JP2002064724A - 陰極線管の画歪補正装置 - Google Patents

陰極線管の画歪補正装置

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JP2002064724A
JP2002064724A JP2000246476A JP2000246476A JP2002064724A JP 2002064724 A JP2002064724 A JP 2002064724A JP 2000246476 A JP2000246476 A JP 2000246476A JP 2000246476 A JP2000246476 A JP 2000246476A JP 2002064724 A JP2002064724 A JP 2002064724A
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horizontal deflection
magnetic field
coils
horizontal
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Kazuhide Endo
和栄 遠藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極線管のディスプレイにおける左右ピン歪
を比較的簡単な回路構成によって補正すると共に、その
水平偏向効率を向上することが可能な陰極線管の画歪補
正装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 偏向ヨーク部14の水平偏向コイル20
a、20bの電子銃10側に、これらの水平偏向コイル
20a、20bを上下に挟んで画歪補正装置としてのル
ープ状の補正コイル22a、22bが設置されている。
このため、水平偏向コイル20a、20bに水平偏向電
流を流して水平偏向磁界を発生させる際に、ループ状の
補正コイル22a、22bに誘導電流が流れ、水平偏向
コイル20a、20bによる水平偏向磁界をキャンセル
するキャンセル磁界が発生する。こうして偏向ヨーク部
14における電子銃10側の水平偏向磁界の強度を低減
し、水平偏向磁界による水平偏向量を減少させ、CRT
の画面の上下における左右ピン歪を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は陰極線管の画歪補正
装置に係り、特に画面の上下において左右に発生するピ
ン形状の画歪を補正する陰極線管の画歪補正装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】CRT(Cathod Ray Tube ;陰極線管)
のディスプレイにおいては、CRT後部のネック部内に
設置した電子銃から発射された電子ビームが、CRT前
部のファンネル部の画面に塗られた蛍光体に当たり、光
りを発生させる。その際に、電子銃から発射された電子
ビームを、ネック部とファンネル部との管に設置した偏
向ヨーク部の磁界よって上下左右に磁気偏向させること
により、一枚の画像として見ることができる。
【0003】ところで、この電子ビームの上下左右の偏
向量は、偏向ヨーク部における偏向中心と呼ばれるポイ
ントからの上下左右の偏向角度と画面までの距離によっ
て決定される。ここで、図5に示されるように、この偏
向中心Oから画面までの距離を等しくすると画面は球体
形状の画面28になるが、実際の画面は平面形状の画面
30であることから、同じ偏向角度であっても平面形状
の画面304コーナーにおいては偏向中心Oからの距離
が遠くなり、偏向量が大きくなる。このため、図6に示
されるように、平面形状の画面30においてはピン形状
(糸巻形状)の画歪(以下、「ピン歪」という)32が
発生する。
【0004】そして、こうした平面形状の画面30にお
けるピン歪32の発生に対しては、一般的に、次のよう
な補正方法が採られている。即ち、偏向ヨーク部にマグ
ネットを取り付けることにより、上下に発生するピン歪
(以下、「上下ピン歪」という)を補正している。ま
た、偏向電流発生回路において、偏向ヨーク部の水平偏
向コイルに流す水平偏向電流を平面形状の画面30の上
下端で低下させることにより、左右に発生するピン歪
(以下、「左右ピン歪」という)を補正している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のピ
ン歪の補正方法、特にその左右ピン歪の補正方法におい
ては、偏向ヨーク部の水平偏向コイルに流す水平偏向電
流を低下させる方法を採っているため、垂直偏向同期に
よって変調する回路を設ける必要があり、回路構成の複
雑化を招いていた。
【0006】また、水平偏向コイルに流す水平偏向電流
を低下させても、偏向ヨーク部における偏向中心Oの位
置は変化しないため、偏向ヨーク部の磁界よって偏向さ
れた電子ビームがファンネル部側面のガラスに当たると
いう現象、所謂ネックシャドウが発生することを抑制す
る効果を生じることもなく、水平偏向効率が向上するこ
ともない。
【0007】そこで本発明は、上記事情を鑑みてなされ
たものであり、陰極線管のディスプレイにおける左右ピ
ン歪を比較的簡単な回路構成によって補正すると共に、
その水平偏向効率を向上することが可能な陰極線管の画
歪補正装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下に述べ
る本発明に係る陰極線管の画歪補正装置によって達成さ
れる。即ち、請求項1に係る陰極線管の画歪補正装置
は、陰極線管の偏向ヨーク部の水平偏向コイルの電子銃
側に、この水平偏向コイルを上下に挟んで設置されたル
ープ状の補正コイルと、一次側が補正コイルに接続さ
れ、二次側に所定の電流が供給される可飽和インダクタ
と、を有することを特徴とする。
【0009】このように請求項1に係る陰極線管の画歪
補正装置においては、陰極線管の偏向ヨーク部の水平偏
向コイルの電子銃側に、この水平偏向コイルを上下に挟
んでループ状の補正コイルが設置されていることによ
り、水平偏向コイルによって発生する水平偏向磁界を受
けて補正コイルに誘導電流が発生し、更にこの補正コイ
ルに誘導電流が流れることによって水平偏向コイルによ
る水平偏向磁界をキャンセルする方向の磁界(以下、
「キャンセル磁界」という)が発生し、偏向ヨーク部の
電子銃側における水平偏向磁界を減磁させることにな
る。このため、水平偏向磁界による水平偏向量が減少
し、画面の上下において生じる左右ピン歪が補正され
る。また、水平偏向磁界の偏向中心が偏向ヨーク部の電
子銃側からファンネル側に移動して、ネックシャドウが
発生し難くなり、ネックシャドウ余裕が生じる。
【0010】また、このような補正コイルに可飽和イン
ダクタの一次側が接続され、この可飽和インダクタの二
次側に所定の電流が供給されることにより、この所定の
電流によって可飽和インダクタのインダクタンスが変化
し、更に補正コイルに流れる誘導電流が調整又は変調さ
れることから、補正コイルに誘導電流が流れることによ
って発生するキャンセル磁界の強度が制御され、更に偏
向ヨーク部の電子銃側における水平偏向磁界の減磁の程
度が制御されることになる。このため、水平偏向磁界に
よる水平偏向量の減少の程度が制御され、左右ピン歪が
適正に補正される。また、水平偏向磁界の偏向中心が偏
向ヨーク部の電子銃側からファンネル側に移動する程度
も制御される。
【0011】なお、上記請求項1に係る陰極線管の画歪
補正装置において、可飽和インダクタの二次側に供給さ
れる所定の電流として、偏向ヨーク部の垂直偏向コイル
に流される垂直偏向電流を用いることが好適である。
【0012】この場合、陰極線管の画歪補正装置として
は、ループ状の補正コイル及び可飽和インダクタを配置
すればよく、可飽和インダクタに所定の電流を供給する
ための回路を特に設ける必要がなくなるため、陰極線管
の画歪補正装置が比較的シンプルな回路によって容易に
実現される。また、従来の水平偏向電流の低減によって
左右ピン歪を補正する場合と比較すると、水平偏向電流
を垂直偏向と同期させて変調する回路を設置する必要も
なくなり、画歪補正装置の大幅な簡略化が達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。図1(a)は本発明の
一実施形態に係るCRTの偏向ヨーク部及び画歪補正装
置を示す概略断面図、図1(b)は図1(a)に示すC
RTの偏向ヨーク部及び画歪補正装置のA−A線断面図
であり、図2は本発明の一実施形態に係るCRTの偏向
ヨーク部及び画歪補正装置の回路構成の一部を示す回路
図であり、図3は本発明の一実施形態に係るCRTの画
歪補正装置による水平磁界及び磁界中心の変化を示すグ
ラフであり、図4は本発明の一実施形態に係るCRTの
画歪補正装置による偏向中心の変化を示す概略断面図で
ある。
【0014】図1(a)、(b)に示されるように、本
実施形態に係るCRTは、通常の場合と同様に、電子ビ
ームを発射する電子銃10を内蔵するネック部12、こ
のネック部12内の電子銃10から発射された電子ビー
ムを上下左右に磁気偏向させる偏向ヨーク部14、この
偏向ヨーク部14によって偏向された電子ビームを蛍光
体に当てて光りを発生させ、画像として表示する画面な
どを含むファンネル部16等を有している。
【0015】また、CRTの偏向ヨーク部14には、偏
向ヨーク18の周囲に所定の回数だけ巻かれた水平偏向
コイル20a、20b及び垂直偏向コイル(図示せず)
が設置されている。そして、これらの水平偏向コイル2
0a、20bに水平偏向電流が流れることにより、図1
(b)中に実線の矢印で模式的に表示されるような水平
偏向磁界を発生するようになっている。
【0016】なお、一般的に水平偏向コイルとしてはそ
の電子銃側の部分が鞍型に曲げられている2対のコイル
を用いるが、ここ図1(a)に示す水平偏向コイル20
a、20bは、電子銃側の部分が鞍型に曲げられてない
ストレート形状で説明する。また、図1(a)中のZ軸
方向は、ネック部12内の電子銃10から発射された電
子ビームが偏向ヨーク部14に向かう進行方向を示して
いる。
【0017】また、この偏向ヨーク部14の水平偏向コ
イル20a、20bの電子銃10側には、これらの水平
偏向コイル20a、20bを上下に挟んで画歪補正装置
としてのループ状の補正コイル22a、22bが設置さ
れている。そして、この補正コイル22a、22bに誘
導電流が流れることより、図1(b)中に破線の矢印で
模式的に表示されるように、水平偏向コイル20a、2
0bによる水平偏向磁界をキャンセルする方向の磁界、
即ちキャンセル磁界が発生するようになっている点に本
実施形態の特徴がある。
【0018】また、本実施形態に係るCRTの偏向ヨー
ク部14及び画歪補正装置としてのループ状の補正コイ
ル22a、22bの回路構成は、図2の回路図に示され
るようになっている。即ち、2つのループ状の補正コイ
ル22a、22baが直列に接続して設置されている。
そして、これら2つのループ状の補正コイル22a、2
2baは、複数のコイルから構成される比較的インダク
タンスの大きい可飽和インダクタLoの一次側に接続さ
れている。
【0019】また、この可飽和インダクタLoの二次側
は、その一端がダイオードD1、D2の各カソード側に
接続され、その他端が直列に接続されている2つの抵抗
R1、R2の接続点に接続されている。
【0020】また、偏向ヨーク18の周囲に設置されて
いる垂直偏向コイル24a、24bは、互いに直列に接
続されている。そして、これらの垂直偏向コイル24
a、24bの直列回路に対して、3つの抵抗R3、可変
抵抗VR、抵抗R4の直列回路が並列に接続され、可変
抵抗VRの摺動子が垂直偏向コイル24a、24bの接
続点に接続されている。
【0021】また、垂直偏向コイル24a、24bの直
列回路において、その垂直偏向コイル24a側端には、
例えば60〜100V程度の電圧Vhotが印加される
ようになっており、その垂直偏向コイル24b側端に
は、抵抗R1、R2の直列回路の抵抗R1側端とダイオ
ードD1のアノード側とが接続され、更に抵抗R1、R
2の直列回路の抵抗R2側端とダイオードD2のアノー
ド側には、例えば±15V程度の電圧Vcoolが印加
されるようになっている。
【0022】こうして、可飽和インダクタLoの二次側
は垂直偏向コイル24a、24bの直列回路に接続され
ており、これらの垂直偏向コイル24a、24bに所定
の鋸歯形状の垂直偏向電流が流れると、その垂直偏向電
流が可飽和インダクタLoの二次側に供給されるように
なっている。このため、可飽和インダクタLoに所定の
電流を供給するための回路は特に設置されていない。そ
して、この垂直偏向電流によって可飽和インダクタLo
が可飽和し、そのインダクタンスが変化すると、この可
飽和インダクタLoの一次側に接続されているループ状
の補正コイル22a、22bに流れる誘導電流が調整又
は変調されるようになっている。
【0023】次に、動作について説明する。CRTのネ
ック部12内の電子銃10から発射された電子ビームを
上下左右に磁気偏向させるため、偏向ヨーク部14の水
平偏向コイル20a、20b及び垂直偏向コイル24
a、24bにそれぞれ鋸歯形状の水平偏向電流及び垂直
偏向電流を流し、水平偏向磁界及び垂直偏向磁界を発生
させる。
【0024】このとき、水平偏向コイル20a、20b
を上下に挟んで設置されている画歪補正装置としてのル
ープ状の補正コイル22a、22bには、水平偏向コイ
ル20a、20bによって発生した水平偏向磁界により
誘導電流が流れる。このため、図1(b)に示されるよ
うに、水平偏向コイル20a、20bによって発生した
水平偏向磁界に対して、その水平偏向磁界をキャンセル
する方向にキャンセル磁界が発生する。
【0025】従って、図3に示されるように、偏向ヨー
ク部14における電子銃10側の水平偏向磁界は減磁さ
れ、従来のループ状の補正コイル22a、22bが設置
されていない場合の水平偏向磁界と比較すると、その強
度が低減される。このため、この水平偏向磁界による水
平偏向量が減少する。また、図3及び図4に示されるよ
うに、偏向ヨーク部14における水平偏向磁界の偏向中
心Oは、従来の補正コイル22a、22bが設置されて
いない場合と比較すると、そのZ軸方向の位置が電子銃
10側からファンネル部16側に移動する。このため、
従来の補正コイル22a、22bが設置されておらず、
偏向中心Oからファンネル部16の画面に向かう電子ビ
ームがファンネル部側面のガラスに当たるネックシャド
ウが発生する場合であっても、このようなネックシャド
ウは発生し難くなり、ネックシャドウ余裕が生じる。
【0026】また、垂直偏向コイル24a、24bに鋸
歯形状の垂直偏向電流が流れると、この垂直偏向電流に
よって可飽和インダクタLoが可飽和し、そのインダク
タンスが変化し、この可飽和インダクタLoに接続され
ているループ状の補正コイル22a、22bに流れる誘
導電流が調整又は変調される。このため、ループ状の補
正コイル22a、22bに誘導電流が流れることによっ
て発生するキャンセル磁界の強度が制御され、更に偏向
ヨーク部14における電子銃10側の水平偏向磁界の減
磁の程度が制御される。従って、水平偏向磁界による水
平偏向量の減少の程度が制御されると共に、偏向ヨーク
部14における水平偏向磁界の偏向中心Oの電子銃10
側からファンネル部16側への移動の程度も制御され
る。
【0027】例えば垂直偏向コイル24a、24bに流
れる垂直偏向電流が大きくなると、可飽和インダクタL
oのインダクタンスが小さくなり、ループ状の補正コイ
ル22a、22bに流れる誘導電流が大きくなり、その
ことによって発生するキャンセル磁界の強度が大きくな
り、偏向ヨーク部14における電子銃10側の水平偏向
磁界の減磁の程度が大きくなる。従って、水平偏向磁界
による水平偏向量の減少の程度が大きくなると共に、偏
向ヨーク部14における水平偏向磁界の偏向中心Oが電
子銃10側からファンネル部16側に移動する程度も大
きくなる。
【0028】このように本実施形態によれば、CRTの
偏向ヨーク部14の水平偏向コイル20a、20bの電
子銃10側に、これらの水平偏向コイル20a、20b
を上下に挟んで画歪補正装置としてのループ状の補正コ
イル22a、22bが設置されていることにより、水平
偏向コイル20a、20bに鋸歯形状の水平偏向電流を
流して水平偏向磁界を発生させる際に、この水平偏向磁
界によってループ状の補正コイル22a、22bに誘導
電流が流れ、水平偏向コイル20a、20bによって発
生する水平偏向磁界をキャンセルする方向にキャンセル
磁界が発生するため、偏向ヨーク部14における電子銃
10側の水平偏向磁界が減磁してその強度を低減し、水
平偏向磁界による水平偏向量を減少することが可能にな
ることから、CRTの画面の上下における左右ピン歪を
補正することができる。
【0029】また、水平偏向磁界の偏向中心Oを偏向ヨ
ーク部14の電子銃10側からファンネル部16側に移
動させて、ネックシャドウを発生し難くすることが可能
になることから、ネックシャドウ余裕が生じ、偏向ヨー
ク部14の水平偏向コイル20a、20b及び垂直偏向
コイル24a、24b、即ち主偏向コイルのコイル長を
電子銃10側に長く延ばして、偏向能率を向上すること
ができる。
【0030】しかもその際、この画歪補正装置としての
ループ状の補正コイル22a、22bが可飽和インダク
タLoの一次側に接続されていることにより、この可飽
和インダクタLoに供給される電流によってそのインダ
クタンスが変化し、更にループ状の補正コイル22a、
22bに流れる誘導電流が調整又は変調されることにな
る。このため、このループ状の補正コイル22a、22
bに誘導電流が流れることによって発生するキャンセル
磁界の強度が制御され、偏向ヨーク部14の電子銃側に
おける水平偏向磁界の減磁の程度が制御されることにな
る。従って、水平偏向磁界による水平偏向量の減少の程
度を制御して、左右ピン歪を適正に補正することができ
る。
【0031】また、同様にして、水平偏向磁界の偏向中
心Oを偏向ヨーク部14の電子銃10側からファンネル
部16側に移動させる程度を制御して所望のネックシャ
ドウ余裕を生じさせ、偏向ヨーク部14の水平偏向コイ
ル20a、20b及び垂直偏向コイル24a、24b、
即ち主偏向コイルのコイル長を所望の長さだけ電子銃1
0側に長く延ばして、偏向能率を適正に向上することが
できる。
【0032】更に、可飽和インダクタLoの二次側は垂
直偏向コイル24a、24bに接続されており、これら
の垂直偏向コイル24a、24bに流れる垂直偏向電流
が可飽和インダクタLoに供給されるようになっている
ことにより、可飽和インダクタLoへの電流供給回路を
特に設置する必要はなく、従来の水平偏向電流の低減に
よって左右ピン歪を補正する場合の水平偏向電流を垂直
偏向同期で変調する回路を設置する必要もなくなる。こ
のため、陰極線管の画歪補正装置を比較的シンプルな回
路によって容易に実現することができ、画歪補正装置の
大幅な簡略化に寄与することができる。
【0033】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
る陰極線管の画歪補正装置によれば、次のような効果を
奏することができる。即ち、請求項1に係る陰極線管の
画歪補正装置によれば、陰極線管の偏向ヨーク部の水平
偏向コイルの電子銃側に水平偏向コイルを上下に挟んで
ループ状の補正コイルが設置されていることにより、水
平偏向コイルによって発生する水平偏向磁界を受けて補
正コイルに誘導電流が発生し、更にこの補正コイルに誘
導電流が流れることによって水平偏向コイルによる水平
偏向磁界をキャンセルするキャンセル磁界が発生し、偏
向ヨーク部の電子銃側における水平偏向磁界を減磁させ
ることになるため、水平偏向磁界による水平偏向量を減
少させて、画面の上下における左右ピン歪を補正するこ
とができる。また、水平偏向磁界の偏向中心を偏向ヨー
ク部の電子銃側からファンネル側に移動させて、ネック
シャドウが発生し難くなることから、ネックシャドウ余
裕が生じて、偏向ヨーク部の水平偏向コイル及び垂直偏
向コイル、即ち主偏向コイルのコイル長を電子銃側に長
く延ばすことが可能になり、偏向能率を向上することが
できる。
【0034】また、このようなループ状の補正コイルに
可飽和インダクタの一次側が接続され、この可飽和イン
ダクタの二次側に所定の電流が供給されることにより、
この所定の電流によって可飽和インダクタのインダクタ
ンスが変化し、更に補正コイルに流れる誘導電流が調整
又は変調されることから、補正コイルに誘導電流が流れ
ることによって発生するキャンセル磁界の強度が制御さ
れ、更に偏向ヨーク部の電子銃側における水平偏向磁界
の減磁の程度が制御されることになるため、水平偏向磁
界による水平偏向量の減少の程度を制御して、左右ピン
歪を適正に補正することができる。また、水平偏向磁界
の偏向中心を偏向ヨーク部の電子銃側からファンネル側
に適正に移動して所望のネックシャドウ余裕を生じさ
せ、偏向ヨーク部の水平偏向コイル及び垂直偏向コイ
ル、即ち主偏向コイルのコイル長を所望の長さだけ電子
銃側に長く延ばして、偏向能率を向上することができ
る。
【0035】また、請求項2に係る陰極線管の画歪補正
装置によれば、上記請求項1に係る陰極線管の画歪補正
装置において、可飽和インダクタの二次側に供給される
所定の電流として垂直偏向電流を用いることにより、可
飽和インダクタに所定の電流を供給するための回路を設
ける必要はなく、従来の水平偏向電流の低減によって左
右ピン歪を補正する場合の水平偏向電流を垂直偏向同期
で変調する回路を設置する必要もなくなるため、陰極線
管の画歪補正装置を比較的シンプルな回路によって容易
に実現することができ、画歪補正装置の大幅な簡略化に
寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係るCRTの偏
向ヨーク部及び画歪補正装置を示す概略断面図であり、
(b)は(a)に示すCRTの偏向ヨーク部及び画歪補
正装置のA−A線断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るCRTの偏向ヨーク
部及び画歪補正装置の回路構成の一部を示す回路図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態に係るCRTの画歪補正装
置による水平磁界及び磁界中心の変化を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の一実施形態に係るCRTの画歪補正装
置による偏向中心の変化を示す概略断面図である。
【図5】CRTの偏向ヨーク部における偏向中心と画面
との関係を説明するための概略斜視図である。
【図6】CRTの平面形状の画面上に生じるピン歪を示
す概略正面図である。
【符号の説明】
10……電子銃、12……ネック部、14……ファンネ
ル部、16……偏向ヨーク部、18……偏向ヨーク、2
0a、20b……水平偏向コイル、22a、22b……
ループ状の補正コイル、24a、24b……垂直偏向コ
イル、Lo……可飽和インダクタ、D1、D2……ダイ
オード、R1、R2、R3、R4……抵抗、VR……可
変抵抗、O……偏向中心、28……球体形状の画面、3
0……平面形状の画面、32……画面のピン歪。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管の偏向ヨーク部の水平偏向コイ
    ルの電子銃側に、前記水平偏向コイルを上下に挟んで設
    置されたループ状の補正コイルと、 一次側が前記補正コイルに接続され、二次側に所定の電
    流が供給される可飽和インダクタと、 を有することを特徴とする陰極線管の画歪補正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の陰極線管の画歪補正装置
    において、 前記可飽和インダクタの二次側に供給される所定の電流
    が、前記偏向ヨーク部の垂直偏向コイルに流される垂直
    偏向電流であることを特徴とする陰極線管の画歪補正装
    置。
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