JP2002063586A - オブジェクト編集装置 - Google Patents

オブジェクト編集装置

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JP2002063586A
JP2002063586A JP2000252767A JP2000252767A JP2002063586A JP 2002063586 A JP2002063586 A JP 2002063586A JP 2000252767 A JP2000252767 A JP 2000252767A JP 2000252767 A JP2000252767 A JP 2000252767A JP 2002063586 A JP2002063586 A JP 2002063586A
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Kan Taguchi
敢 田口
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】極めて少ない入力作業で、より複雑なオブジェ
クトを容易に作成することができるオブジェクト編集装
置を提供する。 【解決手段】オブジェクト編集装置1は、線オブジェク
ト13の一端Fが、ユーザにより固定端に指定される
と、これを固定端Fに設定し、他端を移動可能端Eに設
定する。そして、ユーザがマウスを操作して、移動可能
端Eを、円形オブジェクト11、12を囲うように移動
させたとき、オブジェクト編集装置1は、線オブジェク
ト13を、円形オブジェクト11、12の形状に沿うよ
うに変形して描画する。これにより、ユーザは、極めて
少ない入力作業でより複雑なオブジェクトの描画を行う
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて少ない入力
作業で、より複雑なオブジェクトを容易に作成すること
ができるオブジェクト編集装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、GUIシステムの発達により、描
画ツールの機能が向上している。描画ツールは、主にデ
ザインやイラスト等を描画する際に使用され、CRTや
LCD等の表示装置の表示画面上において、キーボード
やマウス等の入力装置を利用して、オブジェクトの編集
を行うツールである。ユーザは、この描画ツールを利用
して、例えば予め用意された矩形オブジェクトや円形オ
ブジェクト等の配置、移動、及び表示属性の変更等を行
い、目的とするデザイン等の描画を行っていた。
【0003】ユーザが描画ツールを利用して、例えば、
図25に示すようなオブジェクトを描画するときは、一
般的に以下の三つの方法により描画していた。一つ目の
方法は、2つの線オブジェクト(実線部)と2つの円弧
オブジェクト(曲線部)を組み合わせる方法である。こ
の方法は、2つの線オブジェクトと2つの円弧オブジェ
クトを表示画面上に配置し、随時、これらのオブジェク
トの移動、表示属性の編集等を行いながら、これらを組
み合わせて、目的とするオブジェクトを描画する方法で
ある。
【0004】二つ目の方法は、フリー図形オブジェクト
を用いて描画する方法である。この方法は、曲線部が多
数の頂点から構成されるフリー図形オブジェクトを配置
し、随時、この多数の頂点を移動させて目的とするオブ
ジェクトを描画する方法である。
【0005】三つ目の方法は、曲線オブジェクトを用い
て描画する方法である。この方法は、曲線部が曲線制御
点により決定される曲線オブジェクトを配置し、随時、
この曲線制御点を操作して、目的とするオブジェクトを
描画する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の描画
ツールを利用して複雑なデザイン等を作成するときに
は、ユーザは、多数のオブジェクトを配置し、更に、こ
れらオブジェクトの移動、表示属性の編集等を行わなけ
ればならず、多くの入力作業を必要とした。こららの入
力作業のうち、特にオブジェクトの移動に伴うユーザの
入力作業が頻繁に行われていた。オブジェクトの移動
は、通常、移動対象となるオブジェクトを選択した後に
マウスでドラッグすることにより行われる。従って、こ
の時のオブジェクトの選択作業が、ユーザの入力作業を
著しく増大させる要因になっていた。
【0007】また、例えば図25に示したようなオブジ
ェクトを描画するときに用いる、上述の三つの描画方法
は、どれもユーザの入力作業を著しく増大させる作業効
率の悪い描画方法であった。すなわち、上記一つ目の方
法では、最終的に一つのオブジェクトを完成するまで
に、複数のオブジェクトの入力、移動、表示属性の編集
等の作業が必要となり、ユーザの入力作業を著しく増大
させた。また、上記二つ目の方法では、曲線部が多数の
頂点から構成されるため、目的とする曲線を正確に描画
するために、頂点の移動に伴う試行錯誤が何度も繰り返
され、結果として、ユーザの入力作業を著しく増大させ
た。また、上記三つ目の方法では、曲線部が曲線制御点
により決定されるため、曲線制御点の位置と実際に描画
される曲線部との関係の把握が難しく、曲線制御点の入
力に伴う試行錯誤が何度も繰り返され、結果として、こ
れもユーザの入力作業を著しく増大させた。
【0008】本発明の課題は、上記実情に鑑み、極めて
少ない入力作業でより複雑なオブジェクトを容易に作成
することができるオブジェクト編集装置を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
線オブジェクトを描画する線オブジェクト描画手段と、
図形オブジェクトを描画する図形オブジェクト描画手段
と、前記線オブジェクト上で位置を固定させる固定点を
指定するための固定点指定手段と、前記固定点指定手段
により前記固定点が指定された線オブジェクト上の移動
点を指定して該移動点を移動させる操作を行うための操
作手段と、前記操作手段による前記移動点の移動に応じ
て前記線オブジェクトを回転、或いはその形状を変形さ
せ、該線オブジェクトが前記図形オブジェクトと接する
か否か判別して、該線オブジェクトが該図形オブジェク
トと接すると判別した場合には、該線オブジェクトの少
なくとも一部を該図形オブジェクトの形状に沿って変形
させるオブジェクト形状変形手段とを備えるオブジェク
ト編集装置である。
【0010】これにより、線オブジェクトを図形オブジ
ェクトの形状に沿うように変形させて描画することが可
能になり、ユーザは、極めて少ない入力作業で、より複
雑なオブジェクトの作成を行うことができる。また、こ
の図形オブジェクトの形状を、例えば、円形、三角形、
四角形、ひし形、楕円形、自由曲線からなる図形等にす
れば、線オブジェクトをより多様な図形オブジェクトの
形状に沿うように変形して描画することができる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、記線オブジェクト、及び該線オブジェクト
と接している前記図形オブジェクトを1つのオブジェク
トとして扱える構成である。これにより、描画時の自由
度が増して、より柔軟な描画が可能になる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記図形オブジェクトと接している前記線
オブジェクトを1つのオブジェクトとして扱える構成で
ある。これにより、描画時の自由度が増して、より柔軟
な描画が可能になる。
【0013】請求項4記載の発明は、データ処理装置が
実行可能なプログラムを記録した記録媒体であって、線
オブジェクトを描画する線オブジェクト描画機能と、図
形オブジェクトを描画する図形オブジェクト描画機能
と、前記線オブジェクト上で位置を固定させる固定点が
指定され、該線オブジェクト上の移動点が指定されて該
移動点の移動に応じて該線オブジェクトを回転、或いは
その形状を変形させ、該線オブジェクトが前記図形オブ
ジェクトと接するか否か判別して、該線オブジェクトが
該図形オブジェクトと接すると判別した場合には、該線
オブジェクトの少なくとも一部を該図形オブジェクトの
形状に沿って変形させるオブジェクト形状変形機能とを
実現させるプログラムを記録した記録媒体である。
【0014】これにより、データ処理装置に、この記録
媒体に記録されたプログラムを実行させることにより、
線オブジェクトを図形オブジェクトの形状に沿うように
変形させて描画することが可能になり、ユーザは、極め
て少ない入力作業で、より複雑なオブジェクトの作成を
行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形
態を示すオブジェクト編集装置のシステム構成図であ
る。同図に示すように、オブジェクト編集装置1は、C
PU2、入力装置3、RAM4、伝送制御部5、表示装
置6、印刷装置7、記憶媒体9を含む記憶装置8等がバ
ス10により互いに接続されて構成されている。
【0016】CPU2は、オブジェクト編集等に係る制
御を行う制御部である。入力装置3は、例えばマウスや
キーボード等であり、ユーザによる入力指示等を受け付
ける。RAM4は、各種フラグ、データ、変数等を記憶
する。伝送制御部5は、不図示のネットワークを介して
外部機器とデータの送受信を行う。表示装置6は、例え
ばCRTやLCD等であり、この表示画面上でオブジェ
クトの編集作業が行われる。印刷装置7は、作成したオ
ブジェクト等の印刷を行う。記憶装置8は、例えばハー
ドディスク装置であり、記録媒体9として備えたハード
ディスクにオブジェクト編集プログラム等の各種プログ
ラムや編集中のオブジェクトのファイル等を記憶する。
このオブジェクト編集プログラムは、表示装置6の表示
画面上でのオブジェクトの編集を実現させるためのもの
であり、上記オブジェクト編集装置1は、そのオブジェ
クト編集プログラムを、データ処理装置が備える記憶装
置(ハードディスク装置)8がアクセスする記憶媒体9
にインストールすることにより実現されている。なお、
記憶装置8はハードディスク装置に限定されるものでは
なく、CD−ROM装置、フロッピー(登録商標)ディ
スク装置、或いは光磁気ディスク装置などの記憶装置で
あっても良い。
【0017】図2乃至図4は、CPU2が実行するオブ
ジェクト編集処理の一例を示すフローチャートである。
この処理は、記憶装置8がアクセスする記憶媒体9に記
憶されるオブジェクト編集プログラムをCPU2が実行
することで実現される処理である。尚、このオブジェク
ト編集プログラムは、伝送制御部5、及びネットワーク
を介して外部機器から受信するものであっても良い。
【0018】本実施形態では、一例として、ユーザが図
25に示したオブジェクトを編集する場合の処理を説明
する。その編集を行う場合、ユーザは先ず、マウスを操
作して、表示装置6の表示画面上の選択メニュー(不図
示)から、任意に選択可能な図形オブジェクトを選択
し、大きさ等を指定して表示画面上に配置する入力操作
を行う。図2において、CPU2は、このユーザの入力
操作に基づいて、図形オブジェクトの選択及び配置処理
を行う(ステップ(以下単にSという)201)。
【0019】図5は、図形の選択及び配置処理(S20
1)が終了した時の表示装置6の表示画面である。同図
に示すように、CPU2は、ユーザの入力操作に基づい
て、選択・配置した大小2つの円形オブジェクト11,
12を表示する。次に、ユーザがマウス操作して、表示
装置6の表示画面上の選択メニュー(後述の図6に示す
ツールボックス14、15)から、任意に選択可能な線
オブジェクトを選択すると、CPU2は、このユーザの
マウス操作に基づいて、線種の指定処理を行う(図2の
S202)。そして、ユーザが、選択した線オブジェク
トを配置すべく表示画面上の所定位置をマウスでクリッ
クすると、CPU2は、このユーザのマウス操作を検知
し(S203がYes)、マウスでクリックされた位置
を中心に、ユーザが選択した線オブジェクトを描画する
(S204)。尚、この線オブジェクトは、一端が固定
端に指定されることで他端が移動可能端に指定されるも
のである。
【0020】一方、ユーザによるマウス操作が検知され
ないときは(S203がNo)、S202の処理に戻
り、マウス操作が検知されるまで待機する。図6は、線
オブジェクトの描画処理(S204)が終了したときの
表示画面である。同図に示すように、CPU2は、ユー
ザの入力操作に基づいて、選択・配置した線オブジェク
ト13を表示する。
【0021】また、ユーザが線オブジェクトの編集を行
うときは、図6の表示画面右側に示すように、ツールボ
ックス14、15が表示される。ツールボックス14は
線オブジェクトを編集するためのツール群(14a、1
4b、14c、14d、14e)を示している。線削除
ツール14aは、表示画面上に配置される線オブジェク
トの一部又は全てを削除する際に使用されるツールであ
る。線追加ツール14bは、表示画面上に配置される線
オブジェクトに新たに線オブジェクトを追加するときに
使用されるツールである。固定端ツール14cは、表示
画面上に配置されている線オブジェクトの一端を固定端
に指定するときに使用されるツールである。尚、CPU
2は、ユーザがこの固定端ツール14cを使用して線オ
ブジェクトの一端を固定端に指定することで、他端を移
動可能端に指定する。修正ツール14dは、オブジェク
トを修正するときに使用されるツールである。確定ツー
ル14eは、修正後のオブジェクトを確定するときに使
用されるツールである。
【0022】また、ツールボックス15は線オブジェク
トの種類(線種)を指定するためのツール群(15a、
15b、15c、15d)を示している。ツール15a
は、縦線の線オブジェクトを指定するときに使用される
ツールである。ツール15bは、横線の線オブジェクト
を指定するときに使用されるツールである。ツール15
cは、右上斜行線の線オブジェクトを指定するときに使
用されるツールである。ツール15dは、左上斜行線の
線オブジェクトを指定するときに使用されるツールであ
る。従って、図6に示した線オブジェクト13は、ユー
ザによるツール15cの選択操作に基づいて、表示され
ている。
【0023】尚、以降に示す表示画面では、これらのツ
ールボックス14、15を省略して示している。図2の
フローチャートに戻り、CPU2は、線オブジェクト1
3の描画処理(S204)が終了すると、ユーザが線削
除ツール14a又は線追加ツール14b(図6参照)の
何れかを選択したか否かを判断する(S205)。ここ
で、ユーザがこれらの何れかのツールを選択したと判断
したときは(S205がYes)ユーザが選択したツー
ルのフラグをオンし(S206)、ユーザが何れかのツ
ールを選択しなかったと判断したときは(S205がN
o)後述するS207の処理に移行する。尚、フラグを
オンする処理(S206)では、ユーザが線削除ツール
14aを選択したと判断したときには(S205がYe
s)線削除フラグをオンし、線追加ツール14bを選択
したと判断したときには(S205がYes)線追加フ
ラグをオンする。これら線削除フラグ及び線追加フラグ
は、図1に示したRAM4に記憶される変数であり、デ
フォルトではオフに設定されている。
【0024】次に、CPU2は、ユーザが表示画面上を
マウスでクリック(マウス指定)したか否かを判断する
(S207)。ここで、ユーザがマウスをクリックしな
かったと判断したときは(S207がNo)、続いて、
ユーザが、先に配置した線オブジェクト13の一端を固
定端指定したか否かを判断する(S208)。この判断
処理(S208)では、ユーザがマウスを操作して、固
定端ツール14cを選択し、線オブジェクト13の一端
を固定端指示したときに、ユーザが固定端指定したと判
断する。この処理で、ユーザが固定端指定したと判断し
たときは(S208がYes)、ユーザのマウス操作に
基づき、線オブジェクト13の一端を固定端に設定し、
他端を移動可能端に設定する。そして、後述する線オブ
ジェクト13(線分L)の長さを求める処理(S21
6)に移行し、ユーザが固定端指定しなかったと判断し
たときは(S208がNo)、前述のS205の処理に
戻る。
【0025】一方、S207の判断処理において、ユー
ザが表示画面上をマウスでクリック(マウス指定)した
と判断したときは(S207がYes)、続いて、線削
除フラグ又は線追加フラグがオンであるか否かを判断す
る(S209)。ここで、線削除フラグ及び線追加フラ
グがオフである判断したときは(S209がNo)前述
の固定端指定の有無を判断するS208の処理に移行
し、線削除フラグ又は線追加フラグがオンであると判断
したときは(S209がYes)線削除又は線追加のた
めに必要な他の端点の指定をユーザに促す旨のガイダン
スを表示画面上に表示する(S210)。
【0026】次に、CPU2は、ユーザがこのガイダン
スに従い、他の端点を指定(マウス指定)したか否かを
判断する(S211)。ここで、ユーザが他の端点を指
定しなかったと判断したときは(S211がNo)S2
10の処理に戻り、他の端点を指定したと判断したとき
は(S211がYes)先のS207の処理において指
定された点と前述のS211の処理で指定された点との
2点間を、線削除フラグ又は線追加フラグに基づいて、
線削除又は線追加処理を行う(S212)。
【0027】次に、CPU2は、表示画面上に固定端の
指定をユーザに促す旨のガイダンスを表示する(S21
3)。そして、このガイダンスに従い、ユーザが固定端
の指定を行ったか否かを判断する(S214)。尚、こ
の判断処理(S214)は、S208の処理と同様であ
る。ここで、固定端の指定が行われなかったと判断した
ときは(S214がNo)、S213の処理に戻り、固
定端の指定が行われたと判断したときは(S214がY
es)、ユーザのマウス操作に基づき、線オブジェクト
13の一端を固定端に設定し、他端を移動可能端に設定
する。そして、S206の処理でONにした線削除フラ
グ又は線追加フラグをオフにし(S215)、そして、
線オブジェクト13(線分L)の長さを求め(S21
6)、接線の傾きmを求めて(S217)、図3に示す
後続の処理に移行する。
【0028】図7は、前述の接線の傾きmを説明する図
である。同図に示すように、線オブジェクト13は、そ
の一端がS208の処理若しくはS214の処理におい
て固定端Fとして指定されたことで他端が移動可能端E
に指定されている。同図において、図2のS217の処
理で求める接線の傾きmとは、固定端Fを通るX方向仮
想線18及び固定端Fを通る円形オブジェクト11との
接線19が為す傾きをいう。尚、実際には、固定端Fを
通る円形オブジェクト11の接線は2つ存在するが、本
実施形態では、ユーザが移動可能端Eを矢印A方向に移
動させることを前提に説明するため、固定端Fを通るX
方向仮想線18と同図に示す接線19との為す傾きを接
線の傾きmとしている。
【0029】図8は、この接線の傾きmの求め方の一例
を説明する図である。同図において、円形オブジェクト
11の半径をr11 とし、固定端Fを通る円形オブジェク
ト11との接線を直線l とする。また、固定端Fの座標
を( X0,Y0)とし、円形オブジェクト11の原点の座標
を( X11,Y11)とする。
【0030】このとき、円形オブジェクト11の外形で
ある円の式は、 (x-X11)2+(y-Y11)2=r2 (1) となる。求める直線l の傾きをa とすると、直線l の式
は、 y=a(x-X0)+Y0 (2) となる。
【0031】よって、(1)式に(2)式を代入して、 (x-X11)2+((a(x-X0)+Y0)-Y11)2=r2 (3) を得る。(3)式を展開して整理すると、 (1+a2)x2-2(X11+a(aX0-Y0+Y11))x+((aX0-Y0+Y11)2-r2)=0 (4) となる。直線l が円形オブジェクト11に接すための必
要十分条件は、(4)式の2次方程式が解を持つので、 ((X11+a(aX0-Y0+Ya))2-(1+a2)((aX0-Y0+Y11)2-r2)=0 (5) となる。(5)式をa の方程式としてa について解く
と、 a=((Y11-Y0)(X11-Y0) ±((Y11-Y0)2(X11-X0)2-(2X0X11-X0 2+r2)(X11 2-(Y11-Y0 )2+r2)) (1/2) )/(2X0X11-X0 2+r2) (6) となる。
【0032】尚、(6)式において、a の解は2つ存在
するが、図8においては、傾きa の値が正となるので、
傾きa は、 a=((Y11-Y0)(X11-Y0)+((Y11-Y0)2(X11-X0)2-(2X0X11-X0
2+r2)(X11 2-(Y11-Y0)2+r2)) (1/2) )/(2X0X11-X0 2+r2) となる。
【0033】このようにして、接線の傾きmを求める処
理が終了すると(図2のS217)、図3に示したフロ
ーチャートに移る。同図において、CPU2は、まず、
ユーザが線オブジェクト13の移動可能端Eを移動させ
るべくマウス移動操作(マウスポインタの移動)を行っ
たか否かを判断する(S301)。尚、このとき、移動
可能端Eは、ユーザのマウス操作に追従して移動するも
のであるが、線オブジェクト13(線分L)の長さは固
定され、伸縮することはないので、マウスポインタ上に
移動可能端Eが必ずしも存在することはない。
【0034】ここで、CPU2は、ユーザがマウス移動
操作を行ったと判断するまで待機し(S301がN
o)、後に、ユーザがマウス移動操作を行ったと判断し
たときは(S301がYes)、現在表示画面上に表示
している線オブジェクト13(線分L)を消去し(S3
02)、移動後の移動可能端Eの座標( X2,Y2)を計算
により求める(S303)。ここで、移動可能端Eの座
標( X2,Y2)は、例えば、次式により求めている。
【0035】 X2=l(Xm -X0)/((Xm -X0)2+(Ym -Y0)2)(1/2) +X0 Y2=l(Ym -Y0)/((Xm -X0)2+(Ym -Y0)2)(1/2) +Y0 ここで、X0、Y0は、線オブジェクト13の固定端FのX
座標、Y座標を示し、また Xm 、 Ym は、マウスポイン
タのX座標、Y座標を示している。
【0036】このように、移動可能端Eの座標( X2,
Y2)を求めた後は、固定端F( X0,Y0)とこの移動可能
端E( X2,Y2)との間に、新たに線オブジェクト13
(線分L)を描画する(S304)。そして、この時描
画した新たな線オブジェクト13(線分L)の傾きを求
め、この求めた傾きと先に求めた接線の傾きmが等しい
か否かを判断する(S305)。ここで、傾きが異なる
と判断したときは(S305がNo)、線オブジェクト
13が円形オブジェクト11に接していない状態を示
し、前述のS301の処理に戻る。一方、傾きが等しい
と判断したときは(S305がYes)、線オブジェク
ト13が円形オブジェクト11に接した状態を示し、後
続の図4に示す処理に移行する。
【0037】図9は、線オブジェクト13(線分L)の
傾きと接線の傾きmが等しい状態の表示画面である。同
図は、ユーザが移動可能端Eをマウスで矢印A方向に移
動させ、線オブジェクト13(線分L)が円形オブジェ
クト11に接したときの状態を示している。また、同図
では、線オブジェクト13と円形オブジェクト11の接
点をM1としている。
【0038】次に、CPU2は、接線の傾きn1を求め
る(図4のS401)。接線の傾きn1は、図9に示し
た、円形オブジェクト11と円形オブジェクト12との
接線16の傾きである。尚、円形オブジェクト11と円
形オブジェクト12との接線の傾きは、2つ存在する
が、ここでは、ユーザが移動可能端Eを矢印A方向に移
動させることを前提に説明しているため、ここで求める
接線の傾きn1は、同図に示す接線16の傾きである。
【0039】図10は、接線16の傾きの求め方の一例
を示す図である。同図において、求める円形オブジェク
ト11と円形オブジェクト12との接線を直線l で示し
ている。また、円形オブジェクト11の半径をr11
し、円形オブジェクト12の半径をr12 としている。ま
た、円形オブジェクト11の原点から直線l に垂線を引
いたときの交点をKとし、直線l と平行であって円形オ
ブジェクト12の原点を通る直線と、円形オブジェクト
11の原点と交点Kを結ぶ線分との交点をSとする。こ
のとき、円形オブジェクト11の原点と交点Sを結ぶ線
分の長さは、r11 −r12 である。
【0040】ここで、直線l の傾きは、交点Sと円形オ
ブジェクト12の原点を結ぶ線分の傾きと同一であるた
め、交点Sと円形オブジェクト12の原点を結ぶ線分の
傾きを求めることにより、求まる。従って、固定点であ
る円形オブジェクト12の原点を通り、円形オブジェク
ト11の原点を原点とする半径(r11 − r12)の円18
に接する接線の傾きを求めることにより、直線l の傾き
を求めることが可能になる。この場合の接線の傾きは、
例えば、前述した図8に示した接線の傾きの求め方によ
り求めることができる。
【0041】このようにして、接線16の傾きn1を求
めた後、CPU2は、ユーザが移動可能端Eを図9の矢
印A方向に移動させるべくマウス移動操作を行ったと判
断するまで待機し(図4のS402がNo)、ユーザが
マウス移動操作を行ったと判断したときは(S402が
Yes)、現在表示画面上に表示している線オブジェク
ト13の線分EM1(図9参照)を消去し(S40
3)、移動後の移動可能端Eの座標( X2,Y2)を計算す
る(S404)。
【0042】図11は、このときの移動可能端Eの座標
の求め方の一例を示す図である。同図では、説明の便宜
のため、円形オブジェクト11と線オブジェクト13の
みを示している。同図に示すように、固定端Fを通る円
形オブジェクト11の接線をx軸とし、円形オブジェク
ト11の原点Pを通りx軸と直交する線をy軸とする。
また、x軸とy軸の交点をOとし、円形オブジェクト1
1の半径をr 、長さをl とする。
【0043】図11に示すように、線オブジェクト13
が円形オブジェクト11に接した後、ユーザが、更に移
動可能端Eを矢印A方向に移動させたとき、CPU2
は、線オブジェクト13を円形オブジェクト11の形状
に沿うように変形させて描画する。
【0044】このとき、移動可能端Eを移動させた後の
線オブジェクト13の線分である移動可能端Eを通る円
形オブジェクト11の接線と、円形オブジェクト11と
の交点をM1で示し、線分POと線分PMの為す角をθ
(ラジアン)で表す。また、固定端Fの座標を( -l1,
0)とする。このときの移動可能端Eの座標は、次のよ
うにして求める。
【0045】円弧OM1の長さは、r θである。円の接
線の式は、 ycosθ+xsin θ=r(1-cosθ) (7) である。接点M1の座標は、( rsin θ,rcosθ-r)で
ある。
【0046】一方、マウス(マウスポインタ)の座標が
( Xm , Ym )のとき、この座標(Xm , Ym )は、線
分EM1上又はその延長線上にあるので、前述の円の接
線の式(7)は、 Ym cos θ+Xm sin θ=r(1-cosθ) (8) となる。この式(8)は、θの方程式であり、解をαと
すると、前述の接点M1の座標は、(rsinα,rcosα-
r)となる。
【0047】従って、移動可能端Eの座標は、この接点
M1の座標から、((l-l1-rα)cosα,-(l-l1-rα)sin
α) だけ、移動させた点となるため、移動可能端Eの座
標は、(rsin α+(1-l1-rα)cosα,rcosα-r-(l-l1-r
α)sinα) となり、移動可能端Eの座標が求まる。
【0048】図4のフローチャートに戻り、このように
して移動可能端Eの座標を求めた後は、この移動可能端
Eを通る円形オブジェクト11との接線の線分である、
線分EM1を描画する(S405)。そして、このとき
の線分EM1の傾きが、先のS401の処理で求めた接
線の傾きn1と等しいか否かを判断する(S406)。
この処理では、線分EM1の傾きと接線の傾きn1とが
等しいか否かを判断することにより、線オブジェクト1
3が円形オブジェクト12に接したか否かを判断する処
理である。このS406の処理において、線分EM1の
傾きが接線の傾きn1と等しくないと判断したときは
(S406がNo)、まだ、線オブジェクト13が円形
オブジェクト12に接していない状態を示し、S402
の処理に戻る。
【0049】図12は、このときの、線分EM1の傾き
と接線16の傾きが異なる状態を示す表示画面である。
同図に示すように、線オブジェクト13が円形オブジェ
クト12に接していない状態である。一方、ユーザが更
に移動可能端Eを図12の矢印A方向に移動させること
により、CPU2は、線分EM1の傾きと接線16の傾
きn1が等しいと判断したときは(図4のS406がY
es)、線オブジェクト13が円形オブジェクト12に
接した状態を示し、後続の処理(S407)に移行す
る。
【0050】図13は、このときの、線分EM1の傾き
と接線16の傾きが等しい状態を示す表示画面である。
同図は、ユーザが移動可能端Eを矢印A方向に移動させ
たことにより、線オブジェクト13が、円形オブジェク
ト12に接した状態を示している。また、このときの線
オブジェクト13の線分EM1と円形オブジェクト11
との接点をM2とする。
【0051】次に、CPU2は、ユーザが図6に示した
確定ツール14eを選択したか否かを判断する(S40
7)。すなわち、ユーザがオブジェクトの編集を終了
し、現在のオブジェクトを確定したか否かを判断する。
この時点では、まだ描画途中であるため、ユーザは確定
ツール14eを選択せずに描画を継続する。従って、C
PU2は、ユーザが確定ツールを選択しなかったと判断
し(S407がNo)、S401の処理に戻り、次の接
線の傾きn2を求める。
【0052】このとき求める接線の傾きn2は、図13
に示した円形オブジェクト11と円形オブジェクト12
との接線17の傾きである。尚、このときの接線の傾き
の求め方は、前述の図10に示した方法により求めるこ
とができる。ここで、予め、接線17の傾きを求めてお
くことにより、ユーザが移動可能端Eを矢印A方向に更
に移動させたときに、後に線オブジェクト13の移動可
能端Eを通る線分が、円形オブジェクト11に接したか
否かを判断することができる。
【0053】CPU2は、接線17の傾きn2を求めた
(S401)後は、前述したS402〜S406の処理
と同様の処理を行う。すなわち、ユーザが移動可能端E
を図13の矢印A方向に移動させたときに(S402が
Yes)、線オブジェクト13の線分EM2を消去し
(S403)、移動先となる移動可能端Eの座標を求め
る(E404)。尚、移動可能端Eの座標は、図11に
示した方法により求めることができる。そして、このと
き求めた移動可能端Eを通る円形オブジェクト12との
接線、すなわち、線オブジェクト11の線分EM2を描
画し(S405)、このとき描画した線分EM2と先に
求めた接線17の傾きn2が等しいか否かを判断する
(S406)。尚、線分EM2のM2は、線オブジェク
ト13の線分である移動可能端Eを通る円形オブジェク
ト12の接線と、円形オブジェクト12との交点を示し
ている。
【0054】このS406の処理で、オブジェクト編集
装置1が、接線の傾きが等しくないと判断したときは
(S406がNo)、線オブジェクト13の線分EM2
が、まだ円形オブジェクト11に接していない状態を示
し、このときは、再びS402の処理に戻る。
【0055】図14は、このときの、線分EM2の傾き
と接線17の傾きが異なる状態を示す表示画面である。
同図に示すように、線オブジェクト13の線分EM2
が、まだ円形オブジェクト11に接していない状態であ
る。また、図14に示したように、線オブジェクト13
が円形オブジェクト12に接した後、ユーザが更に移動
可能端Eを矢印A方向に移動させたときは、CPU2
は、線オブジェクト13を円形オブジェクト12の形状
に沿うように変形させて描画する。
【0056】一方、線オブジェクト13の線分EM2の
傾きと接線17の傾きn2が等しいと判断したときは
(図4のS406がYes)、ユーザが移動可能端Eを
矢印A方向に移動させたことにより、線オブジェクト1
3の線分EM2が円形オブジェクト11に接したことを
示し、後続のS407の処理に移行する。
【0057】図15は、このときの、線分EM2の傾き
と接線17の傾きが等しい状態を示す表示画面である。
同図に示すように、線オブジェクト13の線分EM2
が、円形オブジェクト11に接した状態である。この
後、CPU2は、図4に示すフローチャートでは省略し
ているが、例えば、ユーザが、必要に応じて不要な線オ
ブジェクト11の線分、すなわち、図15に示した固定
端Fを通る円形オブジェクト11との接線、及び移動可
能端Eを通る円形オブジェクト11との接線を、図6に
示した線削除ツール14aを用いて削除する操作を行っ
たときは、前述の図2に示したS204〜S208及び
S210〜S212の処理を行い、不要な線オブジェク
ト13の線分を削除する処理を行う。以上により、図2
5に示したオブジェクトが完成する。
【0058】次に、CPU2は、ユーザが確定ツール1
4eを選択したか否かを判断する(S407)。このと
き、ユーザは、既に目的とするオブジェクトを完成して
いるため、確定ツール14eを選択する。従って、CP
U2は、確定ツール14eを選択したと判断し(S40
7がYes)、次の処理である、ユーザが描画したオブ
ジェクトの保存を行ったか否かを判断する処理(S40
8)に移る。この処理は、ユーザが入力装置3を操作し
て、描画の終了したオブジェクトを、例えば、記憶装置
8や記憶媒体9等に保存させる処理である。ここで、ユ
ーザが保存を行ったと判断したときは(S408がYe
s)、ユーザが入力装置3を介して入力した名称に基づ
いて、描画したオブジェクトに名称を付し、これを1つ
のオブジェクトとして保存する(S409)。
【0059】一方、保存が行われなかったと判断したと
きは(S408がNo)、描画したオブジェクトを保存
せずに、そのまま処理を終了する。以上、本実施形態に
よれば、ユーザがマウスを操作して、線オブジェクト1
3の移動可能端Eを矢印A方向、すなわち、円形オブジ
ェクト11、12を取り囲むように移動させたとき、C
PU2は、線オブジェクト13を、円形オブジェクト1
1、12の形状に沿うように変形させて描画することが
可能になるので、従来のように、膨大な入力作業を必要
とすることなく、容易に、図25に示したようなオブジ
ェクトを描画することができる。
【0060】また、従来のように、オブジェクト自体の
移動操作を何度も行うことなく、図25に示したオブジ
ェクトの描画が可能になるので、オブジェクトの移動に
伴い発生していたオブジェクトの選択作業を何度も行う
必要もない。また、曲線部が多数の頂点から構成される
フリー図形オブジェクトや、曲線部が曲線制御点により
決定される曲線オブジェクトを使用することなく、図2
5に示したオブジェクトの描画が可能になるので、ユー
ザは、より少ない入力作業で、目的とするオブジェクト
を描画することができる。
【0061】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。本実施形態では、一例として、ユーザが図16に
示したオブジェクトを編集する場合の処理を説明する。
図17は、本実施形態において、CPU2が実行するオ
ブジェクト編集処理の一例を示すフローチャートであ
る。この処理は、記憶装置8がアクセスする記憶媒体9
に記憶されるオブジェクト編集プログラムをCPU2が
実行することで実現される処理である。尚、このオブジ
ェクト編集プログラムは、伝送制御部5、及びネットワ
ークを介して外部機器から受信するものであっても良
い。
【0062】ユーザがマウスを操作して、表示画面上の
選択メニュー(不図示)からひもオブジェクトを選択
し、これを表示画面上に配置すると、CPU2は、この
ユーザのマウス操作に基づいて、表示画面上にひもオブ
ジェクトを配置(表示)する(S1701)。尚、ひも
オブジェクトは、いわゆる" ひも" と同様の性質を有
し、自由に形状を変形可能に構成される線オブジェクト
のことを言う。また、このひもオブジェクトは、伸縮す
ることなく、また、他のオブジェクトと重なることなく
描画されるものである。
【0063】このひもオブジェクトが配置されたとき
(S1701)、オブジェクト編集装置1は、ユーザに
対し、表示画面上の選択メニュー(不図示)から、ひも
オブジェクトを固定形状にするか否かの設定、及び固定
端をひもオブジェクトの始点にするか終点にするかの設
定を選択可能にする。
【0064】ユーザがひもオブジェクトを固定形状に設
定したときは形状固定フラグをONし、ひもオブジェク
トを固定形状に設定する。また、ひもオブジェクトを固
定形状に設定しないときは形状固定フラグをOFFに
し、ひもオブジェクトを固定形状に設定しない、すなわ
ち、自由に形状を変形可能な状態に設定する。
【0065】また、固定端として、ユーザがひもオブジ
ェクトの始点(端)を指定したときは、始点固定フラグ
をONし、ひもオブジェクトの始点を固定端に設定する
と共に終点を移動可能端に設定する。また、ユーザがひ
もオブジェクトの終点(端)を指定したときは、終点固
定フラグをOFFし、ひもオブジェクトの終点を固定端
に設定すると共に始点を移動可能端に設定する。
【0066】また、これらの、形状固定フラグ、始点固
定フラグ、及び終点固定フラグは、ユーザによる設定が
ない限り、前回の設定が維持される。尚、デフォルトで
は、形状固定フラグ、始点固定フラグ、及び終点固定フ
ラグはOFFに設定されている。
【0067】図18は、S1701の処理により配置さ
れたひもオブジェクトを示す表示画面である。尚、CP
U2が表示画面上に生成するひもオブジェクトは、予め
ユーザにより、その形状や長さを任意に設定可能に構成
されている。同図では、デフォルトのひもオブジェクト
20が配置されている。
【0068】次に、ユーザがマウスを操作して、表示画
面上の選択メニュー(不図示)から円形オブジェクトを
選択し、これを表示画面上に配置すると、CPU2は、
このユーザのマウス操作に基づいて、表示画面上に円形
オブジェクトを配置(表示)する(図17のS170
2)。
【0069】図19は、このとき、配置された円形オブ
ジェクトを示す表示画面である。同図に示すように、ひ
もオブジェクト20の下方に、円形オブジェクト21が
表示されている。尚、生成される円形オブジェクトの形
状や長さも、予め、ユーザにより任意に設定可能に構成
されている。
【0070】次に、CPU2は、ユーザがマウスを操作
して、ひもオブジェクト20をドラッグしたと判断する
まで待機し(S1703がNO)、後にユーザがひもオ
ブジェクト20をドラッグしたと判断したときは(S1
703がYes)、次に形状固定フラグがONであるか
否かを判断する(S1704)。ここで、形状固定フラ
グがONであると判断したときは(S1704がO
N)、ひもオブジェクト20が固定形状に設定されてい
るので、ユーザのマウス操作に伴うマウス移動量に基づ
いて、ひもオブジェクト20の移動処理を行い(S17
05)、後続のS1711の処理に移行する。
【0071】一方、形状固定フラグがOFFであると判
断したときは(S1704がOFF)、ひもオブジェク
ト20が自由に形状を変形可能な状態に設定されている
ことト20を描画するための図形情報計算処理を行い
(S1709)、現在の表示画面を更新する(S171
0)。そして、後続のS1711の処理に移る。
【0072】以上のS1703〜S1711の処理は、
ユーザがマウスを操作する毎に行われ、ひもオブジェク
ト20の更新が繰り返される。次に、CPU2は、ユー
ザが図6に示した確定ツール14eを選択したか否かを
判断する(S407)。すなわち、ユーザがオブジェク
トの編集を終了し、現在のオブジェクトを確定したか否
かを判断する。この時点では、まだ描画途中であるた
め、ユーザは確定ツール14eを選択せずに描画を継続
する。従って、CPU2は、ユーザが確定ツールを選択
しなかったと判断し(S407がNo)、S401の処
理に戻り、次の接線の傾きn2を求める。
【0073】S1711の処理では、ユーザが確定ツー
ル14eを選択したか否かを判断する(S1711)。
すなわち、ユーザがオブジェクトの編集を終了し、現在
のオブジェクトを確定したか否かを判断する。ここで、
ユーザが確定ツール14eを選択しなかったと判断した
ときは(S1711がNo)、前述のS1703の処理
に戻る。また、ユーザが確定ツール14eを選択したと
判断したときは(S1711がYes)、次に、描画し
たオブジェクトの保存をユーザが行ったか否かを判断す
る(S1712)。この処理は、ユーザが入力装置3を
操作して、描画の終了したオブジェクトを、例えば、記
憶装置8や記憶媒体9等に保存させる処理である。ここ
で、ユーザが保存を行ったと判断したときは(S171
2がYes)、ユーザが入力装置3を介して入力した名
称に基づいて、描画したオブジェクトに名称を付し、こ
れを1つのオブジェクトとして保存する(S171
3)。
【0074】一方、保存が行われなかったと判断したと
きは(S1712がNo)、描画したオブジェクトを保
存せずに、そのまま処理を終了する。図20乃至22
は、上述の処理により、図16に示したオブジェクトが
描画されるまでの状態を示した図である。
【0075】図20は、ユーザが、ひもオブジェクト2
0の始点20aを固定端として設定し、マウスを操作し
て、終点20bを矢印B方向にドラッグした状態を示し
た図である。図21は、ユーザがマウスを操作して、更
に、終点20bを矢印B方向にドラッグした状態を示し
た図である。前述したように、ひもオブジェクトは、他
の図形オブジェクトに重なることなく描画されるため、
ユーザが矢印B方向に終点20bをドラッグすることに
より、同図に示すように、ひもオブジェクト20の一部
は、円形オブジェクト21の形状に沿うようにして描画
される。
【0076】図22は、ユーザがマウスを操作して、更
に、終点20bを矢印B方向にドラッグした状態を示し
た図である。同図に示すように、ユーザがマウスを操作
して、終点20bを矢印B方向にドラッグすることによ
り、同図に示すように、ひもオブジェクト20が、いわ
ゆる" ひも" のように、始点20aを固定端として、円
形オブジェクト21の形状に沿うようにして、始点20
bが矢印B方向にゆるみなく引っ張られた状態で描画さ
れる。
【0077】この状態で、例えば、ユーザが表示画面の
選択メニュー(不図示)から、表示画面上の円形オブジ
ェクト21を削除することにより、図23に示したオブ
ジェクト、すなわち、目的とする図16に示したオブジ
ェクトが完成する。図23は、ひもオブジェクト20と
円形オブジェクト21が接していた部分を点線で示して
いる。
【0078】以上、本実施形態によれば、ユーザがマウ
スを操作して、ひもオブジェクト20の移動可能端20
bを矢印B方向、すなわち、円形オブジェクト21を囲
むように移動させたとき、オブジェクト編集装置1は、
ひもオブジェクト20を、円形オブジェクト21の形状
に沿うように変形させて描画することが可能になるの
で、従来のように、膨大な入力作業を必要とすることな
く、容易に、図16に示したオブジェクトを描画するこ
とができ、ユーザの作業効率を著しく向上させた。
【0079】また、ひもオブジェクトが、いわゆる" ひ
も" と同様の性質を有することにより、ひもオブジェク
トの移動動作を、ユーザが直感的に理解することができ
るので、操作性も向上することができる。また、本実施
形態に示すオブジェクト編集装置1は、ひもオブジェク
トを結合又は分割する機能を有する。
【0080】図24(a),(b) は、ひもオブジェクトの結
合の一例を示す図である。同図(a) に示すように、ユー
ザが表示画面の選択メニュー(不図示)から、2つのひ
もオブジェクト22,23を選択・配置し、ひもオブジ
ェクト22の終点22bと、ひもオブジェクト23の始
点23aを結合指定すると、同図(b) に示すように、2
つのひもオブジェクト22,23が結合されて、1つの
ひもオブジェクトに24に結合される。
【0081】このとき、CPU2は、ひもオブジェクト
22の終点22bに、ひもオブジェクト23の始点23
aを加えるように、ひもオブジェクト22にひもオブジ
ェクト23を加え、ひもオブジェクト22を更新し記憶
する。ここで、ひもオブジェクト23を消去し、新たな
ひもオブジェクト22、すなわち、図24(b) のひもオ
ブジェクト24を表示画面上に描画する。
【0082】このように、ひもオブジェクトの結合が行
われると、結合されたひもオブジェクトの形状固定フラ
グ、始点固定フラグ、終点固定フラグを全てOFFに設
定する。これにより、ひもオブジェクトの結合が可能に
なり、描画時の自由度が増してより柔軟な描画が可能に
なる。
【0083】また、ひもオブジェクトの分割の場合に
は、図示はしないが、例えば、ユーザが、表示画面の選
択メニュー(不図示)から、表示画面上の1つのひもオ
ブジェクトの所定位置を分割指定するこにより、複数の
ひもオブジェクトに分割するものである。
【0084】このとき、CPU2は、ユーザが分割指定
した位置で、ひもオブジェクトを分割する。分割された
ひもオブジェクトの一つ一つは、前述の1つのひもオブ
ジェクトと同様の特性を有する。尚、ひもオブジェクト
が分割されると、分割されたひもオブジェクトの、形状
固定フラグ、始点固定フラグ、終点固定フラグは全てO
FFに設定される。
【0085】これにより、ひもオブジェクトの分割が可
能になり、描画時の自由度が増してより柔軟な描画が可
能になる。以上に示した実施形態では、線オブジェクト
の端部の何れかを固定端に指定することで他端を移動可
能端に指定するものであったが、端部に限定されるもの
ではなく、線オブジェクト上の任意の点を固定端に指定
しても良く、また移動可能端も線オブジェクト上の任意
の点に指定可能とする構成としても良い。
【0086】また、以上に示した実施形態では、図形オ
ブジェクトとして円形オブジェクトを使用して目的とす
るオブジェクトを描画しているが、図形オブジェクト
に、その他、三角形オブジェクト、四角形オブジェク
ト、ひし形オブジェクト、楕円形オブジェクト、自由曲
線からなる図形オブジェクト等を使用しても良いことは
言うまでもない。
【0087】また、以上に示した実施形態では、線オブ
ジェクト(ひもオブジェクトを含む)を描画する際、ユ
ーザがマウスを操作して、固定端を指定した後に移動可
能端を移動させることにより描画するものであったが、
例えば、固定端を指定した後に単に最終的な移動可能端
の位置のみを指示することにより、自動的に線オブジェ
クトを描画する構成としても良い。また、複数の図形オ
ブジェクトを指定することにより、指定された図形オブ
ジェクトの形状に沿って自動的に線オブジェクトが描画
されるように構成しても良い。
【0088】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、線オブジェクトを所定の図形オブジェクトの形
状に沿うように変形させて描画することができるため、
ユーザは、極めて少ない入力作業で、より複雑なオブジ
ェクトの描画を行うことができ、ユーザの作業効率を著
しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すオブジェクト編集
装置のシステム構成図である。
【図2】オブジェクト編集処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図3】オブジェクト編集処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図4】オブジェクト編集処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図5】図形の選択及び配置処理が終了した時の表示装
置の表示画面である。
【図6】線オブジェクトの描画処理が終了したときの表
示画面である。
【図7】接線の傾きmを説明する図である。
【図8】接線の傾きmの求め方の一例を説明する図であ
る。
【図9】線オブジェクトの傾きと接線の傾きmが等しい
状態の表示画面である。
【図10】接線の傾きの求め方の一例を示す図である。
【図11】移動可能端Eの座標の求め方の一例を示す図
である。
【図12】線分EM1の傾きと2つの円形オブジェクト
との接線の傾きが異なる状態を示す表示画面である。
【図13】線分EM1の傾きと2つの円形オブジェクト
との接線の傾きが等しい状態を示す表示画面である。
【図14】線分EM2の傾きと2つの円形オブジェクト
との接線の傾きが異なる状態を示す表示画面である。
【図15】線分EM2の傾きと2つの円形オブジェクト
との接線の傾きが等しい状態を示す表示画面である。
【図16】オブジェクトの一例である。
【図17】本発明の他の実施の形態を示すオブジェクト
編集処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】ひもオブジェクトを示す表示画面である。
【図19】円形オブジェクトを示す表示画面である。
【図20】描画中のオブジェクトの一例である。
【図21】描画中のオブジェクトの一例である。
【図22】描画中のオブジェクトの一例である。
【図23】ひもオブジェクトと円形オブジェクトが接し
ていた部分を示した図である。
【図24】(a),(b) は、ひもオブジェクトの結合の一例
を示す図である。
【図25】オブジェクトの一例である。
【符号の説明】
1 オブジェクト編集装置 2 CPU 3 入力装置 4 RAM 5 伝送制御部 6 表示装置 7 印刷装置 8 記憶装置 9 記憶媒体 10 バス 11 円形オブジェクト 12 円形オブジェクト 13 線オブジェクト 14 ツールボックス 15 ツールボックス 16 接線 17 接線 18 X方向仮想線 19 接線 20 ひもオブジェクト 21 円形オブジェクト 22 ひもオブジェクト 23 ひもオブジェクト 24 ひもオブジェクト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線オブジェクトを描画する線オブジェク
    ト描画手段と、 図形オブジェクトを描画する図形ホモオブジェクト描画
    手段と、 前記線オブジェクト上で位置を固定させる固定点を指定
    するための固定点指定手段と、 前記固定点指定手段により前記固定点が指定された線オ
    ブジェクト上の移動点を指定して該移動点を移動させる
    操作を行うための操作手段と、 前記操作手段による前記移動点の移動に応じて前記線オ
    ブジェクトを回転、或いはその形状を変形させ、該線オ
    ブジェクトが前記図形オブジェクトと接するか否か判別
    して、該線オブジェクトが該図形オブジェクトと接する
    と判別した場合には、該線オブジェクトの少なくとも一
    部を該図形オブジェクトの形状に沿って変形させるオブ
    ジェクト形状変形手段と、 を備えることを特徴とするオブジェクト編集装置。
  2. 【請求項2】 前記線オブジェクト、及び該線オブジェ
    クトと接している前記図形オブジェクトを1つのオブジ
    ェクトとして扱える、 ことを特徴とする請求項1記載のオブジェクト編集装
    置。
  3. 【請求項3】 前記図形オブジェクトと接している前記
    線オブジェクトを1つのオブジェクトとして扱える、 ことを特徴とする請求項1記載のオブジェクト編集装
    置。
  4. 【請求項4】 データ処理装置が実行可能なプログラム
    を記録した記録媒体であって、 線オブジェクトを描画する線オブジェクト描画機能と、 図形オブジェクトを描画する図形オブジェクト描画機能
    と、 前記線オブジェクト上で位置を固定させる固定点が指定
    され、該線オブジェクト上の移動点が指定されて該移動
    点の移動に応じて該線オブジェクトを回転、或いはその
    形状を変形させ、該線オブジェクトが前記図形オブジェ
    クトと接するか否か判別して、該線オブジェクトが該図
    形オブジェクトと接すると判別した場合には、該線オブ
    ジェクトの少なくとも一部を該図形オブジェクトの形状
    に沿って変形させるオブジェクト形状変形機能と、 を実現させるプログラムを記録したことを特徴とする記
    録媒体。
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