JP7296581B2 - 超音波センサ - Google Patents

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Description

本発明は、主に超音波の送受信を行う超音波センサに関するものである。
異なる物質間の音響インピーダンス(それぞれの物質の密度と音速の積)の差異が小さければ、超音波は両物質の界面を透過して伝播するが、音響インピーダンスが大きく異なる場合、伝播よりも界面で反射する割合が高くなる。従って、音響インピーダンスの差異が小さくなるに従い、エネルギー伝播が高効率で行われる。
しかし、超音波センサに使用する圧電素子はセラミックス(密度と音速が高い)により構成されるのが一般的であり、超音波を伝播させる対象である空気等の気体の密度と音速は、セラミックスのそれらより大幅に小さい。従って、圧電素子から気体へのエネルギー伝播効率は非常に低くなる。
この問題を解決するため、圧電素子と気体の間に、圧電素子より音響インピーダンスが小さく、気体より音響インピーダンスが大きい音響整合層を介在させ、エネルギー伝播効率を高める対策が行われてきた。
音響インピーダンスの観点からは、圧電素子から音響整合層を経て気体へ超音波が伝播するために最も効率が高くなる場合は、
Z2^2=Z1×Z3・・・(1)
を満たす場合である。
ここで、Z1:圧電素子の音響インピーダンス、Z2:音響整合層の音響インピーダンス、Z3:気体の音響インピーダンスである。
更に、圧電素子で発生した超音波を高効率で気体に伝播させるためには、音響整合層を伝播する超音波のエネルギー損失を低く抑えることが必要となる。音響整合層の内部を伝播する超音波のエネルギー損失の要因は、音響整合層が塑性変形し熱として散逸することである。従って、音響整合層に使用する物質は高弾性であることが条件となる。
しかし、式(1)から判るように、音響整合層の音響インピーダンスZ2は、気体の音響インピーダンスZ3に近づけるため、音響インピーダンスを低下させる必要がある。低い音響インピーダンスを示す物質は、低音速や低密度ということになり、一般に容易に変形する物質が多く、音響整合層に適さない。具体的には、固体である圧電素子と気体の音響インピーダンスは5桁程度異なる異なり、式(1)を満足するためには、音響整合層の音響インピーダンスは圧電素子の音響インピーダンスの3桁程度まで低くする必要がある。
そこで、音響整合層を二層用いることで、高効率で超音波を伝播させる検討が行われてきた。気体に接し、超音波を放出する音響整合層を第二音響整合層、圧電素子と接する音響整合層を第一音響整合層と定義すると、圧電素子から音響整合層を経て気体へ超音波が伝播するために最も効率が高くなる場合は式(1)より、
Z2^2=Z1×Z3
Z3^2=Z2×Z4
を満たす場合である。
ここで、Z1:圧電素子の音響インピーダンス、Z2:第一音響整合層の音響インピーダンス、Z3:第二音響整合層の音響インピーダンス、Z4:気体の音響インピーダンスである。
気体に超音波を伝達させる第二音響整合層は低音響インピーダンスと高い伝播効率を実現するために、非常に軽量で硬質な素材が望ましく、比較的高弾性な発泡樹脂が使用されてきた。
特開2018-61209号公報
特許文献1は、超音波センサの特性向上のために、第一音響整合層として樹脂材料、第二音響整合層として発泡樹脂材料を使用する。第一音響整合層が樹脂材料であり、金属など無機材料で構成されるセンサ筐体との膨張率差が非常に大きいことから、温度変化により接着界面に剥離が生じ、超音波センサの信頼性特性低下が課題となる。対策として、第一音響整合層には、エポキシ樹脂などの熱硬化性材料にガラスバルーンなどの中空フィラーを高充填させることで密度制御しつつ、樹脂割合を減少させることで低熱膨張とし、この結果、接着課題を解決するものである。
この方法では、第一音響整合層を得るためのエポキシ樹脂は密度が1g/cm程度であるが、中空フィラーを多量に分散させることで、1g/cmを下回る密度を得ることが可能である。しかしながら、更なるセンサ特性向上のため、第二音響整合層を上部に積層する際に、1g/cmを超える密度設計が必要な場合、非常に困難となる。
本発明は、1g/cmを超える密度の第一音響整合層で、接着性を確保したうえで優れたセンサ特性と耐久性を両立する超音波センサを提供するものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の超音波センサは、少なくとも圧電素子と積層し接合された複数の音響整合層で構成され、前記圧電素子に隣接する前記音響整合層(第一音響整合層)が熱可塑性樹脂からなり、前記熱可塑性樹脂は厚み方向より注入され、前記圧電素子は、接合面が長方形である直方体であり、前記第一音響整合層は前記熱可塑性樹脂の注入による流動方向を持ち、前記流動方向と前記圧電素子の長軸方向を平行に合わせて積層し接合されたことを特徴とするもので、ことで超音波センサの性能向上をはかることができる。
本発明によると、第一音響整合層を厚み方向から流動した熱可塑性樹脂により、流動方向に熱膨張率を低下させ、この流動方向と圧電素子の長軸方向と合わせて接着することで、熱衝撃などの温度変化過程で生じた圧電素子にかかる応力を低下させることができ、特性の優れた超音波センサを提供することができる。
実施の形態1における超音波センサの模式断面図 実施の形態1における超音波センサの第圧電素子と一音響整合層の方向を示す平面図
第1の発明は、少なくとも圧電素子と積層し接合された複数の音響整合層で構成され、前記圧電素子に隣接する前記音響整合層(第一音響整合層)が熱可塑性樹脂からなり、前
記熱可塑性樹脂は厚み方向より注入されたことを特徴とする超音波センサである。
第2の発明は、特に第1の発明において、前記圧電素子は、接合面が長方形である立方体であり、前記第一音響整合層は熱可塑性樹脂の注入による流動方向を持ち、この流動方向と圧電素子の長軸方向を平行に合わせて積層し接合されたことを特徴とする超音波センサである。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記第一音響整合層の平均密度が1.0g/cm以上、1.5g/cm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の超音波センサである。そして、この密度範囲をとることで、圧電素子から第二音響整合層へ超音波を高効率で伝達させることができるため、超音波センサの特性が向上する。
第4の発明は、第1~3のいずれか1つの発明において、前記第一音響整合層の構成成分として、ガラスまたはセラミックス、樹脂からなる中空球体が充填された材料からなることを特徴とするものである。そして、中空球体は、非常に低密度であること、研磨や切削などで表面に現れた際に、空隙となることで、接着時にアンカー効果が簡単に得られるといった特徴を有する。
第5の発明は、第1~4のいずれか1つの発明において、前記第一音響整合層の厚みが音速の略1/4であることを特徴とする超音波センサである。
以下、図面を参照しながら、本発明の超音波センサの実施形態を詳細に説明する。なお、本発明の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本開示の超音波センサの一例を示す断面図である。超音波センサ1は、第一音響整合層2と第二音響整合層5と圧電素子7を備える。圧電素子7は、圧電セラミックスによって構成され、厚さ方向に分極されている。圧電素子7は、有底筒状の金属筐体6の天板6aの内側に接合されている。また、圧電素子7は、天板6aとの接合面が長方形の直方体である。
圧電素子7の両面に構成された電極7a、7bの内、一方の電極7aは配線8aにより引き出され、他方の電極7bは金属筐体6を介して配線8bで引き出されている。第一音響整合層2は、スキン部3とコア部4より構成されており、金属筐体6の天板6aの外面に接合され、更に、第二音響整合層5は第一音響整合層2と接着されている。
本発明における第一音響整合層2に適した材料として、第二音響整合層5と音響インピーダンス整合と内部損失の低減を考慮すると、密度が1.0g/cm以上、1.5g/cm以下であること、さらに、熱膨張率の差による接合界面の剥離や圧電素子7にかかる応力を軽減するために、貼り合わせにおいて第一音響整合層2の成型樹脂の流動方向と圧電素子7の長軸方向(熱膨張の大きい方向)を平行にするものでなければならない。これらの要件を満たすには、第一音響整合層2の成型を厚み方向より行い、注入口からの流動方向と圧電素子7の長軸方向を平行になるよう接着固定する必要がある。
なお、本実施の形態においては、圧電素子7と第一音響整合層2の間に金属筐体6が介在しているが、圧電素子7と金属筐体6の熱膨張率差は、略同じであることから、金属筐体6が無い場合も含め、圧電素子7と第一音響整合層2の関係で説明している。
図2は、金属筐体6に、圧電素子7および第一音響整合層2を貼り合わせた状態の平面図を示している。ここで、第一音響整合層2はスキン部3とコア部4より成るが、スキン
部3に生じた樹脂の流動方向(矢印9で示す)を圧電素子7の長軸方向に合わせた状態を示している。
第一音響整合層2の材料として、成型時に樹脂流動による配向状態を生み出せる成形材料が必要である。この成型時に厚み方向より樹脂を注入し、流動方向を持った成形体を得ることができる。例えば、硬質ウレタン樹脂、PPS樹脂、POM樹脂、ABS樹脂、液晶ポリマー、PS樹脂などの樹脂が挙げられる。また密度調整のため、ガラスクロスや中空フィラーを混合し、材料の密度調整を可能にすることができる。ガラスクロスや中空フィラーの場合、接着剤との接着性が増強されるため、強固な接合が得られる。中空フィラーとして、ガラスやセラミックス、樹脂からなる中空バルーンが挙げられる。
また、第二音響整合層5に適した材料としては、気体と圧電素子の音響インピーダンス整合を考慮すると、クローズドポア構造の発泡樹脂で形成されており、複数の孔部とその隣接する壁部を備えた構成を持つ硬質樹脂発泡体が挙げられる。硬質樹脂発泡体の例として、硬質アクリル発泡体、硬質塩ビ発泡体、硬質ポリプロピレン発泡体、硬質ポリメタクリルイミド発泡体、硬質ウレタン発泡体が挙げられる。
硬質アクリル発泡体の例として積水化成品工業株式会社のフォーマック(登録商標)、硬質塩ビ発泡体の例としてJFC株式会社のナビセル(登録商標)、硬質ポリプロピレン発泡体の例として積水化学株式会社のゼットロン(登録商標)、硬質ポリメタクリルイミド発泡体の例としてダイセル・エボニック株式会社のロハセル(登録商標)などが販売されている。
本実施の形態の超音波センサは、例えば以下の手順により、製造できる。
まず、金属筐体6、圧電素子7、第一音響整合層2、および第二音響整合層5を用意する。第一音響整合層2及び第二音響整合層5は、予め、所望の厚さを有するように加工されている。金属筐体6おける天板の内面に接着剤などで圧電素子7を張り付ける。また、天板の外面に第一音響整合層2を張り付け、さらに第一音響整合層2上に第二音響整合層5を張り付ける。その後、圧電素子7および金属筐体6より配線8で接続を行うことで超音波センサが完成する。
(実施例)
以下、実施形態の超音波センサを作製し、特性を調べた結果を説明する。
1.試料の作製
(実施例1)
実施の形態1において、下記の通り超音波センサの作製を行った。
圧電素子として、厚さ2.65mm、長軸方向7.4mm、短軸方向3.55mmの直方体状のチタン酸ジルコン酸鉛を用いた。この圧電素子は長軸方向に溝を有している。接着剤として、常温で液状であり、加熱により固化するエポキシ系の接着剤を用いた。金属筐体として厚さ0.2mmのSUS304からなるものを用いた。第二音響整合層としてポリメタクリルイミド発泡樹脂を用いた。密度は0.07g/cmであり、寸法は直径10mm、厚み0.75mmの円板状に加工したものを使用している。
第一音響整合層として、低密度部分にガラスを原料とする中空フィラーを、高密度部分にガラスファイバーを混合した液晶ポリマーを使用した。この材料を用いた成型過程において、厚み方向より樹脂を注入することで、厚さ1.0mm、直径10mmの円板状に成形した。なお、この材料の密度は1.0g/cmであった。なお、表面には中空フィラ
ーを充填させた樹脂層が露出しており、中空フィラー由来の直径50μmの孔構造を有する。圧電素子の長軸方向と第一音響整合層の樹脂注入方向を平行にすることで、金属筐体との貼り合わせを実施した。
(実施例2)
実施の形態1において、下記の通り超音波センサの作製を行った。
圧電素子として、厚さ2.65mm、長軸方向7.4mm、短軸方向3.55mmの直方体状のチタン酸ジルコン酸鉛を用いた。この圧電素子は長軸方向に溝を有している。接着剤として、常温で液状であり、加熱により固化するエポキシ系の接着剤を用いた。金属筐体として厚さ0.2mmのSUS304からなるものを用いた。第二音響整合層としてポリメタクリルイミド発泡樹脂を用いた。密度は0.07g/cmであり、寸法は直径10mm、厚み0.75mmの円板状に加工したものを使用している。
第一音響整合層として、低密度部分にガラスを原料とする中空フィラーを、高密度部分にガラスファイバーを混合した液晶ポリマーを使用した。この材料を用いた成型過程において、厚み方向より樹脂を注入することで、厚さ1.0mm、直径10mmの円板状に成形した。なお、この材料の密度は1.2g/cmであった。なお、表面には中空フィラーを充填させた樹脂層が露出しており、中空フィラー由来の直径50μmの孔構造を有する。圧電素子の長軸方向と第一音響整合層の樹脂注入方向を平行にすることで、金属筐体との貼り合わせを実施した。
(実施例3)
実施の形態1において、下記の通り超音波センサの作製を行った。
圧電素子として、厚さ2.65mm、長軸方向7.4mm、短軸方向3.55mmの直方体状のチタン酸ジルコン酸鉛を用いた。この圧電素子は長軸方向に溝を有している。接着剤として、常温で液状であり、加熱により固化するエポキシ系の接着剤を用いた。金属筐体として厚さ0.2mmのSUS304からなるものを用いた。第二音響整合層としてポリメタクリルイミド発泡樹脂を用いた。密度は0.07g/cmであり、寸法は直径10mm、厚み0.75mmの円板状に加工したものを使用している。
第一音響整合層として、低密度部分にガラスを原料とする中空フィラーを、高密度部分にガラスファイバーを混合した液晶ポリマーを使用した。この材料を用いた成型過程において、厚み方向より樹脂を注入することで、厚さ1.0mm、直径10mmの円板状に成形した。なお、この材料の密度は1.5g/cmであった。なお、表面には中空フィラーを充填させた樹脂層が露出しており、中空フィラー由来の直径50μmの孔構造を有する。圧電素子の長軸方向と第一音響整合層の樹脂注入方向を平行にすることで、金属筐体との貼り合わせを実施した。
(比較例1)
実施の形態1において、下記の通り超音波センサの作製を行った。
圧電素子として、厚さ2.65mm、長軸方向7.4mm、短軸方向3.55mmの直方体状のチタン酸ジルコン酸鉛を用いた。この圧電素子は長軸方向に溝を有している。接着剤として、常温で液状であり、加熱により固化するエポキシ系の接着剤を用いた。金属筐体として厚さ0.2mmのSUS304からなるものを用いた。第二音響整合層としてポリメタクリルイミド発泡樹脂を用いた。密度は0.07g/cmであり、寸法は直径10mm、厚み0.75mmの円板状に加工したものを使用している。
第一音響整合層として、低密度部分にガラスを原料とする中空フィラーを、高密度部分にガラスファイバーを混合した液晶ポリマーを使用した。この材料を用いた成型過程において、厚み方向より樹脂を注入することで、厚さ1.0mm、直径10mmの円板状に成形した。なお、この材料の密度は1.0g/cmであった。なお、表面には中空フィラーを充填させた樹脂層が露出しており、中空フィラー由来の直径50μmの孔構造を有する。圧電素子の長軸方向と第一音響整合層の樹脂注入方向を90°回転させて、金属筐体との貼り合わせを実施した。
(比較例2)
実施の形態1において、下記の通り超音波センサの作製を行った。
圧電素子として、厚さ2.65mm、長軸方向7.4mm、短軸方向3.55mmの直方体状のチタン酸ジルコン酸鉛を用いた。この圧電素子は長軸方向に溝を有している。接着剤として、常温で液状であり、加熱により固化するエポキシ系の接着剤を用いた。金属筐体として厚さ0.2mmのSUS304からなるものを用いた。第二音響整合層としてポリメタクリルイミド発泡樹脂を用いた。密度は0.07g/cmであり、寸法は直径10mm、厚み0.75mmの円板状に加工したものを使用している。
第一音響整合層として、低密度部分にガラスを原料とする中空フィラーを、高密度部分にガラスファイバーを混合した液晶ポリマーを使用した。この材料を用いた成型過程において、厚み方向より樹脂を注入することで、厚さ1.0mm、直径10mmの円板状に成形した。なお、この材料の密度は1.2g/cmであった。なお、表面には中空フィラーを充填させた樹脂層が露出しており、中空フィラー由来の直径50μmの孔構造を有する。圧電素子の長軸方向と第一音響整合層の樹脂注入方向を90°回転させて、金属筐体との貼り合わせを実施した。
(比較例3)
実施の形態1において、下記の通り超音波センサの作製を行った。圧電素子として、厚さ2.65mm、長軸方向7.4mm、短軸方向3.55mmの直方体状のチタン酸ジルコン酸鉛を用いた。この圧電素子は長軸方向に溝を有している。接着剤として、常温で液状であり、加熱により固化するエポキシ系の接着剤を用いた。金属筐体として厚さ0.2mmのSUS304からなるものを用いた。第二音響整合層としてポリメタクリルイミド発泡樹脂を用いた。密度は0.07g/cmであり、寸法は直径10mm、厚み0.75mmの円板状に加工したものを使用している。
第一音響整合層として、低密度部分にガラスを原料とする中空フィラーを、高密度部分にガラスファイバーを混合した液晶ポリマーを使用した。この材料を用いた成型過程において、厚み方向より樹脂を注入することで、厚さ1.0mm、直径10mmの円板状に成形した。なお、この材料の密度は1.5g/cmであった。なお、表面には中空フィラーを充填させた樹脂層が露出しており、中空フィラー由来の直径50μmの孔構造を有する。圧電素子の長軸方向と第一音響整合層の樹脂注入方向を90°回転させて、金属筐体との貼り合わせを実施した。
(比較例4)
実施の形態1において、下記の通り超音波センサの作製を行った。圧電素子として、厚さ2.65mm、長軸方向7.4mm、短軸方向3.55mmの直方体状のチタン酸ジルコン酸鉛を用いた。この圧電素子は長軸方向に溝を有している。接着剤として、常温で液状であり、加熱により固化するエポキシ系の接着剤を用いた。金属筐体として厚さ0.2mmのSUS304からなるものを用いた。第二音響整合層としてポリメタクリルイミド発泡樹脂を用いた。密度は0.07g/cmであり、寸法は直径10mm、厚み0.7
5mmの円板状に加工したものを使用している。
第一音響整合層として、ガラスを原料とする中空フィラーを充填させたエポキシ樹脂であるガラスバルーン充填エポキシ樹脂を使用した。この材料の密度は0.5g/cm3であり、厚さ1.0mm、直径10mmの円板状に加工し用いた。なお、表面には中空フィラー由来の直径50μmの孔構造を有する。
2.特性の評価
作製した超音波センサの特性を測定した。測定方法は、作製した一対の超音波センサを対向させ、一方を送信器とし、他方を受信器として、超音波の送受信を行った。比較例7の特性を1とした時の相対値を示す。また、接合信頼性を確認する方法として-40℃環境に30分、80℃環境に30分を1サイクルとする熱衝撃試験を200サイクル実施したセンサの特性を、初期特性と比較してその変化率を確認した。 信頼性については、熱衝撃試験後の特性変化が±30%を超える試料を「×」、±30%から5%の試料を「○」、±5%以下の試料を「◎」として記載する。表1にこれらの結果をまとめて示す。
Figure 0007296581000001
3.結果の考察
センサの初期特性は、第一音響整合層の密度が1.0g/cmから1.5g/cmの範囲の試料は、高い特性を示すことが分かった。これは、圧電素子、および第二音響整合層のインピーダンス整合と第一音響整合層内の超音波の伝達効率の観点から、硬質かつインピーダンス整合が取れている範囲であるためと考えられる。特に、第一音響整合層の密度が1.5g/cmの場合、高い特性を示している。
センサの熱衝撃試験前後の特性変化は、第一音響整合層の貼付け方向に影響を受けることがわかった。特に成型時の流動方向が圧電素子の長軸方向と平行の場合に信頼性特性が向上することを確認した。液晶ポリマーでは流動方向の熱膨張率が低く、流動方向と90°方向には高い熱膨張であるため、圧電素子に温度変化過程で生じる膨張収縮を伝えないことが必要である。
本発明では、成型時の流動方向を、圧電素子の長軸方向に合わせて金属筐体に貼り合わせることにより、膨張収縮による応力緩和を実現し、信頼性を確保した。一方、流動方向と90°方向に貼り合わせた場合、圧電素子に膨張収縮による応力が伝わることで、低信頼性となったと考えられる。
以上のように、本発明にかかる超音波センサは、種々の流体の測定用流量計に好適に用いられる。特に、高温、もしくは低温といった使用環境で優れた耐久性を要する用途に好適に用いられる。
1 超音波センサ
2 第一音響整合層
3 スキン部
4 コア部
5 第二音響整合層
6 金属筐体
7 圧電素子

Claims (4)

  1. 少なくとも圧電素子と積層し接合された複数の音響整合層で構成され、
    前記圧電素子に隣接する前記音響整合層(第一音響整合層)が熱可塑性樹脂からなり、前記熱可塑性樹脂は厚み方向より注入され
    前記圧電素子は、接合面が長方形である直方体であり、前記第一音響整合層は前記熱可塑性樹脂の注入による流動方向を持ち、前記流動方向と前記圧電素子の長軸方向を平行に合わせて積層し接合されたことを特徴とする超音波センサ。
  2. 前記第一音響整合層の平均密度が1.0g/cm 以上、1.5g/cm 以下であることを特徴とする請求項1記載の超音波センサ。
  3. 前記第一音響整合層の構成成分として、ガラスまたはセラミックス、樹脂からなる中空球体が充填された材料からなることを特徴とする請求項1または2記載の超音波センサ。
  4. 前記第一音響整合層の厚みが音速の略1/4であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の超音波センサ。
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