JP4084236B2 - 超音波流量計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波により気体や液体の流量流速を計測する超音波流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の超音波流量計は、図13に示すように、流体を一方から他方に流す配管1の中心線を挾んで対向し、かつ中心線に対して所定角度を傾けて、上流側の超音波送受信器2aと下流側の送受信器2bとを対向して設けるとともに、配管1の流体吸入口3に、配管1と同一方向の向きに平行に配列された複数の細管4aから構成した整流体4が設けられている〔特許文献1参照〕。
【0003】
そして、配管1を流れる流体の流速を、超音波送受信器2a、2b間で超音波を送受信して得られる伝播時間差から計測し、配管1の断面積より流量を算出している。このとき、配管1に入る流れは整流体4を構成する細管4aにより、その流れ方向は配管1と同一方向に規制されて、計測部での流線の傾きを低減したり渦の発生を抑制し、流れの乱れの境界面での超音波の反射や屈折による超音波の受信レベルの変動を低減し、測定精度の悪化を防止している。このような整流体4により流れを安定化させた状態で、配管1の計測断面の幅W方向に超音波を伝搬させ、配管1内を直接伝搬した直接波を、対向する超音波送受信器で受信するとともに、流れの乱れの境界面の超音波の反射や屈折による超音波の受信レベルの変動を低減して測定精度の悪化を防止し、高精度の流量計測を行なっていた。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−189591号公報(3頁、図1、3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の超音波流量計では、超音波送受信器2a、2b間で計測される流速は、主として対向する超音波送受信器2a、2bに挟まれた領域内の平均流速であり、配管1内の全体の平均流速とは異なる。つまり、配管1内の流速は、同様ではなく、中心部と内壁近傍で異なり、さらにその分布形状は流量、つまり、層流か乱流かによっても違ってくる。したがって、その計測流速と配管1の断面積から算出された流量は、必ずしも真の流量ではなく、真の流量を算出するためには、超音波送受信器2a、2bの取り付け位置と流量に応じた流速補正係数が必要になるという課題があった。さらに、細管4aで構成した整流体4は、長期間の使用において、目詰まりなどの問題を起こす可能性があることことも課題である。
【0006】
本発明は上記課題を解決するもので、流路内に抵抗物を置かない流速制御部を設けることによって、流速計測部の流速分布を均一化し、超音波送受信器の設置位置や流量の変化に関係なく計測精度を高めることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、L型流路を流路断面積の広い上流部と、流路断面積の狭い下流部に分けるとともに、流速計測部を下流部に設け、かつ、下流部の上流端は上流部に突出し、突出部に下流部内の流路と直交する方向の流速分布を均一になるように制御する流速制御手段を設ける構成としたものである。
【0008】
上記発明によれば、流路がL型に構成されているため、上流部から下流部に流入する際に流れの攪拌が生じるとともに、流路断面積の狭い下流部の上流端では、中央部の流速が速くなる縮流や周囲の形状による偏流が生じ、流量によって決まる層流あるいは乱流の発達した流速分布を維持しなくなる。また、下流部に設けられた流速制御手段は、流路内に抵抗物を設けずに、縮流の壁面近くの流速を増速したり、偏流を抑える流れを作り出したりして、均一な流速分布を実現する働きをするので、目詰まりなどを起こさずに超音波送受信器の設置位置や流量の変化に関係なく計測精度を高めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、略直角に曲がった管状のL型流路と、少なくとも一対の超音波送受信器を備えた流速計測部と、前記超音波送受信器の信号波形より流量を算出する演算制御手段を備えた超音波流量計であって、前記L型流路は、入口開口を有する流路断面積の広い上流部と、前記上流部と直交し、出口開口を有し、流路断面積が前記上流部より小さく、流速計測部を設けた下流部からなり、前記下流部は前記上流部に突出する突出部を有し、前記突出部は、下流部内の流路と直交する方向の流速分布を均一になるように制御する流速制御手段を設け、前記流速制御手段は、前記突出部の上流端の下部より上部に向って、前記突出部の長さを短縮する方向に傾斜する傾斜部であることを特徴とする超音波流量計であって、前記L型流路は、流路断面積の広い上流部と、前記上流部と直交し、流路断面積が狭く流速計測部を設けた下流部からなり、前記下流部には、上流部に突出する突出部を設け、前記突出部には、下流部内の流速分布を制御する流速制御手段を設けたものである。
【0010】
この構成により、流路がL型になっており、上流部から下流部に流入する際に流れの攪拌が生じるため、流路断面積の狭い下流部の上流端では、中央部の流速が速くなる縮流や、周囲の形状による偏流が生じ、流量によって決まる層流あるいは乱流の発達した流速分布を維持しなくなるが、下流部に設けられた流速制御手段は、この縮流や偏流を是正し、縮流の壁面近くの流速を増速したり、偏流を抑える流れを作り出したりして、均一な流速分布を実現する働きをするので、超音波送受信器の設置位置や流量の変化に関係なく、計測精度を高めることができる。
【0011】
また、この構成により、上流部から流入した流れの一部が直接下流部へ流れ易くなり、上流部底部から巻き上がる流れを少なくできるため、上側に片寄った流速分布が是正され、均一な流速分布を実現する働きをするので、超音波送受信器の設置位置や流量の変化に関係なく計測精度を高めることができる。
【0012】
請求項に記載の発明は、略直角に曲がった管状のL型流路と、少なくとも一対の超音波送受信器を備えた流速計測部と、前記超音波送受信器の信号波形より流量を算出する演算制御手段を備えた超音波流量計であって、前記L型流路は、入口開口を有する流路断面積の広い上流部と、前記上流部と直交し、出口開口を有し、流路断面積が前記上流部より小さく、流速計測部を設けた下流部からなり、前記下流部は前記上流部に突出する突出部を有し、前記突出部は、下流部内の流路と直交する方向の流速分布を均一になるように制御する流速制御手段を設け、前記流速制御手段は、突出部側壁の上部または下部に設けた少なくとも1個の開口部であることを特徴とする超音波流量計であり、下流部の上流端で生じた縮流の壁近傍に、側壁を通して流れを供給することにより、壁近傍の速度の遅い流れを増速させることとなり、下流部内の流速分布を均一化させることができる。
【0013】
請求項に記載の発明は、前記流速制御手段は、突出部の上部側壁に開口部と、前記開口部に隣接して突出部外壁に設けられ、上流部の流れの一部を下流部に導くガイド部であり、側壁に設けた開口部を通してL型流路の下流部に流れを供給する際に、隣接して設けられたガイド部の働きによって、下流部の外部から内部にスムースな流れを供給することができるので、下流部内の流速分布をより均一化させることができる。
【0014】
また、請求項に記載の発明は、前記流速制御手段は、突出部側壁に設けた開口部と、前記開口部に隣接した突出部内壁に設けられ、下流部の流れを整流するガイド部であり、側壁に設けた開口部を通してL型流路の下流部に流れを供給する際に、隣接して設けられたガイド部の働きによって、開口部を通過して流入した流れを下流部内の流れに沿わせて流すため、下流部の上流端から流入する流れを均一化できるので、下流部内の流速分布をより均一化させることができる。
【0015】
また、請求項に記載の発明は、開口部は、突出部の上側から下流部の流れ方向に傾斜する傾斜開口部であることを特徴とするもので、上側の壁近傍の流速の遅い部分にスムーズに流れが供給でき、流速分布をさらに均一化させることができる。
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0018】
【実施の形態】
図1および図2は本発明の実施の形態1を示す超音波流量計の横断面図および縦断面図である。図において、5はL型流路であり、上流部5aと上流部5aと直交する下流部5bでL型流路を構成する。上流部5aの流路断面は下流部5bの流路断面よりも大きくなっており、下流部5bの上流端は上流部5a内に突出した突出部5cとなっている。この突出部5cには流速制御手段5dが設けられている。また、上流部5aには下流部5bの反対側に邪魔板6が設けられていることが多い。しかし、邪魔板6は必ず必要なものではない。7および8は下流部5bで互いに対向し、上流側から下流側に傾斜して設けた超音波送受信器である。上流側の超音波送受信器7と下流側の超音波送受信器8はL型流路5の幅W方向を横切るように距離Lを隔てるととも、下流部5bの流体の流動方向に対して角度θ傾けて設置され、下流部5bの高さH方向に対してその高さのほぼ中心に設置されている。9a、9bは超音波送受信器7、8をL型流路5に臨ませる上流側および下流側の開口である。10は対向する超音波送受信器7および8間で送信された超音波が壁面に反射すること無く直接相手側の超音波送受信器に伝搬する流速計測部(二点鎖線で領域を示す)である。11は超音波送受信器7、8に接続され、超音波の送受信信号を基に流速を計算し流量を算出する演算制御手段である。
【0019】
次に、超音波による流量計測動作について説明する。L型流路5の流速計測部10では、演算制御手段11の作用により超音波送受信器7、8間で、L型流路5を横切るようにして超音波の送受が行われ、上流側の超音波送受信器7から発せられた超音波が下流側の超音波送受信器8で受信されるまでの伝搬時間T1を計測する。また一方、下流側の超音波送受信器8から発せられた超音波が上流側の超音波送受信器7で受信されるまでの伝搬時間T2を計測する。
【0020】
このようにして測定された伝搬時間T1およびT2を基に、以下の演算式により流量が算出される。
【0021】
いま、L型流路5の長手方向の被計測流体の流速Vと超音波伝播路とのなす角度をθとし、超音波送受信器7、8間の距離をL、被測定流体の音速をCとすると、流速Vは以下の式にて算出される。
【0022】
T1−L/(C+Vcosθ)
T2−L/(C−Vcosθ)
T1の逆数からT2の逆数を引き算する式より音速Cを消去して、
V=(L/2cosθ)*((1/T1)−(1/T2))
θおよびLは既知であり、T1およびT2の値より流速Vが算出できる。いま、空気の流量を計測することを考え、角度θ=45度、距離L=70mm、音速C=340m/s、流速V=8m/sを想定すると、T1=2.0×10-4秒、T2=2.1×10-4秒であり、瞬時に計測ができる。
【0023】
ところが、ここで求めた流速Vは計測流路5を斜めに横切る流速計測部10で計測した平均流速であり、この平均流速は高さH方向の断面では流路全域を計測していないため、L型流路5に直交する横断面全域から求めた平均流速とは差を生じる。つまり、流速制御手段5dを設けない構成では、通常、図3に示すように、上方に片寄った流速分布U2となっている。これは上流部5aの入口側から流入した流れが、直接、下流部5bへ流入するのではなく、一旦、底に到着してから巻き上がるような流れが生じるためである。このため高さ方向のどの位置で計測するかによって流速の計測値が大きく異なってくる。しかも、流速計測部10内の超音波の強度分布は、超音波送受信器7、8の中心軸上である中央が強くなる特性を持つため、流速計測部10内の中心部を主体的に計測することになる。
【0024】
この測定誤差を無くすためには、高さH方向の流速分布を均一にすれば良い。高さ方向の流速分布が均一であれば、高さ方向のどの位置に流速計測部10を設けても同じ流速を計測することができる。
【0025】
本実施の形態では、流速制御手段5dとして、下流部5aの上流側突出部5cの上流端部に、下部より上部に向って突出部長を短縮する傾斜部を設け、かつ、上部の突出部の上流端部は邪魔板6の端部と略一致する長さに構成されている。こうすることによって、図2に示すように、上流部5aの入口側から流入した流れの一部が、直接、下流部5bへ流れ易くなり、一方、上流部5aの底に到達してから巻き上がって下流部5bへ流入する流れを弱める働きをする。つまり、上流側突出部5Cの上方側の壁を邪魔板6の端部とほぼ同じ程度に短くしたことにより、邪魔板6を迂回してくる流れが大きく曲がることなく下流部5bに流入することができるので、突出部5Cに上から下に向かう流れを作るだけでなく、下から巻き上がる流れを少なくすることになる。したがって、図3に示すように、上方に片寄った流速分布U2が矯正され、図2に示すように、略均一な流速分布U1が得られる。このように高さH方向の流速分布が均一になれば、流速計測部10の高さ方向の位置に関係なく、正確な平均流速を測定できるという効果が得られる。
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2を示す超音波流量計の断面図である。図4において、図1、2の実施の形態と同一部材、同一機能は同一符号を付して詳細な説明は省略し、異なるところを中心に説明する。以下、他の実施の形態も同様とする。
【0026】
図4において、実施の形態1と構成が異なるところは、流速制御手段5dとして、開口部12を設けたことである。この開口部12は下流部5bの突出部5cの下側の壁に設けられており、下から巻き上がる流れの一部を下流部5b内に導く働きをする。こうすることによって、突出部5cの入口から流入する巻き上がりの流れが弱まるだけでなく、下側の壁近傍の流速の遅い部分に開口部12から流れが供給されるので、全体の流速分布を均一化し、正確な平均流速が測定できるという効果が得られる。
(実施の形態3)
図5は本発明の実施の形態3を示す超音波流量計の縦断面図である。図において、実施の形態2と構成が異なるところは、開口部12を下流部5bの突出部5cの上側の壁に設けたことである。上流部5aの入口側から流入した流れは、邪魔板6を迂回したあと、下流部5bの上側の壁に当たって流れの向きを変え、その大部分は底を回って下から巻き上がり、突出部5cへ流入する流れとなる。ここで下流部5bの突出部5cの上側に開口部12を設けたことにより、上流部5aの入口側からの流れの一部はこの開口部12を通って、直接、下流部5b内に流入する。したがって、底を回って下から巻き上がる流れが弱まるだけでなく、開口部12から流入する流れが上から下向きの流れを作るので、下流部5b内の流速分布を均一化し、正確な平均流速が測定できるという効果が得られる。
(実施の形態4)
図6は本発明の実施の形態4を示す超音波流量計の縦断面図である。図において、実施の形態3と構成が異なるところは、上流部5aの入口側に邪魔板6が設けられていないことである。このような場合、上流部5aから下流部5bへ向かう流れの様子が違ってくるため、流速制御手段として開口部12の作用も変わってくる。まず、邪魔板のないこのような構成では、上流部5aの入口側から流入した流れは、邪魔板6を迂回する必要が無いため、下流部5bに直接入りやすくなり、突出部5c付近では上から下に向う流れが生じる。したがって、図7に示すように、下流部5b内には下側に片寄った流速分布が形成される。ここで、本実施の形態に示すように、流速制御手段として、下流部5bの突出部5cの上側の壁に開口部12を設けると入口側からの流れの一部がこの開口部12を通って、直接、下流部5bに流れ込み、突出部5cの入口から流入する下向きの流れが弱まるだけでなく、上側の壁近傍の流速の遅い部分に開口部12から流れが供給されるので全体の流速分布を均一化し、正確な平均流速が測定できるという効果が得られる。
(実施の形態5)
図8は本発明の実施の形態5を示す超音波流量計の縦断面図である。図において、実施の形態3と構成が異なるところは、複数の開口部12を下流部5bの突出部5cの上側の壁に設けたことである。複数の開口部12は場所によって大きさが変えられており、壁面付近の静圧が低いところほど大きい開口が設けられている。基本的な流れは実施の形態3で述べたのと同様であり、上流部5aの入口側から流入した流れは、邪魔板6を迂回したあと、下流部5bの上側の壁に当たって流れの向きを変え、その大部分は底を回って下から巻き上がり、突出部5cへ流入する流れとなる。さらに、下流部5bの突出部5cの上側に複数の開口部12を設けたことにより、上流部5aの入口側からの流れの一部はこの開口部12を通って下流部5b内に流入する。ここで、通常は静圧の高いところのほうが開口部12を通って流入しやすく、静圧の低いところは流入しにくくなるが、本実施の形態では、静圧の低いところほど大きな開口を設けるようにしているので、ひとつの開口に片寄らず、複数の開口部12からバランスよく流入する。したがって、開口部12から流入する流れが上から下向きの流れを作る際に、一箇所でなく複数の開口部12からバランスよく流入するので、下流部5b内の流速分布の均一化を促進し、より正確な平均流速が測定できるという効果が得られる。
【0027】
なお、静圧に応じた複数の開口部12の大きさ分布を決定するためには、開口部12のない状態で下流部5bの突出部5c付近の静圧分布を計測したり、シミュレーションしたりすることによって決定される。さらに、同様の効果を得るためには、開口部の大きさを変えるのではなく、開口部の密度を変えたり、開口部に粗さの異なるメッシュを張って通路抵抗を調整することなどによっても可能である。
(実施の形態6)
図9は本発明の実施の形態6を示す超音波流量計の縦断面図である。図において、実施の形態4と構成が異なるところは、下流部5bの突出部5cの上側の壁に設けたられた傾斜開口部13が内部の流れの方向に沿って傾斜していることである。こうすることによって、この傾斜開口部13を通って流れ込む流れが、下流部5b内の流れに沿って流入するので、上側の壁近傍の流速の遅い部分にスムーズに流れが供給できる。したがって、全体の流速分布をさらに均一化し、正確な平均流速が測定できるという効果が得られる。
(実施の形態7)
図10は本発明の実施の形態7を示す超音波流量計の縦断面図である。図において、実施の形態3と構成が異なるところは、ガイド部14を下流部5bの突出部5cの上側の外壁に設けたことである。このガイド部14は開口部12に隣接して設けられ、上流部5aの入口側から流入した流れの一部を下流部5b内に導く働きをする。さらに、ガイド部14の大きさや形状によって、開口部12に流れ込む量や向きを制御することも可能である。したがって、底を回って下から巻き上がる流れが弱まるだけでなく、開口部12から流入する流れが上から下向きの流れを作るので下流部5b内の流速分布を均一化し、正確な平均流速が測定できるという効果が知られる。
(実施の形態8)
図11は本発明の実施の形態8を示す超音波流量計の縦断面図である。図において、実施の形態7と構成が異なるところは、ガイド部14を下流部5bの突出端5cの内壁にも設けたことである。このガイド部14は、開口部12に隣接して設けられ、開口部12を通過して流入した流れを下流部5b内の流れに沿わせる働きをする。さらにガイド部14の大きさや形状によって下流部5b内の流れを制御することも可能である。つまり、ガイド部14で下流部5b内に絞り形状を設けることによって、縮流による整流効果が得られ、下流部5bの突出部5cから流入する流れを均一化することができる。したがって、下から巻き上がる流れを弱めるだけでなく、開口部12から流入する流れをスムーズに流入させ、かつ、下流部5b内部の流れも整流するので、流速分布を均一化し、正確な平均流速が測定できるという効果が得られる。
(実施の形態9)
図12は本発明の実施の形態9を示す超音波流量計の縦断面図である。本実施の形態は、上述した1〜8の実施の形態のうちいずれか2つの超音波流量計を、流量計測部10を共有する形で接合したU字型の超音波流量計である。こうすことによって、正逆両方の流れに対して同じ精度で流量計測をすることが可能であり、流量計測部10を共有することによって形状的にも小型化を図ることができるという効果が得られる。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の超音波流量計によれば、流路がL型になっているため、上流部から下流部に流入する際に流れの攪拌が生じるとともに、流路断面積の狭い下流部の上流部側突出部では中央部の流速が速くなる縮流や周囲の形状による偏流が生じ、流量によって決まる層流あるいは乱流の発達した流速分布を維持しなくなるとともに、下流部に設けられた流速制御手段は、流路内に抵抗物を設けずに、この縮流や偏流を是正する働きをし、縮流の壁面近くの流速を増速したり、偏流を抑える流れを作り出したりして、均一な流速分布を実現する働きをするので、目詰まりなどを起こさずに、また超音波送受信器の設置位置や流量の変化に影響されずに計測精度を高めることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の超音波流量計の横断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の超音波流量計の縦断面図である。
【図3】流速制御部がない場合の流れを表わす説明図である。
【図4】本発明の実施の形態2の超音波流量計の縦断面図である。
【図5】本発明の実施の形態3の超音波流量計の縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態4の超音波流量計の縦断面図である。
【図7】流速制御部がない場合の流れを表わす説明図である。
【図8】本発明の実施の形態5の超音波流量計の縦断面図である。
【図9】本発明の実施の形態6の超音波流量計の縦断面図である。
【図10】本発明の実施の形態7の超音波流量計の縦断面図である。
【図11】本発明の実施の形態8の超音波流量計の縦断面図である。
【図12】本発明の実施の形態9の超音波流量計の縦断面図である。
【図13】従来の超音波流量計の構成図である。
【符号の説明】
5 L型流路
5a 上流部
5b 下流部
5c 突出部
5d 流速制御手段
7、8 超音波送受信器
9a、9b 開口
10 流速計測部
11 演算制御手段
12 開口部
13 傾斜開口部
14 ガイド部

Claims (5)

  1. 直角に曲がった管状のL型流路と、少なくとも一対の超音波送受信器を備えた流速計測部と、前記超音波送受信器の信号波形より流量を算出する演算制御手段を備えた超音波流量計であって、前記L型流路は、入口開口を有する流路断面積の広い上流部と、前記上流部と直交し、出口開口を有し、流路断面積が前記上流部より小さく、流速計測部を設けた下流部からなり、前記下流部は前記上流部に突出する突出部を有し、前記突出部は、下流部内の流路と直交する方向の流速分布を均一になるように制御する流速制御手段を設け、前記流速制御手段は、前記突出部の上流端の下部より上部に向って、前記突出部の長さを短縮する方向に傾斜する傾斜部であることを特徴とする超音波流量計。
  2. 略直角に曲がった管状のL型流路と、少なくとも一対の超音波送受信器を備えた流速計測部と、前記超音波送受信器の信号波形より流量を算出する演算制御手段を備えた超音波流量計であって、前記L型流路は、入口開口を有する流路断面積の広い上流部と、前記上流部と直交し、出口開口を有し、流路断面積が前記上流部より小さく、流速計測部を設けた下流部からなり、前記下流部は前記上流部に突出する突出部を有し、前記突出部は、下流部内の流路と直交する方向の流速分布を均一になるように制御する流速制御手段を設け、前記流速制御手段は、前記突出部側壁の上部または下部に設けた少なくとも1個の開口部であることを特徴とする超音波流量計。
  3. 前記流速制御手段は、前記突出部の上部側壁に設けた開口部と、前記開口部に隣接して前記突出部外壁に設けられ、前記上流部の流れの一部を前記下流部に導くガイド部であることを特徴とする請求項2記載の超音波流量計。
  4. 前記流速制御手段は、前記突出部側壁に設けた開口部と、前記開口部に隣接した前記突出部内壁に設けられ、前記下流部の流れを整流するガイド部であることを特徴とする請求項2記載の超音波流量計。
  5. 前記開口部は、前記突出部の上側から前記下流部の流れ方向に傾斜する傾斜開口部であることを特徴とする請求項2記載の超音波流量計。
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