JP2014204387A - 空中超音波センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電振動子を固定した金属板を当該金属板の共振周波数で振動させて超音波を放射する空中超音波センサにおいて、送受信効率を向上させる。
【解決手段】金属板2と空気との間に音響整合層4を設け、音響インピーダンスの不整合を緩和して送受信効率を向上させる。また、音響整合層4の接着面4aを小さくして金属板2の同一位相の振動領域の振動を音響整合層4に伝達し、かつ、音響整合層4の放射面4bを広くすることによって送受信する超音波の指向性を狭くして送受信効率を向上させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、超音波を空中に放射し、反射体から伝播してきた超音波を受信する空中超音波センサに関するものである。
空中超音波センサは、振動体の発する超音波(振動波)を空中に送信し、空中を伝播して障害物等により反射された超音波を受信することにより、障害物等を検知するものである。振動体の音響インピーダンスと空気の音響インピーダンスに大きな開きがあるため、伝播効率(送受信効率)が低い。そこで、従来は、両者の音響インピーダンスを結合させる音響整合層を設け、この音響整合層に振動体を固定していた(例えば、特許文献1〜3参照)。
他方、車載用の空中超音波センサは、生活雑音を避け、しかも送受信効率の良い周波数帯域として40〜70kHzを選択している。また、振動体として圧電振動子が有用である。しかし、上記特許文献1〜3のように圧電振動子単体でこの帯域の周波数を放射するには、数mm厚さの圧電振動子が必要になるため、製造歩留まりが悪い。さらに、車載用のため、圧電振動子の防水、および車両走行中に飛散した異物による破壊防止などの要件を満たす必要がある。
これらの要件を満たすため、有底構造の金属製筒状ケースを用い、ケース底部の内面に約1mm厚さの圧電振動子を貼り付けると共にこの底部に所望の共振周波数で振動する振動部を設け、空中に共振周波数の超音波を放射し、障害物等により反射された超音波を検出する構成が提案されている。
ちなみに、一般的に音響インピーダンスは密度が高い材料ほど高く、硬度の高い材料ほど低い。また、異なる音響インピーダンスの面を介して伝播する音波は、当面において反射されやすく、伝播する音波が減衰する原因となるため、音波が伝播する部位の音響インピーダンスは等しいことが望ましい。
特開昭63−151200号公報 特開2004−179954号公報 特開2002−188946号公報
しかしながら、上記の構造では超音波の放射面および検出面が金属であるため、金属の音響インピーダンスと空気の音響インピーダンスに大きな開きがあり、送受信効率が低いという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、圧電振動子を固定した金属板を当該金属板の共振周波数で振動させて超音波を放射する空中超音波センサにおいて、送受信効率を向上させることを目的とする。
この発明に係る空中超音波センサは、金属板と、金属板の一方の面に固定され、金属板を振動させ超音波を発生させる圧電振動子と、音響インピーダンスが空気より大きく、かつ、金属板より小さい材料を用い、金属板の他方の面に接着され、当接着された面の反対側の面から空中に超音波を放射する音響整合層とを備え、音響整合層は、金属板に接着する面より、超音波を放射する面が広い構成である。
この発明によれば、金属板と空気との間に音響整合層を設けるようにしたので、音響インピーダンスの不整合を緩和して超音波の送受信効率を向上させることができる。また、音響整合層の接着面を小さくして金属板の同一位相の振動領域の振動を音響整合層に伝達し、かつ、音響整合層の放射面を広くすることによって送受信する超音波の指向性を狭くしたので、送受信効率を向上させることができる。従って、圧電振動子を固定した金属板を当該金属板の共振周波数で振動させて超音波を放射する空中超音波センサにおいて、送受信効率を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る空中超音波センサの構成を示し、図1(a)は外観斜視図、図1(b)はAA線に沿って切断した断面図である。 実施の形態1に係る空中超音波センサの金属板の動作を説明する図である。 実施の形態1に係る空中超音波センサの音響整合層の放射面の形状例を示す図である。 実施の形態1に係る空中超音波センサの変形例を示す断面図である。 実施の形態1に係る空中超音波センサの変形例を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係る空中超音波センサの構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る空中超音波センサの構成を示す断面図である。 実施の形態3に係る空中超音波センサを説明する図であり、図8(a)は凸曲放射面を直方体形状にした音響整合層を示し、図8(b)は凸面構造によるレンズ効果を示す。 この発明の実施の形態4に係る空中超音波センサの構成を示す断面図である。 実施の形態4に係る空中超音波センサを説明する図であり、図10(a)は凹曲放射面を直方体形状にした音響整合層を示し、図10(b)は凹面構造によるレンズ効果を示す。 この発明の実施の形態5に係る空中超音波センサの構成を示す断面図である。 実施の形態5に係る空中超音波センサの車両取り付け例を示す断面図である。 実施の形態5に係る空中超音波センサの車両取り付け例を示す断面図である。 この発明の実施の形態6に係る空中超音波センサの構成を示す断面図である。 実施の形態6に係る空中超音波センサの変形例を示す断面図である。 実施の形態6に係る空中超音波センサの変形例を示す断面図である。
実施の形態1.
図1に示すように、本実施の形態1に係る空中超音波センサは、有底筒状の金属ケース1と、金属ケース1の底部を構成する金属板2と、金属板2の内面に固定され、金属板2を振動させ超音波を発生させる圧電振動子3と、金属板2を挟んで圧電振動子3に対向する位置に接着された音響整合層4とを備えている。
図2(a)は圧電振動子3の平面図である。図2(b)および図2(c)には金属板2と圧電振動子3を側面から見た状態を示して、圧電振動子3の駆動による金属板2の動作を説明する。金属板2と圧電振動子3とは、接着剤および両面粘着テープなどを使用して一体化されている。
外部の電源から、不図示のリード線を介して圧電振動子3に電圧が印加されると、図2(a)のように圧電振動子3が面に平行な方向(径方向)に伸縮を繰り返す。そのため、図2(b)および図2(c)のように、圧電振動子3に固定された金属板2が交互に湾曲して圧電振動子3の駆動周波数あるいは金属ケース1の共振周波数で金属板2が振動し、音響整合層4を介して放射面4bから空気中へ超音波が放射される。また、障害物等により反射した超音波が音響整合層4を介して金属板2を振動させると、圧電振動子3がこの振動を電圧に変換して出力する。
音響整合層4は、空気の音響インピーダンスと金属板2(例えば、アルミニウム)の音響インピーダンスの不整合を緩和して、超音波の送受信効率を向上させる。この音響整合層4は、金属板2と一体成形(例えば、インサート成形)してもよいし、接着剤などを使用して接着してもよい。
この音響整合層4は、樹脂に中空カプセルを混入して成形した樹脂成形部材であり、中空カプセルの混入量(即ち、音響整合層4を形成する樹脂の密度)を変更することによって音響インピーダンスを任意に調整したものである。つまり、当中空カプセルは外郭が当樹脂より硬いものの内部が中空であるがゆえに等価的な密度は当樹脂より低いため、中空カプセルの混入量を多くすれば(樹脂中の中空カプセルの混入密度を高くすれば)、音響整合層4の密度が低くなり、中空カプセルの混入量を低くすれば(樹脂中の中空カプセルの混入密度を低くすれば)、音響整合層4の密度が高くなる。なお、当中空カプセルの外郭は当樹脂より硬いために、中空カプセルの混入によって樹脂の密度が低下しても、硬度が低下することは無く、内部を伝播する音波の減衰は少ない。また、当中空カプセルは、音響整合層4の厚さに対して充分に小さなものである。
上記調整によって、空気の音響インピーダンスZa、金属板2の音響インピーダンスZ2とした場合、音響整合層4の音響インピーダンスZ4は下式(1)を満たすように構成される。
Za<Z4<Z2 (1)
なお、図1では、音響整合層4の放射面4bを円形にしたが、この形状に限定されるものではない。ここで、図3に、音響整合層4の放射面4bの形状例を示す。図3(a)は円形の放射面4b、図3(b)は直方形の放射面4b、図3(c)は楕円形の放射面4bの例である。各形状の放射面4bから放射される超音波の指向性は、下式(2)で表される。
θi=K・λ/di (2)
ここで、θiは指向角度、Kは定数、diは放射面4bの口径、λは波長である。式(2)より、放射面4bの口径diが大きいほど、指向角度θiは狭くなる。
従って、金属板2の振動の位相のそろった振動領域のみを音響整合層4に接合するべく接着面4aは狭くし、その一方で、超音波の指向性を狭くするべく上式(2)に従って放射面4bを広くすることにより、送受信効率を向上させることができる。
また、図1の例では、音響整合層4と空気との音響インピーダンスの差により、音響整合層4の側周面がわずかにホーンの機能を持つため、超音波の受信効率が若干向上する。
さらに受信効率を向上させるために、例えば図4に示すように、音響整合層4の側周面に、この音響整合層4より音響インピーダンスの高い(即ち、密度が高い)材料を用いて音響ホーン部5を形成してもよい。この音響ホーン部5は、障害物によって反射した超音波が音響整合層4の側周面から漏洩することを防ぐため、超音波の受信効率が向上する。この音響ホーン部5の材料としては、金属、樹脂などが考えられる。
あるいは、図5に示すように、音響整合層4の側周面を囲う金属ケース1の底部を、音響ホーン部5として兼用してもよい。この構成の場合、金属ケース1の底部に形成した凹部に、中空カプセルを混入した樹脂を注入して、音響整合層4をインサート成形し、この凹部を音響ホーン部5とする。
以上より、実施の形態1によれば、空中超音波センサは、金属板2と、金属板2の一方の面に固定され、金属板2を振動させ超音波を発生させる圧電振動子3と、金属板2を挟んで圧電振動子3に対向する位置に設けられ、音響インピーダンスが空気より大きく、かつ、金属板2より小さい材料を用いて、金属板2に接着する接着面4aより超音波を放射する放射面4bが広い形状に形成された音響整合層4とを備える構成にした。このため、音響整合層4が空気と金属板2の音響インピーダンスを緩和し、超音波の送受信効率を向上させることができる。また、音響整合層4の接着面4aを狭めて、金属板2の振動の位相のそろった振動領域のみ音響整合層4に接着し、かつ、放射面4bを広くして指向性を狭くしたので、送受信効率を向上させることができる。さらに、音響整合層4と空気の音響インピーダンスの違いにより、音響整合層4の側周面が音響ホーン部5の機能を有するので、受信効率を向上させることができる。従って、圧電振動子3を固定した金属板2を当該金属板2の共振周波数で振動させて超音波を放射する空中超音波センサにおいて、送受信効率を向上させることができる。
また、実施の形態1によれば、空中超音波センサは、音響整合層4より音響インピーダンスの大きい材料を用いて、音響整合層4の側周面を囲う形状に形成された音響ホーン部5を備える構成にしたので、受信効率をさらに向上させることができる。
また、実施の形態1によれば、音響整合層4の放射面4bを、円形状、楕円形状、あるいは方形状にすることにより、超音波の指向性を任意に変更できる。
また、実施の形態1によれば、音響整合層4は、中空カプセルを混入した樹脂成形部材にしたので、この樹脂成形部材と金属板2との接着性が良く、金属板2と接着面4aの間に隙間ができにくいため、送受信効率の信頼性および安定性を向上させることができる。
また、実施の形態1によれば、空中超音波センサは、内部に圧電振動子3を収容する有底筒状の金属ケース1を備え、金属ケース1の底部が金属板2を兼ねるように構成した。このため、圧電振動子3の防水と異物からの保護が可能になり、車両に搭載する空中超音波センサに用いるのに好適である。
実施の形態2.
図6は、本実施の形態2に係る空中超音波センサの構成を示す断面図であり、図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。
本実施の形態2では、音響整合層4を第1整合層4−1、第2整合層4−2、第3整合層4−3からなる積層構造にして、金属板2に接着する第1整合層4−1の中空カプセル密度を最も低く、次いで第2整合層4−2、第3整合層4−3の順に中空カプセルの密度を高くする。即ち、第1整合層4−1の樹脂の密度が最も高く、次いで第2整合層4−2、第3整合層4−3の順に樹脂の密度が低くなる。
即ち、空気の音響インピーダンスZa、第1整合層4−1の音響インピーダンスZ4−1、第2整合層4−2の音響インピーダンスZ4−2、第3整合層4−3の音響インピーダンスZ4−3、金属板2の音響インピーダンスZ2とした場合、下式(3)の関係となる。
Za<Z4−3<Z4−2<Z4−1<Z2 (3)
以上より、実施の形態2によれば、音響整合層4は複数の層からなり、金属板2に接着する第1整合層4−1の中空カプセルの混入密度が最も低く、放射面4b側の層になるにつれて順次、中空カプセルの混入密度が高くなっていく構成にした。このため、超音波を放射および検出する金属板2と空気層との間の音響インピーダンスの整合性がさらに良好になり、送受信効率が向上する。
なお、図示例では音響整合層4を3層にしたが、これに限定されるものではなく、例えば1層の音響整合層4において超音波放射方向に中空カプセルの混入密度を変化させることも可能である。
実施の形態3.
図7は、本実施の形態3に係る空中超音波センサの構成を示す断面図であり、図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。本実施の形態3では、音響整合層4の放射面4bを、空中側に突出した凸曲放射面4b−1にして、レンズ効果を持たせている。
図8(a)に、凸曲放射面4b−1を直方体形状にした音響整合層4を示し、図8(b)に凸曲放射面4b−1の凸面構造によるレンズ効果を説明する。図示するように、凸曲放射面4b−1から空中に放射された超音波が拡散するので、指向性が広がって検知範囲(視野角)が広くなる一方、検知距離が短くなる。
他方、上記実施の形態1,2のように音響整合層4の放射面4bを平坦面にした場合には超音波はほとんど広がらずに空中を伝播する。
以上より、実施の形態3によれば、音響整合層4の超音波を放射する端面を、凸曲面状の凸曲放射面4b−1にしたので、空中超音波センサの検知範囲(視野角)を拡大することができる。
図示は省略するが、音響整合層4の円形状および楕円形状などの放射面を凸曲放射面4b−1にしてもよく、その場合にも検知範囲(視野角)を拡大することができる。
実施の形態4.
図9は、本実施の形態4に係る空中超音波センサの構成を示す断面図であり、図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。本実施の形態4では、音響整合層4の放射面4bを、金属板2側に窪んだ凹曲放射面4b−2にして、レンズ効果を持たせている。
図10(a)に、凹曲放射面4b−2を直方体形状にした音響整合層4を示し、図10(b)に凹曲放射面4b−2の凹面構造によるレンズ効果を説明する。図示するように、凹曲放射面4b−2から空中に放射された超音波が収束するので、指向性が狭まって検知範囲(視野角)が狭くなる一方、検知距離が長くなる。
以上より、実施の形態4によれば、音響整合層4の超音波を放射する端面を、凹曲面状の凹曲放射面4b−2にしたので、空中超音波センサの検知距離を長くすることができる。
図示は省略するが、音響整合層4の円形状および楕円形状などの放射面を凹曲放射面4b−2にしてもよく、その場合にも検知距離を長くすることができる。
実施の形態5.
図11は、本実施の形態5に係る空中超音波センサの構成を示す断面図であり、図1と同一または相当の部分については同一の符号を付し説明を省略する。本実施の形態5に係る空中超音波センサは、有底筒状の金属ケース1と、金属ケース1の底部を構成する金属板2と、金属板2の内面に固定された圧電振動子3と、突起1aと係止部6aとからなるスナップフィット構造により金属ケース1の底部側に外装された有底筒状の樹脂ケース6と、樹脂ケース6の底部を構成する音響整合層4と、金属板2と音響整合層4との間を充填接着する接着剤7とを備えている。また、音響整合層4の側周面を囲う樹脂ケース6が、音響ホーン部5としての機能を有する。
なお、図12および図13に、本実施の形態5に係る空中超音波センサのバンパ10への取り付け例を示す。両図ともバンパ裏面10bに樹脂ケース6を接着剤12あるいは両面テープで固定する方法で、図12はバンパ表面10aに対してバンパ10の厚みだけ空中超音波センサの送信面(即ち、音響整合層4の放射面4b)が窪んだ構造である。図13はバンパ表面10aと送信面とを面一に設置する構造である。
金属ケース1の外周面には突起1aが形成され、樹脂ケース6の開口端部には弾性変形可能な係止部6aが形成されている。この係止部6aが弾性変形して突起1aに係止されることにより、樹脂ケース6が金属ケース1に固定される。なお、金属ケース1の底部を構成する金属板2と、樹脂ケース6の底部を構成する音響整合層4との間を、充填剤を兼ねた接着剤7が充填接着しているので、金属ケース1と樹脂ケース6が別体であっても金属板2と音響整合層4の間に隙間が生じず、両者の音響インピーダンスの結合は良好である。
また、空中超音波センサを車両に取り付けた場合、車外を向く音響整合層4の放射面4bに石などが当たり損傷したとしても、樹脂ケース6の交換のみで対応可能になるので、交換費用が安く、また、交換作業も容易である。
さらに、樹脂ケース6と音響整合層4とを一体成形(例えば、インサート成形)できるので、製造工程が簡略化でき、センサ価格が安価になる。
以上より、実施の形態5によれば、空中超音波センサは、内部に圧電振動子3を収容し、外周面には突起1aが形成された有底筒状の金属ケース1と、金属ケース1の突起1aに係止する弾性変形可能な係止部6aが形成され、金属ケース1の底部側に外装される有底筒状の樹脂ケース6とを備え、金属ケース1の底部が金属板2を兼ねると共に樹脂ケース6の底部が音響整合層4を兼ね、これら金属板2と音響整合層4との間が接着剤7で充填接着されている構成にした。このため、音響整合層4の放射面4bが損傷した場合に樹脂ケース6の交換のみでよいため、交換費用が安く、かつ、交換作業が容易になる。従って、車両に搭載する空中超音波センサに用いるのに好適である。
実施の形態6.
本実施の形態6では、空中超音波センサを車両に取り付けてこの車両周辺の障害物を検知する用途を想定し、車両への取り付け例を説明する。
図14は、本実施の形態6に係る空中超音波センサの車両取り付け例を示す断面図である。この空中超音波センサは、金属板2と、金属板2の一方の面に接着された圧電振動子3と、金属板2を挟んで圧電振動子3に対向する位置に接着された音響整合層4とを備えている。
図14の例では、音響整合層4の放射面4bの外径に比べて、金属板2および圧電振動子3の外径を小さくし、バンパ(外郭部)10の穴11に表面から空中超音波センサを挿入し、接着剤などを使用して音響整合層4の側周面を穴11に接着する。なお、バンパ10の美観を損なわないよう、バンパ10の表面と空中超音波センサの放射面4bとが面一になるように、穴11の大きさおよび形状を設定することが好ましい。
あるいは、金属板2と音響整合層4とを一体成形(例えば、インサート成形)し、さらに、金属板2と音響整合層4の一体物に対してバンパ10を一体成形(例えば、2色成形)してもよい。
この構成例では、音響整合層4の放射面4bが車両外を向くように、音響整合層4をバンパ10の穴11の中に配置したので、音響整合層4が穴11を塞いで圧電振動子3を保護する機能を有するようになり、金属ケース1が不要となって単なる板状の金属板2だけで足りる。従って、製造工程が簡略化でき、センサ価格が安価になる。また、バンパ10を貫通する穴11の内壁が音響ホーン部5を兼ねるので、超音波の受信効率の向上効果がある。
図15は、本実施の形態6に係る空中超音波センサの変形例を示す断面図である。この空中超音波センサは、有底筒状の金属ケース1と、金属ケース1の底部を構成する金属板2と、金属板2に接着された圧電振動子3と、金属板2を挟んで圧電振動子3に対向する位置に接着された音響整合層4とを備えている。
図15の例では、音響整合層4の放射面4bの外周縁に接着部4dが延設されており、バンパ10の穴11に裏面から空中超音波センサを挿入し、両面粘着テープなどを使用して接着部4dをバンパ10の裏面に接着する。なお、バンパ10の美観を損なわないよう、バンパ10の表面と空中超音波センサの放射面4bとが面一になるよう接着部4dを形成することが好ましい。また、音響整合層4が接着部4dの阻害を受けることなく振動できるよう、音響整合層4の外周縁を薄肉にする溝部4cが設けられている。
この構成例では、音響整合層4の外周縁に、バンパ10を貫通する穴11の周縁部に接着される接着部4dが延設され、音響整合層4と接着部4dの延設された部位の間に溝部4cが形成されているので、当音響整合層4が周囲のバンパ10によって阻害されることなく振動できるため、空中超音波センサをバンパ10に取り付ける固定部材(即ち、接着部4d)と音響整合層4とを一種類の中空カプセル混入樹脂部材から形成できる。従って、音響整合機能を確保しつつ、製造工程を簡略化でき、センサ価格が安価になる。
なお、図15においても図14と同様に音響整合層4が圧電振動子3を保護する機能を有するため、図15に示したような金属ケース1ではなく図14に示したような単なる板状の金属板2に変更可能である。
図16は、実施の形態6に係る空中超音波センサの変形例を示す断面図である。この空中超音波センサは、有底筒状の樹脂ケース6と、樹脂ケース6の底部を構成する音響整合層4と、音響整合層4の接着面4aと接着された金属板2と、金属板2を挟んで音響整合層4に対向する位置に接着された圧電振動子3とを備えている。
図16の例では、金属板2と音響整合層4とを一体成形(例えば、インサート成形)し、さらに、金属板2と音響整合層4の一体物に対して樹脂ケース6を一体成形(例えば、2色成形)している。
この構成例では、音響整合層4が樹脂ケース6の一部を兼ねるので、製造工程が簡略化でき、センサ価格が安価になる。また、樹脂ケース6を構成する樹脂部材の密度を音響整合層4の密度より高くすることにより、音響整合層4の側周面を囲む樹脂ケース6が音響ホーン部5の機能を有するので、超音波の受信効率の向上効果がある。
また、図16の例では、樹脂ケース6の外周面に接着部6bが突設されており、バンパ10の穴11に裏面側から空中超音波センサを挿入し、両面粘着テープなどを使用して接着部6bをバンパ10の裏面に接着する。なお、バンパ10の美観を損なわないよう、バンパ10の表面と空中超音波センサの放射面4bとが面一になる位置に接着部6bを形成することが好ましい。
この構成例では、樹脂ケース6がバンパ10の穴11の中に配置され、その樹脂ケース6の外周面には穴11の周縁部に接着される接着部6bが突設されているので、空中超音波センサをバンパ10に取り付ける固定部材(即ち、接着部6b)と樹脂ケース6とを一体成形できる。従って、製造工程を簡略化でき、センサ価格が安価になる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 金属ケース、1a 突起、2 金属板、3 圧電振動子、4 音響整合層、4a 接着面、4b 放射面、4b−1 凸曲放射面、4b−2 凹曲放射面、4−1 第1整合層、4−2 第2整合層、4−3 第3整合層、4c 溝部、4d,6b 接着部、5 音響ホーン部、6 樹脂ケース、6a 係止部、7 接着剤、10 バンパ(外郭部)、10a バンパ表面、10b バンパ裏面 11 穴、12 接着剤。

Claims (12)

  1. 空中に超音波を放射し、対峙する物体によって反射されて帰着する超音波を受信する空中超音波センサであって、
    金属板と、
    前記金属板の一方の面に固定され、前記金属板を振動させ超音波を発生させる圧電振動子と、
    音響インピーダンスが空気より大きく、かつ、前記金属板より小さい材料を用い、前記金属板の他方の面に接着され、当接着された面の反対側の面から空中に超音波を放射する音響整合層とを備え、
    前記音響整合層は、前記金属板に接着する面より、超音波を放射する面が広いことを特徴とする空中超音波センサ。
  2. 前記音響整合層より音響インピーダンスの大きい材料を用いて、前記音響整合層の側周面を囲う形状に形成された音響ホーン部を備えることを特徴とする請求項1記載の空中超音波センサ。
  3. 前記音響整合層の超音波を放射する面は、円形状、楕円形状、または方形状であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の空中超音波センサ。
  4. 前記音響整合層は、中空カプセルを混入した樹脂によって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の空中超音波センサ。
  5. 前記音響整合層の中空カプセル混入密度は、前記金属板側が低く、超音波の放射側が高いことを特徴とする請求項4記載の空中超音波センサ。
  6. 前記音響整合層の超音波を放射する面は、凸曲面または凹曲面であることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の空中超音波センサ。
  7. 内部に前記圧電振動子を収容する有底筒状の金属ケースを備え、前記金属ケースの底部が前記金属板を兼ねることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の空中超音波センサ。
  8. 内部に前記圧電振動子を収容し、外周面には突起が形成された有底筒状の金属ケースと、
    前記金属ケースの前記突起に係止する弾性変形可能な係止部が形成され、前記金属ケースの底部側に外装される有底筒状の樹脂ケースとを備え、
    前記金属ケースの底部が前記金属板を兼ねると共に、前記樹脂ケースの底部が前記音響整合層を兼ね、前記金属板と前記音響整合層との間が接着剤で充填接着されていることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の空中超音波センサ。
  9. 前記音響整合層は、超音波を放射する面が車両の外側を向くように当該車両の外郭部を貫通する穴の中に配置され、当該車両の外郭部を貫通する穴の内壁が前記音響ホーン部を構成することを特徴とする請求項2から請求項6のうちのいずれか1項記載の空中超音波センサ。
  10. 前記音響整合層の外周縁には、前記車両の外郭部を貫通する穴の周縁部に接着される接着部が延設され、前記音響整合層の外周縁と当延設された接着部との間には前記音響整合層の厚さより薄い溝部が形成されていることを特徴とする請求項9記載の空中超音波センサ。
  11. 内部に前記圧電振動子および前記金属板を収容する有底筒状の樹脂ケースを備え、前記樹脂ケースの底部が前記音響整合層を兼ねることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の空中超音波センサ。
  12. 前記樹脂ケースは、車両の外郭部を貫通する穴の中に配置され、前記樹脂ケースの外周面には当該車両の外郭部を貫通する穴の周縁部に接着される接着部が突設されていることを特徴とする請求項11記載の空中超音波センサ。
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