JP2002062166A - 流量計 - Google Patents

流量計

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JP2002062166A
JP2002062166A JP2000247266A JP2000247266A JP2002062166A JP 2002062166 A JP2002062166 A JP 2002062166A JP 2000247266 A JP2000247266 A JP 2000247266A JP 2000247266 A JP2000247266 A JP 2000247266A JP 2002062166 A JP2002062166 A JP 2002062166A
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flow
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JP2000247266A
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Hikari Hirano
光 平野
Seiichi Ito
誠一 伊藤
Makoto Okabayashi
誠 岡林
Masamichi Ipponmatsu
正道 一本松
Shuichi Okada
修一 岡田
Hiroshi Matsushita
博 松下
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/05Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects
    • G01F1/20Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects by detection of dynamic effects of the flow
    • G01F1/32Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects by detection of dynamic effects of the flow using swirl flowmeters
    • G01F1/3227Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using mechanical effects by detection of dynamic effects of the flow using swirl flowmeters using fluidic oscillators

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定対象の流体が流れる基幹流路4の下流側
に、基本素子を備えた測定流路2と、この測定流路2に
対して並列に設けられ、基本素子をバイパスするバイパ
ス流路3とを備え、基幹流路4から流れを測定流路2と
バイパス流路3とに分配して流す構成で、基幹流路4を
流れる流体の流量を、基本素子の検出出力から求める流
量計において、その測定精度をできるだけ向上させる。 【解決手段】 バイパス流路の流体力学的代表長さを、
基本素子のそれに対して、器差特性を満たすように適切
に選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流量計に関するもの
であり、さらに詳細には、今日, 実用化の徒にある流体
振動型流量計もしくは超音波流量計を主要な流量測定用
の基本素子(流量検出手段と称する)として備えた流量
計に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、ガスメーター等に使用される流量
計として、上記のような基本素子を流量測定の主要部に
備えた流量計が提案されており、その開発が急がれてい
る。このような流量計に要求される性能は、その流量測
定範囲を広げ、精度を守ることであるが、今日、OIM
L基準に見られるように、流量測定可能な測定範囲が格
段に広がるとともに、その測定範囲でも精度が求められ
ている。従来基準とOIML基準との比較を、流量計に
求められる測定可能最大流量をQmaxとして示すと、
下記のようになる。
【0003】
【表1】 従来基準 測定流量範囲 許容器差範囲 大流量側 (1/10)Qmax≦Q≦Qmax ±1.5% 小流量側 (1/20)Qmax≦Q≦(1/10)Qmax ±3% OIML基準 測定流量範囲 許容器差範囲 大流量側 (1/10)Qmax≦Q≦Qmax ±1.5% 小流量側 (1/160)Qmax≦Q≦(1/10)Qmax ±3%
【0004】さらに, 流量計をガスメーターとして使用
する場合、所謂, 漏れ流量検知を行うことが要求され
る。この漏れ流量検知とは、5リットル/H以下の流量
を測定することが求められ、現状のガスメータは、3リ
ットル/Hを適宜計測するためのものであり、上記の測
定流量範囲に対してもかなり小さく、所謂, 微小流量検
知に属するものである。
【0005】このような要請から、発明者らは、基本素
子が備えられる測定流路に対して、バイパス流路を設
け、測定対象の流れを測定流路とバイパス流路とに分配
して流し、基本素子が測定可能な範囲を越えた流量を測
定することを提案している。また、特開平6−4298
8号公報にあっては、流体振動型流量計として備えらえ
る検出素子に対して、この素子と流路の外形がほぼ等し
いバイパス流路を設けて, 基本素子を越えた流量を測定
することを提案している。この例にあっては、素子側と
バイパス側とに関して、その流路概略形状がほぼ同一と
され、測定流量範囲内の全範囲に亘って、両流路間で、
ほぼ一定の割合で流量が両側に分配されるようにして、
素子の検出出力から容易に、合計流量の検出に利用でき
るようにしている。この例にあって、その流量関係を見
ると、バイパス流路内には、素子側に流れる流量と同程
度の流量がながれ、素子の測定可能流量範囲のほぼ2倍
程度の流量が測定可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、特開平6−42
988号公報に示される技術にあっては、基本素子側に
流れる流体流量に対してバイパス側を流れる流量の割合
が比較的小さいことから、測定流量範囲の拡大という今
日的な問題には、十分に対応できない。そこで、流路径
の大きなバイパス流路を設けて、このバイパス流路を流
れる流量の割合を大きくして、測定可能な流量範囲をカ
バーすることとなるが、この場合、同時に、その測定精
度を充たすことが要求される。しかしながら、このよう
な測定精度の要求に対してどのように、バイパス流路を
設計するかは未解決の問題であり、適切な指針が得られ
ていないのが実情である。本発明の目的は、測定対象の
流体が流れる基幹流路の下流側に、流量検出手段(基本
素子)を備えた測定流路と、この測定流路に対して並列
に設けられ、流量検出手段をバイパスするバイパス流路
とを備え、基幹流路から流れを測定流路とバイパス流路
とに分配して流す構成で、基幹流路を流れる流体の流量
を、流量検出手段の検出出力から求める流量計におい
て、測定可能な流量範囲を拡大しながら、その測定精度
をできるだけ向上させることができる技術を得ることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】まず説明にあたって、流
量計の精度を表わす器差、器差特性に関して、流体振動
型流量計を例にとって説明する。流体振動型流量計は、
図2に示すように、拡大流路部12の上流側に設けられ
るノズルから噴流を前記拡大流路部に噴出させるととも
に、拡大流路部を形成する一対の側壁間で、噴流の主流
を交互に側壁に沿わせて流し、噴流の主流の流れ位置の
交番振動周期等から内部を流れる流体の流量を求める。
ここで側壁に沿わせて流しとは、側壁側によせてといっ
た意味であり、図2にあってはターゲット15の両側を
交互に流れることを意味する。この型の流体振動型流量
計にあっては、ノズル出口の近傍に設けられる検出端を
利用して、検出端近傍の周期的な圧力変化を検出し、例
えば、圧力が低圧力側から所定の閾値圧力を超える場合
を1パルスとして、所定時間内のパルス数を数え、この
パルス数に、予め設定されている1パルスに対応する単
位パルス流量を積算することで、所定時間内の流量(こ
の流量は流体振動型流量計で計測され・導出流量である
ため導出流量と呼ぶ)を求める。さて、上記の単位パル
ス流量は、流量計の流量測定範囲内で、素子が単位パル
スを発生する場合の代表(平均)的な流量である。従っ
て、特定の流量域(例えば低流量域)にあっては、単位
パルスを発生した場合にあっても、流量に対して、ほぼ
比例関係のパルスが得られる流体振動素子について、実
際には、比例関係の乱れが実在する場合がある。結果、
それぞれ異なる流量に対して、真の流量と導出流量との
間には差(偏差)が生じることとなる。一般に、このよ
うな偏差は、図3〜8に示すような器差特性として整理
される。即ち, 同図において横軸は流量であり、縦軸は
器差((導出流量−真の流量)/真の流量(%表示))
を示している。図3の例にあっては、低流量側の器差が
マイナス側に大きくなっている。流量計にあって, この
器差が, 図3〜7に破線及び二点鎖線で示すような所定
の範囲内に収まっていることが要求される。
【0008】さて、本願は、基本素子を検出用の素子と
して利用するとともに、バイパス流路を利用して、この
基本素子が単独で流量測定可能な流量範囲を越えた流量
範囲を精度を確保しながら測定しようとするものであ
る。通常、流路を流体が流れる場合、その流路の入口と
出口間との間の流体圧力差(圧力損失)と、流路内を流
れる流量は、一定の関係となる。一例は、図9に示すと
おりであり、低流量域にあっては流れは層流が支配的な
層流支配流れとなり、順次、流量が増加するに従って、
乱流が支配的な乱流支配流れとなる。ここで、前記圧力
損失と流量との関係にあっては、層流支配流れにあって
は、流量増加に対して一次関係で圧力損失が増加してい
くのに対して、乱流支配流れでは二次関係で増加する。
さて、前述の基本素子を備えた測定流路にあっては、基
本素子が流体振動型流量計である場合、この素子におけ
る流体振動が起こる流量が流量測定下限となっているこ
とから、乱流支配流れの下限域(一部層流流れが発生す
ることがある流量域)より高い流量域で測定流路が使用
されていることとなる。一方、この基本素子と概略形状
がほぼ一致する形状のバイパス路を, 従来技術のように
採用する場合は、バイパス路における圧力損失と流量と
の関係特性は、測定流路のそれとほぼ同一のものとで
き、両流路間での分配比を, 全流量測定域に亘って、所
定の比とすることができる。さて、それぞれの流路にお
いて、前記圧力損失と流量との関係を決定するパラメー
ターは、流体力学的代表長さと呼ばれており、流路が以
下のような構成の場合、それぞれ所定の部位で、この代
表長さが決まる。 イ 測定流路に基本素子としての流体振動型流量計が備
えられている場合、測定流路において流量計のノズルが
最小断面流路となることから、その流体力学的代表長さ
Lmは、ノズルの最小断面長さにより決まる。 ロ 測定流路に基本素子としての超音波流量計が備えら
れている場合、その流体力学的代表長さLmは、超音波
流量計に備えられる流体流路の最小断面長さにより決ま
る。 ハ バイパス路における流体力学的代表長さLbは、そ
の流路の最小断面長さにより決まると考えてよいが、こ
のバイパス路に絞りを設けた場合、この絞り流路の最小
断面長さにより決まる。 本願にあっては、以下に示すように、測定流路ひいては
基本素子の流体力学的代表長さLmと、バイパス路の流
体力学的代表長さLbとの関係を、前記器差特性との関
係で検討する。
【0009】基本素子の器差特性は、器差が0で平坦な
ことが理想的であるが、通常の場合、図8に示すよう
に、流量測定範囲の低流量側で、増加する(図(イ)に
示す)状態にあるか、低下する(図(ロ)に示す)状態
にある。この基本素子に対してバイパス流路を設けた場
合、このバイパス流路に流れる流量分だけ高い流量域を
測定可能となり、従来技術のように、バイパス流路の形
状を基本素子の形状に合わせておくと、これら流路の流
体力学的代表長さをほぼ一致させることとなり、その流
量分配比が全流量測定域で一定となり、結果的に、測定
流路とバイパス流路との両方の流れる流体流量を、基本
素子の出力から求めた場合にあって、その器差特性は、
基本素子の器差特性と相似なものとなる。
【0010】さて、上記したように、流路の圧力損失と
流量との関係は、一次関係となる領域に二次関係となる
領域が接続した構成となっており、この特性は、流路の
構成に依存する。そこで、バイパス流路の構成(同義的
にはその流体力学的代表長さ)を、基本素子の構成(同
じく、その流体力学的代表長さ)に対して調節すること
は、バイパス流路と基本素子間との流路抵抗の関係を流
量に従って調節することとなり、結果的に、器差特性を
改善することができることを見出して、発明者らは, 本
願発明を完成した。この例をさらに具体的に説明する
と、基本素子の器差特性が図8(ロ)に示すように、低
流量側でマイナス側に振っている場合、この低流量域で
は、バイパス側の抵抗を素子側の抵抗より増して、素子
側への分配量が増すようにしてやれば、素子側の出力値
が増し、全体としての導出流量を真の流量と近いものと
でき、器差特性を改善することができる(図8(ハ)に
斜線で示す範囲内に収めることができる)。低流量側で
の基本素子の器差特性が逆の傾向を示していれば、上記
と逆の調整をバイパス側でやってやれば良い。このよう
な調節は、圧力損失と流量との関係が、層流支配流れと
乱流支配流れとで異なり、さらにその中間に両者の関係
の中間的な領域が存在することに注目して、調節可能で
あることを発明者らは確認している。
【0011】発明者らが、本願発明に到達した経緯は以
上のようであるが、以下, 特許請求の範囲の記載に関し
て説明する。即ち、請求項1に記載されているように、
上記した流量計において、前記バイパス流路を流れる流
量が, 前記測定流路を流れる流量の3倍以上に設定され
るとともに、前記バイパス流路の圧力損失と流量との関
係特性を支配する部位の流体力学的代表長さLbを、前
記流量検出手段に関する圧力損失と流量との関係特性を
支配する部位の流体力学的代表長さLmの1/3以上、
3倍以下に設定することが好ましい。バイパス流路を備
えた流量計にあって、バイパス側に流れる流量を測定流
路側に対して3倍以上とすることで、流量計全体とし
て、流量検出手段単独の場合に対して、4倍以上の流量
範囲をカバーすることができる。さらに、流量検出手段
側とバイパス流量側とにおいて、両者間の流体力学的代
表長さを所定の範囲内に選択することで、バイパス流路
を利用する流量測定状態にあって、流量検出手段の特性
を適切に利用して, 測定を行うことができる。ここで、
流量検出手段には通常5%程度の器差が発生する流量が
存在するが、この程度の器差は、両流体力学的代表長さ
の関係を1/3以上、3倍以下の範囲内で適切に設定す
ることで、吸収することが可能となる。さらに具体的に
は、この関係が1/3未満だと、基本素子(測定流路)
が小流量側でマイナス器差を持っていても、実際問題と
して、プラス側の補正が始まる部分が、大流量側に移動
しすぎて、中間流量部分の比較的器差が安定している部
分まで、プラス側に器差を劣化させてしまう場合があ
る。一方、3より大きいと、基本素子(測定流路)が小
流量側で、プラス器差を持っていても、補正を必要とす
る部分よりも小流量側によりすぎた形で、補正が入るた
め効果がない場合や、バイパス側に流れすぎることで、
器差を悪化させてしまうという問題が発生する場合があ
る。さて、両流路の流体力学的代表長さの設定にあたっ
ては、器差が所定の範囲内に収まるように設定すること
となるが、この構造は, 請求項7に記載されている流量
計を得ることに繋がる。即ち、請求項7に記載されてい
るように、バイパス流路を備えた構成の流量計におい
て、前記バイパス流路を流れる流量が, 前記測定流路を
流れる流量の3倍以上に設定されるとともに、前記バイ
パス流路に、絞り流路である流体力学的代表長さ設定部
を設け、流量計内を流れる真の流量と、当該流量計から
導出される導出流量の前記真の流量からの偏差との関係
である器差特性に関して、前記偏差の前記真の流量の割
合を器差とする場合に、前記流量検出手段の流体力学的
代表長さに対する前記絞り流路の流体力学的代表長さ
を、所定の測定流量範囲内で、前記器差が所定の範囲内
に収まるように、設定するのである。この場合も、バイ
パス側に比較的大きな流量を流して、大流量に対応でき
るのであるが、これまで説明してきたように、両流路間
の流体力学的代表長さの相対的な関係を調節すること
で、流量測定範囲内において、測定流路側とバイパス流
量側との抵抗関係を、器差が所定の範囲内に収まるよう
に設定することが可能となり、結果的に、広い流量範囲
で、精度の高い測定が可能となる。
【0012】さらに、両流路の流体力学的代表長さの関
係の調節は、結果的には、両流路に流れる流量の分配関
係を、流量測定範囲内で, 能動的に(バイパス流路の適
切な設計により)変更することとなるが、このような構
造は、請求項8に記載されている構造を採用することと
同義である。即ち、請求項8に記載されているように、
バイパス流路を備えた構成の流量計において、流量計内
を流れる真の流量と、当該流量計から導出される導出流
量の前記真の流量からの偏差との関係である器差特性に
関して、前記偏差の前記真の流量の割合を器差とする場
合に、前記測定流路側に分配される流量と前記パイパス
流路側に分配される流量との比を、測定流量範囲内にお
ける低流量側域と高流量側域とで異ならせて、所定の測
定流量範囲内で、前記器差を所定の範囲内に収まるよう
に設定する。結局、この構成の場合も、低流量側と高流
量側とで、分配比を変更することに繋がれるのである
が、流路の圧力損失と流量との関係に、先に説明したよ
うに、一次関係と二次関係を示す流量域があることか
ら、流量検出手段に関して、その測定可能流量範囲で決
まっている特性に対して、バイパス側の特性をずらすこ
とで、分配比の変更が可能となり、この変更を器差特性
が良化する方向に行うことができる。よって、この場合
も、結果的に、広い流量範囲で、精度の高い測定が可能
となる。実際的には、この調節は、請求項9に記載され
ているように、前記バイパス流路の圧力損失と流量との
関係特性を支配する部位の流体力学的代表長さLbと、
前記流量検出手段に関する圧力損失と流量との関係特性
を支配する部位の流体力学的代表長さLmの関係を調節
することで、実現できる。
【0013】さて、これまでは、バイパス流路を備えた
流量計において、主に, 流体力学的代表長さの関係か
ら、流量計における好ましい構成に関して説明してきた
が、具体的に流量計を構成する場合は、以下のようにす
ることが好ましい。即ち、請求項10に記載されている
ように、前記バイパス流路に、バイパス流路本体径より
小さい流路代表径の絞り流路を形成する絞り流路形成体
を設置し、前記絞り流路形成体により流体力学的代表長
さ設定部を設けるのである。この構成にあっては、バイ
パス流路、それ自体は、その内径を比較的大きな圧力損
失の殆ど発生しない管体内に形成されるものとしてお
き、このバイパス流路に、絞り流路形成体を設置し、こ
の部位が、絞りとなり、実際上、流路の代表長さを決定
するものとする。この構造にあっては、バイパス流路の
一部が縊れた構造を有することとなるが、この絞り流路
形成体の形状設定を容易に行え、結果的に、バイパス流
路の流体力学的代表長さの設定を容易に行うことができ
る。さて、請求項11に記載されるように、前記絞り流
路形成体が板状体として形成されるとともに、前記絞り
流路が前記板状体に形成される貫通孔内に形成される流
路であることが好ましい。この構成の場合は、板状体を
バイパス流路に設置することで、この流路の流体力学的
代表長さを決めることができる。即ち, 貫通孔の大きさ
により、バイパス流路の代表長さを容易に決めることが
できる。さらに、請求項12に示されているように、同
一断面形状の前記絞り流路が,前記絞り流路形成体に複
数設けられていることが好ましい。バイパス流路の代表
長さは絞り流路の径等によって決まり、この径を本願の
場合, 流量検出手段側の代表長さとの関係から決定する
必要があるが、本願のように小流量側の測定をも目的と
する流量計にあっては、流量検出手段はおのずと小型の
ものになる。これに対して、絞り流路は、これと同程度
のものとせざる得ないが, この場合、バイパス流路側の
流量を十分に確保できない場合が発生する。従って、絞
り流路形成体に複数の絞り流路を設けることで、バイパ
ス流路の代表長さを適切な値に設定しながら、バイパス
流路内を流れる流量を確保することができる。
【0014】さて、この場合も、請求項13に記載する
ように、前記絞り流路の流路代表径により決まる前記バ
イパス流路の流体力学的代表長さLbを、前記流量検出
手段の流体力学的代表長さLmに対して設定するに、流
量計内を流れる真の流量と、当該流量計から導出される
導出流量の前記真の流量からの偏差との関係である器差
特性に関して、前記偏差の前記真の流量の割合を器差と
する場合に、所定の測定流量範囲内で、前記器差が所定
の範囲内に収まるように設定することで、器差特性を適
切なものとできる。
【0015】これまで説明してきた事項は、両流路間の
流体力学的代表長さの関係の設定に関するが、さらに具
体的には、流量検出手段自体の器差特性が所定の状態の
場合には、バイパス流路を設ける場合、以下のようにす
る。即ち、請求項14に記載されているように、バイパ
ス流路を備えた場合に、流量計内を流れる真の流量と、
当該流量計から導出される導出流量の前記真の流量から
の偏差との関係である器差特性に関して、前記偏差の前
記真の流量に対する割合を器差として、前記流量検出手
段のみの基本素子器差特性と、前記流量検出手段と前記
バイパス流路との間に分配して前記基幹流路からの流体
を流し、前記流量検出手段の検出出力から前記基幹流路
を流れる流体の流量を求めた場合の流量計器差特性との
関係において、両者間に相似性が認められる前記バイパ
ス流路の流体力学的代表長さを相当流体力学的代表長さ
とする場合に、前記基本素子器差特性において、低流量
域側で, 前記偏差がプラス側に偏っている場合に、前記
バイパス流路の流体力学的長さを、前記相当流体力学的
代表長さより、大きく選択し、前記基本素子器差特性に
おいて、低流量域側で, 前記偏差がマイナス側に偏って
いる場合に、前記バイパス流路の流体力学的長さを、前
記相当流体力学的代表長さより、小さく選択して、流量
計の前記器差を所定の範囲内に設定するものとする。こ
の場合、相当流体力学的代表長さとは、流量測定範囲全
域に亘って、流量分配が同一の割合で行われる場合の、
バイパス流路の流体力学的代表長さを意味する。例え
ば、従来技術のように、基本素子とバイパス流路の概略
形状を同一とする場合は、相当流体力学的代表長さは、
この基本素子の流体力学的代表長さとなる。従って、こ
の相当流体力学的代表長さに対して、このバイパス路の
代表長さを大きくとる場合は、バイパス路を流れる流れ
にあって圧損と流量との関係特性から、低流量側で、プ
ラス側の器差を下げる方向に補正することが可能とな
り、低流量側での器差特性を適切なものとすることがで
きる。逆に、このバイパス流路の代表長さを小さくとる
場合は、バイパス路を流れる流れにあって圧損と流量と
の関係特性から、低流量側でマイナス側の器差を上げる
方向に補正することが可能となり、低流量側での器差特
性を適当なものとすることができる。よって、これらの
バランスをとることで、器差が所定の範囲内に収まるも
のを得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本願の実施の形態を図面に基づい
て説明する。この流量計は、図1に示すように、基本素
子として小型の流体振動型流量計1を測定流路2に備え
たものであり、この測定流路2と並列に2本のバイパス
流路3を備えている。同図において(イ)は平面図を、
(ロ)は集合室側から見た流路断面の構成を示してい
る。その構成の概略に関してさらに説明すると、測定対
象の流体が流れる基幹流路(流量計の入口流路4)の下
流側に、基本素子1を備えた測定流路2と、この測定流
路2に対して並列に設けられ、基本素子1をバイパスす
るバイパス流路3とを備え、基幹流路4を流れる流体の
流量を、基本素子1の検出出力から求めるように構成さ
れている。
【0017】流量計は、流量計入口5から、分配室6を
経て、前記測定流路2、2本のバイパス流路3、さら
に、これらの流路の下流側に集合室7を設け、この集合
室7の下流側に流量計出口8が備えられる構成が採用さ
れている。分配室6には、各流路の入口部を流路開状態
と遮断状態とに切り換えるための遮断弁9が, 各別に設
けられている。この構成を採用することにより、測定流
路2のみに流体が流れる状態と、測定流路2およびいず
れかのバイパス流路3との両方を流体が流れる状態と
で、流量の測定が可能である。本願が提案する構造は、
主に後者の場合に有効に働く。
【0018】さて、基本素子は流体振動型流量計1であ
るが、これは、図2に示すように、流路の厚み方向(図
2の表裏方向)に直交する平断面形状が、その厚み方向
で一定の流路形成部材10により形成される。そして、
流路の上流側からノズル11、拡大流路部12、流路絞
り部13、その下流側に排出流路部14を備えている。
さらに、拡大流路部12のほぼ中央には、ノズル11か
ら噴出される噴流の直進を阻害するためのターゲット1
5が備えられる。この構成にあっては、ノズル11から
噴流は、拡大流路部12に噴出し、コアンダー効果によ
り、噴流16がいずれか一方の側壁17に引き寄せられ
るとともに、これが、ターゲット15を挟んで一対の側
壁17間で交番移動する。従って、この素子にあって
は、拡大流路部12を形成する一対の側壁17間で起こ
る噴流主流の流れ位置の交番振動状態から内部を流れる
流体の流量を求める。流体振動型流量計1の所定部位に
は検出端18が設けられており、この検出端18からの
検出信号は、素子内を流れる流量に従った周波数の振動
出力となる。この振動出力から、先に述べたように、所
定の時間内に発生するパルス数を求めるとともに、この
パルス数に単位パルス流量を積算することで、所定時間
内の流量を求める。測定流路2とバイパス流路3との両
方の流路を流体が分配して流れる状態での総流量は、基
本素子1により求まる流量を換算により求め、流量計に
流れる総流量(導出流量と呼ぶ)を求めることができ
る。さて、この基本素子1にあっては、ノズル11が最
小断面となるため、この部位が測定流路2の流体力学的
代表長さLmを決定する部位となる。本願の場合、ノズ
ル11はその幅が短くノズル厚みが幅に対して大きく設
計されているため、ノズル幅(図2の幅W)が代表長さ
を決める。
【0019】次に、バイパス側について説明する。図1
に示す、このバイパス流路3は、断面形状が円の比較的
大径のバイパス流路本体19に、この本管径より小さい
流路代表径の絞り流路を形成する絞り流路形成体を内部
に設置して構成されており、この絞り流路形成体により
流体力学的代表長さ設定部20を構成するものとされて
いる。さらに詳細には、絞り流路形成体が所定厚みの板
状体21として形成されるとともに、この板状体21
を、バイパス流路3の長手方向中央近傍に配置できるよ
うに構成されている。即ち、円板状に形成される絞り流
路形成体をバイパス流路3の後端から挟み込める構成を
採用している。絞り流路は、この板状体に形成される貫
通孔22内に形成される流路であり、同一断面形状の絞
り流路(貫通孔22)が, 複数設けられる。ここで、貫
通孔22の流路径は, 実際上, バイパス流路3の流体力
学的代表長さを決定する径である。さらに, バイパス流
路3を流れる全流体流量は、複数設けられる絞り流路の
開口全面積によって決まる。二つあるバイパス流路3に
関して、バイパス流路本体19は、同一管が使用されて
おり、この管径は、貫通孔22の孔径に対して10倍以
上に選択されており、これら二つにそれぞれ配置される
絞り流路形成体(板状体21)は、その貫通孔22の孔
径が異なるとともに、その貫通孔22の数も異ならせて
ある。板状体22の具体的な構成に関しては、以下に示
す実施例で説明する。
【0020】以上のような構成を採用することにより、
少なくとも測定流路2とバイパス流路3とをともに流体
が流れる状態において、流量を基本素子の検出出力から
求めることができる。
【0021】
【実施例】以上が, 本願の流量計の概略構造であるが、
基本素子およびバイパス流路に関して、その流体力学的
代表長さの設定、その場合の器差特性に関して以下順に
説明して行く。実施例にあっては、基本素子1として、
流体力学的代表長さがほぼ同一で、その器差特性が異な
る基本素子Iと基本素子IIを使用した。
【0022】基本素子I 流体振動型流量計1に備えられるノズル11の断面形状
を図2に示す幅方向に短く、その厚み方向に長い矩形形
状とした。このノズル11に関して、流体力学的に関連
する緒元は以下のとおりである。
【0023】
【表2】 断面形状 幅 厚み 流路断面積 矩形 1mm 5mm 5mm2 流体力学的代表長さを決める長さ 1mm
【0024】この素子の器差特性は、図3に示すとおり
であり、測定可能流量は、50リットル/Hから300
リットル/Hであった。この素子にあっては、低流量域
で、マイナス器差が生じている。
【0025】板状体21 この板状体21としては、2個、設けられているバイパ
ス流路3に配置するように2種の厚さ3mm、直径32
mmの板状体を用意した。ちなみに、バイパス流路本体
19の内径は30mmである。この板状体21に、それ
ぞれ以下に示すような貫通孔22を設けた。この貫通孔
22に関する流体力学的な緒元は以下のとおりである。
【0026】
【表3】 貫通孔a 断面形状 径 流路断面積 円 1.5mm 約1.77mm2 流体力学的代表長さを決める長さ 基本素子側との比 1.5mm 1.5 貫通孔個数 総開口面積 合計流量比 13 約22mm2 約5
【0027】ここで、流体力学的代表長さを決める長さ
とは絞り流路径であり、基本素子側との比とは、基本素
子の流体力学的代表表長さを決める長さに対する比(バ
イパス側/素子側)を言う(以下同じ)。さらに、合計
流量比とは、測定流路とバイパス流路との両方の流路
に, 流体を分配して流した場合における、総流量/測定
流路を流れる流量の概略比((貫通孔総開口面積+ノズ
ル断面積)/ノズル断面積)である(以下同じ)
【0028】さらに貫通孔の径、断面積に関しては、孔
を形成するためのキリ径で表しているため、全て概略値
である(以下同じ)。
【表4】 貫通孔b 断面形状 径 流路断面積 円 2.2mm 約3.8mm2 流体力学的代表長さを決める長さ 基本素子側との比 2.2mm 2.2 貫通孔個数 総開口面積 合計流量比 32 約121mm2 約25
【0029】以上のような具体的構成の場合におけるそ
れぞれの場合の器差特性を図4及び図5に示した。 1 図4に器差特性を示す貫通孔aを使用する場合
は、300リットル/Hから1500リットル/Hの範
囲において、器差特性が所定の範囲内を充たしており、
この流量範囲で使用することができる。図示していない
が、流量2000リットル/Hまで測定可能であった。 2 図5に器差特性を示す貫通孔bを使用する場合
は、1800リットル/Hから6000リットル/Hの
範囲まで、器差特性が所定の範囲内を充たしており、こ
の流量範囲で使用することができる。この例にあって
は、バイパス側に、基本素子を流れる流量に対して、概
略24倍の流量が流れているが、図3に示す基本素子の
器差特性において、30〜50リットル/H(図5にお
いて750〜1250リットル/Hの流量範囲に相当)
に見られるキンクが消失しており、高流量域における器
差の分散が小さくなっている。発明者らは、このような
効果は、バイパス側がダンパーとしての役割を果たし、
基本素子側の器差変動が吸収されているものと考えてい
る。更に、この例にあっては、小流量域でのマイナス器
差の増加度合いが基本素子のそれより小さくなっている
ことから、小流量域での器差の適性化が起こっているも
のと考えている。
【0030】上記の基本素子Iに対して、その流体力学
的代表長さは同じであるが、その流量測定範囲を25〜
250リットル/Hとする基本素子IIで、その器差特
性を図6に矢印で示すものを採った場合の器差改善効果
に関する実施例を示す。同図にあっては、バイパス流路
3に、それぞれ貫通孔a及びbとは異なった貫通孔d、
及びeを備えたものを使用した。貫通孔の物理的性状に
関する記載は、これまでの記載に従った。
【0031】
【表5】貫通孔d このものは2種の孔径の孔d−1,d−2を共に穿っ
た。 貫通孔d−1 断面形状 径 流路断面積 円 1.5mm 約1.77mm2 流体力学的代表長さを決める長さ 基本素子側との比 1.5mm 1.5 貫通孔個数 総開口面積 7 約12mm2 貫通孔d−2 断面形状 径 流路断面積 円 1mm 約0.8mm2 流体力学的代表長さを決める長さ 基本素子側との比 1mm 1 貫通孔個数 総開口面積 3 約2.4mm2 両方の貫通孔d−1,d−2を合わせた場合の合計流量比 約4
【0032】
【表6】 貫通孔e 断面形状 径 流路断面積 円 1.5mm 約1.77mm2 流体力学的代表長さを決める長さ 基本素子側との比 1.5mm 1.5 貫通孔個数 総開口面積 合計流量比 33 約58mm2 約13
【0033】貫通孔dを装備した場合の器差特性を図6
に太破線で、貫通孔eを装備した場合の器差特性を図6
のさらに大流量側(700リットル/H以上)に実線で
示した。基本素子II、貫通孔d及び貫通孔eをそれぞ
れ備えた場合の測定対象とする流量域を同図に示してい
るが、貫通孔dと貫通孔eのものにおいて測定対象とす
る流量域で、器差が所定範囲に収まっており、バイパス
流路を使用する場合に、適切な状態が実現していること
が判る。さらに、基本素子IIのみを使用する測定にあ
っては、電気的な補正で充分に対応できる。
【0034】[実験結果]以上は、所定の流量測定範囲
において、バイパス流路を追加することで、基本素子の
流量測定範囲を越えて測定を行う場合の例であるが、基
本素子の器差特性と、基本素子とバイパス流路とをとも
に流れる流れに関する器差特性の改善手法に関して説明
する。基本素子は、その器差特性を図3に示すもので、
低流量側でマイナス器差が発生しているものを対象とし
て検討する。バイパス流路に備える貫通孔に関しては、
上記の記載手法を踏襲する。
【0035】
【表7】 イ 貫通孔c 断面形状 径 流路断面積 円 0.8mm 約0.5mm2 流体力学的代表長さを決める長さ 基本素子側との比 0.8mm 0.8 貫通孔個数 総開口面積 合計流量比 40 約20mm2 約5
【0036】この貫通孔cを使用した場合の器差特性
を、図7に示した。この例の場合は、合計流量比が5倍
となっていることから、バイパス側に約4倍の流量が流
れていることとなる。従って、基本素子I側の流量範囲
(例えば20リットル/H〜200リットル/Hの範
囲)に対して、バイパス流路を使用する場合には、流量
範囲(例えば100リットル/H〜1000リットル/
Hの範囲)が対応することとなるが、このような対応範
囲で器差特性を検討すると、基本素子I側では低流量域
で大きなマイナス器差があるのに対して、バイパス流路
を設ける場合は、これに対応する領域がプラス側に振っ
ていることが判る。さて、この例と、先に, 図4で示し
た貫通孔aの例とにあっては、合計流量比は5と同じだ
が、貫通孔の孔径のみが異なる場合となっている。一
方、貫通孔aの例にあっては、器差特性は基本素子Iの
器差特性とその形状が良く似ており相似といえる。従っ
て、貫通孔aの例が本願にいう相当流体力学的代表長さ
をバイパス流路に関して与える例となっている。この代
表長さより短い代表長さを与える貫通孔cの例にあって
は、低流量側の器差をプラス側へ振ることが可能となっ
ている。従って、測定流路とバイパス流路との関係にお
いて、それらの流体力学的代表長さの比を適切に選択す
ることで、器差特性を好ましい方向に調節することが判
る。
【0037】〔別実施の形態〕 1.上記の実施の形態にあっては、基本素子が流体振動
型流量計である例を示したが、本願の技術的思想は、基
本素子として超音波を計測対象の流体内に伝播させて計
測を行う超音波流量計を備えるものにあっても使用でき
る。 2.上記の実施の形態にあっては、主に、バイパス流路
を流しながら、基本素子の出力より、両流路を分配して
流れる流体の流量を求める場合に関して説明したが、基
本素子側のみに流体を流して、その流量を求める動作状
態を備えておくことで、流量計全体としての, 流量測定
可能範囲が広がることは当然である。 3.上記の実施の形態にあっては、絞り流路形成体を円
盤状の板状体から形成したが、絞り部において、本願の
要件を満たしておればよく、その他の部位では、流路が
できるだけ圧力損出を発生しない形状に構成されていれ
ば、その、全体形状は任意に選択できる。さらに、絞り
部の形状に関しては、円孔を採用できるのみならず、短
冊型等を採用できる。この場合、流体力学的代表長さ
は、水力平均深さ(断面積/濡れ縁の長さ)として決定
できる。また、絞り部を多数設ける場合に、配置位置関
係において、規則性(周期性)を有しないランダムな配
置としておくことで、特定の周波数(流量)で、共鳴す
るようなバイパス構造を避けることができる。 4.上記の実施の形態にあっては、集合室7の厚み(バ
イパス流路の流路軸方向(図1(イ)における上下方
向)の長さ)に関しては、特に述べなかったが、この部
位は、ガスメーターガスコックの配管の容積が極端に少
ない場合を、リカバーするものであると共に、出口近傍
の流速を下げて、動圧の変化が理由で、各流路に相互干
渉が起こるのを避けるものであるため、比較的、大きな
容量があるほうがよい。 5.上記の実施の形態にあたっては、バイパス路を流れ
る流量として3倍以上、24倍までのものを示したが、
50倍程度まで、さらに高くしても、本願思想は適用で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】流体振動型流量計を基本素子として備えた本願
の流量計の構造を示す図
【図2】流体振動型流量計の主要検出部の構造を示す図
【図3】流体振動型流量計(基本素子I)単独の器差特
性を示す図
【図4】貫通孔aをバイパス流路に備えた場合の器差特
性を示す図
【図5】貫通孔bをバイパス流路に備えた場合の器差特
性を示す図
【図6】基本素子IIを測定流路に、貫通孔d,eをバ
イパス流路に備えた場合の器差特性を示す図
【図7】貫通孔cをバイパス流路に備えた場合の器差特
性を示す図
【図8】バイパス流路を設けて基本素子の器差特性を改
良する場合の説明図
【図9】流路における圧力損出と流量との関係を示す図
【符号の説明】
1 流体振動型流量計 2 測定流路 3 バイパス流路 10 流路形成体 11 ノズル 12 拡大流路部 19 バイパス流路本体 20 流体力学的代表長さ設定部 21 板状体 22 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡林 誠 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 一本松 正道 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 岡田 修一 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 松下 博 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 2F030 CA03 CA04 CD13 CD20 CE04 CF05 CF09 2F031 AB07 AC05

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象の流体が流れる基幹流路の下流
    側に、流量検出手段を備えた測定流路と、前記測定流路
    に対して並列に設けられ、前記流量検出手段をバイパス
    するバイパス流路とを備え、 前記基幹流路を流れる流体の流量を、前記流量検出手段
    の検出出力から求める流量計において、 前記バイパス流路を流れる流量が, 前記測定流路を流れ
    る流量の3倍以上に設定されるとともに、 前記バイパス流路の圧力損失と流量との関係特性を支配
    する部位の流体力学的代表長さLbを、前記流量検出手
    段に関する圧力損失と流量との関係特性を支配する部位
    の流体力学的代表長さLmの1/3以上、3倍以下に設
    定してある流量計。
  2. 【請求項2】 前記流量検出手段が、拡大流路部の上流
    側に設けられるノズルから噴流を前記拡大流路部に噴出
    させるとともに、前記拡大流路部を形成する一対の側壁
    間で、前記噴流の主流を交互に前記側壁に沿わせて流
    し、前記噴流の主流の流れ位置の交番振動状態から内部
    を流れる流体の流量を求める流体振動型流量計であり、
    前記圧力損失と流量との関係特性を支配する部位の流体
    力学的代表長さLmが、前記ノズルの最小断面長さによ
    り決定される請求項1記載の流量計。
  3. 【請求項3】 前記流量検出手段が超音波流量計であ
    り、前記圧力損失と流量との関係特性を支配する部位の
    流体力学的代表長さLmが、超音波流量計に備えられる
    流体流路の最小断面長さにより決定される請求項1記載
    の流量計。
  4. 【請求項4】 前記バイパス路における前記圧力損失と
    流量との関係特性を支配する部位が、流路内に設けられ
    る複数の絞り流路として構成され、 前記圧力損失と流量との関係特性を支配する部位の流体
    力学的代表長さLbが、前記絞り流路の最小断面長さに
    より決定される請求項1、2または3記載の流量計。
  5. 【請求項5】 前記圧力損失と流量との関係特性を支配
    する部位が、パンチング処理により前記絞り流路を多数
    設けた板状体である請求項4記載の流量計。
  6. 【請求項6】 前記絞り流路が不規則に配列されている
    請求項5記載の流量計。
  7. 【請求項7】 測定対象の流体が流れる基幹流路の下流
    側に、流量検出手段を備えた測定流路と、前記測定流路
    に対して並列に設けられ、前記流量検出手段をバイパス
    するバイパス流路とを備え、 前記基幹流路を流れる流体の流量を、前記流量検出手段
    の検出出力から求める流量計において、 前記バイパス流路を流れる流量が, 前記測定流路を流れ
    る流量の3倍以上に設定されるとともに、 前記バイパス流路に、絞り流路である流体力学的代表長
    さ設定部を設け、 流量計内を流れる真の流量と、当該流量計から導出され
    る導出流量の前記真の流量からの偏差との関係である器
    差特性に関して、前記偏差の前記真の流量に対する割合
    を器差として、 前記流量検出手段の流体力学的代表長さに対する前記絞
    り流路の流体力学的代表長さを、所定の測定流量範囲内
    で、前記器差が所定の範囲内に収まるように設定してあ
    る流量計。
  8. 【請求項8】 測定対象の流体が流れる基幹流路の下流
    側に、流量検出手段を備えた測定流路と、前記測定流路
    に対して並列に設けられ、前記流量検出手段をバイパス
    するバイパス流路とを備え、 前記基幹流路を流れる流体の流量を、前記流量検出手段
    の検出出力から求める流量計において、 流量計内を流れる真の流量と、当該流量計から導出され
    る導出流量の前記真の流量からの偏差との関係である器
    差特性に関して、前記偏差の前記真の流量に対する割合
    を器差として、 前記測定流路側に分配される流量と前記パイパス流路側
    に分配される流量との比を、測定流量範囲内における低
    流量側域と高流量側域とで異ならせて、所定の測定流量
    範囲内で、前記器差を所定の範囲内に収まるように設定
    してある流量計。
  9. 【請求項9】 前記比を異ならせるに、前記バイパス流
    路の圧力損失と流量との関係特性を支配する部位の流体
    力学的代表長さLbと、前記流量検出手段に関する圧力
    損失と流量との関係特性を支配する部位の流体力学的代
    表長さLmの関係を調節してある請求項8記載の流量
    計。
  10. 【請求項10】 測定対象の流体が流れる基幹流路の下
    流側に、流量検出手段を備えた測定流路と、前記測定流
    路に対して並列に設けられ、前記流量検出手段をバイパ
    スするバイパス流路とを備え、 前記基幹流路を流れる流体の流量を、前記流量検出手段
    の検出出力から求める流量計において、 前記バイパス流路に、バイパス流路本管径より小さい流
    路代表径の絞り流路を形成する絞り流路形成体を設置
    し、前記絞り流路形成体により流体力学的代表長さ設定
    部を設けた流量計。
  11. 【請求項11】 前記絞り流路形成体が板状体として形
    成されるとともに、前記絞り流路が前記板状体に形成さ
    れる貫通孔内に形成される流路である請求項10記載の
    流量計。
  12. 【請求項12】 同一断面形状の前記絞り流路が, 前記
    絞り流路形成体に複数設けられている請求項10または
    11記載の流量計。
  13. 【請求項13】 前記絞り流路の流路代表径により決ま
    る前記バイパス流路の流体力学的代表長さLbを、前記
    流量検出手段の流体力学的代表長さLmに対して設定す
    るに、 流量計内を流れる真の流量と、当該流量計から導出され
    る導出流量の前記真の流量からの偏差との関係である器
    差特性に関して、前記偏差の前記真の流量に対する割合
    を器差として、 所定の測定流量範囲内で、前記器差が所定の範囲内に収
    まるように、設定してある請求項10、11または12
    記載の流量計。
  14. 【請求項14】 測定対象の流体が流れる基幹流路の下
    流側に、流量検出手段を備えた測定流路と、前記測定流
    路に対して並列に設けられ、前記流量検出手段をバイパ
    スするバイパス流路とを備え、前記基幹流路を流れる流
    体が, 前記測定流路と前記バイパス流路とに分配されて
    流れる構造で、 前記基幹流路を流れる流体の流量を、前記流量検出手段
    の検出出力から求める流量計において、 流量計内を流れる真の流量と、当該流量計から導出され
    る導出流量の前記真の流量からの偏差との関係である器
    差特性に関して、前記偏差の前記真の流量に対する割合
    を器差として、 前記流量検出手段のみの基本素子器差特性と、前記流量
    検出手段と前記バイパス流路との間に分配して前記基幹
    流路からの流体を流し、前記流量検出手段の検出出力か
    ら前記基幹流路を流れる流体の流量を求めた場合の流量
    計器差特性との関係において、両者間に相似性が認めら
    れる前記バイパス流路の流体力学的代表長さを相当流体
    力学的代表長さとする場合に、 前記基本素子器差特性において、低流量域側で, 前記偏
    差がプラス側に偏っている場合に、前記バイパス流路の
    流体力学的代表長さを、前記相当流体力学的代表長さよ
    り、大きく選択し、 前記基本素子器差特性において、低流量域側で, 前記偏
    差がマイナス側に偏っている場合に、前記バイパス流路
    の流体力学的長さを、前記相当流体力学的代表長さよ
    り、小さく選択して、 前記器差を所定の範囲内に設定してある流量計。
  15. 【請求項15】 前記流量検出手段が、流体振動型流
    量計もしくは超音波流量計である請求項7〜14のいず
    れか1項記載の流量計。
  16. 【請求項16】 前記測定流路のみに前記基幹流路か
    ら流体を流して流量検出手段のより流量の測定をおこな
    う小流量測定機能を備えた請求項1〜15のいずれか1
    項記載の流量計。
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