JP2002064090A - 成膜処理装置 - Google Patents

成膜処理装置

Info

Publication number
JP2002064090A
JP2002064090A JP2000249952A JP2000249952A JP2002064090A JP 2002064090 A JP2002064090 A JP 2002064090A JP 2000249952 A JP2000249952 A JP 2000249952A JP 2000249952 A JP2000249952 A JP 2000249952A JP 2002064090 A JP2002064090 A JP 2002064090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
nozzle
film forming
forming apparatus
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000249952A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoji Shimoda
亨志 下田
Tatsuo Kikuchi
辰男 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Precision Products Co Ltd filed Critical Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority to JP2000249952A priority Critical patent/JP2002064090A/ja
Publication of JP2002064090A publication Critical patent/JP2002064090A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Formation Of Insulating Films (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化作用を有する有効なオゾンを効率よく基
板の成膜領域に触れさせることができ、装置の小型化と
低コスト化をはかることができる成膜処理装置を提供す
る。 【解決手段】 少なくともオゾンを含んだ成膜用原料ガ
スを供給する成膜用原料ガス供給手段1と、加熱手段2
を備え、基板Wを載置しつつ加熱する載置台3と、載置
台3上に載置された基板Wに向けて成膜用原料ガスGを
吐出する1以上のノズル4とを備えている。ノズル4か
ら吐出された成膜用原料ガスGは、吐出時より所定の時
間を経過する前に基板Wの成膜を必要とする領域Waの
全域と接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に酸化膜を形
成する成膜処理を行なう成膜処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体基板や液晶基板などに
絶縁層を形成する方法として、導電性または半導性の材
料の表面を酸化して絶縁層とする方法がとられている。
このような酸化膜を形成する装置としては、オゾンなど
の酸化剤が通過しうるように形成されたチャンバ内で基
板を加熱する構成を有するものが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オゾン
は熱分解されやすいため、分解される前の酸化作用を有
する有効なオゾンを必要量、基板に供給するためには、
オゾンの流量を増やしてその流速を早くする必要があ
り、オゾン発生装置が大型化し、コストが高くなるとい
う問題がある。
【0004】そこで、本発明は、酸化作用を有する有効
なオゾンを効率よく基板の成膜領域に触れさせることが
でき、装置の小型化と低コスト化をはかることができる
成膜処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及びその効果】本発明の成
膜処理装置は、少なくともオゾンを含んだ成膜用原料ガ
スを供給する成膜用原料ガス供給手段と、加熱手段を備
え、基板を載置しつつ加熱する載置台と、前記載置台上
に載置された基板に向けて前記成膜用原料ガスを吐出す
る1以上のノズルとを備えてなり、前記ノズルから吐出
された前記成膜用原料ガスが、吐出時より所定の時間を
経過する前に前記基板の成膜を必要とする領域の全域と
接するよう構成されている。
【0006】ノズル吐出時より所定の時間を経過する
と、成膜用原料ガス中のオゾンの酸化作用がなくなる。
そこで、オゾンが酸化作用を有している時間(作用時
間)内にオゾンを、基板の酸化が必要な領域(成膜領
域)の全体に供給しようとするものである。1つのノズ
ルが酸化作用を与え得る範囲(酸化作用領域)は、成膜
用原料ガスの基板に対する相対的な速度によるところが
大きいが、概ね、成膜用原料ガスが作用時間内に到達し
得る距離を半径とする、ノズルを中心とする円内であ
る。
【0007】請求項2に係る発明では、請求項1の発明
に加えて、前記基板が300℃以上に加熱されるもので
ある。一般に大気または酸素雰囲気下で酸化膜を成膜す
る場合は800℃以上に基板を加熱して行われている
が、この温度では加熱及び冷却処理に時間がかかる。本
発明に係るオゾンを用いた酸化処理では、成膜時の温度
を下げることが可能であり、これにより加熱/冷却時間
を短縮することができる。また、300〜500℃に基
板を加熱して行うオゾン加熱処理法では、被酸化物内に
含まれる不純物の蒸発を酸化と同時に行うことができ
る。
【0008】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の発明における前記所定の時間が次式、 t=(50000÷T) (但し、Tは前記基板の加熱温度(℃)である。)によ
って得られる時間t(秒)以内であることを特徴とす
る。
【0009】ノズルから吐出されたオゾンガスの濃度は
時間とともに低下し、この時の基板温度が高ければ熱分
解により更に早く低下して酸化作用がなくなる。従っ
て、1つのノズルが酸化作用を与える範囲(酸化作用領
域)は、基板温度によって決定されるオゾン有効時間
(オゾンガスが所定の酸化作用を有する時間)内にオゾ
ンが到達する範囲であり、言い換えれば、この時間と成
膜作用原料ガスが基板表面を流れる相対的な速度によっ
て求められる時距離を半径とした、ノズルを中心とする
円内である。上式に従うと、例えば基板の加熱温度が3
00℃の場合、0.56秒(前記所定時間)以内に成膜
作用原料ガスの到達する範囲が酸化作用領域となり、4
00℃の場合、前記所定時間は0.31秒、500℃の
場合、前記所定時間は0.2秒となる。
【0010】請求項4に係る発明では、請求項1乃至3
のいずれかに記載の発明に加えて、前記所定の時間を経
過した前記成膜用原料ガスを前記基板表面上より排出す
る排出手段を設けてなる。
【0011】所定の時間、つまり、作用時間を経過した
成膜用原料ガスが、基板表面上に残存していると、作用
時間内の新鮮な成膜用原料ガスが希釈され、酸化作用が
低下する。そこで、積極的に排気して、酸化作用の低下
を防ぐ。また、希釈されないので、オゾンの濃度が低く
ても高い成膜効果を維持しうる。そこで、オゾン発生装
置の小型化、低コスト化を図ることができる。
【0012】請求項5に係る発明では、請求項1乃至4
に記載のいずれかの発明に加えて、前記ノズルの開口部
周辺の端面が、前記基板の成膜を必要とする領域に対し
て平行であるとともに、その面積の総和が、前記基板の
成膜を必要とする領域の面積の50%以上である。この
ような構成とすることで、酸化作用を有する成膜用原料
ガスが基板表面から離れないような気流を作ることがで
きる。
【0013】請求項6に係る発明では、請求項1乃至5
に記載のいずれかの発明に加えて、前記ノズルが、基板
に向けて広くなるテ−パ状に開口している。この構成に
よれば、成膜用原料ガスが、ノズルから横方向に広がる
ので、速く基板表面に沿って流れることができ、酸化作
用領域を広くすることができる。酸化作用領域が広くな
ると、必要とするオゾンの量が少なくてすむので、低コ
スト化、装置の小型化を図ることができる。
【0014】請求項7に係る発明では、請求項1乃至6
に記載のいずれかの発明に加えて、前記載置台が基板を
回転させる手段を有している。この構成によれば、成膜
用原料ガスが基板表面に均一に作用する。
【0015】請求項8に係る発明では、請求項1乃至7
に記載のいずれかの発明に加えて、前記ノズルと前記載
置台とを相対的に平行に往復動させるよう構成されてい
る。この構成によれば、成膜用原料ガスの基板に対する
速度が、移動方向において大きくなり、酸化作用領域が
広くなる。したがって、往復動方向においてノズル間隔
を広くすることができる。往復動の幅は、往復動方向の
ノズル間隔とすることが好ましい。
【0016】請求項9に係る発明では、請求項1乃至8
に記載のいずれかの発明に加えて、前記ノズルに、成膜
用原料ガスを冷却する冷却手段を設けている。この構成
によれば、オゾンが冷やされ、オゾンの酸化作用が維持
される。
【0017】請求項10に係る発明では、請求項1乃至
9に記載のいずれかの発明に加えて、前記基板の成膜領
域の全域を覆いうる面積を有する平板の一面に、前記ノ
ズルの開口部を設けてノズル板を形成し、前記ノズル板
の前記開口部を有するノズル開口面を、前記基板表面に
対して平行に配設している。
【0018】ノズルの開口部を有する平板(ノズル板)
のノズル開口面を基板表面に平行に配設することで、基
板表面に沿った速い流れを作り出すことができ、成膜用
原料ガスを基板表面から離さず、基板に触れる時間を長
く確保することができ、酸化作用領域が広くなる。ま
た、ノズル開口面と基板表面の面間距離は、小さい方が
好ましく、作用時間内に当接できる面積(酸化作用領
域)が大きくなる。したがって、少ない成膜用原料ガス
量で、十分な成膜効果を得ることができる。
【0019】請求項11に係る発明では、請求項10に
記載の発明に加えて、前記ノズル開口面と前記基板表面
との面間距離が、3mm以下である。このような構成に
よれば、基板の処理が均一に行なわれる。尚、面間距離
は、2mm以下、または、1mm以下と更に狭くするこ
とが成膜用原料ガスの流速をより速くすることができる
点で好ましい。但し、基板の反り等で一定以上狭くする
と基板上での成膜用原料ガスの流速が不均一となって酸
化膜の膜厚が不均一となるので、基板の反りに応じてあ
る程度の面間距離は必要である。
【0020】請求項12に係る発明では、請求項10ま
たは11に記載のいずれかの発明に加えて、前記開口部
が、前記ノズル開口面に多列に配設されている。
【0021】請求項13に係る発明では、請求項10ま
たは11に記載のいずれかの発明に加えて、前記開口部
が、ノズル開口面に千鳥状に配設されている。
【0022】請求項14に係る発明では、請求項10乃
至12に記載のいずれかの発明に加えて、前記ノズル板
の開口部と開口部の間に、前記ノズル開口面と基板表面
とで形成される面間空間から外部に通じる通路を設け、
当該通路を通じて成膜原料ガスを外部に排出するよう構
成されている。
【0023】このような通路としては、面間空間に沿っ
て横方向へ延設される溝、または、面間空間から上方に
向けて穿設される貫通孔などがある。所定の時間を過ぎ
て作用しなくなった原料ガスを積極的に排除して、吐出
されて間もない作用効果を有する原料ガスが希釈される
のを防ぐ。
【0024】請求項15に係る発明では、請求項14記
載の発明に加えて、前記通路が、前記ノズルの列間に、
該ノズル列と平行に設けられた溝である。このように構
成することで、基板表面に沿った原料ガスの流れを妨げ
ることなく、溝を通じて作用のなくなった原料ガスを排
出することができる。
【0025】請求項16に係る発明では、請求項10乃
至15に記載のいずれかの発明に加えて、前記ノズル板
に、当該ノズル板を冷却する冷却手段が設けられてい
る。ノズル板を冷却することでノズル内の成膜用原料ガ
スを冷却することができる。
【0026】請求項17に係る発明では、請求項16に
記載の発明に加えて、前記冷却手段を平板状の冷却板と
し、前記ノズル板との間に成膜用原料ガスが通り得る空
間が形成されるように、前記ノズル板のノズル開口面の
裏側に前記冷却板を取り付け、前記空間で成膜用原料ガ
スを冷却するよう構成されている。この構成によれば、
冷却板に、原料ガスが供給される空間が効率よく当接
し、原料ガスが効率よく冷却される。
【0027】請求項18に係る発明では、請求項17に
記載の発明に加えて、前記冷却板と前記ノズル板とを連
結する支柱が、前記空間を跨いで複数個設けられてい
る。この支柱は、伝熱体の役目をして、冷却板とノズル
板との熱の均一化を図り、さらに効率よく空間内の原料
ガスを冷却することができる。また、支柱をねじなどの
締結部材や、接着剤を利用した固着部材等で形成するこ
とにより、ノズル板と冷却板を強固に固定することがで
きる。したがって、両板間の空間内に挿入される原料用
ガスの圧力によって、両平板に変形が生じることがな
い。
【0028】前記成膜用原料ガスは酸素を含む高濃度の
オゾンガスであることが好ましい。尚、高濃度のオゾン
ガスとは、例えば、14重量%以上の濃度のオゾンガス
である。このような高濃度のオゾンガスを用いることに
より、酸化作用を有するオゾンを酸化の必要な部分に効
率よく吹き付けることができる結果、10〜50Åの膜
厚の酸化膜を効率良く形成することができる。
【0029】請求項19に係る発明では、請求項1乃至
18に記載のいずれかの発明に加えて、前記成膜用原料
ガスがオゾンとTEOS(Tetraethyl orthosilicate、
ケイ酸テトラエチル、Si(CO))の混合ガス
である。比較的厚めの酸化膜(1000Å程度)、例え
ば、CMP(エッチバック)するための酸化膜などを作
るのを目的とする場合に本装置を有効に利用すことがで
きる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を説明す
る。図1および図2は、本発明の成膜処理装置の構成の
概略を示す説明図であり、図3は、本発明の成膜処理装
置の一実施形態の正面図であり、図4は、図3の成膜処
理装置の平面図であり、図5は、図4のV−V矢視説明
図、図6は、図5のノズル板の下面であるノズル開口面
の説明図である。
【0031】図1に示されるように、本発明の成膜処理
装置は、基板Wを載置する載置台3と、成膜用原料ガス
Gの供給源1と、その原料ガスGを基板Wに向かって吐
出する1以上のノズル4と、原料ガスを排出する手段5
と、ノズル4を冷却する手段6を備えており、ノズル4
から吐出される原料ガスGが所定の時間内に基板W表面
上の酸化の必要な成膜領域Wa(図2参照)の全域に触
れることができるように構成されている。
【0032】すなわち、ノズル4の吐出点Aから、ノズ
ル4間の境界点Bまでを、原料ガスGが所定の時間(原
料ガスGが酸化作用を保持し得る時間)内に通過するよ
う、ノズル間距離を定めたものであり、ノズル間距離が
なるべく大きくなるようにすることが、低コスト化を実
現する上で好ましい。したがって、境界点Bは、一つの
ノズルから吐出された原料ガスが基板表面に酸化作用を
及ぼし得る酸化作用領域Cの限界点に定められる。ま
た、図2に示されるように、基板Wの成膜の必要な領域
Waの全域を、酸化作用領域Cで覆えるように、ノズル
4は、基板W表面と平行に平面的に配列されている。
【0033】酸化作用領域Cは、ノズル4から吐出され
てより0.2秒以内の原料ガスGが基板Wに触れうる範
囲とすることが好ましく、さらに、0.05秒以内とす
ることが好ましい。この時間内であれば、加熱分解され
ていないオゾンの残存率が非常に高いので、少ないオゾ
ンで効率よく酸化膜を形成することができる。
【0034】酸化作用領域Cは、原料ガスCの流速(基
板Wとの相対速度)と、ノズル4の開口部4aと基板W
表面との間の距離D(図1参照)の大きさによって変化
する。流速は大きく、面間距離Dは小さい方が酸化作用
領域Cを大きくできる。また、ノズル4を基板Wに対し
て平行に往復動させる(基板Wを往復動させてもよい)
ことによって相対的な流速が大きくなるので、往復動方
向の酸化作用領域Cが大きくなり、この方向(往復動方
向)でのノズル間の距離を大きくあけることができる。
この場合、往復動の間隔は、往復動方向のノズル間の距
離に設定することが好ましく小さなストロークで高速を
得ることができ、効率よく成膜領域Waをカバーするこ
とができる。さらに、成膜用原料ガスGの流速や流量を
調整することによって、成膜される酸化膜の膜厚を調整
することができる。
【0035】図1において、ノズル4は、開口部4aに
向けて開口面積が広くなるようなテーパ状に形成されて
おり、ノズル4の先端の開口部4a周辺の端面は、基板
W表面に対して平行である。これにより速く、原料ガス
Gを基板W表面に均一に広げることができ、酸化作用領
域Cを広くすることができる。しかしながら、本発明で
は、これに限定されず、テーパのない円筒状のノズルで
もよい。また開口の形状も円に限定されるものではな
く、多角形状など種々のものを適用することができる。
【0036】また、ノズル先端の開口部4a周辺の端面
が、基板と平行であることが、ノズル4の開口部4aか
ら吐出された成膜用原料ガスGを基板Wに沿わせ、基板
W表面に沿った気流を作り出すことができるという観点
より好ましく、さらに、この端面の面積の総和が、基板
Wの成膜領域Waの面積の50%以上となることが好ま
しい。そうすることで、原料ガスGが基板Wを離れない
ように、確実に基板W表面に沿って流れるようにするこ
とができる。
【0037】排出手段5は、図1に示されるように、境
界点Bの上方のノズル4間に設けられている。境界点B
において、隣り合うノズル4から吐出された原料ガスG
同志がぶつかり合うと原料ガスGは、基板W表面を離
れ、ノズル4から吐出されたばかりの原料ガスGと混ざ
ることなく、排出手段5によって外部に排出される。
【0038】また、冷却手段6はノズル4を冷却し、ノ
ズル4内を通過する原料ガスの熱分解を抑制する。
【0039】載置台3は、図1に示されるように、加熱
手段としてヒータ2を内蔵しており、載置台3の上面の
載置面3aには、粒状の離間部材3bが設けられて、基
板Wの裏面と載置面3aとの間に空隙3cを形成してい
る。この空隙3cは、載置台3からの熱の影響を緩衝す
るためのものであり、ヒータ2の配置場所等によって熱
勾配を生じている載置面3aから、直接に熱の影響を受
けないので、基板W全体を均一に昇温させることができ
る。なお、本発明では、原料ガスの種類にもよるが、基
板Wは、約300℃以上に加熱されることが好ましい。
【0040】また、載置台3は、回転手段および/また
は昇降手段を有していることが好ましい。回転手段によ
り基板Wを回転させることで、均一な処理が施され、基
板に形成される酸化膜の膜厚を均一にすることができ
る。また、昇降手段を有することによって、ノズル4の
開口部4aと基板W表面との間の距離Dを調節すること
ができる。この距離Dは、小さいほど好ましいが、基板
Wの状態、基板表面に発生する気流の状態、装置の仕様
などから適宜選択される。
【0041】次に、図3から図6に基づいて、本発明の
成膜処理装置の一実施形態を説明する。
【0042】図3に示されるように、この成膜処理装置
は、ハウジング10によって形成されたチャンバ内の略
中央に平板状のノズルプレート11を側面側から支持し
た状態で配置し、その真下に、基板Wを載置するよう構
成されている。基板Wを載置する載置台3は、ハウジン
グ10外に設けられた昇降・回転手段30によって昇降
し、回転する。31は、ハウジング10の底面に立設さ
れた支持ピンであり、図示しない搬送機構より搬送され
てきた基板Wは、最初、載置台3表面より上方に突出し
ている支持ピン31上に載置される。次に、載置台3が
昇降・回転手段30により上昇し、基板Wを載置台3の
上に載せ、さらに上昇してノズルプレート11の下面に
平行に近接させる。
【0043】ノズルプレート11の下面と基板表面との
距離は、3mm以下であることが、基板を均一に処理す
る観点から好ましい。しかしながら、基板の面積や加熱
の状態、平行度などにもより、さらに、2mm以下、ま
たは、1mm以下とすることが好ましい。
【0044】図4に示されるように、ノズルプレート1
1は、ハウジング10の対向する側面10a、10bの
それぞれを貫通する平行なロッド12、13およびロッ
ド14、15の内側先端に固着されて支持されている。
ロッド12、13およびロッド14、15は、それぞれ
側面10a、10bの法線方向(矢印19方向)に移動
可能に支持されており、ロッド12、13のハウジング
10より外方へ突出した末端は連結ロッド16が連結さ
れている。また、もう一方のロッド14、15の末端を
連結する連結ロッド17の中央部分には、カムプレート
18の突起18aが挿入されるカム孔17aが形成され
ており、図示しない駆動モータによって、ロッド12、
13、14、15を介してノズルプレート11は矢印1
9方向に往復駆動される。
【0045】ハウジング10の他の側面10c,10d
には、それぞれ、冷媒用配管20、21、および成膜用
原料ガス用配管22、23を固定するための固定具2
4、25、26、27が取りつけられている。2点鎖線
で示される配管20、21、22、23はフレキシブル
であり、ノズルプレート11の往復動を妨げることはな
い。
【0046】ノズルプレート11は、図5に示されるよ
うに、ノズル板40と冷却板60を上下に重ねてなる2
枚構造を呈しており、ノズル板40と冷却板60との間
には、上下方向に狭く平たくされた空間41が形成され
ている。ノズル板40には、空間41と連通するノズル
4が複数穿設されており、ノズル4は、下方の載置台3
向けて開口している。冷却板60の内部には、内部に冷
媒を循環させるための循環路61と、空間41に原料ガ
スを導くための通路62が形成されている。また、ノズ
ル板40と冷却板60は、支柱50によって連結されて
いる。
【0047】ノズル板40の下面(ノズル開口面)40
cは、ノズル4の開口部4a周辺の端面と同一平面であ
り、ノズル4の開口部4aから吐出される原料ガスGが
基板Wから離れないように抑える働きをし、基板W表面
に沿った気流を作り出す。また、ノズル板40の下面4
0cのノズル4の開口部4aとその隣の列の開口部4a
との間には、溝42が形成されている。
【0048】ノズル4の開口部4aは、図6に示される
ように、多列に配列されており、隣り合う列で配置を半
ピッチずらせた千鳥状となっている。しかしながら、本
発明では、これに限定されず、碁盤目のように整列させ
てもよい。また、必要なところにだけ、配置してもよ
い。ノズル4の間隔は、前述したように、原料ガスの流
速、ノズル開口面40cと基板W表面との面間隔などに
よって決まるが、概ね、10mm〜20mmであること
が、コスト低減の観点より好ましい。
【0049】溝42は、図6に示されるように、ノズル
板40の開口部4aの列の間に、直線状に、一方の側面
40aから、対向する側面40bへ貫通している。これ
により、基板W表面とノズル開口面40cとの面間空間
から、側面40a、40bの外方へ向けて原料ガスを導
くことができ、所定の時間を経過して酸化作用のなくな
った原料ガスを排出することができる。
【0050】ノズル板40の下面であるノズル開口面4
0cから、溝42およびノズル4の開口部4aを除いた
部分の面積は、基板Wの成膜領域Waの50%以上ある
ことが好ましい。そうすることで、原料ガスGが基板表
面を離れないような気流を確保することができる。ま
た、開口部4aの列に沿って溝42を設けることによ
り、基板表面に沿った有効な原料ガスの流れを妨げるこ
となく、酸化作用のなくなった原料ガスを排出すること
ができる。
【0051】このような排出手段としては、溝42のほ
かに、ノズル4間に上方に向けて貫通する貫通孔などで
もよい。このような溝や貫通孔にポンプなどの吸引手段
を設けて排気を促進してもよい。こうすることで、酸化
作用のなくなった原料ガスを積極的に排出することがで
き、酸化作用を有する原料ガスが希釈されるのを防ぐこ
とができる。
【0052】空間41は、図6に示されるように、ノズ
ル板40の裏面側で、ノズル板40の外周部43と、支
柱50の周囲でスペーサ44となる部分を除いた部分を
掘り下げて形成されており、全てのノズル4と繋がって
いる。空間41は幅が広く、冷却板60と幅広く接触す
るので、効率よく原料ガスを冷却することができる。
【0053】支柱50は、ボルトであり、外周部43の
ほかに、空間41内の適宜な位置に、複数個配設され
て、冷却板60とノズル板40を強固に固定し、空間4
1内の原料ガスの圧力に耐えることができる。また、支
柱50は、伝熱体としても働き、空間41で断熱されて
いるノズル板40を冷却し、冷却板60とノズル板40
温度が均一化される。支柱としては、ボルトのほか、リ
ベット、かしめ具など、従来から使用されている固着手
段を適宜利用することができる。
【0054】冷却板60内の循環路61は、図4に示さ
れるように、厚み内を蛇行しており、フレキシブル配管
20、21から外部の冷媒循環手段65に繋がってい
る。また、空間41に原料ガスを導く通路62は、冷却
板60の循環路61と支柱50のない部分に、上下に貫
通させて設けられており、配管63、64および、フレ
キシブル配管22、23を通じて外部の原料ガス供給源
1に繋がっている。
【0055】成膜用原料ガスは、比較的薄い酸化膜を形
成する場合、酸素を含むオゾンガスのみであることが好
ましい。このばあい、基板の温度は、約300℃〜50
0℃で、膜厚10〜50Åのものを形成することができ
る。
【0056】また、比較的厚い酸化膜を形成する場合、
前記成膜用原料ガスには、オゾンとTEOS(Tetraeth
yl orthosilicate、ケイ酸テトラエチル、Si(C
O) )を含んだ混合ガスを用いることができる。例え
ば、エッチバックされる比較的厚い絶縁酸化膜(100
0Å程度)を形成する場合、本装置を有効に使用するこ
とができる。
【0057】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明の採り得る具体的な態様がこれに限られるも
のでないことは言うまでもなく、例えば、上例では、ノ
ズル4の開口部4aを丸穴としたが、これをスリット状
の穴としても同様の効果を得ることができる。また、上
例では、ノズル4と載置台3とを相対的に平行に往復運
動させる構成としたが、薄い酸化膜を形成するのであれ
ば、基板を単にベルトコンベアで搬送してノズル直下を
通過させる構成としても同様の効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成膜処理装置の概略説明図である。
【図2】本発明の成膜処理装置の概略説明図である。
【図3】本発明の成膜処理装置の一実施形態の正面図で
ある。
【図4】図3の成膜処理装置の平面図である。
【図5】図4のV−V線矢視図である。
【図6】図4のノズル板の下面であるノズル開口面の平
面図である。
【符号の説明】
1 成膜用原料ガス供給源 2 加熱手段(ヒータ) 3 載置台 4 ノズル 4a 開口部 5 排出手段 6 冷却手段 30 昇降・回転手段 40 ノズル板 40c ノズル開口面 41 空間 42 溝(排出手段) 50 支柱 60 冷却板(冷却手段) W 基板 Wa 成膜領域 G 成膜用原料ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA06 AA09 AA14 BA44 CA12 EA05 EA06 EA11 FA10 GA06 KA26 5F045 AA20 AB32 AC09 BB02 BB08 DP03 EB02 EF05 EK07 EM06 EM10 5F058 BF25 BF29 BF54 BF62 BG01 BG02

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともオゾンを含んだ成膜用原料ガ
    スを供給する成膜用原料ガス供給手段と、加熱手段を備
    え、基板を載置しつつ加熱する載置台と、前記載置台上
    に載置された基板に向けて前記成膜用原料ガスを吐出す
    る1以上のノズルとを備えてなり、前記ノズルから吐出
    された前記成膜用原料ガスが、吐出時より所定の時間を
    経過する前に前記基板の成膜を必要とする領域の全域と
    接するよう構成されてなることを特徴とする成膜処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記基板が300℃以上に加熱される請
    求項1記載の成膜処理装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の時間が次式、 t=(50000÷T) (但し、Tは前記基板の加熱温度(℃)である。)によ
    って得られる時間t(秒)以内である請求項1または2
    に記載のいずれかの成膜処理装置。
  4. 【請求項4】 前記所定の時間を経過した前記成膜用原
    料ガスを前記基板表面上より排出する排出手段を設けて
    なる請求項1乃至3に記載のいずれかの成膜処理装置。
  5. 【請求項5】 前記ノズルの開口部周辺の端面が、前記
    基板の成膜を必要とする領域に対して平行であるととも
    に、その面積の総和が、前記基板の成膜を必要とする領
    域の面積の50%以上である請求項1乃至4に記載のい
    ずれかの成膜処理装置。
  6. 【請求項6】 前記ノズルが、基板に向けて広くなるテ
    −パ状に開口している請求項1乃至5に記載のいずれか
    の成膜処理装置。
  7. 【請求項7】 前記載置台が基板を回転させる手段を有
    している請求項1乃至6に記載のいずれかの成膜処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記ノズルと前記載置台とを相対的に平
    行に往復動させるよう構成されている請求項1乃至7に
    記載のいずれかの成膜処理装置。
  9. 【請求項9】 前記ノズルに、成膜用原料ガスを冷却す
    る冷却手段を設けた請求項1乃至8に記載のいずれかの
    成膜処理装置。
  10. 【請求項10】 前記基板の成膜領域の全域を覆いうる
    面積を有する平板の一面に、前記ノズルの開口部を設け
    てノズル板を形成し、当該ノズル板の前記開口部を有す
    るノズル開口面を、前記基板表面に対して平行に配設し
    てなる請求項1乃至9に記載のいずれかの成膜処理装
    置。
  11. 【請求項11】 前記ノズル開口面と前記基板表面との
    面間距離が、3mm以下である請求項10に記載の成膜
    処理装置。
  12. 【請求項12】 前記開口部が、前記ノズル開口面に多
    列に配設されている請求項10または11に記載のいず
    れかの成膜処理装置。
  13. 【請求項13】 前記開口部が、前記ノズル開口面に千
    鳥状に配設されている請求項10または11に記載のい
    ずれかの成膜処理装置。
  14. 【請求項14】 前記ノズル板の開口部と開口部の間
    に、前記ノズル開口面と基板表面とで形成される面間空
    間から外部に通じる通路を設け、当該通路を通じて成膜
    原料ガスを外部に排出するよう構成されてなる請求項1
    0乃至13に記載のいずれかの成膜処理装置。
  15. 【請求項15】 前記通路が、前記ノズルの列間に、該
    ノズル列と平行に設けられた溝である請求項14記載の
    成膜処理装置。
  16. 【請求項16】 前記ノズル板に、当該ノズル板を冷却
    する冷却手段が設けられてなる請求項10乃至15に記
    載のいずれかの成膜処理装置。
  17. 【請求項17】 前記冷却手段を平板状の冷却板とし、
    前記ノズル板との間に成膜用原料ガスが通り得る空間が
    形成されるように、前記ノズル板のノズル開口面の裏側
    に前記冷却板を取り付け、前記空間で成膜用原料ガスを
    冷却するよう構成されてなる請求項16記載の成膜処理
    装置。
  18. 【請求項18】 前記冷却板と前記ノズル板とを連結す
    る支柱が、前記空間を跨いで複数個設けられている請求
    項17記載の成膜処理装置。
  19. 【請求項19】 前記成膜用原料ガスがTEOSとオゾ
    ンを含む混合ガスである請求項1乃至18に記載のいず
    れかの成膜処理装置。
JP2000249952A 2000-08-21 2000-08-21 成膜処理装置 Withdrawn JP2002064090A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000249952A JP2002064090A (ja) 2000-08-21 2000-08-21 成膜処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000249952A JP2002064090A (ja) 2000-08-21 2000-08-21 成膜処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002064090A true JP2002064090A (ja) 2002-02-28

Family

ID=18739619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000249952A Withdrawn JP2002064090A (ja) 2000-08-21 2000-08-21 成膜処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002064090A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004013906A1 (ja) * 2002-08-05 2004-02-12 Sumitomo Precision Products Co., Ltd. オゾン処理装置
WO2004030067A1 (ja) * 2002-09-27 2004-04-08 Sumitomo Precision Products Co., Ltd. オゾン処理装置
JP2006210846A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Tokyo Electron Ltd 処理装置及び処理方法
US10847713B2 (en) 2018-05-18 2020-11-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Cryogenic oxidation of metal layer of magnetic-tunnel-junction (MTJ) device

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004013906A1 (ja) * 2002-08-05 2004-02-12 Sumitomo Precision Products Co., Ltd. オゾン処理装置
WO2004030067A1 (ja) * 2002-09-27 2004-04-08 Sumitomo Precision Products Co., Ltd. オゾン処理装置
JP2006210846A (ja) * 2005-01-31 2006-08-10 Tokyo Electron Ltd 処理装置及び処理方法
JP4705378B2 (ja) * 2005-01-31 2011-06-22 東京エレクトロン株式会社 処理装置及び処理方法
US10847713B2 (en) 2018-05-18 2020-11-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Cryogenic oxidation of metal layer of magnetic-tunnel-junction (MTJ) device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101994874B1 (ko) 건조 장치 및 건조 처리 방법
KR100802667B1 (ko) 상부 전극, 플라즈마 처리 장치 및 처리 방법, 및 제어 프로그램을 기록한 기록매체
KR101299742B1 (ko) 기판 지지 기구 및 감압 건조 장치 및 기판 처리 장치
TWI696229B (zh) 冷卻單元、隔熱構造體及基板處理裝置以及半導體裝置的製造方法
TWI238470B (en) Film coating unit and film coating method
KR20090031271A (ko) 상압 건조 장치 및 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법
KR20090031823A (ko) 상압 건조장치 및 기판처리장치 및 기판처리방법
CN101593673B (zh) 制造平板显示器所使用的基板处理装置和方法
JP2002064090A (ja) 成膜処理装置
CN101111928A (zh) 基板处理装置
JP4190422B2 (ja) オゾン処理装置
JP7149802B2 (ja) 半導体製造装置および半導体製造方法
KR100768899B1 (ko) 기판의 가열 장치
JP6016330B2 (ja) 基板処理装置
JP2002097032A (ja) 基板冷却装置
KR100661740B1 (ko) 플라즈마 처리장치
KR100562994B1 (ko) 플라즈마 처리장치
JP2006183934A (ja) 溶媒除去装置および溶媒除去方法
JP3185027B2 (ja) エッチング処理方法及び装置
JP3957516B2 (ja) オゾン処理装置
KR100947289B1 (ko) 효율적인 냉각을 위한 급속 냉각방법
KR20060074561A (ko) 급속열처리장치의 쿨다운챔버
KR20070035172A (ko) 냉각 유로
JP2005009749A (ja) 加熱装置
JP2003347183A (ja) 基板温度処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20071106