JP2002060643A - フェニルアゾイミダゾール化合物、感熱転写記録用色素、インキ組成物及び転写シート - Google Patents

フェニルアゾイミダゾール化合物、感熱転写記録用色素、インキ組成物及び転写シート

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JP2002060643A
JP2002060643A JP2000246106A JP2000246106A JP2002060643A JP 2002060643 A JP2002060643 A JP 2002060643A JP 2000246106 A JP2000246106 A JP 2000246106A JP 2000246106 A JP2000246106 A JP 2000246106A JP 2002060643 A JP2002060643 A JP 2002060643A
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JP2000246106A
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English (en)
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Kouya Kojima
甲也 小島
Hiroshi Naruse
洋 成瀬
Osamu Kougo
修 高後
Yoriaki Matsuzaki
▲頼▼明 松▲崎▼
Masahiko Kusumoto
昌彦 楠本
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶剤に対する溶解度が極めて高く、結晶化しに
くい、色調が良好なマゼンタ色の化合物を見出すこと。 【解決手段】下記一般式(1) 【化1】 で表される化合物、感熱転写記録用色素、インキ組成
物、転写シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱熱転写記録方
式によるカラーコピー等の色素に有用な化合物、感熱転
写記録用色素、及びインキ組成物、及び転写シートに関
する。
【0002】
【従来の技術】昇華色素を用いた感熱転写記録方式は、
厚さが数ミクロンの薄いコンデンサー紙、またはPET
フィルムにインキ化した昇華性のある色素を塗布した転
写シートを用い、これを感熱ヘッドで選択的に加熱し被
記録材である記録紙に転写する熱転写プリント方式の一
つであり、現在種々の画像情報をイメージ記録(ハード
コピー)する手段として使用されてきている。
【0003】ここで用いる昇華性のある色素は特徴とし
て色が豊富で混色性に優れ、染着力が強く安定性が比較
的高いことが要求される。上記記録方式は昇華する色素
の量が熱エネルギーに依存し、染着後の色素濃度をアナ
ログ的に制御できるという点で、他の印画方式にはない
大きな特質を有する。
【0004】上記感熱転写記録用色素等に有用な化合物
として、下記式(2)で示されるフェニルアゾベンゼン
化合物が特開昭61−227092号公報で提案されて
いる。
【0005】
【化2】 しかし、上記化合物(2)は溶剤に対する溶解度が不足
していることと、結晶化しやすい物性を有する為に、化
合物(2)を感熱転写記録用色素に用いた場合にインキ
組成物や転写シートに色素の析出が生じやすい傾向があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶剤
に対する溶解度が極めて高く、結晶化しにくい、色調が
良好なマゼンタ色の化合物を見出すことである。さら
に、その化合物を使用して色素結晶の析出が生じず、保
存安定性の高い感熱転写記録用インキ組成物、転写シー
トを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成する
に到った。すなわち、本発明は以下の1)ないし3)で
ある。 1)下記一般式(1)
【0008】
【化3】 〔式中、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、置換
されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
リール基、R3、R4はそれぞれ独立に、水素原子、ハ
ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
リール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、−
COOR7、−CONR8R9、−NHSO2R10ま
たは、−NHCOR11(R7〜R11はそれぞれ独立
に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよい
アリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基を
表す)、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、置換
されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
リール基を表す。〕で表される化合物である。 2) 1)に記載の一般式(1)で示される化合物を用
いた感熱転写記録用色素。 3) 1)に記載の一般式(1)で示される化合物を感
熱転写記録用色素に用い、バインダー樹脂並びに有機溶
剤及び/又は水を含有してなることを特徴とする感熱転
写記録用インキ組成物。 4)基材シート及び該基材シートの一面に形成された色
素担持層に含有される色素が1)に記載の化合物である
ことを特徴とする感熱転写記録用転写シート。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の一般式(1)で表される色素において、式中、
R1、R2はそれぞれ独立に水素原子、置換されていて
もよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、
R3、R4はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていて
もよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリール
基、置換されていてもよいアリールオキシ基、−COO
R7、−CONR8R9、−NHSO2R10または、
−NHCOR11(R7〜R11はそれぞれ独立に、水
素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されて
いてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアリー
ル基、置換されていてもよいアリールオキシ基を表
す)、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、置換さ
れていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリ
ール基を表す。
【0010】ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
【0011】置換されていてもよいアルキル基として
は、特に限定されるものではないが、例えば、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、
n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル
基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、n−ヘキシ
ル基、iso−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n
−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デ
シル基等の直鎖または分岐アルキル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、トリフル
オロメチル基、クロロエチル基等のハロゲノアルキル
基、シアノエチル基等のシアノアルキル基、メトキシメ
チル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキ
シエチル基、プロポキシエチル基、ブトキシエチル基の
アルコキシアルキル基、メトキシカルボニルメチル基、
エトキシカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメ
チル基、ブトキシカルボニルメチル基、ペンチルオキシ
カルボニルメチル基、ヘキシルオキシカルボニルメチル
基等のアルコキシカルボニルアルキル基、フェノキシカ
ルボニルメチル基等のアリールオキシカルボニルアルキ
ル基、アセチルオキシエチル基、エチルカルボニルオキ
シエチル基、プロピルカルボニルオキシエチル基、ブチ
ルカルボニルオキシエチル基、ペンチルカルボニルオキ
シエチル基、ヘキシルカルボニルオキシエチル基等のア
ルキルカルボニルオキシアルキル基、ベンジル基、フェ
ネチル基等のアラルキル基、プロペニル基、ブテニル
基、オクテニル基等のアルケニル基等が挙げられる。
【0012】置換されていてもよいアルコキシ基として
は、特に限定されるものではないが、例えば、メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキ
シ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、tert
−ブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシ
ルオキシ基等のシクロアルコキシ基、メトキシメトキシ
基、エトキシメトキシ基、エトキシエトキシ基、プロポ
キシメトキシ基、プロポキシエトキシ基、ブトキシエト
キシ基等のアルコキシアルコキシ基等が挙げられる。
【0013】置換されていてもよいアリール基として
は、特に限定されるものではないが、例えば、フェニル
基、トルイル基、キシリジル基、ナフチル基、クロロフ
ェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、ト
リフルオロメチルフェニル基等が挙げられる。
【0014】置換されていてもよいアリールオキシ基と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、フェ
ノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ
基、メトキシフェノキシ基、クロロフェノキシ基、ブロ
モフェノキシ基、フルオロフェノキシ基、トリフルオロ
メチルフェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられ
る。
【0015】R1、R2の好ましい置換基は、置換され
ていてもよいアルキル基であり、さらに好ましくは炭素
数1〜8の直鎖または分岐アルキル基、炭素数2〜8の
アルケニル基である。R1、R2にこれら置換基を用い
ることによりウレア基による溶剤への溶解度向上効果が
さらに促進される。
【0016】R3、R4の好ましい置換基は、水素原
子、置換されていてもよいアルキル基、−NHSO2
10、−NHCOR11であり、R10、R11は置換
されていてもよいアルキル基である。さらに好ましく
は、R3は水素原子、炭素数1〜8の直鎖または分岐ア
ルキル基、R4は−NHSO2R10、−NHCOR1
1であり、R10、R11は炭素数1〜6の直鎖または
分岐アルキル基である。これらの置換基を導入すること
によりアゾ基との相互作用により良好な色調を得ること
ができる。
【0017】R5、R6の好ましい置換基は、置換され
ていてもよいアルキル基である。さらに好ましくは、炭
素数4〜10の直鎖または分岐アルキル基、炭素数4〜
10アルケニル基である。これらの置換基により溶剤へ
の溶解性が向上される。
【0018】本発明の一般式(1)で表される化合物
は、常法のアゾカップリングに従い、例えば、下記に示
すルートのように、アミノイミダゾール類(3)とアニ
リン類(4)とのカップリングによりフェニルアゾイミ
ダゾール化合物(5)を得た後に、カルバモイルクロラ
イド類(6)との反応により得られる。
【0019】
【化4】 (式中、R1〜R6は、前記に同じである。) 具体的には、例えば塩酸中でアミノイミダゾール類
(3)に、亜硝酸ナトリウム水溶液を加えて、ジアゾニ
ウム塩とした後、アニリン類(4)へ前記のジアゾニウ
ム塩を加え、アゾカップリング反応を行い、生成した化
合物を濾取してフェニルアゾイミダゾール化合物(5)
を得る。次に炭酸カリウム等の塩基の存在下、化合物
(5)とカルバモイルクロライド類(6)を反応させて
一般式(1)の化合物を得る。なお、一般式(1)の製
造方法においては、前記の方法に限定されるものではな
い。
【0020】本発明化合物の合成に用いるカルバモイル
クロライド類は市販品を用いてもよいが、市販されてい
ないときはアミン類をホスゲンと反応することにより得
られる。例えば、ジアリルアミンをホスゲンと反応する
ことによりN,N−ジアリルカルバモイルクロライドを
得ることができる。
【0021】本発明の化合物(1)は、特に感熱転写記
録用材料として有用である。該化合物はそのままでも使
用可能であるが、特に感熱転写記録方式用の色素として
用いる場合、色素中に含まれる不純物や無機物等による
色調のくすみを防止するために、例えば、イオン交換樹
脂や限外濾過による脱塩処理や、その他の脱塩処理方法
等、あるいはカラムクロマトグラフィーにより精製を行
ってもよい。
【0022】本発明の前記一般式(1)で表される化合
物を用いて感熱転写記録用インキ組成物を製造する方法
としては、一般式(1)で表される化合物を色素として
樹脂、溶剤等と混合し、該記録用インキ組成物とすれば
よい。
【0023】前記一般式(1)で表される化合物を感熱
転写記録用インキ組成物の色素として用いる場合、色素
成分は一般式(1)の化合物のみでもよいし、他の色素
と混合して用いてもよい。感熱転写記録用インキ組成物
中の総色素の量は通常2〜5重量%である。
【0024】また熱転写方法としては、上記のようにし
て得られたインキ組成物を適当な基材シート上に塗布し
て転写シートを作成し、該シートを被記録材と重ね、次
いでシートの背面から感熱記録ヘッドで加熱及び加圧す
る方法を例示でき、そのようにすればシート上の色素が
被記録材上に転写される。
【0025】本発明の転写シートは以上のような特定の
前記一般式(1)で表される化合物を色素として使用す
ることを特徴とし、それ以外の構成は従来公知の転写シ
ートの構成と同様でよい。
【0026】前記の一般式(1)で表される化合物を色
素として含有する本発明の転写シートに使用する基材シ
ートとしては、公知のものでよい。この中で、ある程度
の耐熱性と強度を有するものはさらに好ましい。基材シ
ートの厚さに関しては、例えば、通常0.5〜50ミク
ロン、好ましくは3〜10ミクロン程度である。基材シ
ートの材質に関しては、紙、各種加工紙、ポリエステル
フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィ
ルム、ポリスルホンフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、アラミドフィルム、ポリビニルアルコールフィル
ム、セロファン等であり、特に好ましいのはポリエステ
ルフィルムである。
【0027】上記の基材シートの表面に設ける色素担持
層は、一般式(1)で表される化合物を色素として任意
のバインダー樹脂で担持させた層である。
【0028】前記の色素を担持するためのバインダー樹
脂としては、公知のものがいずれも使用できる。好まし
いものを例示すれば、エチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチ
ルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース類、ポリ
ビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラ
ール、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリアクリルアミド等のビニル系樹脂等が挙げら
れ、これらの中で特にポリビニルブチラール及びポロビ
ニルアセタールが、耐熱性、色素の染着性等の点から好
ましい。
【0029】本発明の転写シートの担持層は、基本的に
は上記の材料で形成するが、その他必要に応じて公知の
各種添加材を配合してもよい。
【0030】色素担持層は、好ましくは適当な溶剤中に
前記の色素、バインダー樹脂その他の任意添加材を加え
て各成分を溶解または分散させて担持層形成用インキ組
成物を調整し、これを上記の基材シート上に塗布及び乾
燥させて形成する。
【0031】この様にして形成する担持層は、通常0.
2〜5.0ミクロン好ましくは0.4〜2.0ミクロン
程度の厚さであり、また、担持層中の前記の色素は担持
層の重量の通常5〜70重量%、好ましくは10〜60
重量%の量で存在することが好適である。
【0032】上記の本発明の転写シートは、そのままで
熱転写シートとして使用可能であるが、更にその色素担
持層表面に粘着防止層、即ち離型層を設けてもよく、こ
の様な層を設けることにより、熱転写時における転写シ
ートと被記録材の粘着を防止し、更に高い熱転写温度を
使用し、一層優れた濃度の画像を形成することが出来
る。
【0033】この離型層としては、単に粘着防止性の無
機粉末を付着させたのみでも相当の効果を示す。更に、
例えば、シリコーンポリマー、アクリルポリマー、フッ
素化ポリマーのような離型性に優れた樹脂を通常0.0
1〜5ミクロン、好ましくは0.05〜2ミクロンの離
型層を設けることによって形成することが出来る。
【0034】なお、上記の無機粉体或いは離型性ポリマ
ーは色素担持層中に含有させても十分な効果を示すもの
である。
【0035】更に、転写シートの裏側に、サーマルヘッ
ドの熱による悪影響を防止するために耐熱層を設けても
よい。
【0036】以上のような転写シートを用いて、画像を
形成する為に使用する被記録材は、その記録面が前記の
色素に対して色素受容性を有するものであればよい。ま
た、色素受容性を有しない紙、金属、ガラス、合成樹脂
等である場合には、表面に色素受容層を形成すればよ
い。
【0037】上記のような本発明の転写シート及び上記
のような被記録材を使用して熱転写を行う際に使用する
熱エネルギーの付与方法は公知の方法がいずれも使用で
きる。例えば、市販のサマールプリンターを用いて熱エ
ネルギーを与える。
【0038】
【実施例】以下、実施例にて本発明を具体的に説明す
る。実施例中の部は重量部を示す。%は重量%を示す。
【0039】合成例1 色素中間体化合物(A)の合成 m−アセチルアミノアニリン 105.1 g(0.70
モル)、よう化カリウム 25.7 g(0.15モ
ル)、炭酸水素ナトリウム 129.9 g(1.55モ
ル)、1,3−ジメチルイミダゾリジノン375.2
gを反応器に装入し、100℃に昇温した。続いて、臭
化n−オクチルを297.4 g(1.54モル)を装
入し、8時間攪拌した。15℃まで冷却し、氷水100
0 g中に排出し、生じた析出物を濾取した。析出物を
乾燥して238.4 gの下記化合物(7)を収率90
%で得た。
【0040】
【化5】 2−アミノ−4,5−ジシアノイミダゾール 39.9
g(0.3モル)、水813 g、35% 塩酸水 11
8.4 g(塩酸1.14モル)を反応器に仕込み、0
℃に冷却した。亜硝酸ナトリウム 20.6g(0.3
モル)を水 48gに溶かし込んだ溶液を上記反応器に
装入した。1〜2℃の温度を保ち、2時間攪拌しジアゾ
ニウム塩を合成した。スルファミン酸 18.3 g
(0.19モル)を装入して余剰の亜硝酸ナトリウムを
クエンチングした。別の反応器で化合物(7) 11
2.4 g(0.3モル)をメタノール 674.9 g
に溶解し、0〜5℃を保つように冷却しながら上記ジア
ゾニウム塩を装入した。2時間攪拌後、20%水酸化ナ
トリウム水溶液を装入してpH3とし、析出物を濾取し
た。析出物を乾燥して化合物(A)を155.7 g
(収率100%)得た。
【0041】
【化6】
【0042】合成例2 色素中間体化合物(B)の合成 臭化n−オクチルの代わりに8−ブロモ−1−オクテン
を用いた以外は、合成例1と同様に行い、化合物(B)
を収率98%で得た。
【0043】
【化7】
【0044】合成例3 化合物(I)の合成 化合物(A)5.2 g(0.01モル)、酢酸エチル
70.5 g、トリエチルアミン1.0 g(0.01モ
ル)を反応器に仕込み、20℃で攪拌した。N,N−ジ
エチルカルバモイルクロライド 1.4 g(0.01モ
ル)を装入し、70℃で7時間攪拌した。無機塩を濾過
で除き、ろ液を濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製を行い、1.3 g(収率21%)の化
合物(I)を得た。化合物(I)はトルエン溶液で52
8nmに吸収極大波長(λmax)を示した。元素分析
値により化合物(I)であることを確認した。
【0045】 元素分析値 C H N 計算値(%) 69.71 8.77 21.51 実測値(%) 69.66 8.72 21.62
【0046】合成例4 化合物(II)の合成 N,N−ジエチルカルバモイルクロライドの代わりに、
N,N−ジ−n−ブチルカルバモイルクロライドを1.
9 g使用する以外は合成例3と同様に行った。化合物
(II)はトルエン溶液で530nmに吸収極大波長(λ
max)を示した。元素分析値により化合物(II)であ
ることを確認した。
【0047】 元素分析値 C H N 計算値(%) 71.10 9.26 19.63 実測値(%) 71.13 9.22 19.65
【0048】合成例5 化合物(III)の合成 N,N−ジエチルカルバモイルクロライドの代わりに、
N,N−ジ−iso−ブチルカルバモイルクロライドを
1.9 g使用する以外は合成例3と同様に行った。化
合物(III)はトルエン溶液で530nmに吸収極大波
長(λmax)を示した。元素分析値により化合物(II
I)であることを確認した。
【0049】 元素分析値 C H N 計算値(%) 71.10 9.26 19.63 実測値(%) 71.05 9.30 19.65
【0050】合成例6 化合物(IV)の合成 N,N−ジエチルカルバモイルクロライドの代わりに、
N,N−ジメチルカルバモイルクロライドを1.2 g
使用する以外は合成例3と同様に行った。化合物(IV)
はトルエン溶液で527nmに吸収極大波長(λma
x)を示した。元素分析値により化合物(IV)であるこ
とを確認した。
【0051】 元素分析値 C H N 計算値(%) 68.91 8.49 22.60 実測値(%) 68.77 8.55 22.68
【0052】合成例7 化合物(V)の合成 N,N−ジエチルカルバモイルクロライドの代わりに、
N,N−ジ−(2−エチルヘキシル)カルバモイルクロ
ライドを3.3 g使用する以外は合成例3と同様に行
った。化合物(V)はトルエン溶液で529nmに吸収
極大波長(λmax)を示した。元素分析値により化合
物(V)であることを確認した。
【0053】 元素分析値 C H N 計算値(%) 73.26 10.03 16.71 実測値(%) 73.17 9.99 16.84
【0054】合成例8 化合物(VI)の合成 化合物(A)の代わりに化合物(B)を5.1 g使用
する以外は合成例3と同様に行った。化合物(VI)はト
ルエン溶液で528nmに吸収極大波長(λmax)を
示した。元素分析値により化合物(VI)であることを確
認した。
【0055】 元素分析値 C H N 計算値(%) 70.19 8.14 21.67 実測値(%) 70.25 8.07 21.68
【0056】合成例9 化合物(VII)の合成 N,N−ジエチルカルバモイルクロライドの代わりに
N,N−ジアリルカルバモイルクロライドを1.6 g
使用する以外は合成例3と同様に行った。化合物(VI
I)はトルエン溶液で529nmに吸収極大波長(λm
ax)を示した。元素分析値により化合物(VII)であ
ることを確認した。
【0057】 元素分析値 C H N 計算値(%) 70.91 8.43 20.67 実測値(%) 70.87 8.42 20・71
【0058】合成例10 化合物(VIII)の合成 化合物(A)の代わりに化合物(B)を5.1 g使用
する以外は合成例9と同様に行った。化合物(VIII)は
トルエン溶液で529nmに吸収極大波長(λmax)
を示した。元素分析値により化合物(VIII)であること
を確認した。
【0059】 元素分析値 C H N 計算値(%) 71.37 7.82 20.80 実測値(%) 71.35 7.86 20.79 合成した化合物(I)〜(VIII)の一覧表を表1に示
す。
【0060】
【表1】
【0061】インキ組成物の調整 下記組成の色素混合物をガラスビーズを使用し、ペイン
トコンディショナーで約30分間混合処理することによ
り該インキ組成物を調整した。 上記(I)〜(VIII)の色素1種 3 部 ポリブチラール樹脂 4.5 部 メチルエチルケトン 46.25部 トルエン 46.25部
【0062】転写シートの作成方法 グラビア校正機(版深30ミクロン)を用い、背面に耐
熱処理を施した9ミクロン厚のポリエチレンテレフタレ
ートフィルムに、上記インキを乾燥塗布量が1.0g/
2になるように塗布、乾燥した。
【0063】 被記録材の作成 ポリエステル樹脂(vylon 103 東洋紡製) 0.8 部 EVA系高分子可塑剤(エルバイロ 741p 三井ポリケミカル製)0.2 部 アミノ変性シリコーン(KF−857 信越化学工業製) 0.04部 エポキシ変性シリコーン(KF−103 信越化学工業製) 0.04部 メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサン(重量比4:4:2)9.0部 以上を混合し、塗工液を調整し、合成紙(王子油化製、
ユポFPG#150)にバーコータ(RK Print
Coat Instruments社製、No.1)を
用いて乾燥時4.5g/m2になる割合で塗布し、10
0℃で15分間乾燥した。
【0064】転写記録の形成 上記転写シートと上記被記録材とを、それぞれのインキ
塗布面と塗工液塗布面とを対向させて重ねあわせ、熱転
写シートの裏面から感熱ヘッド印加電圧10V、印字時
間4.0ミリ秒の条件で記録を行った。化合物(I)〜
(VIII)の色素を用いた転写シートからは鮮やかなマゼ
ンタ色の転写記録を得ることができた。
【0065】インキ組成物、転写シートの保存安定性試
験 インキ組成物の保存安定性試験はインキ組成物をサンプ
ル瓶に入れて密栓し、60℃で60時間保存後、目視で
観察した。色素の析出が無い場合は○、少量の析出が生
じた場合は△、多量の析出が生じた場合は×をもって評
価した。転写シートの保存安定性試験は作成した転写シ
ートを60℃で60時間保存後、目視で転写シート表面
を観察した。転写シート表面に色素の析出が無い場合は
○、少量の析出が生じた場合は△、多量の析出が生じた
場合は×をもって評価した。
【0066】実施例1 化合物(I)を色素として用い上記方法でインキ化し
た。また、上記方法で転写シートを作成した。インキ、
転写シートの保存安定性試験を行った。結果を表2に示
す。
【0067】実施例2〜8 化合物(II)〜(VIII)を色素として用い上記方法でイ
ンキ化した。また、上記方法で転写シートを作成した。
インキ、転写シートの保存安定性試験を行った。結果を
表2に示す。 比較例1 化合物(2)を色素として用い上記方法でインキ化し
た。また、上記方法で転写シートを作成した。インキ、
転写シートの保存安定性試験を行った。結果を表2に示
す。
【0068】
【表2】
【0069】
【発明の効果】以上の如き本発明は感熱転写色素等に有
用なフェニルアゾイミダゾール化合物を見出した。ま
た、該化合物を感熱転写記録用色素として用いることに
より、保存安定性の高い感熱転写記録用インキ組成物と
転写シートが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松▲崎▼ ▲頼▼明 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番地32三 井化学株式会社内 (72)発明者 楠本 昌彦 福岡県大牟田市浅牟田町30番地 三井化学 株式会社内 Fターム(参考) 2H111 AA01 AA08 AA27 BA44 BA48 BA53 BA55 4J039 AB02 AD06 AD07 AD08 AD12 AD23 BC04 BC05 BC12 BC16 BC19 BC20 BC33 BC36 BC40 BC51 BC54 BE03 BE12 CA03 CA04 EA15 EA44 EA48 GA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 〔式中、R1、R2はそれぞれ独立に、水素原子、置換
    されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
    リール基、R3、R4はそれぞれ独立に、水素原子、ハ
    ロゲン原子、置換されていてもよいアルキル基、置換さ
    れていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいア
    リール基、置換されていてもよいアリールオキシ基、−
    COOR7、−CONR8R9、−NHSO2R10ま
    たは、−NHCOR11(R7〜R11はそれぞれ独立
    に、水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換
    されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよい
    アリール基、置換されていてもよいアリールオキシ基を
    表す)、R5、R6はそれぞれ独立に、水素原子、置換
    されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいア
    リール基を表す。〕で表される化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の一般式(1)で示され
    る化合物を用いた感熱転写記録用色素。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の一般式(1)で示され
    る化合物を感熱転写記録用色素に用い、バインダー樹脂
    並びに有機溶剤及び/又は水を含有してなることを特徴
    とする感熱転写記録用インキ組成物。
  4. 【請求項4】 基材シート及び該基材シートの一面に形
    成された色素担持層に含有される色素が請求項1に記載
    の化合物であることを特徴とする感熱転写記録用転写シ
    ート。
JP2000246106A 2000-08-15 2000-08-15 フェニルアゾイミダゾール化合物、感熱転写記録用色素、インキ組成物及び転写シート Withdrawn JP2002060643A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8158317B2 (en) 2006-09-29 2012-04-17 Fujifilm Corporation Azo dye compound, coloring composition, ink sheet for thermal transfer recording, thermal transfer recording method, color toner, ink for inkjet, and color filter
WO2013174871A1 (en) 2012-05-23 2013-11-28 L'oreal Process for dyeing keratin fibres comprising a dye/pigment, a photoactive compound and a light source

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