JP2002067007A - 木材乾燥装置及び木材乾燥方法 - Google Patents

木材乾燥装置及び木材乾燥方法

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JP2002067007A JP2000240666A JP2000240666A JP2002067007A JP 2002067007 A JP2002067007 A JP 2002067007A JP 2000240666 A JP2000240666 A JP 2000240666A JP 2000240666 A JP2000240666 A JP 2000240666A JP 2002067007 A JP2002067007 A JP 2002067007A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾燥時の木材9の割れや変形を低減し、建築
材などのように寸法精度が要求される木材9の乾燥を可
能とする。 【解決手段】 木材乾燥装置は、乾燥する木材9を収納
する乾燥室11と、この乾燥室11に収納された木材9
を加熱する遠赤外線ヒーター2と、乾燥室内の空気を乾
燥室11の外に排気する排気ファン8と外気を入れる給
気ファン13を有する。さらに乾燥室11内に、同乾燥
室11に散水する噴霧散水ノズル3を設ける。この噴霧
散水ノズル3により、乾燥途中の乾燥室11内へ適宜噴
霧散水し、木材9の表面乾燥速度を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生材料を乾燥する
乾燥装置と方法に関し、特に、建築材などのように寸法
精度及び歩留りが要求される木材の乾燥に当たり、木材
に割れや反り等の変形を生じさせにく、しかも乾燥しに
くい防腐剤や防蟻剤が含浸された木材でも容易に乾燥す
ることができる木材乾燥装置とそれを使用した木材乾燥
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築等で使用される木材は、生材料であ
る木材を乾燥した後に使用される。従来、生材料である
木材を乾燥する方法としては、一般に、乾燥室内に導人
した生の木材を蒸気で強制的に蒸した後、この乾燥室内
の温度を上げ乾燥、除水する方法が取られていた。
【0003】また、他の木材などの乾燥方法としては、
木材を蒸気式で加熱する方法も広く行われていた。さら
に、本件出願人による特許第2828625号公報に
は、遠赤外線ヒーターを用いて、生の木材を乾燥するた
めの方法として、被乾燥物である生の木材に向けて遠赤
外線を放射する遠赤外線ヒーターを設けた木材乾燥装置
が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
木材の乾燥方法では、一旦蒸気で蒸した後に蒸気式加熱
で乾燥を行うことから、木材の乾燥に長時間を要し、そ
のため、極めて効率が悪かった。特に、木材の水分はそ
の表面から乾燥しはじめ、内部に水分が残り、長時間か
けても内部の水分が残ってしまう。
【0005】また、木材の内部と表面での乾燥温度が大
きく違ってしまうことから、一旦所定の寸法に切断した
木材の寸法や形状が変化してしまう。されに、木材の細
胞、成分の破壊により、例えば、角材などの木材の断面
中央部だけが収縮して痩せ、割れ、捩れ、あるいは、直
線部に曲がりや反りが生じやすい。そのため、木材の歩
留りが悪くなるなどの問題点があった。
【0006】後者の木材乾燥装置を使用した木材乾燥方
法では、遠赤外線ヒーターを使用しているので、木材の
中心部までムラなく加熱され、活性化されて蒸発するた
め、中心部の水分が抜けやすく、そして木材の蒸発時
に、その内部と表面とから水がほぼ均等に蒸発し、乾燥
する。このため、短時間で木材を均一に乾燥することが
でき、しかも木材の割れや変形も比較的少なく、乾燥歩
留まりの向上が計れる。
【0007】しかし、後者の木材乾燥装置でも、急激な
乾燥がなされると、木材の乾燥プロセスの中で、引っ張
り、収縮、膨張が起こり、木材の割れや変形を起こすこ
とがある。さらに近年、木材のプレカット工場で木材の
防腐、防蟻処理を行うようになった。この防腐、防蟻処
理は、従来の砒素系化合物やクロム系化合物に代わり、
より安全性の高い銅とアルキルアンモニウム化合物の溶
液からなる薬剤を使用し、これを木材に含浸した後、乾
燥するという方法で行われる。薬剤の含浸に当たって
は、木材特有の細胞膜があり、内部まで浸透させにくい
ため、高圧(15Kg/cm2 を2.5時間)下で注
入するという方法がとられている。
【0008】ところが、銅とアルキルアンモニウム化合
物の溶液からなる薬剤は、親水性が高いため、薬剤を含
浸した木材は保水性が高く、乾燥しにくい。そのため、
通常の自然乾燥では、乾燥に長時間かかり、しかも不完
全な乾燥になりやすい。本発明の目的は、前記従来技術
における課題に鑑み、乾燥時に木材に生じる割れや変形
を低減し、建築材などのように寸法精度が要求される木
材の乾燥に適し、加えた乾燥しにくい薬剤を含浸した木
材でも容易に乾燥することができる木材乾燥装置とそれ
を使用した木材乾燥方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明では、木材を加熱乾燥する遠赤外線ヒーター
2と共に、乾燥室11内に噴霧散水ノズル3を設け、こ
の噴霧散水ノズル3で乾燥室11内の加湿条件を調整可
能とした。そのうえで、遠赤外線により木材9を効率良
く加熱し、乾燥するようにしたものである。
【0010】すなわち、本発明による木材乾燥装置は、
乾燥する木材9を収納する乾燥室11と、この乾燥室1
1に収納された木材9を加熱する遠赤外線ヒーター2
と、乾燥室内の空気を循環する循環ファン4と、外気を
入れる給気ファン13と、乾燥室11内の空気を乾燥室
11の外に排気する排気ファン8とを有し、さらに乾燥
室11内に同乾燥室11内に導入された木材9に噴霧散
水する散水ノズル3を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0011】このような木材乾燥装置を使用した木材乾
燥方法は、乾燥室11内に木材9を収納し、遠赤外線ヒ
ーター2で乾燥室11内に収納した木材9に遠赤外線を
放射することにより、木材9の水分を蒸発し、木材9か
ら蒸発した水分を前記乾燥室11から排気ファン3によ
り排気(除水)するものであるが、噴霧散水ノズル3に
より、木材乾燥スケジュール設定値通り、乾燥途中の木
材9に適宜散水し、木材9を保湿することを特徴とす
る。
【0012】前記本発明の木材乾燥装置の方法では、遠
赤外線ヒーター2の効果で熱が木材の中心部まで通るの
で、中心部の水分が抜けやすく、乾燥中の木材9の内部
と表面との含水率を均一にすることができる。このこと
から、木材9の割れや変形の低減化を図り、木材9を乾
燥することが可能となる。
【0013】さらに、乾燥する木材9が防腐剤や防蟻剤
を含浸した木材の場合、遠赤外線は、可視光線よりさら
に波長が長い電磁波であるため、木材の内部に浸透し、
防腐剤や防蟻剤の銅やアルキルアンモニウム塩等の成分
と結合している水分子を励起し、その結合を断ち切る。
このため、防腐剤や防蟻剤と結合している水分子を速や
かに木材の外部へ放出し、乾燥することができるため、
時間をかけずにほぼ完全に木材を乾燥することができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付の図面を参照しながら、具体的且つ詳細に説明
する。図1と図2に本発明の一実施形態として、木材乾
燥装置の内部構成が示されている。
【0015】図2に示されたように、木材乾燥装置は、
内部が外界から仕切られた乾燥室11を有しており、こ
の乾燥室11は、ハウジング1によりその内部空間が形
成されている。このハウジング1は、具体的には、例え
ばプレハブ工法等により箱形に建てられている。なお、
このハウジング1の形状は、箱形に限られるものではな
く、その他、例えば上部に屋根を備えた家形や小屋形の
ものであってもよく、その建材もプレハブに限られるも
のでないことは言うまでもない。また、この乾燥室11
は、建屋内に配置されても、或いは前記のようなハウジ
ング1により屋外に配置されてもよい。
【0016】図1に示されたように、このハウジング1
の正面には、シャッター扉12が取り付けられている。
さらに、このハウジング1が建てられているコンクリー
トベース10上に、シャッタ扉12の外部から前記ハウ
ジング1内の乾燥室11にわたって2組のレール5が敷
設されている。このレール5には、車輪7を介して台車
6が走行可能に載っている。乾燥すべき木材9は、シャ
ッター扉12の外でこの台車6に積み上げられた後、レ
ール5に沿って台車6を走行させて、木材9をハウジン
グ1の中の乾燥室11に搬入する。乾燥後の木材9はこ
の逆の手順によって乾燥室11から搬出される。
【0017】前記ハウジング1の中の乾燥室11には、
複数の遠赤外線ヒーター2が配置されており、例えば遠
赤外線ヒーター2がハウジング1の両側の内壁に取り付
けられている。また、ハウジング1の前面の壁部の上部
には、乾燥室11に空気を給気する給気ファン13が設
けられ、このハウジング1の前面の壁部と対向するハウ
ジング1の背面の壁部の上部には、乾燥室11内の空気
を排気する複数の排気ファン8が設けられている。さら
に、前記ハウジング1の天井には、図2において紙面前
後方向に一列に並んで複数の循環ファン4が配置されて
いる。
【0018】なお、前記の実施の形態では、給気ファン
13と排気ファン8の両方を設けているが、排気ファン
8だけを設け、給気は通気窓にダンパーを設けた通風手
段に代えることも可能である。ハウジング1の天井と両
側壁の間には、図2において紙面前後方向に一列に並ん
で複数の噴霧散水ノズル3が取り付けられ、この噴霧散
水ノズルは、台車6の上に積み上げられた乾燥すべき木
材9に向けて設置されている。
【0019】次に、前記の木材乾燥装置により実行され
る木材乾燥方法について詳述する。既に述べた通り、ハ
ウジング1の前面のシャッター扉12を開いて、台車6
をハウジング1の外側に引き出し、ここで台車6の上に
乾燥すべき木材9を積み上げる。その後、前記レール5
に沿って台車6を移動し、その後シャッター12を閉
め、ハウジング1の中の乾燥室11を外界から遮断した
空間とし、その中に木材9を収納する。
【0020】次に、循環ファン4を運転し、乾燥室11
内の空気をその内部で循環させながら、遠赤外線ヒータ
ー2に電力を供給し、乾燥室11内に収納された木材9
に遠赤外線を放射する。この時、前記給気ファン13及
び排気ファン8を停止するか或は排気量を加減して運転
することにより、ハウジング1内の乾燥室をほぼ非排気
或はごく控え目の換気状態としておく。これにより、乾
燥室11内の木材9は、遠赤外線ヒーター2から放射さ
れる遠赤外線により加熱され、木材9の内部に含んでい
る水分が加熱、蒸発され、その蒸気が乾燥室11に放出
される。この木材9から蒸発した水分により、乾燥室1
1が満たされると、湿度は飽和状態、つまり湿度100
%となる。このとき、乾燥室11内の乾湿球による温度
測定では、温度の如何に拘わらず、乾湿球の測定温度値
の差は0となる。
【0021】前述のようにして遠赤外線を木材9に放射
することにより、木材9から水分を蒸発させながら加熱
する時、遠赤外線は浸透力が強く、木材9の内部まで時
間経過に比例し浸透する。このため、木材9が含有する
水分のうち、比較的速く蒸発する表面吸着水や自由水の
みならず、蒸発しにくい、木材9の組織内部の結合水も
蒸発することができる。
【0022】また、乾燥室11内は密閉状態であり、木
材9の内部から放出された水分で湿度が上昇しているの
で、比較的速く蒸発しやすい表面吸着水や自由水のみが
急速に蒸発してしまうのが防止され、木材9の組織内部
の結合水も随時蒸発する。そのため、木材9の内部から
の水分の蒸発速度は、表面吸着水、自由水及び結合水と
で極端な差が生じず、いわゆる、ムラのない均一な水分
の蒸発速度が得られる。言い換えれば、木材9の全体か
らの均一な水分の蒸発速度により、木材9に生じる割れ
や曲がりなど、さらには、木材9内部から表面に出てく
るヤニ、木材9の節の部分が外れて表面に凹部を形成し
てしまう現象、すなわち「ヤニ、節」を含め、乾燥によ
る木材9の歪の発生を防止することが可能になる。ま
た、遠赤外線の放射により、内外が均一に加熱蒸発され
るため、あまり高い温度を加えることなく、比較的短時
間で乾燥することができる。このため、木材9の材質の
劣化も起こらない。
【0023】その後、前記給気ファン13及び排気ファ
ン8を駆動し、乾燥室11内の空気を換気する。これと
同時に、前記遠赤外線ヒーター2への電力供給をコント
ロールして木材への遠赤外線の放射量を調整する。すな
わち、遠赤外線の放射により木材9から排出された水分
を含む乾燥室11内の多湿の空気を外部の空気と換気す
ることにより木材9の乾燥を促進する。
【0024】このとき、急に乾燥室11内の湿度が低下
したとき、すなわち、乾燥室11内での乾湿球による温
度測定値の差が大となったとき、給気ファン13と排気
ファン8による乾燥室11内の換気を止めると共に、噴
霧散水ノズル3から乾燥室11へ散水する。これによ
り、木材9の乾燥度合いに応じた適切な機内湿度条件を
調整する。
【0025】さらに、遠赤外線ヒーター2により、木材
9に遠赤外線を放射し、前述と同様にして木材9を乾燥
する。これにより、さらに木材9の割れや変形の発生が
防止され、木材9の品質も完全に維持される。例えば図
3は、前記木材乾燥装置を使用した木材乾燥スケジュー
ルにおける温度と湿度の設定例と乾燥室11内の温度と
湿度の実測値の例を示すタイムチャートである。実線が
設定例であり、破線がその時の乾燥室11内の実測値を
示す。上段のチャートが温度であり、下段のチャートが
湿度で、時間は上下に対応して示している。
【0026】図3の上段に示す通り、全乾燥時間408
時間のうち、当初100時間の乾燥室11内の設定温度
を60℃と高めにする。乾燥室11内の実測温度は当初
40℃と低いが、次第に設定温度に近づこうとする。乾
燥室11の実測温度が50℃の定常状態に達した後、約
100時間で設定温度を50℃に下げ、そのまま308
時間維持する。
【0027】他方下段の湿度の設定値は、湿度/乾湿球
温度差/木材の平衡含水率という3つの数値で示してあ
る。当初の乾燥室11の湿度が高く、木材の平衡含水率
が高い設定から、徐々に乾燥室11の相対湿度が低く、
木材の平衡含水率が低い設定に変えていく。
【0028】この状態で、乾燥室11の実測湿度は、徐
々に設定値に近づこうとする。このとき、急激な実測相
対湿度の低下があったとき、前述の散水ノズル3から乾
燥室11に散水し、湿度条件を調整する。これによっ
て、木材9の割れや変形を確実に防止することができ
る。このような乾燥スケジュールを経て最終的に、乾燥
室11の相対湿度は10%前後、木材9の乾燥含水率は
5〜15%程度となる。
【0029】木材9の乾燥が完了した後、乾燥室11内
の遠赤外線ヒーター2の給電を停止し、給気ファン13
と排気ファン8を運転して乾燥室11を外気とほぼ同じ
環境に戻す。その後、シャッター扉12を開け、台車6
の台に載った木材9を乾燥室11から取り出す。そし
て、乾燥室11の外で、木材9をトラック等に荷積み
し、搬出する。
【0030】
【実施例】次に、 (実施例1)前記乾燥装置を使用し、寸法、107
(W)×107(D)×3030(L)(mm)の杉の
角材を乾燥した結果を、以下の表1〜3に示す。
【0031】ここでは、当初の木材9の含水率からそれ
ぞれ各表の最も左の欄に示したような乾燥させる含水率
範囲毎に乾湿温度、即ち乾燥室11内の乾球温度と湿球
温度の差、それらより求められる乾燥室11内の相対湿
度及び平衡含水率を示してある。乾燥させる含水率範囲
は、遠赤外線ヒーター2の温度と噴霧散水ノズル3によ
る乾燥室11内への散水により調整した。表1〜3に示
した乾燥スケジュールの何れにより行った木材9の乾燥
では、乾燥後の木材9の割れ、曲がり、ヤニ、節等の不
良は何れも見られなかった。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】(実施例2)前記乾燥装置を使用し、標準
寸法、105(W)×105(D)×800(L)(m
m)の米栂に銅とアルキルアンモニウム化合物の溶液薬
剤を加圧注入含浸した角材を乾燥した結果を、表4に示
す。ここでは、木材の全乾燥時の比重を0.42g/c
3とし、それに実際の木材の容積をかけた値を全乾燥
重量とし、(木材重量−全乾燥重量)/全乾燥重量×1
00で推定含水率を求めている。
【0036】表4に示した通り、サンプル6を除いて、
何れも48時間の乾燥時間で、当初17.8%〜38.
3%あった含水率を、0〜13.4%の含水率まで乾燥
させることができた。なお、サンプル6は、当初の含水
率が51.6%と多いため、48時間後の含水率が3
5.7%と、48時間では十分な乾燥が出来なかったも
のの、乾燥時間を72時間とすることにより、十分乾燥
することができた。
【0037】
【表4】
【0038】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の木材乾燥装
置と方法では、生の木材の乾燥において、十分な乾燥度
が得られると同時に、乾燥時に木材に生じ得る割れや曲
がりなどの歪の発生を低減することができる。これによ
り、建築材などのように寸法精度が要求され木材の乾燥
にも適した木材乾燥方法を提供することが可能になる。
さらに、乾燥しにくい防腐、防蟻処理をした木材であっ
ても、48時間〜72時間で早急に乾燥することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による木材乾燥装置の正面
図である。
【図2】同木材乾燥装置の縦断正面図である。
【図3】同木材乾燥装置により行われる木材乾燥工程の
スケジュールを示す温度、湿度等の設定値と実測値のチ
ャート図である。
【符号の説明】
2 遠赤外線ヒーター 3 散水ノズル 9 木材 11 乾燥室
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月10日(2000.8.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 ところが、銅とアルキルアンモニウム化
合物の溶液からなる薬剤は、親水性が高いため、薬剤を
含浸した木材は保水性が高く、乾燥しにくい。そのた
め、通常の自然乾燥では、乾燥に長時間かかり、しかも
不完全な乾燥になりやすい。本発明の目的は、前記従来
技術における課題に鑑み、乾燥時に木材に生じる割れや
変形を低減し、建築材などのように寸法精度が要求され
る木材の乾燥に適し、加えて乾燥しにくい薬剤を含浸し
た木材でも容易に乾燥することができる木材乾燥装置と
それを使用した木材乾燥方法を提供することにある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】(実施例2)前記乾燥装置を使用し、標準
寸法、105(W)×105(D)×800(L)(m
m)の米栂に銅とアルキルアンモニウム化合物の溶液薬
剤を加圧注入含浸した角材を乾燥した結果を、表4に示
す。ここでは、木材の全乾燥時の比重を0.42g/c
3とし、それに実際の木材の容積をかけた値を全乾燥
重量とし、(木材重量−全乾燥重量)/全乾重量×10
0で推定含水率を求めている。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥する木材(9)を収納する乾燥室
    (11)と、この乾燥室(11)に収納された木材
    (9)を伝導加熱する遠赤外線ヒーター(2)と、乾燥
    室(11)内の空気を循環する循環ファン(8)と、外
    気を給気する給気ファン(13)、そして乾燥室(1
    1)の外に排気する排気ファン(3)とを有する木材乾
    燥装置において、乾燥室(11)内に、同乾燥室内に導
    入された木材(9)に噴霧散水する散水ノズル(3)と
    温度湿度検出センサー(14)を設けたことを特徴とす
    る木材乾燥装置。
  2. 【請求項2】 乾燥する木材(9)は、防腐剤及び/ま
    たは防蟻剤が含浸されていることを特徴とする請求項1
    に記載の木材乾燥装置。
  3. 【請求項3】 乾燥室(11)内に木材(9)を収納
    し、乾燥室(11)内に収納した木材(9)に遠赤外線
    ヒーター(2)で遠赤外線を放射することにより、放射
    伝導熱が木材の温度を上昇し、木材(9)の水分を蒸発
    し、木材(9)から蒸発した水分を前記乾燥室(11)
    から排気ファン(3)により排気する木材乾燥方法にお
    いて、散水ノズル(3)により、乾燥室(11)の温
    度、湿度値をコントロールすることにより、木材(9)
    における乾燥スピードを調整することを特徴とする木材
    乾燥方法。
  4. 【請求項4】 乾燥する木材(9)は、防腐剤及び/ま
    たは防蟻剤が含浸されていることを特徴とする請求項3
    に記載の木材乾燥方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008105327A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Opt Creation:Kk 水分・揮発性物質の低減方法及び低減装置
JP2018071836A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 北越電建株式会社 遠赤外線乾燥装置
BE1029615B1 (nl) * 2021-07-22 2023-02-20 Cras Nv Werkwijze voor het drogen van een stapel hout

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