JP2002067798A - 車両用ミラー駆動装置のロッド構造 - Google Patents

車両用ミラー駆動装置のロッド構造

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JP2002067798A
JP2002067798A JP2000264226A JP2000264226A JP2002067798A JP 2002067798 A JP2002067798 A JP 2002067798A JP 2000264226 A JP2000264226 A JP 2000264226A JP 2000264226 A JP2000264226 A JP 2000264226A JP 2002067798 A JP2002067798 A JP 2002067798A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 球状先端部と球状ソケット部との摺動抵抗を
軽減することができる車両用ミラー駆動装置のロッド構
造を提供する。 【解決手段】 球状先端部12の表面で最も球状ソケッ
ト部13と擦れ合う部分に面取り部43を形成したた
め、球状先端部12の摺動抵抗が軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、球状先端部と球
状ソケット部との摺動抵抗を軽減することができる車両
用ミラー駆動装置のロッド構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用として、例えば自動車の電動ドア
ミラーでは、ハウジングのピボット軸に中央部が傾動自
在に支持されたホルダベースの球状ソケット部に、ハウ
ジングから出没するロッドの球状先端部を嵌合させるこ
とにより、ホルダベースに固定されたミラーの角度を変
化させるようになっている(類似技術として、特開20
00−118304号公報参照)。
【0003】この種のロッドは、ハウジングの内部に設
けられたヘリカルギアの内部に挿入され、ロッドの基端
部に形成した外向きの爪部を、ヘリカルギアの内面に形
成した内ネジに螺合させ、ヘリカルギアをモータにより
回転させることにより、ロッドをハウジングの開口から
出没させている。ロッドのヘリカルギアに対する相対回
転を確保するために、ロッドの球状先端部には突起が形
成され、その突起を球状ソケット部の内面に形成した溝
に係合させることで、ロッドの回転を阻止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術のように、ロッドが回転せずに出没だけ
する動きは、ロッドとパッキンとの間の摩擦係数が大き
く、例えばロッドを長期間使用しないでパッキンの内面
と密着した場合などには、ロッドを出没させる際の初期
負荷が大きく、ロッドの爪部やヘリカルギアの一部に大
きな力が加わって、その部分を破損させるおそれがあ
る。
【0005】そこで、ロッドを回転させながら出没させ
る構造の提案が待たれている。特に、ロッドの球状先端
部とホルダベースの球状ソケット部との摺動抵抗を軽減
することができる車両用ミラー駆動装置のロッド構造の
提案が待たれている。
【0006】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたものであり、球状先端部と球状ソケット部
との摺動抵抗を軽減することができる車両用ミラー駆動
装置のロッド構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ハウジング本体とハウジング蓋でハウジングを形成する
と共に、ハウジング蓋の中央に形成されたピボット軸
に、ミラーを固定したホルダベースの中央に形成された
軸受部を傾動自在に嵌合させて支持し、ハウジングのピ
ボット軸とは異なる位置に出没自在なロッドを設け、該
ロッドの球状先端部をホルダベースの球状ソケット部に
回転且つ傾動自在に嵌合させて、該ロッドを出没させる
ことにより、ホルダベースの角度を変化させる車両用ミ
ラー駆動装置のロッド構造であって、前記球状先端部の
側面における回転軸を中心にした最大径部分の側面に、
所定の幅の面取り部を全周にわたって形成した。
【0008】請求項1記載の発明によれば、球状先端部
の表面で最も球状ソケット部と擦れ合う部分に面取り部
を形成したため、球状先端部の摺動抵抗が軽減する。
【0009】請求項2記載の発明は、面取り部が断面直
線状である。
【0010】請求項2記載の発明によれば、面取り部が
断面直線状であるため、球状先端部における面取り部と
球面との境界にシャープなエッジが形成されず、球状先
端部の球状ソケット部内における傾動を円滑に行える。
【0011】請求項3記載の発明は、球状ソケット部の
内面と球状先端部の面取り部との間に区画された空間に
潤滑剤を注入した。
【0012】請求項3記載の発明によれば、面取り部と
球状ソケット部の内面との間に形成された空間に潤滑剤
を注入したため、この潤滑剤を長期間保持しておくこと
ができ、球状先端部の摺動抵抗が更に軽減する。
【0013】請求項4記載の発明は、ハウジング本体の
底面部に内面に内ネジを有する円筒形状のガイド筒を形
成し、該ガイド筒内にヘリカルギアに形成された複数の
スリットを側面に有する有底の内筒を挿入し、且つ該ヘ
リカルギアの内筒内にロッドを挿入し、ロッドの基端部
に形成した外向きの爪部を内筒のスリットから外側へ突
出させてガイド筒の内ネジに螺合させると共に、ヘリカ
ルギアを正逆方向へ回転させることによりロッドを回転
させながら出没させる。
【0014】請求項4記載の発明によれば、ヘリカルギ
アを回転させることにより、ロッドも一緒に回転するた
め、ロッドを回転さえるための動力をロッドに対して伝
達しやすい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例を
図面に基づいて説明する。
【0016】車両用として、例えば、自動車に搭載され
るミラー駆動装置としては、ドアミラー、フェンダーミ
ラー、ルームミラーなどがあるが、この実施形態では右
側のドアに取付けられるドアミラーの場合を例にして説
明する。
【0017】図1及び図2は、ドアミラーの駆動装置を
示す後面図と断面図であり、図3及び図4はその分解斜
視図である。まず最初に、この図1〜4に基づいて、こ
の駆動装置の基本的な構造と性能を説明する。
【0018】基本構造及び性能(図1〜図4) ハウジング本体1とハウジング蓋2とからハウジング3
が形成されている。ハウジング3は、略密閉化され、内
部にモータ4やヘリカルギア5等の駆動機構部品が収納
されている。ハウジング蓋2の表面中央には、先端が球
状のピボット軸6が立設され、このピボット軸6の先端
に、ホルダベース7の中央に形成された軸受部8が回転
自在に嵌め込まれている。ホルダベース7には、ミラー
9(図2)が取付けられ、このミラー9ごとホルダベー
ス7は、ピボット軸6を中心にして、任意の方向へ傾動
することができる。
【0019】ハウジング蓋2におけるピボット軸6の真
横位置及び真下位置には、それぞれ開口10が形成され
ている。これらの開口10からは、それぞれロッド11
が突出している。このロッド11は、互いに独立して出
没自在で、その球状先端部12を、ホルダベース7の対
応位置に形成された球状ソケット部13に回転自在に嵌
合させている。
【0020】従って、真下のロッド11を出没させるこ
とにより、ホルダベース7(ミラー9)の角度を上下方
向で変化させることができ、真横のロッド11を出没さ
せることにより、ホルダベース7(ミラー9)の角度を
左右方向で変化させることができる。従って、運転者
は、自身の身長や視線方向により、ミラー9の角度を最
適に調整することができる。
【0021】次に、この駆動装置に係る特徴部分の構造
及び作用を説明する。
【0022】ロッド11の出没構造(図2〜図5、図8
〜図15) ハウジング本体1の底面部24における前記開口10に
対応する位置には、内面に内ネジ25が形成された2つ
のガイド筒26が形成されている。ガイド筒26の底面
中央には、軸ピン27が形成されている。また、ガイド
筒26の先端に相当する部分の側面には、一段薄く形成
された段差部28(図10)が形成され、そこに潤滑剤
Rが注入されている。
【0023】このガイド筒26の基端部は、ロッド11
の出没ストロークをかせぐために、ハウジング本体1の
底面部24における一般面よりも外側に位置しており、
底面部24は、外側に凹設された状態で、ガイド筒26
の基端部に接続されている。すなわち、底面部24は、
ガイド筒26の側面に突き当て状態で接続するのではな
く、わざわざ外側へ湾曲した状態で、ガイド筒26の基
端部に接続されている。従って、ハウジング本体1を樹
脂で一体成形する際に、ガイド筒26の側面には何も結
合されないため、その内ネジ25に樹脂成形上のヒケが
発生せず、内ネジ25が完全な状態で得られる。
【0024】ハウジング本体1の底面部24における2
つのガイド筒26の間には、2個のモータ4が同じ向き
で固定されている。モータ4は、それぞれ正逆方向に回
転自在なウォームギア29を有している。このウォーム
ギア29は、後述するヘリカルギア5の外ネジ30と係
合している。
【0025】2つのモータ4をこのようにハウジング本
体1におけるガイド筒26の間の空間に同じ向きで配置
したため、ガイド筒26の間の本来デッドスペースとな
る部分をモータ4の配置用のスペースとして有効利用す
ることができるため、ハウジング3の内部にガイド筒2
6を形成した構造でありながら、ハウジング3のサイズ
及び厚さのコンパクト化を図ることができる。
【0026】このようなモータ4の配置構造を採用した
ことにより、ハウジング3の形状を、2つのガイド筒2
6を結ぶ辺を最も広い幅にした概略三角形状にすること
ができ、1つの構造の駆動装置を左右のドアミラー兼用
として使用することができる。
【0027】ガイド筒26内には、ヘリカルギア5が上
から挿入される。ヘリカルギア5は、底部を有する内筒
31の先端から折り返し部32を介して外筒33を形成
した形状で、外筒33の外面には、全周にわたって外ネ
ジ30が形成されている。この外ネジ30は、前述のよ
うに、2つのモータ4のウォームギア29と係合してい
る。外筒33の内径は、ガイド筒26の外径に相応して
おり、ヘリカルギア5は、ガイド筒26内においてガタ
つかない。内筒31の外径はガイド筒26の内径よりも
小さく、内筒31とガイド筒26の内ネジ25とは接触
しない。
【0028】内筒31の側面には、長手方向に沿うスリ
ット24が、4箇所に形成されている。スリット34の
間における内筒31の内面には、底面から所定長さのリ
ブ35(図9)がそれぞれ形成されている。内筒31の
底部には、前記軸ピン27が挿通する軸孔36が形成さ
れている。内筒31の底部とガイド筒26の底面とは互
いに接触しない。ヘリカルギア5自体は、その折り返し
部32が、ガイド筒26の先端面により支持されてい
る。また、軸ピン27と軸孔36とは、ヘリカルギア5
の回転軸を出すために接触している。ヘリカルギア5と
ガイド筒26とは、接触面積が小さいため、回転抵抗が
小さく、モータ4の出力ロスが少なく、回転する際に摩
擦音も生じない。更に、ガイド筒26の先端に段差部2
8が形成され、そこに潤滑剤Rが注入されていること
も、ヘリカルギア5の回転抵抗の軽減に寄与している。
すなわち、本来、大きな面積で接触し合う部分であるガ
イド筒26の表面とヘリカルギア5の外筒33が、間に
潤滑剤Rを介在した状態になるため、両者間の回転抵抗
は著しく低下する。
【0029】このヘリカルギア5の中に挿入されている
のがロッド11である。ロッド11は、球状先端部12
以外の部分は円筒形状になっており、その基端部37に
は4本のスリット38が形成されている。このスリット
38には、前記ヘリカルギア5の内面に形成したリブ3
5が差し込まれるが、リブ35よりもスリット38の方
が短く形成されている。従って、スリット38の端部
が、リブ35の端末の上に乗った状態となり、ロッド1
1の基端部37とヘリカルギア5の底面との間には、僅
かな隙間S1(図8)が確保され、両者は互いに接触し
ない。
【0030】ロッド11の側面とヘリカルギア5の内面
との間にも、僅かな隙間S2(図8)が確保され、両者
は互いに接触しない。ロッド11の先端部側は、リング
状でゴム製のパッキン39を介して開口10から突出し
ており、開口10の水密性が保たれている。そして、ロ
ッド11の側面がこのパッキン39の内面と摺動するこ
とにより、ロッド11の姿勢が保たれる。
【0031】ロッド11の基端部37におけるスリット
38の間には、4つの爪部40が外向きに形成されてい
る。この爪部40の先端は、ガイド筒26の内ネジ25
に対応して若干斜めに形成されている。そして、このロ
ッド11の内部には、4つの爪部40を外側へ付勢する
スプリング41が嵌装されている。ロッド11の基端部
37は、外側へ曲折した部分42を有するクランク形状
となっており、そこに爪部40が形成されている。クラ
ンク形状の基端部37は、ヘリカルギア5のスリット3
4の間に位置し、爪部40だけがヘリカルギア5の側面
よりも外側へ突出する。従って、ロッド11の基端部3
7は、回転方向でヘリカルギア5のスリット34以外の
部分と係合するため、ヘリカルギア5を回転させると、
その内部でロッド11も一緒に回転する。ロッド11の
爪部40は、ガイド筒26の内ネジ25に螺合するた
め、ヘリカルギア5を正逆方向へ回転させることによ
り、ロッド11は回転しながらガイド筒26内で出没方
向へ移動する。
【0032】爪部40を形成したロッド11の基端部3
7が、外側へ曲折した部分42(図12)を有するクラ
ンク形状をしているため、この外側へ曲折した部分42
により、爪部40が上下に撓み易くなっている。爪部4
0に対する異なった負荷の発生をなるべく少なくするた
め、ロッド11の爪部40を前述のようにガイド筒26
の内ネジ25に対応して斜め形成しているものの、ロッ
ド11の先端部側はパッキン39により押さえられて傾
かないため、爪部40をガイド筒26の内ネジ25に沿
って回転させる間に、各爪部40に対して出没方向で少
しでも異なった負荷が生じると、その負荷はダイレクト
に爪部40に加わることになる。しかし、このように爪
部40に負荷が加わっても、その負荷を前述の外側へ曲
折した部分42が撓むことにより吸収できるため、爪部
40の変形・破損を防止できる。また、ロッド11の基
端部37のうち、外側へ曲折した部分42以外の出没方
向に沿った部分には、ヘリカルギア5との回転方向にお
ける当たり面を大きく確保する機能があり、ヘリカルギ
ア5の回転力をロッド11に確実に伝えることができ
る。
【0033】この構造によれば、ロッド11が回転しな
がら出没方向へ移動するため、単にロッド11を回転せ
ずに出没させる場合に比べて、ロッド11とパッキン3
9との間の摩擦が小さくなり、ロッド11の出没がスム
ーズになる。
【0034】また、ロッド11の球状先端部12と、ホ
ルダベース7の球状ソケット部13の内面との摺動にし
ても、球状先端部12の側面における回転軸を中心にし
た最大径部分に、所定の幅の面取り部43(図14)が
形成されているため、球状先端部12の表面で最も球状
ソケット部13と擦れ合う部分を切除した状態になり、
球状先端部12の摺動抵抗が軽減する。この面取り部4
3は断面で直線状が好ましく、直線状よりも凹んだ状態
にすると、球面との境界にシャープなエッジが生じ、そ
の程度によっては、球状先端部12の傾動に支障をきた
すことなる。但し、多少凹んだ状態の面取り部43があ
っても何ら問題ない。面取り部43の形成により、球状
ソケット部13の内面との間には、空間が形成されるた
め、その空間に潤滑剤Rを注入しておけば、そこに潤滑
剤Rを保持しておくことができ、球状先端部12の摺動
抵抗が更に軽減する。
【0035】また、従来の構造として、ガイド筒26を
設けずに、ヘリカルギア5の内面に内ネジを形成し、そ
の内ネジにロッド11の爪部40を係合させる構造もあ
ったが、その場合は、内ネジとの相対回転を確保するた
めに、ロッド11の球状先端部12に突起を形成し、そ
の突起を球状ソケット部13の内面に形成した溝に係合
させることで、ロッド11の回転を阻止する必要があっ
た。このような従来構造では、小さいロッド11の球状
先端部12に形成した突起により、ロッド11の回転を
阻止するため、突起が破損しやすく、ロッド11の作動
信頼性に劣っていた。しかし、この実施形態の構造によ
れば、ロッド11自体を回転させる方式のため、ロッド
11の出没性能を阻害する要因はなく、その作動信頼性
が高い。また、ロッド11の球状先端部12に小さな突
起を形成する必要がないため、ロッド11自体の製造も
容易で、ロッド11の部品としての取り扱いも容易にな
る。
【0036】ロッド11が出没方向の両側限界位置まで
移動すると、ロッド11のスリット37以外の部分が、
スプリング41に抗して内側へ撓み、爪部40が内ネジ
25に対して空回りする。従って、モータ4は回転して
も、ロッド11のそれ以上の移動は防止される。このよ
うに爪部40が内側へ撓むことにより空回りするため、
爪部40が変形したり破損したりすることはなく、空回
り音も小さくて済む。特に、この実施形態では、ロッド
11が没方向の限界位置まで移動した際に、ロッド11
のスリット38の端部がヘリカルギア5の内筒31の内
側に形成した内向きのリブ35の上部に当接するため、
それ以上の移動が規制されて、そこで空回りすることに
なるが、前述のように、スリット38の長さの方が短
く、ロッド11の底部とヘリカルギア5の底面との間に
は、僅かな隙間S1(図8)が確保され、両者は互いに
接触することがないため、ロッド11がヘリカルギア5
の底面に近い位置で空回りしても、ロッド11の底部は
ヘリカルギア5の底面に当たらない。従って、ロッド1
1の空回り時における回転抵抗を小さくすることができ
ると共に、空回り音も小さくすることができる。
【0037】次に、本発明の特徴ではないが、この駆動
装置自体の構造及び性能の理解を助けるために、駆動装
置における各部分の構造を説明する。
【0038】ホルダベース7の構造(図1〜図3、図
6、図7) ホルダベース7は、ハウジング蓋2に形成されたピボッ
ト軸6を受け入れる軸受部8を中心として、その周囲に
軸受部8へ対面する側面を有するリング体44を有して
いる。リング体44の四方には、リング体44の側面を
更にハウジング蓋2側へ延ばした延長部45が形成さ
れ、その部分に開口46が形成されると共に、その開口
46の周囲にフランジ47が形成されている。
【0039】開口46と開口46の中間で、ロッド11
を嵌合させる球状ソケット部13に対応する位置には、
一対の弾性片からなる概略断面V字形で且つ所定の高さ
を有する弾性部48が一体的に形成されている。この弾
性部48は一対の弾性片を横方向に弾性変形させること
ができる。弾性部48の両側にもそれぞれ別の開口49
が形成されている。
【0040】ホルダベース7の中央の軸受部8は、ピボ
ット軸6に相応する球状内面を有すると共に、根本部分
はピボット軸6の最大径よりも小さな径で開口してい
る。この軸受部8の根本には4本のスリット50(図
3)が縦に形成され、軸受部8の根本を強制的に押し広
げることができる。また、軸受部8の周辺には4つの爪
部55が上向き状態で形成されている。
【0041】一方、ハウジング蓋2の表面におけるピボ
ット軸6の四方には、所定間隔で離間した一対の位置規
制体51が4組形成されている。そして、ホルダベース
7の軸受部8をピボット軸6に圧入した後、一対の位置
規制体51を対応する弾性部48の両側にある開口49
内へ挿入する。すると、概略断面V字形の弾性部48
が、それぞれ一対の位置規制体51の間に位置して、ホ
ルダベース7のピボット軸6を中心とした回転方向での
移動が、ホルダベース7はピボット軸6を中心とした傾
動だけが可能となる。
【0042】位置規制体51の間に弾性部48を位置さ
せた後に、軸受部8に対して2つの板バネ52を十字に
合わせて取付ける。板バネ52にはそれぞれ軸受部8の
根本の外径に相当する内径の円孔53が形成されてお
り、この円孔53を軸受部8に上側から取付ける。軸受
部8に板バネ52の円孔53を通すことにより、軸受部
8の根本の広がりが規制され、軸受部8内に嵌合したピ
ボット軸6が、軸受部8から外れるのを防止する。ま
た、板バネ52自体も軸受部8の周囲に形成された爪部
55に係合し、軸受部8からの外れが防止される。この
板バネ52は2枚を十字にして用いたが、予め十字状の
ものを用意しても良い。
【0043】板バネ52の両側は開口46を取り囲むフ
ランジ47を乗り越えるべく山形に曲折しており、その
両端部にはリング体44の延長部45に対して弾接する
返り部54が形成されている。従って、リング体44は
板バネ52の返り部54により常に放射方向へ押された
状態となるため、ホルダベース7全体に板バネ52のテ
ンションが作用し、ホルダベース7の振動を防止する。
従って、ホルダベース7に固定されたミラー9が振動せ
ず、ミラー9の視認性が向上する。
【0044】また、各ロッド11を出没させて、ホルダ
ベース7をピボット軸6を中心に、上下方向又は左右方
向で「シーソー」のように傾動させると、対向する2つ
の弾性部48のうち、一方の弾性部48は全体が位置規
制体51の間に深く入り込み、他方は位置規制体51の
間に一部だけが浅く入った状態となる。位置規制体51
の間に深く入った弾性部48は、前述のように、弾性部
48の一対の弾性片がそれぞれ位置規制体51に弾接す
るため、ホルダベース7のピボット軸6を中心とした回
転方向でのガタつきが防止され、この点においても、ホ
ルダベース7に固定したミラー9の視認性が向上する。
位置規制体51の間に深く入った方とは反対側の弾性部
48も、図7に示すように、位置規制体51の間から完
全に抜け出るのではなく、一部が位置規制体51とオー
バラップしているため、ホルダベース7を逆側に傾動す
る際に、その弾性部48を位置規制体51の間へ確実に
導くことができる。
【0045】ハウジング3の防水・排水構造(図4、図
5、図16) ハウジング本体1及びハウジング蓋2の周縁には、それ
ぞれ二重壁状の外側防水壁14、15と、内側防水壁1
6、17が、互いに対向状態で形成されている。そし
て、ハウジング本体1とハウジング蓋2を組付けた状態
で、外側防水壁14、15同士及び内側防水壁16、1
7同士の側面が密着する。この密着状態は、ハウジング
本体1に形成された3つのフック18が、ハウジング蓋
2に形成された突起19に係合することにより維持され
る。
【0046】外側防水壁14、15同士と内側防水壁1
6、17同士を密着させることにより、両者間にハウジ
ング3の周縁に略沿った排水流路20が形成される。そ
して、この排水流路20内のハウジング本体1におい
て、車体への組付け状態で下端部となる位置に水抜孔2
1が形成されている。尚、ピボット軸6からの角度が9
0°相違した位置には、別の水抜孔21が形成されてい
る。この別の水抜孔21は、このハウジング本体1を左
側のドアミラーとして使用する場合に利用されるもので
ある。
【0047】この水抜孔21の外側には、水抜孔21か
ら左側へ水平に延びたボックス状の区画室22が形成さ
れている。そして、この区画室22の水抜孔21に対向
する底壁には、水抜孔21に対して左側へオフセットし
た位置に排水孔23が形成されている。
【0048】この防水・排水構造によれば、二重壁構造
の排水流路20が形成されているため、高圧の洗車水が
外側防水壁14、15同士の合わせ部から万一侵入した
ような場合でも、その内側に内側防水壁16、17があ
るため、ハウジング本体1の中心部へは入り込まない。
侵入した水は、排水流路20を通って、下端部の水抜孔
21に導かれ、水抜孔21から区画室22の排水孔23
を経て外部へ排水される。また、水抜孔21と排水孔2
3が連通しているため、温度変化に伴うハウジング3内
の空気の膨張・収縮によって生じる呼吸作用も確保でき
る。
【0049】そして、ハウジング本体1の表面を伝わっ
て排水孔23からハウジング3の内部へ侵入しようとす
る水に対しては、区画室22の側壁が水抜孔21の周り
を取り囲むことなるため、この側壁が水抜孔21へ侵入
しようとする水に対して防護壁となり、防水性能が向上
する。また、区画室22の底壁に形成された排水孔23
が水抜孔21に対してオフセットしているため、排水孔
23から水が真っ直ぐに侵入してきても、その水は水抜
孔21以外の部分に当たり元に戻されるため、ハウジン
グ3への侵入が防止され、防水性能が更に向上する。
【0050】また、この実施形態の構造では、排水孔2
3が水抜孔21に対してハウジング本体1の周縁に沿っ
た方向(水平方向)でオフセットしているため、区画室
22の向きもハウジング本体1の周縁に沿った横長状態
で形成することができ、区画室22を形成するために、
ハウジング本体1を大型化する必要がなく、ハウジング
3のコンパクト化を図ることができる。
【0051】
【発明の効果】この発明によれば、球状先端部の表面で
最も球状ソケット部と擦れ合う部分に面取り部を形成し
たため、球状先端部の摺動抵抗が軽減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の駆動装置を示す後面図。
【図2】図1中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図3】図1のハウジング蓋、ホルダベース、板バネを
示す分解斜視図。
【図4】図1のハウジング本体と内蔵させる駆動部品を
示す分解斜視図。
【図5】図2のロッドの出没構造を示す拡大断面図。
【図6】図2のホルダベースを示す拡大断面図
【図7】図1の位置規制体の間で弾性部が移動する状態
を示す拡大断面図。
【図8】図5のガイド筒を示す拡大断面図。
【図9】図2のヘリカルギアを示す拡大断面図。
【図10】図8中の矢示DA部分を示す拡大断面図。
【図11】図5のロッドを示す全体側面図。
【図12】図11のロッドを示す全体断面図。
【図13】図2の球状ソケット部を示す拡大断面図。
【図14】図6の球状先端部の面取り部を示す拡大断面
図。
【図15】図5中矢示SB−SB線に沿う断面図。
【図16】図4中の矢示DB部分を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 ハウジング本体 2 ハウジング蓋 3 ハウジング 5 ヘリカルギア 6 ピボット軸 7 ホルダベース 8 軸受部 9 ミラー 11 ロッド 12 球状先端部 13 球状ソケット部 24 底面部 25 内ネジ 26 ガイド筒 31 内筒 34 スリット(ヘリカルギア) 37 基端部(ロッド) 40 爪部 43 面取り部 R 潤滑剤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング本体とハウジング蓋とでハウ
    ジングを形成すると共に、ハウジング蓋の中央に形成さ
    れたピボット軸に、ミラーを固定したホルダベースの中
    央に形成された軸受部を傾動自在に嵌合させて支持し、 ハウジングのピボット軸とは異なる位置に出没自在なロ
    ッドを設け、該ロッドの球状先端部をホルダベースの球
    状ソケット部に回転且つ傾動自在に嵌合させて、該ロッ
    ドを出没させることにより、ホルダベースの角度を変化
    させる車両用ミラー駆動装置のロッド構造であって、 前記球状先端部の側面における回転軸を中心にした最大
    径部分の側面に、所定の幅の面取り部を全周にわたって
    形成したことを特徴とする車両用ミラー駆動装置のロッ
    ド構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用ミラー駆動装置の
    ロッド構造であって、 面取り部が断面直線状であることを特徴とする車両用ミ
    ラー駆動装置のロッド構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の車両用ミラ
    ー駆動装置のロッド構造であって、 球状ソケット部の内面と球状先端部の面取り部との間に
    区画された空間に、潤滑剤を注入した車両用ミラー駆動
    装置のロッド構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車
    両用ミラー駆動装置のロッド構造であって、 ハウジング本体の底面部に内面に内ネジを有する円筒形
    状のガイド筒を形成し、該ガイド筒内にヘリカルギアに
    形成された複数のスリットを側面に有する有底の内筒を
    挿入し、且つ該ヘリカルギアの内筒内にロッドを挿入
    し、ロッドの基端部に形成した外向きの爪部を内筒のス
    リットから外側へ突出させてガイド筒の内ネジに螺合さ
    せると共に、ヘリカルギアを正逆方向へ回転させること
    によりロッドを回転させながら出没させることを特徴と
    する車両用ミラー駆動装置のロッド構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7367109B2 (ja) 2021-04-06 2023-10-23 メクラ・ラング・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー 分離面の両側に軸受要素の接触領域を備えた間接後方視界システム、荷重最適化調整ボール、及び間接後方視界システムの組立方法

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