JP2002067005A - スリット付き凹溝加工方法及びプレカット加工設備 - Google Patents

スリット付き凹溝加工方法及びプレカット加工設備

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JP2002067005A
JP2002067005A JP2000264552A JP2000264552A JP2002067005A JP 2002067005 A JP2002067005 A JP 2002067005A JP 2000264552 A JP2000264552 A JP 2000264552A JP 2000264552 A JP2000264552 A JP 2000264552A JP 2002067005 A JP2002067005 A JP 2002067005A
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slit
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wood
circular saw
groove
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JP2000264552A
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Koichi Takahashi
鉱一 高橋
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Miyagawa Koki Co Ltd
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Miyagawa Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工材に割れや欠けを生じることなく、しか
もモータを大型化することなく細くて深いスリットを高
速で加工できる様にすると共に、段取りを簡略化し、段
取り間違いによる不良品の発生を防止する。 【解決手段】 スリット加工機600の主軸ヘッド61
0には刃幅4mmの丸鋸640を1枚だけ装着してお
く。まず最初に、木口加工機300の鎌メス加工軸に備
えられているエンドミル630を用いて、木材Wの木口
に対して所定深さd1の凹溝W1を形成しておく。次
に、スリット加工機600へと木材Wを送り込み、そし
て、主軸ヘッド610を駆動しつつ昇降させ、凹溝W1
の一方の隅に所定深さd2のスリットS1を形成する。
次に、主軸ヘッド610を凹溝W1の他方の隅に丸鋸6
40が位置する様にZ軸方向に移動させた上で、丸鋸6
40を駆動して主軸ヘッド610を昇降させ、所定深さ
d2のスリットS1を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材の木口に対し
て継手仕口金物装着用のスリット付き凹溝を加工するた
めの方法及び当該方法を実施するのに適したプレカット
加工設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の木造住宅部材の継手仕口は、従来
の鎌継ぎや大入れ蟻などの構造に代わって、継手仕口金
物を使用するため、図2(A),(B)に示す様なスリ
ット付き凹溝を形成する場合が増えてきた。
【0003】従来、この種のスリット付き凹溝を形成す
るためには、特開平10−34607号公報に記載され
ている様に、プレカット加工ライン中にスリット加工機
を設置するか、あるいは単独にスリット加工機を設置す
る方法が採られていた。
【0004】また、従来のスリット加工機においては、
特開平10−34607号公報、特開平9−24880
4号公報に記載されたものが知られており、図8に示す
様に、丸鋸AとカッターBとを抱き合わせた刃物を用い
てボルト逃げ用の浅くて幅広の凹溝と、金物挿入用の深
くて細いスリットとを同時に加工していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、継手仕口金
物は、製造メーカーによってその寸法や形状が異なって
いるため、それに対応したスリット加工をするために
は、その都度、丸鋸及びカッターを交換する必要があ
る。例えば、図8(A)の刃物から図8(B)の刃物へ
の交換が必要になる。この場合、段取り時間が増えて機
械の稼働率が低下したり、段取りを間違えて加工不良を
出したりするという問題がある。
【0006】また、浅い凹溝と深いスリットを同時に加
工するため、カッターによる切削量が多くなり、加工速
度を遅くするか主軸モータの出力を大きくする必要があ
る。この結果、加工能力が落ちたり、機械が大型化して
コストアップになったりするという問題がある。
【0007】さらに、従来技術では、ボルト逃げ用の凹
溝をカッターで加工するため、加工材の下面又は上面
(加工時にカッターが入り込んだり抜けたりする面)に
割れや欠けを生じやすいという問題もある。この問題を
解決する方法として特開平9−207105号公報に記
載の従来技術があるが、前述の加工寸法を変更する際に
は丸鋸及びカッターを交換すると共に割れや欠けを防止
するための刃口板をも交換しなくてはならず、段取りは
さらに面倒になるという問題がある。
【0008】そこで、本発明は、加工材に割れや欠けを
生じることなく、しかもモータを大型化することなく細
くて深いスリットを高速で加工できる様にすることを第
1の目的とするものである。また、本発明は、第1の目
的に加えて、段取りを簡略化し、段取り間違いによる不
良品の発生をなくすことを第2の目的とするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るためになされた本発明のスリット付き凹溝加工方法
は、木材の木口に対して、木口加工機の鎌メス加工軸等
に設けられるエンドミルでボルト逃げ用の幅広の凹溝を
形成すると共に、スリット加工機の丸鋸で継手仕口金物
挿入用のスリットを形成する様にしたことを特徴とす
る。
【0010】この本発明のスリット付き凹溝加工方法に
よれば、木材の木口に対して、ボルト逃げ用の幅広で浅
い凹溝と継手仕口金物挿入用の細幅で深いスリットとを
別々に形成する様にしたので、スリット加工時に丸鋸を
高速送りすることができ、迅速にスリットの加工をする
ことができる。また、凹溝は木口加工機の鎌メス軸等に
備えられるエンドミルを使用して形成する様にしたの
で、木材に割れや欠けを生じることがない。
【0011】また、第2の目的をも達成するためになさ
れた本発明のスリット付き凹溝加工方法は、上述のスリ
ット付き凹溝加工方法において、前記スリット加工機に
は丸鋸を1枚だけ装着すると共に、当該丸鋸を装着した
主軸ヘッドを上下方向に加えて幅方向にも移動可能と
し、該主軸ヘッドを幅方向に移動させてスリット加工位
置を設定した上で、前記1枚の丸鋸で木材の木口にスリ
ットを形成する様にしたことを特徴とする。
【0012】このスリット付き凹溝加工方法によれば、
ボルト逃げ用の幅広で浅い凹溝は木口加工機の鎌メス軸
等のエンドミルで形成する。そして、細幅で深いスリッ
トはスリット加工機の丸鋸で形成する。ここで、スリッ
ト加工機には丸鋸を1枚だけ装着しておき、この丸鋸を
幅方向に移動させてスリット加工位置を設定した上で、
木材の木口にスリットを形成する様にしている。この結
果、丸鋸を付け替えなくても、例えば図2(A)の様な
スリット付き凹溝や図2(B)の様なスリット付き凹溝
を自在に形成することができる。従って、このスリット
付き凹溝加工方法によれば、上述の作用・効果に加え
て、段取りのための工数をなくすと共に、段取り間違い
による不良品の発生をなくすこともできる。
【0013】また、上記第1の目的を達成するためにな
された本発明のプレカット加工設備は、鎌メス加工軸等
のエンドミルを備えている木口加工機と、丸鋸だけが装
着されているスリット加工機とを木材加工ライン中に配
置し、継手仕口金物取り付け用のスリット付き凹溝を加
工するに当たって、前記木口加工機と前記スリット加工
機の両方を用いて、ボルト逃げ用の幅広で浅い凹溝と継
手仕口金物挿入用の細幅で深いスリットとを別々に加工
する様に構成したことを特徴とする。
【0014】このプレカット加工設備によれば、図2
(A),(B)に示す様なスリット付き凹溝を加工する
場合、木材の木口に対して、木口加工機の鎌メス加工軸
等に設けられているエンドミルでボルト逃げ用の幅広で
浅い凹溝を形成すると共に、スリット加工機の丸鋸で継
手仕口金物挿入用の細幅で深いスリットを形成する。こ
の様に、ボルト逃げ用の幅広で浅い凹溝と継手仕口金物
挿入用の細幅で深いスリットとを別々に形成する様にし
たので、スリット加工時に丸鋸を高速送りすることがで
き、迅速にスリットの加工をすることができる。また、
凹溝は木口加工機の鎌メス軸等に備えられるエンドミル
を使用して形成する様にしたので、木材に割れや欠けを
生じることがない。
【0015】また、第2の目的をも達成するためになさ
れた本発明のプレカット加工設備は、上述のプレカット
加工設備において、前記スリット加工機には丸鋸を1枚
だけ装着すると共に、当該丸鋸を装着した主軸ヘッドを
上下方向に加えて幅方向にも移動可能としたことを特徴
とする。
【0016】このプレカット加工設備によれば、ボルト
逃げ用の幅広で浅い凹溝は木口加工機の鎌メス軸等に備
えられるエンドミルで形成する。そして、細幅で深いス
リットはスリット加工機の丸鋸で形成する。ここで、ス
リット加工機には丸鋸を1枚だけ装着しておき、この丸
鋸を幅方向に移動させてスリット加工位置を設定した上
で、木材の木口にスリットを形成する様にしている。こ
の結果、丸鋸を付け替えなくても、例えば図2(A)の
様なスリット付き凹溝や図2(B)の様なスリット付き
凹溝を自在に形成することができる。従って、このプレ
カット設備によれば、上述の作用・効果に加えて、段取
りのための工数をなくすと共に、段取り間違いによる不
良品の発生をなくすこともできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図面を参照しつつ説明する。図1は、実施の形態
としての木材プレカット加工設備10を構成する各種加
工機100,200,300,600等の配置を示す模
式的平面図である。まず最初に、この図1に従って、木
材プレカット加工設備10の全体配置等について説明す
る。
【0018】本実施の形態としての木材プレカット加工
設備10は、各種加工機として、木材の先端及び後端の
端切り及び上下面加工を行うための切断・上下面加工機
100と、木材の側面加工を行うための側面加工機20
0と、木材の木口に対して継手・仕口の加工を行うため
の木口加工機300と、木材の木口に対してスリット加
工を行うスリット加工機600とを備えている。
【0019】また、木材を横移動させるチェーンスラッ
シャ21〜25と、木材を軸方向移動させるローラコン
ベア31〜42とを備え、CAD/CAMデータに基づ
いて各加工機100,200,300,600の駆動制
御及び木材の搬入・搬出を自動的に実行しつつ木材のプ
レカット加工を実行する様に構成されている。なお、各
加工機100,200,300の近傍に設けられた短い
ローラコンベア32,35,38は、いずれも下方へ倒
すことができる様になっており、各加工機100,20
0,300の近傍に、必要に応じて作業者の移動通路を
確保可能な構成とされている。
【0020】ここで、ローラコンベア39,40とロー
ラコンベア41,42との間には、木材を横移動させる
ための多数の桟43が配置されている。この桟43の上
面と各ローラコンベア39〜42の各ローラ及び桟43
側の側面枠の上面とは、ほぼ同一高さとされている。こ
れは、ローラコンベア39,40からローラコンベア4
1,42へと木材を持ち上げることなく、桟43の上面
を滑らせてスムーズに横移動させるためである。
【0021】また、ローラコンベア41とチェーンスラ
ッシャ24との間には、通常時はローラコンベア41の
ローラ上面より下方に沈んだ状態にあり、木口加工機3
00による加工及びスリット加工機600による加工の
終了後に上昇してローラコンベア41上の木材を持ち上
げ、それ自身の傾斜を利用してチェーンスラッシャ24
へと木材を受け渡すための傾斜式ローラ移送装置44が
備えられている。これに対応して、チェーンスラッシャ
24は、その横に配置されるチェーンスラッシャ25よ
りも下側に木材を取り込む配置となっている。なお、最
終段のチェーンスラッシャ24,25は、工場配置等に
よっては、ホイールコンベアとする場合もある。
【0022】加えて、ローラコンベア42とチェーンス
ラッシャ25との間には、それ自身が回転することによ
って、ローラコンベア42上の木材をすくい上げ、上下
を反転させた状態でチェーンスラッシャ25へと受け渡
す上下反転受け渡し装置45が備えられている。
【0023】また、最初に木材を投入する位置に配置さ
れているチェーンスラッシャ21は、移送方向の途中で
部分的に重複して配置される2組の搬送用チェーン群2
1a,21bによって構成されている。同じく、チェー
ンスラッシャ22,23も、2組の搬送用チェーン群2
2a,22b,23a,23bによって構成されてい
る。これは、横移送開始側の搬送用チェーン群21a,
22a,23aによる木材の横移送速度を、横移送終了
側の搬送用チェーン群21b,22b,23bによる木
材の横移送速度よりも遅くすることにより、ローラコン
ベア31,34,37の側面枠にそれぞれ配置されてい
るストッパ51,52,53に対して、多数の木材が重
なって押し付けられない様にするためである。これによ
り、チェーンスラッシャ21,22,23からローラコ
ンベア31,34,37へと木材を載せ代えるために設
けられている木材載せ代え装置61,62,63による
木材の載せ代え動作をスムーズに実行させることができ
る。
【0024】なお、各木材載せ代え装置61〜63は、
チェーンスラッシャ21〜23の上面より所定量沈んだ
位置からストッパ51〜53の上面を乗り越える高さま
で伸縮可能なエアシリンダと、このエアシリンダを横方
向に伸びるガイド61a,62a,63aに沿って移動
させる横移動機構とによって構成されている。また、こ
の横移動機構の駆動には、モータの回転を往復運動に変
換するクランク機構を使用し、載せ代え開始から載せ代
え完了までの横移動速度の変化が、最初は徐々に加速
し、途中で最高速度に達した後で徐々に減速させ、移動
開始時及び停止時の加速度による木材の横倒れを防止す
る工夫がなされている。
【0025】さらに、ローラコンベア33,36,3
9,40には、コンベア上の木材を下流のチェーンスラ
ッシャ22,23やローラコンベア41,42へと押し
出すためのプッシャプレート71〜73が備えられてい
る。これらのプッシャプレート71〜73は、各1対の
エアシリンダ74〜76によって駆動される様に構成さ
れている。なお、各ローラコンベア33,36,39,
40のプッシャプレート71〜73と反対側の側面枠
は、プッシャプレート71〜73による木材の押し出し
を妨げない様に、ローラ上面と同一高さ又は若干低めに
構成されている。
【0026】切断・上下面加工機100は、その主要な
構成として、木材をクランプするためのNo.1〜N
o.5バイス111〜115と、木材の端切りを行うた
めの切断ユニット130と、木材の上下面に対してほぞ
穴やボルト穴を加工するための上下一対の角のみユニッ
ト150と、木材の上下面に対して間柱欠き、垂木欠
き、隅木欠き及び谷木欠きを加工するための上下一対の
カッターユニット170とを備えている。
【0027】また、この切断・上下面加工機100にお
ける上下面加工位置を規定するための位置決めユニット
400が、ローラコンベア33の側方に配置されるガイ
ドレール401に沿って移動可能に配置されている。な
お、符号116,117で示されているのは、切断ユニ
ット110に対して搬入される木材の先端を検出してロ
ーラコンベア31,32を停止させるための先端検出用
の光センサユニットである。
【0028】側面加工機200は、その主要な構成とし
て、その前後に配置される短いローラコンベア211,
212と、木材をクランプするためのNo.1,No.
2バイス221,222と、これらバイス221,22
2の間の位置において、対面する様に配置される一対の
側面加工ユニット231,232とを備えている。各側
面加工ユニット231,232には、上下方向に複数の
側面加工用工具が装着される様になっている。この側面
加工機200は、例えば、特公平1−155964号公
報等に記載されている側面加工ユニットを独立の加工機
械として構成したもので、木材の側面に対して、大入れ
蟻掛け、根太彫り、ボルト穴等の各種加工を行うもので
ある。
【0029】また、この側面加工機200における側面
加工位置を規定するための位置決めユニット500が、
ローラコンベア36の側方に配置されるガイドレール5
01に沿って移動可能に配置されている。この位置決め
ユニット500は、切断・上下面加工機100における
加工位置を規定するための位置決めユニット400と同
一のものである。
【0030】木口加工機300は、その主要な構成とし
て、上流のローラコンベア37,38側に配置される第
1の固定コンベア311と、この第1の固定コンベア3
11の延長上において、反対側のローラコンベア39,
40の直前に配置される第2の固定コンベア312と、
この第2の固定コンベア312と同じ側において、ロー
ラコンベア41,42の延長線上に配置される第3の固
定コンベア313と、第1,第2の固定コンベア31
1,312の間を連絡する連絡位置と図中一点鎖線で示
した前方の退避位置との間をZ軸方向へ移動可能に配置
される中間コンベア314と、各種加工工具を90度ず
つずらして放射状に配置したターレットモータベース3
21及びこのターレットモータベース321の前方に取
り付けられたボルト穴加工工具322を備える木口加工
ユニット320と、第1の固定コンベア311の近傍に
出没自在に配置され、ローラコンベア37,38,31
1上を搬送されて来る木材の先端位置を規定するための
No.1ストッパ331と、このNo.1ストッパ33
1によって先端位置を規定された木材をクランプするN
o.1バイス341と、第3の固定コンベア313の近
傍に出没自在に配置され、ローラコンベア41,42,
313上を搬送されて来る木材の先端位置を規定するた
めのNo.2ストッパ332と、このNo.2ストッパ
332によって先端位置を規定された木材をクランプす
るNo.2バイス342と、第2の固定コンベア312
に併設されている印字装置351とを備えている。
【0031】この木口加工機300は、木口加工ユニッ
ト320を図示のX方向及びZ方向に移動させると共に
ターレットモータベース321をY方向(上下方向)に
移動させつつ、No.1バイス341でクランプされた
木材の木口及びNo.2バイス342でクランプされた
木材の木口に対して必要な加工を行うものである。この
加工に当たっては、ターレットモータベース321を9
0度刻みで回転させることによって、そこに装着された
各種工具の中から必要なものを選択して継手・仕口の加
工を行うと共に、そのままで、木口加工ユニット320
をZ方向に移動させると共にボルト穴加工工具322を
加工位置に向かせて胴差しボルト穴等の加工をも行うこ
とができる様に構成されている。本実施の形態では、こ
の木口加工機300には、鎌メス加工用のエンドミルが
ターレットモータベース321のいずれかの加工軸に装
着されていることを特徴とする。
【0032】そして、特に、No.1バイス341でク
ランプされた木材の木口を加工したら、中間コンベア3
14を図示の実線の位置に移動させると共に木口加工ユ
ニット320を図示の様に機械の後方に移動させ、一方
の木口の加工を終了した木材を下流のローラコンベア3
9,40上へと移送し、次の木材をNo.1ストッパ3
31及びNo.1バイス341で位置決めし、No.1
ストッパ331及び中間コンベア314を退避位置へ移
動させると共に、木口加工ユニット320を前進させて
次の木材の木口加工を行い、この間に、先に下流側のロ
ーラコンベア39,40上へと移送しておいた木材をプ
ッシャプレート73によってローラコンベア41,42
上へと移し代え、木口加工機300側に移送してNo.
2ストッパ332により先端合わせを行うと共にNo.
2バイス342でクランプしておく。この結果、2本目
の木材のNo.1バイス341によるクランプ位置での
木口加工が完了したら、直ちに1本目の木材のNo.2
バイス342によるクランプ位置での木口加工へと移行
することができ、この間に中間コンベア314を再び連
絡位置へ移動させて2本目の木材をローラコンベア3
9,40上へと移送しておくことにより、効率良く、木
材の両端木口の加工を実行できる様にしたものである。
【0033】また、ローラコンベア42の下流位置に配
置されるスリット加工機600は、ローラコンベア60
1,601と、バイス603,603と、モータによっ
て回転される主軸ヘッド610とを備えている。バイス
603,603は、求心バイスとなっている。なお、こ
れまでに説明してきた各加工機100,200,300
に備えられている各バイスもこのスリット加工機600
のバイス603と同様に求心バイスとなっている。ま
た、主軸ヘッド610には、後で詳述する様に、スリッ
ト加工用の丸鋸611が装着されている。この丸鋸61
1は、木口加工機300に装着されたエンドミルによっ
て凹溝を加工された木材の木口に対して、さらに、スリ
ット加工を行うことにより、スリット付きの凹溝とし、
継手仕口金物を装着するのに適した木口形状に加工する
ために設けられている。さらに、図示上方のローラコン
ベア601に延長する様に、ローラコンベア620が設
けられている。このローラコンベア620が設けられて
いることにより、木材をスリット加工機600内を通過
させて図示上方へと送り出すことができ、木材を反転さ
せなくても両端に対してスリット加工を施すことができ
る様になっている。
【0034】なお、図1において、チェーンスラッシャ
22,23,25は、木材移送用のチェーンを2列で一
組とする構成を採用している。これは、隅木欠きや谷木
欠きの様な大きな切削加工部を下面に有する木材がチェ
ーンにはまり込んで横移送に不具合を来さない様にする
ためである。また、ローラコンベア31,32に比べ
て、これより下流のローラコンベア33,34等は、ロ
ーラの間隔を調整することによって、大きな隅木欠きや
谷木欠きを有する木材の移送をスムーズに行い得る様に
構成している。さらに、ローラコンベア39〜42及び
ローラコンベア313には、中央が窪んだローラを使用
している。これは、印字装置351によってインクジェ
ット方式で印字された記号等がローラ面で擦れて見え難
くならない様にするためである。
【0035】次に、本実施の形態の特徴である継手仕口
金物用の木口加工方法について説明する。この実施の形
態では、継手仕口金物用の木口加工形状として、図2
(A)に示す様な形状の木口加工を実行するものとす
る。その場合には、図3(B)に示す様に、主軸ヘッド
610に対して、その中心軸を挟んで幅方向に同一距離
だけ離れた位置に装着された2枚の丸鋸611,611
を装着しておく。そして、図3(A)に示す様に、ま
ず、木口加工機300において、そのターレットモータ
ベース321の1つの加工軸(鎌メス加工軸)に備えら
れているエンドミル630を用いて、木材Wの木口に対
して所定深さd1の凹溝W1を形成しておく。次に、ス
リット加工機600へと木材Wを送り込み、求心バイス
603で木材Wを求心させつつ固定する。そして、図3
(B)に示す様に、主軸ヘッド610を駆動しつつ昇降
させることにより、丸鋸611,611により、凹溝W
1の両端部分に所定深さd2のスリットS1,S1を形
成する。こうして、図2(A)に示た様な形状の継手仕
口金物用の木口形状を加工することができる。
【0036】また、継手仕口金物用の木口加工形状とし
て、図2(B)に示す様な形状の木口加工を実行するも
のとする。その場合には、図4(B)に示す様に、主軸
ヘッド610に対して、その中心線上に位置する様に1
枚の丸鋸613を装着しておく。そして、図4(A)に
示す様に、まず、木口加工機300において、そのター
レットモータベース321の1つの加工軸(鎌メス加工
軸)に備えられているエンドミル630を用いて、木材
Wの木口に対して所定深さd1で先程の凹溝W1よりも
やや幅広の凹溝W2を形成する。次に、スリット加工機
600へと木材Wを送り込み、求心バイス603で木材
Wを求心させつつ固定する。そして、図4(B)に示す
様に、主軸ヘッド610を駆動しつつ昇降させて、丸鋸
613により、凹溝W2の中心部分に所定深さd2のス
リットS2を形成する。こうして、図2(B)に示した
様な形状の継手仕口金物用の木口形状を加工することが
できる。
【0037】以上の様にして、本実施の形態によれば、
継手仕口金物用のスリット付き凹溝を加工するに当た
り、凹溝は木口加工機300のエンドミル630を用い
て加工しておき、スリット加工機600では、丸鋸61
1又は613によりスリットのみを加工する様にしてい
るので、スリット加工機600における加工速度を高速
に設定することができ、加工効率を高めることができ
る。また、凹溝W1,W2はエンドミル630により加
工するので、木材Wの上面又は下面に割れや欠けが生じ
ることがない。従って、特開平9−207105号公報
に記載されているような刃口板を装着する必要がない。
【0038】次に、第2の実施の形態について説明す
る。この第2の実施の形態においては、スリット加工機
600の主軸ヘッド610を、図1のZ軸方向にも移動
可能に構成してある。そして、図5に示す様に、刃幅4
mmの丸鋸640を1枚だけ主軸ヘッド610の中心線
上に位置する様に装着しておく。そして、図2(A)に
示す様な形状の継手仕口金物用のスリット付き凹溝を加
工する場合には、まず最初に、図6(A)に示す様に、
木口加工機300において、そのターレットモータベー
ス321の1つの加工軸(鎌メス加工軸)に備えられて
いるエンドミル630を用いて、木材Wの木口に対して
所定深さd1の凹溝W1を形成しておく。次に、スリッ
ト加工機600へと木材Wを送り込み、求心バイス60
3で木材Wを求心させつつ固定する。そして、図6
(B)に示す様に、主軸ヘッド610をZ軸方向に移動
させた上で丸鋸640を駆動して主軸ヘッド610を昇
降させ、凹溝W1の一方の隅に所定深さd2のスリット
S1を形成する。次に、主軸ヘッド610を、図6
(C)に示す様に、主軸ヘッド610を凹溝W1の他方
の隅に丸鋸640が位置する様にZ軸方向に移動させた
上で、丸鋸640を駆動しつつ主軸ヘッド610を昇降
させ、所定深さd2のスリットS1を形成する。こうし
て、図2(A)に示した様な形状の継手仕口金物用の木
口形状を加工することができる。
【0039】また、この第2の実施の形態において、図
2(B)に示す様な形状の継手仕口金物用のスリット付
き凹溝を加工する場合には、まず最初に、図7(A)に
示す様に、木口加工機300において、そのターレット
モータベース321の1つの加工軸(鎌メス加工軸)に
備えられているエンドミル630を用いて、木材Wの木
口に対して所定深さd1で幅広の凹溝W2を形成してお
く。次に、スリット加工機600へと木材Wを送り込
み、求心バイス603で木材Wを求心させつつ固定す
る。そして、図7(B)に示す様に、丸鋸640が凹溝
W2の中心に位置する様に主軸ヘッド610をZ軸方向
に移動させた上で丸鋸640を駆動し、その後主軸ヘッ
ド610を昇降させて、凹溝W2の中心に所定深さd2
のスリットS2を形成する。こうして、図2(A)に示
した様な形状の継手仕口金物用の木口形状を加工するこ
とができる。なお、この場合、例えば、スリットS2の
幅を6mmにしたい場合には、最初に、丸鋸640を中
心線からZ軸方向に1mmずれた位置に移動させてお
き、この位置で主軸ヘッド610を駆動しつつ昇降させ
てスリットを加工した後、先程とは反対側へ丸鋸640
をZ軸方向へ2mm移動させ、当該位置において主軸ヘ
ッド610を駆動しつつ丸鋸640を昇降させることに
より、幅6mmのスリットを形成する様にすればよい。
【0040】以上説明した様に、第2の実施の形態によ
れば、丸鋸640を取り換えることなく、図2(A)に
示す様に両端にスリットを有する凹溝を形成することが
できると共に、図2(B)に示す様に中心にスリットを
有する凹溝も形成することができる。この結果、スリッ
ト加工機600において丸鋸を交換することなく図2
(A),(B)に示す様なスリット付き凹溝を加工する
ことができ、段取り時間をなくすことができると共に、
刃物の交換ミスによる加工不良を発生するといったこと
がないという効果が発揮される。また、凹溝の加工とス
リットの加工を分けることで、スリットを加工する際の
加工速度を速めることができると共に、凹溝加工時に木
材Wに割れや欠けを発生することがないという効果も発
揮される。
【0041】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上述した実施の形態に限られることな
く、その要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々
の態様にて実施することができる。
【0042】例えば、スリット加工機600を木口加工
機300の上流側に配置しておき、スリット加工機60
0で先にスリットを加工した後で、木口加工機300に
て凹溝を加工する様にしても構わない。
【0043】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、加
工材に割れや欠けを生じることなく、しかもモータを大
型化することなく細くて深いスリットを高速で加工でき
る。また、請求項2,請求項4の発明によれば、上述の
効果に加えて、段取りを簡略化し、段取り間違いによる
不良品の発生をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態としてのプレカット加工設備の全
体配置を示す模式的な平面図である。
【図2】 継手仕口金物用の木口加工形状を例示する斜
視図である。
【図3】 実施の形態において図2(A)の形状に木口
を加工する手順を示す平面図である。
【図4】 実施の形態において図2(B)の形状に木口
を加工する手順を示す平面図である。
【図5】 第2の実施の形態におけるスリット加工機の
主軸ヘッドへの丸鋸の装着状態を示す平面図である。
【図6】 第2の実施の形態において図2(A)の形状
に木口を加工する手順を示す平面図である。
【図7】 第2の実施の形態において図2(B)の形状
に木口を加工する手順を示す平面図である。
【図8】 従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
10・・・木材プレカット加工設備、100・・・切断
・上下面加工機、200・・・側面加工機、300・・
・木口加工機、321・・・ターレットモータベース、
400,500・・・位置決めユニット、401,50
1・・・ガイドレール、600・・・スリット加工機、
601・・・ローラコンベア、603・・・バイス、6
10・・・主軸ヘッド、611,613,640・・・
丸鋸、620・・・ローラコンベア、630・・・エン
ドミル、W・・・木材、W1,W2・・・凹溝、S1,
S2・・・スリット。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材の木口に対して、木口加工機の鎌メ
    ス加工軸等に設けられるエンドミルでボルト逃げ用の幅
    広で浅い凹溝を形成すると共に、スリット加工機の丸鋸
    で継手仕口金物挿入用の細幅で深いスリットを形成する
    様にしたことを特徴とするスリット付き凹溝加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスリット付き凹溝加工方
    法において、前記スリット加工機には丸鋸を1枚だけ装
    着すると共に、当該丸鋸を装着した主軸ヘッドを上下方
    向に加えて幅方向にも移動可能とし、該主軸ヘッドを幅
    方向に移動させてスリット加工位置を設定した上で、前
    記1枚の丸鋸で木材の木口にスリットを形成する様にし
    たことを特徴とするスリット付き凹溝加工方法。
  3. 【請求項3】 鎌メス加工軸等のエンドミルを備えてい
    る木口加工機と、丸鋸だけが装着されているスリット加
    工機とを木材加工ライン中に配置し、継手仕口金物取り
    付け用のスリット付き凹溝を加工するに当たって、前記
    木口加工機と前記スリット加工機の両方を用いて、ボル
    ト逃げ用の幅広で浅い凹溝と継手仕口金物挿入用の細幅
    で深いスリットとを別々に加工する様に構成したことを
    特徴とするプレカット加工設備。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のプレカット加工設備にお
    いて、前記スリット加工機には丸鋸を1枚だけ装着する
    と共に、当該丸鋸を装着した主軸ヘッドを上下方向に加
    えて幅方向にも移動可能としたことを特徴とするプレス
    カット加工設備。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014156761A (ja) * 2013-02-16 2014-08-28 Sankyo Kako Kk 溝付き枠材の加工方法

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