JP2002068887A - 半導体単結晶の製造装置及びそれを用いた半導体単結晶の製造方法 - Google Patents

半導体単結晶の製造装置及びそれを用いた半導体単結晶の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原料融液より引き上げられたCZ単結晶を冷
却する際に、単結晶からの輻射熱を効率的に結晶育成炉
の外部へ移送でき、かつ単結晶の成長条件に合ったより
好ましい冷却雰囲気を形成する装置を提供する。 【解決手段】 育成炉本体2の内部にルツボ12が配置
され、育成炉本体2の上部には回収空間形成部4が連通
形態にて一体形成される。結晶冷却筒25は、全体が円
筒または円錐状の形状をなし、原料融液より引き上げら
れた半導体単結晶を囲繞するように配置される。結晶冷
却筒25は、回収空間形成部4に係合される上部が、引
き上げられた半導体単結晶23からの輻射熱を強制的に
育成炉外へ移送するために内部に冷却媒体を還流する構
造の強制冷却部5とされ、また、原料融液23の直上に
位置する下部が黒鉛製冷却部10とされる。また、強制
冷却部5と黒鉛製冷却部10との間に金属製冷却部8が
配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、チョクラルスキー
法(以下、CZ法と称する。)により半導体単結晶を育
成するための単結晶製造装置及びそれを用いた半導体単
結晶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CZ法により育成されたシリコン
単結晶はシリコン半導体ウェーハに加工され、半導体素
子の基板として数多く使用されている。しかし、この一
方で半導体ウェーハに形成される集積回路は、集積回路
の機能向上を目指し集積回路を構成する半導体素子の高
密度化が進められ、集積回路の基板材料である半導体ウ
ェーハ表層に形成される電子回路も微細化する一途をた
どっている。また、このような基板ウェーハに形成させ
る電子回路の微細化に伴い、半導体素子を基板ウェーハ
表層に形成する際に、ウェーハ表面に施される酸化膜は
薄膜化する一方で、絶縁特性に優れリーク電流の少ない
より高い信頼性を持った酸化膜を基板ウェーハ上に形成
することが要求されるようになっている。そして、最近
の研究によると、基板ウェーハに形成された酸化膜の電
気的な耐圧特性(以下、酸化膜耐圧特性と称す)は、基
板となる半導体単結晶の結晶育成時に形成、導入された
結晶内の欠陥に大きく関係していることが判明してい
る。
【0003】CZ法により育成されたシリコン単結晶に
は、単結晶が育成された温度環境や引上速度等の育成条
件の違いによって結晶内に取り込まれる欠陥に差異が生
じ、形成される点欠陥が主として原子空孔(ベイキャン
シー:Vacancy)となる領域(以下、V領域と称す
る。)と、同じく格子間シリコン原子(インタースティ
シアル・シリコン:Interstitial-Si)となる領域(以
下、I領域と称する)とに大きく分けることができる。
シリコン単結晶において、V領域は原子空孔、つまり結
晶内のシリコン原子の不足により生じる凹部やボイド
(穴)のようなものが多く存在する領域であり、これに
対しI領域とは、格子間にシリコン原子が余分に存在す
ることにより発生する転位や余分なシリコン原子のクラ
スターが多く存在する領域である。他方、V領域とI領
域との間には、格子間に余分な原子や原子の不足がない
か、あるいは極めて少ないニュートラル(Neutral)な
領域(以下、N領域と称する)が存在する。
【0004】そして、最近の研究によれば、結晶内のF
PD(Flow Pattern Defect)、LSTD(Laser Scatt
ering Tomography Defect)、あるいはCOP(Crystal
Originated Particle)等のグローンイン(Grown-in)
欠陥は、あくまでも原子空孔や格子間シリコン原子が結
晶内で過飽和な状態にある時に発生するものであり、多
少の原子の偏りがあっても飽和以下であれば欠陥として
は存在しないことがわかってきた。そして、この結晶に
取り込まれる両点欠陥の濃度は、単結晶の引上速度(単
結晶の成長速度)と育成単結晶と原料融液面の境界にあ
たる結晶成長界面近傍の温度勾配との関係から決まるこ
とが知られている。
【0005】また、V領域とI領域の間に存在するN領
域には、OSF(酸化誘起積層欠陥:Oxidation Induce
d Stacking Fault)と呼ばれる欠陥が高密度に発生する
領域が存在することが確認されている。この酸化誘起積
層欠陥が高密度に発生している領域は、引き上げられた
単結晶をウェーハ状に加工した時にウェーハ面内にリン
グ状に観察されることから、OSFリングあるいはOS
Fリング領域と呼ばれている。
【0006】これら結晶成長起因の欠陥発生状況を、結
晶成長速度を徐々に変化させて引き上げた単結晶につい
て観察すると、例えば結晶成長速度が0.6mm/mi
n程度以上の比較的速い引上げ条件の領域では、空孔タ
イプの点欠陥が集合したボイド起因とされるFPD、L
STD、COP等のグローンイン欠陥が結晶径方向の全
面に高密度に存在するV領域となり、これら欠陥が原因
となってシリコン半導体ウェーハの酸化膜耐圧特性を低
下させることになる。また、結晶の成長速度が0.6m
m/min程度以下の領域では結晶成長速度が低下する
に従って格子間シリコン原子の発生が次第に優勢にな
り、またOSFリングが徐々に縮小する第一の遷移領域
が現れる。この第一の遷移領域においてOSFリングの
外側部分は低欠陥領域であるN領域であり、結晶成長速
度が0.4mm/min前後以下に低下したところでO
SFリングは結晶径方向の面内中心で凝集消滅し、OS
FリングのないN領域となる。そして、さらに成長速度
を遅くすると、そのN領域の外側において結晶の周辺部
にI領域が形成される第二の遷移領域を経て結晶の軸断
面全面がI領域となる。I領域は、転位ループ起因と考
えられるLSEPD(Large Secco Etch Pit Defect)
やLFPD(Large Flow Pattern Defect)等の、L/
D(Large Dislocation:格子間転位ループの略号)と
呼ばれる欠陥が低密度に存在する領域であり、このよう
なL/D欠陥が半導体素子形成領域に存在すると、これ
が原因となって電流のリーク不良等、素子特性に大きな
影響をおよぼす不良を誘発することになる。
【0007】このようなCZ法で育成されたシリコン単
結晶の特性に配慮して、単結晶の育成時に結晶に取り込
まれる欠陥を制御して酸化膜耐圧特性に優れた単結晶を
育成するための方法が、特開平11−79889号公報
に開示されている。この単結晶育成方法は、通常は結晶
の生産性やOSFの発生を考えてV領域が優勢となる育
成条件を選択し結晶成長を行なうのに対し、V領域また
はI領域のいずれでもない前記したN領域となるように
単結晶の引上げを行なう。そして、このように単結晶を
N領域となるように育成することによって、V領域また
はI領域のどちらの欠陥も優勢ではない中間領域で単結
晶が育成されることになり、結晶に欠陥が存在しないあ
るいは極力欠陥が抑制された極低欠陥の単結晶を得るこ
とができ、ひいては、電流リークや酸化膜耐圧等の電気
特性に優れた半導体ウェーハを得ることができる、とい
うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、結晶の略全体
がN領域で形成されるようにシリコン単結晶を育成する
には、単結晶の育成速度を0.5mm/min以下とし
て結晶を引き上げる必要があり、通常の単結晶引上速度
が1.0mm/min程度であることを考えれば成長速
度の低下が著しく、生産性の低下ひいては製造コストの
高騰が必至である。
【0009】他方、特開2000−34192号公報に
は、引き上げられた単結晶の周囲を取り囲むように冷却
筒を設けて雰囲気温度を制御するとともに結晶の冷却効
果を高め、高速で単結晶育成を行なう装置が開示されて
いる。しかし、該単結晶育成装置は、結晶成長速度の高
速化には確かに効果を有しているが、低欠陥結晶を育成
するのに必要な単結晶の引上軸方向の温度勾配をより適
切に効率よく形成するには問題が残されていた。特に、
V領域とI領域の中間領域であるN領域で単結晶を引き
上げるためには、単結晶の成長条件がV領域やI領域で
結晶を引き上げる場合に比べて厳しく、精密に育成環境
を整える必要があった。また、N領域となるように単結
晶を引き上げる場合にはOSFリングの発生にも配慮す
る必要があり、結晶にOSFリングが現れないで結晶の
略全体にわたってN領域となるように結晶を引き上げる
には、結晶引上軸方向の温度勾配を引上速度に合わせ所
望の値に整えて結晶成長を行なうことが要求され、引上
速度を高速化するに従って結晶周囲の温度条件をどのよ
うに整えるかが重要なポイントとなる。上記公報の技術
では、冷却筒と融液表面との間に、円錐状の放熱抑制部
材を2段に挿入されており、結晶半径方向の温度勾配の
低減が図られているが、結晶引上軸方向の温度勾配制御
効果は不十分と見られる。
【0010】本発明の課題は、CZ法による半導体単結
晶の育成において、原料融液より引き上げられた単結晶
を冷却するにあたり、単結晶からの輻射熱を効率的に結
晶育成炉の外部へ移送するとともに、単結晶の成長条件
に合ったより好ましい冷却雰囲気を形成し、高い生産性
で所望の品質を有する半導体単結晶を製造するための装
置及び方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明
は、半導体単結晶の育成炉内においてルツボに収容した
原料融液から、チョクラルスキー法により半導体単結晶
を引き上げるようにした半導体単結晶の製造装置に係
り、上記の課題を解決するため、その第一の態様は、内
部にルツボが配置される育成炉本体と、該育成炉本体の
上部に連通形態にて一体形成され、半導体単結晶の回収
空間を形成する回収空間形成部と、円筒状または円錐状
の形状をなし、原料融液より引き上げられた半導体単結
晶を囲繞するように配置されるとともに上部が回収空間
形成部に係合され、さらに、回収空間形成部に係合され
る上部が、引き上げられた半導体単結晶からの輻射熱を
強制的に育成炉外へ移送するために内部に冷却媒体を還
流する構造の強制冷却部とされ、また、原料融液直上に
位置する下部が黒鉛製冷却部とされ、さらに、強制冷却
部と黒鉛製冷却部との間に金属製冷却部を配した結晶冷
却筒と、を備えたことを特徴とする。
【0012】結晶冷却筒は、CZ法により半導体単結晶
を育成するための単結晶製造装置に配設されるものであ
り、全体として円筒状または円錐状の形状を有し育成単
結晶を囲繞するように配置されている。そして、上記本
発明の第一の構成において結晶冷却筒は、引き上げられ
た単結晶からの輻射熱を効率よく育成炉外へ移送するた
めに、冷却筒の上方は熱伝導率の高い金属製冷却部とな
し、原料融液面に近接する下部は黒鉛製冷却部となす。
結晶冷却筒をこのような構造とすれば、結晶温度がある
程度低下した、結晶成長界面から遠い位置では冷却速度
が大きくなり、効率よく冷却が図られるのに対し、結晶
成長界面付近では前記冷却温度勾配が小さい徐冷とな
り、結晶成長界面の方向の温度が安定するため結晶成長
速度の高速化を図ることができる。また、強制冷却によ
り冷却速度が相当大きくなる育成炉の回収空間形成部
と、冷却速度の比較的小さい黒鉛製冷却部との間に、そ
れらの中間の冷却速度となる金属製冷却部を配すること
で、結晶引上方向の温度勾配が最適化され、結晶内に取
り込まれる欠陥濃度を適切に調整することができるた
め、安定して所望の品質を有する単結晶を育成すること
が可能となる。
【0013】なお、結晶冷却筒の金属製冷却部の上部
は、冷却筒金属部からの熱を確実に育成炉へ伝えるため
に、回収空間形成部あるいは原料融液を収容している育
成炉本体上部(以下、育成炉側係合部という)に対し、
密接係合していることが望ましい。特に、冷却筒側係合
部と育成炉と育成炉側係合部とは、より効率的に熱の伝
達を行なうことができるよう、面接触で密着しているこ
とが望まれる。育成炉と冷却筒金属部を面接触で密着さ
せておけば、冷却筒が育成結晶から吸収した熱を速やか
に育成炉壁に伝達することができるようになり、結晶冷
却筒の冷却効果が一層高められる。
【0014】なお、CZ法による単結晶育成に用いられ
る単結晶製造装置の育成炉には、加熱ヒータ等から放射
された輻射熱から育成炉壁を保護し一定温度に保つため
に単結晶育成炉の壁を二重構造とし、その隙間に水等に
よる冷却媒体を還流させている構造を採用したものが多
い。この構造によると、結晶冷却筒から伝達された熱
は、製造装置の回収空間形成部あるいは育成炉本体の金
属製の炉壁を介して炉壁を冷やすための冷却媒体に伝え
られ、速やかに育成炉外部へと運ばれる。そして、育成
炉の回収空間形成部が、そのような強制冷却構造を採用
している場合、強制冷却機構を有さない上記構成の結晶
冷却筒を追加装備するだけで、結晶内の欠陥が抑制され
た低欠陥結晶を高速で引き上げるための適切な冷却雰囲
気を形成する機能を容易に付加することができる。該結
晶冷却筒そのものは構造が比較的単純であり、製造装置
への装着や取り外しが容易であるため、結晶製造装置の
装備を、育成する単結晶の品質に適した装備へと速やか
に変更することができ、ひいては効率的な製造装置運用
を図ることが可能である。
【0015】次に、本発明に係る半導体単結晶の製造装
置の第2の態様は、半導体単結晶の育成炉内においてル
ツボに収容した原料融液から、チョクラルスキー法によ
り半導体単結晶を引き上げるようにした半導体単結晶の
製造装置において、内部にルツボが配置される育成炉本
体と、該育成炉本体の上部に連通形態にて一体形成さ
れ、半導体単結晶の回収空間を形成する回収空間形成部
と、円筒状または円錐状の形状をなし、原料融液より引
き上げられた半導体単結晶を囲繞するように配置される
とともに上部が回収空間形成部に係合され、さらに、回
収空間形成部に係合される上部が、引き上げられた半導
体単結晶からの輻射熱を強制的に育成炉外へ移送するた
めに内部に冷却媒体を還流する構造の強制冷却部とさ
れ、また、原料融液直上に位置する下部が黒鉛製冷却部
とされ、さらに、強制冷却部と黒鉛製冷却部との間に金
属製冷却部を配した結晶冷却筒と、を備えたことを特徴
とする。
【0016】この構成では、第一の態様と異なり、回収
空間形成部に係合される結晶冷却筒の上部そのものが強
制冷却部とされている。そして、この場合においても、
高温の原料融液からの冷却筒の保護と、結晶の引上軸方
向に望ましい温度勾配を形成する観点において、冷却媒
体を用いた強制冷却部の下方に熱伝導率の高い金属製冷
却部を設け、さらに、その金属冷却部の下方には黒鉛か
ら成る黒鉛製冷却部を設けるようにすることで、結晶内
に欠陥の存在しないあるいは極力欠陥を抑えた単結晶を
育成するのに望ましい結晶冷却温度雰囲気を、育成結晶
周囲に形成することが可能となる。
【0017】従来、冷却筒は、全体がステンレス等の金
属により、冷却媒体還流による一体の強制冷却部とされ
ていることが多いが、シリコン融液の付着等により冷却
筒下部が溶損すると、高価な強制冷却部の全体の交換を
強いられるために不経済であった。そこで、この対応と
して冷却筒の下端に保護部材を設けたり、冷却筒と融液
の距離を大きく取ることで冷却筒に原料融液が付着した
り、あるいは融液に冷却筒が浸漬するのを防止してきた
が、反面、冷却筒が結晶の成長界面から遠くなることで
その効果を十分に発揮することができず、特に欠陥を抑
制した高品質結晶の育成では結晶成長界面付近の温度分
布を適切にコントロールする必要があり新たな冷却装置
の検討が加えられていた。
【0018】これに対し上記本発明の結晶冷却筒は、原
料融液面近くであっても効率よく最大限結晶からの輻射
熱を吸収できるよう、強制冷却部の下部に金属製冷却部
を配置して、その熱を強制冷却部へ移送する構造として
いるので、金属冷却部の冷却効果は衰えることなく、結
晶育成全般にわたって安定した冷却効果を得ることが可
能である。また、金属製冷却部の下には融液面直上に配
置されている形で黒鉛製冷却部が設けられる。この黒鉛
製冷却部は、金属製の冷却部に比べ融液あるいは育成結
晶からの輻射熱を除去する効果が小さく、結晶周囲の融
液温度の変化を小さく保ち結晶の育成を安定させると同
時に、成長界面に近い結晶部位を必要以上に冷却するこ
とがないので、特に低欠陥結晶を育成する場合に適切な
温度雰囲気を形成することが可能となる。
【0019】一方、黒鉛製冷却部の上端は、熱伝導の良
好な金属製冷却部に接しているので、黒鉛製冷却部の温
度が上がった場合でもその熱を速やかに金属製冷却部へ
伝達することができ、ひいては安定した冷却効果を持続
することができる。さらに、該結晶冷却筒は、上部に冷
却媒体を用いて強制的に冷却を行なう強制冷却部、その
下に密接に金属製冷却部、そして最下端に黒鉛製冷却部
を有する三層から構成されており、冷却能力は冷却筒下
方で低く上方に行くに従って徐々に冷却効果が高まる機
構となっている。このような構造とすることにより、結
晶引上軸方向の温度勾配に急激な温度変化を持った個所
がなくなり、滑らかな引上軸方向の温度勾配を形成する
ことでき、ひいては結晶に不要な熱的なストレスを加え
ることなく単結晶の育成を行なうことができるようにな
る。
【0020】さらに、結晶冷却筒の上部のみが強制冷却
部とされ、その下側が金属製冷却部あるいは黒鉛製冷却
部の配置により保護されているから、シリコン融液等の
飛散・付着により高価な強制冷却部が破損する惧れがほ
とんどない。また、シリコン融液の付着しやすい結晶冷
却筒の融液面直上部分はいわば消耗品的に取り扱うこと
ができる安価な黒鉛製なので、万一破損しても経済的な
損害はそれほど深刻とはならない。
【0021】なお、本発明の第1の態様及び第2の態様
のいずれにおいても、結晶冷却筒の内表面には、溝ある
いは凹凸を設け冷却筒内表面の面積を大きくして、冷却
効果を高めることが可能である。冷却筒の内側表面に溝
あるいは凹凸を付けることによって結晶からの輻射熱を
受け取る面積を広くすれば、より冷却筒により育成炉の
外部へ移送せされる熱量が大きくなり、育成単結晶の冷
却効果を高めることができる。
【0022】また、本発明の結晶冷却筒の効果を高める
方法として、冷却媒体を還流する強制冷却部や円筒ある
いあは円錐形状の金属製の冷却筒部分の内表面に、黒鉛
を塗布する等して表面を黒色化する黒化処理を施せば、
さらに育成結晶と対峙する冷却筒の金属部分からの輻射
熱の吸収効果が高まり、より速やかに結晶の熱を除去す
ることが可能となる。
【0023】本発明の半導体単結晶の製造方法は、上記
の半導体単結晶の製造装置を用い、ルツボに収容した原
料融液から、チョクラルスキー法により半導体単結晶を
引き上げて製造することを特徴とする。これによると、
効率良く所望の育成単結晶を冷却する温度雰囲気を形成
することができるとともに、結晶冷却筒の冷却効果もよ
り一層高いものとなり単結晶育成時の引上速度の高速化
を図ることが可能となる。また、本発明の結晶冷却筒を
用いることにより結晶品質に合った適切な冷却温度雰囲
気を形成することができるため、安定した品質の単結晶
を容易に育成可能なものとなる。これによって、これま
で製造の難しかった高品質結晶、特に育成時に導入され
る結晶欠陥を低密度に抑制した単結晶を高速で引き上げ
ることが可能となり、低欠陥結晶の製造コストを低減が
図られた。さらには、既存の単結晶製造装置であって
も、育成単結晶を冷却するための複雑な結晶冷却機構を
設けることなく効率の高い結晶冷却雰囲気を形成できる
ので、設備導入が容易になると同時に製造装置の装備変
更も簡単であるため、製造装置の稼動率と作業性の向上
に寄与することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
CZ法によるシリコン半導体単結晶製造に適用した場合
を例にとり、図面を参照しながら説明する。図1の単結
晶製造装置1は、本発明の第二の態様に係る一例を示す
ものであり、その育成炉は、原料融液14を内部に収容
し、単結晶23を引上育成するための育成炉本体2と、
育成された単結晶を保持し取り出すための回収空間形成
部4とから構成されている。そして、育成炉本体2と回
収空間形成部4との各壁部は、単結晶育成時の加熱によ
る高温から炉壁を保護するために、外壁2a,4aと内
壁2b,4bとの二重構造とされ、両者の隙間には、冷
却媒体を還流させて炉壁の温度が一定以上に上昇しない
ように保護するための強制冷却機構3が設けられてい
る。本発明の単結晶製造装置では、比熱やコスト、取扱
い易さ等を考えて冷却媒体として水を使用した。また、
本実施形態において強制冷却機構3は、還流経路を銅パ
イプ等の金属パイプにて構成し、その一端側に冷却媒体
入口3aを、他端側に冷却媒体出口3bを形成してい
る。なお、図1では強制冷却機構3は育成炉本体2にの
み設けているように描いているが、回収空間形成部4に
も同様の構成の強制冷却機構を設けることができる。
【0025】育成炉本体2の中央部には、支持軸13を
介して内側が石英ルツボ12b、外側が黒鉛ルツボ12
aとされたルツボ12が配置され、支持軸13の下端に
取り付けられた非図示のルツボ駆動機構によって回転動
かつ上下動自在とされている。また、ルツボ12の外側
周囲には、ルツボに充填された多結晶原料を融解し融液
として保持するための加熱ヒータ15が設けられてい
る。さらに、その外側には黒鉛製の断熱材16が置かれ
ており、育成炉内の保温と加熱ヒータ15からの高温の
輻射熱から育成炉炉壁を保護する役目を果たしている。
【0026】一方、回収空間形成部4の上端には単結晶
を引き上げるための非図示のワイヤー巻出し巻取り機構
が取り付けられ、そこから巻き出されたワイヤー22の
先端には種結晶21を保持するための種ホルダー20が
取り付けられている。この種ホルダー20は、該ワイヤ
ー巻出し巻取り機構によって回転及び上下動自在とさ
れ、その先端には種結晶21が取り付けられている。上
記ワイヤー巻出し巻取り機構を駆動することによってワ
イヤー22を巻き出し、種結晶21を原料融液14に浸
漬する。そして、原料融液14と種結晶21の温度が安
定したら、ワイヤー22を回転させながら静かに巻き取
ることで、種結晶21の下方に単結晶23を育成するこ
とができる。
【0027】なお、大直径あるいは長尺の単結晶棒を育
成する場合は、図6に示すように、磁場発生装置31,
31によって原料融液14に磁場を印加することによ
り、ルツボ12内での原料融液14の対流を抑制するこ
とが有効である(いわゆるMCZ法(Magnetic Field A
pplied Czochralski Method))。なお、図1と共通の
部分には同一の符号を付与して詳細な説明を省略してい
る(以降に説明する図7、図8、図9、図10及び図1
1についても同様)。
【0028】回収空間形成部4の下方には、育成炉本体
2の原料融液面14aに向かって延伸する結晶冷却筒2
5が装備されている。結晶冷却筒25は、原料融液14
から引き上げられた単結晶23を囲繞し、育成単結晶が
適切な冷却速度で冷却されるよう、結晶周囲の温度雰囲
気を所望の値とする働きをなす。この結晶冷却筒25
は、回収空間形成部4に接する上部が冷却媒体を還流し
て強制冷却する強制冷却部5とされ、強制冷却部5の下
方には金属から成る金属製冷却部8が、さらに金属製冷
却部8の下方に黒鉛製の黒鉛冷却部10が配置された構
造を有する。このうような構造を用いることによって冷
却筒25の冷却能力が高められ、引上速度を高速に保つ
とともに、所望の品質、特に低欠陥結晶の育成に必要と
される冷却温度雰囲気が形成される。なお、黒鉛製冷却
部10には原料融液14の温度安定を図るために、その
先端に板状の反射リング11(例えば等方性黒鉛製であ
る)を設けている。
【0029】金属冷却部8は、鉄、ニッケル、クロム、
銅、チタン、モリブデン及びタングステンのいずれかを
主成分とする金属(単体金属及び合金のいずれか)にて
構成することができる。これらの金属は融点が高く熱伝
導率も良好であるため、吸収した熱を速やかに育成炉や
強制冷却部に伝え、単結晶の育成全般にわたり安定した
高い除熱効果を維持できる。また、これら金属は機械的
な強度も高く、さらには育成炉内の高温にも十分に耐え
るので、変形や変質することなく長時間にわたって安全
に使用することがきるものである。なお、耐久性の高い
金属冷却部8をより安価に構成するには、鉄、ニッケ
ル、クロム及び銅のいずれかを主成分とする金属からな
る基材の表面を、チタン、モリブデン、タングステン及
び白金族金属のいずれかを主成分とするライニング層で
覆った構成とすることも有効である。例えば、鉄は高強
度で安価であるが、耐食性には若干劣る。しかし、チタ
ン、モリブデン、タングステンあるいは白金族金属から
なる耐食性ライニングを施すことで、耐食性を補うこと
が可能となる。また、基材を銅で構成することは、熱伝
達特性を高める上でより望ましい。
【0030】次に、強制冷却部5は、具体的には冷却媒
体を還流するための強制冷却機構6を備えている。強制
冷却機構6は、ここでも還流経路を銅パイプ等の金属パ
イプにて構成し、その一端側に冷却媒体入口6aを、他
端側に冷却媒体出口6bを形成している。なお、強制冷
却機構6における冷却媒体の流通経路は、上記のように
内壁と外壁との空間に別途金属パイプを配置して形成す
る態様のほか、内壁/外壁間の空間そのものを流通経路
として使用するウォータージャケット型のものを採用し
てもよい。この場合、空間内に配置した仕切り板により
適切な流通経路を画成することが可能である。また、回
収空間形成部4に強制冷却機構を組み込む場合にも、同
様にウォータージャケット型のものを採用することが可
能である。
【0031】なお、単結晶育成時は育成炉内をアルゴン
(以下、Arと称する)ガス等の不活性で満たして操業
が行なわれる。そこで、回収空間形成部4の上方にはガ
ス導入管19が設けられており、回収空間形成部4から
不活性ガスが炉内に導入され、育成炉本体2の下部にあ
る排ガス管17から育成炉外へ排出される。育成炉内に
流す不活性ガスの量と炉内の圧力は、ガス導入管19に
設けられた非図示のガス流量制御装置と、排ガス管17
上のコンダクタンスバルブ18を用いて適宜調整され
る。
【0032】また、結晶冷却筒25の内面側には、冷却
筒内表面の面積を大きくし引き上げられ半導体単結晶か
らの輻射熱を効率よく吸収するための、溝及び/又は凹
凸を1箇所以上設けることができる。結晶冷却筒25の
内部に形成する溝あるいは凹凸の数や形状は、必要とす
る冷却筒の冷却効果を検討して決めればよい。図2は、
強制冷却部5及び金属製冷却部8に溝ないし凹凸を形成
するいくつかの例を示すものである(いずれか一方のみ
に設けてもよいし、双方に設けてもいずれでもよい)。
図2(a)は、筒状の強制冷却部5(金属製冷却部8)
の内周面に、周方向の溝7(67)を軸線方向に所定の
間隔で複数刻設した態様を示す。図2(b)は、同じく
軸線方向の溝57(77)を周方向に所定の間隔で複数
刻設した態様を示す。図2(c)は、島状、例えば半球
状の凸部67(87)を複数分散形成した態様を、同図
(d)は同じく凹部77(97)を複数分散形成した態
様を示す。当然、(a)〜(d)の2以上を組み合わせ
た方法でも問題はなく、例えば(a)及び(b)を組み
合わせた格子状の溝を刻設してもよい。また、図3に示
すように、冷却筒の内周面に凸部として1又は複数のフ
ィンを形成してもよい。図3(a)は、金属製冷却部8
の内周面に沿うリング状のフィン9を、各々溶接部9a
により軸線方向に所定の間隔で複数形成した例を示す。
【0033】なお、より大きな冷却効果を得る必要があ
れば、上記のような溝や凹凸を増やし、冷却筒内表面の
面積を可能な限り大きなものとすればよい。例えば、図
7の装置100においては、金属製冷却部8の内周面に
形成したフィン9の数を、図1の装置1よりも大きくし
ている。他方、それ程の効果を必要としない場合は、図
10の装置250のように、溝や凹凸を付けなくとも十
分な効果を得ることができる。
【0034】また、上記以外に結晶冷却筒25の効果を
高める方法として、輻射熱を効率よく吸収するために、
半導体結晶に向けた熱反射を抑制する熱反射抑制部を形
成することができる。熱反射抑制部は、具体的には、領
域の色調を黒色化させる黒化処理、及び半導体結晶から
の輻射熱を乱反射させるために領域表面を粗化する表面
粗化処理の少なくともいずれかを施して形成することが
できる。図3(a)は、金属製冷却部8の内面(フィン
9を含む)に黒鉛塗布層8b,9bを形成する黒化処理
を施した例を、同図(c)は、表面粗化処理としてショ
ットブラストを施し、面粗し部8c,9cを施した例を
示す。
【0035】結晶冷却筒25の金属製冷却部8と強制冷
却部5、あるいは金属製冷却部8と黒鉛製冷却部10と
は、各々接続面が密着形態にて配置されていることが、
金属製冷却部8から強制冷却部5への熱伝達効率を向上
させる観点において望ましい。図4は、金属製冷却部8
と強制冷却部5との接続形態のいくつかの例を示すもの
である。図4(a)では、強制冷却部5の下端面と金属
製冷却部8の上端面とを突き合わせ(突き合わせ面は、
密着性を高めるため研磨により平坦化しておくことが望
ましい)、その突き合わせ縁を溶接部8e,8fにより
接続した例である。なお、突き合わせ面間にろう付け層
8fを形成することも可能である。また、図4(b)で
は、金属製冷却部8の上端縁から側方に延びる鍔状の接
続部8cを形成して強制冷却部5の接合面に重ね合わ
せ、接続部8cを貫通する形で強制冷却部5側にボルト
40をねじ込んで締結した例である。さらに、図4
(c)は、強制冷却部5の下面側に開口する溝41を形
成し、ここに筒状の金属製冷却部8の上端部を圧入もし
くは焼きバメ挿入した例である。
【0036】また、図5は、金属製冷却部8と黒鉛製冷
却部10との接続形態のいくつかの例を示す。いずれ
も、金属製冷却部8と黒鉛製冷却部10とにそれぞれ面
接触係合部8h及び10hを形成し、各係合面8i,1
0iにてそれらを面接触させつつ、係合保持手段により
該面接触状態に保持させた構成を有する。図5(a)の
構成では、金属製冷却部8の下端部に側方に突出する面
接触係合部8hを形成する一方、黒鉛製冷却部10の上
端部に同じく側方に突出する面接触係合部10hを形成
し、黒鉛製冷却部10側の面接触係合部10hを金属製
冷却部8側の面接触係合部8hに懸架させ、黒鉛製冷却
部10の自重により両係合部8h、10hの係合状態を
維持する構成である。ここでは、面接触係合部8hは、
金属製冷却部8の開口内縁にて周方向内向きに突出する
鍔状に形成され、その上面が係合面8iとされる。ま
た、面接触係合部10hは黒鉛製冷却部10の外周面上
端部に外向きに突出する鍔状に形成され、その下面が係
合面10iとされている。組みつけの際には、黒鉛製冷
却部10を金属製冷却部8の内部に上部開口側から軸線
方向に挿入し、面接触係合部10h,8hを係合面10
i,8iにて面接触係合させる形とする。
【0037】一方、図5(b)においては、金属製冷却
部8の下端部と黒鉛製冷却部10の上端部とをそれぞれ
面接触係合部8h,10hとなし、それらの一方を他方
の内側に軸線方向に挿入して、その接触周面をそれぞれ
係合面8i,10iとするとともに、その状態で両者を
締結部材にて締結した構造としている。この実施例で
は、締結部材は、面接触係合部8h,10hを半径方向
に貫通するボルト45と、これに螺合するナット46と
により構成している。
【0038】次に、単結晶23の引上げ方向において、
金属製冷却部8の長さLmと黒鉛製冷却部10の長さL
cとは、例えば図8に示す装置150のように、金属製
冷却部8の長さのほうを短くすることも可能であるが、
原料融液面14aと育成炉本体の天井面との間の空間は
限られおり、狭い育成炉内で効率的に結晶の冷却を行な
うには、冷却能力の高い金属製冷却部8の面積を大きく
することが高い結晶冷却能力を得る上で有利である。従
って、図1のように、金属製冷却部8の長さLmは黒鉛
製冷却部10の長さLcと等しいかそれ以上とすことが
望ましい。黒鉛製冷却部10の長さLcは結晶成長界面
近傍の温度を安定させるため程度に留めておくのがよ
く、黒鉛製冷却部10の長さLcに対し金属製冷却部8
の長さLmを同じかあるいはそれ以上長くすることによ
って、より冷却能力の高い結晶冷却筒25が得られるの
である。
【0039】なお、図9に示すように、黒鉛製冷却部1
0の先端側には、原料融液14の保温と炉内のヒータ1
5からの加熱によって原料融液14に生ずる熱対流を安
定させ、結晶成長界面付近での融液温度の変化をより安
定的なものとするために、熱遮蔽リング30を設けるこ
とができる。熱遮蔽リング30は、図9(b)に示すよ
うに、多孔質あるいは繊維質の断熱材からなる断熱層3
0bを含んで構成される。これにより、原料融液14か
らの輻射熱をより効果的に遮蔽し、融液の保温効果を高
めて融液14の温度変動をより小さくすることができ
る。特に、断熱層30bを、カーボンファイバー製の繊
維質断熱材等、断熱効果の高い材質にて構成すれば、よ
り大きな保温効果が得られ、一層安定した結晶成長を行
なうことができる。本実施例では、熱遮蔽リング30の
融液面14aに面する側を前述の反射リングと同様の等
方性黒鉛板30aとなし、残部(すなわち、黒鉛製冷却
部10と等方性黒鉛板30aとの間に挟まれる部分)
を、断熱層30bとして構成している。
【0040】次に、図11の単結晶製造装置300は、
本発明の第一の態様に係る一例を示すものである。単結
晶製造装置300においては、回収空間形成部4及び育
成炉本体2とも、図1の単結晶製造装置と同様に壁部が
二重構造となっており、回収空間形成部4にも強制冷却
機構6が設けられている。また、結晶冷却筒25からは
強制冷却部が廃止されるとともに、その金属製冷却部8
は回収空間形成部4の下部に熱伝達可能に接続されてい
る。その接続形態は、図4に示す強制冷却部5との接続
形態と同様のものが採用できる。これによる作用・効果
は、図1の装置1と略同様である。なお、金属製冷却部
8の上端を育成炉本体2の天井部に密接に係合しても同
様の効果を得ることができる。また、結晶冷却筒25の
下部は図1と同様に黒鉛製冷却部10とされている。こ
のような構造とすることによって結晶成長界面近傍の雰
囲気温度は安定し、融液の温度変動も小さく抑えること
ができるようになるので、結晶成長を妨げることなく順
調な結晶育成を行なうことができる。さらに、黒鉛製冷
却部10の先端には、図9と同様の断熱リング30が取
り付けられている。
【0041】
【実施例】以下、本発明の単結晶製造装置によるシリコ
ン単結晶の育成を実施例と比較例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものでは
ない。
【0042】(実施例1)まず、結晶欠陥の少ないシリ
コン単結晶をできるだけ速い速度で引き上げるためには
どのような製造装置の構造とすべきか検討するために、
単結晶製造装置の装備をいくつか変更しシリコン単結晶
の育成を行なった。
【0043】単結晶の育成は、単結晶製造装置に下記A
〜Dのそれぞれ違った装備を施して、口径60cmの石
英製ルツボにシリコン単結晶の原料である多結晶シリコ
ンを100kg充填しヒータを加熱して融解した後に、
一定の直径を有する結晶定径部の直径が200mmのシ
リコン結晶を引き上げた。単結晶を育成するにあたって
は、ルツボ回転や炉内に流すArガスの量等の操業条件
を調整し育成単結晶の酸素濃度が19〜20ppma
(ASTM’79規格による測定値)となるように調整
を図り、結晶の引上速度を0.8mm/minの速度か
ら単結晶の成長が進むに従って0.4mm/minまで
次第に引上速度を遅くして、結晶のどの位置でOSFリ
ングが消え、無欠陥あるいは極めて欠陥密度の低いN領
域となる部位が現れるかを確認した。単結晶製造装置
は、育成単結晶の冷却雰囲気を形成する結晶冷却筒をA
〜Dのような構造とした以外は、いずれも同じ構造の単
結晶製造を用いて結晶の引上げを行なった。装備A〜D
の詳細は、次の通りである。
【0044】1)装備A(図10に対応): 回収空間
形成部4から冷却水により強制冷却する強制冷却部5を
下垂し、その下方に円筒状のステンレス製金属製冷却部
8を取り付け、さらに、その金属製冷却部8の下には高
純度黒鉛を用いて作成した黒鉛製冷却部10を設けた。
なお、黒鉛製冷却部10には反射リング11を設けた。 2)装備B(図1に対応): 装備Aと同じ構成の結晶
冷却筒25であるが、強制冷却部5と金属製冷却部8
に、図2(b)のような縦溝を刻み冷却筒内部25の面
積を増やし、さらに金属製冷却部8/強制冷却部5の輻
射熱の反射を減らすために、各々内面に表面粗化処理を
施した結晶冷却筒25とした。 3)装備C(図7に対応): 装備Bに準ずるが、金属
製冷却部8の長さLmを黒鉛製冷却部10の長さLcの
2倍にして冷却筒25の冷却効率の向上を図った。 4)装備D(図9に対応): 装備Cに準ずるが、黒鉛
製冷却部10の先端に配置されていた反射リング11
を、さらに断熱効果の高い熱遮蔽リング30に替え、融
液の保温効果を高める構造とた。
【0045】以上の装備の単結晶装置を用いて育成した
結晶を、結晶の引上軸中心に沿って縦割りにし、図12
に示すように、OSFリング結晶内の軸中心に向かって
消滅している位置が結晶のどの位置にあるかを調べた。
OSFリングの評価方法は、次の方法を用いて評価を行
い、発生位置を確認した。 1)単結晶を引上軸方向に10cm毎に切断した後にそ
れぞれを径中心から縦に割り、縦に割った面を結晶引上
軸に沿ってスライスして厚さが2mm前後の観察用ウェ
ーハを得た。 2)この観察用ウェーハに、窒素雰囲気および酸素雰囲
気中で熱処理を加えた後に薬液で表面の酸化膜を除去
し、X線トポグラフを用いてウェーハ表面を観察しOS
Fの発生領域の確認を行なった。 3)この観察結果を元に、種結晶側の結晶先端10cm
を除きOSFリングが結晶中心に向かって消滅している
位置を調べ、その結晶部位での引上速度を対比したとこ
ろ表1に示す結果が得られた。
【0046】
【表1】
【0047】上記の結果から、装備Dを用いた単結晶製
造装置で引上速度が0.65mm/minとなった時に
OSFリングが消滅していることから、この装備を用い
て引上速度が0.65mm前後となるように単結晶の育
成を行なえば、欠陥の極めて少ない結晶を高速で引き上
げられることを確認した。
【0048】(実施例2)実施例1と同様に、口径60
cmの石英ルツボに多結晶シリコンを100kg充填し
溶解した後に、定径部の直径が200mmのシリコン単
結晶を引き上げた。この時の単結晶製造装置には装備D
の結晶冷却筒を取り付けた製造装置を用い、単結晶の引
上速度が結晶定径部前半の10cm位置で0.64mm
/min、結晶成長が進むに従って徐々に引上速度を下
げ、定径部の後半では0.60mm/minの引上速度
となるように操業条件を整えて単結晶を育成した(図1
3:実線)。
【0049】育成されたシリコン単結晶には変形等を生
じることもなく、略円柱状の単結晶を形成することがで
きた。この単結晶をウェーハ状に加工して1cm単位で
抜き取り、OSFの発生の有無と酸化膜耐圧特性の評価
を行なった。この結果、結晶内にOSFは観察されず、
またCモード酸化膜耐圧測定条件により酸化膜耐圧特性
を評価したとこと良品率は100%であり良好な結果を
得ることができた。
【0050】なお、Cモード酸化膜耐圧測定条件は次の
通りである。 1)酸化膜 : 25nm 2)測定電極: リンド
ープポリシリコン 3)電極面積: 8mm 3)判定電流: 1m
A/cm 4)8MV/cm以上の電圧を印加したときに、電流リ
ークが発生しなかったものを良品と判定した。
【0051】(比較例)次に、装備Dにおいて、結晶冷
却筒25を、全体が黒鉛にて構成された同じ寸法のもの
に替えて、シリコン単結晶の育成を行なった。単結晶の
育成は、実施例と同様に口径60cmの石英ルツボに多
結晶シリコンを100kg充填し溶解した後で、原料融
液から定径部の直径が200mmのシリコン単結晶の引
き上げた。この単結晶製造装置の装備では、低欠陥結晶
を0.60mm/min以上の高速で引き上げることは
不可能であり、この装置によりOSFリングの発生のな
い低欠陥結晶を育成できたのは、単結晶の結晶定径部前
半の10cm位置の引上速度を0.47mm/minと
し、それ以降、結晶成長が進むに従って徐々に引上速度
を下げ定径部の後半で0.43mm/minの引上速度
となるように操業条件を整えて単結晶を育成時であった
(図13:破線)。この結果、本発明の装置を用いるこ
とにより引上速度が高められ、結晶定径部の製造時間を
27%も短縮できることを確認できた。
【0052】なお、本発明は上記した実施の形態に限定
されるものではない。上記の実施の形態は単なる例示で
あり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想
と実質的に同一な構成を有し、同様の効果を奏するもの
はいかなるものであっても、本発明の技術的範囲に包含
されることは無論である。
【0053】例えば、本発明の装置では磁場を印加しな
いで単結晶を育成するCZ法の単結晶製造装置を例に挙
げて説明したが、原料融液に磁場を印加しながら単結晶
を育成するMCZ法を用いた単結晶製造においても同様
の効果が得られることは言うまでもない。また、本発明
をシリコン以外の半導体単結晶の成長に利用可能なこと
は当然であり、CZ法を用いた例えばGaAs結晶等の
化合物半導体の育成に適用した場合でもその効果を十分
に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第二の態様に係る半導体単結晶の製造
装置の一例を示す断面模式図。
【図2】結晶冷却筒に溝あるいは凹凸を施すいくつかの
例を示す説明図。
【図3】金属製冷却部の内面にフィンを設ける例と、同
じく黒化処理あるいは表面粗化処理を施す例を示す説明
図。
【図4】金属製冷却部と強制冷却部との接続形態をいく
つか例示して示す断面図。
【図5】金属製冷却部と黒鉛製冷却部との接続形態の一
例を示す断面図。
【図6】図1の半導体単結晶の製造装置の第一変形例を
示す断面模式図。
【図7】図1の半導体単結晶の製造装置の第二変形例を
示す断面模式図。
【図8】図1の半導体単結晶の製造装置の第三変形例を
示す断面模式図。
【図9】図1の半導体単結晶の製造装置の第四変形例を
示す断面模式図。
【図10】図1の半導体単結晶の製造装置の第五変形例
を示す断面模式図。
【図11】本発明の第一の態様に係る半導体単結晶の製
造装置の一例を示す断面模式図。
【図12】実施例1及び実施例2において、引上速度を
徐々に低下させ、結晶のN領域が現れる位置の引上速度
を求める方法を模式的に表した図。
【図13】実施例2において、実施例と比較例との引上
速度プロファイルを比較して示す図。
【符号の説明】
1,100,150,200,250,300 半導体
単結晶の製造装置 2 育成炉本体 3 強制冷却機構 4 回収空間形成部 5 強制冷却部 6 強制冷却機構 7 溝部 8 金属製冷却部 9 フィン(凸部) 10 黒鉛製冷却部 12 ルツボ 14 原料融液 25 結晶冷却筒 30 熱遮蔽リング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布施川 泉 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 Fターム(参考) 4G077 AA02 BA04 CF10 EG15 EG25 FE18 HA12

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体単結晶の育成炉内においてルツボ
    に収容した原料融液から、チョクラルスキー法により半
    導体単結晶を引き上げるようにした半導体単結晶の製造
    装置において、 内部に前記ルツボが配置される育成炉本体と、 該育成炉本体の上部に連通形態にて一体形成され、前記
    半導体単結晶の回収空間を形成する回収空間形成部と、 原料融液より引き上げられた半導体単結晶を囲繞するよ
    うに配置された円筒状または円錐状の形状を有する結晶
    冷却筒と、 前記回収空間形成部に冷却媒体を還流することにより、
    該回収空間形成部を強制的に冷却する強制冷却機構とを
    有し、 前記結晶冷却筒は上部が前記回収空間形成部の下部に熱
    伝達可能に接続され、引き上げられた半導体単結晶の冷
    却により該結晶冷却筒の吸収した熱が、前記強制冷却機
    構により強制冷却される該回収空間形成部を経て育成炉
    外に排出されるとともに、該結晶冷却筒の前記原料融液
    直上に位置する下部側を黒鉛製冷却部とし、前記回収空
    間形成部に接続される上部側を金属製冷却部としたこと
    を特徴とする半導体単結晶の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記結晶冷却筒の前記金属製冷却部と育
    成炉側との接続部において、金属製冷却部側の接続面と
    育成炉側の接続面とが密着形態にて配置されていること
    を特徴とする請求項1記載の半導体単結晶の製造装置。
  3. 【請求項3】 半導体単結晶の育成炉内においてルツボ
    に収容した原料融液から、チョクラルスキー法により半
    導体単結晶を引き上げるようにした半導体単結晶の製造
    装置において、 内部に前記ルツボが配置される育成炉本体と、 該育成炉本体の上部に連通形態にて一体形成され、前記
    半導体単結晶の回収空間を形成する回収空間形成部と、 円筒状または円錐状の形状をなし、原料融液より引き上
    げられた半導体単結晶を囲繞するように配置されるとと
    もに上部が前記回収空間形成部に係合され、さらに、前
    記回収空間形成部に係合される上部が、引き上げられた
    前記半導体単結晶からの輻射熱を強制的に育成炉外へ移
    送するために内部に冷却媒体を還流する構造の強制冷却
    部とされ、また、原料融液直上に位置する下部が黒鉛製
    冷却部とされ、さらに、前記強制冷却部と前記黒鉛製冷
    却部との間に金属製冷却部を配した結晶冷却筒と、 を備えたことを特徴とする半導体単結晶の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記結晶冷却筒の内面側に、冷却筒内表
    面の面積を大きくし引き上げられた前記半導体単結晶か
    らの輻射熱を効率よく吸収するための、溝及び/又は凹
    凸を1箇所以上設けたことを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載の半導体単結晶の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記結晶冷却筒は、前記半導体単結晶の
    引上げ方向において、前記金属製冷却部の長さが前記黒
    鉛製冷却部の長さと等しいかあるいはそれよりも長いこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の半
    導体単結晶の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記金属製冷却部が、鉄、ニッケル、ク
    ロム、銅、チタン、モリブデン及びタングステンのいず
    れかを主成分とする金属にて構成されることを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれか記載の半導体単結晶の製
    造装置。
  7. 【請求項7】 前記金属製冷却部は、鉄、ニッケル、ク
    ロム及び銅のいずれかを主成分とする金属からなる基材
    と、該基材表面を覆うとともに、チタン、モリブデン、
    タングステン及び白金族金属のいずれかを主成分とする
    ライニング層とを有することを特徴とする請求項6記載
    の半導体単結晶の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記金属製冷却部の内表面の、少なくと
    も引き上げられた前記半導体単結晶と対向する領域に、
    前記半導体単結晶に向けた熱反射を抑制する熱反射抑制
    部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし7
    のいずれかに記載の半導体単結晶の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記熱反射抑制部は、前記領域の色調を
    黒色化させる黒化処理、及び前記半導体結晶からの輻射
    熱を乱反射させるために前記領域表面を粗化する表面粗
    化処理の少なくともいずれかを施して形成されたもので
    あることを特徴とする請求項8記載の半導体単結晶の製
    造装置。
  10. 【請求項10】 前記原料融液面の直上に位置する前記
    黒鉛製冷却部の下端に、該原料融液面からの輻射熱を反
    射して結晶成長界面とその近傍の原料融液を保温するた
    めに熱遮蔽リングを設けたことを特徴とする請求項1な
    いし9のいずれかに記載の半導体単結晶の製造装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の半導体単結晶の製造装置を用い、前記ルツボに収容し
    た原料融液から、チョクラルスキー法により半導体単結
    晶を引き上げて製造することを特徴とする半導体単結晶
    の製造方法。
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