JP2002065057A - ヤコウタケの栽培方法 - Google Patents

ヤコウタケの栽培方法

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JP2002065057A
JP2002065057A JP2000258377A JP2000258377A JP2002065057A JP 2002065057 A JP2002065057 A JP 2002065057A JP 2000258377 A JP2000258377 A JP 2000258377A JP 2000258377 A JP2000258377 A JP 2000258377A JP 2002065057 A JP2002065057 A JP 2002065057A
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Eiichi Nagata
栄一 永田
Ryuichi Fukushima
隆一 福島
Katsumori Sekizaki
勝盛 関崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発光力が小さく活性の乏しいヤコウタケの菌糸
培養と子実体育成を迅速にし、多数の活力に富んだヤコ
ウタケを栽培することを目的とする。 【解決手段】透光性を有する培養瓶内に、少なくともピ
ートモス50%以上を含む培地を入れ、これにヤコウタ
ケの種菌を接種して光を与えながら菌糸培養を行い、菌
糸が培地全体に蔓延したのち、培地に覆土し、更に外部
から光を与えながら子実体を育成することを特徴とする
ヤコウタケの栽培方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヤコウタケの栽培方法
に関するものである。
【0002】
【従来技術と問題点】ヤコウタケ(学名 Mycena chlorop
hos)は東南アジア地域の亜熱帯性気候に分布するクヌギ
タケ属の発光性子実体で傘の大きさは6〜20mm柄の長
さ10〜25mmである。このヤコウタケは、日本では小
笠原諸島や八丈島で発生が見られ、グリーンべべとも呼
ばれ、淡緑色(波長520mm)でとても美しい光りを放つ
ものである。
【0003】ヤコウタケの発光メカニズムはツキヨタケ
やホタルなどの発光生物と同じように発光物質の酸化反
応によると考えられているが、一般に発光特性とそれに
関与する物質はその生物によって異なっているのでヤコ
ウタケも独特のもがあると思われるが現在のところはっ
きりしていない。
【0004】しかしその発行状態が、幻想的な印象を与
えるため、光る子実体として夜間観光の対象とされてい
る。特に、ドームなどで開催されるイベントの対象とし
て使用される傾向にあるが、観客を圧倒するには何千本
と飾る必要があり、従来大量に早期に栽培し且つ効率よ
く発光を得る技術は開発されていない。
【0005】すなわち、ヤコウタケは、ツキヨタケより
は、強い光を発光し、夜間においては10mの距離でも
視認されるが、重量が100mg程度の小型のキノコであ
り、一般的には、発光力も小さく、発生本数も少ない
上、3日間という短い期間しか光らないので、イベント
などでそれ以上の期間光らせるにはその何倍もの本数を
揃えなければならない。さらにイベントが開催される期
間内に光らせなくてはならない。以上のことを解決する
ために発明者は過去の成功例を元に様々な実験を行っ
た。
【0006】ヤコウタケの人工栽培の成功例は2例あ
る。それを元に大量生産に向けて様々な培養技術の改良
を試みた。従来の展示は、過去の例では愛用瓶を使って
培養が行われた。しかし、ガラスビンは重く、落ちたと
きに割れるなど様々な危険あるとされていた。
【0007】また、培地については、従来では広葉樹10
0%の腐葉土を細かくふるい(0.25〜2mm)それを培
養基として使用していた。しかし、コスト的にも高く、
腐葉土を調整するまでに大変な手間がかかっていた。
【0008】更に、ヤコウタケにおいては、従来の密室的
な培養室での培養はでは非常に菌回りが悪い結果が確認
されており、また、育成工程でも、子実体がなかなか発
生しないという傾向を有する。温度、湿度条件を色々変
えても、効果はおなじであり、更に研究を進めた結果本発
明の完成を見たものである。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的とするところは、ヤコウタ
ケを大量に且つ効率よく生育処理することが出来、且つ
所望の時期に集中して発光させることができるヤコウタ
ケの栽培方法を開発することである。
【0010】
【問題点を解決するための手段】本発明の要旨とすると
ころは、透光性を有する培養瓶内に、少なくともピート
モス50%以上を含む培地を入れ、これにヤコウタケの
種菌を接種して光を与えながら菌糸培養を行い、菌糸が
培地全体に蔓延したのち、培地に覆土し、外部から光を
与えながら子実体を育成することを特徴とするヤコウタ
ケの栽培方法である。
【0011】本発明で使用する培養瓶は、透光性を有す
る。ここに透光性とは、透明を含み、外部から光を取り込
む性格を有することを意味する。のぞましくは、ポリカ
ーボネートを素材とする合成樹脂製ビンがよい。
【0012】この培養瓶に培地を挿入する。培地は、少
なくとも50%は、ピートモスとする。ピートモスと
は、水ごけが長期間、時には何万年も土中に堆積して出
来たものである。ピートモス以外の培地素材も適宜選択
して使用されるが、そのような培地素材としては、腐葉
土または米ぬかあるいはその混合物などがある。
【0013】かかる培地に、ヤコウタケの種菌を接種す
る。ヤコウタケとは前述したとおり、ミセナ クロロホ
ス(Mycena chlorophos)を学名とし、東南アジア地域
の亜熱帯性気候に分布するクヌギタケ属の発光性子実体
である。その接種方法は従来法で行う。
【0014】種菌接種後、菌糸が培地全体に蔓延したな
らば、その状態で、光を培養瓶の外部から与え、覆土を行
い、子実体を育成させる。ここに覆土の素材は、細かい
腐葉土がよく、これを水にぬらして用いる。覆土は、本
発明にかかる培地で、培地表面を覆うだけでなく、ピー
トモス、その他の培地素材である腐葉土、米ぬかのそれ
ぞれを単体で、あるいは混合させて覆う。
【0015】本発明は、ピートモスを主要培地とし、光
の照射しながら菌糸培養を行い、子実体の育成過程で覆
土を行うとともに、光照射をも継続する点に特徴を有す
るものであり、ここに至る実験段階では、湿度と温度を十
分与えたが、子実体の発生が芳しくなかったが、本発明の
ような条件で光を与えたところ、接種後数日後に菌床の
菌糸が光ることが確認された。
【0016】その発光はきわめて活性に富んだもので、
光の照射を継続し、菌糸蔓延後、子実体育成過程で菌糸
が光った後、覆土し、更に光を照射しつづけたところ、
ほぼ8日目に子実体原基が多数発生し、さらに育成した
ところ、その後10日で、幻想的な淡緑色で良好に発光
する子実体が多数得られたものである。
【0017】
【実施例】まず、攪拌機にビートモスとその重さの20
%の米ぬかを加え、それに水を加え含水率が70%になる
ように調整し、ほぼ1500本の培地を調整した。出来
た培地を詰め器に流しいれ、透明なポリカーボネート製
の培養瓶1500本に各瓶当たり200g詰め、蓋をし
て加熱釜で殺菌した。すなわち、直火式高圧釜にできあ
がった容器を入れ100℃で1時間その後120℃まで
加圧して120℃で1時間行った。釜は1回に培養瓶12
00本が入り、点火してから滅菌が終わるまでだいたい
5〜6時間であった。滅菌終了後、ヤコウタケの種菌を
植菌した。
【0018】次いで菌糸培養をおこない、蛍光灯照明下
で温度26〜28℃、湿度60%で培養した。データを
得るため、ピートモスのみの培地、ピートモスと腐葉土
の均等培地、腐葉土のみの培地をテストした。各培地に
よる菌周り状況は、表1のとおりである。
【0019】
【表1】
【0020】更に、子実体が蔓延したことを確認したの
ち、覆土を行った。その量は瓶当たり5gとした。その
後、蛍光灯照明下で、子実体を発生させるには温度22〜
24℃、湿度90〜100%で4週間培養した。
【0021】各瓶内の培地に発生した子実体の本数は、
1回目の発生で平均10本、2回目は平均8本、3回目
は平均7本であり、一瓶当たり2乃至3本が普通であっ
た従来法に比してかなり多いことが確認された。なおこ
こにおける2回目以後は、10乃至14日間隔で改めて
菌かきを行って子実体の育成を行った場合である。以上
の方法で培養したヤコウタケは培地に植菌をしてから約
6〜7週間で子実体になり、発光現象が確認された。発
光状況は、輝度が大きく、しかも発光時間が従来に比して
長いことが確認された。
【0022】
【発明の効果】以上のとおり、本発明では、ヤコウタケ
において、菌糸周りが早く、子実体の発生が量的に多
く、強い発光を有するヤコウタケの栽培に成功したもの
である。
【0023】なお、本発明は、菌糸形成と子実体形成の
全工程において、透光性を有する培養瓶が使用されるの
で、明るい環境において栽培をしながら、定時的に短時
間のみ暗くして、発光状態を観賞することが出来、長期
間観賞を楽しめる利点を有する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性を有する培養瓶内に、少なくともピ
    ートモス50%以上を含む培地を入れ、これにヤコウタ
    ケの種菌を接種して光を与えながら菌糸培養を行い、菌
    糸が培地全体に蔓延したのち、培地に覆土し、更に外部
    から光を与えながら子実体を育成することを特徴とする
    ヤコウタケの栽培方法
  2. 【請求項2】培地にピートモス100%使用することを
    特徴とする請求項1のヤコウタケの栽培方法
  3. 【請求項3】ピートモス以外の培地素材として腐葉土ま
    たは米ぬかあるいはその混合物を使用することを特徴と
    する請求項1のヤコウタケの栽培方法
  4. 【請求項4】培養瓶が透明であることを特徴とする請求
    項1のヤコウタケの栽培方法
  5. 【請求項5】前記覆土に腐葉土を用いることを特徴とす
    る請求項1のヤコウタケの栽培方法
JP2000258377A 2000-08-29 2000-08-29 ヤコウタケの栽培方法 Pending JP2002065057A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101200399B1 (ko) 2010-09-14 2012-11-14 대한민국 신규 애주름버섯 균주 및 이를 이용한 천마종자의 기내발아방법
JP2022538636A (ja) * 2019-06-27 2022-09-05 ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド 海藻を育てるためのバイオインターフェイス

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