JP2008014833A - 超音波流量計 - Google Patents

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芳富 鮫田
Yukio Takahashi
幸夫 鷹箸
Shinya Hasebe
臣哉 長谷部
Tatsuo Fujimoto
龍雄 藤本
Mamoru Suzuki
守 鈴木
Sachiko Kono
祥子 甲野
Nozomi Nagai
望 長井
Kenichiro Yuasa
健一郎 湯浅
Toru Hiroyama
徹 廣山
Hiroshi Ishida
宏 石田
Yutaka Tanaka
豊 田中
Hiroshi Hattori
浩 服部
Tomoo Gomyo
智夫 五明
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Abstract

【課題】流路内の流速分布が均一でなくても正確に流量を計測できる超音波流量計を提供する。
【解決手段】被計測流体が流れる流路1と、流路の上流側に配置された第1超音波振動子11と、第1超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路の上流側開口面に導くとともに、該上流側開口面から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第1超音波振動子に導く第1音響レンズ12と、流路の下流側に配置された第2超音波振動子21と、第2超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路の下流側開口面に導くとともに、該下流側開口面から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第2超音波振動子に導く第2音響レンズ22を備え、第1超音波振動子と第2超音波振動子との間で送受される超音波の伝播時間に基づいて流路に流れる被計測流体の流量を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波を用いて流量を計測する超音波流量計に関し、特に流路を流れる流体の流速分布の影響を小さくする技術に関する。
従来、流体の流路の上流側と下流側に一定の距離をおいて一対の超音波振動子を設け、その間で相互に超音波信号の送信および受信を繰り返して行ない、上流側から下流側への超音波信号の伝播積算時間と、下流側から上流側への伝播積算時間との差に基づいて流量を求める超音波流量計が知られている。
図21(a)は、このような従来の超音波流量計の1つである超音波ガスメータの構造を概略的に示す斜視図である。この超音波ガスメータは、ガス入口ケース10、ガス出口ケース20および流路1を有して構成されている。流路1は、ガス入口ケース10の内部とガス出口ケース20の内部とが連通されるように配置されている。ガス入口ケース10の内部には第1超音波振動子11が設けられており、ガス出口ケース20の内部には第2超音波振動子21が設けられている。
第1超音波振動子11および第2超音波振動子21は、図21(b)の平面図に示すように、これらによって送受信される超音波が流路1の内部を斜めに横切るように配置されている。これにより、超音波が通る範囲(計測範囲)が流路1を横断するように形成されるので、流路1の内部におけるガスの流速が偏っても、平均的な流速下での超音波の伝播時間を計測することができ、計測精度を向上させることができる。
このような超音波ガスメータにおいては、例えば、図21(b)に示す例において、領域Aにおける流速と領域Bにおける流速が同じであり、且つ領域Cにおける流速と領域Dにおける流速が同じであり、且つ領域Eにおける流速と領域Fにおける流速が同じであれば、正確な計測結果が得られる。しかしながら、流路1における流れの乱れや渦の発生に起因して各領域の流速が異なる場合は、計測結果に誤差が生じるという問題があった。
そこで、流路に流れ規制板を設置して乱流を起こさせ、これにより、超音波が通る計測流路内のガスの流速を均一にして計測精度を向上する流量計測装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。この流量計測装置では、被測定流体が流れる計測流路の上流側および下流側に位置する超音波送受信器を開口穴に配置し、さらに、これら上、下流側の超音波送受信器間の超音波伝搬路に沿うとともに、流れの中に露出する規制部を有する伝搬路流れ規制体が設けられている。この構成により、伝搬路流れ規制体の規制部により流れの乱流促進が行われて、超音波伝搬路の幅方向全域にわたり流れ状態が均等に乱流化される。
特開2004−101543号公報
しかしながら、上述した特許文献1に開示された技術では、流れ規制体により流速の均一化を狙っているものの、流体が完全に均一の速度で流れることはない。したがって、超音波が伝播する部分の流速の平均値を計測することになり、計測結果に誤差が生じるという問題は残されている。
そこで、本発明は、流路内の流速分布が均一でなくても正確に流量を計測できる超音波流量計を提供することにある。
上述した課題を達成するために、本発明は、被計測流体が流れる流路と、流路の上流側に配置された第1超音波振動子と、第1超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路の上流側開口面に導くとともに、該上流側開口面から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第1超音波振動子に導く第1音響レンズと、流路の下流側に配置された第2超音波振動子と、第2超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路の下流側開口面に導くとともに、該下流側開口面から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第2超音波振動子に導く第2音響レンズを備え、第1超音波振動子と第2超音波振動子との間で送受される超音波の伝播時間に基づいて流路に流れる被計測流体の流量を算出することを特徴とする。
本発明によれば、流路内を伝播される超音波は平面波であるので、経路の内部の流速分布の影響を受けにくくなり、ガスの流速を正確に計測することができる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、超音波流量計の1つとして、超音波ガスメータについて説明する。また、背景技術の欄で説明した超音波ガスメータと同一の構成部分には同一の符号を付して説明する。
図1(a)は、本発明の実施例1に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。この超音波流量計は、ガス入口ケース10、ガス出口ケース20および流路1を有して構成されている。流路1は、切断面が矩形状の管によって構成されており、ガス入口ケース10の内部とガス出口ケース20の内部とが連通されるように配置されている。
ガス入口ケース10の内部には、第1超音波振動子11が設けられており、その超音波の送受波面にホーン状に形成された第1ビーム拡大音響レンズ12が取り付けられている。第1ビーム拡大音響レンズ12は、本発明の第1音響レンズに対応する。ガス出口ケース20の内部には、第2超音波振動子21が設けられており、その超音波の送受波面にホーン状に形成された第2ビーム拡大音響レンズ22が取り付けられている。第2ビーム拡大音響レンズ22は、本発明の第2音響レンズに対応する。
第1超音波振動子11は、図1(b)の平面図に示すように、取り付けられた第1ビーム拡大音響レンズ12の開口面が、流路1のガス入口ケース10側の開口面(以下、「上流側開口面」という)に対向する位置に配置されている。第2超音波振動子21は、取り付けられた第2ビーム拡大音響レンズ22の開口面が、流路1のガス出口ケース20側の開口面(以下、「下流側開口面」という)に対向する位置に配置されている。したがって、第1超音波振動子11と第2超音波振動子21とは、流路1の中心軸上に対向して配置されている。
第1ビーム拡大音響レンズ12および第2ビーム拡大音響レンズ22(以下は、特に区別する必要がない場合は「音響レンズ」と総称する)は、整合層を有し、例えば、微細な空孔を有するマイクロバルーンとエポキシ樹脂等とを混合させたコンポジット材から構成することができる。音響レンズは、光学レンズのように、入射された超音波を拡散または収束させる。
すなわち、第1ビーム拡大音響レンズ12は、第1超音波振動子11から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路1の上流側開口面に導くとともに、この上流側開口面から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第1超音波振動子11に導く。同様に、第2ビーム拡大音響レンズ22は、第2超音波振動子21から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路1の下流側開口面に導くとともに、この下流側開口面から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第2超音波振動子21に導く。
図2は、音響レンズの構成を示す平面図である。音響レンズから送出された超音波が位置p(流路1の開口面)で平面波になるためには、位置pにおいて超音波の位相が同一であればよい。いま、空気中の音速をCa、音響レンズ中の音速をCbとする。また、経路Lb1およびLa1を通って位置pに達する音波の伝播時間をt1、経路Lb2およびLa2を通って位置pに達する音波の伝播時間t2とすると、
t1=Lb1/Cb+La1/Ca
t2=Lb2/Cb+La2/Ca
となる。音響レンズは、t1=t2となるように、その材質の種類および外形が決定されて作製される。
図3は、音響レンズの構成の一例を示す平面図である。図3に示す例では、超音波振動子(センサ)の直径をDとし、センサの先端から位置p(流路1の開口面)までのx方向の整合層(音響レンズの本体)の長さをLとし、空気中の音速をCa、音響レンズ中の音速をCbとする。また、経路LbおよびLaを通って位置pに達する音波の伝播時間をtとする。
図4はセンサ直径と整合層の長さと材質bとを設定したとき材質bの電波時間及び空気の伝搬時間の合計の伝搬時間が略等しくなる様に、経路Lbの値と経路Laの値とを変化させた様子を示す図である。即ち、材質bと空気との境界面は、超音波の伝搬時間(通過時間)が該超音波の通過位置に拘わらず一定になるような形状を有するようにする。
図4では、センサ直径Dを6mmとし、整合層の長さLを10mmとし、材質bはナイロンからなり、ナイロンの音速Cbは2620m/sであり、空気の音速Caは331m/sである。また、経路Lbの始点座標はxが0で、yが0~3mmである。経路Laの始点座標と経路Lbの終点座標とは一致し、yが0~20mmである。経路Laの終点座標はxが10mmで、yが0~20mmである。
以上のように初期設定した場合に、材質bの電波時間及び空気の伝搬時間の合計の伝搬時間が各点において略等しくなる様に、経路Lbの値と経路Laの値とを変化させると、図4に示すような値となる。図5は図4に示すように経路Lbの値と経路Laの値とが変化したときに決定される整合層の形状を示す図である。
上記のように構成される超音波流量計において、ガスは、矢印で示すように、ガス入口ケース10に設けられた入口からガス入口ケース10に流入し、流路1を通ってガス出口ケース20に流入し、このガス出口ケース20に設けられた出口から流出する。
このような状態において、流量の計測は以下のようにして行われる。すなわち、第1超音波振動子11の送受波面から球面波として出力された超音波は、第1ビーム拡大音響レンズ12によって流路1の全領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の上流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第2ビーム拡大音響レンズ22によって球面波になるように変換され、第2超音波振動子21の送受波面に入力される。
同様に、第2超音波振動子21の送受波面から球面波として出力された超音波は、第2ビーム拡大音響レンズ22によって流路1の全領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の下流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第1ビーム拡大音響レンズ12によって球面波になるように変換され、第1超音波振動子11の送受波面に入力される。
以上のようにして、第1超音波振動子11と第2超音波振動子21との間で、流体の流れの順方向および逆方向に相互に超音波を送受信する動作が繰り返し行われ、各方向における超音波の伝播積算時間の差に基づき流量が算出される。
以上説明したように、本発明の実施例1に係る超音波流量計によれば、第1超音波振動子11と第2超音波振動子21との間で送受される超音波を、流路1の全領域に広がりを有する平面波に変換して伝播時間を計測するように構成したので、流路1の内部の流速分布の影響を受けにくくなり、ガスの流速を正確に計測することができる。
本発明の実施例2に係る超音波流量計は、音響レンズを、超音波の伝播速度が異なる複数種類の材料から構成したものである。なお、以下では、実施例1と同一または相当する構成部分には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図6は、本発明の実施例2に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成を示す平面図である。この音響レンズは、第1超音波振動子11または第2超音波振動子21側となる部分が材質b、流路1側となる部分が材質cによって構成されている。材質cの部分の流路1に対向する端面qは平面になっている。
音響レンズから送出された音波が音響レンズの端面qで平面波になるためには、端面qにおいて音波の位相が同一であればよい。いま、音響レンズ材質b中の音速をCb、音響レンズ材質c中の音速をCc(但し、Cb>Cc)とする。また、経路Lb1およびLc1を通って端面qに達する音波の伝播時間をt1、経路Lb2およびLc2を通って端面qに達する音波の伝播時間t2とすると、
t1=Lb1/Cb+Lc1/Cc
t2=Lb2/Cb+Lc2/Cc
となる。音響レンズは、t1=t2となるように、その材質bおよび材質cの種類、外形および材質bと材質cの境界面の形状が決定されて作製される。
図7は本発明の実施例2に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成の一例を示す平面図である。図7に示す例では、超音波振動子(センサ)の直径をDとし、センサの先端から位置p(流路1の開口面)までのx方向の整合層(音響レンズの本体)の長さをLとし、音響レンズ材質b中の音速をCb、音響レンズ材質c中の音速をCcとする。また、経路LbおよびLcを通って位置pに達する音波の伝播時間をtとする。
図9は図7に示すセンサ直径と整合層の長さと材質bと材質cを設定したとき材質bの電波時間及び材質cの伝搬時間の合計の伝搬時間が略等しくなる様に、経路Lbの値と経路Lcの値とを変化させた様子を示す図である。即ち、材質bと材質cとの境界面は、超音波の伝搬時間(通過時間)が該超音波の通過位置に拘わらず一定になるような形状を有するようにする。
図9では、センサ直径Dを6mmとし、整合層の長さLを18mmとし、材質bはガラスからなり、ガラスの音速Cbは5440m/sであり、材質cはナイロンからなり、ナイロンの音速Caは2620m/sである。また、経路Lbの始点座標はxが0で、yが0~3mmである。経路Lcの始点座標と経路Lbの終点座標とは一致し、yが0~20mmである。経路Lcの終点座標はxが18mmで、yが0~20mmである。
以上のように初期設定した場合に、材質bの電波時間及び材質cの伝搬時間の合計の伝搬時間が各点において略等しくなる様に、経路Lbの値と経路Lcの値とを変化させると、図9に示すような値となる。図8は経路Lbの値と経路Lcの値とが変化したときに決定される複数の材料からなる整合層の形状を示す図である。
以上説明したように、本発明の実施例2に係る超音波流量計によれば、音響レンズの流路1に対向する端面が平面になるように構成したので、ガスの流れが乱されることがない。したがって、実施例1に係る超音波流量計よりも、さらにガスの流速を正確に計測することができる。
本発明の実施例3に係る超音波流量計は、実施例1または実施例2における音響レンズをL字状に曲げて構成したものである。なお、以下では、実施例1と同一または相当する構成部分には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図10(a)は、本発明の実施例3に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。この超音波流量計は、第1ビーム拡大音響レンズ12および第2ビーム拡大音響レンズ22が略L字状に曲げられて構成されている。
なお、第1ビーム拡大音響レンズ12および第2ビーム拡大音響レンズ22を略L字状に曲げるのではなく、一般的には、第1ビーム拡大音響レンズ12は、流路1の上流側開口面に対向する面と第1超音波振動子11に対向する面とが所定の角度を有するように成型し、第2ビーム拡大音響レンズ22は、流路1の下流側開口面に対向する面と第2超音波振動子21に対向する面とが所定の角度を有するように成型して構成することができる。
上記の構成において、第1超音波振動子11の送受波面から球面波として出力された超音波は、第1ビーム拡大音響レンズ12の角で反射されて進行し、流路1の全領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の上流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第2ビーム拡大音響レンズ22によって球面波になるように変換され、第2超音波振動子21の送受波面に入力される。
同様に、第2超音波振動子21の送受波面から球面波として出力された超音波は、第2ビーム拡大音響レンズ22の角で反射されて進行し、流路1の全領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の下流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第1ビーム拡大音響レンズ12によって球面波になるように変換され、第1超音波振動子11の送受波面に入力される。
以上説明したように、本発明の実施例3に係る超音波流量計によれば、音響レンズを略L字状に曲げて構成したので、図10(b)に示すように、第1超音波振動子11、第1ビーム拡大音響レンズ12、流路1、第2ビーム拡大音響レンズ22および第2超音波振動子21から成る計測部30の幅を短くすることができる。したがって、超音波流量計の全体を小型化できる。
本発明の実施例4に係る超音波流量計は、実施例1においける音響レンズの代わりに、音響放物面鏡を使用したものである。なお、以下では、実施例1と同一または相当する構成部分には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図11(a)は、本発明の実施例4に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。ガス入口ケース10の内部には、第1超音波振動子11および第1音響放物面鏡13が設けられている。ガス出口ケース20の内部には、第2超音波振動子21および第2音響放物面鏡23が設けられている。
第1超音波振動子11は、第1音響放物面鏡13の反射面と流路1の上流側開口面との間であって、第1音響放物面鏡13の焦点に配置されている。同様に、第2超音波振動子21は、第2音響放物面鏡23の反射面と流路1の下流側開口面との間であって、第2音響放物面鏡23の焦点に配置されている。第1超音波振動子11と第2超音波振動子21とは、流路1の中心軸上に対向して配置されている。
第1音響放物面鏡13および第2音響放物面鏡23(以下は、特に区別する必要がない場合は「音響放物面鏡」と総称する)は、例えば、銅やアルミといった金属から構成することができる。音響放物面鏡は、光学放物面鏡のように、入射された超音波を反射することにより拡散または収束させる。
すなわち、第1音響放物面鏡13は、図11(b)の平面図に示すように、第1超音波振動子11から球面波として送出される超音波を反射させることにより平面波に変換して流路1の上流側開口面に導くとともに、この上流側開口面から平面波として送出される超音波を反射させることにより球面波に変換して第1超音波振動子11に導く。同様に、第2音響放物面鏡23は、第2超音波振動子21から球面波として送出される超音波を反射させることにより平面波に変換して流路1の下流側開口面に導くとともに、この下流側開口面から平面波として送出される超音波を反射させることにより球面波に変換して第2超音波振動子21に導く。
図12は、音響放物面鏡の構成を示す平面図である。音響放物面鏡で反射された超音波が位置p(流路1の開口面)で平面波になるためには、位置pにおいて超音波の位相が同一であればよい。いま、空気中の音速をCaとし、経路Lb1およびLa1を通って位置pに達する音波の伝播時間をt1、経路Lb2およびLa2を通って位置pに達する音波の伝播時間t2とすると、
t1=Lb1/Cb+La1/Ca
t2=Lb2/Cb+La2/Ca
となる。音響放物面鏡は、t1=t2となるように、形状が決定されて作製される。
上記のように構成される超音波流量計において、ガスは、矢印で示すように、ガス入口ケース10に設けられた入口からガス入口ケース10に流入し、流路1を通ってガス出口ケース20に流入し、このガス出口ケース20に設けられた出口から流出する。
このような状態において、流量の計測は以下のようにして行われる。すなわち、第1超音波振動子11の送受波面から球面波として出力された超音波は、第1音響放物面鏡13によって反射されることにより流路1の全領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の上流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第2音響放物面鏡23によって球面波になるように変換され、第2超音波振動子21の送受波面に入力される。
同様に、第2超音波振動子21の送受波面から球面波として出力された超音波は、第2音響放物面鏡23によって反射されることにより流路1の全領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の下流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第1音響放物面鏡13によって球面波になるように変換され、第1超音波振動子11の送受波面に入力される。
以上のようにして、第1超音波振動子11と第2超音波振動子21との間で、流体の流れの順方向および逆方向に相互に超音波を送受信する動作が繰り返し行われ、各方向における超音波の伝播時間の差に基づき流量が算出される。
以上説明したように、本発明の実施例4に係る超音波流量計によれば、第1超音波振動子11と第2超音波振動子21との間で送受される超音波を、音響放物面鏡によって流路1の全領域に広がりを有する平面波に変換して伝播時間を計測するように構成したので、流路1の内部の流速分布の影響を受けにくくなり、ガスの流速を正確に計測することができる。
本発明の実施例5に係る超音波流量計は、実施例4に係る超音波流量計において、音響放物面鏡として軸外し音響放物面鏡を用いたものである。なお、以下では、実施例4と同一または相当する構成部分には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図13は、本発明の実施例5に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。この超音波流量計は、第1音響放物面鏡13および第2音響放物面鏡23として、焦点が光軸から外れた位置にある音響放物面鏡が使用されている。第1超音波振動子11および第2超音波振動子21は、光軸(流路の中心軸)から外れた位置、図13に示す例では下側に配置されている。
上記の構成において、第1超音波振動子11の送受波面から球面波として出力された超音波は、第1音響放物面鏡13によって反射されることにより流路1の全領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の上流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第2音響放物面鏡23によって球面波になるように変換され、第2超音波振動子21の送受波面に入力される。
同様に、第2超音波振動子21の送受波面から球面波として出力された超音波は、第2音響放物面鏡23によって反射されることにより流路1の全領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の下流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第1音響放物面鏡13によって球面波になるように変換され、第1超音波振動子11の送受波面に入力される。
以上説明したように、本発明の実施例5に係る超音波流量計によれば、第1超音波振動子11および第2超音波振動子21をガスの流れから外れた位置に配置したので、ガスの流れが乱されることがない。したがって、実施例4に係る超音波流量計よりも、さらにガスの流速を正確に計測することができる。
本発明の実施例6に係る超音波流量計は、超音波を球面波から平面波に変換、または、その逆の変換を行うために、複数の超音波振動子を用いたものである。なお、以下では、実施例1と同一または相当する構成部分には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図14は、本発明の実施例6に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。この超音波流量計は、実施例1における第1超音波振動子11および第1ビーム拡大音響レンズ12の代わりに複数の超音波振動子から成る第1超音波振動子群14が用られ、第2超音波振動子21および第2ビーム拡大音響レンズ22の代わりに複数の超音波振動子から成る第2超音波振動子群24が用いられている。
上記の構成において、第1超音波振動子群14の各超音波振動子の送受波面から球面波として同時に出力された超音波は、流路1の全領域を進むような広がりを有する略平面波として流路1の上流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第2超音波振動子群24を構成する各超音波振動子の送受波面に入力される。
同様に、第2超音波振動子群24の各超音波振動子の送受波面から球面波として同時に出力された超音波は、流路1の全領域を進むような広がりを有する略平面波として流路1の下流側開口面に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第1超音波振動子群14を構成する各超音波振動子の送受波面に入力される。
以上説明したように、本発明の実施例6に係る超音波流量計によれば、複数の超音波振動子から成る第1超音波振動子群14および第2超音波振動子24によって略平面波を発生させるように構成したので、音響レンズや音響放物面鏡が不要であり、超音波流量計の構造を単純化できる。
本発明の実施例7に係る超音波流量計は、流路1の側面に超音波振動子とビーム整形音響レンズとから成る組を4組設けたものである。以下では、実施例1と同一または相当する構成部分には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図15は、本発明の実施例6に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す図であり、図15(a)は側面図、図15(b)は平面図である。なお、ガス入口ケース10およびガス出口ケース20の描画は省略してある。
第1超音波振動子11の超音波の送受波面には第1ビーム整形音響レンズ15が取り付けられている。第1ビーム整形音響レンズ15は、本発明の第1音響レンズに対応する。第2超音波振動子21の超音波の送受波面には第2ビーム整形音響レンズ25が取り付けられている。第2ビーム整形音響レンズ25は、本発明の第2音響レンズに対応する。
第3超音波振動子16の超音波の送受波面には第3ビーム整形音響レンズ17が取り付けられている。第3ビーム整形音響レンズ17は、本発明の第3音響レンズに対応する。第4超音波振動子26の超音波の送受波面には第4ビーム整形音響レンズ27が取り付けられている。第4ビーム整形音響レンズ27は、本発明の第4音響レンズに対応する。
第1超音波振動子11は、取り付けられた第1ビーム整形音響レンズ15の開口面が、流路1の側面に設けられた第1開口面18に対向する位置になるように配置されている。第2超音波振動子21は、取り付けられた第2ビーム整形音響レンズ25の開口面が、流路1の側面に設けられた第2開口面28に対向する位置になるように配置されている。
第3超音波振動子16は、取り付けられた第1ビーム整形音響レンズ15の開口面が、流路1の側面であって第1開口面18に対向する位置(流路の中心軸に対して対称となる位置)に設けられた第3開口面19に対向する位置になるように配置されている。第4超音波振動子26は、取り付けられた第4ビーム整形音響レンズ27の開口面が、流路1の側面であって第2開口面28に対向する位置(流路の中心軸に対して対称となる位置)に設けられた第4開口面29に対向する位置になるように配置されている。
第1ビーム整形音響レンズ15、第2ビーム整形音響レンズ25、第3ビーム整形音響レンズ17および第4ビーム整形音響レンズ27(以下は、特に区別する必要がない場合は「音響レンズ」と総称する)は、実施例1の第1ビーム拡大音響レンズ12および第2ビーム拡大音響レンズ22と同様に、例えば、微細な空孔を有するマイクロバルーンと樹脂とを混合させたコンポジット材から構成することができる。
音響レンズは、光学レンズのように、入射された超音波を拡散または収束させる。すなわち、第1ビーム整形音響レンズ15は、第1超音波振動子11から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路1の側面に設けられた第1開口面18に導くとともに、この第1開口面18から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第1超音波振動子11に導く。第2ビーム整形音響レンズ25は、第2超音波振動子21から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路1の側面に設けられた第2開口面28に導くとともに、この第2開口面28から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第2超音波振動子21に導く。
第3ビーム整形音響レンズ17は、第3超音波振動子16から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路1の側面に設けられた第3開口面19に導くとともに、この第3開口面19から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第3超音波振動子16に導く。第4ビーム整形音響レンズ27は、第4超音波振動子26から球面波として送出される超音波を平面波に変換して流路1の側面に設けられた第4開口面29に導くとともに、この第4開口面29から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第4超音波振動子26に導く。
図16は、第1ビーム整形音響レンズ15の構成を示す側面図であり、図17は、図15の矢視AA’で切断した第1ビーム整形音響レンズ15の構成を示す平面図である。なお、以下では、第1ビーム整形音響レンズ15についてのみ説明するが、第2ビーム整形音響レンズ25、第3ビーム整形音響レンズ17および第4ビーム整形音響レンズ27についても同様である。第1ビーム整形音響レンズ15は、第1超音波振動子11側となる部分が材質b、流路1側となる部分が材質cによって構成されている。
第1ビーム整形音響レンズ15は、以下のように構成される。第1ビーム整形音響レンズ15から送出された超音波が位置p(流路1の所定部位)で流路壁面に略垂直な平面波になるためには、位置pにおいて超音波の位相が同一であればよい。いま、空気中の音速をCa、音響レンズ材質b中の音速をCb、音響レンズ材質c中の音速をCc(但し、Cb>Cc>Ca)とし、経路Lb1、Lc1およびLa1を通って位置qに達する超音波の伝播時間をt1、経路Lb2、Lc2およびLa2を通って位置pに達する超音波の伝播時間をt2とすると、
t1=Lb1/Cb+Lc1/Cc+La1/Ca
t2=Lb2/Cb+Lc2/Cc+La2/Ca
となる。第1ビーム整形音響レンズ15は、t1=t2となるように、材質bと材質cの種類およびこれらの境界面の形状が決定されて作製される。
上記のように構成される超音波流量計において、流量の計測は以下のようにして行われる。すなわち、第1超音波振動子11の送受波面から球面波として出力された超音波は、第1ビーム整形音響レンズ15によって流路1の位置pにおいて該流路1の上半分の領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の位置pに導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第2ビーム整形音響レンズ25によって球面波になるように変換され、第2超音波振動子21の送受波面に入力されるとともに、第4ビーム整形音響レンズ27によって球面波になるように変換され、第4超音波振動子26の送受波面に入力される。
同様に、第3超音波振動子16の送受波面から球面波として出力された超音波は、第3ビーム整形音響レンズ17によって流路1の位置pにおいて該流路1の下半分の領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の位置pに導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第4ビーム整形音響レンズ27によって球面波になるように変換され、第2超音波振動子21の送受波面に入力されるとともに、第4ビーム整形音響レンズ27によって球面波になるように変換され、第4超音波振動子26の送受波面に入力される。
また、第2超音波振動子21の送受波面から球面波として出力された超音波は、第2ビーム整形音響レンズ25によって流路1の所定位置(第1超音波振動子11に対する位置pに対応する位置)において該流路1の上半分の領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の所定位置に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第1ビーム整形音響レンズ15によって球面波になるように変換され、第1超音波振動子11の送受波面に入力されるとともに、第3ビーム整形音響レンズ17によって球面波になるように変換され、第3超音波振動子16の送受波面に入力される。
同様に、第4超音波振動子26の送受波面から球面波として出力された超音波は、第4ビーム整形音響レンズ27によって流路1の所定位置(第3超音波振動子16に対する位置pに対応する位置)において該流路1の下半分の領域を進むような広がりを有する平面波に変換されて流路1の所定位置に導かれる。そして、流路1を通過した超音波は、第1ビーム整形音響レンズ15によって球面波になるように変換され、第1超音波振動子11の送受波面に入力されるとともに、第3ビーム整形音響レンズ17によって球面波になるように変換され、第3超音波振動子16の送受波面に入力される。
以上のようにして、第1超音波振動子11または第3超音波振動子16と、第2超音波振動子21または第4超音波振動子26との間で、流体の流れの順方向および逆方向に相互に超音波を送受信する動作が繰り返し行われ、各方向における超音波の伝播時間の差に基づき流量が算出される。
以上説明したように、本発明の実施例7に係る超音波流量計によれば、第1超音波振動子11と第2超音波振動子21との間で送受される超音波を、流路1の上半分と下半分を合わせて全領域に広がりを有する平面波に変換し、しかも流路1内のみの伝播時間を計測するように構成したので、流路1の内部の流速分布の影響を受けにくくなり、ガスの流速を正確に計測することができる。
本発明の実施例8に係る超音波流量計は、流路1を2箇所で折曲げ、その折曲部に音響レンズおよび超音波振動子を配置したものである。以下では、実施例1と同一または相当する構成部分には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図18は、本発明の実施例8に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す図であり、図18(a)は側面図、図18(b)は平面図である。なお、この超音波流量計では、実施例1におけるガス入口ケース10およびガス出口ケース20は不要である。
第1超音波振動子11は、それに取り付けられた第1ビーム拡大音響レンズ12の開口面が、流路1の一方の折曲部に形成された第1開口部31に対向する位置に配置されている。第2超音波振動子21は、それに取り付けられた第2ビーム拡大音響レンズ22の開口面が、流路1の他方の折曲部に形成された第2開口部32に対向する位置に配置されている。
第1ビーム拡大音響レンズ12および第2ビーム拡大音響レンズ22は、実施例1のそれらと同じである。すなわち、第1ビーム拡大音響レンズ12は、第1超音波振動子11から球面波として送出される超音波を平面波に変換して第1開口部31に導くとともに、この第1開口部31から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第1超音波振動子11に導く。同様に、第2ビーム拡大音響レンズ22は、第2超音波振動子21から球面波として送出される超音波を平面波に変換して第2開口部32に導くとともに、この第2開口部32から平面波として送出される超音波を球面波に変換して第2超音波振動子21に導く。上記のように構成される超音波流量計における流量の計測は、実施例1と同じである。
以上説明したように、本発明の実施例1に係る超音波流量計によれば、実施例1に係る超音波流量計と同様に、流路1の内部の流速分布の影響を受けにくくなるとともに、ガスが流れる経路に構造物が存在しないので、ガスの流れが乱されることがない。したがって、実施例1に係る超音波流量計よりも、さらにガスの流速を正確に計測することができる。
本発明の実施例9に係る超音波流量計は、実施例8における流路1の折曲部を所定の曲率でカーブさせたものである。以下では、実施例8と同一または相当する構成部分には実施例1と同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図19は、本発明の実施例9に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す図であり、図19(a)は側面図、図19(b)は平面図である。なお、この超音波流量計では、実施例1におけるガス入口ケース10およびガス出口ケース20は不要である。
第1超音波振動子11は、それに取り付けられた第1ビーム整形音響レンズ15の曲面に整形された開口面が、流路1の一方の折曲部に形成された第1開口部31に対向する位置に配置されている。第2超音波振動子21は、それに取り付けられた第2ビーム整形音響レンズ25の曲面に整形された開口面が、流路1の他方の折曲部に形成された第2開口部32に対向する位置に配置されている。
図20は、第1ビーム整形音響レンズ15の構成を示す側面図である。なお、以下では、第1ビーム整形音響レンズ15についてのみ説明するが、第2ビーム整形音響レンズ25についても同様である。第1ビーム整形音響レンズ15は、第1超音波振動子11側となる部分が材質b、流路1側となる部分が材質cによって構成されている。
第1ビーム整形音響レンズ15は、以下のように構成される。第1ビーム整形音響レンズ15から送出された超音波が位置p(流路1の所定部位)で流路壁面に略垂直な平面波になるためには、位置pにおいて超音波の位相が同一であればよい。いま、空気中の音速をCa、音響レンズ材質b中の音速をCb、音響レンズ材質c中の音速をCc(但し、Cb>Cc>Ca)とし、経路Lb1、Lc1およびLa1を通って位置pに達する超音波の伝播時間をt1、経路Lb2、Lc2およびLa2を通って位置pに達する超音波の伝播時間をt2とすると、
t1=Lb1/Cb+Lc1/Cc+La1/Ca
t2=Lb2/Cb+Lc2/Cc+La2/Ca
となる。第1ビーム整形音響レンズ15は、t1=t2となるように、材質bと材質cの種類およびこれらの境界面の形状が決定されて作製される。
以上説明したように、本発明の実施例1に係る超音波流量計によれば、実施例1に係る超音波流量計と同様に、流路1の内部の流速分布の影響を受けにくくなるとともに、ガスが流れる経路の折曲部がカーブしているので、ガスの流れが乱されることがない。したがって、実施例1に係る超音波流量計よりも、さらにガスの流速を正確に計測することができる。
本発明に係る超音波流量計は、ガスメータや水道メータといった流体の流量を測定する流量計に利用可能である。
本発明の実施例1に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施例1に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成を示す平面図である。 本発明の実施例1に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成の一例を示す平面図である。 図3に示すセンサ直径と整合層の長さと材質bとを設定したとき材質bの電波時間及び空気の伝搬時間の合計の伝搬時間が略等しくなる様に、経路Lbの値と経路Laの値とを変化させた様子を示す図である。 図4に示すように経路Lbの値と経路Laの値とが変化したときに決定される整合層の形状を示す図である。 本発明の実施例2に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成を示す平面図である。 本発明の実施例2に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成の一例を示す平面図である。 経路Lbの値と経路Lcの値とが変化したときに決定される複数の材料からなる整合層の形状を示す図である。 図7に示すセンサ直径と整合層の長さと材質bと材質cを設定したとき材質bの電波時間及び材質cの伝搬時間の合計の伝搬時間が略等しくなる様に、経路Lbの値と経路Lcの値とを変化させた様子を示す図である。 本発明の実施例3に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施例4に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施例4に係る超音波流量計で使用される音響放物面鏡の構成を示す平面図である。 本発明の実施例5に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施例6に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施例7に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す図である。 本発明の実施例7に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成を示す側面図である。 本発明の実施例7に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成を示す平面図である。 本発明の実施例8に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す図である。 本発明の実施例9に係る超音波流量計の要部の構造を概略的に示す図である。 本発明の実施例9に係る超音波流量計で使用される音響レンズの構成を示す側面図である。 従来の超音波流量計の1つである超音波流量計を説明するための図である。
符号の説明
1 流路
10 ガス入口ケース
11 第1超音波振動子
12 第1ビーム拡大音響レンズ
13 第1音響放物面鏡
14 第1超音波振動子群
15 第1ビーム整形音響レンズ
16 第3超音波振動子
18 第1開口面
19 第3開口面
20 ガス出口ケース
21 第2超音波振動子
22 第2ビーム拡大音響レンズ
23 第2音響放物面鏡
24 第2超音波振動子群
25 第2ビーム整形音響レンズ
26 第4超音波振動子
28 第2開口面
29 第4開口面
30 計測部
31 第1開口部
32 第2開口部

Claims (9)

  1. 被計測流体が流れる流路と、
    前記流路の上流側に配置された第1超音波振動子と、
    前記第1超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して前記流路の上流側開口面に導くとともに、該上流側開口面から平面波として送出される超音波を球面波に変換して前記第1超音波振動子に導く第1音響レンズと、
    前記流路の下流側に配置された第2超音波振動子と、
    前記第2超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して前記流路の下流側開口面に導くとともに、該下流側開口面から平面波として送出される超音波を球面波に変換して前記第2超音波振動子に導く第2音響レンズとを備え、
    前記第1超音波振動子と前記第2超音波振動子との間で送受される超音波の伝播時間に基づいて前記流路に流れる被計測流体の流量を算出することを特徴とする超音波流量計。
  2. 前記第1音響レンズおよび前記第2音響レンズの各々は、超音波の伝播速度が異なる複数種類の材料から成り、前記流路の開口面に対向する面は平面であり、各材料の境界面は、超音波の通過時間が該超音波の通過位置に拘わらず一定になるような形状を有することを特徴とする請求項1記載の超音波流量計。
  3. 前記第1音響レンズは、前記流路の上流側開口面に対向する面と前記第1超音波振動子に対向する面とが所定の角度を有するように成型され、前記第2音響レンズは、前記流路の下流側開口面に対向する面と前記第2超音波振動子に対向する面とが所定の角度を有するように成型されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の超音波流量計。
  4. 被計測流体が流れる流路と、
    前記流路の上流側に配置された第1超音波振動子と、
    前記第1超音波振動子が焦点に位置するように配置され、前記第1超音波振動子から球面波として送出される超音波を反射させることにより平面波に変換して前記流路の上流側開口面に導くとともに、該上流側開口面から平面波として送出される超音波を反射させることにより球面波に変換して前記第1超音波振動子に導く第1音響放物面鏡と、
    前記流路の下流側に配置された第2超音波振動子と、
    前記第2超音波振動子が焦点に位置するように配置され、前記第2超音波振動子から球面波として送出される超音波を反射させることにより平面波に変換して前記流路の下流側開口面に導くとともに、該下流側開口面から平面波として送出される超音波を反射させることにより球面波に変換して前記第2超音波振動子に導く第2音響放物面鏡とを備え、
    前記第1超音波振動子と前記第2超音波振動子との間で送受される超音波の伝播時間に基づいて前記流路に流れる被計測流体の流量を算出することを特徴とする超音波流量計。
  5. 前記第1超音波振動子および前記第2超音波振動子の各々は、流路の中心軸から外れた位置に配置されていることを特徴とする請求項4記載の超音波流量計。
  6. 被計測流体が流れる流路と、
    前記流路の上流側に前記流路の上流側開口面に平行に配置された複数の超音波振動子から成る第1超音波振動子群と、
    前記流路の下流側に前記流路の下流側開口面に平行に配置された複数の超音波振動子から成る第2超音波振動子群とを備え、
    前記第1超音波振動子群と前記第2超音波振動子群との間で送受される超音波の伝播時間に基づいて前記流路に流れる被計測流体の流量を算出することを特徴とする超音波流量計。
  7. 被計測流体が流れる流路と、
    前記流路の上流側に配置された第1超音波振動子と、
    前記第1超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して前記流路の上流側の側面に形成された第1開口部に導くとともに、該第1開口部から平面波として送出される超音波を球面波に変換して前記第1超音波振動子に導く第1音響レンズと、
    前記流路の上流側であって前記第1超音波振動子と前記流路に対して対称となる位置に配置された第3超音波振動子と、
    前記第3超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して前記流路の上流側の前記第1開口部に対向する位置に形成された第3開口部に導くとともに、該第3開口部から平面波として送出される超音波を球面波に変換して前記第3超音波振動子に導く第3音響レンズと、
    前記流路の下流側に配置された第2超音波振動子と、
    前記第2超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して前記流路の下流側の側面に形成された第2開口部に導くとともに、該第2開口部から平面波として送出される超音波を球面波に変換して前記第2超音波振動子に導く第2音響レンズと、
    前記流路の下流側であって前記第2超音波振動子と前記流路に対して対称となる位置に配置された第4超音波振動子と、
    前記第4超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して前記流路の下流側の前記第2開口部に対向する位置に形成された第4開口部に導くとともに、該第4開口部から平面波として送出される超音波を球面波に変換して前記第4超音波振動子に導く第4音響レンズとを備え、
    前記第1超音波振動子または第3超音波振動子と前記第2超音波振動子または第4超音波振動子との間で送受される超音波の伝播時間に基づいて前記流路に流れる被計測流体の流量を算出することを特徴とする超音波流量計。
  8. 被計測流体が流れる、2箇所で折り曲げられた流路と、
    前記流路の上流側に配置された第1超音波振動子と、
    前記第1超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して前記流路の上流側の折曲部に形成された上流側開口部に導くとともに、該上流側開口部から平面波として送出される超音波を球面波に変換して前記第1超音波振動子に導く第1音響レンズと、
    前記流路の下流側に配置された第2超音波振動子と、
    前記第2超音波振動子から球面波として送出される超音波を平面波に変換して前記流路の下流側の折曲部に形成された下流側開口部に導くとともに、該下流側開口部から平面波として送出される超音波を球面波に変換して前記第2超音波振動子に導く第2音響レンズ
    とを備え、
    前記第1超音波振動子と前記第2超音波振動子との間で送受される超音波の伝播時間に基づいて前記流路に流れる被計測流体の流量を算出することを特徴とする超音波流量計。
  9. 前記流路の上流側の折曲部および下流側の折曲部は、所定の曲率でカーブするように成型されていることを特徴とする請求項8記載の超音波流量計。
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