V)中のX1、X2がともに酸素原子であるスピロケター
ル化合物としては、例えば、上記一般式(XXVIII)〜
(XXXV)で示される化合物及び下記一般式(XXXXVIII)
〜(XXXXXIX)で示される化合物等が挙げられる。
素原子で、k、lがともに1、mが3、nが5である上
記一般式(II)で示されるスピロケタール化合物の開環
重合体としては、例えば、上記一般式(XII)〜(XIX)
で示される化合物等が挙げられる。なかでも、一般式
(XII)、(XV)、(XVII)等で示される、上記一般式
(II)中のR1が水素原子であるスピロケタール化合物
の開環重合体が好ましい。
素原子で、k、lがともに1、mが3、nが5である上
記一般式(II)で示されるスピロケタール化合物の開環
重合体は、下記一般式(V)で示されるスピロケタール
化合物を開環重合させることにより製造することがで
き、上記一般式(II)中のR1が水素原子であるスピロ
ケタール化合物の開環重合体は、下記一般式(V)中の
R1が水素原子であるスピロケタール化合物を開環重合
させることにより製造することができる。
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。)上記一般式(V)で示
されるスピロケタール化合物としては、例えば、上記一
般式(XXVIII)〜(XXXV)で示される化合物等が挙げら
れ、上記一般式(V)中のR1が水素原子であるスピロ
ケタール化合物としては、例えば、上記一般式(XXVII
I)〜(XXX)で示される化合物等が挙げられる。
ール化合物は、例えば、Roberto Balliniらの方法(Tet
rahedron第46巻第21号第7531-7538頁、1990年)によ
り、合成することができる。
ール化合物を開環重合させる方法としては、目的の開環
重合体が得られれば特に制限はなく、無溶媒でも、溶媒
中で重合反応を行ってもよい。本発明において用いられ
る溶媒としては、特に制限はないが、例えば、ジクロロ
メタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ベンゼン、
トルエン、クロロベンゼン等の芳香族系溶媒、テトラヒ
ドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、メ
タノール、エタノール等のアルコール系溶媒、アセト
ン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノ
ン、シクロオクタノン等のケトン系溶媒、ジメチルスル
ホキシドなどの不活性溶媒が挙げられ、これらを単独で
用いても2種以上を組み合わせ用いてもよい。なかで
も、重合効率の観点からは、無水塩化メチレン、エーテ
ル系溶媒又はアミド系溶媒が好ましく、無水塩化メチレ
ン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル又はN,N
−ジメチルホルムアミドがより好ましく、これらを単独
で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。溶
媒を用いる場合、スピロケタール化合物の濃度は0.0
1〜50mol/Lに調整されることが好ましく、0.
05〜10mol/Lがより好ましく、1〜5mol/
Lがさらに好ましい。
反応には、必要に応じて、重合触媒を用いることができ
る。重合触媒としては目的の開環重合体が得られれば特
に制限はなく、一般に使用されているものを用いること
ができるが、たとえば、三フッ化ホウ素エーテル錯体、
トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンス
ルホン酸メチル、トリフルオロ酢酸、四塩化錫、塩化ア
ルミニウム、三塩化鉄、三塩化チタン等のカチオン重合
性触媒などが挙げられ、これらを単独で用いても2種以
上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、重合効率の
観点からは、三フッ化ホウ素エーテル錯体が好ましい。
重合触媒の使用量は、重合反応を促進できれば特に制限
はないが、重合原料であるスピロケタール化合物に対し
て、0.001モル%〜50モル%が好ましく、0.0
1モル%〜20モル%がより好ましく、0.1モル%〜
10モル%がさらに好ましい。
めの、反応温度は、目的の開環重合体が得られれば特に
制限はないが、−78〜250ーCが好ましく、−10
〜180ーCがより好ましく、20〜120℃がさらに
好ましい。反応温度が−78ーCより低いと反応性が低
くなって、目的の開環重合体を得るのに長時間を要した
り、開環重合体が得られにくくなる傾向がある。反応温
度が250ーCを超えると、二重開環ユニットが増加す
る傾向がある。
めの、反応時間は、目的の開環重合体が得られれば特に
制限はないが、0.5時間〜200時間が好ましく、1
時間〜160時間がより好ましく、2〜100時間がさ
らに好ましい。反応時間が0.5時間より短いと、反応
が不十分で、目的の開環重合体の収率が低くなったり、
開環重合体が得られにくくなる傾向がある。反応時間が
200時間を超えると、二重開環ユニットが増加する傾
向がある。反応時間を長くすると二重開環ユニットが増
加する傾向がある。
類や量、反応温度、反応時間等の反応条件などを調整す
ることによって、得られる開環重合体の分子量(重合
度)や上記一般式(I)中のpとqの比を調整すること
ができる。本発明で得られる開環重合体の分子量(ポリ
スチレン換算の数平均分子量)は、分子量制御の容易さ
の観点から、分子量は300〜100000が好まし
く、500〜50000がより好ましく、1000〜2
0000がさらに好ましい。分子量分布は、GPCのポ
リスチレン換算の数平均分子量Mnに対する重量平均分
子量Mwの比Mw/Mnが0.5〜10であることが好
ましく、1〜5がより好ましい。上記一般式(I)中の
pとqの比p/qは、体積収縮率の観点から、1/99
〜50/50が好ましく、5/95〜40/60がより
好ましく、10/90〜30/70がさらに好ましい。
また、p、qはそれぞれが0以上、合わせて1以上の整
数を示すが、加工の容易さの観点から、p+qが2〜1
00であることが好ましく、3〜50がより好ましく、
4〜20がさらに好ましい。
体は、単独で用いることもできるが、用途に応じて他の
材料と組み合わせて、スピロケタール化合物の開環重合
体を必須成分として含有する組成物として用いることも
できる。本発明のスピロケタール化合物の開環重合体を
必須成分として含有する組成物には、少なくとも上記一
般式(I)で示されるスピロケタール化合物の開環重合
体を含有することが必要であるが、その他の配合成分と
して、エポキシ樹脂、エピスルフィド樹脂、ポリイミド
樹脂等の熱可塑性樹脂、環状エーテル、ビニルエーテル
等のエーテル類、ラクトン、ビシクロオルトエステル化
合物等のエステル類、スピロオルトカーボナート化合
物、環状カーボナート化合物等のカーボナート類、金
属、フェノール樹脂、芳香族アミン、酸無水物等の硬化
剤、アミン系化合物、リン系化合物等の硬化促進剤、充
填剤、顔料、染料等の着色剤、難燃剤、界面活性剤、溶
剤、可とう性付与剤、応力緩和剤等を必要に応じて配合
することができる。
体及びこれを含有する組成物は、成形材料、注型材料、
封止材、積層板又は接着剤用の材料等として、電子、電
気及び光分野において好適に用いられる。
明はこの実施例に限定されるものではない。
l)、ビニルメチルケトン35g、(0.5mol)、
アルミナ50g及びジエチルエーテル300mlを1L
なすフラスコに加え、室温で12時間撹拌した。反応液
をろ過し、得られた溶液を濃縮したのち、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(展開系:ヘキサン/酢酸エチ
ル=4/1〜6/4)で精製し、精製物1(2-ニトロ-
2-(3’-オキソブチル)シクロヘキサノン)を得た。
上記で得られた精製物1(2-ニトロ-2-(3’-オキソ
ブチル)シクロヘキサノン)70g(0.33mo
l)、フッ化カリウム1g(17.2mmol)及びメ
タノール700mlを2Lなすフラスコに加え、3時間
加熱環流した。反応液を濃縮したのち、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(展開系:塩化メチレン)で精製
し、精製物2(6-ニトロ-9-オキソデカン酸メチルエ
ステル)を得た。上記で得られた精製物2(6-ニトロ-
9-オキソデカン酸メチルエステル)24.5g(0.
1mol)、テトラヒドロフラン(THF)500ml
及び水素化ホウ素ナトリウム13.0g(0.34mo
l)を2Lなすフラスコに加え、30分加熱環流した。
メタノール220mlをゆっくりと滴下し30分加熱環
流したのち、室温に冷却した。水200mlを加えTH
Fとメタノールを留去した後、0℃で2M−塩酸を加え
酸性にした。炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後、
ジエチルエーテルで抽出した。無水硫酸マグネシウムで
乾燥後、濃縮し、シリカゲルシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開系:塩化メチレン/酢酸エチル=1/
0〜1/1)で精製し、下記一般式(XXII)で示される
スピロケタール化合物1(2−メチル−1,6−ジオキ
サスピロ[4,6]ウンデカン)を得た。得られたスピ
ロケタール化合物1の赤外線吸収スペクトル(nea
t)、1H核磁気共鳴スペクトル(クロロホルム−d)
及び13C核磁気共鳴スペクトル(クロロホルム−d)を
それぞれ図1、図2及び図3に示す。収率は21%であ
った。
g(0.5mol)を用いた以外は合成例1と同様にし
て(同条件で同濃度の試薬を用いて)、精製物3(2-
ニトロ-2-(3’-オキソペンチル)シクロヘキサノ
ン)、精製物4(6-ニトロ-9-オキソウンデカン酸メ
チルエステル)及び下記一般式(XXII)で示されるスピ
ロケタール化合物2(2−エチル−1,6−ジオキサス
ピロ[4,6]ウンデカン)を順に得た。得られたスピ
ロケタール化合物2の赤外線吸収スペクトル(nea
t)、1H核磁気共鳴スペクトル(クロロホルム−d)
及び13C核磁気共鳴スペクトル(クロロホルム−d)を
それぞれ図4、図5及び図6に示す。収率は33%であ
った。
られたスピロケタール化合物1(2−メチル−1,6−
ジオキサスピロ[4,6]ウンデカン)250mg
(1.47mmol)及びスピロケタール化合物1に対
して5モル%の三フッ化ホウ素エーテル錯体を加え、封
管中で撹拌しながら50ーCで48時間反応させた。反
応終了液をガスクロマトグラフィーで分析したところ、
原料として用いたスピロケタール化合物1の転化率は9
7%であった。反応終了液をヘキサン20ml中に注加
して不溶分をろ取した後、室温で6時間真空乾燥(1t
orr)して、重合体1を得た。収率は56%であっ
た。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて重
合体1の数平均分子量(Mn)及び分子量分布(重量平
均分子量Mw/数平均分子量Mn)を求めた結果、標準
ポリスチレン換算でMnは6100、Mw/Mnは2.
1であった。示差走査熱量計(DSC)を用いて重合体
のガラス転移温度(Tg)を求めた結果、10℃/mi
nの昇温条件下で37℃であった。熱重量計(TGA)
用いて重合体1の5%重量減少温度を求めた結果、10
℃/minの昇温条件下で238℃であった。密度勾配
管を用いて重合体1の密度を測定したところ、モノマー
の密度0.98(18.5℃)、ポリマーの密度1.0
4(18.5℃)であったことから体積収縮率は6体積
%と算出された。得られた重合体1の赤外線吸収スペク
トル(neat)、1H核磁気共鳴スペクトル(クロロ
ホルム−d)及び13C核磁気共鳴スペクトル(クロロホ
ルム−d)をそれぞれ図7、図8及び図9に示す。図7
の赤外線吸収スペクトルにおいて、1709cm-1にケ
トンのカルボニル基に帰属される吸収が観測されたこ
と、及び図9の13C核磁気共鳴スペクトルで128pp
m付近にケタールの中心炭素のシグナルが観測されたこ
とから、開環重合体は二重開環ユニットと単開環ユニッ
トから成っていることが判った。カルボニル基由来の赤
外線吸収スペクトル(1709cm-1)のピーク強度を
定量し、二重開環ユニットと単開環ユニットの存在比を
算出したところ0.16対0.84であった。カルボニ
ル基のピーク強度の定量は、プロピオニトリルを内部標
準物質として用い、そのシアノ基(2249cm-1)及
び重合体1のカルボニル基(1709cm-1)の赤外線
吸収強度を比較することにより行った。定量に用いた検
量線はプロピオニトリルを標準物質、メチルエチルケト
ンを評品として作成したものを用いた。以上の結果か
ら、得られた重合体1は、下記一般式(XV)で示される
スピロケタール化合物の開環重合体で、構成モル比p/
qは16/84であった。
ル−1,6−ジオキサスピロ[4,6]ウンデカン)2
50mg(1.47mmol)及びスピロケタール化合
物1に対して5モル%の三フッ化ホウ素エーテル錯体
を、封管中で撹拌しながら50ーCで2時間反応させ、
反応終了液を実施例1と同様に処理して、重合体2を得
た。得られた重合体2の赤外線吸収スペクトル(nea
t)、1H核磁気共鳴スペクトル(クロロホルム−d)
及び13C核磁気共鳴スペクトル(クロロホルム−d)を
それぞれ図10、図11及び図12に示す。収率は50
%、Mnは1700、Mw/Mnは1.3、Tgは−2
8℃。5%重量減少温度は123℃であった。密度勾配
管による重合体2の密度の測定結果(モノマー密度0.
98(18.5℃)、ポリマー密度1.08(18.5
℃))から、体積収縮率は10体積%と算出された。実
施例1と同様に調べた結果、得られた重合体2は、上記
一般式(XV)で示されるスピロケタール化合物の開環重
合体で、構成モル比p/qは3/97であった。
重合体3を得た。得られた重合体3の赤外線吸収スペク
トル(neat)、1H核磁気共鳴スペクトル(クロロ
ホルム−d)及び13C核磁気共鳴スペクトル(クロロホ
ルム−d)をそれぞれ図13、図14及び図15に示
す。収率は80%、Mnは1300、Mw/Mnは1.
7、Tgは−16℃。5%重量減少温度は218℃であ
った。密度勾配管による重合体3の密度の測定結果(モ
ノマー密度0.98(18.5℃)、ポリマー密度1.
06(18.5℃))から、体積収縮率は8体積%と算
出された。実施例1と同様に調べた結果、得られた重合
体3は、上記一般式(XV)で示されるスピロケタール化
合物の開環重合体で、構成モル比p/qは9/91であ
った。
て、重合体4を得た。得られた重合体4の赤外線吸収ス
ペクトル(neat)、1H核磁気共鳴スペクトル(ク
ロロホルム−d)及び13C核磁気共鳴スペクトル(クロ
ロホルム−d)をそれぞれ図16、図17及び図18に
示す。収率は84%、Mnは1900、Mw/Mnは
3.5、Tgは−12℃。5%重量減少温度は229℃
であった。密度勾配管による重合体4の密度の測定結果
(モノマー密度0.98(18.5℃)、ポリマー密度
1.04(18.5℃))から、体積収縮率は6体積%
と算出された。実施例1と同様に調べた結果、得られた
重合体4は、上記一般式(XV)で示されるスピロケター
ル化合物の開環重合体で、構成モル比p/qは15/8
5であった。
施例2と同様にして、重合体5を得た。得られた重合体
5の赤外線吸収スペクトル(neat)、1H核磁気共
鳴スペクトル(クロロホルム−d)及び13C核磁気共鳴
スペクトル(クロロホルム−d)をそれぞれ図19、図
20及び図21に示す。収率は87%、Mnは960
0、Mw/Mnは4.6、Tgは−14℃。5%重量減
少温度は238℃であった。密度勾配管による重合体5
の密度の測定結果(モノマー密度0.98(18.5
℃)、ポリマー密度1.03(18.5℃))から、体
積収縮率は5体積%と算出された。実施例1と同様に調
べた結果、得られた重合体5は、上記一般式(XV)で示
されるスピロケタール化合物の開環重合体で、構成モル
比p/qは19/81であった。
て、重合体6を得た。得られた重合体6の赤外線吸収ス
ペクトル(neat)、1H核磁気共鳴スペクトル(ク
ロロホルム−d)及び13C核磁気共鳴スペクトル(クロ
ロホルム−d)をそれぞれ図22、図23及び図24に
示す。収率は64%、Mnは7800、Mw/Mnは
2.2、Tgは39℃。5%重量減少温度は243℃で
あった。密度勾配管による重合体6の密度の測定結果
(モノマー密度0.98(18.5℃)、ポリマー密度
1.04(18.5℃))から、体積収縮率は6体積%
と算出された。実施例1と同様に調べた結果、得られた
重合体6は、上記一般式(XV)で示されるスピロケター
ル化合物の開環重合体で、構成モル比p/qは15/8
5であった。
て、重合体7を得た。得られた重合体6の赤外線吸収ス
ペクトル(KBr錠剤)を図25に示す。重合体6はク
ロロホルム、ジエチルエーテル、アセトン、酢酸エチ
ル、THF、DMF、DMSO等の溶媒に不溶であった
ため、GPCによる分子量の測定は不可能であった。収
率は75%、Tgは50℃。5%重量減少温度は333
℃であった。密度勾配管による重合体7の密度の測定結
果(モノマー密度0.98(18.5℃)、ポリマー密
度1.02(18.5℃))から、体積収縮率は4体積
%と算出された。重合体7の赤外線吸収スペクトルを実
施例1〜6と比較した結果、重合体7は上記一般式(X
V)で示されるスピロケタール化合物の開環重合体であ
ることが判った。また、内部標準物質としてステアロニ
トリルを用いた以外は実施例1と同様にして二重開環ユ
ニットと単開環ユニットの存在比を算出した結果、構成
モル比p/qは23/77であった。
スピロケタール化合物2(2−エチル−1,6−ジオキ
サスピロ[4,6]ウンデカン)を270mg(1.4
7mmol)用い、反応時間を39時間とした以外は実
施例1と同様にして、重合体8を得た。得られた重合体
8の赤外線吸収スペクトル(neat)、1H核磁気共
鳴スペクトル(クロロホルム−d)及び13C核磁気共鳴
スペクトル(クロロホルム−d)をそれぞれ図26、図
27及び図28に示す。収率は58%、Mnは680
0、Mw/Mnは1.5、Tgは38℃。5%重量減少
温度は241℃であった。密度勾配管による重合体8の
密度の測定結果(モノマー密度0.98(18.5
℃)、ポリマー密度1.04(18.5℃))から、体
積収縮率は6体積%と算出された。実施例1と同様に調
べた結果、得られた重合体8は、下記一般式(XVIII)
で示されるスピロケタール化合物の開環重合体で、構成
モル比p/qは17/83であった。
て、重合体9を得た。得られた重合体8の赤外線吸収ス
ペクトル(KBr錠剤)を図29に示す。重合体9はク
ロロホルム、ジエチルエーテル、アセトン、酢酸エチ
ル、THF、DMF、DMSO等の溶媒に不溶であった
ため、GPCによる分子量の測定は不可能であった。収
率は78%、Tgは42℃。5%重量減少温度は334
℃であった。密度勾配管による重合体9の密度の測定結
果(モノマー密度0.98(18.5℃)、ポリマー密
度1.00(18.5℃))から、体積収縮率は2体積
%と算出された。重合体9の赤外線吸収スペクトルを実
施例7と比較した結果、重合体8は上記一般式(XVII
I)で示されるスピロケタール化合物の開環重合体であ
ることが判った。また、内部標準物質としてステアロニ
トリルを用いた以外は実施例1と同様にして二重開環ユ
ニットと単開環ユニットの存在比を算出した結果、構成
モル比p/qは28/82であった。
のmが3でかつnが5である上記一般式(IV)中の
X1、X2がともに酸素原子ある上記一般式(V)で示さ
れるスピロケタール化合物を開環重合させることによ
り、上記一般式(I)中のmが3、nが5で、X1、X2
がともに酸素原子ある上記一般式(II)で示される開環
重合体が得られることがわかった。また、実施例1及び
6〜9の結果から、反応時間が長い方が、開環重合体中
の二重開環ユニット割合が増加し、体積収縮率が減少す
る傾向があり、実施例2〜5の結果から、反応温度の上
昇に伴い、開環重合体の分子量及び分子量分布が増大
し、二重開環ユニット割合が増加し、体積収縮率が減少
する傾向があることがわかった。
環重合体は、加水分解性基を含有しないので耐加水分解
性を有し、実施例で示したように体積収縮率が2〜10
体積%と、重合による体積変化が極めて小さいため、こ
の開環重合体又はこれを含有する組成物を成形材料、注
型材料、封止材、積層板又は接着剤用の材料として利用
した場合、精度、接着力及びその他の特性の向上が期待
できるので、電子、電気及び光分野等の広範囲の分野で
利用でき、その工業的価値は大である。
赤外線吸収スペクトルである。
1H核磁気共鳴スペクトルである。
13C核磁気共鳴スペクトルである。
赤外線吸収スペクトルである。
1H核磁気共鳴スペクトルである。
13C核磁気共鳴スペクトルである。
クトルである。
スペクトルである。
スペクトルである。
ペクトルである。
鳴スペクトルである。
鳴スペクトルである。
ペクトルである。
鳴スペクトルである。
鳴スペクトルである。
ペクトルである。
鳴スペクトルである。
鳴スペクトルである。
ペクトルである。
鳴スペクトルである。
鳴スペクトルである。
ペクトルである。
鳴スペクトルである。
鳴スペクトルである。
ペクトルである。
ペクトルである。
鳴スペクトルである。
鳴スペクトルである。
ペクトルである。
Claims (11)
- 【請求項1】下記一般式(I)で示されるスピロケター
ル化合物の開環重合体。 【化1】 (ここで、X1、X2は酸素原子及び硫黄原子から独立し
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、l、m、nはそれぞ
れ独立に1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て
同一でも異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て
同一でも異なっていてもよい。p、qは0又は1以上の
整数を示し、少なくともいずれかは1以上の整数であ
る。) - 【請求項2】一般式(I)中のmが3でかつnが5であ
る請求項1記載の開環重合体。 - 【請求項3】一般式(I)中のX1及びX2が酸素原子で
ある請求項1又は請求項2記載の開環重合体。 - 【請求項4】下記一般式(II)で示されるスピロケター
ル化合物の開環重合体。 【化2】 (ここで、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。p、qは0又は1以上の
整数を示し、少なくともいずれかは1以上の整数であ
る。) - 【請求項5】一般式(II)中のR1が水素原子である請
求項4記載の開環重合体。 - 【請求項6】下記一般式(III)で示されるスピロケタ
ール化合物を開環重合させることを特徴とする請求項1
記載の開環重合体の製造法。 【化3】 (ここで、X1、X2は酸素原子及び硫黄原子から独立し
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、l、m、nはそれぞ
れ独立に1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て
同一でも異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て
同一でも異なっていてもよい。) - 【請求項7】下記一般式(IV)で示されるスピロケター
ル化合物を開環重合させることを特徴とする請求項2記
載の開環重合体の製造法。 【化4】 (ここで、X1、X2は酸素原子及び硫黄原子から独立し
て選ばれ、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。k、lはそれぞれ独立に
1〜6の整数を示す。k個のR1はk個が全て同一でも
異なっていてもよく、l個のR2はl個が全て同一でも
異なっていてもよい。) - 【請求項8】一般式(III)中のX1及びX2が酸素原子
であるスピロケタール化合物又は一般式(IV)中のX1
及びX2が酸素原子であるスピロケタール化合物を開環
重合させることを特徴とする請求項3記載の開環重合体
の製造法。 - 【請求項9】下記一般式(V)で示されるスピロケター
ル化合物を開環重合させることを特徴とする請求項4記
載の開環重合体の製造法。 【化5】 (ここで、R1、R2は水素原子、水酸基、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数1〜10のアルキリデン基、炭
素数1〜10のアルコキシ基及び炭素数1〜10のエス
テル基から独立して選ばれる。) - 【請求項10】一般式(V)中のR1が水素原子であるス
ピロケタール化合物を開環重合させることを特徴とする
請求項5記載の開環重合体の製造法。 - 【請求項11】請求項1〜5のいずれかに記載の開環重
合体を必須成分として含有してなる組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000261302A JP4756292B2 (ja) | 2000-08-30 | 2000-08-30 | スピロケタール化合物の開環重合体、その製造法及びこの開環重合体を用いた組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000261302A JP4756292B2 (ja) | 2000-08-30 | 2000-08-30 | スピロケタール化合物の開環重合体、その製造法及びこの開環重合体を用いた組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002069172A true JP2002069172A (ja) | 2002-03-08 |
JP4756292B2 JP4756292B2 (ja) | 2011-08-24 |
Family
ID=18749166
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000261302A Expired - Fee Related JP4756292B2 (ja) | 2000-08-30 | 2000-08-30 | スピロケタール化合物の開環重合体、その製造法及びこの開環重合体を用いた組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4756292B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002121275A (ja) * | 2000-10-18 | 2002-04-23 | Hitachi Chem Co Ltd | スピロケタール化合物の開環重合体、この開環重合体の製造法及びこの開環重合体を用いた組成物 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63295630A (ja) * | 1987-05-27 | 1988-12-02 | Asahi Glass Co Ltd | 含フツ素ポリエ−テル−エステル交互共重合体の製造方法 |
JPH08504771A (ja) * | 1992-12-22 | 1996-05-21 | コモンウェルス・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ・オーガニゼイション | 新規な開環モノマー |
JPH08218296A (ja) * | 1995-02-15 | 1996-08-27 | Toagosei Co Ltd | 紙被覆用活性エネルギー線硬化型組成物 |
JP2000509413A (ja) * | 1996-04-13 | 2000-07-25 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | 2,7―ジオキサ―ビシクロ[3.2.1]オクタン誘導体のポリマー |
-
2000
- 2000-08-30 JP JP2000261302A patent/JP4756292B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63295630A (ja) * | 1987-05-27 | 1988-12-02 | Asahi Glass Co Ltd | 含フツ素ポリエ−テル−エステル交互共重合体の製造方法 |
JPH08504771A (ja) * | 1992-12-22 | 1996-05-21 | コモンウェルス・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ・オーガニゼイション | 新規な開環モノマー |
JPH08218296A (ja) * | 1995-02-15 | 1996-08-27 | Toagosei Co Ltd | 紙被覆用活性エネルギー線硬化型組成物 |
JP2000509413A (ja) * | 1996-04-13 | 2000-07-25 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | 2,7―ジオキサ―ビシクロ[3.2.1]オクタン誘導体のポリマー |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002121275A (ja) * | 2000-10-18 | 2002-04-23 | Hitachi Chem Co Ltd | スピロケタール化合物の開環重合体、この開環重合体の製造法及びこの開環重合体を用いた組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4756292B2 (ja) | 2011-08-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP1712537A1 (en) | Calixarene compound, process for producing the same, intermediate therefor, and composition thereof | |
JP4776303B2 (ja) | 含フッ素化合物の製造方法、含フッ素化合物、含フッ素ポリマー、及び含フッ素ポリマーを用いた光学材料若しくは電気材料 | |
Sangermano et al. | Synthesis of an epoxy functionalized spiroorthocarbonate used as low shrinkage additive in cationic UV curing of an epoxy resin | |
CN112111063A (zh) | 含多硅的氧杂环丁烷类单体及其制备和应用 | |
CN106700033B (zh) | 一种阳离子型可见光固化组合物 | |
Sugiyama et al. | Free radical polymerization of volume expandable vinylcyclopropane | |
JP4756292B2 (ja) | スピロケタール化合物の開環重合体、その製造法及びこの開環重合体を用いた組成物 | |
JP4741508B2 (ja) | フッ素化ポリマー、光学部材、電気部材及びコーティング材料 | |
Ortiz et al. | Novel diol spiro orthocarbonates derived from glycerol as anti-shrinkage additives for the cationic photopolymerization of epoxy monomers | |
Tanaka et al. | Syntheses of tetraoxaquaterene derivatives | |
JP4662094B2 (ja) | スピロケタール化合物、アルキンジオール化合物及びこのアルキンジオール化合物を用いたスピロケタール化合物の製造法 | |
JP2002121275A (ja) | スピロケタール化合物の開環重合体、この開環重合体の製造法及びこの開環重合体を用いた組成物 | |
Acosta Ortiz et al. | Synthesis of a novel highly hindered spiroorthocarbonate and the study of its efficiency to eliminate the shrinkage in the photopolymerization of an epoxycycloaliphatic resin | |
CN112111062A (zh) | 一种含双氧杂环的含硅单体及其制备和应用 | |
Yang et al. | Investigation of homopolymerization rate of perfluoro-4, 5-substituted-2-methylene-1, 3-dioxolane derivatives and properties of the polymers | |
JPS6043354B2 (ja) | 1−アルキノル−4−ヒドロキシメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ〔2,2,2〕オクタン | |
JP4617424B2 (ja) | スピロオルソエステル、ジスピロオルソエステル、それらの合成法、及びそれらの重合物。 | |
Relles et al. | Dichloromaleimide chemistry. IV. Preparation of poly (maleimide–ethers) from the reaction of bisdichloromaleimides with bisphenols | |
JP3474234B2 (ja) | 環状カーボナートを有するビニルシクロプロパン化合物およびそれから得られるポリマー | |
Lee et al. | Polymerization of 4-Methylene-1, 3-dioxolane Derivatives | |
JP2002348376A (ja) | (チオ)カーボネート系重合体及びその組成物 | |
JP3273657B2 (ja) | ビニルシクロプロパノン環状アセタール化合物およびその重合体 | |
JP5377554B2 (ja) | フッ素化化合物及びフッ素化ポリマーの製造方法 | |
Inagi et al. | Synthesis of 4-iodotetrahydropyran-containing polymers via TMSI-promoted Prins cyclization | |
JP4204397B2 (ja) | アダマンタン誘導体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070726 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100809 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20101022 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101206 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110506 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110519 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140610 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |