JP2002062135A - 振動型ジャイロ装置 - Google Patents

振動型ジャイロ装置

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JP2002062135A
JP2002062135A JP2000252537A JP2000252537A JP2002062135A JP 2002062135 A JP2002062135 A JP 2002062135A JP 2000252537 A JP2000252537 A JP 2000252537A JP 2000252537 A JP2000252537 A JP 2000252537A JP 2002062135 A JP2002062135 A JP 2002062135A
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Japan
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wiring pattern
detection
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vibration
signal
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Application number
JP2000252537A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Kato
良隆 加藤
Kaneo Yachi
兼雄 矢地
Tomoyasu Hasegawa
友保 長谷川
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Priority to US09/935,899 priority patent/US6588275B2/en
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動型ジャイロ装置の小型化を図る。 【解決手段】 基板30の表面と裏面の一方に振動型セ
ンサ素子31を配置し、他方に信号処理回路32を配置
する。コリオリ力に起因した振動型センサ素子31の振
動体の検出振動に応じた検出信号を通す第1検出用配線
パターン34aと第2検出用配線パターン34bを振動
型センサ素子31からそれぞれ逆向きに伸長形成する。
振動型センサ素子31の振動体を駆動振動させるための
互いに位相が180°異なる第1種駆動信号と第2種駆
動信号をそれぞれ通す第1種駆動用配線パターン33a
と第2種駆動用配線パターン33bを、配線パターン3
4a,33a間の容量C11と、配線パターン34a,3
3b間の容量C12と、配線パターン34b,33a間の
容量C21と、配線パターン34b,33b間の容量C22
とがほぼ等しいという容量条件を満たすように、配置形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、姿勢検出センサ等
として利用される振動型ジャイロ装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図7には振動型ジャイロ装置の一例が上
面図により模式的に示されている。この図7に示す振動
型ジャイロ装置1は、基板30と、振動型センサ素子3
1と、信号処理回路32と、第1種駆動用配線パターン
33aと、第2種駆動用配線パターン33bと、第1検
出用配線パターン34aと、第2検出用配線パターン3
4bと、補償用配線パターン35と、配線36(36
a,36b,36c,36d)とを有して構成されてい
る。
【0003】上記振動型センサ素子31と信号処理回路
32は基板30の同一面内に並設されており、これら振
動型センサ素子31と信号処理回路32は上記駆動用配
線パターン33a,33bと検出用配線パターン34
a,34bと配線36によって信号接続されている。
【0004】上記振動型センサ素子31は例えば図4に
示すような形態を有している。この図4に示す振動型セ
ンサ素子31は素子基板3を有し、この素子基板3の上
面には、支持固定部4と、櫛歯形状の駆動用固定電極部
5(5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5
h)と、検出用固定電極部6(6a,6b,6c,6
d,6e,6f)とがそれぞれ固定配設されており、上
記支持固定部4には支持部7(7a,7b)を介して振
動体8が接続されている。
【0005】この振動体8は素子基板3と間隔を介して
配置され、振動が可能なものであり、駆動梁9(9a,
9b,9c,9d)と、外枠10と、櫛歯形状の駆動用
可動電極部11(11a,11b,11c,11d,1
1e,11f,11g,11h)と、支持部12a,1
2bと、検出梁13(13a,13b,13c,13
d)と、内枠14と、櫛歯形状の検出用可動電極部15
(15a,15b,15c,15d,15e,15f)
とを有して構成されている。
【0006】すなわち、上記駆動梁9a,9bの各一端
側は共通に上記支持部7aに接続され、また、駆動梁9
c,9dの各一端側は共通に上記支持梁7bに接続され
ており、上記駆動梁9a,9b,9c,9dの各他端側
は共通に外枠10に接続されている。
【0007】上記外枠10は後述するように図4に示す
X方向に振動可能なものであり、該外枠10には櫛歯形
状の上記各駆動用可動電極部11がそれぞれ対応する上
記櫛歯形状の駆動用固定電極部5と互いに間隔を介して
噛み合うように設けられている。上記互いに対向し合う
駆動用固定電極部5a,5b,5c,5dと駆動用可動
電極部11a,11b,11c,11dの組は第1の駆
動部を構成し、上記駆動用固定電極部5e,5f,5
g,5hと駆動用可動電極部11e,11f,11g,
11hの組は第2の駆動部を構成している。
【0008】上記第1の駆動部は上記図7に示す第1種
駆動用配線パターン33aと第2種駆動用配線パターン
33bの一方側(例えば、第1種駆動用配線パターン3
3a)に例えば電極パット(図示せず)およびワイヤ
(図示せず)を介して導通接続され、上記第2の駆動部
は、上記第1種と第2種の各駆動用配線パターン33
a,33bの他方側(例えば、第2種駆動用配線パター
ン33b)に例えば電極パット(図示せず)およびワイ
ヤ(図示せず)を介して導通接続される。
【0009】また、上記外枠10から内側に向かって支
持部12a,12bがそれぞれ伸張形成され、上記支持
部12aの先端側からは検出梁13a,13bが、ま
た、支持部12bからは検出梁13c,13dがそれぞ
れ伸張形成されている。
【0010】上記各検出梁13a,13b,13c,1
3dの伸長先端側には内枠14が共通に接続されてい
る。この内枠14は後述するように上記外枠10と一体
的にX方向に振動することができ、また、上記外枠10
に対してY方向に振動することもできるものである。該
内枠14には櫛歯形状の上記各検出用可動電極部15が
それぞれ対応する上記櫛歯形状の検出用固定電極部6と
互いに間隔を介して噛み合うように設けられている。上
記互いに対向する検出用固定電極部6a,6b,6cと
検出用可動電極部15a,15b,15cの組が第1の
検出部を構成し、検出用固定電極部6d,6e,6fと
検出用可動電極部15d,15e,15fの組が第2の
検出部を構成している。
【0011】上記第1の検出部は前記図7に示す第1検
出用配線パターン34aと第2検出用配線パターン34
bの一方側(例えば、第1検出用配線パターン34a)
に例えば電極パット(図示せず)およびワイヤ(図示せ
ず)を介して導通接続され、上記第2の検出部は上記第
1と第2の各検出用配線パターン34a,34bの他方
側(例えば、第2検出用配線パターン34b)に例えば
電極パット(図示せず)およびワイヤ(図示せず)を介
して導通接続される。
【0012】図4に示す振動型センサ素子31は上記の
ように構成されている。この振動型センサ素子31で
は、上記駆動用固定電極部5と駆動用可動電極部11か
ら成る第1の駆動部と第2の駆動部の各々に互いに位相
が180°異なる第1種駆動信号と第2種駆動信号がそ
れぞれ前記第1種駆動用配線パターン33a、第2種駆
動用配線パターン33bを通して印加されると、それら
駆動信号に基づいた静電力の大きさの変化によって、保
持部7a,7bを支点にして振動体8全体が上記各駆動
梁9の弾性を利用して図4に示すX方向に駆動振動す
る。
【0013】このように振動体8全体がX方向に駆動し
ている状態で、Z方向(図4では紙面に垂直な方向)を
中心軸にして回転すると、上記振動体8の駆動方向(X
方向)と回転の中心軸方向(Z方向)に共に直交する方
向、つまり、Y方向にコリオリ力が発生する。このY方
向のコリオリ力によって、上記振動体8の内枠14が支
持部12a,12bを支点とし上記各検出梁13の弾性
を利用して上記外枠10に対し相対的にY方向に検出振
動する。
【0014】このY方向の検出振動に基づいた上記検出
用固定電極部6と検出用可動電極部15間の静電容量の
変化を検出することによって、Z軸回りの角速度の大き
さ等を検出することができる。
【0015】なお、上記のような振動体8は、通常、空
気のダンピング等の悪影響を避けるために、例えば蓋部
材が被せられ当該蓋部材と素子基板3等によって形成さ
れた収容空間内に収容され減圧された状態で封止され
る。この場合、振動型センサ素子31の上記駆動用固定
電極部5や検出用固定電極部6は例えば上記蓋部材に設
けられたスルーホールを介して外部と導通接続すること
が可能な構成と成している。
【0016】図5には上記振動型センサ素子31に信号
接続する信号処理回路32の一例が上記振動型センサ素
子31の主要部分と共に示されている。この信号処理回
路32は、第1検出用のC−V変換部21と、第2検出
用のC−V変換部22と、第1初段増幅回路23aと、
第2初段増幅回路23bと、加算増幅部24と、差動増
幅部25と、AGC(Auto Gain Control)部26と、
位相反転部27とを有して構成されている。なお、図5
では、信号処理回路32の構成を分かり易く説明するた
めに、前記振動型センサ素子31の駆動用固定電極部5
と検出用固定電極部6と振動体8と駆動用可動電極部1
1と検出用可動電極部15が簡略化されて図示されてい
る。
【0017】上記第1検出用のC−V変換部21は前記
振動型センサ素子31の第1の検出部に例えば第1検出
用配線パターン34aを介して信号接続されており、そ
の第1の検出部を構成する検出用固定電極部6(6a,
6b,6c)と検出用可動電極部15(15a,15
b,15c)間の総静電容量を電圧に変換して信号出力
する構成を有している。また、上記第2検出用のC−V
変換部22は前記振動型センサ素子31の第2の検出部
に例えば第2検出用配線パターン34bを介して信号接
続されており、その第2の検出部を構成する検出用固定
電極部6(6d,6e,6f)と検出用可動電極部15
(15d,15e,15f)間の総静電容量を電圧に変
換して信号出力する構成を有している。
【0018】上記振動体8がX方向の駆動振動のみであ
る場合には、上記第1検出用のC−V変換部21から出
力される信号は、例えば、図6(a)の鎖線A1に示す
ような波形を持つ信号A1となる。また、上記第2検出
用のC−V変換部22から出力される信号は、図6
(b)の鎖線A2に示す波形を持つ信号A2となり、そ
の信号A2は上記第1検出用のC−V変換部21から出
力される信号A1と振幅の大きさおよび位相が等しい信
号である。これら駆動振動に起因した信号A1,A2は
振動体8を駆動振動させるための前記駆動信号と位相が
90°ずれている。
【0019】図4に示すZ軸回りの角速度に起因してコ
リオリ力が発生して振動体8の内枠14が上記X方向だ
けでなくY方向(コリオリ力方向)にも振動している場
合には、第1検出用のC−V変換部21の出力信号は、
上記駆動振動に起因した信号成分A1と、図6(a)の
実線B1に示す波形を持つ角速度(コリオリ力)に起因
した信号成分B1とが重なって成る信号となる。上記信
号成分B1は角速度の大きさに応じた振幅を持ち、その
位相は上記信号成分A1の位相と90°ずれている。
【0020】また、その角速度発生時には、第2検出用
のC−V変換部22の出力信号は、上記駆動振動に起因
した信号成分A2と、図6(b)の実線B2に示すよう
な波形を持つ角速度に起因した信号成分B2とが重なっ
て成る信号となる。上記信号成分B2は角速度の大きさ
に応じた振幅の大きさを持ち(換言すれば、前記第1検
出用のC−V変換部21の出力信号における信号成分B
1の振幅の大きさとほぼ等しい振幅の大きさを持ち)、
その信号成分B2の位相は上記信号成分A2と90°位
相がずれ、また、上記第1検出用のC−V変換部21の
出力信号における信号成分B1とは180°位相がずれ
ている。
【0021】上記のように、第1検出用のC−V変換部
21および第2検出用のC−V変換部22はそれぞれ振
動体8の振動の状態に応じた信号を図5に示す第1初段
増幅回路23a、第2初段増幅回路23bを介して加算
増幅部24および差動増幅部25に出力する。
【0022】加算増幅部24は上記第1検出用のC−V
変換部21の出力信号と、第2検出用のC−V変換部2
2の出力信号とを加算・増幅する。この加算増幅部24
の信号の加算によって、上記角速度に起因した第1検出
用のC−V変換部21の出力信号における信号成分B1
と、第2検出用のC−V変換部22の出力信号における
信号成分B2とは相殺されて除去される。これにより、
加算増幅部24は、上記信号成分A1と信号成分A2の
加算信号のみ、つまり、駆動振動による信号成分のみに
応じた信号を駆動検出信号(モニタ信号)としてAGC
部26に出力する。
【0023】AGC部26は、上記駆動検出信号に基づ
いて、上記振動体8が共振周波数でもって設定の駆動方
向に安定的に振動するように正帰還制御により駆動信号
を出力する。その駆動信号は、前記第1の駆動部を構成
する駆動用固定電極部5(5a,5b,5c,5d)と
駆動用可動電極部11(11a,11b,11c,11
d)の組と、第2の駆動部を構成する駆動用固定電極部
5(5e,5f,5g,5h)と駆動用可動電極部11
(11e,11f,11g,11h)の組のうちの一方
の駆動部(図5に示す例では上記第2の駆動部)にはそ
のまま例えば第2種駆動信号として第2種駆動用配線パ
ターン33bを介して加えられ、他方の駆動部には上記
駆動信号を位相反転部27により位相反転させた例えば
第1種駆動信号が第1種駆動用配線パターン33aを介
して加えられる。これら第1種と第2種の各駆動信号の
印加によって、前記の如く振動体8は駆動振動する。つ
まり、振動体8は、前記検出された振動体8の駆動方向
(X方向)の振動状態に基づいて、上記第1と第2の各
駆動部が正帰還制御されて上記振動体8の駆動方向の振
動の安定化が図られている。
【0024】前記差動増幅部25は上記第1検出用のC
−V変換部21から出力された信号と第2検出用のC−
V変換部22から出力された信号との差を取る。この差
動増幅部25の信号の差動によって、上記第1検出用の
C−V変換部21の出力信号における駆動振動による信
号成分A1と、第2検出用のC−V変換部22の出力信
号における駆動振動による信号成分A2とは相殺され
る。これにより、差動増幅部25は、前記角速度による
前記信号成分B1と信号成分B2が加算されて成る信号
を角速度信号として出力する。この角速度信号に基づい
てZ軸回りの回転の角速度の大きさ等を検出することが
できる。
【0025】ところで、図7に示すように、振動型セン
サ素子31と信号処理回路32を信号接続するための前
記各配線パターン33a,33b,34a,34bは並
設されている。このために、隣り合っている配線パター
ン間に生じる容量C1,C2,C3によって、上記第1
と第2の各検出用配線パターン34a,34bを流れる
検出信号に、上記駆動用配線パターン33a,33bを
流れる第1種駆動信号、第2種駆動信号に起因したノイ
ズ成分が含まれてしまうこととなる。
【0026】しかし、前記の如く、第1種駆動用配線パ
ターン33aを流れる第1種駆動信号と、第2種駆動用
配線パターン33bを流れる第2種駆動信号とは位相が
180°異なることから、上記容量C1と容量C2がほ
ぼ等しくなるように第1種駆動用配線パターン33aと
第1検出用配線パターン34aと第2種駆動用配線パタ
ーン33bをそれぞれ配置形成することによって、上記
第1種駆動用配線パターン33aと第2種駆動用配線パ
ターン33bに挟み込まれている第1検出用配線パター
ン34aの検出信号においては、第1種駆動信号に起因
したノイズ成分と第2種駆動信号に起因したノイズ成分
を相殺することができることとなり、駆動信号に起因し
たノイズ成分を殆ど含まない検出信号となる。
【0027】これに対して、第2検出用配線パターン3
4bには第2種駆動用配線パターン33bの第2種駆動
信号のみが大きく影響することから、上記第2検出用配
線パターン34bの検出信号には上記第2種駆動信号に
起因したノイズ成分が含まれてしまうこととなる。この
ように、検出信号に上記ノイズ成分が含まれてしまう
と、そのノイズ成分に起因して角速度を正確に検出でき
ないという問題が生じるので、この問題発生を回避する
ために、図7に示す構成では、上記第2検出用配線パタ
ーン34bに導通接続する補償用配線パターン35を第
1種駆動用配線パターン33aに隣接配置している。こ
の場合、第1種駆動用配線パターン33aと補償用配線
パターン35間の容量Chが上記第2種駆動用配線パタ
ーン33bと第2検出用配線パターン34b間の容量C
3とほぼ等しくなるように前記補償用配線パターン35
が配置される。
【0028】このように補償用配線パターン35を設け
ると、該補償用配線パターン35に第1種駆動用配線パ
ターン33aを流れる第1種駆動信号に起因した信号成
分が生じ、該信号成分は検出用配線パターン34の検出
信号における第2種駆動信号に起因したノイズ成分と相
殺することができ、検出用配線パターン34の検出信号
の前記駆動信号に起因したノイズ成分を除去することが
できることとなる。
【0029】上記のように、検出用配線パターン34
a,34bを流れる各検出信号から前記駆動信号に起因
したノイズ成分を除去することができる結果、それら検
出信号に基づいて、正確な角速度を得ることが容易とな
る。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】ところで、振動型ジャ
イロ装置1には小型化が要求されているが、図7に示す
ような構成では、振動型センサ素子31と信号処理回路
32を基板30の同一面に並設しなければならないの
で、基板30には、振動型センサ素子31と信号処理回
路32を並設することができる広い面積を持つ基板面を
備えることが必須であり、このために、基板30の縮小
化には限界がある。このことから、振動型ジャイロ装置
1の小型化が困難であるという問題があった。
【0031】また、図7に示す構成では、上記の如く、
第1検出用配線パターン34a,34bを流れる検出信
号のノイズ対策用として、補償用配線パターン35を設
けており、この補償用配線パターン35を形成するため
のスペースを確保しなければならないことも、基板30
の縮小化を難しくしている原因の一つであり、振動型ジ
ャイロ装置1の小型化を妨げている。
【0032】本発明は上記課題を解決するために成され
たものであり、その目的は、角速度検出の性能悪化を防
止しつつ、小型化が可能な振動型ジャイロ装置を提供す
ることである。
【0033】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決す
る手段としている。すなわち、第1の発明は、振動体を
備えた振動型センサ素子と、この振動体センサ素子に信
号接続する信号処理回路とを有し、上記信号処理回路
は、上記振動体を駆動振動させるための駆動信号を作り
出して上記振動型センサ素子に供給する動作と、コリオ
リ力に起因した上記振動体の検出振動に応じる検出信号
を信号処理する動作とを行う構成を有した振動型ジャイ
ロ装置において、基板の表面と裏面の一方側に上記振動
型センサ素子が配置され、他方側に上記信号処理回路が
配置され、上記振動型センサ素子と信号処理回路はスル
ーホールを介して信号接続されている構成をもって前記
課題を解決する手段としている。
【0034】第2の発明は、上記第1の発明の構成を備
え、信号処理回路はIC素子であることを特徴として構
成されている。
【0035】第3の発明は、上記第1又は第2の発明の
構成を備え、振動型センサ素子と信号処理回路は基板を
介して対向配置していることを特徴として構成されてい
る。
【0036】第4の発明は、上記第3の発明の構成を備
え、振動型センサ素子の中心位置と信号処理回路の中心
位置はほぼ一致していることを特徴として構成されてい
る。
【0037】第5の発明は、上記第1〜第4の発明の何
れか1つの発明の構成を備え、基板には、対を成す第1
検出用配線パターンと第2検出用配線パターンが振動型
センサ素子からそれぞれ逆向きに伸長形成され、また、
互いに位相が180°異なる第1種駆動信号と第2種駆
動信号をそれぞれ通す第1種駆動用配線パターンと第2
種駆動用配線パターンが振動型センサ素子から伸長形成
されており、上記第1検出用配線パターンと第1種駆動
用配線パターン間の容量と、上記第2検出用配線パター
ンと第2種駆動用配線パターン間の容量との乗算値は、
第1検出用配線パターンと第2種駆動用配線パターン間
の容量と、第2検出用配線パターンと第1種駆動用配線
パターン間の容量との乗算値にほぼ等しくなるように上
記各配線パターンが配置されていることを特徴として構
成されている。
【0038】第6の発明は、上記第5の発明の構成を備
え、第1種駆動用配線パターンと第2種駆動用配線パタ
ーンは振動型センサ素子からそれぞれ逆向きに振動型セ
ンサ素子の中心部を通る同一線上に沿って伸長形成され
ており、第1検出用配線パターンと第2検出用配線パタ
ーンは、上記駆動用配線パターンの伸長方向に略直交
し、かつ、振動型センサ素子の中心部を通る同一線上に
配置されていることを特徴として構成されている。
【0039】第7の発明は、上記第5又は第6の発明の
構成を備え、第1検出用配線パターンと第1種駆動用配
線パターン間の容量と、第2検出用配線パターンと第2
種駆動用配線パターン間の容量と、第1検出用配線パタ
ーンと第2種駆動用配線パターン間の容量と、第2検出
用配線パターンと第1種駆動用配線パターン間の容量と
がほぼ等しいことを特徴として構成されている。
【0040】上記構成の発明において、基板の表面と裏
面の一方側に振動型センサ素子が配置され、他方側に信
号処理回路が配置されることによって、振動型センサ素
子と信号処理回路が共に基板の同一面に並設される場合
に比べて、格段に基板の縮小化を図ることができる。
【0041】また、対を成す第1検出用配線パターンと
第2検出用配線パターンが振動型センサ素子からそれぞ
れ逆向きに伸長形成され、かつ、第1検出用配線パター
ンと第1種駆動用配線パターン間の容量と、第2検出用
配線パターンと第2種駆動用配線パターン間の容量との
乗算値は、第1検出用配線パターンと第2種駆動用配線
パターン間の容量と、第2検出用配線パターンと第1種
駆動用配線パターン間の容量との乗算値にほぼ等しくな
るように上記第1検出用配線パターンと第2検出用配線
パターンと第1種駆動用配線パターンと第2種駆動用配
線パターンが配置されることによって、検出信号のノイ
ズ対策用として専用の配線パターンを設けなくとも、検
出信号に含まれる駆動信号に起因したノイズ成分を除去
することができる。このことから、検出信号のノイズ対
策専用の配線パターンを設けなくて済む分、さらに、角
速度検出の性能悪化を防止しつつ、基板の縮小化を図る
ことができて、振動型ジャイロ装置の小型化を促進させ
ることが可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に、この発明に係る実施形態
例を図面に基づいて説明する。
【0043】図1(a)には第1実施形態例の振動型ジ
ャイロ装置が斜視図により模式的に示され、図1(b)
には上記図1(a)に示す振動型ジャイロ装置を上方側
から見た状態が模式的に示されている。なお、この第1
実施形態例の説明において、前記従来例と同一構成部分
には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略す
る。
【0044】この第1実施形態例において特徴的なこと
は、振動型ジャイロ装置1の小型化を図るために、振動
型センサ素子31と信号処理回路32の配置、および、
駆動用配線パターン33a,33bと検出用配線パター
ン34a,34bの配置を特有な配置形態としたことに
ある。その配置形態以外の構成は前記従来例とほぼ同様
である。
【0045】すなわち、この第1実施形態例では、図1
(a)、(b)に示すように、基板30の表面と裏面の
一方側(図1の例では表面)に振動型センサ素子31が
配置され、また、基板30の他方側(図1の例では裏
面)に信号処理回路32が配置されている。この第1実
施形態例では、信号処理回路32はIC素子により構成
されており、この信号処理回路32のIC素子と振動型
センサ素子31とはそれらの中心位置を一致させて対向
配置している。
【0046】図1(b)に示すように、基板30の上面
には振動型センサ素子31から第1種駆動用配線パター
ン33aと第2種駆動用配線パターン33bがそれぞれ
逆向きに振動型センサ素子31の中心部Oを通る同一線
上に沿って伸長形成されている。また、基板30の上面
には振動型センサ素子31から第1種検出用配線パター
ン34aと第2種検出用配線パターン34bがそれぞれ
逆向きに、上記駆動用配線パターン33a,33bの伸
長方向に直交し、かつ、振動型センサ素子31の中心部
Oを通る同一線上に沿って伸長形成されている。換言す
れば、上記第1と第2の各検出用配線パターン34a,
34bを対称中心線として上記第1種と第2種の各駆動
用配線パターン33a,33bが対称的に形成されてい
る。
【0047】この第1実施形態例では、上記第1種駆動
用配線パターン33aと第2種駆動用配線パターン33
bは長さおよび太さがほぼ等しくなるように形成されて
いる。また、第1検出用配線パターン34aと第2検出
用配線パターン34bも長さおよび太さがほぼ等しくな
るように形成されている。このため、この第1実施形態
例では、第1検出用配線パターン34aと第1種駆動用
配線パターン33a間の容量C11と、第2検出用配線パ
ターン34bと第1種駆動用配線パターン33a間の容
量C21と、第2検出用配線パターン34bと第2種駆動
用配線パターン33b間の容量C22と、第1検出用配線
パターン34aと第2種駆動用配線パターン33b間の
容量C12とは全てほぼ等しくなっている(C11=C21=
C22=C12)。
【0048】また、図1(b)に示すように、基板30
には、上記各配線パターン33a,33b,34a,3
4bの伸長先端となる位置に、スルーホール40が形成
されており、振動型センサ素子31と信号処理回路32
は、上記各配線パターン33a,33b,34a,34
bと、上記スルーホール40と、信号処理回路32のI
C素子の導通接続用爪部41とを介して信号接続されて
いる。
【0049】この第1実施形態例によれば、基板30の
表面と裏面の一方側に振動型センサ素子31を配置し、
基板30の他方側に信号処理回路32を配置して、振動
型センサ素子31と信号処理回路32を基板30を介し
て対向配置したので、従来のように、基板30の同一面
上に振動型センサ素子31と信号処理回路32を並設す
る場合に比べて、格段に振動型ジャイロ装置1の小型化
を促進させることができる。
【0050】また、この第1実施形態例では、上記のよ
うに、振動型センサ素子31と信号処理回路32を対向
配置したので、振動型センサ素子31から第1検出用配
線パターン34aと第2検出用配線パターン34bをそ
れぞれ逆向きに伸長形成することができることとなり、
これにより、前記C11=C21=C22=C12という容量条
件を満たすことができるように、各配線パターン33
a,33b,34a,34bを配置形成することができ
る。
【0051】この第1実施形態例に示す如く、各配線パ
ターン33a,33b,34a,34bを配置形成する
ことによって、従来例に示したような補償用配線パター
ン35を設けなくとも、第1と第2の各検出用配線パタ
ーン34a,34bを通る検出信号から駆動信号に起因
したノイズ成分を除去することができる。つまり、上記
第1と第2の各検出用配線パターン34a,34bの検
出信号は両方共にそれぞれ第1種駆動用配線パターン3
3aを通る第1種駆動信号および第2種駆動用配線パタ
ーン33bを通る第2種駆動信号の影響をほぼ同程度ず
つ受けることとなる。
【0052】前述したように、上記第1種駆動信号と第
2種駆動信号はほぼ同じ振幅を持ち、かつ、互いに位相
が180°異なる信号であるために、上記第1と第2の
各検出用配線パターン34a,34bの検出信号におい
て、上記第1種駆動信号に起因したノイズ成分と第2種
駆動信号に起因したノイズ成分とは相殺されて上記検出
用配線パターン34a,34bから上記駆動信号に起因
したノイズ成分を除去することができる。
【0053】このように、従来例のようなノイズ対策用
の補償用配線パターン35を設けなくとも、第1と第2
の各検出用配線パターン34a,34bを通る検出信号
から駆動信号に起因したノイズ成分を除去することがで
きるので、上記補償用配線パターン35を設けなくても
済む分、角速度検出の性能悪化を防止しつつ、振動型ジ
ャイロ装置1の小型化をより促進させることが可能とな
る。
【0054】以下に、第2実施形態例を説明する。この
第2実施形態例では、前記第1実施形態例と異なる図2
に示すような配線パターン33a,33b,34a,3
4bの配置形態を有している。その配線パターンの配置
形態以外の構成は前記第1実施形態例とほぼ同様であ
り、この第2実施形態例の説明において、前記第1実施
形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部
分の重複説明は省略する。
【0055】前記第1実施形態例では、第1検出用配線
パターン34aと第1種駆動用配線パターン33a間の
容量C11と、第2検出用配線パターン34bと第1種駆
動用配線パターン33a間の容量C21と、第2検出用配
線パターン34bと第2種駆動用配線パターン33b間
の容量C22と、第1検出用配線パターン34aと第2種
駆動用配線パターン33b間の容量C12とは全てほぼ等
しくなるように(C11=C21=C22=C12)、各配線パ
ターン33a,33b,34a,34bが配置形成され
ていたが、前記容量C11と容量C21と容量C22と容量C
12が全て等しくなくとも、上記容量C11と容量C22の乗
算値が容量C21と容量C12の乗算値と等しくなるように
(C11・C22=C21・C12)、各配線パターン33a,
33b,34a,34bが配置形成されていれば、信号
処理回路32の前記差動増幅部25の差動動作によっ
て、第1と第2の各検出用配線パターン34a,24b
の検出信号に含まれる駆動信号に起因したノイズ成分を
除去することができる。
【0056】このことから、この第2実施形態例では、
前記容量C11と容量C21と容量C22と容量C12が全て等
しくなくとも、前記C11・C22=C21・C12という容量
条件を満たすことができる前記各配線パターン33a,
33b,34a,34bの配置形態の一例を示す。
【0057】すなわち、この第2実施形態例では、図2
に示すように、第1検出用配線パターン34aと第2検
出用配線パターン34bがそれぞれ振動型センサ素子3
1から互いに逆向きに振動型センサ素子31の中心部O
を通る同一線上に沿って伸長形成されている。また、上
記第1種と第2種の各駆動用配線パターン33a,33
bが上記第1検出用配線パターン34aを間隔を介して
挟み込む形態で配設されている。
【0058】この第2実施形態例では、上記C11・C22
=C21・C12の容量条件を満たすために、第1検出用配
線パターン34aと第1種駆動用配線パターン33a間
の間隔と、第1検出用配線パターン34aと第2種駆動
用配線パターン33b間の間隔とがほぼ等しくなるよう
に、上記第1検出用配線パターン34aに対して上記第
1種と第2種の各駆動用配線パターン33a,33bが
配置形成されている。換言すれば、第1と第2の各検出
用配線パターン34a,34bを対称中心線として、上
記第1種と第2種の各駆動用配線パターン33a,33
bが対称的に配置形成されている。
【0059】上記のように、各配線パターン33a,3
3b,34a,34bが配置形成されることによって、
第1検出用配線パターン34aと第1種駆動用配線パタ
ーン33a間の容量C11と、第1検出用配線パターン3
4aと第2種駆動用配線パターン33b間の容量C12と
がほぼ等しくなる。また、第2検出用配線パターン34
bと第1種駆動用配線パターン33a間の容量C21と、
第2検出用配線パターン34bと第2種駆動用配線パタ
ーン33b間の容量C22とが等しくなる。したがって、
前記C11・C22=C21・C12の容量条件が満たされる。
【0060】この第2実施形態例によれば、前記容量C
11と容量C21と容量C22と容量C12が全て等しくなくと
も、前記C11・C22=C21・C12の容量条件が満たされ
ているので、第1検出用配線パターン34aの検出信号
に含まれる駆動信号に起因したノイズ成分と、第2検出
用配線パターン34bの検出信号に含まれる駆動信号に
起因したノイズ成分とは、同位相であり、また、ほぼ同
じ振幅を持つこととなる。このために、信号処理回路3
2の差動増幅部25の差動動作によって、上記第1検出
用配線パターン34aを通って信号処理回路32に入力
した検出信号の駆動信号に起因したノイズ成分と、第2
検出用配線パターン34bを通って信号処理回路32に
入力した検出信号の駆動信号に起因したノイズ成分とが
相殺されて除去されることとなる。この結果、駆動信号
に起因したノイズ成分が含まれていない角速度信号を上
記差動増幅部25から出力させることができ、その角速
度信号に基づいて正確に角速度を検出することが可能と
なる。したがって、小型で、しかも、精度の良い振動型
ジャイロ装置1を提供することができる。
【0061】なお、この発明は上記各実施形態例に限定
されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例
えば、上記各実施形態例では、振動型センサ素子31の
中心位置と信号処理回路32の中心位置とをほぼ一致し
て当該振動型センサ素子31と信号処理回路32は対向
配置されていたが、上記振動型センサ素子31の中心位
置と信号処理回路32の中心位置とは一致していなくと
もよい。また、上記各実施形態例では、信号処理回路3
2はIC素子の形態であったが、基板30に直接に信号
処理回路32が形成されていてもよい。
【0062】さらに、上記各実施形態例では、第1種駆
動用配線パターン33aと第2種駆動用配線パターン3
3bはそれぞれ1本ずつ設けられていたが、それら第1
種駆動用配線パターン33aと第2種駆動用配線パター
ン33bの少なくとも一方は複数本設ける構成としても
よい。その一例が図3(a)に示されている。この図3
(a)に示す例では、振動型センサ素子31から第1検
出用配線パターン34aと第2検出用配線パターン34
bがそれぞれ逆向きに伸長形成されており、それら各第
1検出用配線パターン34aと第2検出用配線パターン
34bをそれぞれ挟み込む形態で第1種駆動用配線パタ
ーン33aと第2種駆動用配線パターン33bが振動型
センサ素子31から伸長形成されている。
【0063】この図3(a)に示す例においても、上記
各実施形態例と同様に、第1検出用配線パターン34a
とその隣の第1種駆動用配線パターン33a間の容量C
11と、第2検出用配線パターン34bとその隣の第2種
駆動用配線パターン33b間の容量C22との乗算値は、
第1検出用配線パターン34aとその隣の第2種駆動用
配線パターン33b間の容量C12と、第2検出用配線パ
ターン34bとその隣の第1種駆動用配線パターン33
a間の容量C21との乗算値にほぼ等しくなるように(C
11・C22=C12・C21)、各配線パターン33a,33
b,34a,34b間の間隔や、各配線パターン33
a,33b,34a,34bの太さおよび長さ等が設定
されて形成されている。なお、より望ましくは、各配線
パターン33a,33b,34a,34bが、上記容量
C11=容量C12=容量C21=容量C22という容量条件を
満たして配置形成されることである。
【0064】また、図3(a)に示す複数本の各駆動用
配線パターン33aを流れる第1種駆動信号は同じ位相
かつ同じ振幅を持つ信号と成している。また、同様に、
複数本の各第2種駆動用配線パターン33bを流れる第
2種駆動信号は上記第1種駆動信号と180°位相が異
なり、かつ、同じ振幅の信号と成している。
【0065】この図3(a)に示す例においても、上記
各実施形態例と同様に、上記第1と第2の各検出用配線
パターン34a,34bの検出信号に含まれる駆動信号
に基づいたノイズ成分をほぼ除去することができて、角
速度の検出性能を高めた状態を維持しつつ、振動型ジャ
イロ装置1の小型化を促進させることができる。
【0066】また、図3(b)に示すような形態として
もよい。この図3(b)に示す例では、振動型センサ素
子31から第1検出用配線パターン34aと第2検出用
配線パターン34bがそれぞれ逆向きに左右方向に伸長
形成されている。また、2本の第1種駆動用配線パター
ン33aがそれぞれ振動型センサ素子31から図3
(b)に示す上方向に伸長形成され、2本の第2種駆動
用配線パターン33bがそれぞれ振動型センサ素子31
から図3(b)に示す下方向に伸長形成されている。
【0067】この図3(b)に示す例においても、上記
各実施形態例と同様に、第1検出用配線パターン34a
と第1種駆動用配線パターン33a間の容量C11と第2
検出用配線パターン34bと第2種駆動用配線パターン
33b間の容量C22との乗算値は、第1検出用配線パタ
ーン34aと第2種駆動用配線パターン33b間の容量
C12と第2検出用配線パターン34bと第1種駆動用配
線パターン33a間の容量C21との乗算値にほぼ等しく
なるように、各配線パターン33a,33b,34a,
34b間の間隔や、各配線パターン33a,33b,3
4a,34bの太さや長さが設定されて形成されてい
る。
【0068】また、この場合にも、上記図3(a)に示
す例と同様に、2本の第1種駆動用配線パターン33a
に流れる第1種駆動信号は同じ位相かつ同じ振幅を持つ
ものであり、また同様に、2本の第2種駆動用配線パタ
ーン33bを流れる第2種駆動信号は上記第1種駆動信
号と180°異なる位相を持ち、かつ、同じ振幅を持つ
ものである。
【0069】この図3(b)に示す例においても、第1
と第2の各検出用配線パターン34a,34bを通る検
出信号に含まれる駆動信号に起因したノイズ成分を除去
することができて、角速度の検出性能を高めた状態を維
持しつつ、振動型ジャイロ装置1の小型化を促進させる
ことができる。
【0070】
【発明の効果】この発明によれば、基板の表面と裏面の
一方側に振動型センサ素子が配置され、他方側に信号処
理回路が配置されているので、従来のように基板の同一
面上に振動型センサ素子と信号処理回路が並設されてい
る場合に比べて、振動型ジャイロ装置の小型化を促進さ
せることができる。
【0071】信号処理回路がIC素子であるものにあっ
ては、振動型ジャイロ装置のより一層の小型化が可能と
なる。また、振動型ジャイロ装置の組み立て製造工程を
簡略化することができる。
【0072】振動型センサ素子と信号処理回路が基板を
介して対向配置しているものや、そのように対向配置し
ている振動型センサ素子の中心位置と信号処理回路の中
心位置がほぼ一致しているものにあっては、振動型セン
サ素子と信号処理回路が大きくずれて配設されている場
合に比べて、格段に振動型ジャイロ装置の小型化を図る
ことができる。
【0073】対を成す第1検出用配線パターンと第2検
出用配線パターンは振動型センサ素子からそれぞれ逆向
きに伸長形成され、また、互いに位相が180°異なる
第1種駆動信号と第2種駆動信号をそれぞれ通す第1種
駆動用配線パターンと第2種駆動用配線パターンがそれ
ぞれ振動型センサ素子から伸長形成されており、上記第
1検出用配線パターンと第1種駆動用配線パターン間の
容量と、第2検出用配線パターンと第2種駆動用配線パ
ターン間の容量との乗算値は、第1検出用配線パターン
と第2種駆動用配線パターン間の容量と、第2検出用配
線パターンと第1種駆動用配線パターン間の容量との乗
算値にほぼ等しくなるように上記第1検出用配線パター
ンと第2検出用配線パターンと第1種駆動用配線パター
ンと第2種駆動用配線パターンが配置されているものに
あっては、上記第1と第2の各検出用配線パターンを振
動型センサ素子からそれぞれ逆向きに伸長形成すると共
に、上記したような容量条件を満たすように第1種と第
2種の各駆動用配線パターンを配置形成することによっ
て、上記各配線パターンとは別個にノイズ対策用の配線
パターンを設ける必要が無くなり、ノイズ対策用の配線
パターンを設けなくて済む分、振動型ジャイロ装置のよ
り一層の小型化を図ることができる。
【0074】第1種と第2種の各駆動用配線パターンは
それぞれ逆向きに振動型センサ素子の中心部を通る同一
線上に沿って伸長形成され、また、第1と第2の各検出
用配線パターンはそれぞれ上記駆動用配線パターンの伸
長方向に略直交し、かつ、振動型センサ素子の中心部を
通る同一線上に配置されているものや、第1検出用配線
パターンと第1種駆動用配線パターン間の容量と、第1
検出用配線パターンと第2種駆動用配線パターン間の容
量と、第2検出用配線パターンと第1種駆動用配線パタ
ーン間の容量と、第2検出用配線パターンと第2種駆動
用配線パターン間の容量とがほぼ等しいものにあって
は、より精度良く、検出信号に含まれる駆動信号に起因
したノイズ成分を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例の振動型ジャイロ装置を示す説
明図である。
【図2】第2実施形態例を説明するための図である。
【図3】その他の実施形態例を示す説明図である。
【図4】振動型センサ素子の一例を示す説明図である。
【図5】信号処理回路の一例を示す説明図である。
【図6】検出信号の波形例を説明するための波形図であ
る。
【図7】従来の振動型ジャイロ装置の一例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 振動型ジャイロ装置 8 振動体 30 基板 31 振動型センサ素子 32 信号処理回路 33a 第1種駆動用配線パターン 33b 第2種駆動用配線パターン 34a 第1検出用配線パターン 34b 第2検出用配線パターン 40 スルーホール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 友保 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 2F105 AA10 BB03 BB13 BB15 CC04 CD03 CD05 CD11 CD13

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体を備えた振動型センサ素子と、こ
    の振動体センサ素子に信号接続する信号処理回路とを有
    し、上記信号処理回路は、上記振動体を駆動振動させる
    ための駆動信号を作り出して上記振動型センサ素子に供
    給する動作と、コリオリ力に起因した上記振動体の検出
    振動に応じる検出信号を信号処理する動作とを行う構成
    を有した振動型ジャイロ装置において、基板の表面と裏
    面の一方側に上記振動型センサ素子が配置され、他方側
    に上記信号処理回路が配置され、上記振動型センサ素子
    と信号処理回路はスルーホールを介して信号接続されて
    いることを特徴とした振動型ジャイロ装置。
  2. 【請求項2】 信号処理回路はIC素子であることを特
    徴とした請求項1記載の振動型ジャイロ装置。
  3. 【請求項3】 振動型センサ素子と信号処理回路は基板
    を介して対向配置していることを特徴とした請求項1又
    は請求項2記載の振動型ジャイロ装置。
  4. 【請求項4】 振動型センサ素子の中心位置と信号処理
    回路の中心位置はほぼ一致していることを特徴とした請
    求項3記載の振動型ジャイロ装置。
  5. 【請求項5】 基板には、対を成す第1検出用配線パタ
    ーンと第2検出用配線パターンが振動型センサ素子から
    それぞれ逆向きに伸長形成され、また、互いに位相が1
    80°異なる第1種駆動信号と第2種駆動信号をそれぞ
    れ通す第1種駆動用配線パターンと第2種駆動用配線パ
    ターンが振動型センサ素子から伸長形成されており、上
    記第1検出用配線パターンと第1種駆動用配線パターン
    間の容量と、上記第2検出用配線パターンと第2種駆動
    用配線パターン間の容量との乗算値は、第1検出用配線
    パターンと第2種駆動用配線パターン間の容量と、第2
    検出用配線パターンと第1種駆動用配線パターン間の容
    量との乗算値にほぼ等しくなるように上記各配線パター
    ンが配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求
    項4の何れか1つに記載の振動型ジャイロ装置。
  6. 【請求項6】 第1種駆動用配線パターンと第2種駆動
    用配線パターンは振動型センサ素子からそれぞれ逆向き
    に振動型センサ素子の中心部を通る同一線上に沿って伸
    長形成されており、第1検出用配線パターンと第2検出
    用配線パターンは、上記駆動用配線パターンの伸長方向
    に略直交し、かつ、振動型センサ素子の中心部を通る同
    一線上に配置されていることを特徴とした請求項5記載
    の振動型ジャイロ装置。
  7. 【請求項7】 第1検出用配線パターンと第1種駆動用
    配線パターン間の容量と、第2検出用配線パターンと第
    2種駆動用配線パターン間の容量と、第1検出用配線パ
    ターンと第2種駆動用配線パターン間の容量と、第2検
    出用配線パターンと第1種駆動用配線パターン間の容量
    とがほぼ等しいことを特徴とする請求項5又は請求項6
    記載の振動型ジャイロ装置。
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