JPH09311041A - 角速度検出装置 - Google Patents

角速度検出装置

Info

Publication number
JPH09311041A
JPH09311041A JP8130259A JP13025996A JPH09311041A JP H09311041 A JPH09311041 A JP H09311041A JP 8130259 A JP8130259 A JP 8130259A JP 13025996 A JP13025996 A JP 13025996A JP H09311041 A JPH09311041 A JP H09311041A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
piezoelectric crystal
angular velocity
axis
vibrating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8130259A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyoshi Sugitani
伸芳 杉谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP8130259A priority Critical patent/JPH09311041A/ja
Priority to KR1019970009614A priority patent/KR970075917A/ko
Priority to EP97106087A priority patent/EP0809087A3/en
Publication of JPH09311041A publication Critical patent/JPH09311041A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • G01P9/04
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5607Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating tuning forks
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/18Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration in two or more dimensions
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P3/00Measuring linear or angular speed; Measuring differences of linear or angular speeds
    • G01P3/64Devices characterised by the determination of the time taken to traverse a fixed distance
    • G01P3/68Devices characterised by the determination of the time taken to traverse a fixed distance using optical means, i.e. using infrared, visible, or ultraviolet light

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度に角速度を検出できる角速度検出装置
を提供する。 【解決手段】 角速度検出装置は、Y軸に垂直な断面が
第1及び第2角部を有する圧電性結晶部6p、第1角部
を覆う第1電極6a及び第2角部を覆う第2電極6cを
有する振動片6を備えた振動子102と、Z軸に沿って
振動片6が屈曲したときに第1電極6aと第2電極6c
との間に発生する電位差に基づいて角速度を検出する検
出回路とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コリオリの力を検
出することにより運動中の被検出体の角速度を検出する
角速度検出装置に関するものであり、特に、高精度に角
速度を検出する技術に関する。本発明の角速度検出装置
は、車両、航空機若しくは船舶等の移動体のナビゲーシ
ョンシステム若しくは姿勢制御又は撮像機器の手ブレ補
正等に適用され得る。
【0002】
【従来の技術】圧電振動子を備えた所謂圧電振動ジャイ
ロは、角速度検出装置の一種である。このような圧電振
動子に電圧を印加すると、圧電振動子は逆圧電効果に基
づいて変形し、印加電圧が所定の発振条件を満たす場合
には、圧電振動子は振動する。
【0003】圧電振動子を移動体に固定し、この圧電振
動子を振動させながら移動体を回転させると、圧電振動
子の振動速度及び移動体の回転角速度に基づくコリオリ
の力が圧電振動子に働く。圧電振動子はコリオリの力に
よって歪むので、この歪量を圧電振動子の圧電効果に基
づいて検出すれば、コリオリの力を検知することができ
る。圧電振動子の振動が一定の場合、コリオリの力は移
動体の回転角速度に比例する。したがって、移動体の回
転角速度は検知されたコリオリの力から検出することが
できる。
【0004】このような圧電振動ジャイロは、特開平5
−118857号公報に記載されている。同公報には、
例えば金属からなる四角柱部材、この四角柱部材の四側
面を覆う薄膜圧電材、圧電材の一側面に貼りつけられた
一対の駆動用電極及び他の側面に貼り付けられた一対の
検出用電極を備えた振動子が開示されている。上記の検
出用電極の1つは、四角柱部材の角部を境として駆動用
電極に隣接している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本出願人が、圧電性結
晶からなる振動子を鋭意検討した結果、振動に伴って圧
電性結晶に誘起する電荷は圧電性結晶の所定の角部に集
中することが判明した。したがって、上述の従来装置の
電極構造を例えば水晶振動子に適用した場合には、1つ
の検出用電極は1つの側面のみに貼りつけられているの
で、角部において電荷の一部を検出することができず、
上述の従来装置の電極構造を用いて検出された電荷に基
づいて検出される角速度の検出精度は十分とは言えな
い。
【0006】本発明は、このような課題に基づいてなさ
れたものであり、従来に比してさらに高精度の角速度検
出が可能な角速度検出装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するための角速度検出装置を提供する。本装置は、
被検出体に設けられ、被検出体が所定の軸回りに回動す
る回動運動の角速度を検出する角速度検出装置を対象と
し、所定の軸に沿って延び、且つ、軸に垂直な断面が第
1及び第2角部を有する圧電性結晶部、第1角部を覆う
第1電極及び第2角部から所定距離以内の領域の少なく
とも一部を覆う第2電極を有する振動片を備えた振動子
と、第1角部から第2角部に向かう方向及び軸の伸延方
向の双方に垂直な方向に沿って振動片が屈曲したときに
第1電極と第2電極との間に発生する電位差に基づいて
角速度を検出する検出回路とを備える。
【0008】例えば、前述の圧電性結晶部が水晶からな
る場合、この圧電性結晶部は水晶のY軸に沿って延びて
おり、Y軸に垂直な断面の第1及び第2角部は水晶のX
軸に実質的に平行な1つの直線にZ軸に実質的に平行な
2つの直線が交差することによって規定される。第1角
部から第2角部に向かう方向及び前記軸の伸延方向の双
方に垂直な方向、すなわち、Z軸方向に沿って圧電性結
晶部が屈曲したときには、第1及び第2角部に集中して
電荷が発生する。
【0009】したがって、本装置によれば、検出回路に
接続される少なくとも第1電極が、圧電性結晶部の角部
を覆っているので、角部に発生した電荷を効率的に検出
して第1電極と第2電極との間の電位差を正確に検知す
ることができ、この電位差に基づいて求められる角速度
の検出精度を向上させることができる。
【0010】また、上記振動子は、上記軸に垂直な断面
が少なくとも2つの角部を有し、圧電性結晶部に機械的
に結合した別の圧電性結晶部と、別の圧電性結晶部の2
つの角部を連続して覆う第3電極と、第3電極との間に
交流電圧を印加することにより別の圧電性結晶部が第1
角部から第2角部に向かう方向に沿って振動するよう
に、別の圧電性結晶部表面のうち第3電極によって覆わ
れていない領域の一部に設けられた第4電極とを備える
ことが好ましい。
【0011】ここで、機械的結合とは、圧電性結晶部に
別の圧電性結晶部からの振動が伝わる程度に、互いの圧
電性結晶部が結合していることであり、このような構造
を実現するためには、これらの圧電性結晶部は一体の部
材から構成されることが望ましい。
【0012】この振動子を上記角速度検出装置に用いた
場合には、第3電極が2つの角部を連続して覆い、且
つ、第4電極が上記に規定の如く設けられているので、
圧電性結晶部の全表面を覆う電極を形成した後、第3電
極と第4電極との間の領域の電極を除去するのみで、こ
れらの電極を物理的に分離することができ、したがっ
て、これらの電極は容易に形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る角速度検出装
置の一形態について、添付の図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、同一要素には同一符号を用
いるものとし、重複する説明は省略する。
【0014】図1は、実施の形態に係る角速度検出装置
を示す。本装置は、支持台101の表面に一端で固定さ
れた振動子102及び支持台101の裏面に取付けられ
た処理回路103を備える。なお、以下の説明におい
て、支持台101の裏面から表面に向かう方向を「上」
方向と規定し、これと逆向きの方向を「下」方向と規定
する。
【0015】支持台101は、主表面S1及び主表面S
1に平行であってこの主表面S1から上方に所定距離離
隔した設置表面S2を有し、主表面S1と設置表面S2
とはその境界で段差を形成する。
【0016】振動子102はその一端に固定部1を有
し、固定部1は支持台101の設置表面S2に接着剤等
で固定されている。振動子102は、この固定部1、支
持台101と所定の間隔を保持しつつ設置表面S2から
主表面S1へ向かう方向へ固定部1から延びる支持棒
2、支持棒2によって支持された基体3、基体3から固
定部1に対して離れる方向に延びた一対の励振用振動片
4,5及び基体3から固定部1に近付く方向に延びた一
対の検出用振動片6,7からなる。
【0017】また、固定部1、支持棒2、基体3及び振
動片4〜7は、一体の圧電性結晶部材及びこの圧電性結
晶部材に取付けられた複数の電極から構成される。本実
施の形態に係る圧電性結晶部材の材料は水晶である。
【0018】なお、天然の水晶は、一般に柱状結晶であ
り、この柱状結晶の縦方向の中心軸はZ軸又は光軸と規
定され、Z軸を通り、柱状結晶の各表面に垂直に交わる
線はY軸又は機械軸と規定される。また、Z軸を通り、
この柱状結晶の縦方向の稜線と直交する線はX軸又は電
気軸と規定される。本振動子102に用いられる水晶
は、人工水晶であるが、その構造は天然の水晶と同じで
あるので、説明において、それぞれの軸の方向は上記規
定に従う。すなわち、振動子102の厚み方向をZ軸と
規定し、このZ軸に直交し、互いに垂直な軸をそれぞれ
X軸及びY軸と規定する。
【0019】以下、この規定に基づき、振動子102に
ついてさらに詳細に説明する。
【0020】固定部1は、設置台101の設置表面S2
に固定される下面を有する。下面は、その長手方向がX
軸に沿っており、X軸及びY軸によって各辺が規定され
る長方形形状を有している。下面に対向する上面も下面
と略同一形状である。なお、上面と下面との間に位置す
る固定部1の外表面を固定部1の側面と規定する。支持
棒2の一端は、固定部1の一側面に連続し、固定部1か
らY軸に沿って延びている。基体3は支持棒2の他端に
連続し、X軸に沿って延びている。
【0021】図2は、図1に示した振動子102をA−
A線矢印の方向から見た振動子102の断面図である。
【0022】第1励振用振動片4は、基体3の一端から
Y軸に沿って固定部1から離れる方向に延びており、図
1及び図2に示すように、圧電性結晶部4pと、圧電性
結晶部4pの各側面に固定された上面電極4u、下面電
極4s、右面電極4m及び左面電極4hとから構成され
る。
【0023】圧電性結晶部4pのY軸に垂直な断面は、
四辺によって規定される概略長方形である。なお、説明
において、概略長方形とは、数学上に規定される厳密な
長方形を意味せず、圧電性結晶部4p製造時のエッチン
グに起因して正確な長方形が形成できない場合、例え
ば、四辺のうちの一辺が屈曲して五角形になったものも
概略四角形と規定する。圧電性結晶部4pは、これらの
四辺をそれぞれ含み、Y軸に平行な四側面を有する。こ
れらの圧電性結晶部4pの側面のうち、下面は支持台1
01の主表面S1に空間を介して対向し、上面は圧電性
結晶部4pの下面に対向する。また、圧電性結晶部4p
の残りの二側面は上面及び下面に垂直であり互いに対向
している。これらの二側面のうち、振動片4の先端方向
から見たときに右側に位置するものを右側面、左側に位
置するものを左側面と規定する。
【0024】上面電極4uは、圧電性結晶部4pの上面
のみに形成され、基体3とこの振動片4との境界近傍か
ら振動片4の先端方向に延びている。下面電極4sは、
圧電性結晶部4pの下面のみに形成され、基体3とこの
振動片4との境界近傍から振動片4の先端方向に延びて
いる。右面電極4mは、圧電性結晶部4pの右側面全体
及び上下面の一部を連続して覆っており、したがって、
右面電極4mは、圧電性結晶部4pの上下方向に隣接す
る一対の角部を覆っている。
【0025】右面電極4mは、上面電極4uと一定の間
隔を保持しつつ、この上面電極4uの長手方向に沿っ
て、基体3と振動片4との境界近傍から振動片4の先端
方向に延びており、上面電極4uと物理的に分離してい
る。左面電極4hは、圧電性結晶部4pの左側面全体及
び上下面の一部を連続して覆っており、したがって、圧
電性結晶部4pの上下方向に隣接する一対の残りの角部
を覆っている。
【0026】左面電極4hも、上面電極4uと一定の間
隔を保持しつつ、この上面電極4uの長手方向に沿っ
て、基体3と振動片4との境界近傍から振動片4の先端
方向に延びており、上面電極4uと物理的に分離してい
る。また、左右側面の電極4h,4mは、それぞれ、下
面電極4sとも一定の間隔を保持し、物理的に分離して
いる。
【0027】これらの電極4u,4s,4m,4hは、
圧電性結晶部4pの全表面を覆う電極を形成した後、各
電極間の領域の電極を除去するのみで、これらの電極を
物理的に分離することができる。すなわち、これらの電
極は、フォトリソグラフィ技術のエッチング工程を用い
ることにより分離できる。なお、左右側面の電極4h及
び4mのそれぞれは、上下電極4u,4sとの間に電圧
を印加することにより、圧電性結晶部4pの中心を通る
YZ平面に対して垂直であって互いに逆向きの方向の電
界成分を圧電性結晶部4p内に発生させるように配置さ
れている。したがって、左右側面の電極4h及び4mの
それぞれは、屈曲に必要な電界を十分に圧電性結晶部4
p内に発生させることができるので、分離する必要がな
く、したがって、照射が容易な圧電性結晶部4pの上面
及び下面のみに露光光を照射すればよい。
【0028】第2励振用振動片5は、基体3の一端から
Y軸に沿って固定部1から離れる方向に延びており、図
1及び図2に示すように、圧電性結晶部5pと、圧電性
結晶部5pの各側面に固定された上面電極5u、下面電
極5s、右面電極5m及び左面電極5hとから構成され
る。支持棒2の中心線CLを含むYZ面と第2励振用振
動片5との間の最短距離は、この面と第1励振用振動片
4との間の最短距離に等しい。すなわち、励振用振動片
4及び5は、支持棒2に対して対称な位置に配置されて
いる。
【0029】なお、第2励振用振動片5は、第1励振用
振動片4と同一の構造を有するので、その構造の詳細に
ついては説明を省略する。
【0030】次に、検出用振動片6及び7について説明
する。
【0031】図3は、図1に示した振動子102をB−
B線矢印の方向から見た振動子102の断面図である。
【0032】第1検出用振動片6は、基体3の一端から
Y軸に沿って固定部1に近付く方向に延びており、図1
及び図3に示すように、圧電性結晶部6pと、圧電性結
晶部6pの各角部を覆う右上電極6a、右下電極6b、
左上電極6c及び左下電極6dとから構成される。第1
検出用振動片6の長手方向は、第1励振用振動片4の長
手方向に一致しており、また、これらの振動片6及び4
は、少なくともZ軸方向の振動が伝わるようにその形状
および重量等が調整されている。
【0033】圧電性結晶部6pのY軸に垂直な断面は、
四辺によって規定される概略長方形である。圧電性結晶
部6pは、これらの四辺をそれぞれ含み、Y軸に平行な
四側面を有し、圧電性結晶部6pの4つの角部は、それ
ぞれの四側面が交差することによって規定される。これ
らの圧電性結晶部6pの側面のうち、下面は支持台10
1の主表面S1に空間を介して対向し、上面は圧電性結
晶部6pの下面に対向する。また、圧電性結晶部6pの
残りの二側面は上面及び下面に垂直であり互いに対向し
ている。これらの二側面のうち、振動片4の先端方向か
ら見たときに右側に位置するものを右側面、左側に位置
するものを左側面と規定する。
【0034】右上電極6aは、圧電性結晶部6pの上面
と右側面とが交差することにより規定される角部のみを
覆っており、右下電極6bは、圧電性結晶部6pの下面
と右側面とが交差することにより規定される角部のみを
覆っている。また、左上電極6cは、圧電性結晶部6p
の上面と左側面とが交差することにより規定される角部
のみを覆っており、左下電極6dは、圧電性結晶部6p
の下面と左側面とが交差することにより規定される角部
のみを覆っている。それぞれの電極6a〜6dは、互い
に所定の間隔を保持しながら、基体3とこの振動片6と
の境界近傍から振動片6の先端方向に延びており、互い
に物理的に分離している。
【0035】図4は、図1に示した振動片6をC−C線
矢印の方向から見た振動片6の断面図である。
【0036】振動片6の質量が変化すると、振動片の固
有振動数は変化する。振動片6の先端側の電極の質量及
び形状変化は、根元側のそれよりも振動片6の固有振動
数に対する影響が大きい。また、先端側に働く応力は根
元側のそれよりも小さいので、振動片6の先端側の電極
の質量及び形状変化は、検出感度への影響が根元側に較
べて小さい。したがって、固有振動数調整のため、図1
及び図4に示すように、振動片6の重心位置よりも先端
側の右上電極6a及び左上電極6cは、その一部分がト
リミングにより除去された領域TRを有する。換言すれ
ば、振動片6の先端の右上電極6aと左上電極6cとの
間の間隔は、振動片6の根元側の間隔よりも広い。な
お、このような電極の除去は、レーザ加工機を用いて行
うことができる。
【0037】第2検出用振動片7は、基体3の一端から
Y軸に沿って固定部1に近付く方向に延びており、図1
及び図3に示すように、圧電性結晶部7pと、圧電性結
晶部7pの各角部を覆う右上電極7a、右下電極7b、
左上電極7c及び左下電極7dとから構成される。支持
棒2の中心線CLを含むYZ面と第2検出用振動片7と
の間の最短距離は、この面と第1検出用振動片6との間
の最短距離に等しい。すなわち、これらの検出用振動片
6及び7は、励振用振動片4及び5と同様に、支持棒2
に対して対称な位置に配置されている。
【0038】なお、第2検出用振動片7は、この振動片
7の先端側の電極が第1検出用振動片6のように除去さ
れていない。この点を除いて、第2検出用振動片7は、
第1検出用振動片6と同一の構造を有するので、その構
造の詳細については説明を省略する。また、各振動片4
〜7が安定して振動するように、振動子102は、内部
の圧力が大気圧よりも低く設定された密閉容器内に配置
されることが望ましい。
【0039】次に、振動子102の励振及び角速度の検
出ついて説明する。
【0040】図5は、各振動片4〜7の電極4u,4
s,4m,4h,5u,5s,5m,5h,6a〜6
d,7a〜7dの接続関係及びこれらの電極に電気的に
接続された処理回路103を示す。
【0041】励振用振動片4の上下面電極4u,4s及
び励振用振動片5の左右面電極5h,5mは、配線W1
を介して端子T1に電気的に接続されている。また、励
振用振動片4の左右面電極4h,4m及び励振用振動片
5の上下面電極5u,5sは、配線W2を介して端子T
2に電気的に接続されている。
【0042】さらに、検出用振動片6の右上電極6a,
左下電極6d及び検出用振動片7の右下電極7b,左上
電極7cは、配線W3を介して端子T3に接続されてい
る。検出用振動片6の右下電極6b,左上電極6c及び
検出用振動片7の右上電極7a,左下電極7dは、配線
W4を介して端子T4に接続されている。なお、これら
の配線W1〜W4は、フォトリソグラフィ技術を用い、
図1に示した振動子102の支持棒2上の領域を通って
固定部1に至るように形成することが望ましい。
【0043】処理回路103は、駆動回路8、電流電圧
変換回路9及び自動利得制御回路10から構成される励
振回路と、電流電圧変換回路11,12、差動増幅回路
13及び同期検波回路14から構成される検出回路とを
備える。
【0044】駆動回路8は、定常状態においては入力さ
れた電圧値に基づいて所定の繰り返し周波数のパルス波
を出力する。したがって、この交流電圧であるパルス波
が端子T1に印加されると、逆圧電効果により励振用振
動片4及び5は、図1の矢印V1及びV2に示すよう
に、X軸に沿って互いに逆方向に屈曲する。屈曲に伴っ
て励振用振動片4及び5の側面中心領域に誘起された電
荷Qは、電流電圧変換回路9によって電圧信号に変換さ
れる。自動利得制御回路10は、電流電圧変換回路10
から出力された電圧信号が大きくなると、これから出力
する電圧信号を小さくし、電流電圧変換回路10から出
力された電圧信号が小さくなると、これから出力する電
圧信号を大きくする。したがって、駆動回路8から出力
されるパルス波はフィードバック制御され、励振用振動
片4及び5は安定して振動する。
【0045】励振用振動片対4及び5が速度VでX軸方
向に沿って振動している状態で、図1の矢印Ωで示す方
向に振動子102が回転させられると、励振用振動片4
及び5には、Z軸方向に沿ってV×Ωに比例したコリオ
リの力が働き、励振用振動片4及び5は、それぞれZ軸
に沿った方向にも振動する。
【0046】一方、検出用振動片6及び7は、それぞれ
励振用振動片4及び5にZ軸方向の振動が伝わる程度に
機械的に結合しているので、励振用振動片4及び5のZ
軸方向の振動に伴って検出用振動片6及び7がZ軸に沿
って振動する。なお、図1の矢印V3及びV4で示すよ
うに、検出用振動片6及び7は、互いに逆位相、すなわ
ち、振動中の任意の時間における各振動片6及び7のZ
軸方向の速度ベクトルが互いに逆向きになるように振動
する。
【0047】検出用振動片6及び7が、コリオリの力に
起因してZ軸方向に屈曲して振動すると、圧電効果によ
り、図5に示す検出用振動片6,7の圧電性結晶部6
p,7pの全ての角部に電荷Qが発生する。これらの電
荷Qは角部を覆う電極6a〜6d及び7a〜7dによっ
て効率的に検知されるので、各電極間の電位差は高精度
に検出される。
【0048】検出用振動片6の右上電極6aで覆われた
角部に発生した電荷は、電流電圧変換回路11によって
電圧信号に変換され、左上電極6cで覆われた角部に発
生した電荷は、電流電圧変換回路12によって電圧信号
に変換される。これらの電圧信号は、差動増幅回路13
に入力されるので、差動増幅回路13からはX軸方向に
沿って隣接する電極6a及び6c間の電位差を含む電圧
信号が出力される。
【0049】この電位差は、コリオリの力による検出用
振動片6の屈曲に基づいて発生したものであるので、こ
の電位差を検知すれば、コリオリの力、すなわち、振動
子102に働いた回転角速度を検出することができる。
【0050】また、検出用振動片7の右上電極7aで覆
われた角部に発生した電荷は、電流電圧変換回路11に
よって電圧信号に変換され、左上電極7cで覆われた角
部に発生した電荷は、電流電圧変換回路12によって電
圧信号に変換される。検出用振動片7から出力されたこ
れらの電圧信号も、差動増幅回路13に入力されるの
で、差動増幅回路13から出力される電圧信号には、電
極7a及び7c間の電圧成分も含まれる。
【0051】検出用振動片6の残りの角部を覆う電極6
d及び6bからの信号は、それぞれ電極6a及び6cか
らの信号に重畳され、検出用振動片7の残りの角部を覆
う電極7d及び7bからの信号は、電極7a及び7cか
らの信号にそれぞれ重畳される。したがって、これらの
重畳により、雑音成分に対するコリオリの力に基づく電
圧成分の強度は高くなるので、これらの重畳により、本
装置による角速度の検出精度はさらに高くなる。
【0052】差動増幅回路13から出力された交流電圧
信号は、同期検波回路14に入力されることにより、駆
動回路8からのパルス波に同期して検波され、同期検波
回路14から直流電圧信号として出力される。
【0053】なお、本装置では、検出用の電極6aと対
をなす電極6cは、圧電性結晶部6pの角部を覆うこと
としたが、これは、電極6cの設けられた角部の近傍に
配置されてもよい。
【0054】さらに、本装置の振動子102は、4つの
振動片4〜7を用いたが、これは、2つの振動片のみを
用い、それぞれの振動片に励振用の電極及び検出用の電
極を配置してもよい。
【0055】本装置の圧電性結晶の材料は、水晶を用い
たが、これはLiTaO3等の圧電性結晶を代りに用い
てもよい。
【0056】また、各圧電性結晶部4p,5p,6p,
7pの上面及び下面は、それぞれ、Z軸に対して垂直で
あることが望ましいが、Z軸に垂直な面から15°以下
の角度だけずれていてもよい。
【0057】上記角速度検出装置を自動車等の被検出体
に搭載した場合には、必ずしも被検出体の回転中心軸が
支持棒2の中心線CLと一致するとは限らないが、被検
出体の運動に支持棒2の中心線CLを中心とする回転成
分が含まれれば、被検出体の角速度は検出することがで
きる。
【0058】なお、検出用の電極6a〜6d及び7a〜
7dは、それぞれ圧電性結晶部6及び7の角部を覆って
いるので、電荷の集中する角部に配置される電極部分の
製造誤差に基づく検出精度のばらつきを小さくすること
ができる。また、励振用の電極4u,4s,4m,4h
及び5u,5s,5m,5hは、それぞれ圧電性結晶部
4及び5の側面および上下面全体に電極を蒸着した後
に、側面の一部の電極を除去することなく形成できるの
で、側面の電極の面積や位置がばらつかない。すなわ
ち、本実施例の励振用の電極4u,4s,4m,4h及
び5u,5s,5m,5hは、フォトリソグラフィ技術
を用いて上面及び下面のみに露光光を照射すれば良いの
で、密着型のフォトマスクを用いてこれらの電極を製造
することができる。さらに、本装置では、圧電体を金属
等の部材に接着材等で貼りつける必要がないので、温度
によって圧電体の接着強度が変化することもない。ま
た、このような圧電体からの出力の取出しには、ボンデ
ィグワイヤを必要とするが、実施例の電極からは、振動
部分からボンディングワイヤを用いなくても出力を取出
すことができるので、ボンディングワイヤの疲労による
断線を抑制することができる。また、振動子102を自
励振をさせる場合、電極配置やQ値の高さなどにより高
次の雑音成分の中から、徐々に1つのモードで励振する
ようになる。しかしながら、一般に高い周波数ではクリ
スタルインピダンスが低く、その為、高次の振動が発生
しやすい。本装置のぞれぞれの電極4u,4s,4m,
4h,5u,5s,5m,5h,6a〜6d及び7a〜
7dは、それぞれの振動片4〜7の根元近傍及び先端部
近傍を連続して覆っており、同一方向に屈曲するモード
は一次のみである。したがって、電極を先端部のみに配
置したときに較べ、高次の振動モードの発生を抑制する
ことができる。
【0059】以上、説明したように、本実施の態様に係
る角速度検出装置は、所定の軸(Y軸)に沿って延び、
且つ、この軸に垂直な断面が第1及び第2角部を有する
圧電性結晶部6p、第1角部を覆う第1電極6a及び第
2角部から所定距離以内の領域の少なくとも一部を覆う
第2電極6cを有する振動片6を備えた振動子102
と、第1角部から第2角部に向かう方向(X軸)及び前
記軸(Y軸)の伸延方向の双方に垂直な方向(Z軸)に
沿って振動片6が屈曲したときに第1電極6aと第2電
極6cとの間に発生する電位差に基づいて角速度を検出
する検出回路とを備える。
【0060】本装置では、少なくとも1つの検出用の電
極6aが圧電性結晶部の角部を覆っているので、装置に
働く回転の角速度を高精度に検出できる。
【0061】また、本実施の態様に係る角速度検出装置
は、所定の軸(Y軸)に垂直な断面が少なくとも2つの
角部を有し、圧電性結晶部6pに機械的に結合した別の
圧電性結晶部4pと、この別の圧電性結晶部4pの2つ
の角部を連続して覆う第3電極4mと、第3電極4mと
の間に交流電圧を印加することにより別の圧電性結晶部
4pが第1角部から第2角部に向かう方向(X軸)に沿
って振動するように、別の圧電性結晶部4p表面のうち
第3電極によって覆われていない領域の一部に設けられ
た第4電極4uとを備える。
【0062】したがって、本装置では、別の圧電性結晶
部4pの第3電極4mが2つの角部を連続して覆ってい
るので、この電極は容易に形成することができる。
【0063】さらに、本実施の態様に係る角速度検出装
置の振動子102は、振動片6を支持する基体3を備
え、第1電極6a及び第2電極6cは、振動片6の基体
3と反対側の第1電極6aと第2電極6cとの間の最短
距離が、振動片6の基体3側の第1電極6aと第2電極
6cとの間の最短距離よりも広い領域TRを備える。
【0064】したがって、本装置では、検出感度を損な
うことなく、振動片6の固有振動数が調整された角速度
検出装置を提供することができる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る角速度検出
装置によれば、検出回路に接続された電極が圧電性結晶
部の角部を覆っているので、角速度の検出精度を向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る角速度検出装置の斜
視図。
【図2】図1に示した振動子をA−A線矢印に沿って切
った断面図。
【図3】図1に示した振動子をB−B線矢印に沿って切
った断面図。
【図4】図1に示した振動片をC−C線矢印に沿って切
った断面図。
【図5】本発明の実施の形態に係る角速度検出装置のシ
ステムを示すブロック図。
【符号の説明】
101…支持台、103…処理回路、102…振動子、
1…固定部、2…支持棒、3…基体、4,5…励振用振
動片、6,7…検出用振動片、4p,5p,6p,7p
…圧電性結晶部、6a…第1電極、6c…第2電極、4
m…第3電極、4u…第4電極。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出体に設けられ、前記被検出体が所
    定の軸回りに回動する回動運動の角速度を検出する角速
    度検出装置であって、 前記所定の軸に沿って延び、且つ、前記軸に垂直な断面
    が第1及び第2角部を有する圧電性結晶部、前記第1角
    部を覆う第1電極及び前記第2角部から所定距離以内の
    領域の少なくとも一部を覆う第2電極を有する振動片を
    備えた振動子と、 前記第1角部から前記第2角部に向かう方向及び前記軸
    の伸延方向の双方に垂直な方向に沿って前記振動片が屈
    曲したときに前記第1電極と前記第2電極との間に発生
    する電位差に基づいて前記角速度を検出する検出回路
    と、を備える角速度検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の角速度検出装置であっ
    て、 前記振動子は、 前記軸に垂直な断面が少なくとも2つの角部を有し、前
    記圧電性結晶部に機械的に結合した別の圧電性結晶部
    と、 前記別の圧電性結晶部の前記2つの角部を連続して覆う
    第3電極と、 前記第3電極との間に交流電圧を印加することにより前
    記別の圧電性結晶部が前記第1角部から前記第2角部に
    向かう方向に沿って振動するように、前記別の圧電性結
    晶部表面のうち前記第3電極によって覆われていない領
    域の一部に設けられた第4電極と、を備える角速度検出
    装置。
JP8130259A 1996-05-24 1996-05-24 角速度検出装置 Pending JPH09311041A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8130259A JPH09311041A (ja) 1996-05-24 1996-05-24 角速度検出装置
KR1019970009614A KR970075917A (ko) 1996-05-24 1997-03-21 각속도 검출장치
EP97106087A EP0809087A3 (en) 1996-05-24 1997-04-14 Angular velocity detecting apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8130259A JPH09311041A (ja) 1996-05-24 1996-05-24 角速度検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09311041A true JPH09311041A (ja) 1997-12-02

Family

ID=15029994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8130259A Pending JPH09311041A (ja) 1996-05-24 1996-05-24 角速度検出装置

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0809087A3 (ja)
JP (1) JPH09311041A (ja)
KR (1) KR970075917A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3752737B2 (ja) * 1996-08-12 2006-03-08 トヨタ自動車株式会社 角速度検出装置
JP2002062135A (ja) * 2000-08-23 2002-02-28 Murata Mfg Co Ltd 振動型ジャイロ装置
FR2944102B1 (fr) * 2009-04-03 2011-06-10 Onera (Off Nat Aerospatiale) Element vibrant sur deux modes decouples et application a un gyrometre vibrant.

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5388458A (en) * 1992-11-24 1995-02-14 The Charles Stark Draper Laboratory, Inc. Quartz resonant gyroscope or quartz resonant tuning fork gyroscope
JPH07113645A (ja) * 1993-10-15 1995-05-02 Toyota Motor Corp 振動ジャイロ

Also Published As

Publication number Publication date
EP0809087A2 (en) 1997-11-26
EP0809087A3 (en) 1998-12-30
KR970075917A (ko) 1997-12-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0649002B1 (en) Vibration-sensing gyro
US9366535B2 (en) Vibration gyro element, gyro sensor, and electronic apparatus
KR100328532B1 (ko) 각속도검출장치
JP4915474B2 (ja) 外力検知装置および配線破断検出方法
JP4206975B2 (ja) 振動子、電子機器および振動子の周波数調整方法
JP4911690B2 (ja) 振動ジャイロ用振動子
JPH09311041A (ja) 角速度検出装置
JP2006010408A (ja) 振動ジャイロ
JP3368723B2 (ja) 振動ジャイロ
JP3732582B2 (ja) 角速度検出装置
JP3039625B2 (ja) 角速度検出装置
JP2001082964A (ja) 共振素子
JPH1054722A (ja) 角速度検出装置
JP2000074676A (ja) 角速度センサ
JP3028999B2 (ja) 振動ジャイロ
JPH10318756A (ja) 振動ジャイロ
JPH1030929A (ja) 角速度検出装置
JP2018080958A (ja) ジャイロセンサ及び電子機器
JP2004301575A (ja) 角速度センサ
JPS62250309A (ja) 角速度センサの製造方法
JPH1047969A (ja) 角速度検出装置
JPH10170271A (ja) 角速度検出装置
JP2624431B2 (ja) 振動子の調整方法
JPWO2005103619A1 (ja) 振動ジャイロおよび振動ジャイロの角速度検出方法
JPH0674773A (ja) 振動ジャイロ用振動子