JPH06222783A - 音響レンズ - Google Patents

音響レンズ

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JPH06222783A
JPH06222783A JP5268782A JP26878293A JPH06222783A JP H06222783 A JPH06222783 A JP H06222783A JP 5268782 A JP5268782 A JP 5268782A JP 26878293 A JP26878293 A JP 26878293A JP H06222783 A JPH06222783 A JP H06222783A
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JP
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lens
ellipse
medium
wave
axis
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Application number
JP5268782A
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English (en)
Inventor
Arnim Rohwedder
ローヴェッダー アルミン
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Siemens AG
Original Assignee
Siemens AG
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/18Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound
    • G10K11/26Sound-focusing or directing, e.g. scanning
    • G10K11/30Sound-focusing or directing, e.g. scanning using refraction, e.g. acoustic lenses

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Acoustics & Sound (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平面波を球面波或るいは球面波を平面波に変
換するための音響レンズ(1)を提供すること。 【構成】 収差を回避するために、レンズ(1)をその
中心軸(A)に対し回転対称に且つ両凹面に形成し、平
面波が伝搬する媒質(M1)に境接するレンズ面(3)
は直線(G)の切片の回転により発生し、球面波が伝搬
する媒質(M3)に境接するレンズ面(4)は、楕円
(E)の一部分の回転により発生し、上記直線(G)と
中心軸(A)との間の角度(α)並びに楕円(E)の長
軸(a)と中心軸(A)との間の角度(β)を、レンズ
に入射する平面波もしくは球面波が、レンズ(1)内で、
楕円(E)の短軸(b)がレンズ中心軸(A)となす角度
(δ)の2倍に等しい開口角(γ)を有する円錐波とし
て伝搬するように選択する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平面波及び球面波が伝
搬する媒質における伝搬速度がそれぞれレンズ材料にお
ける伝搬速度よりも小さい、音響平面波を球面波または
球面波を平面波に変換するための音響レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】このようなレンズの実現に関しては、シ
ーメンス社医療技術部門(Siemens AG,Bereich Medizini
sche Technik)1991年11月発行の社報「Das elec
tromagnetische Stoβwellensystem von Siemens」頁2
9乃至33から数多の実際例が知られている。例えば、
平面波が伝搬する各媒質に連接もしくは境接するレンズ
面を球形に形成したレンズが知られている。この場合、
球台形状の波(以下、球面波と称する)が伝搬する媒質
に連接もしくは境接するレンズ面は、球状もしくは楕円
体形状に形成することができる。2つのレンズを楕円体
形状に形成することも知られている。更に、平面波が伝
搬する媒質に境接するレンズ面を双曲線形状に形成し、
他のレンズ面を球面形状に形成することも知られてい
る。いずれにせよ、このような総てのレンズ形態におい
ては、程度の差こそ有れ大きな収差が現れる。
【0003】更に、ドイツ連邦共和国特許願第3924
919A1(DE−3924919A1)号明細書か
ら、レンズ面を2つの異なった非球面により形成するこ
とが知られている。
【0004】更に、米国特許第4844198号明細書
から、2つの反射面を有し、その内の1つが放物面を有
し、他方が楕円体形状を有している音響波もしくは音波
用の集束構造が知られている。
【0005】更にまた、米国特許第4553629号明
細書には、レンズ面が非線形偏微分方程式によって定義
される楕円輪郭の音響レンズが記述してある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、冒頭
に述べた型式の音響レンズにおいて、収差が大きく低減
される音響レンズを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
課題は、上記レンズをその中心軸に対し回転対称に且つ
両凹面に形成し、平面波が伝搬する媒質に境接するレン
ズ面を、上記レンズの中心軸と交差する直線の線分の回
転により発生し、球面波が伝搬する媒質に境接するレン
ズ面を、楕円の一部分の回転により発生し、その場合、
上記楕円の長軸及び短軸が上記レンズの中心軸と交わ
り、上記直線と上記レンズの中心軸との間の角度並びに
上記楕円の長軸と上記レンズの主軸との間の角度を、上
記レンズに入射する平面もしくは球面波が該レンズ内で
円錐波として伝搬し、該円錐波の開口角が、上記楕円の
短軸が上記レンズの中心軸と交わる角度の2倍に等しく
なるように選択することにより解決される。本発明の1
つの実施態様として、次式
【0008】
【数9】
【0009】及び
【0010】
【数10】
【0011】で表される条件が成り立ち、上記式中、a
は楕円の長軸半径を表し、bは該楕円の短軸半径を表
し、C1、C2及びC3は、平面波の媒質内での音響伝搬
速度、球面波のレンズ材料及び媒質内での音響伝搬速度
を表し、eは楕円の直線離心長を表し、αは上記直線と
レンズの中心軸との間の角度を表し、βは上記楕円の長
軸と上記レンズの中心軸との間の角度を表すことが提案
される。このようにて形成されたレンズは、平面波を球
台形状もしくは球面波(統合的に球面波と称することに
する)に、または球面波を平面波に変換するに当たり、
少なくとも理論的には収差が全く現れない正確もしくは
理想的な音響工学的解決策を表す。この場合、レンズ面
を単純な円錐部分の回転面とすれば、本発明によるレン
ズの製造が非常に簡単且つ廉価になり、例えば、CNC
旋盤もしくはロータリープレーナで、利用可能な標準機
能を用いて製造することができる。本発明によるレンズ
を両凹面レンズとする場合には、更に、反射損が小さい
という利点が得られる。
【0012】これに対し、レンズを各要件に適応化する
本発明の発展態様として、レンズを異なったレンズ材料
からなる2つのレンズ部分から構成することができる。
これと関連する本発明の一実施態様として、レンズを2
つのレンズ部分に分割し、該2つのレンズ部分間の分離
面を、楕円の短軸半径に平行に延びる直線の線分を回転
することにより発生し、上記レンズ部分を、音響伝搬速
度が異なる互いに異なったレンズ材料から形成し、次式
【0013】
【数11】
【0014】及び
【0015】
【数12】
【0016】で表される条件が満足されるようにし、上
式中、aは楕円の長軸半径を表し、bは該楕円の短軸半
径を表し、C1、C2、C3及びC4は、平面波の媒質にお
ける音響伝搬速度、平面波の媒質に境接するレンズ部分
のレンズ材料における伝搬速度、球面波の媒質における
伝搬速度及び球面波の媒質に境接するレンズ部分のレン
ズ材料における音響伝搬速度をそれぞれ表し、eは楕円
の直線離心長を表し、αは該直線とレンズの中心軸との
間の角度を表し、そしてβは上記楕円の長軸と上記レン
ズの中心軸との間の角度を表すことが提案される。この
構成によれば、2つのレンズ部分のレンズ材料における
音響伝搬速度が異なるにも拘わらず、レンズを通る音波
の1つのレンズ部分から他のレンズ部分への移行に際
し、波先(波頭)が分離面に対して垂直に現れるために
屈折は生じない。
【0017】
【作用】本発明の別の実施態様として、レンズの中心軸
上で測定してレンズに厚さ零の箇所を設けることが提案
される。この場合には、完全に平面の、例えば円板形状
の横断面を有する音波に対して最小限の減衰損失しか生
じない。また、中心に波の存在しない領域を有するよう
な横断面を有し、その中心点がレンズの中心軸と一致す
る波、例えば横断面が円環形状の波の場合には、本発明
の別の実施態様として、レンズに中心開口を設け、上記
直線と楕円とが、上記開口の半径もしくは平面波の波が
存在しない空間の半径に対応する距離だけレンズの中心
軸から離間して位置する点で交差するように構成され
る。この場合にも減衰損失は最小になる。
【0018】本発明の別の課題は、簡単な仕方で、レン
ズを通る波面の位相の正しい受信を可能にする少なくと
も1つの扁平状の圧力センサを組み込むことができる音
響レンズを提供することにあり、この課題は、本発明の
特に有利な実施態様として、レンズを2つのレンズ部分
に分割し、2つのレンズ部分間の分離面を、楕円の短軸
に平行に延びる直線の線分の回転により発生することに
より達成される。この構成において、円錐形レンズ面を
通りレンズに入射する平面波並びに楕円形レンズ面を通
りレンズに入射する球面波はレンズ内で円錐波として伝
搬し、その波先は縦断面で観て、楕円の短軸半径に平行
に伝搬し、それにより、レンズ内で伝搬する波を正しい
位相で受信することが可能になる。更にまた、分離面を
平面内で可撓性にし、それにより出力状態がフラットな
圧力センサ、例えば、ピエゾ電気的に活性化されたPV
DFフォイルもしくは箔片を、充分な撓み性を有する該
分離面に添着することができる。このようにピエゾ電気
素子を使用すれば、圧力センサ自体を、音響波を送出す
るために励振することができという付加的な利点が得ら
れる。この構成においては、レンズ内では円錐波が伝搬
し、円錐形レンズ面からは平面波が出力され、そして楕
円形のレンズ面からは球面波が出力される。レンズ構成
部分は異なったレンズ材料から形成することができる。
【0019】
【実施例】以下、添付図面を参照し本発明の実施例に関
連して説明する。
【0020】図1には、本発明によるレンズ1が示され
ており、このレンズ1は、管状の構成要素2内に、音響
伝搬速度C1を有する媒質M1を、伝搬速度C3を有する
媒質M3から分離するように受けられている。レンズ1
自体は音響伝搬速度C2を有する媒質M2から形成され
ている。
【0021】レンズ1は、図面の平面内に延在する軸A
に対して回転対称に形成されている。軸Aは従って、レ
ンズ1の中心軸である。
【0022】媒質M1に境接するレンズ面3は、図1に
点線で示した直線Gの線分を回転することにより発生さ
れる。この場合、該直線Gは、角度αで軸Aと交差し、
この角度αは、レンズ面3が円錐状の凹面を呈するよう
に選択されている。
【0023】媒質M3に境接するレンズ面4は、図1に
点鎖線で示した楕円Eを、その主軸もしくは長軸が軸A
と角度βで交差するようにして該軸Aを中心に回転する
ことにより形成され、その場合、該楕円の長軸は、楕円
Eの2つの焦点F1及びF2の内、主軸Hに沿ってレン
ズ面4から測定した場合に、長軸半径a及び直線離心長
eの和に等しい距離にある焦点F2において軸Aと交差
する。
【0024】角度α及びβを、伝搬速度C2及びC1の比
に対して次式
【0025】
【数13】
【0026】が成り立ち且つ伝搬速度C3及びC2の比に
対して、次式
【0027】
【数14】
【0028】が成り立つように選択すると、レンズ1
は、媒質M1からレンズ1に入射し軸Aに対して直角の
波面を有する平面波を、媒質M3内で伝搬する球面波、
より正確には、楕円Eの焦点F2に集束する球面波(本
発明においては、統合的に球面波と称する)に変換す
る。逆に、レンズ1は、楕円Eの焦点F2から発散する
球台状波もしくは球面波を、媒質M1内で伝搬する平面
波に変換する。いずれの場合にも、収差は理想的な関係
で完全の程に除去される。また、いずれの場合にも、レ
ンズ1に入射した波は、図1に点鎖線で記入した波先
(波頭)Wの例から明らかなように、楕円Eの短軸bが
軸Aと交差する角度δの2倍の開口角γを有する円錐波
としてレンズ1内を伝搬する。即ち、波先Wは、断面で
見て、楕円Eの短軸半径bに対し平行である。
【0029】図2に示したレンズ5は、図1に示したレ
ンズ1が軸A上で測定して厚さdを有するのに対し、軸
A上で測定した厚さが零である点でレンズ1と異なるに
過ぎない。図2のレンズ5においては、レンズ5内の減
衰損失が最小になる。と言うのは、該レンズ5は、音響
伝搬方向における任意の点で測定して可能最小の厚さし
か有さないからである。ここで、厚さdが零に等しいと
いう場合、媒質M1及びM3の分離を確保するのに、音
響学的に無視し得る最小の厚さdが存在することを意味
するものと理解されたい。従って、図2に示した状態と
異なりレンズ5の両側に同じ媒質が存在する場合には、
軸A上で測定した厚さdは実際上値零を有し得る。
【0030】図3及び図4に示したレンズ6は上述の2
つのレンズとは、先ず、中心開口7を有している点で異
なる。この構造は、例えばレンズ6を、集束された音波
で処置するための治療機器に用いるのに好適である。と
言うのは、超音波位置測定装置の超音波ヘッドを開口7
を貫通するように設けることができるからである。実際
上、このことは、図3に示すようにレンズの両側に、鏡
胴または同様物により図示しない仕方で、異なった媒質
の使用を可能にする隔壁が形成されていない場合、同じ
媒質M1が存在することを意味する。即ち、図3に示し
た実施例と同様に、同じ媒質、即ち、平面波並びに球面
波に対して伝搬速度C1を有する媒質M1がレンズ6の
両側に存在する場合には、図1のレンズと関連して述べ
た第2のレンズ面側において伝搬速度はC3ではなくC1
となる。レンズ6の減衰損失を最小に保持するために、
該レンズ6は、直線G及び楕円Eが、開口7の半径に対
応する距離で軸Aから離間している点で交差するように
形成される。また、先に述べた実施例に対する別の相違
点は、レンズ6が2つのレンズ部分6a及び6bに分割
されており、分離結合面が、楕円Eの該短軸bに対して
平行に延びる直線Tの線分を回転することにより発生さ
れる点である。互いに薄い接着材料層で結合されるレン
ズ部分6a及び6bの分離面上には、図4と共に見れば
明らかなように、圧力センサとして、扁平なピエゾ電気
素子、即ち、3個のピエゾ電気的に活性化された3個の
ポリビニリデンフルオライド(Polyvinylidenfluorid、
略してPVDF)の箔片8a、8b及び8cが添着され
ており、これら箔片は軸Aの方向で見て、円環片の形状
をしており、それぞれ約120°に亙って延在してい
る。この構成で、レンズ6を通る音波の圧力特性を測定
することができる。このことは、例えば、集束した音波
で処置するための治療機器の場合に、該機器から放出さ
れる音波を制御することを可能にすると共に、位置測定
の目的でこの音波のエコーを受信することを可能にす
る。これと関連して、ドイツ連邦共和国特許第4034
533号明細書(DE−PS4034533)には、本
発明のレンズとは構成が異なる音響レンズを具備する治
療機器が記述されている。本発明によるレンズは、図1
に示した実施例に関する説明から既に明らかなように、
レンズ6に左側から入射する平面波の場合にもまたレン
ズ6に右側から入射する球面波の場合にも、同じ位相位
置の総ての点の位置が、楕円Eの短軸bに対して平行に
延びる母線を有する円錐面上に在るという利点を提供す
る。このことは、左側からの平面波であれ、焦点F2か
ら発散し右側からレンズ6に入射する球面波であれ、そ
れらに関係なく、PVDF箔片8a乃至8cで基本的
に、レンズ6を通る音波の正しい位相での受信が可能で
あることを意味する。
【0031】図3及び図4に示した実施例の別の利点
は、多数もしくは個々のPVDF箔片8a乃至8cを、
球面波を送出するように適当な電気信号で制御した場合
に、平面波はレンズ6から左方に送出され、一方、焦点
F2に集束する球面波はレンズ6から右方に送出される
という点にある。特に、このようにして発生される球面
波は、集束された超音波で処置を行う治療機器におい
て、被処置領域のインパルス−エコー−位置測定に用い
ることができ、その場合、球面波はPVDF箔片8a乃
至8cにより送出並びに受信することができる。
【0032】図5に示した実施例は、図3及び図4に示
した実施例とは次の点、即ち、レンズ9の2つのレンズ
部分9a及び9bが、異なった音響伝搬速度C2及びC4
を有する異なったレンズ材料(M2及びM4)から形成
されている点である。即ち、円錐形のレンズ面3を有す
るレンズ部分9aはレンズ材料M2から形成され、楕円
体形のレンズ面4を有するレンズ部分9bはレンズ材料
M4から形成される。このように2種類の異なったレン
ズ材料M2及びM4の使用にも拘わらず前述したレンズ
の作用効果を実現するためには、次式
【0033】
【数15】
【0034】で表される条件が満足されると共に、更に
次式
【0035】
【数16】
【0036】の条件が満足されなければならない。これ
らの条件は、図5に示すように、伝搬速度C1を有する
同じ媒質M1を平面波及び球面波に対して設ける、言い
換えるならば、レンズ9の両側に同じ媒質を設け後段の
レンズ要素に音響伝搬速度C3ではなく音響伝搬速度C1
を付与することにより満足される。
【0037】2種類の異なったレンズ材料M2及びM4
を使用することの結果として、レンズ9の各種要件に対
する適応性が改善される。レンズ9内を伝搬する円錐波
は、レンズ部分もしくはレンズ要素9a及び9b間のレ
ンズ面に対して直角に出現するので屈折は生じない。レ
ンズ9は、図5に示すように、レンズ部分9aと9bと
の間の分離面の領域に、図3及び図4に示したレンズと
同様に、ピエゾ電気的に活性化されたPVDF箔片8a
乃至8cを設けることができる。その場合図3及び図4
にに示した実施例と関連して述べた効果が同様に得られ
る。
【0038】なお、図1及び図2に示したレンズも、図
3及び図4に示したのと同様の態様で、異なったレンズ
材料からなる2つのレンズ部分に分割することが可能で
あることは言うまでもない。また、その場合に、分離面
にPVDF箔片を配設することは必要条件ではない。
【0039】収差が理論的には完全に回避されることに
加えて、上述の実施例には次のような共通の利点が得ら
れる。即ち、対応のレンズもしくはレンズ要素を製造す
るために慣用のCNC工作機械を用いて容易に製造可能
であるという利点である。また、PVDF箔片の代わり
に必ずしもピエゾ電気原理に基づく必要のない別の圧力
センサを使用することも可能である。
【0040】また、図1及び図2に示したレンズも図3
及び図4と関連して述べたように分割し、PVDF箔片
を設けることが可能であることは理解されるべきであ
る。その場合、PVDF箔片の数は必ずしも3個にする
必要はなく、それよりも大きな数或るいは少ない数のP
VDF箔片を使用することも可能である。また、PVD
F箔片を1個のみ設けることも可能である。
【0041】既述のように、異なった媒質M1及びM3
を2つのレンズ面3及び4に境接することができるが、
実際上は、同一の媒質がレンズの両側に存在する場合が
多い。医療分野での使用例においては、人体組織のイン
ピーダンスと近似的に一致する音響インピーダンスを有
する水が一般的に媒質として用いられる。その場合に
は、図1乃至図4に示した実施例におけるレンズ材料M
2としては、例えばポリスチロールが適している。図5
に示した実施例の場合には、レンズ材料M2及びM4と
して、例えばポリスチロール及びポリメチルペンテン
(PolymethylpenteneもしくはTPX)が適している。
【0042】因に、楕円Eの断面は、図1に例として点
線で示した円Kの部分で近似することも可能である。な
お、円Kの中心点は図1に参照符号zで示してある。
【0043】
【発明の効果】上の説明から明らかなように、本発明に
よれば、収差の殆ど無い音響レンズを簡単な仕方で廉価
に製造することができる。また、レンズにおける音響エ
ネルギーの減衰損失を最低限に抑えることができ、レン
ズを2つの構成要素から形成する場合には、その界面
に、ピエゾ電気素子を設けて位相の正しい音波の受信或
るいは音波の発信を行うことができる。本発明による音
響レンズは、例えば超音波治療技術分野において大きな
貢献をなすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるレンズの縦断面図であ
る。
【図2】本発明の別の実施例によるレンズの縦断面図で
ある。
【図3】本発明の別の実施例によるレンズの縦断面図で
あって、ピエゾ電気素子及び中心開口を有するレンズ構
造を示す。
【図4】図3に示したレンズの正面図である。
【図5】図3及び図4に示したレンズの変形例を示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1、5、6、9 レンズ 2 管状の構成要素 3、4 レンズ面 A レンズ中心軸 E 楕円 G 直線 M1、M3、 媒質 a 長軸(半径) b 短軸(半径) C1、C2、C3、C4 音響伝搬速度

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 当該媒質内を平面波及び球面波が伝搬す
    る媒質(M1及びM3、M1)における音響伝搬速度
    (C1及びC3、C1)がそれぞれレンズ材料(M2及び
    M2、M4)における音響伝搬速度(C2及びC2
    4)よりも小さいようにして、音響平面波を球面波ま
    たは球面波を平面波に変換するための音響レンズ(1;
    5;6;9)において、前記レンズ(1;5;6;9)
    はその中心軸(A)に対し回転対称に且つ両凹面に構成
    されており、平面波が伝搬する媒質(M1)に境接する
    当該レンズ面(3)は、前記レンズ(1;5;6;9)
    の中心軸と交差する直線(G)の線分の回転により形成
    され、球面波が伝搬する媒質(M3)に境接する当該レ
    ンズ面(4)は、楕円(E)の一部分の回転により形成
    されるように構成され、その場合、前記楕円(E)の長
    軸及び短軸(a、b)は前記レンズ(1;5;6;9)
    の中心軸(A)と交わり、前記直線(G)と前記レンズ
    (1;5;6;9)の中心軸(A)との間の角度(α)
    並びに前記楕円(E)の長軸(a)と前記レンズ(1;
    5;6;9)の主軸(A)との間の角度(β)を、前記
    レンズ(1;5;6;9)に入射する平面もしくは球面
    波が該レンズ(1;5;6;9)内で円錐波として伝搬
    し、該円錐波の開口角(γ)が、前記楕円(E)の短軸
    (b)が前記レンズ(1;5;6;9)の中心軸(A)
    と交わる角度(δ)の2倍に等しくなるように選定する
    ことを特徴とする音響レンズ。
  2. 【請求項2】 次式 【数1】 及び 【数2】 で表される条件が成り立ち、上記式中、aは楕円の長軸
    半径を表し、bは該楕円の短軸半径を表し、C1、C2
    びC3 は、平面波の媒質(M1)内での伝搬速度、球面
    波のレンズ材料(M2)及び媒質(M3)内での伝搬速
    度を表し、eは楕円(E)の直線離心長を表し、αは直
    線(G)とレンズ(1;5;6)の中心軸(A)との間
    の角度を表し、βは前記楕円(E)の長軸(a)と前記
    レンズ(1;5;6)の中心軸(A)との間の角度を表
    すことを特徴とする請求項1に記載のレンズ。
  3. 【請求項3】 平面波の媒質(M1)が球面波の媒質と
    同じであり、次式 【数3】 及び 【数4】 で表される条件が満たされ、上記式中、aは前記楕円の
    長軸半径を表し、bは該楕円の短軸半径を表し、C1
    及びC2は、前記平面波及び球面波の媒質(M1)にお
    ける伝搬速度並びにレンズ材料(M2)における伝搬速
    度を表し、eは楕円(E)の直線離心長を表し、αは直
    線(G)とレンズ(1;5;6)の中心軸(A)との間
    の角度を表し、βは前記楕円(E)の長軸(a)と前記
    レンズ(1;5;6)の中心軸(A)との間の角度を表
    すことを特徴とする請求項1に記載のレンズ。
  4. 【請求項4】 レンズ(9)を2つのレンズ部分(9
    a、9b)に分割し、該2つのレンズ部分を、音響伝搬
    速度(C2、C4)がそれぞれ異なったレンズ材料(M
    2、M4)から形成することを特徴とする請求項1に記
    載のレンズ。
  5. 【請求項5】 2つのレンズ部分(9a、9b)間にお
    ける分離面を、楕円(E)の短軸(b)に対して平行に
    延びる直線(T)の線分を回転することにより発生し、
    次式 【数5】 及び 【数6】 で表される条件が満たされ、上記式中、aは楕円の長軸
    半径を表し、bは該楕円の短軸半径を表し、C1、C2
    3及びC4は、平面波の媒質(M1)における音響伝搬
    速度、平面波の媒質(M1)に境接するレンズ部分(9
    a)のレンズ材料(M2)における伝搬速度、球面波の
    媒質(M3)における音響伝搬速度及び球面波の媒質
    (M3)に境接するレンズ部分(9b)のレンズ材料
    (M4)における伝搬速度をそれぞれ表し、eは楕円
    (E)の直線離心長を表し、αは該直線(G)とレンズ
    (9)の中心軸との間の角度を表し、そしてβは前記楕
    円(E)の長軸(a)と前記レンズ(9)の中心軸
    (A)との間の角度を表すことを特徴とする請求項4に
    記載のレンズ。
  6. 【請求項6】 平面波の媒質(M1)が球面波の媒質と
    同じであり、2つのレンズ部分(9a、9b)間の分離
    面を、楕円(E)の短軸(b)に平行に延びる直線
    (T)の線分を回転することにより発生し、次式 【数7】 並びに 【数8】 で与えられる条件が満たされ、上記式中、aは楕円の長
    軸半径を表し、bは該楕円の短軸半径を表し、C1、C2
    及びC4は、平面波の媒質(M1)内の音響伝搬速度平
    面波側のレンズ部分(9a)のレンズ材料(M2)にお
    ける音響伝搬速度及び球面波側のレンズ部分(9b)の
    レンズ材料(M4)内の音響伝搬速度をそれぞれ表し、
    eは楕円(E)の直線離心長を表し、αは直線(G)と
    レンズ(9)の中心軸(A)との間の角度を表し、そし
    てβは楕円(E)の長軸(a)とレンズ(9)の中心軸
    (A)との間の角度を表すことを特徴とする請求項4に
    記載のレンズ。
  7. 【請求項7】 レンズ(5)の中心軸(A)上で測定し
    た厚さが零であることを特徴とする請求項1乃至6のい
    ずれかに記載のレンズ。
  8. 【請求項8】 中心開口(7)を有し、前記直線(G)
    及び前記楕円(E)が、レンズ(6;9)の中心軸
    (A)から前記開口(7)の半径に対応する距離だけ離
    間した点で交差することを特徴とする請求項1乃至7の
    いずれかに記載のレンズ。
  9. 【請求項9】 レンズ(6)をレンズ部分(6a、6
    b)に分割し、前記2つのレンズ部分(6a、6b)間
    の分離面を、楕円(E)の短軸(b)に平行に延びる直
    線(T)の線分の回転により発生し、前記分離面に少な
    くとも1つの扁平状の圧力センサ(8a乃至8c)を配
    設することを特徴とする請求項4乃至6を除き請求項1
    乃至8のいずれかに記載のレンズ。
  10. 【請求項10】 分離面に少なくとも1つの圧力センサ
    (8a乃至8c)を配設することを特徴とする請求項4
    乃至8のいずれかに記載のレンズ。
  11. 【請求項11】 圧力センサ(8a乃至8c)としてピ
    エゾ電気素子を設けることを特徴とする請求項9または
    10に記載のレンズ。
  12. 【請求項12】 楕円(E)の一部分が、円(K)の一
    部分より近似されることを特徴とする請求項1乃至11
    のいずれかに記載のレンズ。
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