JP2002063023A - 演算装置および演算方法 - Google Patents

演算装置および演算方法

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JP2002063023A
JP2002063023A JP2000248858A JP2000248858A JP2002063023A JP 2002063023 A JP2002063023 A JP 2002063023A JP 2000248858 A JP2000248858 A JP 2000248858A JP 2000248858 A JP2000248858 A JP 2000248858A JP 2002063023 A JP2002063023 A JP 2002063023A
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Hidenobu Noda
英伸 野田
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】絶対値の小さいデータを精度劣化を抑制しなが
らビット幅の削減を行なって乗算する乗算装置を提供す
る。 【解決手段】乗算装置1に入力されたAビットのデータ
の上位n+1ビットが連続ビット検出回路13に入力さ
れ、同じ値のビットが連続しているか否かがチェックさ
れる。上位n+1ビットに同じ値のビットが連続してい
る場合には、入力レジスタ11に記憶されているデータ
をMSB側にnビットシフトさせ、シフトさせたことを
示す1ビットのフラグを生成する。シフトさせたデータ
の上位Qビットおよび別途入力される係数データを、乗
算器19で乗算し、乗算結果レジスタ23およびシフト
結果レジスタ21を介して、その乗算結果およびデータ
のシフト状態を示すフラグデータを出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶対値の小さいデ
ータの精度劣化を重点的に抑制し、これにより演算結果
のデータ全体の精度劣化を効果的に抑制することができ
る演算装置および演算方法に関する。
【0002】
【従来の技術】任意のデジタルデータ処理回路において
各種演算を行なったりデータを記憶したるするのにあた
り、与えられたデータの最上位から最下位までの全有効
ビットをそのまま用いて演算を行なったりデータの保持
を行なおうとすると、大規模あるいは無限大の回路規模
を要する。そのため、実際に回路を設計する場合、求め
られる計算の精度に応じて、下位データの切り捨てやい
わゆる丸めを行なったり、ビット長を制限したりするこ
とが多い。この時、ビット長を短くすると計算の精度が
劣化し、ビット長を長くすると回路規模が増大する。し
たがって、実際にレジスタやメモリなどの記憶回路や、
乗算回路や加算回路などの演算回路のビット長をどれく
らいにするかは、デジタルデータ処理回路の設計の際の
重要なパラメータである。特に、順次入力されるデータ
列に対して所望の処理を行なういわゆるデジタルフィル
タと言われるような回路においては、単一の構成要素に
対し、さまざまな値のデジタルデータが順に入力され
る。したがって、データの切り捨てや丸めの際に、入力
される可能性のあるレンジの全てのデータに対して計算
精度の劣化を抑制することが、回路規模を削減する上で
非常に重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うなデータの切り捨てや丸めあるいは演算回路のビット
長制限を、データの値に関係なく単純に行なうと、絶対
値の大きい値のデータよりも0に近い絶対値の小さい値
ほど精度上大きな影響を受け、その結果、全体的なデジ
タルデータの精度の劣化を招くという問題がある。たと
えば6ビットの2進数である011111b(bは2進
数表示であることを示す)と000111bに対し、下
位2ビットを切り捨てたとすると、値はそれぞれ011
100bおよび000100bずつ変化するが、切り捨
てたことによるデータの大きさの変化分は、それぞれ3
/31および3/7となり、0に近い000111bの
方が顕著に影響を受けることになる。これは、換言すれ
ば、0に近い小さい値のデジタルデータの精度劣化を抑
制すれば、デジタルデータ全体の精度劣化を効果的に抑
制できると言える。
【0004】したがって本発明の目的は、絶対値の小さ
いデータを精度劣化を抑制しながらビット長制限を行な
って所望の演算を行なう演算装置および演算方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明に係る演算装置は、入力される第1のデータ
および第2のデータのいずれか一方のデータを第1のシ
フト対象のデータとし、当該第1のシフト対象のデータ
に対して、MSBと同一の値のビットのMSBからの連
続を検出する第1の連続ビット検出手段と、前記第1の
連続ビット検出手段において検出した同一の値のビット
の連続の量に基づいて決定される所定のシフト量、前記
第1の処理対象のデータをMSB側にシフトし、当該シ
フトされたデータのMSB側から、前記第1のシフト対
象のデータの元のビット幅より小さい所定のビット幅を
選択し出力する第1のシフト手段と、前記第1のシフト
手段におけるシフト量が0でない場合に、前記出力され
るデータがシフトされたデータであることを示すフラグ
データを出力する第1のフラグ出力手段と、前記第1の
シフト手段より出力されるデータおよび前記第1のシフ
ト対象のデータではない前記第1のデータおよび第2の
データのいずれか他方のデータに基づいて、所定の演算
を行なう演算手段とを有する。
【0006】このような構成のデータ変換装置において
は、演算対象の第1のデータあるいは第2のデータのい
ずれか一方のデータに対して、まず第1の連続ビット検
出手段において、MSBと同一の値のビットのMSBか
らの連続を検出する。次に、検出した連続ビット量に基
づいて、前記データをMSB側にシフトするシフト量を
決定し、第1のシフト手段において実際にデータをシフ
トする。そして、シフトされたデータのMSB側から、
元のデータのビット幅Aより小さい所定のビット幅を選
択することによりデータのビット幅の削減を行う。そし
て、このビット幅の削減したデータと、そのデータでは
ない前記第1のデータあるいは第2のデータのいずれか
他方の所望の演算を演算手段において行なう。また、演
算結果のデータがシフトされたデータであるか否かを示
すフラグデータを生成して、第1のフラグ出力手段より
出力する。
【0007】特定的には、前記演算手段は、前記出力さ
れるデータと、前記第1のシフト対象のデータではない
前記第1のデータおよび第2のデータのいずれか他方の
データとの乗算を行なう。
【0008】好適には、前記第1のシフト対象のデータ
ではない前記第1のデータおよび第2のデータのいずれ
か他方のデータを第2のシフト対象のデータとし、当該
第2のシフト対象のデータに対して、MSBと同一の値
のビットのMSBからの連続を検出する第2の連続ビッ
ト検出手段と、前記第2の連続ビット検出手段において
検出した同一の値のビットの連続の量に基づいて決定さ
れる所定のシフト量、前記第2の処理対象のデータをM
SB側にシフトし、当該シフトされたデータのMSB側
から、前記第2のシフト対象のデータの元のビット幅よ
り小さい所定のビット幅を選択し出力する第2のシフト
手段と、前記第2のシフト手段におけるシフト量が0で
ない場合に、前記出力されるデータがシフトされたデー
タであることを示すフラグデータを出力する第1のフラ
グ出力手段とをさらに有し、前記演算手段は、前記第1
のシフト手段より出力されるデータと、前記第2のシフ
ト手段より出力されるデータとの乗算を行ない、前記第
1のフラグ出力手段より出力されるフラグデータおよび
前記第2のフラグ出力手段より出力されるフラグデータ
に基づいて、前記乗算結果のデータのシフト状態を示す
フラグデータを生成するシフト量合成手段をさらに有す
る。
【0009】また好適には、前記演算結果のデータに対
して、MSBと同一の値のビットのMSBからの連続を
検出する第3の連続ビット検出手段と、前記第3の連続
ビット検出手段において検出した同一の値のビットの連
続の量に基づいて決定される所定のシフト量、前記演算
結果のデータをMSB側にシフトし、当該シフトされた
データのMSB側から、前記演算結果のデータの元のビ
ット幅より小さい所定のビット幅を選択し出力する第3
のシフト手段と、前記第3のシフト手段におけるシフト
量が0でない場合に、前記出力されるデータがシフトさ
れたデータであることを示すフラグデータを出力する第
3のフラグ出力手段とをさらに有し、前記シフト量合成
手段は、前記第1のフラグ出力手段より出力されるフラ
グデータ、前記第2のフラグ出力手段より出力されるフ
ラグデータおよび前記第3のフラグ出力手段より出力さ
れるフラグデータに基づいて、前記第3のシフト手段よ
り出力されるデータのシフト状態を示すフラグデータを
生成する。
【0010】特定的には、前記第1のシフト手段は、前
記第1の連続ビット検出手段において検出した同一の値
のビットの連続量nが、所定のシフト量mに対して(m
+1)以上であった場合に、前記第1のシフト対象のデ
ータをMSB側にmビットシフトする。また特定的に
は、前記第1のシフト手段は、前記第1の連続ビット検
出手段において検出した同一の値のビットの連続量nに
基づいて、シフト量mを決定する第1のシフト量決定手
段と、前記決定されたシフト量m、前記第1のシフト対
象のデータをMSB側にシフトする第1のシフト手段と
を有し、前記第1のフラグ出力手段は、前記シフト量m
を示すデータを出力する。また特定的には、前記第1の
シフト手段は、前記第1の連続ビット検出手段において
検出した同一の値のビットの連続量nに基づいて、前記
第1のシフト対象のデータをMSB側に(n−1)ビッ
トシフトし、前記第1のフラグ出力手段は、前記シフト
量(n−1)を出力する。
【0011】また好適には、前記演算結果のデータのM
SB側に必要に応じて値0のビットを挿入し、当該演算
結果のデータのビット幅よりも大きいビット幅のデータ
に変換するビット拡張手段と、前記変換されたデータ
を、前記演算結果のデータに対応した前記フラグデータ
に基づいて、所定のシフト量LSB側にシフトするシフ
ト手段とを有する。
【0012】また、本発明に係る演算方法は、入力され
る第1のデータおよび第2のデータのいずれか一方のデ
ータを第1のシフト対象のデータとし、当該第1のシフ
ト対象のデータに対して、MSBと同一の値のビットの
MSBからの連続を検出し、前記第1の連続ビット検出
手段において検出した同一の値のビットの連続の量に基
づいて決定される所定のシフト量、前記第1の処理対象
のデータをMSB側にシフトし、当該シフトされたデー
タのMSB側から、前記第1のシフト対象のデータの元
のビット幅より小さい所定のビット幅を選択し、前記シ
フト量が0でない場合に、前記出力されるデータがシフ
トされたデータであることを示すフラグデータを生成
し、前記選択されたデータおよび前記第1のシフト対象
のデータではない前記第1のデータおよび第2のデータ
のいずれか他方のデータに基づいて、所定の演算を行な
う。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。本実施の形態においては、順次入力される2系列
のデータの乗算を行なう乗算装置を例示して本発明を説
明する。
【0014】まず、本実施の形態の乗算装置における、
基本的な処理の考え方について説明する。デジタルデー
タの2進数での表現形式にはいくつかの種類があり、た
とえば、正負双方の値を持つものとそうでないものがあ
る。これらの形式は、詳細部分で違いはあるが、大半の
形式では、絶対値の小さい値ほど、MSB側の各ビット
に0または1の値のビットが連続するという特徴があ
る。
【0015】このようなデジタルデータは、連続した上
位の0または1をnビット抜き取り、それより下位のデ
ータを上位へシフトするとともに、上位シフトによって
データがなくなった下位ビットには0を詰めるという一
連の操作によって、デジタルデータとしての値は2n
になる。また逆に、最上位ビットの0、1と一致するn
ビットの連続した0または、連続した1を上位から割り
込ませ、元の各ビットは下位へシフトする、あるいは、
nビットの連続した0を上位から割り込ませ、元の各ビ
ットは下位へシフトするという一連の操作によって、2
進数のデータ形式により詳細部分で差異はあるが、基本
的にデジタルデータとしての値は、2-n(=1/2n
倍になる。
【0016】また、乗算装置は、2系統の入力データ双
方を掛け合わせた結果を出力するものであるが、2系統
のデータのうちの1系統のデータに特定の倍率を乗じる
と、乗算結果にも同じ倍率が乗じられた値が出力され
る。また、2系統の入力データの両方に各々特定の倍率
を乗じると、乗算結果はその各倍率を加えた倍率が乗じ
られた値が出力される。また、そのような出力結果に、
乗じられている倍率の逆数をかければ、得られるべき本
来の乗算結果を得ることができる。そこで、本実施の形
態の乗算装置においては、さまざまな大きさのデジタル
データが入力される乗算装置に対する入力データの切り
捨てや丸めを行なうにあたり、このような操作を行なう
回路と、その操作の有無を保持する回路を付加すること
で、顕著に影響を受ける値の小さいデジタルデータへの
影響を重点的に削減し、デジタルデータ全体の精度の劣
化を抑制する。
【0017】具体的には、乗算処理対象のデータあるい
は乗算結果のデータの、最上位以下のnビットまたは
(n+1)ビットに0または1が連続していることを検
出することで、ある基準より絶対値の小さい、すなわち
0に近い小さい値のデータを検出する。そして、そのよ
うなデータに対して、所定ビットMSB側にシフトさせ
ることで2n 倍する操作を施し、その上で、上位側の所
定のビット幅のデータを選択して切り捨て処理を行い、
乗算処理に供したりあるいは乗算結果として記憶や出力
を行なう。そして、データ復元時には、データ毎にシフ
ト操作の有無を検出し、それに応じてデータをLSB側
にシフトさせることで、データを1/2n 倍して値をも
とにもどす。
【0018】以下、具体的な構成例について、第1〜第
6の実施の形態として説明する。第1の実施の形態 図1は、本発明の第1の実施の形態の乗算装置1の構成
を示すブロック図である。乗算装置1は、入力されるA
ビットの入力データをQビット(Q<A)にビット削減
し、Bビットの係数データを乗算し、Pビット(P<A
+B−1)の乗算結果を得る乗算装置である。なお、本
実施の形態においては、入力データのビット幅Aは32
ビット、ビット削減された乗算時の被乗算データのビッ
ト幅は24ビット、係数データのビット幅Bは24ビッ
ト、乗算結果データのビット幅Pは32ビットとする。
また、扱うデジタルデータの形式は、2'sコンプリメン
トとする。
【0019】まず、乗算装置1の構成について説明す
る。乗算装置1は、データレジスタ11、連続ビット検
出回路13、シフト回路15、係数レジスタ17、乗算
器19、シフト結果レジスタ21および乗算結果レジス
タ23を有する。
【0020】データレジスタ11は、乗算装置1に順次
入力される32ビット(Aビット)の被乗算データを順
に記憶し、シフト回路15に出力する。
【0021】連続ビット検出回路13は、乗算装置1に
順次入力されるデータの、上位の9ビット(n+1ビッ
ト)をチェックし、それら9ビットに同じ値が連続して
いるか否か、すなわち、全てが0または全てが1か否か
をチェックする。そして、チェック結果を示す1ビット
のデータを生成し、1サイクル保持した後、シフト回路
15およびシフト結果レジスタ21に出力する。
【0022】シフト回路15は、連続ビット検出回路1
3から入力される連続性のチェック結果が、入力データ
の上位9ビットが連続した値であること示していた場合
に、データレジスタ11より入力される32ビットのデ
ータを、8ビット(nビット)MSB側にシフトする。
連続ビット検出回路13から入力されるチェック結果
が、入力データの上位9ビットが連続した値でないこと
を示していた場合には、何らシフトを行なわない。そし
て、この必要に応じてシフトされたデータの上位24ビ
ット(Qビット)を選択して、乗算器19に被乗算デー
タとして出力する。
【0023】係数レジスタ17は、乗算装置1に順次入
力される24ビット(Bビット)の係数データを順に記
憶し、乗算器19に出力する。
【0024】乗算器19は、シフト回路15より入力さ
れる24ビットの被乗算データと、係数レジスタ17よ
り入力される24ビットの係数データを乗じ、その乗算
結果の上位32ビットを選択して乗算結果レジスタ23
に出力する。
【0025】シフト結果レジスタ21は、連続ビット検
出回路13より入力される、被乗算データがシフトされ
たか否かを示すフラグデータを記憶し、乗算結果と同期
して乗算装置1より出力する。
【0026】乗算結果レジスタ23は、乗算器19より
出力された乗算結果のデータを一時的に記憶し、乗算装
置1より出力する。
【0027】次に、このような構成の乗算装置1の動作
について説明する。乗算装置1に入力された32ビット
の被乗算データは、データレジスタ11に記憶されると
ともに、その上位9ビットが連続ビット検出回路13に
入力され、同じ値のビットが連続しているか否かがチェ
ックされる。チェック結果は、データのシフトを行なう
か否かを示す1ビットのデータとして保持された後、シ
フト回路15に出力されてシフト回路15におけるデー
タのシフトの制御に供される。すなわち、入力データの
上位9ビットに同じ値のビットが連続している場合に
は、絶対値が小さいデータと言えるので、データレジス
タ11に記憶されているデータをMSB側に8ビットシ
フトさせ、入力データの上位9ビットが同じ値のビット
でない場合には、シフトを行なわない。
【0028】このように選択的にシフトされた結果のデ
ータの上位24ビットと、乗算装置1に入力され係数レ
ジスタ17に一時的に記憶された24ビットの係数デー
タとが、乗算器19において乗じられて、その上位32
ビットのデータが選択されて乗算結果のデータが得られ
る。この乗算結果のデータは、乗算結果レジスタ23に
一旦記憶された後、連続ビット検出回路13から出力さ
れシフト結果レジスタ21に記憶されたその乗算結果の
データが8ビットシフトされたデータであるか否かを示
すフラグデータ(シフト結果データ)とともに乗算装置
1より出力される。
【0029】このように、本実施の形態の乗算装置1に
よれば、乗算器19に入力する被乗算データのビット長
を制限する際に、本来、切り捨てや丸めによる影響を顕
著に受ける絶対値が0に近い小さい値のデータに対し、
その精度劣化をなくすことができ、デジタルデータ全体
の精度劣化を効率的に抑制できる。
【0030】第2の実施の形態 前述した第1の実施の形態の乗算装置1より出力された
データは、後段の回路において任意の演算処理などに用
いられる。通常な、その演算処理の際に適宜データのシ
フト状態を示すフラグが参照されて、各データの桁など
の調整がなされる場合が多い。すなわち、このようなシ
フトを行なってデータの桁の変換を行なったとしても、
その復元、すなわち桁を揃える処理は、特段の回路を追
加しなくとも、後段の処理の中で効率よく行なわれる場
合が多い。しかしながら、乗算装置を完結した1つの単
なる演算装置と考えた場合には、乗算の際にシフトした
データは、元に戻して出力することが好ましい。そのよ
うな形態の乗算装置を、第2の実施の形態として説明す
る。
【0031】図2は、第2の実施の形態の乗算装置2の
構成を示すブロック図である。乗算装置2は、データレ
ジスタ11、連続ビット検出回路13、シフト回路1
5、係数レジスタ17、乗算器19、シフト結果レジス
タ21、乗算結果レジスタ23およびシフト回路25を
有する。データレジスタ11〜乗算結果レジスタ23の
各構成部は、前述した第1の実施の形態の対応する各部
と同一の機能なので、その説明は省略する。
【0032】シフト回路25は、シフト結果レジスタ2
1より入力される、乗算結果がシフトされているデータ
か否かを示すフラグデータに基づいて、乗算結果レジス
タ23より入力される乗算結果のデータをシフトし、出
力データ全体の桁を合わせる。すなわち、出力データが
シフトされていないデータの場合には、乗算結果レジス
タ23から入力されたデータをそのまま出力し、出力デ
ータがシフトされているデータの場合には、乗算結果レ
ジスタ23から入力されたデータを8ビットLSB側に
シフトする。そして、必要に応じてシフトされた乗算結
果のデータを、順次乗算装置1より出力する。
【0033】このような構成とすることで、乗算装置2
は、通常の乗算器で乗算を行なったのと同様の動作を行
なうことになる。そして、32ビットの被乗算データを
24ビットにビット削減して乗算しているが、この時、
絶対値の小さいデータについては32ビットの状態のま
ま乗算を行なったのと同じ精度のデータを得ている。し
たがって、そのような絶対値の小さいデータの精度の劣
化を抑え、高精度な処理が行なえる。なお、この乗算装
置2は、乗算器の構成を基準とすると同じ回路規模で精
度の劣化を防ぐことのできる乗算装置2と考えることが
でき、また、データの精度を基準とすると、同じ精度で
回路構成の小規模な乗算装置2と考えることができる。
【0034】第3の実施の形態 前述した第1の実施の形態の乗算装置1は、入力データ
のMSB側の9ビットが同一か否かを検査し、同一の場
合にはデータを8ビットシフトするようにしていた。す
なわち、この検査ビット数およびシフト量はただ一通り
に固定されていた。しかし、これは入力データに応じて
適応的に設定することができる。入力データのビットの
連続量に応じて、いくつかのシフト量を設定できる構成
の乗算装置について、第3の実施の形態として説明す
る。
【0035】図3は、第3の実施の形態の乗算装置3の
構成を示すブロック図である。なお乗算装置3では、入
力される32ビットの被乗算データを、20ビットにビ
ット削減して乗算器に入力するものとする。
【0036】まず、乗算装置3の構成について説明す
る。乗算装置3は、データレジスタ31、連続ビット検
出回路33、シフト量検出回路35、シフト回路37、
係数レジスタ39、乗算器41、シフトデータレジスタ
43および乗算結果レジスタ45を有する。
【0037】データレジスタ31は、乗算装置3に順次
入力される32ビット(Aビット)のデータを順に記憶
し、シフト回路37に出力する。
【0038】連続ビット検出回路33は、乗算装置3に
順次入力されるデータについてMSBより順に走査し
て、MSBと同じ値のビットが連続している領域を検出
し、検出した連続量nをシフト量検出回路35に出力す
る。なお、同じ値のビットの連続の検出は、最大13ビ
ットまで行なうものとする。
【0039】シフト量検出回路35は、連続ビット検出
回路33より入力される同一の値のビットの連続量nに
基づいて、シフト量検出回路35内に保持するたとえば
表1に示すようなテーブルに基づいてデータのシフト量
Sを検出し、シフト回路37に出力する。また、そのテ
ーブルに基づいてそのシフト量を示すラベル値Lを検出
してシフトデータレジスタ43に出力する。
【0040】
【表1】(表1)
【0041】シフト回路37は、シフト量検出回路35
から入力されるシフト量だけ、データレジスタ11より
入力される32ビットのデータをMSB側にシフトし、
上位20ビット(Qビット)を選択して、乗算器19に
出力する。
【0042】係数レジスタ39は、乗算装置3に順次入
力される24ビット(Bビット)の係数データを順に記
憶し、乗算器41に出力する。
【0043】乗算器41は、シフト回路37より入力さ
れる20ビットの被乗算データと、係数レジスタ17よ
り入力される24ビットの係数データを乗じ、その乗算
結果の上位32ビットを選択して乗算結果レジスタ45
に出力する。
【0044】シフトデータレジスタ43は、シフト量検
出回路35より入力される、被乗算データのシフト量、
すなわち乗算結果のデータのシフト量を示すラベル値L
を記憶し、乗算結果と同期して乗算装置3より出力す
る。
【0045】乗算結果レジスタ45は、乗算器41より
出力された乗算結果のデータを一時的に記憶し、乗算装
置3より出力する。
【0046】次に、このような構成の乗算装置3の動作
について説明する。乗算装置3に入力された32ビット
のデータは、データレジスタ31に記憶されるととも
に、連続ビット検出回路33に入力され、MSBからの
同じ値のビットの連続量nが検出される。この連続量n
に基づいて、シフト量検出回路35において表1に示し
たようなテーブルが参照され、シフト量Sおよびそのシ
フト量を示すラベル値Lが決定される。そして、シフト
回路37において、シフト量検出回路35において決定
されたシフト量Sにより、データレジスタ31に記憶さ
れている入力データをMSB側にシフトし、上位の20
ビットを選択して乗算器41に出力する。
【0047】このようにシフトされ選択された結果の2
0ビットの被乗算データと、乗算装置3に入力され係数
レジスタ39に一時的に記憶された24ビットの係数デ
ータとが、乗算器41において乗じられて、その上位3
2ビットのデータが選択されて乗算結果のデータが得ら
れる。この乗算結果のデータは、乗算結果レジスタ45
に一旦記憶された後、シフト量検出回路35から出力さ
れシフトデータレジスタ43に記憶され2ビットの乗算
結果のシフト量を示すLとともに、乗算装置3より出力
される。なお、出力したデータの最終的な桁合わせ、調
整は、乗算装置3の後段に配置される所望のデータ処理
回路において、表1に相当するテーブルを参照すること
によりそのシフト量を検出し行なわれることになる。
【0048】このように、本実施の形態の乗算装置3に
よれば、被乗算データの、MSB側の同一ビット値の連
続量に応じて、換言すればデータの絶対値の小ささに応
じて、複数のシフト量より適切なシフト量を選択してデ
ータのシフトを行なうようにしている。したがって、乗
算処理の被乗数のビット長を制限する際の、絶対値が0
に近い小さいデータに対する精度劣化を、より適切に削
減することができ、デジタルデータ全体の精度劣化を効
率的に抑制できる。また、乗算結果のデータのシフト量
を示すデータは、ラベルを用いた2ビットの情報なの
で、このような処理を行なうことによる付加的なデータ
のビット量の増大を極力抑えることができる。
【0049】第4の実施の形態 前述した第3の実施の形態の乗算装置3においては、入
力データのMSB側のビットの連続状態に基づいて、適
切なシフト量を選択してデータのシフトを行うようにし
ている。しかし、ビットの連続状態に基づいて決定され
る最適なシフト量でシフトを行なうようにするのが、精
度劣化を抑える点からは最も好ましい。そのような構成
の乗算装置について、第4の実施の形態として説明す
る。
【0050】図4は、第4の実施の形態の乗算装置4の
構成を示すブロック図である。乗算装置4は、データレ
ジスタ31、連続ビット検出回路33、エンコーダ3
6、シフト回路37、係数レジスタ39、乗算器41、
シフト量レジスタ44および乗算結果レジスタ45を有
する。データレジスタ31、連続ビット検出回路33、
シフト回路37、係数レジスタ39、乗算器41および
乗算結果レジスタ45の構成および動作は、前述した第
3の実施の形態の構成および動作と同じなので、その説
明は省略する。
【0051】エンコーダ36は、連続ビット検出回路3
3より出力される同一値ビットの連続量nに対して、n
−1の値を算出し、その値をエンコードしてデータのシ
フト量を示す数値データSを生成して、シフト回路37
およびシフト量レジスタ44に出力する。前述したよう
に、連続ビット検出回路33からは、1〜13の値が出
力されるので、エンコーダ36でエンコードしたデータ
は4ビットのデータとなる。
【0052】シフト量レジスタ44は、エンコーダ36
より入力される被乗算データのシフト量、すなわち乗算
結果のデータのシフト量を示す値Sを記憶し、乗算結果
と同期して乗算装置4より出力する。
【0053】このような構成の乗算装置4においては、
連続ビット検出回路33において入力データに対してM
SBからの同じ値のビットの連続量nが検出され、エン
コーダ36においてn−1の値がエンコードされてシフ
ト量Sを直接に示す数値データが生成される。そして、
シフト回路37において、このシフト量Sにより、デー
タレジスタ31に記憶されている入力データをMSB側
にシフトし、上位の20ビットを選択して乗算器41に
出力する。このようにシフトされ選択された結果の20
ビットの被乗算データと、乗算装置3に入力され係数レ
ジスタ39に一時的に記憶された24ビットの係数デー
タとが、乗算器41において乗じられて、その上位32
ビットのデータが選択され、乗算結果レジスタ45に一
旦記憶された後、シフト量検出回路35から出力されシ
フトデータレジスタ43に記憶され2ビットの乗算結果
のシフト量Sとともに、乗算装置4より出力される。
【0054】このように、本実施の形態の乗算装置4に
よれば、MSB側の同一ビット値の連続量に応じた最適
なシフト量によりデータのシフトを行なうようにしてい
る。したがって、乗算器41に入力される被乗算データ
のビット長を制限する際の、絶対値が0に近い小さいデ
ータに対する精度劣化を、最適に抑えることができる。
【0055】第5の実施の形態 前述した第1〜第4の実施の形態は、いずれも被乗算デ
ータのビット数を制限する際に、絶対値の小さいデータ
に対する精度劣化を抑えるものであった。しかし、同様
の処理は係数データに対しても行なうことができる。係
数データのビット数を制限して乗算を行なう乗算装置で
あって、絶対値の小さいデータに対する精度劣化を抑え
る構成とした乗算装置について、第5の実施の形態とし
て説明を行なう。
【0056】図5は、本発明の第5の実施の形態の乗算
装置5の構成を示すブロック図である。乗算装置5は、
データレジスタ51、係数レジスタ53、連続ビット検
出回路55、シフト回路57、乗算器59、シフト結果
レジスタ61および乗算結果レジスタ63を有する。な
お、乗算装置5において、入力データのビット幅Aは2
4ビット、係数データのビット幅Bは24ビット、ビッ
ト削減された乗算時の係数データのビット幅Rは16ビ
ット、乗算結果データのビット幅Pは24ビットとす
る。
【0057】データレジスタ51は、乗算装置5に順次
入力される24ビット(Aビット)の被乗算データを順
に記憶し、乗算器59に出力する。
【0058】係数レジスタ53は、乗算装置5に順次入
力される24ビット(Bビット)の係数データを順に記
憶し、シフト回路57に出力する。
【0059】連続ビット検出回路55は、乗算装置5に
順次入力されるデータの、上位の9ビット(n+1ビッ
ト)をチェックし、それら9ビットのに同じ値が連続し
ているか否か、すなわち、全てが0または全てが1か否
かをチェックする。そして、チェック結果を示す1ビッ
トのデータを生成し、1サイクル保持した後、シフト回
路57およびシフト結果レジスタ61に出力する。
【0060】シフト回路57は、連続ビット検出回路5
5から入力される連続性のチェック結果が、係数データ
の上位9ビットが連続した値であること示していた場合
に、係数レジスタ53より入力される24ビットのデー
タを、8ビット(nビット)MSB側にシフトする。連
続ビット検出回路44から入力されるチェック結果が、
係数データの上位9ビットが連続した値でないことを示
していた場合には、何らシフトを行なわない。そして、
この必要に応じてシフトされたデータの上位16ビット
(Rビット)を選択して、乗算器59に出力する。
【0061】乗算器59は、データレジスタ51より入
力される24ビットの被乗算データと、シフト回路57
より入力される16ビットの係数データを乗じ、その乗
算結果の上位24ビットを選択して乗算結果レジスタ6
3に出力する。
【0062】シフト結果レジスタ61は、連続ビット検
出回路55より入力される、係数データがシフトされた
か否かを示すフラグデータを記憶し、乗算結果と同期し
て乗算装置5より出力する。
【0063】乗算結果レジスタ63は、乗算器59より
出力された乗算結果のデータを一時的に記憶し、乗算装
置5より出力する。
【0064】このような構成の乗算装置5においては、
乗算装置5に入力された24ビットの係数データは、係
数レジスタ53に記憶されるとともに、その上位9ビッ
トが連続ビット検出回路55に入力され、同じ値のビッ
トが連続しているか否かがチェックされる。チェック結
果は、データのシフトを行なうか否かを示す1ビットの
データとして保持された後、シフト回路57に出力され
てシフト回路57におけるデータのシフトの制御に供さ
れる。すなわち、係数データの上位9ビットに同じ値の
ビットが連続している場合には、絶対値が小さいデータ
と言えるので、係数レジスタ53に記憶されているデー
タをMSB側に8ビットシフトさせ、入力データの上位
9ビットが同じ値のビットでない場合には、シフトを行
なわない。
【0065】このように選択的にシフトされた結果の係
数データの上位16ビットと、乗算装置1に入力されデ
ータレジスタ51に一時的に記憶された24ビットの被
乗算データとが、乗算器59において乗じられて、その
上位24ビットのデータが選択されて乗算結果のデータ
が得られる。この乗算結果のデータは、乗算結果レジス
タ63に一旦記憶された後、連続ビット検出回路55か
ら出力されシフト結果レジスタ61に記憶されたその乗
算結果のデータが8ビットシフトされたデータであるか
否かを示すフラグデータ(シフト結果データ)とともに
乗算装置5より出力される。
【0066】このように、本実施の形態の乗算装置5に
よれば、入力データと同様に係数データについても、乗
算器59に入力するビット長を制限する際に、本来、切
り捨てや丸めによる影響を顕著に受ける絶対値が0に近
い小さい値のデータに対し、その精度劣化をなくすこと
ができ、デジタルデータ全体の精度劣化を効率的に抑制
できる。
【0067】第6の実施の形態 さらに、本発明に係わるこのような絶対値の小さいデー
タに対する精度劣化を抑えてビット数を制限する構成
は、乗算結果のビット削減を行なう際にも適用すること
ができる。前述した第4の実施の形態の乗算装置4に対
して、さらにそのような乗算結果のビット削減を行なう
ようにした乗算装置について、第6の実施の形態として
説明を行なう。
【0068】図6は、本発明の第6の実施の形態の乗算
装置5の構成を示すブロック図である。乗算装置6は、
データレジスタ31、連続ビット検出回路33、エンコ
ーダ36、シフト回路37、係数レジスタ39、乗算器
41、連続ビット検出回路73、エンコーダ76、シフ
ト回路77、加算回路79、シフト量レジスタ81およ
び乗算結果レジスタ83を有する。なお、乗算装置6か
ら、24ビットのデータを出力するものとする。データ
レジスタ31〜乗算器41の構成および動作は、前述し
た第4の実施の形態の対応する構成部の構成および動作
と同じなので、その説明は省略する。
【0069】連続ビット検出回路73は、乗算器41よ
り出力される32ビットの乗算結果のデータについてM
SBより順に走査して、MSBと同じ値のビットが連続
している領域を検出し、検出した連続量n’をエンコー
ダ76に出力する。なお、同じ値のビットの連続の検出
は最大9ビットまで行なうものとする。
【0070】エンコーダ76は、連続ビット検出回路7
3より出力される同一値ビットの連続量n’に対して
n’−1の値を算出し、その値をエンコードしてデータ
のシフト量を示す数値データS’生成して、シフト回路
77および加算回路79に出力する。前述したように、
連続ビット検出回路73からは、1〜9の値が出力され
るので、エンコーダ76でエンコードしたシフト量を示
す数値データS’は4ビットのデータとなる。
【0071】シフト回路77は、エンコーダ76から入
力されるシフト量S’だけ、乗算器41より出力される
32ビットの乗算結果データをMSB側にシフトし、上
位24ビット(Pビット)を選択して、乗算結果レジス
タ83に出力する。
【0072】加算回路79は、エンコーダ36より入力
される乗算前の被乗算データのシフト量Sと、エンコー
ダ76より入力される乗算結果データのシフト量S’と
を加算し、乗算装置6内でのトータルのシフト量S”を
検出し、シフト量レジスタ81に出力する。
【0073】シフト量レジスタ81は、加算回路79よ
り入力される乗算結果のトータルのシフト量S”を記憶
し、乗算結果と同期して乗算装置6より出力する。
【0074】乗算結果レジスタ83は、シフト回路77
より出力された必要に応じてシフトされた乗算結果のデ
ータを一時的に記憶し、乗算装置6より出力する。
【0075】このような構成の乗算装置6においては、
連続ビット検出回路33において入力データに対してM
SBからの同じ値のビットの連続量nが検出され、エン
コーダ33においてn−1の値がエンコードされてシフ
ト量Sを直接に示す数値データが生成され,シフト回路
37において、データレジスタ31に記憶されている入
力データをMSB側にシフト量Sだけシフトし、上位の
20ビットを選択して乗算器41に出力する。その20
ビットの被乗算データと、乗算装置3に入力され係数レ
ジスタ39に一時的に記憶された24ビットの係数デー
タとが、乗算器41において乗じられて、その上位32
ビットのデータが選択され、乗算器41より出力され
る。
【0076】乗算装置6においては、乗算器41より出
力されたその乗算結果のデータに対して、連続ビット検
出回路73においてMSBからの同じ値のビットの連続
量n’が検出され、エンコーダ73においてn’−1の
値がエンコードされてシフト量S’を直接に示す数値デ
ータが生成され,シフト回路737において乗算結果デ
ータをMSB側にシフト量S’だけシフトし、上位の2
4ビットを選択して乗算結果レジスタ83に一旦記憶さ
れる。そして、エンコーダ36より出力された乗算前の
被乗算データのシフト量Sと、エンコーダ76より出力
された乗算結果データのシフト量S’とが加算回路79
で加算され、シフト量レジスタ81に一旦記憶される。
そして、この乗算結果レジスタ83に記憶された乗算結
果データおよびシフト量レジスタ81に記憶されたトー
タルのシフト量S”が、演算結果として乗算装置6より
出力される。
【0077】このように、本実施の形態の乗算装置6に
よれば、乗算前の被乗算データおよび乗算結果のデータ
の各々に対して、データのビット長を制限する際の、絶
対値が0に近い小さいデータに対する精度劣化を最適に
抑えることができる。したがって、より精度が高く回路
規模の小さい効率のよい乗算装置を提供することができ
る。
【0078】変形例 なお、本発明は本実施の形態に限られるものではなく、
任意好適な種々の改変が可能である。たとえば、前述し
た各実施の形態の構成を適宜組み合わせることにより、
より一層精度劣化が少なく回路規模の小さい効率のよい
乗算装置を構成することができる。そのような乗算装置
も本発明の範囲内である。たとえば、前述した第5の実
施の形態の乗算装置5は、係数データに対する第1の実
施の形態に対応する構成であって、係数データのMSB
側の特定の複数ビットが同一か否かを検査し、同一の場
合にはデータをシフトするようにした構成、すなわち、
検査ビット数およびシフト量がただ一通りに固定された
構成の乗算装置であった。しかし、係数データに対する
処理も、第3および第4の実施の形態のように、複数の
シフト量を適宜使用したり、検出した同一の値のビット
の連続量に応じたシフト量にするような構成としてもよ
い。
【0079】また、第6の実施の形態の乗算装置6にお
ける、乗算結果のデータに対する処理も、被乗算データ
に対する第1および第2の実施の形態に示した構成のよ
うに、特定のビットを検査して特定のシフト量を使用し
たり、複数のシフト量を使用するような構成としてもよ
い。また、第5の実施の形態のような係数データのビッ
ト削減を行なう乗算装置に対して、第6の実施の形態に
示したような乗算結果のビット削減を行なうための回路
を設けるような構成としてもよい。
【0080】すなわち、これら被乗算データに対するビ
ット削減処理、係数データに対するビット削減処理およ
び乗算結果のデータに対するビット削減処理を、1つ、
2つあるいは全てを適宜組み合わせて、所望の乗算装置
を構成してよい。また、その各ビット削減処理部の構成
は、前述した特定のシフト量を使用する構成、複数のシ
フト量を使用する構成および最適なシフト量を使用する
構成の、任意の構成を適用してよい。
【0081】また、各実施の形態で仮に設定した入力デ
ータのビット幅A、係数データのビット幅、ビット削減
した結果の被乗算データのビット幅Q、ビット削減した
結果の係数データのビット幅R、出力データのビット幅
SYUTS検出する同じ値のビットの連続量n、その最
大検出範囲などは、回路の仕様および求められる計算精
度に応じて決められるべきものであって、何ら限定され
るものではない。
【0082】また、デジタルデータの形式として、2's
コンプリメント形式の場合で説明したが、これに限定さ
れるものではなく、同様の上位シフトが可能なすべての
データ形式での採用が可能である。また、ビットを削減
する方法として、切り捨ての場合で説明しているが、切
り捨てではなく、いわゆる丸めを併用することもありう
る。また、前述した実施の形態はいずれも乗算回路であ
ったが、本発明は乗算装置に限られるものではなく、任
意の演算回路に適用可能である。
【0083】
【発明の効果】このように本発明によれば、絶対値の小
さいデータを精度劣化を抑制しながらビット長制限を行
なって所望の演算を行なう演算装置および演算方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の乗算装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明の第2の実施の形態の乗算装置
の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明の第3の実施の形態の乗算装置
の構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、本発明の第4の実施の形態の乗算装置
の構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、本発明の第5の実施の形態の乗算装置
の構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、本発明の第6の実施の形態の乗算装置
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1,2,3,4…乗算装置、11…データレジスタ、1
3…連続ビット検出回路、15…シフト回路、17…係
数レジスタ、19…乗算器、21…シフト結果レジス
タ、23…乗算結果レジスタ、25…シフト回路、31
…データレジスタ、33…連続ビット検出回路、35…
シフト量検出回路、36…エンコーダ、37…シフト回
路、39…係数レジスタ、41…乗算器、43…シフト
データレジスタ、44…シフト量レジスタ、45…乗算
結果レジスタ、51…データレジスタ、53…係数レジ
スタ、55…連続ビット検出回路、57…シフト回路、
59…乗算器、61…シフト結果レジスタ、63…乗算
結果レジスタ、73…連続ビット検出回路、76…エン
コーダ、77…シフト回路、79…加算回路、81…シ
フト量レジスタ、83…乗算結果レジスタ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力される第1のデータおよび第2のデー
    タのいずれか一方のデータを第1のシフト対象のデータ
    とし、当該第1のシフト対象のデータに対して、MSB
    と同一の値のビットのMSBからの連続を検出する第1
    の連続ビット検出手段と、 前記第1の連続ビット検出手段において検出した同一の
    値のビットの連続の量に基づいて決定される所定のシフ
    ト量、前記第1の処理対象のデータをMSB側にシフト
    し、当該シフトされたデータのMSB側から、前記第1
    のシフト対象のデータの元のビット幅より小さい所定の
    ビット幅を選択し出力する第1のシフト手段と、 前記第1のシフト手段におけるシフト量が0でない場合
    に、前記出力されるデータがシフトされたデータである
    ことを示すフラグデータを出力する第1のフラグ出力手
    段と、 前記第1のシフト手段より出力されるデータおよび前記
    第1のシフト対象のデータではない前記第1のデータお
    よび第2のデータのいずれか他方のデータに基づいて、
    所定の演算を行なう演算手段とを有する演算装置。
  2. 【請求項2】前記演算手段は、前記出力されるデータ
    と、前記第1のシフト対象のデータではない前記第1の
    データおよび第2のデータのいずれか他方のデータとの
    乗算を行なう請求項1に記載の演算装置。
  3. 【請求項3】前記第1のシフト対象のデータではない前
    記第1のデータおよび第2のデータのいずれか他方のデ
    ータを第2のシフト対象のデータとし、当該第2のシフ
    ト対象のデータに対して、MSBと同一の値のビットの
    MSBからの連続を検出する第2の連続ビット検出手段
    と、 前記第2の連続ビット検出手段において検出した同一の
    値のビットの連続の量に基づいて決定される所定のシフ
    ト量、前記第2の処理対象のデータをMSB側にシフト
    し、当該シフトされたデータのMSB側から、前記第2
    のシフト対象のデータの元のビット幅より小さい所定の
    ビット幅を選択し出力する第2のシフト手段と、 前記第2のシフト手段におけるシフト量が0でない場合
    に、前記出力されるデータがシフトされたデータである
    ことを示すフラグデータを出力する第1のフラグ出力手
    段とをさらに有し、 前記演算手段は、前記第1のシフト手段より出力される
    データと、前記第2のシフト手段より出力されるデータ
    との乗算を行ない前記第1のフラグ出力手段より出力さ
    れるフラグデータおよび前記第2のフラグ出力手段より
    出力されるフラグデータに基づいて、前記乗算結果のデ
    ータのシフト状態を示すフラグデータを生成するシフト
    量合成手段をさらに有する請求項2に記載の演算装置。
  4. 【請求項4】前記演算結果のデータに対して、MSBと
    同一の値のビットのMSBからの連続を検出する第3の
    連続ビット検出手段と、 前記第3の連続ビット検出手段において検出した同一の
    値のビットの連続の量に基づいて決定される所定のシフ
    ト量、前記演算結果のデータをMSB側にシフトし、当
    該シフトされたデータのMSB側から、前記演算結果の
    データの元のビット幅より小さい所定のビット幅を選択
    し出力する第3のシフト手段と、 前記第3のシフト手段におけるシフト量が0でない場合
    に、前記出力されるデータがシフトされたデータである
    ことを示すフラグデータを出力する第3のフラグ出力手
    段とをさらに有し、 前記シフト量合成手段は、前記第1のフラグ出力手段よ
    り出力されるフラグデータ、前記第2のフラグ出力手段
    より出力されるフラグデータおよび前記第3のフラグ出
    力手段より出力されるフラグデータに基づいて、前記第
    3のシフト手段より出力されるデータのシフト状態を示
    すフラグデータを生成する請求項3に記載の演算装置。
  5. 【請求項5】前記演算結果のデータに対して、MSBと
    同一の値のビットのMSBからの連続を検出する第3の
    連続ビット検出手段と、 前記第3の連続ビット検出手段において検出した同一の
    値のビットの連続の量に基づいて決定される所定のシフ
    ト量、前記演算結果のデータをMSB側にシフトし、当
    該シフトされたデータのMSB側から、前記演算結果の
    データの元のビット幅より小さい所定のビット幅を選択
    し出力する第3のシフト手段と、 前記第3のシフト手段におけるシフト量が0でない場合
    に、前記出力されるデータがシフトされたデータである
    ことを示すフラグデータを出力する第3のフラグ出力手
    段と、 前記第1のフラグ出力手段より出力されるフラグデータ
    および前記第3のフラグ出力手段より出力されるフラグ
    データに基づいて、前記第3のシフト手段より出力され
    るデータのシフト状態を示すフラグデータを生成するシ
    フト量合成手段をさらに有する請求項2に記載の演算装
    置。
  6. 【請求項6】前記第1のシフト手段は、前記第1の連続
    ビット検出手段において検出した同一の値のビットの連
    続量nが、所定のシフト量mに対して(m+1)以上で
    あった場合に、前記第1のシフト対象のデータをMSB
    側にmビットシフトする請求項2に記載の演算装置。
  7. 【請求項7】前記第1のシフト手段は、 前記第1の連続ビット検出手段において検出した同一の
    値のビットの連続量nに基づいて、シフト量mを決定す
    る第1のシフト量決定手段と、 前記決定されたシフト量m、前記第1のシフト対象のデ
    ータをMSB側にシフトする第1のシフト手段とを有
    し、 前記第1のフラグ出力手段は、前記シフト量mを示すデ
    ータを出力する請求項2に記載の演算装置。
  8. 【請求項8】前記第1のシフト手段は、前記第1の連続
    ビット検出手段において検出した同一の値のビットの連
    続量nに基づいて、前記第1のシフト対象のデータをM
    SB側に(n−1)ビットシフトし、 前記第1のフラグ出力手段は、前記シフト量(n−1)
    を出力する請求項2に記載の演算装置。
  9. 【請求項9】前記演算結果のデータのMSB側に必要に
    応じて値0のビットを挿入し、当該演算結果のデータの
    ビット幅よりも大きいビット幅のデータに変換するビッ
    ト拡張手段と、 前記変換されたデータを、前記演算結果のデータに対応
    した前記フラグデータに基づいて、所定のシフト量LS
    B側にシフトするシフト手段とを有する請求項2に記載
    の演算装置。
  10. 【請求項10】入力される第1のデータおよび第2のデ
    ータのいずれか一方のデータを第1のシフト対象のデー
    タとし、当該第1のシフト対象のデータに対して、MS
    Bと同一の値のビットのMSBからの連続を検出し、 前記第1の連続ビット検出手段において検出した同一の
    値のビットの連続の量に基づいて決定される所定のシフ
    ト量、前記第1の処理対象のデータをMSB側にシフト
    し、 当該シフトされたデータのMSB側から、前記第1のシ
    フト対象のデータの元のビット幅より小さい所定のビッ
    ト幅を選択し、 前記シフト量が0でない場合に、前記出力されるデータ
    がシフトされたデータであることを示すフラグデータを
    生成し、 前記選択されたデータおよび前記第1のシフト対象のデ
    ータではない前記第1のデータおよび第2のデータのい
    ずれか他方のデータに基づいて、所定の演算を行なう演
    算方法。
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