JP2002067914A - 回転制動装置 - Google Patents

回転制動装置

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JP2002067914A
JP2002067914A JP2000268881A JP2000268881A JP2002067914A JP 2002067914 A JP2002067914 A JP 2002067914A JP 2000268881 A JP2000268881 A JP 2000268881A JP 2000268881 A JP2000268881 A JP 2000268881A JP 2002067914 A JP2002067914 A JP 2002067914A
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brake
friction member
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braking
friction
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JP2000268881A
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English (en)
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Masamu Takagi
雅務 高木
Naochika Mitsuoka
直躬 三岡
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Hosei Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Hosei Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際の制動力を高い精度で検出して、摩擦部
材の摩擦係数の変化に拘らず制動力制御などをより適切
に行うことができるようにする。 【解決手段】 アンカ本体62の両端部に板状部68、
70を設けるとともに、その板状部68、70の内側面
に歪ゲージ72、74を固着して、制動時に回転ドラム
に押圧されるブレーキシュー12、14とアンカ本体6
2との間の当接荷重Fa、Fbを検出する。当接荷重F
a、Fbは、ライニング24の摩擦係数の変化に応じて
変化するとともに実際の制動力に高い精度で対応するた
め、例えばその当接荷重Fa、Fbがブレーキ要求量に
応じて定められた目標当接荷重と一致するように、ブレ
ーキアクチュエータによるブレーキシュー12、14の
押圧力をフィードバック制御することにより、ブレーキ
要求量に応じて制動力を高い精度で制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転制動装置に係
り、特に、制動力を高い精度で検出できる回転制動装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】(a) 車輪と一体的に回転させられる回転
ドラムと、(b) 略円弧形状を成してバッキングプレート
に配設され、一端部が外周側へ押し出されることにより
前記回転ドラムに押圧されるブレーキシューと、(c) 前
記バッキングプレートなどの車体側部材に一体的に固設
され、前記ブレーキシューの他端部と当接させられてそ
のブレーキシューの回転を阻止することにより、そのブ
レーキシューが押圧された前記回転ドラムに制動力を付
与するアンカと、を有する車両用ドラムブレーキが知ら
れている。上記ブレーキシューの一端部は、一般に油圧
式のホイールシリンダによって外周側へ押し出されるよ
うになっており、そのホイールシリンダの油圧はブレー
キペダルの踏込み操作に応じて機械的に、または調圧弁
などにより電気的に調圧されるようになっている。ま
た、特公平6−100239号公報には、電動モータに
よりねじ軸を回転駆動してナット部材を直線移動させる
ことにより、そのナット部材に連結されたレバーを一軸
まわりに回動させ、そのレバーに係合させられた一対の
ブレーキシューを互いに離間させて回転ドラムに押圧し
て制動力を発生する電動式の車両用ドラムブレーキが記
載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記制動力
は、ホイールシリンダの油圧や電動モータのモータトル
ク、言い換えればブレーキシューを押圧する押圧力によ
って制御され、その押圧力は、運転者のブレーキ要求量
(踏込み操作量や操作力)に応じて機械的にまたは電気
的に制御されるが、ブレーキシューの摩擦係数が変化す
ると、押圧力が同じであっても制動力が変化してブレー
キフィーリングが異なる可能性があった。例えば、朝1
番の最初の制動時には摩擦係数が大きくて通常よりも大
きな制動力が発生することがある(モーニングシックネ
ス)し、繰り返し制動では温度上昇に伴って摩擦係数が
低下してブレーキの効きが悪くなる(フェード)ことが
ある。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、摩擦部材の摩擦係数
の変化に拘らず制動力制御などをより適切に行うことが
できるようにするために、実際の制動力を高い精度で検
出することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、(a) 所定の回転部材と一体的に回転
させられるブレーキ回転体に押圧される摩擦部材と、
(b) 前記ブレーキ回転体の回転方向において前記摩擦部
材と当接させられ、その摩擦部材の回転を阻止すること
により、その摩擦部材が押圧された前記ブレーキ回転体
に制動力を付与するトルク受け部材と、を有する回転制
動装置において、(c) 前記摩擦部材と前記トルク受け部
材との間の当接荷重を検出する荷重検出手段を設けたこ
とを特徴とする。
【0006】第2発明は、第1発明の回転制動装置にお
いて、(a) 前記摩擦部材の当接部位は、前記ブレーキ回
転体の回転方向に対して略垂直な平坦面である一方、
(b) 前記トルク受け部材の当接部位は、前記ブレーキ回
転体の回転方向と逆方向である前記摩擦部材側へ円弧形
状に膨出させられており、その膨出部分に前記荷重検出
手段が設けられていることを特徴とする。
【0007】第3発明は、第1発明または第2発明の回
転制動装置において、(a) 前記摩擦部材を前記ブレーキ
回転体に対して押圧するとともに、その押圧力を電気的
に制御可能な押圧手段と、(b) 前記荷重検出手段によっ
て検出される当接荷重が所定値になるように、前記押圧
手段の押圧力をフィードバック制御する押圧力制御手段
と、を有することを特徴とする。
【0008】第4発明は、第1発明〜第3発明の何れか
の回転制動装置において、(a) 前記ブレーキ回転体は、
前記回転部材である車輪と一体的に回転させられる回転
ドラムで、(b) 前記摩擦部材は、略円弧形状を成してバ
ッキングプレートに配設され、一端部が外周側へ押し出
されることにより前記回転ドラムに押圧されるブレーキ
シューで、(c) 前記トルク受け部材は、前記バッキング
プレートなどの車体側部材に一体的に固設され、前記ブ
レーキシューの他端部が当接させられるアンカで、(d)
車両用ドラムブレーキとして用いられることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の効果】第1発明の回転制動装置においては、ブ
レーキ回転体に押圧される摩擦部材と、その摩擦部材が
当接させられるトルク受け部材との間の当接荷重を検出
するようになっており、その当接荷重は、摩擦部材の摩
擦係数の変化に応じて変化するとともに実際の制動力に
高い精度で対応するため、その当接荷重に基づいて種々
の制御を行うことができる。例えば、第3発明のように
当接荷重が所定値になるように摩擦部材の押圧力を制御
することにより、制動力を高い精度で制御できる。ま
た、ブレーキ回転体が設けられた車輪等の回転部材がス
リップして実際の制動力が低下すると、上記当接荷重も
低下するため、その当接荷重に基づいてスリップ状態を
検出し、従来技術との併用でより高度な制御が可能であ
る。また、当接荷重は摩擦部材の摩擦係数の変化に応じ
て変化するため、当接荷重に基づいて摩擦部材の寿命を
ある程度監視することができる。
【0010】第2発明では、摩擦部材の当接部位は、ブ
レーキ回転体の回転方向に対して略垂直な平坦面である
一方、トルク受け部材の当接部位は、ブレーキ回転体の
回転方向と逆方向である摩擦部材側へ円弧形状に膨出さ
せられているため、摩擦材の摩耗や振動などで制動時に
おける摩擦部材の位置が変化しても、トルク受け部材側
の当接部位(膨出部分)は変化せず、常に一定位置に当
接させられるとともに、そのトルク受け部材の当接部位
に荷重検出手段が設けられているため、当接荷重を常に
高い精度で検出できる。
【0011】第3発明では、荷重検出手段によって検出
される当接荷重が所定値になるように、押圧手段の押圧
力がフィードバック制御されるため、制動力を高い精度
で制御できる。
【0012】第4発明は車両用ドラムブレーキに関する
もので、このように当接荷重が検出されることにより、
車両の制動力を高い精度で制御したり車両姿勢制御を行
ったりするなど、種々の制御が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、第4発明のように車両
用ドラムブレーキに好適に適用されるが、車両用ディス
クブレーキや車両用以外の各種の回転制動装置にも適用
され得る。ディスクブレーキの場合、ブレーキ回転体は
円板状のブレーキディスクで、摩擦部材は平板状のブレ
ーキパッドで、トルク受け部材は車体側部材に一体的に
固設されたマウンティングブラケットなどである。な
お、車両には、自動車だけでなく電車や自動二輪車など
も含む。
【0014】摩擦部材とトルク受け部材との間の当接荷
重を検出する荷重検出手段は、例えば当接荷重による変
形に伴って電気抵抗が変化する歪ゲージや、圧電効果を
利用した圧電式力センサ、磁気歪現象を利用した磁わい
式力センサなど、種々の手段を採用できる。歪ゲージ
は、例えば摩擦部材とトルク受け部材との当接部分の何
れか一方に設けられた板状部の裏面、すなわち当接面と
反対側の面に固着され、その板状部の変形量を検出する
ように構成される。
【0015】摩擦部材とトルク受け部材との間に中間部
材(これをトルク受け部材と見做すこともできる)が介
在している場合、中間部材とトルク受け部材との間の荷
重を当接荷重として検出しても良いなど、摩擦部材とト
ルク受け部材との間の当接荷重に対応する他の部位の荷
重を検出するようにしても良い。
【0016】第3発明の押圧手段としては、油圧がソレ
ノイドバルブ等によって電気的に制御されることによ
り、その油圧に対応した押圧力を発生する油圧式ホイー
ルシリンダ等の油圧アクチュエータや、電動モータによ
って回転駆動される送りねじによりモータトルクに対応
する押圧力を発生する電動アクチュエータ、などが好適
に用いられる。
【0017】第3発明の押圧力制御手段は、例えば運転
者のブレーキ要求量、すなわちブレーキペダルの踏込み
操作量や操作力など、をパラメータとして予め定められ
た制御条件(マップや演算式など)に従って目標当接荷
重を求め、荷重検出手段によって検出された実際の当接
荷重がその目標当接荷重と一致するように押圧手段の押
圧力をフィードバック制御するように構成される。
【0018】第4発明では、バッキングプレートなどに
位置固定に配設されるアンカがトルク受け部材であり、
例えばリーディング・トレーリング型ドラムブレーキの
場合、前進走行時にはリーディング側ブレーキシューと
アンカとの間の当接荷重を検出し、後進走行時にはトレ
ーリング側ブレーキシューとアンカとの間の当接荷重を
検出するようにすれば良い。
【0019】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明が適用されたリーディ
ング・トレーリング型の車両用ドラムブレーキ8を示す
図で、(a) は正面図、(b) は(a) におけるB−B断面拡
大図であり、車輪を回転可能に支持している車体側部材
に固設されるバッキングプレート10には、略円弧形状
を成す一対のブレーキシュー12、14がシューホルド
ダウン装置16、18により互いに拡開可能に設けられ
ている。ブレーキシュー12、14は摩擦部材に相当す
るもので、バッキングプレート10の板面と略平行に位
置するシューウェブ20と、そのシューウェブ20の外
周側端縁に固着されたシューリム22と、そのシューリ
ム22の外周面に固着されたライニング(摩擦材)24
とを備えてそれぞれ構成されている。本実施例ではブレ
ーキシュー14がリーディングシューで、ブレーキシュ
ー12がトレーリングシューである。
【0020】一対のブレーキシュー12、14の一端部
(上端部)は、バッキングプレート10に配設されたブ
レーキアクチュエータ26の両端部とそれぞれ係合させ
られて、常用ブレーキの制動時、すなわちブレーキ操作
部材であるブレーキペダル60(図4参照)の踏込み操
作時には、そのブレーキアクチュエータ26によってそ
れぞれ離間する方向へ拡開させられ、車輪と共に回転す
る回転ドラム27に押圧されて制動力を発生する。ブレ
ーキアクチュエータ26の近傍であってバッキングプレ
ート10の内周側の位置には、ブレーキシュー12、1
4に跨がってリターンスプリング(実施例では引張コイ
ルスプリング)28が張設され、互いに接近する方向へ
付勢されているとともに、リターンスプリング28の内
部を挿通するようにストラット30が配設され、非制動
時にリターンスプリング28の付勢力に従って接近させ
られる一対のブレーキシュー12、14の接近位置が規
定されるようになっている。なお、ブレーキシュー1
2、14の他端部(下端部)は、バッキングプレート1
0に固定されたアンカ32にそれぞれ当接させられてい
る。
【0021】一方のブレーキシュー12のシューウェブ
20のバッキングプレート10側の面には、パーキング
レバー34がブレーキアクチュエータ26側に位置する
部分においてシューウェブ20に対して略垂直な取付軸
36の軸心まわりに回動可能に取り付けられているとと
もに、前記ストラット30は、このパーキングレバー3
4と他方のブレーキシュー14とに跨がって配設されて
いる。したがって、運転席に設けられたパーキングブレ
ーキ操作レバーが操作され、パーキングレバー34がブ
レーキケーブル38を介して取付軸36の左まわりに回
動させられると、ストラット30を介してブレーキシュ
ー14が右方向へ移動させられ、回転ドラム27に押圧
されて制動力を発生するとともに、反作用で取付軸36
と共にブレーキシュー12が左方向へ移動させられ、回
転ドラム27に押圧されて制動力を発生する。パーキン
グレバー34は、パーキングブレーキの非作動時にはリ
ターンスプリング28の作用などで係合突起34aがブ
レーキシュー12のシューリム22に当接する一定の待
機位置に保持され、ブレーキシュー12はパーキングレ
バー34を介してストラット30により接近位置が規定
される。
【0022】ストラット30は、パーキングレバー34
を介して一方のブレーキシュー12に回転不能に係合さ
せられた第1ストラット部材40と、他方のブレーキシ
ュー14のシューウェブ20に回転不能に係合させられ
た第2ストラット部材42と、それ等のストラット部材
40、42の間に回転可能に配設されたアジャスタホイ
ール44とを備えている。円板形状のアジャスタホイー
ル44には、雄ねじが設けられたねじ軸48および円柱
形状の嵌合軸50が互いに反対方向へ突き出すように中
心線上に一体的に設けられており、ねじ軸48は第1ス
トラット部材40に設けられたねじ穴に螺合されている
一方、嵌合軸50は第2ストラット部材42に設けられ
た嵌合穴に相対回転可能に嵌合されている。
【0023】上記アジャスタホイール44は、ブレーキ
シュー14に配設されたアジャストレバー52と共にシ
ュー間隙自動調節機構54を構成しており、そのアジャ
ストレバー52によってアジャスタホイール44が一方
向へ回転させられると、ねじの作用で第1ストラット部
材40がアジャスタホイール44から離間させられてス
トラット30の全長が伸長し、非制動時における一対の
ブレーキシュー12、14の接近位置が離間させられる
ことにより、ライニング24の摩耗に拘らずブレーキシ
ュー12、14と回転ドラム27との間のシュー間隙
(両方の合計)が略一定に維持される。
【0024】アジャストレバー52は、ブレーキシュー
14のシューウェブ20に対して垂直な取付軸56の軸
心まわりに回動可能に、シューウェブ20のバッキング
プレート10側に配設されているとともに、そのブレー
キシュー14との間に設けられた引張コイルスプリング
58によって取付軸56の左まわりへ付勢され、常には
係合部52aが第2ストラット部材42に係合させられ
て、その第2ストラット部材42を第1ストラット部材
40側へ付勢している。これにより、常用ブレーキの制
動時に一対のブレーキシュー12、14が拡開させられ
る際には、その拡開に伴ってストラット30が反対側の
ブレーキシュー12に追従して移動させられるととも
に、アジャストレバー52は、そのストラット30とブ
レーキシュー14との相対移動に伴って取付軸56まわ
りに回動させられる。アジャストレバー52の回動量
は、ブレーキシュー12、14の拡開量すなわち非制動
時におけるシュー間隙に対応し、その回動量が一定量を
越えると先端の爪部52bがアジャスタホイール44に
係合させられ、そのアジャスタホイール44を一方向へ
回転させてストラット30を伸長させる。引張コイルス
プリング58は付勢手段に相当する。
【0025】常用ブレーキの解除時には、リターンスプ
リング28の付勢力に従ってブレーキシュー14と第2
ストラット部材42とが当接するまでストラット30が
右方向へ移動させられるのに伴い、アジャストレバー5
2は引張コイルスプリング58の付勢力に抗して取付軸
56の右まわりに戻り回動させられる。アジャスタホイ
ール44の外周部には、一方向と反対方向へ歯先が傾斜
している鋸歯が全周に設けられており、制動時(ブレー
キシュー12、14の拡開時)にはアジャストレバー5
2の爪部52bと係合させられることによりその一方向
へ回転させられるが、制動解除時のアジャストレバー5
2の戻り回動時には、ねじ軸48等の摩擦による回転抵
抗によってアジャスタホイール44の戻り回転が阻止さ
れ、爪部52bが鋸歯を乗り越えるようになっている。
【0026】前記アンカ32はトルク受け部材に相当す
るもので、制動時に回転ドラム27の回転方向において
ブレーキシュー12、14の他端部(下端部)と当接さ
せられ、それ等のブレーキシュー12、14の回転を阻
止することにより、それ等のブレーキシュー12、14
が押圧された回転ドラム27に制動力を付与するもので
ある。すなわち、図1(a) に示すように回転ドラム27
が右まわりに回転する前進走行時には、ブレーキシュー
14の右回転がアンカ32によって阻止されることによ
り制動力が付与され、回転ドラム27が左まわりに回転
する後進走行時には、ブレーキシュー12の左回転がア
ンカ32によって阻止されることにより制動力が付与さ
れるのである。
【0027】アンカ32は、図2から明らかなようにア
ンカ本体62およびアンカプレート64から成り、リベ
ット等の固定手段66によりバッキングプレート10に
一体的に固設されている。図2の(a) は、アンカ本体6
2部分におけるバッキングプレート10と略平行な断面
図で、(b) は(a) におけるB−B断面図であり、アンカ
本体62の左右両端部、すなわちブレーキシュー12、
14との当接部位には、バッキングプレート10と略平
行な図2(a) の状態において、それ等のブレーキシュー
12、14側へ円弧形状に膨出する板状部68、70が
一体に設けられている一方、ブレーキシュー12、14
側の当接部位は、回転ドラム27の回転方向に対して略
垂直な平坦面とされている。これにより、ライニング2
4の摩耗や車輪の振動などで制動時におけるブレーキシ
ュー12、14の位置がバッキングプレート10の径方
向へ変位しても、アンカ本体62側の当接部位は変化せ
ず、常に板状部68、70の中間部分の略一定の位置に
当接させられる。
【0028】上記アンカ本体62には、前記固定手段6
6を挿通させるために一対の取付穴が設けられている
が、その取付穴が左右の外側へ拡大されることにより、
板状部68、70と固定手段66との間に所定の空間が
形成され、ブレーキシュー12、14の当接荷重すなわ
ち制動力の大きさに応じて板状部68、70が弾性変形
することが許容される。また、板状部68、70の内側
面、すなわちブレーキシュー12、14が当接させられ
る当接面と反対側の裏面には、荷重検出手段として歪ゲ
ージ72、74が固着され、板状部68、70の変形に
基づいてブレーキシュー12、14の当接荷重Fa、F
bを検出するようになっている。一方の歪ゲージ74
は、図2の(b) から明らかなようにバッキングプレート
10に垂直な方向(図の上下方向)に離間して一対(7
4a、74b)設けられており、図3に示すように2ア
クティブゲージ法によってブリッジ回路が形成されるこ
とにより、ブレーキシュー14の当接部位がバッキング
プレート10に垂直な方向へ変位しても、当接荷重Fb
の出力値が変化しないようになっている。他方の歪ゲー
ジ72も、歪ゲージ74と同様に構成されている。
【0029】一方、本実施例の車両用ドラムブレーキ8
は、図4に示す制御回路を備えている。ブレーキ要求量
検出手段76は、運転者のブレーキ要求量PBを検出す
るためのもので、ブレーキペダル60の踏込み操作量お
よび踏込み操作力の少なくとも一方を検出するようにな
っており、回転角度センサや荷重センサなどで構成され
ている。押圧力制御手段78は、マイクロコンピュータ
を備えて構成されており、ROMなどに予め記憶された
プログラムに従って信号処理を行うことにより、ブレー
キ要求量PBをパラメータとして予め定められた制御条
件(マップや演算式など)に従って目標当接荷重F*
求め、前進走行時には歪ゲージ74によって検出された
実際の当接荷重Fbが目標当接荷重F* と一致するよう
に、前記ブレーキアクチュエータ26の作動を制御する
アクチュエータ駆動装置80をフィードバック制御し、
後進走行時には、歪ゲージ72によって検出された実際
の当接荷重Faが目標当接荷重F* と一致するように、
アクチュエータ駆動装置80をフィードバック制御す
る。図5は、ブレーキ要求量PBから目標当接荷重F *
を求める制御条件の一例で、ブレーキ要求量PBが大き
い程目標当接荷重F*も大きくなるように定められてい
る。
【0030】ブレーキアクチュエータ26は、油圧に対
応した押圧力で前記ブレーキシュー12、14を回転ド
ラム27に押圧する油圧式ホイールシリンダや、電動モ
ータによって回転駆動される送りねじによりモータトル
クに対応する押圧力でブレーキシュー12、14を回転
ドラム27に押圧する電動アクチュエータなどで、油圧
式ホイールシリンダの場合は、そのホイールシリンダの
油圧を電気的に調圧するソレノイドバルブ等によってア
クチュエータ駆動装置80が構成される。また、電動ア
クチュエータの場合は、電動モータのトルクを電気的に
制御するモータ駆動回路等によってアクチュエータ駆動
装置80が構成される。これ等のブレーキアクチュエー
タ26およびアクチュエータ駆動装置80によって押圧
手段が構成されている。
【0031】このように、本実施例の車両用ドラムブレ
ーキ8においては、ブレーキ要求量PBに応じて目標当
接荷重F* を求める一方、回転ドラム27に押圧される
ブレーキシュー12、14とアンカ32との間の当接荷
重Fa、Fbを検出し、その当接荷重Fa、Fbが目標
当接荷重F* と一致するように、ブレーキアクチュエー
タ26によるブレーキシュー12、14の回転ドラム2
7に対する押圧力をフィードバック制御するため、ブレ
ーキ要求量PBに応じて制動力を高い精度で制御でき
る。すなわち、当接荷重Fa、Fbは、ライニング24
の摩擦係数の変化に応じて変化するとともに実際の制動
力に高い精度で対応するため、モーニングシックネスや
フェードなどでライニング24の摩擦係数が変化して
も、常にブレーキ要求量PBに対応する制動力が得られ
るようになるのである。
【0032】また、ブレーキシュー12、14の当接部
位は、回転ドラム27の回転方向に対して略垂直な平坦
面である一方、アンカ本体62の当接部位は、それ等の
ブレーキシュー12、14側へ円弧形状に膨出させられ
ているため、ライニング24の摩耗や車輪の振動などで
制動時におけるブレーキシュー12、14の位置がバッ
キングプレート10の径方向へ変位しても、アンカ本体
62側の当接部位は変化せず、その当接部位である板状
部68、70に固着された歪ゲージ72、74によって
当接荷重Fa、Fbを高い精度で検出できる。特に、本
実施例では、図2の(b) に示すように、バッキングプレ
ート10に垂直な方向に離間して一対の歪ゲージ74
a、74bが設けられ、図3に示すように2アクティブ
ゲージ法によってブリッジ回路が形成されているため、
ブレーキシュー14の当接部位がバッキングプレート1
0に垂直な方向へ変位しても当接荷重Fbの出力値が変
化せず、一層高い精度で検出できる。当接荷重Faにつ
いても同様である。
【0033】なお、詳しい説明は省略するが、制動時に
車輪がスリップして実際の制動力が低下すると、上記当
接荷重Fa、Fbも低下するため、その当接荷重Fa、
Fbとブレーキアクチュエータ26の押圧力との関係な
どからスリップ状態を検出し、従来技術との併用でより
高度な制御が可能である。また、当接荷重Fa、Fb
は、ブレーキシュー12、14のライニング24の摩擦
係数の変化に応じて変化するため、当接荷重Fa、Fb
とブレーキアクチュエータ26の押圧力との関係などか
らライニング24の寿命をある程度監視することもでき
る。
【0034】また、前記実施例では歪ゲージ72、74
が設けられ、前進走行および後進走行共に当接荷重F
a、Fbに基づいて制動力(押圧力)が制御されるよう
になっていたが、前進走行および後進走行の何れか一方
だけ当接荷重FaまたはFbに基づく制動制御を行うも
のでも良い。
【0035】次に、本発明の他の実施例を説明する。図
6は、前記図2に対応する図で、前記アンカ本体62の
板状部68、70を、回転ドラム27の回転方向に対し
て略垂直に設ける一方、ブレーキシュー12、14の当
接部位90、92を、バッキングプレート10と略平行
な図6(a) の状態においてアンカ本体62側へ円弧形状
に膨出させたものである。また、各歪ゲージ72、74
は、それぞれ板状部68、70の中間部分に1個ずつ設
けられており、ブレーキシュー12、14の当接位置が
あまり変化しない場合に好適に適用される。
【0036】図7は、前記図2の実施例の板状部70を
アンカ本体62と別体に構成した場合で、図8は、図6
の実施例の板状部70をアンカ本体62と別体に構成し
た場合である。図示は省略するが、反対側の板状部68
についても同様に構成される。
【0037】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良
を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車両用のリーディング・ト
レーリング型ドラムブレーキを示す図で、(a) は正面
図、(b) は(a) のB−B断面拡大図である。
【図2】図1のドラムブレーキのアンカ付近を示す図
で、(a) はバッキングプレートと略平行な断面図、(b)
は(a) におけるB−B断面図である。
【図3】図1のドラムブレーキのアンカに配設された一
対の歪ゲージのブリッジ回路を示す回路図である。
【図4】図1のドラムブレーキの制御系統を説明するブ
ロック線図である。
【図5】図4の押圧力制御手段がブレーキ要求量PBか
ら目標当接荷重F* を求める際のデータマップの一例を
示す図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す図で、図2に対応す
る図である。
【図7】本発明の更に別の実施例を示す図で、アンカと
一方のブレーキシューとの当接部付近を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の更に別の実施例を示す図で、アンカと
一方のブレーキシューとの当接部付近を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
8:車両用ドラムブレーキ(回転制動装置) 10:
バッキングプレート 12、14:ブレーキシュー(摩擦部材) 26:ブ
レーキアクチュエータ(押圧手段) 27:回転ドラ
ム(ブレーキ回転体) 32:アンカ(トルク受け部
材) 72、74、74a、74b:歪ゲージ(荷重
検出手段) 78:押圧力制御手段 80:アクチュエータ駆動装
置(押圧手段) Fa、Fb:当接荷重
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB03 CC02 EE01 HH02 HH52 JJ02 3J058 AA03 AA08 AA13 AA17 AA24 AA28 AA33 AA37 BA01 BA34 BA60 BA76 CA18 CA25 DB18 DB21 DB27 FA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の回転部材と一体的に回転させられ
    るブレーキ回転体に押圧される摩擦部材と、 前記ブレーキ回転体の回転方向において前記摩擦部材と
    当接させられ、該摩擦部材の回転を阻止することによ
    り、該摩擦部材が押圧された前記ブレーキ回転体に制動
    力を付与するトルク受け部材と、 を有する回転制動装置において、 前記摩擦部材と前記トルク受け部材との間の当接荷重を
    検出する荷重検出手段を設けたことを特徴とする回転制
    動装置。
  2. 【請求項2】 前記摩擦部材の当接部位は、前記ブレー
    キ回転体の回転方向に対して略垂直な平坦面である一
    方、 前記トルク受け部材の当接部位は、前記ブレーキ回転体
    の回転方向と逆方向である前記摩擦部材側へ円弧形状に
    膨出させられており、該膨出部分に前記荷重検出手段が
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転
    制動装置。
  3. 【請求項3】 前記摩擦部材を前記ブレーキ回転体に対
    して押圧するとともに、その押圧力を電気的に制御可能
    な押圧手段と、 前記荷重検出手段によって検出される当接荷重が所定値
    になるように、前記押圧手段の押圧力をフィードバック
    制御する押圧力制御手段と、 を有することを特徴とする請求項1または2に記載の回
    転制動装置。
  4. 【請求項4】 前記ブレーキ回転体は、前記回転部材で
    ある車輪と一体的に回転させられる回転ドラムで、 前記摩擦部材は、略円弧形状を成してバッキングプレー
    トに配設され、一端部が外周側へ押し出されることによ
    り前記回転ドラムに押圧されるブレーキシューで、 前記トルク受け部材は、前記バッキングプレートなどの
    車体側部材に一体的に固設され、前記ブレーキシューの
    他端部が当接させられるアンカで、 車両用ドラムブレーキとして用いられることを特徴とす
    る請求項1〜3の何れか1項に記載の回転制動装置。
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